特許第5961176号(P5961176)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5961176複数レベルの眼球重ね合せのための方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5961176
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】複数レベルの眼球重ね合せのための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/007 20060101AFI20160719BHJP
   A61B 3/10 20060101ALI20160719BHJP
【FI】
   A61F9/007 200C
   A61B3/10 W
【請求項の数】1
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-540379(P2013-540379)
(86)(22)【出願日】2011年11月25日
(65)【公表番号】特表2014-504177(P2014-504177A)
(43)【公表日】2014年2月20日
(86)【国際出願番号】EP2011071009
(87)【国際公開番号】WO2012069624
(87)【国際公開日】20120531
【審査請求日】2014年3月27日
(31)【優先権主張番号】10192818.2
(32)【優先日】2010年11月26日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】513132335
【氏名又は名称】アルコン ファーマシューティカルズ リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100133008
【弁理士】
【氏名又は名称】谷光 正晴
(72)【発明者】
【氏名】オリバー ケルスティンク
(72)【発明者】
【氏名】ホリア グレク
【審査官】 川島 徹
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第02184005(EP,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0316112(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 9/007
A61B 3/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一診断装置によって最初の基準の第一眼球画像を得て、基準座標系を確定するためのモジュールと、
手術装置によって第二眼球画像を得るためのモジュールであって、前記第二眼球画像は手術の開始前の手術前段階において得られるモジュールと、
第一重ね合せ結果を得るために前記第一眼球画像と前記第二眼球画像との間の第一重ね合せを実施するためのモジュールと、
前記手術装置によって第三眼球画像を得るためのモジュールであって、前記第三眼球画像は手術が完了した後において得られるモジュールと、
第二重ね合せ結果を得るために前記第二眼球画像と前記第三眼球画像との間の第二重ね合せを実施するためのモジュールと、
組み合わされた重ね合せ結果を得るために前記第一及び第二重ね合せ結果を組み合わせるモジュールであって、前記第一診断装置によって得られた前記最初の基準の眼球画像と、手術が完了した後に前記手術装置によって得られた前記第三眼球画像との間の重ね合せを得るために、前記第一及び第二重ね合せ結果を組み合わせるモジュールと、を具備する眼球重ね合せを実施するための装置であって、
前記第一及び第二重ね合せ結果を組み合わせる前記モジュールは、前記第一眼球画像と前記第三眼球画像との間の直接重ね合わせに悪影響を与える可能性がある顕著に異なる眼球状態を説明するように構成されて配置されており、
前記顕著に異なる眼球状態は、
前記第一眼球画像が撮られる時に眼球を完全に又は部分的に遮る器具又は物体を有しない眼球、及び前記第三眼球画像が撮られる時に前記眼球を完全に又は部分的に遮る器具を有する眼球、又は、
前記第一眼球画像が撮られる時に眼球上に配置される吸引リングを有しない眼球、及び前記第三眼球画像が撮られる時に眼球上に配置される吸引リングを有する眼球、
の少なくとも一つを含む、眼球重ね合せを実施するための装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数レベルの眼球重ね合せ(eye registration)のための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
