特許第5961313号(P5961313)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5961313
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】タッピング装置
(51)【国際特許分類】
   B23G 3/00 20060101AFI20160719BHJP
   B30B 13/00 20060101ALI20160719BHJP
   B23P 23/04 20060101ALI20160719BHJP
【FI】
   B23G3/00 Z
   B30B13/00 D
   B23P23/04
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-136654(P2015-136654)
(22)【出願日】2015年7月8日
【審査請求日】2015年7月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】598113313
【氏名又は名称】倉持 健治
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】特許業務法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】倉持 健治
【審査官】 長清 吉範
(56)【参考文献】
【文献】 特許第3624287(JP,B2)
【文献】 特許第4619688(JP,B2)
【文献】 欧州特許出願公開第00761358(EP,A1)
【文献】 仏国特許出願公開第02798308(FR,A1)
【文献】 仏国特許出願公開第02688435(FR,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23G 3/00
B23P 23/04
B30B 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレス機金型のプレス加工動作に同期して昇降するウオーム軸が貫通され、このウオーム軸の昇降によって駆動される複数の変速ギヤを備えたギヤケースと、
該ギヤケースに着脱可能に装着され、前記複数の変速ギヤのうち最終段の変速ギヤの一部が挿入可能な開口窓を有する筒状ケースと、
前記開口窓から突出する前記最終段の変速ギヤの一部が挿入可能な軸方向に延びる長孔を側部に有し、前記プレス加工動作に応じて前記筒状ケース内に昇降可能で常時は上方向にばね付勢された昇降ケースと、
該昇降ケース内に回転自在に収納され、前記変速ギヤに外周で噛合する縦長の円筒ギヤと、
該円筒ギヤ内において軸方向移動自在であるが回転が規制されるように嵌挿され、上端部にねじ軸を有するとともに、下端部にタップねじを交換自在に取り付けるコレットを有するタップねじ取付部材と、
前記筒状ケース側に回転が規制されるように設置され、前記ねじ軸に螺合されたねじ部材と、
を備え、
前記プレス加工の動作に同期した前記昇降ケースおよび前記ウオーム軸の昇降動作により、前記ギヤケース内の前記複数の変速ギヤを介して前記円筒ギヤを前記昇降ケース内で回転させ、該円筒ギヤおよびタップねじ取付部材とともに回転する前記ねじ軸を、これに螺合するねじ部材に対して昇降させることにより、前記タップねじを前記円筒ギヤとともに軸方向移動させることを特徴とするタッピング装置。
【請求項2】
前記ウオーム軸はギヤケース内の前記1段目の変速ギヤの中心部に形成された内周歯に噛合されて、そのウオームギヤの軸方向運動を変速ギヤの回転運動に変換することを特徴とする請求項1記載のタッピング装置。
【請求項3】
前記タップねじ取付部材は前記昇降ケースとの間に介在された軸受によって水平回転自在に支承されていることを特徴とする請求項1記載のタッピング装置。
【請求項4】
前記筒状ケースおよびギヤケースの互いに対向する部位に、前記係止ピンおよびこのピンに嵌合される係止穴が複数組設けられていることを特徴とする請求項1記載のタッピング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレス成形機のプレス金型に対し並置されて、プレス加工される加工対象材料にタッピング加工を施す形態のタッピング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレス成形機のプレス金型で加工対象材料にプレス加工を施し、さらにタッピング加工の専用機を用いてそのプレス加工材料にタッピング加工を施すことが広く行われている。また、本出願人は、プレス加工に並行してタッピング加工を自動的に行うプレス金型内挿脱式タッピング装置を既に提案している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許3763677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、かかる従来のタッピング加工の専用機を用いて加工対象材料にタッピング加工を施す方法にあっては、1品種のタッピング加工のみに仕様が限られ、他品種のタッピング加工が不可能であるほか、他の品種のタッピング加工を施すには品種ごとに用意したタッピング盤を用いて手作業で一つ一つタッピング加工する必要があり、タッピングの加工効率が極めて悪いという不都合があった。
