(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5960906
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】増幅回路
(51)【国際特許分類】
H03F 1/34 20060101AFI20160719BHJP
H03F 1/26 20060101ALI20160719BHJP
H03F 3/181 20060101ALI20160719BHJP
【FI】
H03F1/34
H03F1/26
H03F3/181 Z
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-507390(P2015-507390)
(86)(22)【出願日】2012年5月21日
(65)【公表番号】特表2015-518337(P2015-518337A)
(43)【公表日】2015年6月25日
(86)【国際出願番号】EP2012059379
(87)【国際公開番号】WO2013174412
(87)【国際公開日】20131128
【審査請求日】2014年10月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】300002160
【氏名又は名称】エプコス アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】EPCOS AG
(74)【代理人】
【識別番号】100090022
【弁理士】
【氏名又は名称】長門 侃二
(72)【発明者】
【氏名】ニールセン, アイバン, リイス
【審査官】
緒方 寿彦
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2003/0234684(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0151589(US,A1)
【文献】
特開平05−067928(JP,A)
【文献】
特表2004−527169(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0189149(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0273805(US,A1)
【文献】
特開2009−153047(JP,A)
【文献】
特開昭58−053246(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0018318(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03F 1/00− 3/45、3/50− 3/52、
3/62− 3/64、3/68− 3/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容量型トランスデューサ(1)用の増幅回路(2)であって、
入力ノード(9)を介してトランスデューサ信号を受け取り、出力ノード(10)から増幅信号を供給するプリアンプ(8)と、
第1入力部(12)及び出力部(14)を有し、前記第1入力部(12)が前記出力ノード(10)に接続され、前記出力部(14)が前記入力ノード(9)に接続されたトランスコンダクタンスアンプ(11)と
を備え、
前記トランスコンダクタンスアンプ(11)の前記出力部(14)と、前記プリアンプ(8)の前記入力ノード(9)との間に、容量型アッテネータ回路(16)が接続されており、
前記容量型アッテネータ回路(16)は、
前記トランスコンダクタンスアンプ(11)の前記出力部(14)と、前記プリアンプ(8)の前記入力ノード(9)との間に直列に接続された第1キャパシタンス素子(17)と、
前記第1キャパシタンス素子(17)に並列に接続された1対の逆並列ダイオード(18,19)とを備える
ことを特徴とする増幅回路。
【請求項2】
前記トランスコンダクタンスアンプ(11)は、AB級アンプであることを特徴とする請求項1に記載の増幅回路。
【請求項3】
前記トランスコンダクタンスアンプ(11)は、基準電圧源(15)に接続された第2入力部(13)を更に備え、前記第1入力部(12)に入力された信号と、前記第2入力部(13)に入力された信号との差異に対応した信号を前記出力部(14)から供給するように構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の増幅回路。