眼球位置のトラッキング及び重ね合せ(registration)が、目に関する手術及び診断において幾つかの用途のために使用されることが知られている。しかしながら、多数の方法は、それらが同じ装置内又は特定の装置の組み合わせ内においてだけ適用可能であるという意味で不完全な結果しか提供しない。現在の眼球医療手技は、眼球の外観にかなりの影響をもたらす変化する状況において複数の器具を必要とする複雑なプロセスである。これらの影響の幾つかでさえも、現行の重ね合せ技術の適用を妨げる。様々な寸法を統一された方法で関係付けることを可能にすることは、かなりの難題である。
【0003】
現在においては、例えば、角膜手技のためのフェムト秒レーザー、角膜治療のためのマイクロ波変形装置、又は白内障手術のためのフェムト秒レーザーのような治療装置に対して完全に固定された眼球を当然伴う多数の新たな手術技法が存在する。これら全ての手術技法は、治療領域が眼球上の吸引リングに対して配置されることで共通している。吸引リングの座標系において、眼球は、任意の手動のものよりはるかに良好な治療位置決め精度を達成する自動手段により治療されることができる。
【0004】
これは、吸引リング座標系を使用して、眼球が、外科医の機械的精度よりはるかに良好な空間的精度で治療可能であることを意味する。
【0005】
しかしながら、全体的な診断及び治療プロセスでは、眼球上への吸引リングの設置は、自動化治療が達成し得る誤差の減少よりかなり大きな誤差を引き起こすかもしれない、というのも、
a)リングの設置が正確に制御可能ではない:
この手技は、外科医によって手で行われ、したがって一般的な人の機械的能力によって制限される。吸引プロセス中において、吸引リングは、それが眼球に対して固定されるまで角膜上をわずかに滑動し、その結果、所望位置に関する誤差を常にもたらす。
b)リングの実際位置は、測定が困難である:
眼球は、吸引リングが設置された後に、眼球の生体形状(例えば、角膜形状)の測定能力に影響する不自然な圧力によって変形させられる。
眼球上の自然な標識点(例えば、強膜特徴要素、角膜縁境界)は器具構造(例えば、吸引リング)によって覆われる。したがって、医師による前記リングの手動の可視的な整列は、達成することが困難である。
c)治療領域の手動の測定及び調整は時間を要する:
吸引リングの設置時間及び治療領域の手動調整のための時間は、治療時間自身より長くなる可能性がある。緊張及び患者の眼球の脱水が、(レーザー)治療のための物理的及び機械的な前提を損なうかもしれない。
【0006】
その結果として、新世代の治療装置の高い精度は、吸引リングの設置に関して前述したように引き起こされる誤差及び不確実性のために、不安定となる恐れがある。
【0007】
これらの新世代の装置による臨床結果の改善の証拠は、文書での証明及び手術後の結果を有する手術の分析のための信頼できる根拠に依存する。
【0008】
したがって、本発明の目的は、吸引リングによって引き起こされる誤差のこれらのマイナスの効果を低減することができる方法及び装置を提供することである。
【発明の概要】
【0009】
一実施形態によると、
第一診断装置によって最初の基準の第一眼球画像を得て、基準座標系を確定する段階、
手術装置によって第二眼球画像を得る段階であって、前記第二眼球画像は手術の開始前の手術前段階において得られる、第二眼球画像を得る段階、
第一重ね合せ結果を得るために前記第一眼球画像と前記第二眼球画像との間の第一重ね合せを実施する段階、
前記手術装置によって第三眼球画像を得る段階であって、前記第三眼球画像は手術の開始後において得られる、第三眼球画像を得る段階、
第二重ね合せ結果を得るために前記第二眼球画像と前記第三眼球画像との間の第二重ね合せを実施する段階、並びに
組み合わされた重ね合せ結果を得るために前記第一及び第二重ね合せ結果を組み合わせる段階であって、前記診断装置によって得られた前記最初の基準の眼球画像と、手術の開始後に前記手術装置によって得られた前記第三眼球画像との間の重ね合せを得るために、前記第一及び第二重ね合せ結果を組み合わせる段階、を含む眼球重ね合せを実施するための方法が提供される。
【0010】
一実施形態によると、前記診断装置によって撮られた前記第一眼球画像と、前記手術装置によって撮られた前記第三眼球画像とは、前記第一眼球画像と前記第二眼球画像との間の直接重ね合せに悪影響を与える可能性がある顕著に異なる眼球状態の下で撮られる。
【0011】
一実施形態によると、
第一診断装置によって最初の基準の第一眼球画像を得て、基準座標系を確定する段階、
手術装置によって第二眼球画像を得る段階であって、前記第二眼球画像は手術の開始前の手術前段階において得られる、第二眼球画像を得る段階、
第一重ね合せ結果を得るために前記第一眼球画像と前記第二眼球画像との間の第一重ね合せを実施する段階、
前記手術装置によって第三眼球画像を得る段階であって、前記第三眼球画像は手術が完了した後において得られる、第三眼球画像を得る段階、
第二重ね合せ結果を得るために前記第二眼球画像と前記第三眼球画像との間の第二重ね合せを実施する段階、並びに
