(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1の実施形態>
[ゲーム装置の外観例]
以下、本発明の実施形態に係るゲーム装置について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のゲーム装置1の外観例を示している。同図に示すゲーム装置1の筐体2の前面側には、コントロールパネル3、モニタ4、スピーカ5が設けられている。
【0014】
コントロールパネル3は、モニタ4の下方に配置され、ユーザが操作を行うのに利用する部位である。同図に示すように、コントロールパネル3には、方向選択操作部6とコイン投入口7とが配置されている。
方向選択操作部6は、方向を選択するためにプレイヤーが操作する操作部である。方向選択操作部6には、確定操作などのためのボタン6aが設けられている。
コイン投入口7は、遊技価値としてのコインの投入を受け付ける部位である。
また、筐体2の前面の下側には、コイン排出口8が設けられる。コイン排出口8は、コインが排出される部位である。
【0015】
なお、ゲーム装置1には、他にも、ボリューム操作スイッチ、電源スイッチ、電源ランプなどの通常の業務用のゲーム装置1が備えるような各種の部位が設けられているが、
図1ではこれらの図示を省略している。
また、ゲーム装置1を利用するための遊技価値は、コイン等の有体物に限定されない。例えば、遊技価値として電子通貨等が利用されてもよい。
【0016】
[ゲームの内容]
次に、本実施形態のゲーム装置1によってプレイすることが可能なゲームの内容について説明する。
本実施形態のゲームは、基本的には、複数のプレイヤーの各々が自身に対応するプレイヤーキャラクターを操作してゲーム空間上で共通の攻撃対象を協力して攻撃するという、協力型ゲームとしての形式をとる。
本実施形態のゲームにおいて、複数のプレイヤーに共通の攻撃対象となるキャラクター(攻撃対象キャラクター)は、ノンプレイヤーキャラクター(NPC)であり、例えば、昆虫などをモチーフとした巨大生物である。
【0017】
複数のプレイヤーは、それぞれ、互いに異なる1つのゲーム装置1を操作する。ゲーム装置1は、このような複数のゲーム装置1を用いた協力型のゲームを成立させるために、他のプレイヤーが操作するゲーム装置と通信を行って、他のプレイヤーの操作に応じた情報を取得し、他のプレイヤーのゲーム装置1に、自プレイヤーの操作に応じた情報を送信する。
【0018】
そのうえで、本実施形態のゲームに参加する複数のプレイヤーは、ゲーム上で設定される複数のチームのうちのいずれか1つに属する。本実施形態のゲームでは、攻撃対象キャラクターは、1つのチームにとって、他のいずれのチームとも異なる攻撃対象である。攻撃対象キャラクターと複数のチームとの関係として、1つには、攻撃対象キャラクターがいずれのチームにとっても共通の敵であるという態様を挙げることができる。また、もう1つには、チームのそれぞれに敵となる攻撃対象キャラクターが存在するという態様であってもよい。
以降の説明においては、攻撃対象キャラクターがいずれのチームにとっても敵である場合を例に挙げる。この場合において、攻撃対象キャラクターは、いずれのチームとも敵対関係にあるため、攻撃対象キャラクターを攻撃するにあたっては、チーム同士が協力してもよい。
そして、チーム同士はエリア(領土)を奪い合うために対戦する相手でもある。
なお、本実施形態のゲーム上において設定されるチームの数は特に限定されないが、以降の説明においては、2つのチームが設定される場合を例に挙げる。そして、チームを区別して説明する場合は、一方のチームを「自チーム」と称し、他方のチームを「相手方チーム」と称することがある。また、各チームの人員は最大で4人である場合を例に挙げる。
【0019】
本実施形態のゲームでは、同じチームに属するプレイヤーが攻撃対象キャラクターを協力して攻撃し、攻撃した結果に基づいてチームに対応のポイントが加算される。例えば、攻撃対象キャラクターを倒したり、攻撃対象に有効なダメージを与えるなどしたことに応じて、チームに対応のポイントが加算される。攻撃対象キャラクターは複数種類が存在し、種類ごとに攻撃結果に応じて加算されるポイント数は異なる。
【0020】
本実施形態のゲームにおいて、チームに対応のポイントは、チームに対応付けられたオブジェクト(チーム対応オブジェクト)に付与されるポイントである。
具体的に、チーム対応オブジェクトは、チームで保有するエリア征圧装置である。また、エリア征圧装置に付与されるポイントは、エリア征圧装置のエネルギーである。以降の説明において、チームに対応付けられたポイントとしてのエリア征圧装置のエネルギーについてはエネルギーポイントと呼ぶ。
【0021】
チームの勝敗は、エリア征圧装置のエネルギーが一定以上となるのに応じてエリア征圧装置が動作して相手チームの陣地を征圧したことを以て決まる。つまり、先にエリア征圧装置を起動できるだけのポイント数にまで自チームのエリア征圧装置のエネルギーポイントを増やしたほうのチームが勝利する。
【0022】
エリア征圧装置は、ゲーム空間において、対応のチームの陣地における所定の場所に設置されている。エリア征圧装置は、外部からの攻撃を防御するための防御壁を周囲に形成している。また、エリア征圧装置は、防御壁を破壊しようとする敵を攻撃する機能も有している。
プレイヤーは、自身に対応するプレイヤーキャラクターを操作して相手方チームのエリア征圧装置の設置された場所に赴かせ、防護壁を破壊するための攻撃を行わせることができる。ただし、プレイヤーキャラクターが防護壁を破壊するための行動をとると、相手方チームのプレイヤーキャラクターによる妨害やエリア征圧装置からの攻撃などを受けることになるので、必ずしも防護壁の破壊に成功するとは限らない。また、相手方チームのプレイヤーキャラクターによる妨害を受けた場合には、自身に対応するプレイヤーキャラクターと相手方チームのプレイヤーキャラクターとの対戦が行われる。
【0023】
