特許第5961167号(P5961167)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5961167
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】運搬装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 23/18 20060101AFI20160719BHJP
   B65G 21/00 20060101ALI20160719BHJP
   G01G 11/00 20060101ALI20160719BHJP
【FI】
   B65G23/18
   B65G21/00 Z
   G01G11/00 E
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-526554(P2013-526554)
(86)(22)【出願日】2011年8月31日
(65)【公表番号】特表2013-542151(P2013-542151A)
(43)【公表日】2013年11月21日
(86)【国際出願番号】GB2011051636
(87)【国際公開番号】WO2012028879
(87)【国際公開日】20120308
【審査請求日】2014年7月8日
(31)【優先権主張番号】1014477.2
(32)【優先日】2010年8月31日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】511291083
【氏名又は名称】スパーク システムズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105131
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 満
(72)【発明者】
【氏名】ミハイ,クラウディウ
【審査官】 八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−195490(JP,A)
【文献】 特開2007−276887(JP,A)
【文献】 特開平11−116025(JP,A)
【文献】 実開昭60−146538(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 23/00−23/44
B65G 21/00−21/22
G01G 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
量選別装置であって、
支持部と、
支持部にある重量測定のための力変換器と、
モーターと、前記モーターにより駆動される回転磁気駆動ディスクを有する、前記支持部にある磁気駆動ユニットと、
前記支持部上に取り外し可能に支持できる運搬ユニットと
を含み、
前記運搬ユニットが、
前記磁気駆動ユニットにより磁気的に駆動可能な磁気駆動可能ユニットであって、前記回転磁気駆動ディスクにより駆動される回転磁気駆動可能ディスクを有する磁気駆動可能ユニットと、
2つの離れたローラの周りに延びる無端の運搬ベルトと
を含み、
前記ローラのうちの少なくとも1つが、前記運搬ベルトの裏面により少なくとも部分的に定められる空間内で前記2つの離れたローラの間に位置する前記回転磁気駆動可能ディスクにより駆動可能であり、
それにより、前記重量選別装置の物理的駆動装置及び/又は電気供給源への接続を断つことを必要とせずに、洗浄のために前記運搬ユニットを取り外し可能であり、
使用に際し、前記運搬ベルトが動作しているときに前記力変換器が重量測定を行う、重量選別装置。
【請求項2】
前記磁気駆動ユニットが、前記モーターと前記磁気駆動ディスクの間に挿入されたギアボックスを更に含む、請求項1に記載の重量選別装置。
【請求項3】
前記運搬ベルトが、前記磁気駆動ユニットと前記磁気駆動可能ユニットとの間に延びる、請求項1又は2に記載の重量選別装置。
【請求項4】
前記回転磁気駆動ディスク及び前記回転磁気駆動ディスクの回転軸が、同軸であって、前記離れたローラの回転軸に垂直であり、
前記運搬ベルトが、前記磁気駆動ユニットと前記磁気駆動可能ユニットとの間で前記回転磁気駆動ディスク及び前記回転磁気駆動ディスクの前記回転軸に直角に延びる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の重量選別装置。
【請求項5】
前記運搬ベルトが、前記支持部から離れている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の重量選別装置。
【請求項6】
前記回転磁気駆動ユニットが、前記運搬ベルトから離れている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の重量選別装置。