組み合わされた重ね合せ結果を得るために前記第一及び第二重ね合せ結果を組み合わせる段階であって、前記診断装置によって得られた前記最初の基準の眼球画像と、手術が完了した後に前記手術装置によって得られた前記第三眼球画像との間の重ね合せを得るために、前記第一及び第二重ね合せ結果を組み合わせる段階、を含む眼球重ね合せを実施するための方法が提供される。
【0012】
一つに組み合わされる複数の重ね合せ段階を提供することによって、二つの画像の間の直接重ね合せを困難にする第一及び第三画像の間の大きな違いを克服することができる。
【0013】
一実施形態によると、前記診断装置によって撮られた前記第一眼球画像と、前記手術装置によって撮られた前記第三眼球画像とは、前記第一眼球画像と前記第三眼球画像との間の直接重ね合せに悪影響を与える可能性がある顕著に異なる眼球状態の下で撮られる。
【0014】
異なる眼球状態は、組み合わされた複数レベル重ね合せプロセスによって克服されることができる。
【0015】
このために、第二画像を使用する中間重ね合せ段階が実施される。前記第二画像は、第三画像が撮られた眼球状態よりも、第一画像が撮られた眼球状態から小さくしか違わない眼球状態の下で撮られる。このように、この重ね合せは、中間重ね合せ段階を導入することによって可能となりかつより正確となる。前記中間重ね合せ段階は、第一及び第三画像の間の直接重ね合せより容易に実施可能である、というのも第一及び第二画像の間と、第二及び第三画像の間との眼球状態の違いが、それぞれ、第一及び第三画像の間の眼球状態の違いよりかなり小さいからである。
【0016】
一実施形態によると、前記異なる眼球状態は、
前記第一画像が撮られる時に眼球を完全に又は部分的に遮る器具又は物体を有しない眼球と、
前記第三画像が撮られる時に眼球を完全に又は部分的に遮る器具を有する眼球と、を含むか又は、
前記第一画像が撮られる時に眼球上に配置される吸引リングを有しない眼球と、
前記第二画像が撮られる時に眼球上に配置される吸引リングを有しない眼球と、
前記第三画像が撮られる時に眼球上に配置される吸引リングを有する眼球と、を含んでいる。
【0017】
これは、直接重ね合せを困難にするであろう顕著に異なる眼球状態の例である。
【0018】
一実施形態によると、前記異なる眼球状態は、
前記第一画像が撮られる時に患者の眼球上に手術治療手技の影響を示さない眼球と、
前記第二画像が撮られる時に患者の眼球上に手術治療手技の影響を示さない眼球と、
前記第三画像が撮られる時に患者の眼球上に手術治療手技の影響を示す眼球と、を含んでいる。
【0019】
これは、直接重ね合せを困難にするであろう顕著に異なる眼球状態のもう一つの例である。
【0020】
一実施形態によると、前記患者の眼球上の治療手技の影響は、
出血、
吸引リングに基づく眼球の変形、
虹彩を覆う角膜の下側又は角膜内の気泡除去、
治療の影響に起因する角膜又は虹彩の色変化、及び
眼球を完全に又は部分的に遮る器具又は物体、の一つ以上を含んでいる。
【0021】
これらは、第一及び第三画像の間の直接重ね合せを困難にするであろう顕著に変化した眼球状態の他の例である。
【0022】
一実施形態によると、この方法は、さらに、
前記手術装置によって撮られた手術後の画像から診断装置によって撮られた手術後の診断画像への重ね合せを実施する段階、及び/又は
前記診断基準の画像から一つ以上の手術後の診断画像への重ね合せを実施する段階、を含んでいる。
【0023】
これは、目に関する治療及び診断の多段階に渡る重ね合せ範囲をさらに拡大する。
【0024】
一実施形態によると、重ね合せ段階は、重ね合せされる二つの眼球画像において一つ以上の眼球特徴要素を同定することによって実施され、それにより、二つの画像の間の座標関係を確定し、
異なる重ね合せ段階のために使用される眼球特徴要素は、異なる重ね合せ段階において異なる様式にしたがって適切に選択される。
【0025】
個々の重ね合せ段階の状況に応じて適切な特徴要素を選択することは、所与のモデルの特定の状態へ本方法を適合させてその成果を高める。
【0026】
一実施形態によると、第一重ね合せ段階は、二つの異なる装置により、多分、異なる機器使用の作業様式(異なる照明波長、異なるカメラ、異なる顕微鏡などのような)の下で、しかしながら眼球は同じ又は実質的に同じ状態で、撮られる二つの画像の間で実施される。言い換えれば、眼球状態は、重ね合せの困難性を高める様態で眼球状態を顕著に変化させる可能性がある手術又は吸引リングの設置のような手術の準備段階によりまだ影響されていない。他方で、第二重ね合せ段階は、同じ装置により、同じ又は実質的に同じ機器使用の作業様式(同じ照明波長、同じカメラ、同じ顕微鏡などのような)の下で、しかしながら、異なる眼球状態が重ね合せの困難性を高めるような手術又は手術の準備行為の影響に起因して顕著に異なる眼球状態で、撮られる二つの画像の間で実施される。このように、第一及び第二重ね合せ段階の個々の困難性は、第一画像から第三画像への直接重ね合せより小さい。したがって、第一及び第二重ね合せ段階の正確性は高められ、したがって、第一及び第二重ね合せ段階を組み合わされた重ね合せ段階へ組み合せることによって、重ね合せの全体的な正確性は、第一及び第三画像の間の直接重ね合せに比較して高められることができる。