そして、プレイヤーキャラクターが相手方チームのエリア征圧装置の防護壁の破壊に成功すると(「所定値のポイントを減算可能な条件」の一例)、そのプレイヤーキャラクターは、相手方チームのエリア征圧装置からエネルギーを獲得して、自チームのエリア征圧装置に供給することができる。これに伴って、相手方チームのエリア征圧装置のエネルギーポイントが減少し、自チームのエリア征圧装置のエネルギーポイントが増加する。
【0024】
ただし、本実施形態においては、チーム間の優劣のバランスなどを考慮して、一回の防護壁の破壊に応じてエリア征圧装置から一度に全てのエネルギーを奪うことはできず、全エネルギーのうちの一部の所定量のエネルギーしか奪えないようにされている。
これに応じて、一回の防護壁の破壊にあたり、防護壁が破壊されたエリア征圧装置のエネルギーポイントは全て無くなるのではなく、その一部が減算されるように減少する。
【0025】
なお、所定値のポイントを減算可能な条件としては、上記のようにエリア征圧装置の防護壁を破壊することに限定されない。例えば、一方のチームのプレイヤーキャラクターが相手方チームのエリア征圧装置に到達することにより所定値のポイントを減算可能な条件が満たされることとしてもよい。あるいは、一方のチームのプレイヤーキャラクターが相手方チームのエリア征圧装置自体を破壊することによりエネルギーポイントを所定値のポイントを減算可能な条件が満たされることとしてもよい。また、エリア征圧装置自体あるいは防護壁を破壊するまでに至らなくとも、エリア征圧装置に対する攻撃の結果、エリア征圧装置あるいは防護壁に一定のダメージを与えたのに応じて所定値のポイントを減算可能な条件が満たされることとしてもよい。
【0026】
図2は、本実施形態のゲーム装置1のモニタ4に表示されるゲーム画面の一例を示している。
同図に示すゲーム画像において、自プレイヤーキャラクター情報エリアAR1は、ゲーム装置1を操作するプレイヤーのプレイヤーキャラクターについての所定の情報が表示される領域である。
チームプレイヤーキャラクター情報エリアAR2は、ゲーム装置1を操作するプレイヤーのプレイヤーキャラクターと同じチームに属する他の3人のプレイヤーキャラクターごとについての所定の情報が表示される領域である。
【0027】
プレイヤーキャラクター状態表示エリアAR3は、ゲーム装置1を操作するプレイヤーのプレイヤーキャラクターの耐久値などの状態をゲージ形式によって表示する領域である。
エネルギーポイントエリアAR4は、自チームのエリア征圧装置のエネルギーポイントと、相手方チームのエリア征圧装置のエネルギーポイントとをゲージ形式により表示する領域である。
戦況表示エリアAR5は、これまでの戦況の履歴を示す領域である。
地図エリアAR6は、ゲーム空間において設定されている地域全体の地図を示す領域である。
プレイヤーエネルギー表示エリアAR7は、ゲーム装置1を操作するプレイヤーのプレイヤーキャラクターのエネルギー量と、エネルギー量に対応する活動時間を示す領域である。プレイヤーキャラクターのエネルギー量は、ゲーム装置1に遊技価値を追加して投入することで増加させることができる。
【0028】
また、
図2においては、ゲーム空間の地域範囲における或る区域の画像が表示されている。同図においては、例えば、ゲーム装置1を操作するプレイヤーのプレイヤーキャラクターP1と、他のプレイヤーのプレイヤーキャラクターP2とが表示されている。また、二体の攻撃対象キャラクターTGが表示されている。また、同図においては、一方のチームのエリア征圧装置Mの画像が表示されている。
【0029】
[ゲーム装置の機能構成例]
図3は、ゲーム装置1の機能構成例を示している。なお、同図において
図1と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
同図に示すゲーム装置1は、通信部101、制御部102、記憶部103、操作部104、モニタ4及びスピーカ5を備える。
【0030】
通信部101は、通信網を介して他のゲーム装置1と通信を実行する。なお、通信網としては、専用回線あるいはネットワークなどであればよい。
【0031】
制御部102は、本実施形態のゲームに関する制御を実行する。制御部102は、ゲーム進行部121、チーム管理部122、プレイヤーキャラクター(PC)管理部123及びオブジェクトポイント管理部124を備える。
【0032】
ゲーム進行部121は、操作部104に対して行われた操作や、通信部101にて受信された他のゲーム装置1からの情報などに基づいて、本実施形態のゲームを進行させるための制御を実行する。他のゲーム装置1からの情報は、例えば、同じゲームに参加している他のプレイヤーキャラクターに関する情報、他のゲーム装置1にて行われた他のプレイヤーキャラクターを操作する情報などを含む。
また、ゲーム進行部121は、ゲーム装置1を操作するプレイヤーのプレイヤーキャラクターについての情報や、自プレイヤーキャラクターを操作に関する情報などを、通信部101経由で、同じゲームに参加している他のプレイヤーのゲーム装置1に送信する。
【0033】
ゲーム進行部121は、ゲームの進行に応じたゲーム画面をモニタ4に表示させ、ゲームの進行に応じた各種音声をスピーカ5から出力させる。
【0034】
チーム管理部122は、チームを複数管理する。チーム管理部122は、複数のチームを監理するにあたり、記憶部103におけるチーム管理情報記憶部131が記憶するチーム管理情報を利用する。
【0035】
図4は、チーム管理情報記憶部131が記憶するチーム管理情報の構造例を示している。同図に示すチーム管理情報は、自チームに属する4つのプレイヤーキャラクターPC1〜PC4のそれぞれのプレイヤー情報とゲーム装置情報を含む。また、チーム管理情報は、同様に、他チームに属する4つのプレイヤーキャラクターPC5〜PC8のそれぞれのプレイヤー情報とゲーム装置情報を含む。
プレイヤー情報は、対応のプレイヤーキャラクターを操作するプレイヤーについての情報である。プレイヤー情報には、例えば対応のプレイヤーのアカウント情報やこれまでのゲームの利用に応じた履歴情報などを含む。
