(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1に示すワーク設置システム1は、第1のワークW1に第2のワークW2を設置して製品W(
図3、
図4参照)を製造するものであり、前ストッカ3と塗布装置5とワーク設置装置7と硬化剥離装置9と後ストッカ11と制御装置13とを備えて構成されている。
【0015】
ここで、
図3、
図4を参照しつつ、製品Wや第1のワークW1や第2のワークW2等について詳しく説明する。
【0016】
第1のワークW1として、たとえばプリズムシートを掲げることができる。プリズムシートは、液晶表示装置のバックライト等に使用されるものであり、PET樹脂等の透明な合成樹脂で平板状に形成された基材W3の厚さ方向の一方の面(
図4(a)では上側の面)に、微細な細長い山形状の凸部(微細な凸部)W4を多数並べて配置してある。
【0017】
プリズムシートの厚さ方向の他方の面(山形状の凸部W4が設けられていない側の面;
図4(a)では下側の面)は、平面になっている。凸部W4が設けられていることで、プリズムシートの厚さ方向の一方の面は、微細なライン&スペース状の凹凸が形成されていることになる。なお、山形状の凸部W4の大きさは極めて小さいので、プリズムシートは全体としてほぼ平板状になっている。
【0018】
また、第1のワークW1として、プリズムシート以外のもの(たとえば、平板状の基材の厚さ方向の一方の面に微細なドット&スペース状の微細な凹凸が形成されたもの)を掲げることができる。
【0019】
第2のワークW2は、基材(たとえば平板状の透明なガラス板)W5と、このガラス板W5の厚さ方向の一方の面に膜状になって設置されている膜状体(たとえば、未硬化の紫外線硬化樹脂)W6を備えて構成されている。
【0020】
製品(たとえば、被覆膜付プリズムシート)Wは、第1のワークW1に膜状体W6を設置して生成されている。詳しく説明すると、第1のワークW1の凸部W4と第2のワークW2の未硬化膜状体W6とを対向させておいて、第1のワークW1
に第2のワークW2を近づけて未硬化膜状体W6を凸部W4に接触させ、各基材W3,W5で凸部W4と未硬化膜状体W6とを挟み込んだ状態にし、凸部W4に未硬化膜状体W6が隙間無く入り込むようにする。そして、未硬化膜状体W6を硬化して、基材W5を硬化した膜状体W6から離すことで、製品Wが生成されている。
【0021】
製品Wは、たとえば、矩形(1つの辺の長さが1000mm程度の矩形)な平板状に形成されており、基材W3と凸部W4と硬化した膜状体W6とが一体化して積層されている。製品Wを携帯電話等の液晶表示部におけるバックライトに使用する場合には、製品Wは、適宜の大きさに切断される。
【0022】
前ストッカ3は、第1のワークW1を収納するものである。塗布装置5は基材W5に未硬化の膜状体W6を設置する装置である。ワーク設置装置7は、前ストッカ3から供給された第1のワークW1に、塗布装置5から供給された第2のワークW2を設置する装置である。硬化剥離装置9は、ワーク設置装置7から供給された各ワークW1,W2の未硬化膜状体W6にたとえば紫外線を照射することで未硬化膜状体W6を硬化し、この硬化後に基材W5を硬化した膜状体W6から剥離し製品Wを得る装置である。後ストッカ11は、硬化剥離装置9で生成された製品Wを収納するものである。
【0023】
制御装置13は、図示しないメモリに格納されている動作プログラムにしたがって、制御部(CPU等)の制御の下、ワーク設置システム1を動作させるものである。
【0024】
硬化剥離装置9で剥離した基材(ガラス板)W5は、たとえば、塗布装置5に供給されて再使用されるようになっている。また、
図1に矢印で示すワークW1,W2や製品Wの流れは、制御装置13の制御の下、搬送ロボット(図示せず)によりなされるようになっている。
【0025】
次に、ワーク設置装置7について詳しく説明する。
【0026】
以下、説明の便宜
のために、水平な一方向をX軸方向とし、X軸方向に直交する水平な他の一方向をY軸方向とし、X軸方向とY軸方向とに直交する上下方向をZ軸方向とする。
【0027】
ワーク設置装置7は、
図2等で示すように、第1のテーブル(たとえば、下部テーブル)15と、第2のテーブル(たとえば、上部テーブル)17と、ワーク保持装置(ガラス保持装置)19と、真空雰囲気生成装置(真空室形成装置)21とを備えて構成されている。
【0028】
下部テーブル15は、上面が平面になっており、この上面に平板状の第1のワークW1が設置されようになっている。すなわち、下部テーブル15は、第1のワークW1の厚さ方向の一方の平面(下面;凸部W4が設けられていない面)を、下部テーブル15の上面に密着させて、たとえば図示しない真空ポンプを用いて真空吸着することで、第1のワークW1を保持するようになっている。
【0029】
上部テーブル17は、下部テーブル15の上方で下部テーブル15から離れて設けられている。また、上部テーブル17は、下面が平面になっており、この下面が下部テーブル15の上面と平行になって対向している。そして、上部テーブル17は、この下面が下部テーブル15の上面と平行になって対向している状態を維持したまま、下部テーブル15に接近もしくは下部テーブル15から離反する方向(Z軸方向)で、下部テーブル15に対して相対的に移動位置決め自在になっている。
【0030】
さらに、上部テーブル17には、Z方向に貫通した貫通孔23が複数設けられている。各貫通孔23は、すでに理解されるように、上部テーブル17の下面と直交する方向で上部テーブル17を貫通している。また、各貫通孔23は、X軸方向、Y軸方向で所定の間隔をあけ、行列をなして設けられている。
【0031】