【0005】
一方、前述のプレス加工に並行してタッピング加工を行うプレス金型内挿脱式タッピング装置にあっても、タッピング装置がプレス金型の下型内に装着され、さらにタップを交換可能に保持するコレットおよびタップの動力伝達機構等が複数(4枚)のブロック体内に収められた構成となっているため、タップの交換が不便であるという不都合があった。さらに、タップの駆動は別途用意したモータによって行う必要があり、このための電力消費を免れ得ない。
【0006】
本発明は前述のような従来の問題点を解消するものであり、その目的とするところは、タップの交換を容易化できるとともに、タップの駆動をプレス加工中のプレス金型の動きを利用してメカニカルに実施にすることで、タップ駆動専用のモータの設置を不要にし、結果として電力消費を伴わない経済的なタッピング加工を実現できるタッピング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的達成のために、本発明にかかるタッピング装置は、プレス機金型のプレス加工動作に同期して昇降するウオーム軸が貫通され、このウオーム軸の昇降によって駆動される複数の変速ギヤを備えたギヤケースと、該ギヤケースに着脱可能に装着され、前記複数の変速ギヤのうち最終段の変速ギヤの一部が挿入可能な開口窓を有する筒状ケースと、前記開口窓から突出する前記最終段の変速ギヤの一部が挿入可能な軸方向に延びる長孔を側部に有し、前記プレス加工動作に応じて前記筒状ケース内に昇降可能で常時は上方向にばね付勢された昇降ケースと、該昇降ケース内に回転自在に収納され、前記変速ギヤに外周で噛合する縦長の円筒ギヤと、 該円筒ギヤ内において軸方向移動自在であるが回転が規制されるように嵌挿され、上端部にねじ軸を有するとともに、下端部にタップを交換自在に取り付けるコレットと、前記筒状ケース側に回転が規制されるように設置され、前記ねじ軸に螺合されたねじ部材と、を備え、前記プレス加工の動作に同期した前記昇降ケースおよび前記ウオーム軸の昇降動作により、前記ギヤケース内の前記複数の変速ギヤを介して前記円筒ギヤを前記昇降ケース内で回転させ、該円筒ギヤおよびコレットとともに回転する前記ねじ軸を、これに螺合するねじ部材に対して昇降させることにより、前記タップを前記円筒ギヤとともに軸方向移動させることを特徴とする。
【0008】
この構成により、プレス金型の加工動作に同期してウオーム軸を上下動させることで、ギヤケース内の変速ギヤを介して筒状ケース内の円筒ギヤを回転させ、さらにこの回転ギヤの回転をコレットに伝えることで、ねじ部材に螺合しているねじ軸を回転させながら昇降させることができ、コレットに保持されたタップを正逆転させながら昇降させることができる。また、プレス機金型の加工動作に同期して昇降ケースも上下動するため、加工対象材料に対するタッピング加工をメカニカルな方法で実現できる。さらに、ギヤケースに対し筒状ケースを水平方向に分離し、コレットを円筒ギヤの内部から露出させまたは分離することで、タップの交換が容易に実施可能となる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、モータを動力源として用いないので、電力消費を伴わないで経済的なタッピング加工を実現できるとともに、タップの交換が容易となり、種々の加工対象材料に対する複数品種のタッピング加工を容易に実施できる。
【0010】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に本発明を実施するための最良の形態を添付の図面を参照して、詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態によるタッピング装置を示す正面図である。
図2図1に示すタッピング装置の平面図である。
図3図1に示すタッピング装置の縦断面図である。
図4図1に示すタッピング装置の要部の分解斜視図である
図5図1に示すタッピング装置とプレス加工機との関係を示す説明図である。
図6図1に示すタッピング装置を備えたプレス金型の概念図である。
図7図6においてギヤケースに対する筒状ケースの分離状況を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態にかかるタッピング装置を図1乃至図7を参照して説明する。
本実施の形態にかかるタッピング装置は、ギヤケース1と、筒状ケース2と、昇降ケース3と、円筒ギヤ4と、コレット5と、ねじ部材16と、を備えて構成される。このタッピング装置では、プレス加工の動作に同期したウオーム軸の昇降動作により、ギヤケース1内の複数の変速ギヤを介して円筒ギヤ4を昇降ケース3内で回転させ、その円筒ギヤ4およびコレット5とともに回転するねじ軸6を、これに螺合する後述のねじ部材16に対して回転させながら昇降させることにより、タップ14を円筒ギヤ4とともに軸方向移動させながら回転させて、加工対象材料のタッピング加工を可能にする。