ゲーム装置情報は、今回参加しているゲームを行うにあたり操作しているゲーム装置1についての情報であり、例えばゲーム装置1の識別子、アドレスなどを含む。
【0036】
説明を
図3に戻す。
プレイヤーキャラクター管理部123は、今回のゲームに参加しているプレイヤーのそれぞれのプレイヤーキャラクターを管理する。プレイヤーキャラクター管理部123は、プレイヤーキャラクターを管理するにあたり、記憶部103におけるプレイヤーキャラクター管理情報記憶部132が記憶するプレイヤーキャラクター管理情報を利用する。
【0037】
図5は、プレイヤーキャラクター管理情報記憶部132が記憶するプレイヤーキャラクター管理情報の構造例を示している。同図に示すプレイヤーキャラクター管理情報は、自チームに属する4つのプレイヤーキャラクターPC1〜PC4のそれぞれのプレイヤーキャラクター(PC)設定情報とプレイヤーキャラクター状態情報を含む。また、プレイヤーキャラクター管理情報は、同様に、他チームに属する4つのプレイヤーキャラクターPC5〜PC8のそれぞれのプレイヤーキャラクター設定情報とプレイヤーキャラクター状態情報を含む。
プレイヤーキャラクター設定情報は、対応のプレイヤーキャラクターの名前、装着する武装スーツ、使用可能な武器などの情報を含む。
プレイヤーキャラクター状態情報は、現在におけるプレイヤーキャラクターの耐久値などの状態を示す情報を含む。
【0038】
説明を
図3に戻す。
オブジェクトポイント管理部124は、チームに対応付けられたオブジェクトに付与されるポイントを管理する。つまり、オブジェクトポイント管理部124は、チームのそれぞれのエリア征圧装置のエネルギーポイントを管理する。
このために、オブジェクトポイント管理部124は、攻撃対象キャラクターをプレイヤーキャラクターが攻撃した結果に基づいて、前記攻撃対象を攻撃したプレイヤーキャラクターが属するチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されるポイントを加算する。
また、オブジェクトポイント管理部124は、或る1つのチームのプレイヤーキャラクターが他のチームに対応付けられたエリア征圧装置から所定値のポイントを減算可能な条件を満たすのに応じて、以下の処理を実行する。つまり、オブジェクトポイント管理部124は、上記の所定値のポイントを他のチームに対応付けられたエリア征圧装置に付与されているエネルギーポイントから減算するとともに、所定値のポイントに応じた値の加算ポイントを、1つのチームに対応付けられたエリア征圧装置に付与されているエネルギーポイントに対して加算する。
【0039】
オブジェクトポイント管理部124は、チームのそれぞれのエリア征圧装置のエネルギーポイントを管理するにあたり、記憶部103が記憶するオブジェクトポイント管理情報記憶部133が記憶するオブジェクトポイント管理情報を利用する。
図示は省略するが、オブジェクトポイント管理情報は、自チームのエリア征圧装置のエネルギーポイントを示す情報と、他チームのエリア征圧装置のエネルギーポイントを示す情報とを含む。
【0040】
記憶部103は、制御部102が利用する各種の情報を記憶する。同図に示す記憶部103は、これまでにも説明したように、チーム管理情報記憶部131、プレイヤーキャラクター管理情報記憶部132及びオブジェクトポイント管理情報記憶部133を備える。
チーム管理情報記憶部131は、チーム管理情報を記憶する。
プレイヤーキャラクター管理情報記憶部132は、プレイヤーキャラクター管理情報を記憶する。
オブジェクトポイント管理情報記憶部133は、オブジェクトポイント管理情報を記憶する。
【0041】
操作部104は、
図1に示した方向選択操作部6、ボタン6aなどをはじめとするゲーム装置1に備えられる操作子を一括して示したものであり、ゲーム装置1に対して行われた操作を受け付ける。制御部102における各機能部は、操作部104が受け付けた操作に応じて適宜所定の処理を実行する。
【0042】
[処理手順例]
図6のフローチャートは、攻撃対象キャラクターへの攻撃に応じてゲーム装置1が各チームのエリア征圧装置のエネルギーポイントを加算するための処理手順例を示している。
ゲーム装置1におけるオブジェクトポイント管理部124は、ゲームの進行のもとで、プレイヤーキャラクターにより攻撃対象キャラクターに対する攻撃が行われるのを監視している (ステップS101−NO)。
攻撃対象キャラクターに対する攻撃が行われるのに応じて、攻撃対象キャラクターには所定のダメージが与えられる。あるいは、攻撃対象キャラクターに対する攻撃が行われたのに応じて、攻撃対象キャラクターの有するポイントが0になったのであれば、その攻撃対象キャラクターが倒されることになる。
【0043】
攻撃対象キャラクターに対する攻撃が行われたことを判定した場合(ステップS101−YES)、オブジェクトポイント管理部124は、以下の処理を実行する。
つまり、オブジェクトポイント管理部124は、今回の攻撃の結果に応じて、エネルギーポイントへの加算ポイントを決定する(ステップS102)。加算ポイントは、例えば攻撃相手である攻撃対象キャラクターに設定されている戦闘能力が高いほど高い値が決定される。また、攻撃を与えた際に使用した武器、技などの強さに応じて加算ポイントが変化する。また、攻撃を与えた結果攻撃対象キャラクターが倒れた場合には、攻撃対象キャラクターが倒れずにダメージを受けただけの場合よりも高い加算ポイントが決定される。なお、攻撃対象キャラクターに対する攻撃によってもダメージを与えられなかった場合、すなわちダメージ0(ゼロ)の場合は、加算ポイントは0(ゼロ)と決定される。
オブジェクトポイント管理部124は、ステップS102により決定した加算ポイントを、攻撃対象キャラクターに有効な攻撃を与えたプレイヤーキャラクターが属するチームのエリア征圧装置のエネルギーポイントに加算する(ステップS103)。オブジェクトポイント管理部124は、加算ポイントを加算した後のエネルギーポイントが反映されるように、オブジェクトポイント管理情報を更新する。
このような処理によって、プレイヤーキャラクターが攻撃対象キャラクターを攻撃していくのに応じてエリア征圧装置のエネルギーポイントを増加させていくことができる。