【請求項7】
前記支持部が、非磁性である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の重量選別装置。
【請求項8】
前記回転磁気駆動可能ユニットが、前記運搬ベルトの裏面により少なくとも部分的に定められる空間内で前記2つの離れたローラの間に位置し、それにより、複数の同様の重量選別装置を並列して使用可能である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の重量選別装置。
【請求項9】
重量測定される物品を加速させるための送り込み運搬機と、
前記物品の重量を測定する重量測定要素を含む前記送り込み運搬装置の下流にある請求項1〜8のいずれか1項に記載の重量選別装置と、
重量測定後に重量許容範囲外の物品を除外するための、前記重量選別装置の下流にある取り除き運搬機とを含む、重量測定システム。
【請求項10】
各々の隣接するローラが実質的に同軸上に整列されるように並列に備え付けられた取付要素と請求項1〜8のいずれか1項に記載の重量選別装置とを含む重量選別機器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運搬装置に関し、より具体的には、本装置の運搬ユニットとその支持部との間を機械的に及び/又は電気的に接続する必要を省くような装置に関する。好ましくは、運搬装置は、随時重量を選別する装置であるが、必ずしもその必要はない。
【背景技術】
【0002】
随時重量選別装置は、周知のものであり、これは、従来では、運搬装置を有する直列型の自動計量器である。食品又は医薬梱包品等の物品が運搬装置上で受け取られる際、荷重計等の力変換器が、重量測定を行う。運搬装置上で及びその上方で重量が増加することで、電子制御システムにより、物品の重量を測定することができる。
【0003】
しかしながら、従来の装置に関連する問題として、衛生及び衛生設備は、重要な要因である。従って、運搬ユニットは、頻繁に洗浄されなければならない。小さな装置上では確かに、これは、通常、その支持部から取り外す必要があり得る。現時点では、これは、運搬ローラの心軸が支持部から外され、運搬ユニットが最後に取り除かれ得る前に、駆動軸及び/又は歯車機械並びに電気供給源を切り離すことを含む。
【0004】
力変換器に伝達される過剰な力を軽減するように、ローラ間に運搬ベルトを送る場合、ベルトは、洗浄のためにローラの間から注意深く取り外され、その後、再び組み付けられなければならない。このプロセスは、熟練した技術と正確な再整列とを必要とし、その結果、重量選別が比較的不正確になる。
【0005】
運搬ユニットが取り除かれた後に、運搬ベルトへの駆動機構を損傷又は破壊しないように、洗浄が極めて注意深く行われなければならないという別の問題が存在する。多くの場合、洗浄液内に全てを浸けることが必要とされる。しかしながら、最初に、電気部品及びモータが除去又は分離されなければならない。運搬ユニットのローラへの駆動力供給源が横側にあることにより、隣接する運搬ベルト間の横方向の分離間隔を近づけて、複数の運搬ユニットを同軸に整列することができないという最終的な問題が存在する。
【0006】
多くの運搬装置では、随時重量測定システムを利用するか否かに関わらず、同様な問題に突き当たる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、これらの問題を克服することを模索する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様によれば、支持部と、支持部に磁気駆動ユニットと、支持部上に取り外し可能な支えられ得る運搬ユニットとを含む運搬装置が与えられる。運搬ユニットは、前記磁気駆動ユニットにより磁気的に駆動可能な磁気駆動可能ユニットと、離れた2つのローラの周りに延びる無端の運搬ベルトとを含む。前記ローラの少なくとも1つは、前記駆動ユニットにより駆動され得る。それにより、運搬装置は、洗浄のために取り外し可能であり、物理的駆動装置及び/又は電気供給源の接続を断つ必要はない。
【0009】
請求項2〜19では、本発明の好ましい特徴及び/又は任意選択の特徴が説明される。
【0010】
本発明の第2の態様によれば、重量測定されるべき物品を加速させるための送り込み運搬装置と、前記物品が運搬ユニット上を移動する際に前記物品の重量を随時測定する重量測定要素を支持部に含み、送り込み運搬装置の下流にある、本発明の第1の態様による運搬装置と、重量測定後に重量許容範囲外の物品を除外するための、運搬装置の下流にある取り除き運搬機とを含む、重量測定システムが与えられる。
【0011】
本発明の第3の態様によれば、取付台と、各々の隣接するローラが実質的に同軸上に整列されるように前記台上に横手方向に並列して備え付けられた、本発明の第1の態様による複数の運搬装置とを含む、運搬機器が与えられる。