【0027】
一実施形態によると、第一画像から第三画像への二つの変化、すなわち、第一画像を撮る診断装置から第二画像を撮る手術装置への変化によって引き起こされる第一画像から第二画像への第一変化と、手術の開始に起因する眼球状態の変化によって引き起こされる第二画像から第三画像への第二変化とが存在し、これら変化の両方は、第一画像と第三画像との間の直接重ね合せの困難性を増大し、前記第一及び第二変化の蓄積された影響に起因して正確性が悪化する可能性がある第一画像から第三画像への直接重ね合せを避けるために、前記第一及び第二画像の間の第一重ね合せと、前記第二及び第三画像の間の第二重ね合せとが、実施されて、前記第一及び第三画像の間の重ね合せを得るための組み合わされた重ね合せへ組み合わされる。
【0028】
一実施形態によると、前記診断装置により撮られる最初の診断画像と、前記手術装置により撮られる手術前画像とを重ね合せるために使用される特徴要素は、角膜縁及び強膜の特徴要素であり、前記手術装置により撮られる手術前画像と、前記手術装置により撮られる手術中画像とを重ね合せるために使用される特徴要素は、虹彩及び/又は瞳孔の特徴要素であり、前記手術装置により撮られる手術前画像と、前記手術装置により撮られる手術後画像とを重ね合せるために使用される特徴要素は、虹彩、瞳孔、角膜縁、及び強膜の一つ以上の特徴要素である。
【0029】
これらは、所与のモデルに応じて選択され得る適切な特徴要素の例である。
【0030】
一実施形態によると、眼球重ね合せを実施するための装置は、
第一診断装置によって最初の基準の第一眼球画像を得て、基準座標系を確定するためのモジュールと、
手術装置によって第二眼球画像を得るためのモジュールであって、前記第二眼球画像は手術の開始前の手術前段階において得られるモジュールと、
第一重ね合せ結果を得るために前記第一眼球画像と前記第二眼球画像との間の第一重ね合せを実施するためのモジュールと、
前記手術装置によって第三眼球画像を得るためのモジュールであって、前記第三眼球画像は手術の開始後において得られるモジュールと、
第二重ね合せ結果を得るために前記第二眼球画像と前記第三眼球画像との間の第二重ね合せを実施するためのモジュールと、
組み合わされた重ね合せ結果を得るために前記第一及び第二重ね合せ結果を組み合わせるモジュールであって、前記診断装置によって得られた前記最初の基準の眼球画像と、手術の開始後に前記手術装置によって得られた前記第三眼球画像との間の重ね合せを得るために、前記第一及び第二重ね合せ結果を組み合わせるモジュールと、を具備している。
【0031】
一実施形態によると、眼球重ね合せを実施するための装置は、
第一診断装置によって最初の基準の第一眼球画像を得て、基準座標系を確定するためのモジュールと、
手術装置によって第二眼球画像を得るためのモジュールであって、前記第二眼球画像は手術の開始前の手術前段階において得られるモジュールと、
第一重ね合せ結果を得るために前記第一眼球画像と前記第二眼球画像との間の第一重ね合せを実施するためのモジュールと、
前記手術装置によって第三眼球画像を得るためのモジュールであって、前記第三眼球画像は手術が完了した後において得られるモジュールと、
第二重ね合せ結果を得るために前記第二眼球画像と前記第三眼球画像との間の第二重ね合せを実施するためのモジュールと、
組み合わされた重ね合せ結果を得るために前記第一及び第二重ね合せ結果を組み合わせるモジュールであって、前記診断装置によって得られた前記最初の基準の眼球画像と、手術が完了した後に前記手術装置によって得られた前記第三眼球画像との間の重ね合せを得るために、前記第一及び第二重ね合せ結果を組み合わせるモジュールと、を具備している。
【0032】
一実施形態によると、本装置は、本発明の実施形態の一つによる方法を実施するためのモジュールを具備している。
【0033】
一実施形態によると、コンピュータ上で実施される時に、前記コンピュータが本発明の実施形態の一つによる方法を実施することを可能にするコンピュータプログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の実施形態による重ね合せプロセスを実施する装置を概略的に図示している。
図2】本発明の実施形態による複数レベルの重ね合せプロセスを概略的に図示している。
図3】本発明の実施形態による複数レベルの重ね合せプロセスに使用される眼球特徴要素を概略的に図示している。
【発明を実施するための形態】
【0035】