【0044】
図7のフローチャートは、プレイヤーキャラクターがエリア征圧装置の防護壁を破壊したのに応じてエリア征圧装置のエネルギーポイントを変更するためのゲーム装置1の処理手順例を示している。
【0045】
ゲーム装置1におけるオブジェクトポイント管理部124は、ゲームの進行において、いずれかのチームのエリア征圧装置の防護壁が破壊されるのを監
視している(ステップS201−NO)。
エリア征圧装置の防護壁が破壊された場合(ステップS201−YES)、オブジェクトポイント管理部124は、防護壁が破壊されたエリア征圧装置のエネルギーポイントから一定値を減算する(ステップS202)。オブジェクトポイント管理部124は、予め定めた一定値を減算した後のエネルギーポイントが反映されるように、オブジェクトポイント管理情報を更新する。
【0046】
また、オブジェクトポイント管理部124は、今回防護壁を破壊したプレイヤーキャラクターが属するチームのエリア征圧装置のエネルギーポイントに一定値を加算する(ステップS203)。オブジェクトポイント管理部124は、一定値を減算した後のエネルギーポイントが反映されるように、オブジェクトポイント管理情報を更新する。
これにより、プレイヤーキャラクターがエリア征圧装置の防護壁を破壊するのに応じて、防護壁が破壊されたエリア征圧装置のエネルギーポイントの一部を獲得し、防護壁を破壊したプレイヤーキャラクターの属するチームのエリア征圧装置のエネルギーポイントを増加させることが可能になる。
【0047】
なお、防護壁が破壊されたエリア征圧装置のエネルギーポイントから減算される一定値と、防護壁を破壊したプレイヤーキャラクターが属するチームのエリア征圧装置に対しても加算される一定値とは同じでよい。
あるいは、防護壁を破壊したプレイヤーキャラクターが属するチームのエリア征圧装置に対して加算すべき一定値は、防護壁が破壊されたエリア征圧装置のエネルギーポイントから減算する一定値と異なっていてもよい。この場合において、防護壁を破壊したプレイヤーキャラクターが属するチームのエリア征圧装置に対して加算すべき一定値(加算ポイント)は、防護壁が破壊されたエリア征圧装置のエネルギーポイントから減算する一定値を利用して求めるようにしてもよい。一例として、プレイヤーキャラクターがエリア征圧装置の場所に到達してから防護壁を破壊するまでの時間に応じて変数を変更する。そして、防護壁が破壊されたエリア征圧装置のエネルギーポイントから減算する一定値に対して、変更された変数を乗算あるいは加算することによって、加算ポイントを求めてもよい。
【0048】
また、防護壁が破壊されたエリア征圧装置のエネルギーポイントから減算すべき値と、防護壁を破壊したプレイヤーキャラクターが属するチームのエリア征圧装置に対して加算すべき値は、例えばこれまでのゲーム進行の結果に基づいて、防護壁が破壊されるごとに適宜決定されてもよい。
【0049】
<第2実施形態>
[ゲームの概要]
第1実施形態のゲームでは、エリア征圧装置の防護壁が破壊されるのに応じて、防護壁が破壊されたエリア征圧装置のエネルギーポイントが減少し、防護壁を破壊したプレイヤーキャラクターが属するチームのエリア征圧装置のエネルギーポイントが増加するようになっていた。
これに対して、第2実施形態のゲームでは、相手方チームのエリア征圧装置の防護壁を破壊したプレイヤーキャラクターが、先ず、相手方チームのエリア征圧装置から獲得した一定量のエネルギーポイントの運搬役となる。そして、運搬役となったプレイヤーキャラクターが、獲得したエネルギーポイントを無事に自チームのエリア征圧装置にまで運ぶことができれば、自チームのエリア征圧装置に運搬してきたエネルギーポイントを加算することができる。
【0050】
そのうえで、獲得したエネルギーポイントを自チームのエリア征圧装置に運搬するまでの間には、相手方チームのプレイヤーキャラクターがエネルギーポイントを奪い返すための妨害などを仕掛けてくる場合がある。
ここで、エネルギーポイントを運搬中のプレイヤーキャラクターが、エネルギーポイントを奪い返す目的の相手方チームのプレイヤーキャラクターと遭遇した場合には、両プレイヤーキャラクターの間で対戦が行われる。
そして、対戦の結果、エネルギーポイントを運搬中であったプレイヤーキャラクターが勝利すれば、エネルギーポイントは奪い返されることなくそのまま持ち続けることができる。
これに対して、相手方チームのプレイヤーキャラクターが勝利すれば、相手方チームのプレイヤーキャラクターがエネルギーポイントを奪い返したことになる。この後は、相手方チームのプレイヤーキャラクターが運搬役となり、相手方チームのエリア征圧装置にまで無事に運搬できれば、相手方チームのエリア征圧装置にエネルギーポイントを戻すことができる。
この際にも、エネルギーポイントの運搬中には他のチームのプレイヤーキャラクターがさらにエネルギーポイントを奪い返すための妨害を仕掛けてくる場合がある。そして、運搬役となったプレイヤーキャラクターが、同じチームのエリア征圧装置にまでエネルギーポイントを無事に運搬できれば、このチームのエリア征圧装置にエネルギーポイントを戻すことができる。
【0051】
[処理手順例]
図8のフローチャートは、プレイヤーキャラクターが相手方チームのエリア征圧装置の防護壁を破壊してエネルギーポイントを獲得したのに応じて、ゲーム上で、獲得したエネルギーポイントの運搬役として設定するための処理手順例を示している。なお、第2実施形態に係るゲーム装置1の構成例は、
図3と同様であればよい。
【0052】
ゲーム装置1におけるオブジェクトポイント管理部124は、一方のチームのプレイヤーキャラクターによって相手方チームのエリア征圧装置の防護壁が破壊されるのを監視している(ステップS301−NO)。
【0053】
エリア征圧装置の防護壁が破壊されるのに応じて(ステップS301−YES)、オブジェクトポイント管理部124は、防護壁が破壊されたエリア征圧装置のエネルギーポイントから一定値を減算する(ステップS302)。オブジェクトポイント管理部124は、減算後のエネルギーポイントの値が反映されるように、オブジェクトポイント管理情報記憶部133が記憶するオブジェクトポイント管理情報を更新する。