【請求項4】
前記トランスコンダクタンスアンプ(11)の前記出力部と、前記プリアンプ(8)の前記入力ノード(9)との間に、カレントミラー回路(23)が直列に接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の増幅回路。
【請求項5】
前記カレントミラー回路(23)は、前記トランスコンダクタンスアンプ(11)の前記出力部から供給された出力電流を縮小するように構成されることを特徴とする請求項4に記載の増幅回路。
【請求項6】
前記1対の逆並列ダイオード(18,19)の交流インピーダンスは、前記第1キャパシタンス素子(17)の交流インピーダンスより高いことを特徴とする請求項1に記載の増幅回路。
【請求項7】
前記容量型アッテネータ回路(16)は、基準端子(21)と、前記トランスコンダクタンスアンプ(11)の前記出力部(14)を前記第1キャパシタンス素子(17)に接続する接続路に位置するノード(22)との間に直列に接続された第2キャパシタンス素子(20)を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の増幅回路。
【請求項8】
前記第2キャパシタンス素子(20)は、前記第1キャパシタンス素子(17)より大きな静電容量を有することを特徴とする請求項7に記載の増幅回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、増幅回路に関するものであり、具体的には、小型コンデンサマイクに用いるような容量型トランスデューサ用の増幅回路に関する。
【背景技術】
【0002】
主増幅器とフィードバック増幅器とを備えた増幅回路は、特許文献1によって知られている。しかし、この回路は、その交流特性に温度依存性が大きいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】欧州特許第1553696号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的の1つは、例えば回路の直流バイアス点の制御方法を改善した増幅回路など、性能を改善した増幅回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、特に独立請求項の主題によって達成される。有効な態様及び改善は、従属請求項の主題となっている。但し、請求項に示す構成に加え、更なる有効な構成もここに開示する。
【0006】
特徴の1つは、容量型トランスデューサ用の増幅回路に関するものである。この増幅回路は、入力ノードを介してトランスデューサ信号を受け取り、出力ノードから増幅信号を供給するプリアンプと、第1入力部及び出力部を有したトランスコンダクタンスアンプとを備える。また、トランスコンダクタンスアンプの第1入力部は出力ノードに接続され、トランスコンダクタンスアンプの出力部は入力ノードに接続されている。
【0007】
従って、増幅回路は、トランスコンダクタンスアンプが設けられたフィードバックループを備え、これにより、良好な伝達機能が得られる。
また、トランスコンダクタンスアンプの出力部とプリアンプの入力ノードとの間には、
容量型アッテネータ回路が接続されている。容量型アッテネータは、必要なトランスコンダクタンス値を、より実用的な大きさまで増大させることが可能である。
更に、容量型アッテネータ回路は、トランスコンダクタンスアンプの出力部とプリアンプの入力ノードとの間に、直列に接続された第1キャパシタンス素子と、第1キャパシタンス素子に並列に接続された1対の逆並列ダイオードとを備える。この1対の逆並列ダイオードは、互いに逆向きに並列接続されている。これらのダイオードは、PN接合半導体ダイオードであってもよい。
【0008】
トランスコンダクタンスアンプは、プリアンプの直流バイアス点を設定または規定するように構成されている。また、フィードバックループは、いかなるリーク電流も自動的に平均化することにより、増幅回路の適正な直流バイアス点を与えるようにして、プリアンプの入力ノードにおいて流入または流出する寄生リーク電流による影響を、プリアンプが受けないようにする。
【0009】
一態様において、トランスコンダクタンスアンプは、AB級アンプとしてもよい。トランスコンダクタンスアンプの出力ノイズ電力はバイアス電流に比例するので、このようにすることは有効である。A級アンプとは異なり、AB級アンプは、要求される最大出力電流より小さな電流でバイアスされることにより、出力ノイズ電力を可能な限り低く抑えることができる。