眼球に設置された吸引リングによって引き起こされる誤差及び不確実性は、診断座標系から手術中座標系への失われた環を満たすことができる手法が提供されるならば、低減可能である。本発明の実施形態は、後により詳細に述べられる方法において、この間隙を満たす手法を提供する。
【0036】
本発明の実施形態では、目に関する診断及び治療プロセス(全体的に眼球医療として表現される)の複数の段階中に、一貫性のある眼球座標系を眼球座標系内の様々な特徴要素の位置と共に確定するのに使用されることができる。これは、診断段階、手術前段階、手術中段階、及び手術後段階に関係する。
【0037】
眼球座標系並びに特定の眼球特徴要素(角膜縁リング、瞳孔、虹彩、強膜、導管、マーカー)は、異なる時点において、及び撮像内容に顕著に影響するかもしれない変化する器具(例えば、吸引リング)及び手技と相互作用する、変化する眼球の状態をとおして、異なる画像様式から確定され得る。一実施形態による眼球重ね合せ(eye registration)プロセスは、複数の個々の重ね合せ段階に分割され、重ね合せ段階のそれぞれが、重ね合せ結果をもたらし、次いで、複数の重ね合せ結果が、高い正確性をもたらして従来技術の困難性を克服する組み合わされた重ね合せ結果へ組み合わされる。
【0038】
したがって、本発明の実施形態は、
1.治療領域及び治療部位への正確な円環状(回転)整列、
2.治療領域及び治療部位の正確な中心配置、
3.意図された実際の治療領域及び治療部位の検証
4.手術前診断に関する手術後診断の空間的に一貫性のある測定(例えば、診断に関する移植、切断、治療の確定)、
5.患者の視力成果と、意図された治療の手術後の空間的変化との相関関係、
を保証するために、複数レベル重ね合せを組み合わせることによって治療及び診断の様々な段階を通して眼球の重ね合せを可能にする方法を提供し得る。
【0039】
本発明の一実施形態によると、これらの有利な効果を獲得するために、次の特徴要素が使用される。
・異なる時点において確定される眼球画像の複数の重ね合せ結果を組み合わせる多段階重ね合せの実施。
【0040】
一実施形態によると、本手法は、さらに、
・適当なインターフェイスを介して情報を交換することができる画像装置の連鎖(例えば、顕微鏡カメラ画像を分析する処理ユニットに連結された角膜診断装置)を使用すること、及び、
・画像の様式及び眼球状態(例えば、眼球被覆度、変形、出血)に応じて、状況感受性の特徴要素の抽出及び重ね合せを使用して複数特徴要素重ね合せを実施する段階、を含んでいる。
【0041】
これらの手法は「複数レベル重ね合せ」として、実施形態の以下のより詳細な記述において要約されて言及される、というのも、重ね合せが眼球医療手技の段階の異なる組み合わせのために実施され、これらの異なる重ね合せ段階(又はレベル)がそのとき高い正確性を有する包括的な重ね合せを達成するために組み合わされるからである。
【0042】
幾分かより詳細にこの手法の重要性を説明するために、従来技術の重ね合せの手法がもう一度参照される。この従来技術の眼球重ね合せにおいては、主に、診断及び手術のいずれか一方の画像装置の間の画像様式(例えば、異なる光の波長、視界、カメラ解像力、カメラ位置、積算時間)における差異によって複雑性がもたらされる。眼球状態(例えば、変形、出血、及び器具による遮蔽)の差異は、医師がプロセスによって同様な眼球状態を確保するように強いられるために、現状の重ね合せ実施において通常は無視される。
【0043】
しかしながら、前に説明されたように、全ての段階をとおして一貫性があって正確に確定された座標系を必要とするが、これらの段階をとおして同様な眼球状態を保証しないプロセスが存在する。本発明の実施形態による重ね合せ装置は、同様な画像様式の異なる眼球状態と共に、異なる画像様式の同様な眼球状態を扱うことができる。これは、繰り返し提供された重ね合せ段階と共に、効果的な「完全プロセス座標系」の装置となる。
【0044】
インターフェイスを介して情報を交換することができる画像装置の連鎖は、図1に関して説明される一実施形態によるこの本発明を適用するためのプラットフォームである。プロセスに包含される第一の装置は、測定の他に、後に続く全体処理のための座標系の起点として働く患者の眼球の最初の基準画像を提供する診断装置である。
【0045】
図1に図示された処理ユニット(適当にプログラムされた任意の標準的なコンピュータであってよい)は、最初の基準画像を受け取り、また手術室内の手術用顕微鏡の画像装置に連結されている。基準画像情報は、処理ユニットによって取り入れられ、来たる重ね合せ段階のために記憶される。診断(最初)の基準画像は、基準座標系へ直接的に、又は本発明の実施形態によると、手術画像の流れから既に重ね合せされた基準画像を介して間接的に、生の手術画像を重ね合せるために使用される。直接重ね合せは、図1に図示され、生の流れが処理ユニットへ供給され、処理ユニットにおいて、生の流れは、トラッキングモジュールによって処理され、前記トラッキングモジュールは、重ね合せ及びトラッキングのために生の流れを最初の基準画像と比較する。