【0054】
次に、オブジェクトポイント管理部124は、エリア征圧装置の防護壁を破壊したプレイヤーキャラクターに対して、一定値の加算ポイントを帰属させる(ステップS303)。加算ポイントは、自チームのエリア征圧装置のエネルギーポイントに加算することのできるポイントである。
加算ポイントは、防護壁が破壊されたエリア征圧装置から獲得したエネルギーポイントに相当する。従って、加算ポイントは、ステップS302において防護壁が破壊されたエリア征圧装置から減算した一定値と同じであればよい。あるいは、加算ポイントは、ステップS302において防護壁が破壊されたエリア征圧装置から減算した一定値と異なっていてもよく、例えば、防護壁が破壊されたエリア征圧装置から減算した一定値に基づいて設定してもよい。
【0055】
ステップS
303によって加算ポイントの帰属が行われるのに応じて、ゲーム進行部121は、加算ポイントが帰属されたプレイヤーキャラクターを、エネルギーポイントの運搬役として設定して以降のゲームを進行させることができる。
【0056】
図9のフローチャートは、エネルギーポイントの運搬役のプレイヤーキャラクターが自チームのエリア征圧装置に到達したのに応じてエリア征圧装置のエネルギーポイントを増加させるための処理手順例を示している。
また、
図9のフローチャートは、エネルギーポイントを運搬中のプレイヤーキャラクターが相手方チームのプレイヤーキャラクターと対戦を行った場合の対戦結果に応じてエネルギーポイントの運搬役を設定するための処理手順例についても示している。
【0057】
オブジェクトポイント管理部124は、現在において加算ポイントが帰属されているプレイヤーキャラクター(運搬役のプレイヤーキャラクターである)が自チームのエリア征圧装置に到達したか否かについて判定する(ステップS401)。
【0058】
加算ポイントが帰属されているプレイヤーキャラクターが自チームのエリア征圧装置に未だ到達していない場合(ステップS401−NO)、オブジェクトポイント管理部124は、加算ポイントが帰属されているプレイヤーキャラクターが相手方チームのプレイヤーキャラクターと遭遇したか否かについて判定する(ステップS402)。ここで遭遇する相手方チームのプレイヤーキャラクターとは、ゲーム上では、奪われたエネルギーポイントを奪い返すために対戦を仕掛けてくるプレイヤーキャラクターである。
【0059】
相手方チームのプレイヤーキャラクターに遭遇しなければ(ステップS402−NO)、オブジェクトポイント管理部124はステップS401に処理を戻す。
これに対して、相手方チームのプレイヤーキャラクターに遭遇した場合(ステップS402−YES)、ゲーム進行部121は、加算ポイントが帰属されているプレイヤーキャラクターと、遭遇した相手方チームのプレイヤーキャラクターとの対戦モードを設定する(ステップS403)。
対戦モードにおいて、加算ポイントが帰属されているプレイヤーキャラクターと、遭遇した相手方チームのプレイヤーキャラクターとは、それぞれに対応するプレイヤーの操作に応じて対戦を行う。そして、対戦が行われることによっては、加算ポイントが帰属されているプレイヤーキャラクターと、遭遇した相手方チームのプレイヤーキャラクターとのいずれか一方が勝利し、他方が負けるというかたちで勝敗が決まる。
【0060】
オブジェクトポイント管理部124は、ステップS403により設定される対戦モードによる対戦結果として、加算ポイントが帰属されているプレイヤーキャラクターのほうが勝利したか否かについて判定する(ステップS404)。
加算ポイントが帰属されているプレイヤーキャラクターのほうが勝利した場合(ステップS404−YES)、オブジェクトポイント管理部124は、ステップS401に処理を戻す。この処理によって、加算ポイントは、これまでと同じプレイヤーキャラクターに継続して帰属される。
【0061】
一方、相手方チームのプレイヤーキャラクターのほうが勝利した場合(ステップS404−NO)、オブジェクトポイント管理部124は、以下の処理を実行する。
つまり、オブジェクトポイント管理部124は、これまで加算ポイントが帰属されていたプレイヤーキャラクターから、対戦に勝利した相手方チームのプレイヤーキャラクターのほうに加算ポイントが帰属するように帰属先を変更する(ステップS405)。ステップS405の処理に応じて、ゲーム進行部121は、これまでの運搬役のプレイヤーキャラクターから、対戦に勝利したプレイヤーキャラクターにエネルギーポイントの所有を移して新たな運搬役として設定することができる。
ステップS405の処理を実行した後、オブジェクトポイント管理部124はステップS401に処理を戻す。
【0062】
そして、現在において加算ポイントが帰属されているプレイヤーキャラクターが自チームのエリア征圧装置に到達した場合(ステップS401−YES)、オブジェクトポイント管理部124は、以下の処理を実行する。
つまり、オブジェクトポイント管理部124は、エリア征圧装置に到達したプレイヤーキャラクターに帰属していた加算ポイントを、対応のチームのエリア征圧装置のエネルギーポイントに加算する(ステップS406)。
【0063】
なお、上記の例では、加算ポイントが帰属されているプレイヤーキャラクターが自チームのエリア征圧装置に到達するという状況を獲得するのに応じて、プレイヤーキャラクターに帰属していた加算ポイントをエリア征圧装置のエネルギーポイントに加算している。
しかし、加算ポイントをエリア征圧装置のエネルギーポイントに加算できるようにするために獲得すべき状況としては、これに限定されない。例えば、加算ポイントが帰属されているプレイヤーキャラクターがエリア征圧装置に到達したうえで、エリア征圧装置に所定の操作を行うことにより加算ポイントをエリア征圧装置のエネルギーポイントに加算できるようにしてもよい。