ワーク保持装置19は、第2のワークW2を保持するワーク保持体(ガラス保持体)25を複数備えて構成されている。また、各ワーク保持体25の本体部27の一方の開口部が下部テーブル15の上面とほぼ平行になって対向している。そして、ワーク保持装置19では、本体部27の一方の開口部が下部テーブル15の上面とほぼ平行になって対向している状態を保ったまま、上部テーブル17とは別箇に、下部テーブル15に接近しもしくは下部テーブル15から離反する方向(Z軸方向)で、各ワーク保持体25が下部テーブル15(上部テーブル17)に対して相対的に移動位置決め自在になっている。
【0032】
さらに説明すると、ワーク保持装置19は、たとえば、ワーク保持体用テーブル29を備えている。ワーク保持体用テーブル29は、上部テーブル17を間にして下部テーブル15とは反対側(上部テーブル17の上側)で、上部テーブル17から離れて設けられている。これにより、下部テーブル15と上部テーブル17とワーク保持体用テーブル29とが下から上に向かってこの順でならんでいる。
【0033】
ワーク保持装置19の連結体31は、ワーク保持体用テーブル29に一体的に設けられており、上部テーブル17に向かって(下方に向かって)延出している。ワーク保持体25は、連結体31の先端(下端)で連結体31に一体的に設けられている。
【0034】
ワーク保持体用テーブル29は、Z軸方向で移動位置決め自在になっている。これにより、ワーク保持体用テーブル29と各連結体31と各ワーク保持体25とが下部テーブル15(上部テーブル17)に対してZ軸方向で移動位置決め自在になっている。
【0035】
また、上部テーブル17とワーク保持体用テーブル29とが比較的離れている場合には、ワーク保持体25と連結体31の先端側の部位とが、もしくは、ワーク保持体25のみが、上部テーブル17の貫通孔23内に入り込んで貫通孔23内に存在している(
図11等参照)。
【0036】
一方、上部テーブル17とワーク保持体用テーブル29とがお互いに近づいた場合には、
図9や
図10で示すように、連結体31の中間部のみが上部テーブル17の貫通孔23内に存在し、ワーク保持体25は、上部テーブル17の貫通孔23の外で下部テーブル15と上部テーブル17との間に存在している。そして、各ワーク保持体25で第2のワークW2を保持するようになっている。
【0037】
ワーク保持装置19で第2のワークW2を保持している状態では、第2のワークW2は下部テーブル15と上部テーブル17との間に存在しており、第2のワークW2の膜状体W6が設けられている面が、下部テーブル15に設置されている第1のワークW1側(下側)に位置して第1のワークW1の上面とほぼ平行になって対向している(
図10(a)等参照)。
【0038】
真空雰囲気生成装置21は、下部テーブル15に設置されている設置済みの第1のワークW1に、ワーク保持体25で保持している保持済みの第2のワークW2を設置するときに、第1のワークW1と第2のワークW2とを真空雰囲気内に位置させる装置である。
【0039】
これにより、第1ワークW1の微細な細長い山形状の凸部W4に第2のワークW2の未硬化膜状体W6が接触するとき、第1のワークW1と第2のワークW2との間に空気が入り込んで気泡が生成されることが防止される。
【0040】
また、ワーク設置装置7には、第1のワークW1と第2のワークW2とを加熱するヒータ(図示せず)が設けられている。このヒータで加熱することで、未硬化膜状体W6の粘度が高まるようになっている。
【0041】
ワーク設置装置7は、制御装置13の制御の下、初期状態から次の動作をするようになっている。ここで、上記初期状態とは、上部テーブル17が下部テーブル15から離れており、ワーク保持体25が下部テーブル15と上部テーブル17との間に位置しており、下部テーブル15に第1のワークW1が設置されており、ワーク保持体25で第2のワークW2を保持している状態である。
【0042】
上記初期状態において、真空雰囲気生成装置21で真空雰囲気を生成し、この真空雰囲気を生成してある状態で、ワーク保持体25を下部テーブル15に近づく方向(下方)に移動して設置済みの第1のワークW1に保持済みの第2のワークW2を設置するようになっている。
【0043】
続いて、設置済みの第1のワークW1に保持済みの第2のワークW2を接触させ、さらに真空雰囲気を上記接触したときから継続したまま、上部テーブル17を下部テーブル15側に移動して(下方に移動して)下部テーブル15と上部テーブル17とで各ワークW1,W2を挟んで押圧するようになっている。
【0044】
上記押圧をしているときに、上記ヒータで各ワークW1,W2を加熱して、未硬化膜状体W6の粘度を上げ、ワーク保持体25を下部テーブル15から離れる方向に移動して(上方に移動して)ワーク保持体25を第2のワークW2から離すようになっている。
【0045】
続いて、上記押圧を所定時間行った後に、真空雰囲気生成装置21による真空雰囲気を無くし(各ワークW1,W2をたとえば大気圧にさらし)、上部テーブル17を下部テーブル15から離れる方向(上方)に移動して、上部テーブル17を第2のワークW2から離し、下部テーブル15が真空吸着を止めて、第2のワークW2が設置された第1のワークW1を開放するようになっている。
【0046】
ところで、ワーク設置装置7の動作を、次のように変更してもよい。
【0047】
上記初期状態において、ワーク保持体25を下方向に移動して、設置済みの第1のワークW1とワーク保持体25で保持している第2のワークW2との距離を所定の僅かな距離(設置済みの第1のワークW1とワーク保持体25で保持している第2のワークW2とがくっつくかくっつかないかのギリギリ離れている状態の距離)にする。
【0048】