【0010】
一態様において、トランスコンダクタンスアンプは、基準電圧源に接続された第2入力部を更に備え、第1入力部に入力された信号と第2入力部に入力された信号との差異に対応する信号を出力部から供給するように構成される。
【0011】
従って、トランスコンダクタンスアンプの出力部において得られる電流は、基準電圧源によって供給される電圧からの、プリアンプの出力ノードで得られる電圧の偏差に対応したものとなる。
【0012】
一態様において、トランスコンダクタンスアンプの出力部と、プリアンプの入力ノードとの間に、カレントミラー回路が挿入される。カレントミラー回路は、回路の一方の能動デバイスを流れる電流を制御することにより、回路の他方の能動素子に流れる電流を複製して、負荷の大きさにかかわらず、出力電流を一定に維持するように構成された回路である。
【0013】
カレントミラー回路は、トランスコンダクタンスアンプの出力部から供給された出力電流を縮小するように構成されていてもよい。
【0016】
一態様において、1対の逆並列ダイオードの交流インピーダンスは、第1キャパシタンス素子の交流インピーダンスより高い。しかしながら、1対の逆並列ダイオードは直流電流経路を提供することが可能である。
【0017】
一態様において、容量型アッテネータ回路は、基準端子と、トランスコンダクタンスアンプを第1キャパシタンス素子に接続する接続路に位置するノードとの間に直列に接続された第2キャパシタンス素子を備えることにより、第1キャパシタンス素子を有する電流経路に並列な電流経路に第2キャパシタンス素子が設けられる。第2キャパシタンス素子は、第1キャパシタンス素子よりも大きな静電容量を有していてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の好ましい実施の形態について、添付の図面に基づき、以下に説明する。
【0020】
図1は、モノリシックダイ3にまとめられた増幅回路2と組み合わされた、小型マイクロフォンの容量型トランスデューサ素子1を示している。容量型トランスデューサ素子1は、ダイヤフラム4とバックプレート5とを備え、バックプレート5に対してダイヤフラム4が相対移動可能となっている。ダイヤフラム4とバックプレート5との間にバイアス電圧を印加するようにしてもよい。
【0021】
モノリシックダイ3は、入力端子6及び出力端子7を備える。容量型トランスデューサ素子1は、モノリシックダイ3の入力端子6に接続される。
【0022】
増幅回路2は、入力ノード9と出力ノード10とを有したプリアンプ8を備えている。プリアンプ8の入力ノード9は、モノリシックダイ3の入力端子6に接続されている。従って、容量型トランスデューサ素子1から出力された信号は、プリアンプ8の入力ノード9に伝達される。更に、プリアンプ8は、この信号を増幅して出力ノード10から供給するように構成されている。
【0023】
プリアンプ8は反転増幅器とすることができる。この場合、プリアンプ8は、入力信号を反転すると共に増幅する。これに代えて、プリアンプ8を非反転増幅器とすることもできるが、この場合には、トランスコンダクタンスアンプが反転を行う必要がある。
【0024】
また、プリアンプ8の出力ノード10は、モノリシックダイ3の出力端子7に接続されている。
【0025】
更に、増幅回路2は、トランスコンダクタンスアンプ11を備えている。トランスコンダクタンスアンプ11は、第1入力部12、第2入力部13、及び出力部14を備える。トランスコンダクタンスアンプ11の第1入力部12は、プリアンプ8の出力ノード10に接続されている。トランスコンダクタンスアンプ11の第2入力部13は、基準電圧源15に接続されている。基準電圧源15は一定電圧を供給する。また、トランスコンダクタンスアンプ11は、第1入力部12に入力された信号と、第2入力部13に入力された信号との差異に対応する信号を、出力部14から供給するように構成されている。
【0026】
更に、増幅回路2は、トランスコンダクタンスアンプ11に直列に接続されたカレントミラー回路23を備えていてもよいが、
図1には示されていない。
【0027】