また、上記の例では、対戦モードにより対戦したプレイヤー同士の勝敗が確定したのに応じてはじめてプレイヤーキャラクター間でのエネルギーポイントの帰属先の変更が行われる。ただし、これに限定されず、例えば、対戦により相手方のプレイヤーキャラクターにダメージを与えることができれば、エネルギーポイントの帰属先のプレイヤーキャラクターが変更されるようにしてもよい。また、全てのエネルギーポイントを対象として帰属先のプレイヤーキャラクターを変更するのではなく、一部のエネルギーポイントを対象として帰属先のプレイヤーキャラクターが変更されるようにしてもよい
。
【0064】
また、本実施形態のゲームにおいて、一方のチームに上手なプレイヤーが集まってしまったような場合には、ゲームの優劣が一方的となってしまい、一方のチームが圧倒的に優勢なままゲームが終了してしまうようなことになってしまう。このようにチーム間の優劣一方的となる状況になってしまうと、ゲームとしてのおもしろみが少なくなってしまう。
そこで、本実施形態のゲームにおいては、以下のようにして、劣勢となったチームに優劣を逆転できる可能性をもたらすような仕組みを与える。
【0065】
つまり、チームに属するプレイヤーキャラクターの間で共有するパラメータとして、チームの劣勢の度合いを示す劣勢パラメータをチームごとに設定する。ゲーム画面には、この劣勢パラメータの状態を示す領域が表示される。1つのチームの劣勢パラメータは、対応のチームに属するプレイヤーキャラクターと他のチームに属するプレイヤーキャラクターとが対戦を行った場合において、対応のチームのプレイヤーキャラクターがダメージを受けるのに応じて変化していく。本実施形態における劣勢パラメータはポイントであり、プレイヤーキャラクターがダメージを受けるのに応じてポイントが増加していくように変化していく。
このように、プレイヤーキャラクターがダメージを受けるのに応じて増加する劣勢パラメータは、例えば具体的には、同じチームにおける各プレイヤーキャラクターのHP(ヒットポイント)の減少数の合計値として求めることができる。あるいは、劣勢パラメータは、同じチームにおける各プレイヤーキャラクターが受けたダメージを数値化したダメージ値の合計値として求めることもできる。このようなHPの減少数の合計値やダメージ値の合計値を劣勢パラメータとして採用する場合は、その値(ポイント)が大きいチームが劣勢であると判断されることとなる。
【0066】
そして、劣勢パラメータのポイント数が一定値にまで到達すると、他のチームとの対戦を有利化することが可能な状況が付与される。具体的には、プレイヤーキャラクターよりも高い戦闘能力を有し、プレイヤーキャラクターにより操縦されるアイテム(強化兵器)がゲーム上に出現する。
図10は、強化兵器ARMの例を示している。同図に示すように、強化兵器ARMは、プレイヤーキャラクターPよりもはるかに大型であり、図示は省略するが、その一部が操縦席となっている。プレイヤーキャラクターPは、強化兵器ARMに搭乗し、操縦席に着くことによって強化兵器ARMを操縦できる。
ただし、この強化兵器ARMは、例えば操縦できるプレイヤーキャラクターの数(定員)が一人、あるいは二人などのように、その使用条件が制限されている。強化兵器ARMは、例えば対応のチームの領土における所定の位置に出現するようになっている。そして、この登場した位置に最初に到着した定員までの人数のプレイヤーキャラクターだけが強化兵器ARMを操縦できる。
あるいは、劣勢パラメータのポイント数を一定値にまで到達させるのに最も貢献したプレイヤーキャラクター(最もダメージを受けているプレイヤーキャラクター)が優先して操縦できるようにしてもよい。最もダメージを受けているプレイヤーキャラクターでなければ操縦できないように使用条件を制限してもよい。また、強化兵器ARMの定員を1名としたうえで、ゲーム空間において最もダメージを受けているプレイヤーキャラクターの近くに強化兵器ARMを出現させるようにしてもよい。これにより、チーム内のプレイヤーキャラクターのうちで、最もダメージを受けているプレイヤーキャラクターが強化兵器ARMに搭乗できる可能性が最も高くなる。
このように、一方のチームが劣勢となるのに応じて、優劣関係を逆転することが可能な状況を付与するようにすれば、ゲーム進行におけるチーム間の優劣が一方的にならず、ゲームのおもしろみを損なわないようにすることができる。
なお、上記では劣勢パラメータは、プレイヤーキャラクターがダメージを受けるのに応じてポイントが増加していくように変化していくものであったが、プレイヤーキャラクターがダメージを受けるのに応じてポイントが減少していくように変化するものであってもよい。この場合は例えば、同じチームにおける各プレイヤーキャラクターのその時点での残HPの合計値や残HPの平均値によって劣勢パラメータを求めるようにすることができ、求められた値(ポイント)が小さいチームが劣勢であると判断されることとなる。
【0067】
<変形例>
次に、本実施形態の変形例について説明する。本実施形態の変形例におけるゲームでは攻撃対象キャラクターは存在しない。複数のチームのそれぞれは、自己のエリアにおいて自チームに対応付けられたエリア征圧装置が配置されている。また、これらのエリア征圧装置にはゲームの開始から予め一定のエネルギーポイントが付与されている。
【0068】
そして、各チームのプレイヤーは、自己のプレイヤーキャラクターが他のチームのエリア征圧装置に赴いて攻撃を行うように操作を行う。攻撃により、他のチームのエリア征圧装置の防御壁が破壊されたり、防御壁あるいはエリア征圧装置自体に一定以上のダメージが与えられるなどの一定の条件が満たされるのに応じて、他のチームのエリア征圧装置のエネルギーポイントから所定値のポイントが減少する。これとともに、エリア征圧装置を攻撃したプレイヤーキャラクターのチームのエリア征圧装置のエネルギーポイントには、他のチームのエリア征圧装置のエネルギーポイントから減少した所定値に応じたポイント(加算ポイント)が加算される。
変形例のゲームでは、例えば、エリア征圧装置のエネルギーポイントが全て奪われたチームが対戦不能となって脱落する。そして、エリア征圧装置のエネルギーポイントを奪われることなく、最後に残ったチームが勝利する。すなわち、2チームでの対戦であれば、一方のチームが対戦不能となった時点で相手方チームの勝利となり、3チーム以上での対戦であれば、最後に残ったチームが勝利となる。