続いて、真空雰囲気生成装置21で真空雰囲気を生成し、この真空雰囲気を生成してある状態で、各ワーク保持体25が第2のワークW2を開放して第2のワークW2を自由落下させて第2のワークW2の未硬化膜状体W6を設置済みの第1のワークW1に接触させ第2のワークW2を設置済みの第1のワークW1に設置する(載置する)。なお、ワーク保持体25での第2のワークW2の開放は、上部テーブル17を下降して上部テーブ
ル17で保持済みの第2のワークW2を下方に押すことでなされるようになっている。
【0049】
続いて、第2のワークW2の第1のワークW1への設置時から真空雰囲気を継続したまま、上部テーブル17をさらに下方に移動して下部テーブル15と上部テーブル17とで各ワークW1,W2を所定時間挟んで押圧するようになっている。
【0050】
この押圧をしているときに、ヒータで各ワークW1,W2を加熱して、未硬化膜状体W6の粘度を上げ、ワーク保持体25を第2のワークW2から更に離すようになっている。
【0051】
上記押圧を所定時間行った後に、真空雰囲気生成装置21による真空雰囲気を無くし、上部テーブル17を上方に移動して上部テーブル17を第2のワークW2から離し、第2のワークW2が設置された第1のワークW1を下部テーブル15が開放するようになっている。
【0052】
なお、真空雰囲気の生成を何時にするかは、適宜変更することができる。たとえば、上記初期状態において真空雰囲気を生成し、この後、ワーク保持体25を下方向に移動して、設置済みの第1のワークW1とワーク保持体25で保持している第2のワークW2との距離を所定の僅かな距離にしてもよい。
【0053】
また、ワーク設置装置7の動作を、さらに、次のように変更してもよい。
【0054】
上記初期状態において、設置済みの第1のワークW1と保持済みの第2のワークW2との位置ずれをテーブル位置決め装置45で補正する。このテーブル位置決め装置45による補正の詳細については後述する。
【0055】
この補正後に、真空雰囲気生成装置21で真空雰囲気を生成し、この真空雰囲気を生成してある状態で、ワーク保持体25を下部テーブル15に近づく方向(下方向)に移動して、保持済みの第2のワークW2の未硬化膜状体W6を設置済みの第1のワークW1に接触させて、保持済みの第2のワークW2を設置済みの第1のワークW1に設置するようになっている。
【0056】
続いて、さらに真空雰囲気を上記接触時から継続したまま、上部テーブル17を下部テーブル側(下側)に移動して下部テーブル15と上部テーブル17とで各ワークW1,W2を所定時間挟んで押圧するようになっている。
【0057】
この押圧をしているときに、ヒータで各ワークW1,W2を加熱して、未硬化膜状体W6の粘度を上げるようになっている。
【0058】
上記押圧を所定時間行った後に、上部テーブル17を下部テーブル15から離れる方向(上方向)に移動して上部テーブル17を第2のワークW2から離し、テーブル位置決め装置45で下部テーブル15に設置されている各ワークW1,W2を僅かに振動させつつ(XYCステージテーブル15をXYCステージベッド37に対して小刻みに往復運動等させて、各ワークW1,W2を僅かに振動させつつ)、ワーク保持体25を下部テーブル15から離れる方向(上方向)に移動し、ワーク保持体25を第2のワークW2から離すようになっている。なお、下部テーブル15で各ワークW1,W2を僅かに振動させることに代えてもしくは加えて、ワーク保持体25に図示しないバイブレータ等によって僅かな振動を与えてもよい。この場合の振動の方向は、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向
の少なくともいずれかであればよい。
【0059】
さらに、上記振動を加えることに代えてもしくは加えて、ワーク保持体25内に圧縮空気を供給するようにしてもよい。
【0060】
ワーク設置装置7について、
図2等を参照しつつさらに詳しく説明する。
【0061】
ワーク設置装置7はフレーム33を備えている。フレーム33の下部には、XYCステージ35が設けられている。XYCステージ35は、XYCステージベッド37とXYCステージテーブル(下部テーブル)15とを備えて構成されている。
【0062】
XYCステージベッド37はフレーム33に一体的に設けられている。下部テーブル15は、XYCステージベッド37の上部でXYCステージベッド37に支持されている。すなわち、下部テーブル15は、図示しないリニアガイドベアリングやベアリングによってXYCステージベッド37に支持されており、図示しないサーボモータやリニアモータ等のアクチュエータによって、制御装置13の制御の下、X軸方向およびY軸方向で移動位置決め自在になっているとともに、C軸まわりで回動位置決め自在になっている。C軸は、XYCステージベッド37の中心を通ってZ軸方向に延伸している軸である。
【0063】
なお、X軸方向およびY軸方向およびC軸まわりに加えて、A軸まわりとB軸まわりとで、下部テーブル(XYCステージテーブル)15がXYCステージベッド37に対して回動位置決め自在になっていてもよい。ここで、A軸は、XYCステージ35の中心を通ってX軸方向に延びている軸であり、B軸は、XYCステージ35の中心を通ってY軸方向に延びている軸である。
【0064】
また、図示しないロボット等によって下部テーブル15の所定の位置まで搬送されてきた第1のワークW1は、図示しない真空ポンプを用いて真空吸着され、下部テーブル15の所定の位置で下部テーブル15に一体的に設置されるようになっている。下部テーブル15の上面には、図示しない突起(突き当て)が設けられており、この突き当てに第1のワークW1を当接させることで、X軸方向、Y軸方向およびC軸まわりで正確な位置決めをして、第1のワークW1を下部テーブル15に設置することができるようになっている。
【0065】