【0012】
好ましくは、各々の前記運搬装置は、前記台と摺動自在に嵌合する。それにより、これは、必要に応じて、装置のモジュール式配列及び選択式配列を可能にする。
【0013】
本発明は、ここで、単なる例として付属の図面を参照しつつ、より具体的に記載されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】取付台の上に横方向整列で同軸に支えられるように示された、本発明の第1の態様による複数の運搬装置の第1実施形態を示す。
図2】運搬ユニットと、その運搬ユニットの上を移動する重量測定されるべき物品とを示している、運搬装置の拡大斜視図である。
図3】前記運搬装置の支持部の部分的な長手方向の断面斜視図であり、分かりやすくするために架台の片側が除かれ、運搬ユニットが除かれている。
図4】運搬ユニットが架台により支えられた運搬装置の別の概略長手断面図である。
図5】架台から除かれた運搬ユニットの斜視図であり、分かりやすくするために、その運搬ベルトが除かれている。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図面を参照して、2つの縦列を形成するように、複数の運搬装置12を両端で支える取付台10が示されているが、隣接する装置12の間に最小限の横手方向の間隙があるように、近接同軸横手方向整列でもよい。この場合、運搬装置12は、物品が装置に沿って移動する際に物品の重量を随時確認する随時重量選別装置である。
【0016】
好ましくは、取付台10は、好ましくは高さの調節可能な支持脚16を有する延長枠14と、一方の末端に制御ユニット18とを含む。電力は、好ましくは、制御ユニット18を介して、枠14に供給され、次に、運搬装置12に供給される。
【0017】
有利には、枠14は、1つ以上の長手方向に延びる鍵形滑走部20を与え得る。その滑走部上には、各々の運搬装置12が摺動自在に嵌合する。従って、これにより、数多くの運搬装置12が必要とされる場合には、モジュラ形式が可能になり、必要であれば、運搬装置12の摺動可能な取り外しを簡略化することができる。
【0018】
図2〜4に最良に見られるように、各々の運搬装置12は、好ましくは、取付台10の滑走部20と嵌合する支持部22と、支持部22により支えられる運搬ユニット24とを含む。この場合、支持部22は、筐体26と、滑走部20を収容する楔溝30を含む基台28とを含む。筐体26は、密閉された又は実質的に密閉された格納容器を与え、洗浄液、汚物及び他の粒子状の物質の侵入から内部を保護する。この目的のために、筐体26は、非磁性天板32と、天板32の周囲縁から垂れ下がる側壁34と、格納容器の底部を閉じる柔軟性封止材36とを含む。柔軟性封止材36は、好ましくは、弾性のものであり、基台28上に据えられる。側壁34は、柔軟性封止材36の下に延び、受け縁38を形成する。基台28は、その上部周囲端の周りに 面取り面40を含み、受け縁28を収容する。面取り面40が、受け縁38よりも僅かに深いことにより、筐体26は、柔軟性封止材36を介して基台28上に「浮く」。
【0019】
筐体26内には、力変換器42及び磁気駆動ユニット44が与えられる。それらの両方は、柔軟性封止材36上に据えられ、従って、基台28により支えられる。柔軟性封止材36は、前記力変換器と前記磁気駆動ユニットとの間に置かれる。この実施形態では、力変換器42は、非磁性天板32に嵌合して前記天板を支える、持ち上げアーム式荷重計測装置である。しかしながら、圧縮カラム等の他の種類の荷重計装置を用いることができる。
【0020】
磁気駆動ユニット44は、電気モータ46、好ましくはギアボックス48と、この事例では磁気クラッチの一部を成す磁気ディスクであり、モータ46によりギアボックス48を介して駆動され得る、回転式磁気駆動要素50とを含む。回転自在磁気駆動要素50は、好ましくは、摩耗を低減し、不必要な端数損失を制限するために、非磁性天板32の裏面から離れている。
【0021】
支持部22は、対向する平行な架台壁54を有する架台52を更に含み、前記架台壁は、天板32の頂部長手方向周囲縁から立ち上がっている。架台壁54の上端は、2つの切り目56を含み、それらの切り目は、互いに離れ、架台壁54の各々の末端の近くに位置する。
【0022】
ここで、運搬ユニット24に戻って、この運搬ユニットは、運搬機筐体58と、運搬筐体58の周りに乗せられる運搬ベルト60とを含む。運搬ユニット24は、図4及び図5に最良に見られる。運搬筐体58は、好ましくは、可塑性材料であり、液体の侵入に対して密閉又は実質的に密閉されている。運搬筐体58は、その対向する末端で、又は、それらの末端の近傍で、第1ローラ62と第2ローラ64とを支える。第1ローラ62は、駆動ローラであり、第2ローラ64は、好ましくは、駆動される遊びローラである。遊びローラ64は、運搬筐体58と旋回自在に嵌合する支持アーム66により支えられ得る。