【0046】
しかしながら、一実施形態によると、重ね合せは、直接的ではなく、手術画像流れから既に重ね合せされた画像を使用する中間段階を介して実施される。このために、手術画像流れの画像が最初に撮られ、これは、手術が実際に開始される以前、すなわち、手術前段階において撮られる。用語「手術前」は、ここでは、重ね合せに悪影響を与える可能性がある手術の影響、例えば、吸引リングの設置に起因する眼球の変形又は部分的被覆、切開に起因する出血などがまだ起きていないことを指している。眼球画像は、手術装置によって撮られるが、この状態では、それは、手術それ自身と、さらに吸引リングの設置のような手術のための予備行為とに先行している。
【0047】
このような手術前状態において、眼球画像は、最初の基準座標系を決定するために診断装置によって撮られた最初の基準画像に、その特徴要素がより近いものである。したがって、最初の基準画像と手術中画像との間よりも最初の基準画像と手術前画像との間の重ね合せを実施することは、より容易で且つ正確である。
【0048】
最初の基準画像と手術前画像との間の重ね合せは、最初の基準画像における最初の基準座標系と、手術前画像における座標系(又は眼球の位置)との間の座標関係(又は横方向及び回転方向の“変位”)からなる第一重ね合せ結果をもたらす。
【0049】
次の段階において、手術前画像と手術中画像との間の第二重ね合せが実施される。前記手術中画像は、特に、例えば、吸引リングの設置に起因する眼球の変形、及び切開に起因する眼球の出血などの眼球画像に影響する状態において手術中の手術装置によって撮られたものである。しかしながら、装置の構成(カメラ、顕微鏡、照明の波長など)を意味する様式が手術前画像及び手術中画像にとって同一であるために、手術中画像と、もう一つの照明の波長及びもう一つのカメラなどのような異なる状態の下での完全に異なる装置によって撮られたかもしれない最初(診断)の基準画像との間より、手術前画像と手術中画像との間の重ね合せを実施することは、より容易である。
【0050】
この第二重ね合せは、手術前画像における基準座標系と、手術中画像における座標系(又は眼球位置)との間の座標関係(又は、横方向及び回転方向の“変位”)からなる第二重ね合せ結果をもたらす。
【0051】
第一及び第二重ね合せ結果は、次に、組み合わされた重ね合せ結果(これは、二つの重ね合せ段階の変位ベクトルの単なる加法によって容易に得ることができる)を得るために組み合わされることができ、この組み合わされた重ね合せ結果は、最初の診断基準画像と手術中画像との間の重ね合せを効果的にもたらす。そしてこの手法は、さらなる手術中の生画像のために、二段階又は複数レベルの重ね合せを実施するのに使用されることができ、このように、最初の診断画像と、手術中の生の流れとを基礎として、より効果的なトラッキングが達成されることができる。
【0052】
一実施形態によると、重ね合せされた手術の生の画像は、臨床プロセス結果の将来の手術後のトラッキング解析のために書き出されることができる。
【0053】
前述の実施形態において説明されたように、多段階又は複数レベルの重ね合せは、完全な診断及び手術プロセスに変換・変化を提供するために、異なる時点において確定された眼球画像の複数の重ね合せ結果を組み合わせる。
【0054】
図2は、手術中の各時点において座標系基準を可能にする三つの異なる種類の重ね合せを有するさらなる実施形態を図示している。
【0055】
1LR(第一段の重ね合せ)は、診断装置によって撮られた診断画像から手術前の顕微鏡画像への重ね合せを図示している。診断装置から手術用顕微鏡へ幾つかの様式の変化があり、前記変化は対処されなければならない(例えば、波長の差異は波長から独立した信号に注目することによって対処ができ、光学的差異は、両方の装置の較正によって対処できる)。しかしながら、一般的に眼球状態は、手術における、まぶたの開きを維持するための開瞼器の挿入と、薬を使用する瞳孔の拡大又は収縮とを除いて同様である。1LRは、装置外の重ね合せ結果、すなわち、診断装置から手術装置への重ね合せを提供する。
【0056】
2LR(第二段の重ね合せ)は、手術前顕微鏡画像から手術中顕微鏡画像への、同じ装置、即ち手術用顕微鏡での重ね合せを示している。手術中顕微鏡画像から診断基準画像への直接重ね合せは、吸引リングによる眼球の特徴要素のかなりの被覆及び変形に起因して、恐らく失敗するか又は不正確となるであろう。様式(例えば、波長、カメラなどの変化)と眼球状態(吸引リングの設置)は組合せで当然に非常に異なる。しかしながら、手術前顕微鏡画像への手術中画像の重ね合せは、画像様式(例えば、同じ光の波長)及び眼球特徴要素(例えば、同じ瞳孔の大きさ、同じ虹彩形状)の相似のために実施可能である。2LRと1LRとの組み合わせにより、組み合わされた重ね合せ結果が得られることができ、それにより、手術中座標系から診断基準画像座標系への連結が達成されることができる。