下部テーブル15の上方に位置している上部テーブル17は、フレーム33に支持されている。すなわち、上部テーブル17は、図示しないリニアガイドベアリングによってフレーム33に支持されており、図示しないサーボモータやリニアモータ等のアクチュエータによって、制御装置13の制御の下、Z軸方向で移動位置決め自在になっている。
【0066】
ワーク保持装置19は、上述したように、ワーク保持体用テーブル29と連結体31とワーク保持体25とを備えて構成されており、ワーク保持体用テーブル29が上部テーブル17
の上方で上部テーブル17から離れてフレーム33に支持されている。すなわち、ワーク保持体用テーブル29は、図示しないリニアガイドベアリングによってフレーム33に支持されており、図示しないサーボモータやリニアモータ等のアクチュエータによって、制御装置13の制御の下、Z軸方向で移動位置決め自在になっている。
【0067】
これにより、上部テーブル17やワーク保持装置19が、X軸方向とY軸方向とZ軸方向とC軸まわりとで、下部テーブル15に対して相対的に移動位置決めされるようになっている。
【0068】
なお、上記説明では、ワーク保持体用テーブル29(ワーク保持装置19)がフレーム33に支持されているが、ワーク保持体用テーブル29が図示しないリニアガイドベアリンフを介して上部テーブル17に支持されている構成であってもよい。そして、ワーク保持体用テーブル29が上部テーブル17に対してZ軸方向で移動位置決めされるようになっていてもよい。
【0069】
真空雰囲気生成装置21は、たとえば、下部外殻体39と上部外殻体41と図示しない真空ポンプとを備えて構成されている。下部外殻体39はフレーム33の下側でフレーム33に一体的に設けられている。上部外殻体41はフレーム33の上側で図示しないリニアガイドベアリングを介してフレーム33に支持されており、図示しない空気圧シリンダ等のアクチュエータによりZ軸方向で移動するようになっている。
【0070】
上部外殻体41がストロークの下端に位置している場合には、下部外殻体39と上部外殻体41とがお互いに接触して下部外殻体39と上部外殻体41とで閉空間が形成されるようになっている(下部外殻体39と上部外殻体41との内側に真空成形室が形成されるようになっている)。また、上記閉空間内に、下部テーブル15と上部テーブル17とワーク保持装置19とが位置するようになっている。
【0071】
そして、上記閉空間内を真空にすることで、設置済みの第1のワークW1や保持済みの第2のワークW2(設置済みの第1のワークW1に設置された第2のワークW2)を、真空雰囲気内に存在させることができるようになっている。
【0072】
一方、上部外殻体41がストロークの上端に位置している場合には、上部外殻体41が下部外殻体39から離れ、真空成形室に開口部が形成されるようになっている。そして、この開口部を通して、各ワークW1,W2が前ストッカ3や塗布装置5から下部テーブル15やワーク保持装置19に供給され、また、第2のワークW2が設置されることで一体化した各ワークW1,W2が、ワーク設置装置7から硬化剥離装置9へ供給されるようになっている。
【0073】
ワーク設置装置7に設けられている上記ヒータは、上部テーブル17、下部テーブル15の少なくともいずれかに設けられており、ワークW1,W2を加熱するようになっている。
【0074】
また、ワーク設置装置7には、カメラ43が設けられている。カメラ43は、保持済みの第2のワークW2(基材W5)に設けられているアイマーク(図示せず)を撮影することができるようになっている。そして、保持済みの第2のワークW2の位置ずれ量(X軸方向、Y軸方向およびC軸まわりでの、設置済みの第1のワークW1に対する保持済みの第2のワークの位置ずれ量)を検出することができるようになっている。
【0075】
この測定した位置ずれ量を、テーブル位置決め装置45で補正することができるようになっている。すなわち、下部テーブル(XYCステージテーブル)15をXYCステージベッド37に対して移動し回動することで、位置ずれ量を補正して無くすことができるようになっている。これにより、設置済みの第1のワークW1に対する保持済みの第2のワークの位置ずれを修正することができるようになっている。
【0076】
なお、カメラ43によって、設置済みの第1のワークW1(基材W3)に設けられているアイマーク(図示せず)を撮影し、設置済みの第1のワークW1の位置ずれ量(下部テーブル15に対する位置ずれ量)を検出するようにしてもよい。
【0077】
そして、上記検出した保持済みの第2のワークW2の位置ずれ量と、上記検出した設置みの第1のワークW1の位置ずれ量とを用いて、設置済みの第1のワークW1に対する保持済みの第2のワークの位置ずれを修正するようにしてもよい。
【0078】
ここで、ワーク保持体25について詳しく説明する。
【0079】
ワーク保持体25は、第2のワーク(保持対象物)W2の平面状の所定の部位(基材W5の厚さ方向の一方の面の所定の部位)に係合して第2のワークW2を保持するものである。
【0080】
ワーク保持体25は、
図5で示すように、筒状の本体部(ワーク保持体本体部)27と、この本体部27の一方の開口部に設けられた粘着剤49とを備えて構成されている。
【0081】
粘着剤49は、ワーク保持体本体部27の環状の開口部(ワーク保持体本体部27の軸方向の一方の端部に位置している開口部)の全周を膜状になって覆っている。
【0082】
そして、第2のワークW2を保持する場合には、粘着剤49が第2のワークW2の平面に接触し、ワーク保持体本体部27の一方の開口部が第2のワークW2側を向いて第2のワークと対向するようになっている。
【0083】
さらに説明すると、ワーク保持体25は、粘着剤49が第2のワークW2の平面(膜状体W6が設けられていない側の基材W5
の面)に接し、ワーク保持体本体部27内を真空状態もしくは大気圧よりも低い空気圧にすることで、第2のワークW2を保持するようになっている。