【0013】
このタッピング装置の構成をさらに詳細に説明する。前述のギヤケース1は二つ割のケース部材1a、1bからなり、ウオーム軸7が上下方向に貫通する貫通孔1aを有する。また、このギヤケース1の内部には、この貫通孔1aにおけるウオーム軸7の昇降によって回転駆動される複数の変速ギヤ8a〜8gが、順次噛合状態を保つように回転自在に設けられている。ウオーム軸7は、図6および図7に示すようにプレス金型を構成する上型25に取付部材26を介して上端部が固定されている。従って、金型ウオーム軸7はプレス機金型のプレス加工動作に同期して昇降駆動される。また、このウオーム軸7は変速ギヤ8a〜8gのうちの1段目の変速ギヤ8aの中心部に形成された内周歯(図示しない)に噛合されているので、ウオーム軸7の昇降によってその昇降動作が変速ギヤ8aの回転動作に変換され、この変速ギヤ8aの回転が変速ギヤ8b〜8fを順に介して最終段の変速ギヤ8gに伝えられる。
【0014】
前記筒状ケース2は、ギヤケース1の側面に着脱可能に装着されている。この筒状ケース2の装着面側には変速ギヤ8a〜8gのうちの最終段の変速ギヤ8gおよびこの変速ギヤ8gに同軸結合された変速ギヤ8fの一部が挿入可能な開口窓9a、9bが穿設されている。この筒状ケース2は、例えば複数枚の鋼板を矩形に組み付けて筒状に形成したものからなり、ギヤケース1に対する装着面側であって、前記開口窓9a、9bの設置位置を除く部位に係止ピン10が突設されている。この係止ピン10はギヤケース1における前記装着面の対応部位に設けられた所定径および深さの係止穴11内に密着するように嵌合可能となっている。従って、かかる係止ピン10の係止穴11に対する嵌合によって、ギヤケース1の側面に筒状ケース2を手作業で密接するように一体化できるとともに、この密接状態を手作業で簡単に解除可能になっている。なお、筒状ケース2およびギヤケース1の互いに対向する部位に、前記係止ピン10およびこの係止ピン10に嵌合される係止穴11を複数組設けることで、その嵌合時におけるギヤケース1に対する筒状ケース2の密着強度を高めることができるほか、その密着作業時におけるこれらの取り付けの位置決めが正確かつ容易に行える。
【0015】
前記昇降ケース3は、筒状ケース2内において軸方向移動(昇降)可能ではあるが、回転が規制されるように収納されている。また、前記筒状ケース2の開口窓9aに対向する部位には、この開口窓9aを通して変速ギヤ8gの一部を円筒ギヤ4側に突出可能にする、軸方向長が大きい長孔12が設けられている。を有する。この昇降ケース3はプレス加工動作に応じて、筒状ケース2内において、その長孔12の所定の軸方向内で昇降可能となっている。
【0016】
前記円筒ギヤ4は上部が塞がれ下部が開放された筒状をなし、昇降ケース3内において水平方向に回転自在であるが、軸方向移動が規制されるように収納されている。この円筒ギヤ4は、昇降ケース3の長孔12内に突出する前記変速ギヤ8gに噛合可能な縦長(軸方向長が大きい)の円筒ギヤである。この円筒ギヤ4は軸受13によって昇降ケース3内で回転自在に支承されている。
【0017】
前記コレット5は、円筒ギヤ4の中心部に設けられた収納穴4a内において軸方向移動が可能であるが、回転が規制されるように嵌挿されている。つまり、コレット5は円筒ギヤ4とともに一体回転可能となっている。また、このコレット5には上端部にねじ軸6が設けられ、下端部は手作業でタップ14を着脱自在に保持できる周知構造となっている。ねじ軸6、タップ14およびコレット5はこのコレット5の中心軸に対し同芯配置されている。コレット5はタップ14を手作業によって着脱可能に保持し、その着脱作業は周知のごとく簡易である。なお、コレット5の下部外周と昇降ケース3の下部内周との間に軸受24が介在されている。これにより、コレット5の中心線を中心にタップ14を芯が振れないように円滑回転させることができる。
【0018】
前記ねじ部材16は、昇降ケース3の上面に取り付けられたばね受け板17上に設置され、このねじ部材16のねじ孔には、前記円筒ギヤ4、昇降ケース3およびばね受け板17の中心部をそれぞれ貫通して上方に突出する前記ねじ軸6が螺合されている。ばね受け板17はその一部である延設部17aが筒状ケース2の側面に形成された縦長のガイド孔19を貫通して外方に延び、この延設部17aと筒状ケース2下端のバネ受け片2aとの間にコイルばね20が介在されている。従って、昇降ケース3はコイルばね20の反発力を受けてばね受け板17とともに常時上方に付勢される。
【0019】
また、ばね受け板17上にはねじ部材16の側部に接するようにこれを被う筒部材21およびこの筒部材21上方の開口部を塞ぐ蓋部材22が取り付けられている。この蓋部材22とねじ部材16との間に、ねじ部材16を下方へ付勢するコイルばね23が介在されている。また、ねじ部材16は筒部材21の内側壁に接して回転が規制されているが、上下動(軸方向移動)は可能になっている。