【0023】
好ましくは、支持アーム66の蝶番68が、傾斜壁部分70を含み、前記傾斜壁部分が、運搬筐体58の、同様に傾斜した壁部分72と接触し得るので、転倒する場合、支持アーム66は、下方に垂れ下がり、真っ直ぐにされる場合、支持アーム66は、固定されて、運搬筐体58と共面状に又はほぼ共面状になる。これは、運搬ベルトを実質的に自動的に張る点で有利である。支持アーム66のための他の固定手段が検討され得る。しかしながら、本事例では、運搬ベルト60を取り除くために、運搬ユニット24が単に反転されることにより、アーム66が旋回し、運搬ベルト60が緩められ得る。運搬ベルト60を、運搬筐体58及び支持アーム66の周りに再び配置する場合、運搬ユニット24は、単に再び反転されて、重力の影響下で旋回する支持アーム66により、運搬ベルト60を自動的に再び張る。
【0024】
位置指標要素74は、運搬筐体58及び支持アーム66上の第1及び第2ローラ62、64の心軸上に、又は、それらのローラに隣接するように含まれる。この場合、位置指標要素74は、ピン又はタブであり、架台壁54の収容切り目56内に摺動自在に受容され得るのに適している。位置指標要素74及び切り目56の配置は、運搬ベルト60が、各々の架台壁54の上端からちょうど突き出るように据えられるようなものである。その上、各々の切り目56が、好ましくは、鉛直方向又は実質的に鉛直方向に向けて用いられるので、運搬ユニット24は、重力嵌合を介して架台52で保持される。
【0025】
位置指標要素74及び切り目56は、その上、好ましくは、同一ではないので、運搬ユニット24を、架台52に、一方向にのみ備え付けることができる。これは、旋回自在な支持アーム66の利点であり、それにより、支持アーム66が折り畳まれることになるので、運搬ユニット24を誤って逆さまに備え付けることができない。
【0026】
好ましくは密閉された運搬筐体58内には、回転式磁気駆動可能要素78が磁気クラッチの他の部分を形成する磁気駆動ユニット76と、必要であれば、ギアボックス80と、駆動ローラ62に延び、その駆動ローラに嵌合する駆動軸82がある。回転自在な軸駆動要素78は、好ましくは、運搬筐体59の最低内部表面と離れて保持されるディスクでもある。回転式磁気駆動可能要素78は、架台52上に備え付けられる運搬ユニット24を用いて、支持筐体26内の回転式磁気駆動要素50と同軸に整列される又は実質的に同軸に整列されるように配置される。
【0027】
回転式磁気駆動可能要素78と回転式磁気駆動要素50の位置決めにより、運搬ベルト60が、それらの間を通過するように整えられ、駆動伝達は、駆動ローラに作用しない。従って、運搬筐体58は、運搬ベルト60の低面と架台52の平らな又は実質的に平らな壁54とにより定められる空間84内に完全に又は実質的に完全に配置される。
【0028】
使用中は、支持筐体26と架台52と運搬ユニット24との組み合わせた基底重量に基づいて、荷重計42が較正される。有利には、磁気駆動ユニット44は、天板32から離れており、従って、荷重計42により支えられず、それにより、基底重量の読み出し値が低減される。更には、磁気駆動ユニット44から荷重計42を実質的に隔離することにより、磁気駆動ユニット44の使用中のモータ46により荷重計42に伝えられる振動干渉が少ないために、荷重計42の精度が向上し得る。
【0029】
架台52上に支えられる運搬ユニット24を用いて、磁気駆動ユニット44は、エネルギーを供給され、従って、磁気駆動要素50は、回転駆動力を、運搬筐体58内の磁気駆動可能要素78に与え、運搬ベルト60に通じる。従って、磁気駆動可能ユニット76は、駆動ローラ62を駆動させ、運搬ベルト60を回転させる。運搬ベルト60は、回転式磁気駆動要素50、回転自在な軸駆動可能要素78、更に好ましくは、天板32から離れており、それにより、摩耗及び端数損失が最小限になる。物品86が運搬ベルト60に沿って移動する際、重量読み出し値が、荷重計42により随時取得され、出力される。
【0030】
周期的な洗浄のために、運搬ユニット24は、容易に持ち上げられ、架台52から離れ、いずれの締め具も外す必要はなく、いずれの物理的駆動供給源又は電気供給源も分離する必要はない。その運搬ユニットは、運搬ベルト60上の張りを緩めるために反転され、従って、運搬ベルト60と密閉された運搬筐体58とを完全に洗浄することができる。再組み付けは、運搬ベルト60を第1ローラ62及び第2ローラ64の周りに乗せ、次に、支持アーム66を旋回させることで、運搬筐体58を再び反転させ、運搬ベルト60を再び張ることにより簡単である。密閉された支持筐体26も消毒衛生化された後、運搬ユニット24は、容易に、架台52上に戻るように落とされ、操作が回復され、いずれの締め具、物理的駆動機構又は電気供給源も再び嵌合させる必要はない。張り作業と架台52の寸法決めは、運搬ベルト60が、好ましくは、少なくとも使用中に、支持筐体26の天板32と接触しないようなものである。