カレントミラー回路23とトランスコンダクタンスアンプ11との組み合わせにより、AB級トランスコンダクタンスアンプが形成される。即ち、トランスコンダクタンスGm1=Gm・Mを有したA級アンプのトランスコンダクタンスアンプ11を用い、カレントミラー回路23を挿入することにより、AB級トランスコンダクタンスアンプが構成される。後述するように、カレントミラー回路23は、トランスコンダクタンスアンプ11によってトランスコンダクタンスアンプ11の出力部14から供給される信号を係数Mにより縮小する。即ち、AB級動作は、カレントミラー回路23によって得ることができる。トランスコンダクタンスGm1を有したA級アンプのトランスコンダクタンスアンプ11と、縮小用のAB級のカレントミラー回路23とを組み合わせることにより、トランスコンダクタンスGmを有した新たなAB級トランスコンダクタンスアンプが得られる。このようにして組み合わせたアンプを、トランスコンダクタンスアンプ11に代えて増幅回路2に設けてもよい。
【0028】
トランスコンダクタンスアンプ11はフィードバックループ内に設けられる。トランスコンダクタンスアンプ11の出力部14は、プリアンプ8の入力ノード9に接続されている。フィードバックループにより、プリアンプ8の動作点の制御及び設定が可能となる。
【0029】
但し、トランスコンダクタンスアンプ11によってフィードバックループ内に供給されるノイズを低減するのが望ましい。ノイズ電流は、概ねS
noise=4・k
B・T・Gによって表され、この式中、k
Bはボルツマン定数、Tは温度、Gはトランスコンダクタンスアンプ11のトランスコンダクタンスである。従って、ノイズ電流のスペクトル密度は、トランスコンダクタンスアンプ11のトランスコンダクタンスに比例する。
【0030】
特に低周波数の場合、ノイズは信号に比べて増大する。このため、トランスコンダクタンスアンプ11の出力部14とプリアンプ8の入力ノード9との間には、容量型アッテネータ16が組み込まれている。
【0031】
図1の実施形態において、容量型アッテネータ16は、トランスコンダクタンスアンプ11の出力部14とプリアンプ8の入力ノード9との間に直列に接続された第1キャパシタンス素子17を備える。更に、容量型アッテネータ16は、第1キャパシタンス素子17に並列に接続された1対の逆並列ダイオード18、19を備える。この1対の逆並列ダイオード18、19は、互いに逆向きに並列接続されている。ダイオード18及びダイオード19は、PN接合半導体ダイオードとすることができる。これらに代えて、トランスコンダクタンスアンプ出力に大きな電圧変動が生じた場合に直流電流経路を提供するような、別の回路に置き換えることも可能である。
【0032】
更に、容量型アッテネータ16は、基準端子21と、トランスコンダクタンスアンプ11の出力部14を第1キャパシタンス素子17に接続する接続路に設けられたノード22との間に直列に接続された第2キャパシタンス素子20を備える。基準端子21は、接地端子とすることができる。従って、第2キャパシタンス素子20を有する電流経路は、第1キャパシタンス素子17を有する電流経路に並列に接続されている。第2キャパシタンス素子20を有する電流経路は、第1キャパシタンス素子17を有する電流経路から電流を分離して引き込む。
【0033】
第1キャパシタンス素子17は、容量型トランスデューサ素子1のバックプレート5とダイヤフラム4との間の静電容量と、プリアンプ8の入力静電容量との総和より小さな静電容量を有するものが選択される。また、第2キャパシタンス素子20は、第1キャパシタンス素子17より大きな静電容量を有していてもよい。例えば、第2キャパシタンス素子20は、第1キャパシタンス素子17の200倍の静電容量を有していてもよい。この場合、容量型アッテネータ16は、信号を46dB減衰させる。
【0034】
第1キャパシタンス素子17の静電容量C1が、容量型トランスデューサ素子1のバックプレート5とダイヤフラム4との間の静電容量と、プリアンプ8の入力静電容量との総和よりかなり小さい場合、静電容量C1はCserとほぼ等しいと見なされる(Cser≒C1)。また、トランスコンダクタンスアンプ11から静電容量Cserに流入する電流は、容量型アッテネータ16の出力電流でもある。容量型アッテネータ16の入力電流には、Cpar=C2の静電容量を有した第2キャパシタンス素子20を流れる電流も含まれる。このことは、電流伝達比がCser/(Cser+Cpar)≒C1/(C1+C2)となることを意味する。静電容量C2が静電容量C1よりかなり小さく、例えば、比を200とすると、減衰は、ほぼ20×log
10(C2/C1)=20×log
10(200)=46dBとなる。
【0035】