【0069】
このような変形例のゲームにおけるオブジェクトポイント管理部124は、或る1つのチームのプレイヤーキャラクターが他のチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに関連付けられているポイントの関連付けを解除する条件を満たすのに応じて、他のチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されているポイントから、満たされた条件に対応する所定値のポイントの関連付けを解除する。これとともに、オブジェクトポイント管理部124は、上記の所定値のポイントに応じた値の加算ポイントを、先の1つのチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに関連付けるように構成される。
【0070】
なお、変形例のゲームにおいても、第2実施形態のようにプレイヤーキャラクターがエネルギーポイントを運搬するようにしてもよいし、
図10にて説明したように、劣勢パラメータに応じて強化兵器ARMを出現させてもよい。
【0071】
また、上記各実施形態及び変形例においては「ポイント」が減算されたり加算されたりすることにより、ゲームの勝敗が決定されることとしていたが、これに限定されるものではなく、特定のオブジェクトの数が減算されたり加算されたりして、ゲームの勝敗が決定されることとしてもよい。すなわち、定量的な特定物の量や大きさによってゲームの勝敗が決定されればよい。
【0072】
<その他>
なお、これまでの説明では、変形例を含む各実施形態のゲームの実現にあたり、複数のゲーム装置1が相互に通信を実行しながら、各ゲーム装置1がゲームを進行させる制御を行う構成を採る場合を例に挙げた。しかし、例えば、複数のゲーム装置1が共通のサーバと通信を行い、サーバが各ゲーム装置1におけるゲームの進行を制御するようにしてもよい。
【0073】
なお、上述のゲーム装置1の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述のゲーム装置1の処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0074】
[付記1]
以上説明したように、本発明の一態様は、プレイヤーキャラクターが属するチームを複数管理するチーム管理部(122)と、
いずれのチームとも異なる攻撃対象(例えば、攻撃対象キャラクター)をプレイヤーキャラクターが攻撃した結果に基づいて、前記攻撃対象を攻撃したプレイヤーキャラクターが属するチームに対応付けられたチーム対応オブジェクト(例えば、エリア征圧装置)に付与されるポイントを加算し、或る1つのチームのプレイヤーキャラクターが他のチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトから所定値のポイントを減算可能な条件(例えば、エリア征圧装置の防護壁を破壊すること)を満たすのに応じて、前記所定値のポイントに対応する値のポイントを前記他のチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されているポイントから減算するとともに、前記所定値のポイントに応じた値の加算ポイントを、前記1つのチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されているポイントに対して加算するオブジェクトポイント管理部(124)と
を備えるゲーム装置、として把握することができる。
【0075】
付記1の構成によれば、ゲームにおいて複数のチームが設定され、これら複数のチームのそれぞれにプレイヤーが属することになる。そのうえで、各チームのプレイヤーがいずれのチームとも異なる攻撃対象を攻撃することで、各チームのチーム対象オブジェクトのポイントを増加させていくようにされ、チーム間でチーム対象オブジェクトのポイントを取り合うことができる。これにより、互いに異なるチーム間での対戦という形式により、協力型ゲームにプレイヤー同士の対戦要素を付加することが可能になる。
【0076】
[付記2]
また、本発明の一態様においては、前記オブジェクトポイント管理部は、
ポイントを奪取可能な条件を満たしたプレイヤーキャラクターに前記加算ポイントを帰属させ(例えば、獲得したエネルギーポイントの運搬役とすること)、加算ポイントが帰属されたプレイヤーキャラクターが所定の状況を獲得(例えば、自チームのエリア征圧装置に到達すること)するのに応じて、前記加算ポイントが帰属されたプレイヤーキャラクターが属するチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されているポイントに対して前記加算ポイントを加算する
付記1に記載のゲーム装置としてもよい。
【0077】
付記2の構成によれば、ポイントを獲得可能な条件を満たしたプレイヤーキャラクターが所定の状況を獲得するまで自チームのエリア征圧装置のエネルギーポイントを加算することができないので、ゲームとしてのおもしろさが高められる。
【0078】
[付記3]
また、本発明の一態様においては、前記オブジェクトポイント管理部は、
加算ポイントが帰属されたプレイヤーキャラクターが、前記所定の状況を未だ獲得していないときに、他のチームに属するプレイヤーキャラクターと対戦した結果に基づいて、加算ポイントの帰属先を、対戦したプレイヤーキャラクターのうちのいずれに帰属させるのかを決定する
付記2に記載のゲーム装置としてもよい。
【0079】
付記3の構成によれば、加算ポイントが帰属されたプレイヤーキャラクターが、前記所定の状況を未だ獲得していないときには、他のチームに属するプレイヤーキャラクターによって加算ポイントを奪うことが可能になるため、ゲームとしてのおもしろさがさらに高められる。
【0080】
[付記4]
また、本発明の一態様は、プレイヤーキャラクターが属するチームを複数管理するチーム管理部と、