【0057】
3LR(第三段の重ね合せ)は、手術前顕微鏡画像から手術後顕微鏡画像への同じ装置、即ち手術用顕微鏡での重ね合せを示している。手術中顕微鏡画像から診断基準画像への直接重ね合せは、治療手技が患者の眼球に与える影響(例えば、出血、吸引リングに基づく眼球の変形、虹彩を覆う角膜の下側又は角膜内の気泡の除去)に起因して、困難且つ不正確である。しかしながら、手術前顕微鏡画像への重ね合せは、画像様式(例えば、同じ光波長)及び眼球特徴要素(例えば、同じ瞳孔の大きさ、同じ虹彩形状)の相似に起因して実施可能である。二つの重ね合せ結果3LR及び1LRの組み合わせにより、診断基準画像座標系への連結が達成されることができる。
【0058】
図2に図示された重ね合せレベルを超えて、手術後顕微鏡画像から手術後診断画像への重ね合せ及び/又は手術前診断基準画像から一つ以上の手術後診断画像への重ね合せが、さらなる重ね合せ段階を組み合わされた重ね合せへ追加することによって実行可能である。所望の座標系の写像を獲得するために、座標系によって実施されることを必要とする特定の重ね合せ段階の連結は、優先決定されるか、又は各重ね合せ段階の実施の知識に基づいて座標系によって自動的に選択され得る。例えば、手術プロセスの既知の段階から撮られる一対の特定画像において、座標系は、一対の特定画像の重ね合せ結果の最高品質の信頼を確定するために、重ね合せアルゴリズムの種類(例えば、虹彩と虹彩の重ね合せ、強膜と強膜の重ね合せ)のシーケンスを繰り返すことができる。重ね合せアルゴリムズの種類のシーケンスは、個々の手術段階の知識に応じて、座標系において予め決定され得る。
【0059】
一実施形態によると、複数の特徴要素の重ね合せは、変化する画像様式及び眼球状態の間にロバストで信頼性のある重ね合せ結果を達成するために、診断又は手術画像から、状況に応じて異なる種類の眼球特徴要素を抽出する。これは、実際の重ね合せ段階(例えば、1LR、2LR、3LR)及びそれぞれの段階に与えられる様式に依存して、最も適した特徴要素が、重ね合せ手順のために選択されて使用されることを意味する。図3は、これを眼球画像における複数の特徴要素の重ね合せの異なる例を示すことによって図示している。図3に図示された重ね合せ段階は、1LR(上側)、2LR(中間)、3LR(下側)である。重ね合せに考慮された特徴要素は、図3では破線にされている。
【0060】
1LR(上側)のための図3の画像対は、診断装置から顕微鏡画像への一実施形態による特徴要素の抽出を示している。与えられた例において、診断画像は、白色又は緑色の光で撮られ、一方、顕微鏡画像は、白色の光で撮られている。一般的に、診断画像における患者の眼球は、小さな又は大きな瞳孔を示すために薬品で操作されず、いずれも、まぶたが留められていない。手術中において、一般的に、眼球は、開瞼器によって開かれ、瞳孔は最大に拡張される。この場合において、診断から手術の様式及び状態へ座標系を重ね合せるために、望ましい信頼性のある特徴要素は、角膜縁及び強膜の特徴要素(血管)である。そうすると、手術画像内への診断の瞳孔の投影は同様に実施可能である(瞳孔中心移動補正)、というのも角膜縁に関する診断瞳孔の位置が診断画像から既知であり、手術画像における角膜縁が既知であり、診断画像と手術画像との間の回転ねじれが既知であるからである。
【0061】
2LRのための図3の画像対は、手術前顕微鏡画像から、ここでは吸引リングにより覆われた手術中顕微鏡眼球画像への特徴要素の抽出を示している。吸引リング構造は、一般的に、角膜縁の一部と強膜領域の大部分とを覆う。幸いに、瞳孔の直径及び位置は、二つの画像の間において眼球薬品に起因して固定されている。したがって、手術前顕微鏡画像及び手術中顕微鏡画像からの虹彩及び瞳孔の特徴要素は、二つの画像の横方向位置及びねじれ位置を完全に重ね合せるのに使用されることができる。
【0062】
1LR及び2LRを組み合わせると、診断基準画像と手術中顕微鏡画像との間の連結が、信頼性を有して達成されることができる。吸引リングの例を参照すると、この方法は、診断分析から吸引リング段階内へ自動的に全ての整列情報(例えば、瞳孔中心移動、薄明視の瞳孔、乱視)をもたらす。
【0063】
3LRのための図3の画像対は、手術前顕微鏡画像から手術後顕微鏡画像への特徴要素の抽出を示している。同一の画像様式及び器具で浄化された眼球に起因して、治療影響(例えば、出血、衝突、変形)は、全ての眼球特徴要素を使用する重ね合せを妨げない。
【0064】
前述の例は、別個の重ね合せ段階を組み合わせること、状況感受性の異なる眼球特徴要素も重ね合せに対して好適に適用することが、診断及び手術プロセスに渡る画像様式及び眼球状態の相違に伴われる障害に対処することを可能にする。
【0065】