【0084】
また、ワーク保持体本体部27内の真空状態が解除された場合(ワーク保持体本体部27内が大気圧になった場合や、第2のワークW2を保持している状態でワーク保持体25と第2のワークW2とが真空の雰囲気内に位置した場合)でも、粘着剤49の粘着力のみで第2のワークW2の重量を支持し第2のワークW2を保持することができるようになっている。
【0085】
粘着剤49として、たとえば、べとつきがほとんどなく、一旦保持したワークW2を開放した後に、ワークW2への転写がほとんどされず、しかも繰り返し使用しても粘着性能の低下が少ないもの(シリコン系の粘着剤)が採用されている。
【0086】
また、ワーク保持体25では、筒状の本体部(ワーク保持体本体部)27の少なくとも一部の筒状の部位(環状の部位)が弾性体(筒状の弾性体)51で構成されている。
【0087】
さらに詳しく説明すると、ワーク保持体本体部27は、筒状の弾性体(たとえば、ゴム製のジャバラ状バキュームパッド)51と、剛性の高い(金属や硬質の合成樹脂等のほぼ剛体とみなせる材料で構成された)ワーク側ワーク保持体構成体(ワーク側構成体)53と、剛性の高い(金属や硬質の合成樹脂等のほぼ剛体とみなせる材料で構成された)連結体側ワーク保持体構成体(連結体側構成体)55とを備えて構成されている。
【0088】
ワーク側構成体53は、この軸の延伸方向の一端部に平面が設けられており、この平面の中央に貫通孔57が設けられている。貫通孔57は、前記平面に直交する方向(ワーク側構成体53の軸の延伸方向)に貫通している。これにより、ワーク側構成体53が環状(円環状;筒状)に形成されている。
【0089】
ワーク側構成体53は、この軸(貫通孔57の中心軸)が筒状の弾性体51の軸(弾性体51内側の貫通孔の中心軸)と一致し、ワーク側構成体53の軸の延伸方向の他端部側の部位が筒状の弾性体51の軸の延伸方向の一端部側部位に係合して、筒状の弾性体51に一体的に設けられている。
【0090】
連結体側構成体55も、中央に貫通孔59が設けられた環状(円環状;筒状)に形成されている。連結体側構成体55も、この軸(貫通孔59の中心軸)が筒状の弾性体51の軸(筒状体内側の貫通孔の中心軸)と一致し、連結体側構成体55の軸の延伸方向の一端部側の部位が筒状の弾性体51の軸の延伸方向の他端部側部位に係合し、ワーク側構成体53から離れて、筒状の弾性体51に一体的に設けられている。
【0091】
粘着剤49は、ワーク側構成体53の平面(筒状の弾性体51とは反対側の平面)に環状で膜状になって設けられている。
【0092】
連結体側構成体55の軸の延伸方向の他端部側(筒状の弾性体51とは反対側の部位;
図5(a)では上側)には、オスネジ61が形成されている。貫通孔59はオスネジ61のところにも形成されている。
【0093】
そして、円筒状の連結体31がワーク保持体25に螺合し、連結体側構成体55が連結体31に一体的に設置されている。連結体31に設置されたワーク保持体25(筒状の弾性体51、ワーク側構成体53、連結体側構成体55)の軸は、Z軸方向に延伸している。
【0094】
また、ワーク保持体用テーブル29と各連結体31の内部空間とを介して、真空ポンプ(図示せず)で真空引きがなされることで、ワーク保持体25(筒状の弾性体51、ワーク側構成体53、連結体側構成体55)内の空間が真空状態になって、ワーク保持体25による第2のワークW2の真空吸着がなされるようになっている。
【0095】
なお、ワーク保持体25(筒状の弾性体51、ワーク側構成体53、連結体側構成体55)内の空間に空気圧を供給することができるように構成してもよい。そして、ワーク保持体25内(筒状の本体部27内)に空気圧を供給することで、ワーク保持体25を第2のワークW2から離すようにしてもよい。
【0096】
ところで、粘着剤49は、
図5では、ワーク側構成体53のリング状の開口部で、この開口部の外周側のみにリング状になって設けられているが、ワーク側構成体53のリング状の開口部の全面に粘着剤49が設けられていてもよいし、開口部の内周側にのみ粘着剤49がリング状になって設けられていてもよい。さらに、粘着剤49が多重の環状になって開口部に設けられていてもよい。
【0097】
また、ワーク保持体25の構成を
図6で示すように適宜変更してもよい。
【0098】
図6(a)で示すものでは、ワーク側構成体を削除し、筒状の弾性体51の開口部に粘着剤49を直接設けてある。すなわち、
図6(a)で示すものでは、筒状の本体部27は、筒状の弾性体51と剛性の高い連結体側構成体55とで構成されている。そして、連結体側構成体55は、中央に貫通孔59が設けられた環状に形成されており、軸が筒状の弾性体51の軸と一致し、一端部側の部位が筒状の弾性体51の他端部側の部位に係合して筒状の弾性体51に設けられている。また、粘着剤49は、筒状の弾性体51の一端部に、環状で膜状になって設けられている。
【0099】
図6(b)で示すものでは、筒状の弾性体51の開口部が平面でなくて、円錐台の側面状になっている。
図6(c)で示すものでは、ワーク側構成体と筒状の弾性体とを削除し、連結体側構成体55の開口部に粘着剤49を直接設けてある。さらに図示していないが、筒状の弾性体51と粘着剤49のみで、ワーク保持体25を構成してもよい。
【0100】
次に、ワーク設置装置7の動作を、
図7〜
図14を参照しつつ説明する。
【0101】
まず初期状態として、上部テーブル17が上昇して下部テーブル15から離れており、ワーク保持装置19が上昇してワーク保持体25が下部テーブル15と上部テーブル17との間に位置しており、下部テーブル15に第1のワークW1が設置されておらず、ワーク保持装置19が第2のワークW2を保持しておらず、真空雰囲気生成装置21による真空雰囲気の生成がされておらず、ヒータがオンしており、XYCステージテーブル(下部テーブル)15が、XYCステージベッド37に対して所定のデフォルト位置に位置しているものとする(S1)。
