特許第5961385号(P5961385)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5961385
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】切断装置及び記録装置
(51)【国際特許分類】
   B26D 1/06 20060101AFI20160719BHJP
   B26D 1/10 20060101ALI20160719BHJP
【FI】
   B26D1/06 Z
   B26D1/10
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-5635(P2012-5635)
(22)【出願日】2012年1月13日
(65)【公開番号】特開2013-144337(P2013-144337A)
(43)【公開日】2013年7月25日
【審査請求日】2014年11月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】501398606
【氏名又は名称】富士通コンポーネント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】高橋 耕平
(72)【発明者】
【氏名】金子 雅博
(72)【発明者】
【氏名】谷津 信夫
(72)【発明者】
【氏名】内山 卓也
(72)【発明者】
【氏名】酒井 夏美
(72)【発明者】
【氏名】越村 克明
【審査官】 塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−069582(JP,A)
【文献】 特開平03−049894(JP,A)
【文献】 特開平09−129502(JP,A)
【文献】 特開平03−043186(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26D 1/06
B26D 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を切断する切断装置であって、
前記記録媒体を切断する切断刃と、
前記切断刃を前記記録媒体の表面に対して斜め方向に移動可能に保持する保持手段と、
前記保持手段に保持された前記切断刃を移動させる移動手段と、を備え、
前記移動手段は、前記記録媒体の表面に対して垂直方向に移動して前記保持手段を前記記録媒体の表面に対して斜め方向に移動させる移動部材を備え、
前記切断刃は、前記移動部材の移動方向に延びるように前記保持手段に保持されるとともに、前記保持手段の移動方向の側に刃を有し、前記記録媒体の表面に対して斜め方向に移動して前記記録媒体を切断する
ことを特徴とする切断装置。
【請求項2】
記録媒体を切断する切断装置であって、
前記記録媒体を切断する切断刃と、
前記切断刃を前記記録媒体の表面に対して斜め方向に移動可能に保持する保持手段と、
前記保持手段に保持された前記切断刃を移動させる移動手段と、を備え、
前記移動手段は、前記記録媒体に接離する方向に移動可能に設けられ、前記保持手段に保持された前記切断刃を移動させる移動部材を備え、
前記保持手段は、一方の端部が軸支され、他方の端部が前記移動部材に支持されて前記移動部材の移動に伴って前記一方の端部を中心に回転する第1ガイド部材と、前記記録媒体の表面に対して傾斜するシャフト部を有して固定される第2ガイド部材と、を備え、
前記切断刃は、前記第1ガイド部材及び前記第2ガイド部材に架設され、前記移動部材の移動に伴う前記第1ガイド部材の回転によって前記第2ガイド部材の前記シャフト部に沿って前記記録媒体の表面に対して斜め方向に移動して前記記録媒体を切断する
ことを特徴とする切断装置。
【請求項3】
前記保持手段は、前記記録媒体の表面に対して斜め方向に形成された直線状の空隙を有する板状の保持部材と、前記切断刃を着脱可能に保持し、前記空隙に沿って移動可能に設けられるキャリアと、を備え、
前記保持部材及び前記キャリアは、互いに接触する部分が樹脂により形成されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の切断装置。
【請求項4】
前記記録媒体に記録を行う記録手段と、
請求項1からの何れか一項に記載の切断装置と、
を備えることを特徴とする記録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切断装置及びこれを備える記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロール紙等の長尺の記録媒体に文字等を記録するサーマルプリンタ、ラベルプリンタ等の記録装置では、記録媒体を切断して機外に排出するための切断装置が必要となる。切断装置が備える切断機構としては、記録媒体の幅方向に長い切断刃が記録媒体表面に対して垂直方向に動作して記録媒体を切断するギロチン式や、切断刃が記録媒体の幅方向の一端から他端までスライドすることで記録媒体を切断するスライド式等が知られている(例えば特許文献1又は特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−329704号公報