同じ動特性を得るため、トランスコンダクタンスアンプ11のトランスコンダクタンスは、第1キャパシタンス素子17の静電容量と第2キャパシタンス素子20の静電容量との比に相当する倍率、例えば倍率200で増大される。ノイズS
noiseはトランスコンダクタンスに比例するので、ノイズ電力もこの倍率で増大する。従って、トランスコンダクタンスアンプ11におけるノイズ電流は、23dB増大することになる。しかしながら、容量型アッテネータ16の減衰機能により、ノイズ電流は、プリアンプ8において23dB減少することになる。
【0036】
更に、1対の逆並列ダイオード18、19の交流インピーダンスは、第1キャパシタンス素子17の交流インピーダンスより高い。但し、直流電流は逆並列ダイオード18、19を通過することができる。従って、これら逆並列ダイオード18、19は直流電流経路を提供する。
【0037】
全般に、容量型アッテネータ16は、トランスコンダクタンスアンプ11の出力を縮小する。このため、容量型アッテネータ16によって、ノイズは信号よりも大幅に減衰することになる。
【0038】
本発明は、逆並列ダイオード18、19を備えた容量型アッテネータ16に限定されるものではない。容量型アッテネータ16は、例えばPMOS型及びNMOS型トランジスタといった、トランジスタからなる回路で構成するようにしてもよい。
【0039】
容量型アッテネータ16に加えて、または容量型アッテネータ16に代えて、AB級のカレントミラー回路23を、トランスコンダクタンスアンプ11の出力部14とプリアンプ8の入力ノード9との間に挿入するようにしてもよい。
図2は、カレントミラー回路23の回路図である。カレントミラー回路23は、トランスコンダクタンスアンプ11の出力部14から供給された信号を縮小するように構成されている。縮小された信号は、プリアンプ8の入力ノード9に入力される。容量型アッテネータも用いている場合には、縮小された信号が容量型アッテネータのノード22に入力される。
【0040】
カレントミラー回路23はトランジスタを備える。具体的には、カレントミラー回路23が7つのトランジスタを備えている。カレントミラー回路23は、5つのPMOS型トランジスタP1a、P1b、P2a、P2b、P1cと、2つのNMOS型トランジスタN1a、N1bとを備える。これらPMOS型トランジスタ及びNMOS型トランジスタのそれぞれは、ゲートGと、第1ポートA及び第2ポートBを有したソース・ドレイン間チャネルとを備えている。各トランジスタでは、第1ポートAをドレインとすると共に第2ポートBをソースとするか、或いはその逆とすることができる。
【0041】
更に、カレントミラー回路23は、一定のバイアス電流IBを供給するように構成されたバイアス電流源29を備えている。
【0042】
また、カレントミラー回路23の入力ポート24は、トランスコンダクタンスアンプ11の出力部14に接続されている。この入力ポート24は、PMOS型トランジスタP1b、P1cのゲートに接続された第1ノード26に接続されている。更に、この第1ノード26がPMOS型トランジスタP1bのソース・ドレイン間チャネルの第1ポートAに接続されている。そして、第1ノード26は、PMOS型トランジスタP2bのソース・ドレイン間チャネルの第2ポートBに接続されている。
【0043】
PMOS型トランジスタP1bのソース・ドレイン間チャネルの第2ポートBは、第2ノード27に接続されている。この第2ノード27は、PMOS型トランジスタP1cのソース・ドレイン間チャネルの第2ポートBに接続されている。更に、PMOS型トランジスタP1cのソース・ドレイン間チャネルの第1ポートAは、カレントミラー回路23の出力ポート25に接続されている。
【0044】
また、第2ノード27は、PMOS型トランジスタP1aのソース・ドレイン間チャネルの第2ポートBに接続され、PMOS型トランジスタP1aの第1ポートAは、PMOS型トランジスタP1aのゲートGに接続されている。更に、PMOS型トランジスタP1aの第1ポートAは、PMOS型トランジスタP2aのソース・ドレイン間チャネルの第2ポートBに接続されている。そして、PMOS型トランジスタP2aの第1ポートAは、PMOS型トランジスタP2a及びPMOS型トランジスタP2bのそれぞれのゲートGに接続されている。また、PMOS型トランジスタP2aの第1ポートAは、一定のバイアス電流IBを供給するように構成されたバイアス電流源29に接続されている。
【0045】