【0102】
上記初期状態において、制御装置13の制御の下、図示しないロボットで下部テーブル15に第1のワークW1を搬入して設置し(第1のワーク設置工程)、図示しないロボットのロボット側ワーク保持装置63で、第2のワークW2をワーク保持体25のところまで搬入する(S3;
図9(a)(b)参照)。
【0103】
続いて、ワーク保持装置19(各ワーク保持体25)を下降して、真空吸着と粘着剤49とで第2のワークW2を保持する(S5;
図10(a)参照;第2のワーク保持工程)。すなわち、未硬化膜状体設置工程で、板状の基材W5の厚さ方向の一方の面に未硬化膜状体W6が設けられた第2のワークW2における基材W5の他方の面に、真空吸着と粘着剤49とを併用して第2のワークW2を保持するワーク保持体25を係合させて、第2のワークW2を保持する。そして、第2のワークW2を搬送したロボット(ロボット側ワーク保持装置63)を、ワーク設置装置7から退去させる(S7)。
【0104】
ここで、未硬化膜状体設置工程は、板状の基材W5の厚さ方向の一方の面に、未硬化膜状体W6を設置する工程であり、
図1に示す塗布装置5で、未硬化膜状体設置工程が実行されるようになっている。
【0105】
ところで、上記初期状態を、さらに、下部テーブル15に第1のワークW1が設置されておりワーク保持体25で第2のワークW2をさらに保持している状態としてもよい。また、ロボットによる第2のワークW2の搬送は、前述したように、ロボットのアームの先端に設置されているロボット側ワーク保持装置63で、第2のワークを真空吸着して保持してなされるようになっている(
図2、
図9(b)参照)。
【0106】
続いて、前記第1のワーク設置工程で第1のワークW1の設置がなされ、前記第2のワーク保持工程で第2のワークW2の保持がなされ、ロボット(ロボット側ワーク保持装置63)が退去した後、下部テーブル15に設置されている設置済みの第1のワークW1とワーク保持体25で保持している保持済みの第2のワークW2とを、真空雰囲気内に位置させる(S9;
図10(a)参照;真空雰囲気生成工程)。
【0107】
続いて、設置済みの第1のワークW1に対する保持済みの第2のワークW2の位置ずれ量を、カメラ43を用いて測定し、この測定結果が許容範囲内であるか否かを判断する(
S11)。
【0108】
上記測定結果が許容範囲内を超えている場合には、XYCステージテーブル15を適宜移動位置決めして、設置済みの第1のワークW1に対する保持済みの第2のワークW2の位置を補正し(S13)、この補正後にステップS15に進む。上記測定結果が許容範囲内を超えていない場合には、上記補正をすることなく、ステップS15に進む。
【0109】
ステップS15では、ワーク保持装置19で第2のワークW2を開放して第2のワークW2を落下させるか否かを判断する。この判断は、制御装置13に設けられているタッチパネル(図示せず)等の入力部を介して、予め制御装置13に入力されている情報によってなされるものとする。
【0110】
ステップS15で、ワーク保持装置19での第2のワークW2の開放をしないと判断した場合には、前記真空雰囲気生成工程で生成した真空状態を維持したまま、ワーク保持体25を設置済みの第1のワークW1に近づけて、保持済みの第2のワークW2の未硬化膜状体W6を設置済みの第1のワークW1に接触させて保持済みの第2のワークW2を設置済みの第1のワークW1に設置する(S17;
図10(b)参照;第2のワーク設置工程)。
【0111】
続いて、前記真空雰囲気生成工程で生成した真空状態を維持したまま、上部テーブル17に設けられている貫通孔23(凹部でもよい)内にワーク保持体25が入り込むようにして、上部テーブル(ワーク保持体25や保持済みの第2のワークW2よりも上方に位置している上部テーブル)17を第2のワークW2に近づけて、下部テーブル15と上部テーブル17とで、第1のワークW1と第2のワークW2とを挟んで所定の時間押圧し、ヒータで各ワークW1,W2を加熱して未硬化膜状体W6の粘度を上げる(S19;
図11(a)参照;ワーク押圧工程)。
【0112】
続いて、ワーク保持装置19での第2のワークW2の開放において、XYCステージテーブル15の駆動(振動)をするか否かを判断する(S21)。この判断は、制御装置13に設けられているタッチパネル(図示せず)等の入力部を介して、予め制御装置13に入力されている情報によってなされるものとする。
【0113】
ステップS21で、XYCステージテーブル15の駆動をしないと判断した場合には、前記ワーク押圧工程で各ワークW1,W2を押圧している状態で、ワーク保持体25が上部テーブル17に設けられている貫通孔23(凹部でもよい)内に更に入り込むようにして、ワーク保持体25を上昇させ第2のワークW2から離す(S23;
図11(b);ワーク保持体離反工程)。
【0114】
続いて、前記ワーク保持体離反工程でワーク保持体25を第2のワークW2から離し、前記ワーク押圧工程で所定の時間各ワークW1,W2を押圧した後(S25)、上部テーブル17を上方に移動して上部テーブル17を第2のワークW2から離す(上部テーブル離反工程)。この上部テーブル離反工程で、上部テーブル17を第2のワークW2から離した後、前記真空雰囲気生成工程で生成した真空雰囲気を無くす(S27;
図12(a)参照;真空雰囲気開放工程)。
【0115】