【特許文献2】特開平8−290387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ギロチン式やスライド式等の切断装置においても、搬送される記録媒体の弛みや皺等の状態や、磨耗等による切断刃の状態によっては、記録媒体を確実に切断することができない場合がある。また、切断装置の切断性能が悪い場合には、例え記録媒体を切断できたとしても、切断刃の動作によって記録媒体に片寄りや皺等が生じ、次の記録媒体の搬送時に切断部分が切断刃等に引っ掛かって紙詰まり等の不具合を招く可能性がある。
【0005】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、記録媒体を確実に切断することが可能な切断装置及び記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、記録媒体を切断する切断装置であって、前記記録媒体を切断する切断刃と、前記切断刃を前記記録媒体の表面に対して斜め方向に移動可能に保持する保持手段と、前記保持手段に保持された前記切断刃を移動させる移動手段と、を備え、前記移動手段は、前記記録媒体の表面に対して垂直方向に移動して前記保持手段を前記記録媒体の表面に対して斜め方向に移動させる移動部材を備え、前記切断刃は、前記移動部材の移動方向に延びるように前記保持手段に保持されるとともに、前記保持手段の移動方向の側に刃を有し、前記記録媒体の表面に対して斜め方向に移動して前記記録媒体を切断する。



【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、記録媒体を確実に切断することが可能な切断装置及び記録装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態に係るサーマルプリンタを例示する斜視図である。
図2】第1の実施形態に係るサーマルプリンタの用紙搬送時を例示する斜視図である。
図3】第1の実施形態に係る切断装置の構成例を示す概略図である。
図4】第1の実施形態に係る切断装置の構成例を示す概略斜視図である。
図5】第1の実施形態における切断刃の動作例を説明する図である。
図6】第1の実施形態における移動部材の構成例を示す図である。
図7】第1の実施形態に係るサーマルプリンタの断面概略図である。
図8】第1の実施形態における保持部材とキャリアの構成例を示す図である。
図9】第1の実施形態におけるキャリアと切断刃の構成例を示す図である。
図10】第1の実施形態における切断刃の構成例を示す図である。
図11】第1の実施形態における切断刃の構成例を示す図である。
図12】第2の実施形態に係る切断装置の概略構成及び動作を例示する図である。
図13】第3の実施形態に係る切断装置の概略構成及び動作を例示する図である。
図14】第3の実施形態に係る切断装置の概略構成及び動作を例示する斜視図である。
図15】第4の実施形態に係る切断装置の概略構成及び動作を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0010】
[第1の実施形態]
<サーマルプリンタの構成>
図1は、第1の実施形態に係るサーマルプリンタ100を例示する斜視図である。なお、以下の図面においてX方向はサーマルプリンタ100の幅方向、Y方向はX方向に直交する用紙の搬送方向、Z方向はサーマルプリンタ100の高さ方向を示している。
【0011】
図1に示すサーマルプリンタ100は、記録媒体である用紙を搬送して表面に文字や画像等を印刷した後に切断して排出する記録装置であり、可動部1及び固定部5を有し、可動部1は固定部5に対して回動して開閉する様に設けられている。図1(a)は可動部1が閉じた状態、図1(b)は可動部1が開いた状態を示している。
【0012】
可動部1は、その端部が固定部5に回動可能に軸支される支持部2により支持され、支持部2の端部を中心に固定部5に対して回動する様に設けられている。可動部1は、用紙表面に印字を行う不図示のサーマルヘッド、印字されて搬送された用紙を切断するための切断刃、切断刃を保持する保持部材4等を備えている。
【0013】
固定部5は、可動部1の支持部2の端部を回動可能に軸支し、可動部1のサーマルヘッドに用紙を押圧しながら搬送するプラテンローラ6、用紙が搬送される用紙搬送路7、印刷及び搬送された用紙を可動部1の切断刃との間で切断するための固定刃等を備えている。
【0014】