【0020】
次にかかる構成になるタッピング装置の作用を説明する。このタッピング装置は、図6および図7に示すようにプレス金型を構成する上型25および下型27に設置され、ギヤケース1および筒状ケース2は下型27上の所定位置に支持台28を介して着脱自在に設置される。また、ウオーム軸7の上端部は取付部材26を介して上型25に固定される。また、タップ14はその基部がコレット5に手作業で挿入され、かつ締め付け固定自在となっている。従って、タップ14のコレット5に対する交換作業は迅速容易に実施可能となる。また、このタッピング装置は、ピン穴9aにピン10を嵌合するように筒状ケース2をギヤケース1の側面に当接させることにより、これらを手作業で迅速に一体結合および結合解除可能にしている。従って、ピン穴9aに対するピン10の嵌合を手作業で図7に示すように解除することで、ギヤケース1に対する筒状ケース2の分離を簡単、迅速に実施できる。この結果、コレットに対してサイズの異なるタップ14を選んで、速やかに装着(交換)することができる。この場合において、ピン穴9aの深さおよびピン10の長さなどのサイズ、形状や設置数は任意に決めることができる。
【0021】
このように一体に組み付けられたギヤケース1および筒状ケース2を含むタッピング装置はプレス金型の下型27に、図5図6および図7に示すように設置される。このタッピング装置の下型25に対する設置によってウオーム軸7および昇降ケース3はそのプレス金型の動きに同期して上下方向に付勢可能となる。すなわち、プレス金型のプレス作動に同期してウオーム軸7が上下方向に駆動されると、このウオーム軸7に内周歯が噛合されている1段目の変速ギヤ8aが回転し、ウオームギヤ1の移動量に対応する所定の回転数で変速ギヤ8a〜8gが回転運動する。このため、開口窓9aおよび昇降ケース3の長孔12を貫通する最終段の変速ギヤ8gに噛合している昇降ケース3内の円筒ギヤ4が水平回転する。
【0022】
これによって、円筒ギヤ4内において回転が規制されたコレット5も回転し、このコレット5に一体のねじ軸6およびタップ14も回転する。このとき、このねじ軸6がねじ部材16に螺合されているので、ねじ軸6の回転によってこのねじ軸6はねじ部材16に対し回転運動が規制された状態にて、上下(昇降)方向に移動する。従って、タップ14は、プレス金型による前記昇降ケース3の昇降動作に前後して、軸方向に回転しながら昇降する。
【0023】
この結果、タップ14は帯鋼母材Bなどのプレス加工動作に前後して、その帯鋼母材Bである加工対象材料に対しタッピング加工を施すこととなる。このタッピング加工はプレス加工動作に同期して実施され、連続して搬送される帯鋼母材Bをプレス加工によって所定形状に切断および折曲した加工対象部品Aの一つ一つに、連続的にタッピングを施すこととなる。
【0024】
以上のように、本実施形態によるタッピング装置は、プレス加工の動作に同期したウオーム軸7の昇降動作により、ギヤケース1内の複数の変速ギヤ8a〜8bを介して円筒ギヤ4を昇降ケース3内で回転させ、その円筒ギヤ4およびコレット5とともに回転するねじ軸6を、これに螺合するねじ部材16に対して昇降させて、タップ14を円筒ギヤ4とともに軸方向移動させる構成としたので、モータを動力源として用いずに、電力消費を伴わない経済的なタッピング加工を可能にするとともに、ギヤケース1に対する筒状ケース2の着脱(密接および分離)によってコレット5に保持されたタップ14の交換が容易となり、タッピング径が異なる等複数品種のタッピング加工を経済的にかつ容易に実施できることとなる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は、サイズが異なるタップの交換を容易化および迅速化するとともに、タップの駆動をメカニカルに実施にすることで、電力消費を伴わない経済的なタッピング加工を実現できるタッピング装置等に有用である。
【符号の説明】
【0026】
1 ギヤケース
2 筒状ケース
3 昇降ケース
4 円筒ギヤ
5 コレット
6 ねじ軸
7 ウオーム軸
8a〜8g 変速ギヤ
9a、9b 開口窓
10 係止ピン
11 係止穴
12 長孔
13 軸受
14 タップ
16 ねじ部材
17 ばね受け板
18 貫通孔
19 ガイド孔
20 ばね
21 筒部材
22 蓋部材
【要約】
【課題】タップの交換を容易化し、タップの駆動をメカニカルに実施にすることでモータの設置を不要にし、しかも電力消費を伴わないタッピング加工を実現可能にする。
【解決手段】プレス加工の動作に同期したウオーム軸7の昇降動作により、ギヤケース1内の複数の変速ギヤ8a〜8bを介して円筒ギヤ4を昇降ケース3内で回転させ、その円筒ギヤ4およびコレット5とともに回転するねじ軸6を、これに螺合するねじ部材16に対して昇降させて、タップ14を円筒ギヤ4とともに軸方向移動させる構成である。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7