なお、前記上部テーブル離反工程によって、ワーク保持体25が上部テーブル17の貫通孔23内に位置している場合がある。すなわち、前記上部テーブル離反工程で上部テーブル17を第2のワークW2から離し始めてから、上部テーブル17と第2のワークW2との距離が所定の値になるまでは、ワーク保持体25が上部テーブル17の貫通孔23内に位置しているが、上部テーブル17と第2のワークW2との距離が所定の値を超えると、ワーク保持体25が上部テーブル17の貫通孔23の外に出て、各ワークW1,W2と上部テーブル17との間に位置するようになる。
【0116】
続いて、下部テーブル15での第1のワークW1の真空吸着を止めて、図示しないロボットのロボット側ワーク保持装置63でお互いが一体化している各ワークW1,W2を下部テーブル15から搬出し、下部テーブル15が上述したデフォルト位置に戻る(S29;
図12(b)参照)。
【0117】
そして、下部テーブル15から搬出された各ワークW1,W2に、
図1に示す硬化剥離装置9で紫外線が照射されて、未硬化膜状体W6が硬化するようになっている。すなわち、前記上部テーブル離反工程で、上部テーブル17を第2のワークW2から離し、上記真空雰囲気開放工程で真空雰囲気を無くし、各ワークW1,W2が下部テーブル15から搬出されて硬化剥離装置9に供給された後、第2のワークW2が第1のワークW1に設置されている状態で、未硬化膜状体W6を硬化する(未硬化膜状体硬化工程)。
【0118】
また、硬化剥離装置9では、硬化した膜状体W6から、基材W5の剥離がなされ、
図3で示す製品Wが生成されるようになっている。
【0119】
ところで、ステップS15で、ワーク保持装置19での第2のワークW2の開放をすると判断した場合には、設置済みの第1のワークW1と保持済みの第2のワークW2との距離が所定の僅かな距離になるまで、ワーク保持体25を下降することで保持済みの第2のワークW2を下降する(S31;
図13(a)参照;第2のワーク下降工程)。
【0120】
続いて、前記真空雰囲気生成工程で生成した真空状態を維持したまま、上部テーブル17を下降し、ワーク保持体25から
第2のワークW2を自由落下させ、第2のワークW2の未硬化膜状体W6を設置済みの第1のワークW1に接触させて、第2のワークW2を設置済みの第1のワークW1に設置する(S33;
図13(b);第2のワーク落下設置工程)。なお、ワーク保持体25での第2のワークW2の開放による第2のワークW2の落下は、上部テーブル17を下降して上部テーブル17で第2のワークW2を下方に押すことでなされるようになっている。
【0121】
続いて、前記第2のワーク落下設置工程で設置済みの第1のワークW1に第2のワークW2を設置した後、上部テーブル17をさらに下降し、下部テーブル15と上部テーブル17とで、第1のワークW1と第2のワークW2とを挟んで所定の時間押圧し、ヒータで各ワークW1,W2を加熱して、未硬化膜状体W6の粘度を上げる(S35;
図14(a)参照;ワーク押圧工程)。この後、ステップS21に進む。
【0122】
なお、ステップS15で、ワーク保持装置19での第2のワークW2の開放をすると判断した場合には、真空雰囲気の生成を後側にすらしてもよい。すなわち、前記第2のワーク下降工程(S33)で前記第2のワークを下降位置決めした後、下部テーブル15に設置されている設置済みの第1のワークW1とワーク保持体25で保持している保持済みの第2のワークW2とを真空雰囲気内に位置させ
るようにしてもよい。
【0123】
また、各ワークW1,W2を加熱して未硬化膜状体W6の粘度を上げることは、少なくも、前記ワーク押圧工程で各ワークW1、W2押圧しているときにすればよい。
【0124】
また、ステップS21で、XYCステージテーブル15の駆動をすると判断した場合には、各テーブル15,17による各ワークW1,W2の押圧が所定の時間なされた後(S37)、上部テーブル17を上昇して上部テーブル17を第2のワークW2から離す(S39;
図14(b)参照;上部テーブル離反工程)。
【0125】
続いて、前記上部テーブル離反工程で上部テーブル17を第2のワークW2から離した後、下部テーブル15に設置されている第1のワークW1と第2のワークW2とを、XYCステージテーブル15を駆動して僅かに振動させつつ、ワーク保持体25を上方向に移動してワーク保持体25を第2のワークW2から離す(S41;ワーク保持体離反工程)。
【0126】
なお、下部テーブル15に設置されている第1のワークW1と第2のワークW2とを、XYCステージテーブル15を駆動して僅かに振動させることに代えてもしくは加えて、ワーク保持体25内に圧縮空気を供給して、ワーク保持体25を上方向に移動しワーク保持体25を第2のワークW2から離すようにしてもよい。
【0127】
また、上記振動の方向は、X軸方向、Y軸方向、C軸まわり、A軸まわり、B軸まわりの少なく
ともいずれかであればよい。また、上記振動をすることなく、ワーク保持体25内に圧縮空気を供給しワーク保持体25を上方向に移動して、ワーク保持体25を第2のワークW2から離すようにしてもよい。
【0128】
続いて、上記上部テーブル離反工程で、上部テーブル17を第2のワークW2から離した後(上記ワーク保持体離反工程でワーク保持体25を第2のワークW2から離した後であってもよい。)、上記真空雰囲気生成工程で生成した真空雰囲気を無くし(S43)、ステップS29に進む。
【0129】
ワーク保持体25によれば、真空吸着に加えて粘着剤によりワークW2を保持するので、真空中でもワークW2を保持することができる。また、保持して高速搬送する動作が必要である大気中ではより強い力でワークW2を保持することができ、搬送中におけるワークW2のロボットハンドからの落下を防止することができる。
【0130】
また、大気中で真空吸着を使用することによって、粘着剤49がワークW2に強く貼り付くので、粘着剤49の粘着力が、粘着剤49が設けられているワーク保持体25を単にワークW2に押し付けた場合(真空吸着をすることなく押し付けだけを行った場合)よりも高まり、真空中でもワークW2を確実に保持することができる。