図2は、第1の実施形態に係るサーマルプリンタ100の用紙搬送時を例示する斜視図であり、図2(a)は可動部1が閉じた状態、図2(b)は可動部1が開いた状態を示している。
【0015】
図2に示す様に、用紙Pは、可動部1と固定部5との間を搬送され、可動部1に設けられたサーマルヘッド及び固定部5に設けられたプラテンローラ6との間で表面に文字等が印刷され、回転駆動するプラテンローラ6によって搬送される。搬送された用紙Pは、所定の位置で可動部1に設けられた切断刃及び固定部5に設けられた固定刃により切断された後に排出される。
【0016】
<切断装置の構成>
図3は、第1の実施形態に係る切断装置101の構成例を示す概略図である。また、図4は第1の実施形態に係る切断装置101の構成例を示す概略斜視図である。
【0017】
図3に示す様に、切断装置101は、可動部1に設けられた切断刃13と、固定部5に設けられた固定刃8とを備え、プラテンローラ6の後段に配置されて表面に文字等が印刷された用紙Pを切断する。
【0018】
切断刃13は、キャリア12に着脱可能に保持されており、キャリア12が切断刃13と共に、用紙Pの表面に対して斜め方向に移動可能に保持部材4に設けられている。ここで、用紙Pの表面に対して斜め方向とは、図4に示す矢印B方向を意味している。また、用紙Pの表面に対して斜め方向に移動とは、用紙Pの表面に対して用紙Pの幅方向(X方向)及び用紙Pの表面に対する垂直方向(Z方向)の何れに対しても斜め方向に移動することを意味する。本実施形態では、切断刃13が用紙Pの幅方向に対して垂直に用紙Pを切断する。
【0019】
また、切断装置101には、用紙Pの表面に接離する方向(矢印A方向)に移動可能な移動部材11が設けられている。移動部材11は、ギヤ3に噛み合うラックギヤ部10を備え、不図示のモータからの駆動を受けて回転するギヤ3によって、矢印A方向に移動してキャリア12に接触し、キャリア12を押し下げることができる。用紙Pは、移動部材11が移動することで押し下げられる切断刃13と固定刃8との間で切断される。
【0020】
図4に示す様に、移動部材11は用紙Pの幅方向に長い板状の部材であり、用紙Pに接離する方向(矢印A方向)に移動可能に設けられており、用紙P側の端部がキャリア12に接触している。保持部材4は、用紙Pの幅方向に長く、用紙Pの表面に対して斜め方向に長い直線状の空隙14を有する板状の部材であり、切断刃13を有するキャリア12を空隙14に沿って移動可能に保持している。
【0021】
用紙Pを切断する際には、まず移動部材11が用紙Pの表面に接近する方向に動き、移動部材11に押される形で、キャリア12及び切断刃13が保持部材4に形成された空隙14に沿って図中矢印B方向に移動する。切断刃13は、図中矢印B方向に移動、すなわちキャリア12と共に用紙Pの一端から他端までX方向に横断すると共に用紙Pの表面に対して垂直方向(Z方向)にも移動しながら、不図示の固定刃8との間で切断ラインCに沿って用紙Pを切断する。
【0022】
<用紙の切断動作>
図5に、第1の実施形態における切断刃13の動作例を説明する図を示す。図5(a)は用紙Pの切断前の状態を示し、図5(b)は用紙Pの切断後の状態を示している。
【0023】
上記した様に、移動部材11は切断刃13を保持するキャリア12の上端に接触する様に設けられ、キャリア12は切断刃13と共に保持部材4の空隙14に沿って移動可能に設けられている(図5(a))。
【0024】
この様な構成において、移動部材11が図中矢印A方向に移動すると、キャリア12が押されて保持部材4の空隙14に沿って切断刃13と共に図中矢印B方向に移動する(図5(b))。
【0025】
用紙Pの切断後は、移動部材11は用紙Pの表面から離れる方向に移動して初期位置に戻り、切断刃13を保持するキャリア12は、不図示のコイルばねによって元の位置(図5(a)に示す位置)に復帰して次回の用紙切断に備えられる。
【0026】
切断刃13は、用紙Pの表面に対して斜め方向に移動しながら用紙を切断する。すなわち用紙Pの表面に対して水平方向にスライドする様に動くと共に、用紙Pの表面に対して垂直方向にも動きながら、固定刃8との間で用紙Pを切断する。
【0027】
用紙Pの切断時において、切断刃13は、まず図中Z方向においてキャリア12とは反対側の端部が用紙Pに接触し、矢印B方向に移動すると共に用紙Pとの接触位置がキャリア12側に移動しながら刃面全体を使って用紙Pを切断する。
【0028】
したがって、刃面を先端から根本まで全体的に有効活用できるため、切断刃13が用紙Pの表面と平行(X方向)に動くスライド方式に比べて、切断刃13の部分的な損耗による劣化を低減し、切断性能を維持して繰り返し使用し続けることが可能になる。
【0029】