【0031】
運搬筐体58が、好ましくは、運搬ベルト60の裏面により定められる空間84内に又は実質的にその空間内にあるために、支持筐体26及び架台52は、運搬ベルト60の幅よりも少しばかりだけ大きい横手方向の延びも有し得る。これにより、複数の運搬装置12を横手方向の極めて近傍に配置することができるので、隣接する運搬装置12の第1ローラ62及び第2ローラ64の対応する回転軸は、整列される又は実質的に整列される。
【0032】
運搬装置(単数)又は運搬装置(複数)12を個別に用いることができるが、重量測定システムが与えられてもよく、前記重量測定システムは、重量測定されるべき物品を加速させるための送り込み運搬機と、送り込み運搬機の下流にあり、前記物品が運搬ユニット24に沿って移動する際に前記物品の重量を随時測定する、1つ以上の上記の運搬装置12と、重量測定後に重量許容範囲外の物品を除外するための、運搬装置12の下流にある取り除き運搬機とを含む。
【0033】
重量測定するために運搬装置が必要とされない場合、この事例では荷重計である重量測定要素が省かれてもよい。この場合、浮遊する筐体が必要とされないことがあり、支持筐体を基台の適所に固定することができる。
【0034】
磁気駆動ユニットは、運搬ユニットの片側に与えられ得る。この事例では、磁気駆動可能ユニットも、好ましくは、運搬ベルトの裏面により定められる空間内にある代わりに、運搬ユニットの側に与えられる。この配置は、例えば、幅が1メートル以上、長さが3メートル以上の運搬ベルトを有する、より大きな運搬装置に有利である。この事例では、運搬ユニットは、支持部から持ち上げられ得る。
【0035】
本明細書で及び全体を通して用いられる磁気駆動機構の著しい利点は、運搬ユニットを支持部から物理的に分離し、従って、洗浄及び検査され得る空隙が残ることである。
【0036】
支持筐体及び運搬筐体は、好ましくは、密閉されているが、密閉が必要ではない用途があり得る。そのように、支持筐体が、開口支持部のために、省かれ得る。運搬筐体は、単に、磁気駆動可能ユニットが内部に収容される枠組みであり得る。
【0037】
更に、望遠鏡のように伸張可能で収縮可能な支持アーム又は支持体等の、運搬ベルトを張る他の手段が検討され得る、又は、運搬ベルト自体が、張り調節具を含み得る。
【0038】
第2ローラは、遊びローラではなく、駆動ローラであってもよい。この場合、磁気駆動可能ユニットは、単に、駆動力を両方のローラに供給する。
【0039】
従って、磁気駆動機構により駆動可能であり、頂上に据えられる、取り外し可能な運搬ユニットを含む運搬送致を提供することができる。従って、単一の作業員により、一方の手を用いて、いずれの締め具、物理的駆動装置又は電気供給弦も外さずに、頂上に据えられる運搬ユニットを、その架台から拾い外すことができる。運搬ユニットは、洗浄され、再び据えられ、重力を介してその架台に嵌合され得る。荷重計、他の力変換器又は重量測定手段は、磁気駆動機構のモータが重量測定手段により支えられていないために、精度及び寿命も向上している。これにより、読み出し値が測定され得る前に選別される必要のある機械的雑音が少ない。洗い落とし領域内に電気配線を渡すことを省略することで、微生物に曝される危険が低減され、信頼性が向上する。通常、全ての駆動機構及びシステム、電気及び/又は電子部品は、防水密閉支持筐体及び/又は運搬筐体内に位置する。磁気駆動機構によっても駆動可能である、持ち上げ式運搬ユニットも与えることができる。磁気クラッチ板が離間した磁気駆動機構は、優れた視覚的及び物理的アクセスで洗い落としの簡単な運搬装置を与える。
【0040】
上記の実施形態は、単なる例として与えられ、様々な他の変更形態は、付属の請求項により定義された本発明の範囲から逸脱せずに、当業者に明らかになる。
下記は、出願時の特許請求の範囲の写しである。
<書類名>特許請求の範囲
<請求項1>
運搬装置(12)であって、支持部(22)と、前記支持部(22)にある磁気駆動ユニット(44)と、前記支持部(22)上に取り外し可能に支持できる運搬ユニット(24)とを含み、前記運搬ユニット(24)が、前記磁気駆動ユニット(44)により磁気的に駆動可能な磁気駆動可能ユニット(76)と、2つ以上の離れたローラ(62、64)の周りに延びる無端の運搬ベルト(60)とを含み、前記ローラ(62)のうちの少なくとも1つが、前記駆動可能ユニット(76)により駆動可能であり、それにより、前記運搬機が、物理的駆動装置及び/又は電気供給源の接続を断つ必要とすること無しに洗浄のために取り外し可能である、運搬装置。
<請求項2>