更に、PMOS型トランジスタP2aの第1ポートAは第3ノード28に接続されている。この第3ノード28は、NMOS型トランジスタN1aのソース・ドレイン間チャネルの第2ポートBに接続されている。そして、NMOS型トランジスタN1aの第1ポートAは、PMOS型トランジスタP2bのソース・ドレイン間チャネルの第1ポートAに接続されている。また、NMOS型トランジスタN1aの第1ポートAは、NMOS型トランジスタN1a及びNMOS型トランジスタN1bのそれぞれのゲートGに接続されている。更に、第3ノード28は、NMOS型トランジスタN1bのソース・ドレイン間チャネルの第2ポートBに接続されている。NMOS型トランジスタN1bのソース・ドレイン間チャネルの第1ポートAは、カレントミラー回路23の出力ポート25に接続されている。
【0046】
以下では、カレントミラー回路23の作動の状態について説明する。
【0047】
初めに、カレントミラー回路23の入力ポート24において、トランスコンダクタンスアンプ11からの入力電流が零となる休止状態を想定する。この場合、バイアス電流IBは、PMOS型トランジスタP1a及びPMOS型トランジスタP2aを通って流れる。PMOS型トランジスタP1aとPMOS型トランジスタP1bとを、チャネル長に対するチャネル幅の比が同じになるように構成すると共に、PMOS型トランジスタP2aとPMOS型トランジスタP2bとを、チャネル長に対するチャネル幅の比が同じになるように構成した場合、PMOS型トランジスタP1b、PMOS型トランジスタP2b、及びNMOS型トランジスタN1aを流れる電流がバイアス電流IBに等しいことになる。PMOS型トランジスタP1cのチャネル長に対するチャネル幅の比が、PMOS型トランジスタP1bのチャネル長に対するチャネル幅の比のM分の1となるように構成すると共に、NMOS型トランジスタN1bのチャネル長に対するチャネル幅の比が、NMOS型トランジスタN1aのチャネル長に対するチャネル幅の比のM分の1となるように構成した場合、NMOS型トランジスタN1b及びPMOS型トランジスタP1cを流れる電流は、IB/Mであることになる。従って、カレントミラー回路23の出力ポート25から流出する電流は零となる。
【0048】
次に、小電流がカレントミラー回路23の入力ポート24に流入している状態を想定する。この場合は、上記の場合に比べ、幾分大きな電流がPMOS型トランジスタP2b、NMOS型トランジスタN1a、及びNMOS型トランジスタN1bを流れ、幾分小さな電流がPMOS型トランジスタP1b、及びPMOS型トランジスタP1cを流れることになる。従って、入力電流をMで除した小さな出力電流が、出力ポート25から供給されることになる。これは、カレントミラー回路のA級動作である。
【0049】
最後に、大電流、即ちバイアス電流IBより大きな電流が、カレントミラー回路23の入力ポート24に流入している状態を想定する。この場合には、実質的に全ての入力電流が、PMOS型トランジスタP2b、及びNMOS型トランジスタN1aを流れ、PMOS型トランジスタP1bを流れる電流は零に近付くことになる。NMOS型トランジスタN1bを流れる電流は、入力電流をMで除した電流にほぼ等しくなり、PMOS型トランジスタP1cを流れる電流はほぼ零となる。従って、入力電流をMで除した電流に等しい出力電流が、出力ポート25から供給されることになる。これは、カレントミラー回路のB級動作である。大電流がカレントミラー回路23の入力ポート24から流出している場合も同様の状態となるが、この場合には、PMOS型トランジスタP1b、及びPMOS型トランジスタP1cが電流を引き出し、NMOS型トランジスタN1a、及びNMOS型トランジスタN1bを流れる電流はほぼ零となる。
【符号の説明】
【0050】
1 容量型トランスデューサ素子
2 増幅回路
3 モノリシックダイ
4 ダイヤフラム
5 バックプレート
6 入力端子
7 出力端子
8 プリアンプ
9 入力ノード
10 出力ノード
11 トランスコンダクタンスアンプ
12 第1入力部
13 第2入力部
14 出力部
15 基準電圧源
16 容量型アッテネータ
17 第1キャパシタンス素子
18 ダイオード
19 ダイオード
20 第2キャパシタンス素子
21 基準端子
22 ノード
23 カレントミラー回路
24 入力ポート
25 出力ポート
26 第1ノード
27 第2ノード
28 第3ノード
29 バイアス電流源
P1a、P1b、P2a、P2b、P2c PMOS型トランジスタ
N1a、N1b NMOS型トランジスタ
G ゲート
A 第1ポート
B 第2ポート