或る1つのチームのプレイヤーキャラクターが他のチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに関連付けられているポイントの関連付けを解除する条件を満たすのに応じて、前記他のチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されているポイントから、満たされた前記条件に対応する量のポイントの関連付けを解除するとともに、前記所定量のポイントに応じた量の加算ポイントを、前記1つのチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに関連付けるオブジェクトポイント管理部と
を備えるゲーム装置、として把握することができる。
【0081】
付記4のゲーム装置によれば、複数のチームの間で、同じチームのプレイヤーが協力しながら、他のチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されているポイントを獲得するようにプレイすることができる。また、同じチームのプレイヤーが協力しながら、自チームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されているポイントが他のチームのプレイヤーキャラクターによって獲得されてしまうのを妨害するようにプレイすることができる。
このように、付記4のゲーム装置によれば、複数のプレイヤーは、チーム内では協力する一方で、チーム間では対戦し合うようにゲームを進行させることができる。これにより、協力型ゲームにプレイヤー同士の対戦要素を付加することが可能になる。
【0082】
[付記5]
また、本発明の一態様は、プレイヤーキャラクターが属するチームを複数管理するチーム管理ステップと、
いずれのチームとも異なる攻撃対象をプレイヤーキャラクターが攻撃した結果に基づいて、前記攻撃対象を攻撃したプレイヤーキャラクターが属するチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されるポイントを加算し、或る1つのチームのプレイヤーキャラクターが他のチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトから所定値のポイントを減算可能な条件を満たすのに応じて、前記所定値のポイントに対応する値のポイントを前記他のチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されているポイントから減算するとともに、前記所定値のポイントに応じた値の加算ポイントを、前記1つのチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されているポイントに対して加算するオブジェクトポイント管理ステップと
を備えるゲーム方法、として把握することができる。
【0083】
[付記6]
また、本発明の一態様は、プレイヤーキャラクターが属するチームを複数管理するチーム管理ステップと、
或る1つのチームのプレイヤーキャラクターが他のチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに関連付けられているポイントの関連付けを解除する条件を満たすのに応じて、前記他のチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されているポイントから、満たされた前記条件に対応する所定値のポイントの関連付けを解除するとともに、前記所定値のポイントに応じた値の加算ポイントを、前記1つのチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに関連付けるオブジェクトポイント管理ステップと
を備えるゲーム方法、として把握することができる。
【0084】
[付記7]
また、本発明の一態様は、コンピュータに、
プレイヤーキャラクターが属するチームを複数管理するチーム管理ステップと、
いずれのチームとも異なる攻撃対象をプレイヤーキャラクターが攻撃した結果に基づいて、前記攻撃対象を攻撃したプレイヤーキャラクターが属するチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されるポイントを加算し、或る1つのチームのプレイヤーキャラクターが他のチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトから所定値のポイントを減算可能な条件を満たすのに応じて、前記所定値のポイントに対応する値のポイントを前記他のチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されているポイントから減算するとともに、前記所定値のポイントに応じた値の加算ポイントを、前記1つのチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されているポイントに対して加算するオブジェクトポイント管理ステップと
を実行させるためのプログラム、として把握することができる。
【0085】
[付記8]
また、本発明の一態様は、コンピュータに、
プレイヤーキャラクターが属するチームを複数管理するチーム管理ステップと、
或る1つのチームのプレイヤーキャラクターが他のチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに関連付けられているポイントの関連付けを解除する条件を満たすのに応じて、前記他のチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに付与されているポイントから、満たされた前記条件に対応する所定値のポイントの関連付けを解除するとともに、前記所定値のポイントに応じた値の加算ポイントを、前記1つのチームに対応付けられたチーム対応オブジェクトに関連付けるオブジェクトポイント管理ステップと
を実行させるためのプログラム、として把握することができる。