運搬ユニット(24)に沿って移動する際に物品(86)の重量を随時測定するための重量測定要素(42)を前記支持部(22)に更に含む、請求項1に記載の運搬装置。
<請求項3>
前記運搬ユニット(24)が、洗浄中の跳水に対して保護されるように、少なくとも実質的に密閉されている、請求項1又は請求項2に記載の運搬装置。
<請求項4>
駆動力が、使用中の前記運搬ベルト(60)を通じて伝達されるように、前記運搬ベルト(60)が、前記磁気駆動ユニット(44)と前記磁気駆動可能ユニット(76)との間に延びる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の運搬装置。
<請求項5>
前記運搬ベルト(60)が、前記磁気駆動ユニット(44)及び前記磁気駆動可能ユニット(76)から離れている、請求項4に記載の運搬装置。
<請求項6>
前記運搬ベルト(60)が、前記支持部(22)から離れている、請求項4又は請求項5に記載の運搬装置。
<請求項7>
前記磁気駆動可能ユニット(76)が、前記運搬ベルト(60)の裏面により少なくとも部分的に定められる空間(84)内に、少なくとも実質的に十分に収容されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の運搬装置。
<請求項8>
前記磁気駆動可能ユニット(76)が、前記運搬ベルト(60)の片側で少なくとも部分的にいる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の運搬装置。
<請求項9>
衛生化が確保されるように、前記運搬ユニット(24)が、前記磁気駆動可能ユニット(76)が内部に収容される防液性筐体(26)を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の運搬装置。
<請求項10>
前記運搬ユニット(24)が、前記ローラ(64)が回転のために備え付けられる旋回可能な張りアームを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の運搬装置。
<請求項11>
前記支持部(22)が、磁気駆動要素(50)と磁気駆動可能要素(78)と間に置かれた非磁性板を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の運搬装置。
<請求項12>
前記支持部(22)が、前記磁気駆動ユニット(44)及び前記重量測定要素(42)が収容される支持筐体(26)を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の運搬装置。
<請求項13>
柔軟性封止材(36)により前記支持筐体(26)の底部を閉ざすことにより、支持筐体(26)を液密に閉じている間、支持筐体の鉛直方向の動きを可能にする、請求項12に記載の運搬装置。
<請求項14>
前記支持部(22)が、前記重量測定要素(42)を支える基台(28)を更に含む、請求項12又は請求項13に記載の運搬装置。
<請求項15>
前記重量測定要素(42)が、前記筐体(26)を前記基台(28)に対して浮くように支える、請求項14に記載の運搬装置。
<請求項16>
前記支持部(22)が、前記運搬ユニット(24)を遊離可能に支える架台(52)を含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の運搬装置。
<請求項17>
前記架台(52)が、前記ローラ(62、64)の回転軸で又は回転軸の近くで、前記運搬ユニット(24)を支える、請求項16に記載の運搬装置。
<請求項18>
前記運搬ユニット(24)が、重力により、前記架台(52)と嵌合される、請求項16又は請求項17に記載の運搬装置。
<請求項19>
前記運搬ユニット(24)が、個別の締着装置を用いずに、前記架台(52)と嵌合可能であり、それにより、迅速な脱着を可能にする、請求項16〜18のいずれか1項に記載の運搬装置。
<請求項20>
重量測定される物品(86)を加速させるための送り込み運搬機と、運搬ユニット(24)に沿って移動する際に前記物品(86)の重量を測定する重量測定要素(42)を含む請求項1〜19のいずれか1項に記載の運搬装置(12)であって、前記送り込み運搬機の下流にある、運搬装置(12)と、重量測定後に重量許容範囲外の物品を除外するための、前記運搬装置(12)の下流にある取り除き運搬機とを含む、重量測定システム。
<請求項21>
各々の隣接するローラ(62、64)が実質的に同軸上に整列されるように、取付台(10)と、前記台(10)の上に並列に備え付けられた請求項1〜19のいずれか1項に記載の複数の運搬装置(12)とを含む運搬機器。
<請求項22>
各々の前記運搬装置(12)が、台(10)と摺動自在に嵌合する、請求項21に記載の運搬機器。

図1
図2
図3
図4
図5