したがって、一実施形態によれば、眼球状態、及び/又は二つの状況における眼球の間の直接重ね合せが実施されることができないか又は少なくとも非常に困難であって間違いを起こしやすい使用装置(単数又は複数)又はその様式(波長又は光学的特徴のような)のこのような顕著な違いが存在する二つの状況(第一状況及び第二状況)の間の重ね合せを可能にする手法が提供されると言っても良い。これら二つの顕著に異なる状況の間のこのような重ね合せを可能にするために、一実施形態によると、例えば、一つの装置(診断装置)からもう一つの装置(手術装置)への変化及び/又は眼球状態の変化(例えば、開瞼器の挿入)のために、いくつかの装置の変化又はその様式の変化(周波数変化又は光学的変化のような)が存在するかもしれない中間重ね合せ段階(例えば、1LR段階)が設けられる。しかしながら、中間状況は、様式及び/又は眼球状態のこの変化が、直接重ね合せが可能でない第一状況から第二状況への変化よりも重大ではないように選択される。次いで、第二重ね合せ段階は、中間状況と第二状況との間で実施され、第二重ね合せにとって、装置及び/又はその様式及び/又は眼球状態の変化もやはり、第一状況から第二状況への変化よりも重大ではない(実績に対するその重大性又は重ね合せの正確性の点から)。中間重ね合せ及び第二重ね合せを組み合わせることによって、第一状況及び第二状況の間の重ね合せが得られるかもしれない。
【0066】
前述の実施形態に説明されているように、第一状況は診断装置が使用される状況であってよく、第二状況は、手術装置が使用されて、眼球状態が、例えば吸引リングの設置のために、顕著に変化させられる手術中状況であってよく、中間状況は、吸引リングの設置前の眼球の手術前状態であるが、手術装置が使用される状況であり、言い換えれば、手術自身はまだ開始されておらず、例えば、吸引リングの設置のような眼球状態を顕著に変化させる準備作業も実施されていない状況である。
【0067】
所望の座標系の写像を獲得するために、各重ね合せ段階を実施するのに選択された特定の特徴要素の組は、前もって決定されるか、又は各特徴要素の実績の状況に応じた知識に基づいて、座標系によって自動的に選択されるかのいずれかとすることができる。
【0068】
前述の実施形態は、従来技術を超えて幾つかの利点をもたらす。例えば、
眼球重ね合せのための現状の手法は、画像装置の様式変化に対処するが、吸引リングの設置のような装置内の眼球状態変化に対処しない。
複数の重ね合せ段階を使用することは、好ましくは重ね合せのために使用される適切な眼球特徴要素の状況感受性の決定との関連において、診断から手術へ、手術から診断へ、手術前診断から手術後診断へ、及び手術後診断から手術後診断への全体の正確性及びロバスト性を増大する。
重ね合せ段階の最適なシーケンス及び状況に応じた眼球特徴要素の自動的な決定は、最適な全体のロバスト性と正確性とのトレードオフを保証する。最適なシーケンスは、例えば、画像の任意の対のために期待され得る成功の可能性(ロバスト性)及び正確性を知ることによって確定されることができる。例えば、以前の臨床情報に基づき、第一画像を第二画像に重ね合せる成功の可能性はXY%であり、第二画像を第三画像に重ね合せる成功の可能性はYZ%であり、第一画像を第三画像に重ね合せる成功の可能性はXZ%であることが決定されることができる。次に、座標系は、XY%×YZ%>XZ%であるか否か、すなわち、二つの重ね合せ段階の組み合わせか、又は直接重ね合せ段階かのいずれを考慮することが適切であるかを決定することができる。同様に、状況で異なる眼球特徴要素の知られた成功の可能性を比較(すなわち、診断画像及び手術中画像の間の強膜重ね合せに対する虹彩重ね合せの可能性)することによって、アルゴリズムは、各特定段階での使用に最も適した特徴要素を決定することができる。この決定は、コンピュータの考え、すなわち、どのように速く各特徴要素が重ね合せされるかも考慮するかもしれない。
手動の器具位置決め(例えば吸引リング)に取って代わることは、患者及び外科医にとって、重大な手術治療時間を節約する。
処理の開始において定められる同じ座標系に対して常に引き続き実施される手術後診断は、レーザー治療及び/又は移植の眼球手術の手術後の分析を改善するであろう。
【0069】
前述の実施形態が、ハードウェア、ソフトウェア、又はソフトウェア及びハードウェアの組み合わせによって実施されてよいことは、当業者に理解されるであろう。本発明の実施形態に関して述べられたモジュール及び機能は、全体として、又は部分的に、本発明の実施形態に関して説明された方法により作動するように適当にプログラムされたマイクロプロセッサ又はコンピュータによって実施されてよい。当業者に容易に理解されるように、これは、このようなコンピュータ又はマイクロプロセッサを、これらが目に関する診断及び治療の分野で使用されるように、適当なインターフェイス、及び/又は測定装置、及び/又は治療装置の少なくとも一つに接続することを包含してよい。
図1
図2
図3