【0131】
また、ワークW2を保持している状態でワーク保持体本体部27内に空気圧を供給することで、粘着剤49がワークW2から離れるので、粘着剤49でワークW2にくっついているワーク保持体25をワークW2から容易に離すことができる。
【0132】
また、ワーク保持体25によれば、ワーク保持体本体部27の一部の筒状の部位51が弾性体で構成されているので、ワークW2の上面とワーク保持体25の下面(粘着剤49が設けられている環状の平面)との平行度が悪くなっていても、ワーク保持体25でワークW2を保持するときに、筒状の弾性体51が弾性変形してワーク保持体25の下面がワークW2の上面に倣い(ワーク保持体25の下面がワークW2の上面と平行になり)、ワークW2を確実保持することができる。
【0133】
さらに、ワーク保持体25によれば、複数のワーク保持体25でワークW2を保持する場合であっても、ワークW2を確実に保持することができる。たとえば、各ワーク保持体25の下面の高さ(位置)に若干のばらつきがあっても、各ワーク保持体25でワークW2を保持するときに、各筒状弾性体51が主にZ軸方向で適宜弾性変形し、各ワーク保持体25の総てがワークW2
に接触し、ワークW2を確実に保持することができる。
【0134】
また、ワーク保持体25によれば、粘着剤49が、ワーク側構成体53の平面に環状で膜状になって設けられているので、粘着剤49が劣化したときに、ワーク側構成体53ごと交換すればよく、ワーク保持体25のメンテナンスが容易になる。
【0135】
さらに、ワーク保持体25によれば、連結体側構成体55の端部にオスネジ61が設けられており、このオスネジ61が連結体31に螺合しているので、粘着剤49や筒状の弾性体51が劣化したとき、ワーク保持体25をまるごと交換すればよく、ワーク保持体25のメンテナンスが容易になる。
【0136】
また、ワーク設置装置7によれば、ワーク保持体25が粘着剤49で第2のワークW2を保持するので、真空雰囲気を生成してから、第1のワークW1にワーク保持体25
で保持している第2のワークW2を設置することができ、第1のワークW1と第2のワークW2との間に空気が入り込むことを確実に防止することができる。
【0137】
また、ワーク設置装置7において、ワーク保持体25が第2のワークW2を開放して第2のワークW2を自由落下させて第1のワークW1に設置するようにすれば、ワーク保持体25が第2のワークW2を開放したときに第2のワークW2の内部応力が開放されて、たとえば第2のワークW2の撓みが無くなり、この内部応力が開放された状態で第2のワークW2が第1のワークW1に設置されることになる。したがって、第2のワークW2
が撓んだ状態で第1のワークW1に設置されてしまうことを防止することができる。
【0138】
また、ワーク保持体25が第2のワークW2を開放して第2のワークW2を自由落下させて第1のワークW1に設置することで、ワーク保持体25によるプレス跡が、第2のワークW2に残ることが無くなる。さらに、ワーク保持体25が第2のワークW2を開放して第2のワークW2を自由落下させて第1のワークW1に設置することで、ヒータによるワークW1,W2の熱膨張があっても、ワークW1,W2に発生する内部応力を極力小さくすることができる。
【0139】
さらに、ワーク設置装置7において、テーブル位置決め装置45で下部テーブル15に設置されている各ワークW1,W2を僅かに振動させつつ、ワーク保持体25を第2のワークW2から離すようにすれば、粘着剤49で第2のワークW2保持しているワーク保持体25を第2のワークW2から容易に離すことができる。
【0140】
なお、テーブル位置決め装置45で下部テーブル15に設置されている各ワークW1,W2を僅かに振動させつつ、ワーク保持体25を用いて第2のワークW2から離す方法を、真空吸着、粘着剤の少なくともいずれかによってワークW2を保持しているワーク保持体25を、ワークW2、ワーク保持体25の少なくと
もいずれかに振動を与えて、ワークW2から離すワーク保持体離反方法として把握してもよい。
【0141】
また、ワーク設置装置7において、真空雰囲気生成装置21を削除するか、もしくは、真空雰囲気生成装置21による真空雰囲気の生成を行わないようにしてもよい。この場合、ワーク保持体25の粘着剤49を削除してもよい。
【0142】
真空雰囲気生成装置21を削除等し粘着剤49を削除した場合、制御装置13は次の制御をするようになっているものとする。
【0143】
上部テーブル17が下部テーブル15から離れており、各ワーク保持体25が下部テーブル15と上部テーブル17との間に位置しており、下部テーブル15に第1のワークW1が設置されており、ワーク保持体25で第2のワークW2を保持している状態で、ワーク保持体25を下方向に移動して、下部テーブル15に設置されている設置済みの第1のワークW1とワーク保持体25で保持している保持済みの第2のワークW2との距離を所定の僅かな距離にする。
【0144】
なお、この場合におけるワーク保持体25での第2のワークW2の保持は真空吸着のみでなされているものとする。
【0145】
続いて、上部テーブル17を下方向に移動して各ワーク保持体25から第2のワークW2を落下させ第2のワークW2の未硬化膜状体W6を設置済みの第1のワークW1に接触させて第2のワークW2を設置済みの第1のワークW1に設置する。
【0146】
続いて、上部テーブル17をさらに下方に移動して下部テーブル15と上部テーブル17とで各ワークW1,W2を挟んで押圧し、この押圧を所定時間行う。
【0147】
さらに、粘着剤49を削除することなく、真空雰囲気生成装置21の削除等をした場合、ワーク保持体25による第2のワークW2の保持は、真空吸着と粘着剤49とを併用するか、もしくは、粘着剤49のみを用いてなされる。