また、用紙Pの表面に対して水平方向の力に加えて、垂直方向の力を用紙Pに付与して切断するため、搬送された用紙Pに弛みや皺等が生じていた場合にも、用紙Pの端部に新たに寄りや皺等を発生させることなく用紙Pを切断できる。そのため、その後に搬送される用紙Pの端部が切断刃等に引っ掛かること等による紙詰まりの発生を防止することが可能である。
【0030】
<移動部材の構成及び動作>
図6は、第1の実施形態における移動部材11の構成例を示す図である。
【0031】
図6(a)に示す様に、移動部材11は、キャリア12に接触する移動部材11aと、ギヤ3に噛み合うラックギヤ部10を有する移動部材11bとを含んで構成されている。
【0032】
移動部材11aは、図6(b)に示す様に移動部材11bに嵌合する孔部15を有する。また、移動部材11bは、図6(c)に示す様にラックギヤ部10と、移動部材11aの孔部15に嵌合する突部16とを有している。移動部材11は、移動部材11aの孔部15と移動部材11bの突部16とが嵌合して構成され、図3に示す様にラックギヤ部10に噛み合うギヤ3の回転に伴って、接触するキャリア12を押しながら移動する。
【0033】
図7は、第1の実施形態に係るサーマルプリンタ100の断面概略図である。
【0034】
サーマルプリンタ100の固定部5には、モータ18が設けられており、モータ18が駆動することで、伝達ギヤ40,41を介してプラテンローラ6の軸に設けられたギヤ19が回転し、可動部1に設けられたギヤ3が図中矢印C方向に回転する。移動部材11は、ラックギヤ部10がギヤ3に噛み合っており、ギヤ3の回転に伴って図中矢印A方向に移動する。
【0035】
<保持部材、キャリア及び切断刃>
図8に、保持部材4とキャリア12の構成例を示し、図9にキャリア12及び切断刃13の構成例を示す。
【0036】
キャリア12は、図8に示す様に保持部材4に形成された空隙14に移動可能に設けられており、図9(a)に示す様に切断刃13を保持している。キャリア12は、図9(b)に示す様にキャリア本体17、ネジ20、ワッシャ21、突部22、挿入孔23を有する。キャリア12は、突部22が保持部材4の空隙14に挿入された状態で、キャリア本体17とワッシャ21との間で保持部材4を挟み込む様にネジ20によってネジ止めされる。保持部材4及びキャリア12それぞれの接触部分は摺動性が良い樹脂、例えばポリアセタール等を用いることが好ましい。
【0037】
切断刃13は、挿入部24、ネジ穴25、刃部26を有し、挿入部24がキャリア本体17の挿入孔23に挿入された状態で、ネジ20によりキャリア本体17に固定される。切断刃13は、ネジ20を外すことでキャリア12から外して交換することができる。したがって、切断刃13が磨耗して切れ味が悪くなった場合には、切断刃13を交換することで切断性能を維持することができる。
【0038】
また、切断刃13は、図10(a)に示す様に移動方向の一方の側に刃42を有する片刃を用いても良いが、図10(b)に示す様に移動方向の両側に刃42を有する両刃を用いることもできる。切断刃13を両刃にすることで、両方向どちらへの移動においても用紙Pを切断することが可能になる。
【0039】
さらに、切断刃13として、図11に示す様な丸刃29を用いることもできる。丸刃29を用いる場合には、キャリア12に丸刃29を回転可能に保持するための軸31を設け、ワッシャ28,30を介して丸刃29を軸31にキャップ27により固定する。
【0040】
丸刃29は、その周囲に用紙Pを切断する刃が設けられており、回転しながら周囲に設けられた刃の全領域を用いて用紙Pを切断する。したがって、図10に示す様な片刃若しくは両刃の場合に比べて用紙Pに接触して切断する刃の長さを十分に確保することができるため、刃の劣化を低減して長期に渡って切断性能を維持することが可能になる。
【0041】
[第2の実施形態]
図12に、第2の実施形態に係る切断装置の概略構成と動作を例示する図を示す。なお、以下の第2の実施形態の説明において、第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0042】
第2の実施形態に係る切断装置は、移動部材11、保持部材32、キャリア12、切断刃13を有する。
【0043】
移動部材11は、用紙Pの幅方向に長い板状の部材であり、用紙P側の端部がキャリア12に接触し、用紙Pの表面に接離する方向に移動可能に設けられている。保持部材32は、用紙Pの表面に対して傾斜するシャフト部33を有し、キャリア12及び切断刃13をシャフト部33に沿って移動可能に保持している。
【0044】
キャリア12は、切断刃13を着脱可能に保持しており、図12(b)に示す様に移動部材11が図中矢印A方向に移動することで、移動部材11に押されて保持部材32のシャフト部33に沿って、図中矢印B方向に移動する。
【0045】
切断刃13は、シャフト部33に沿って用紙Pの表面に対して斜め方向、すなわち用紙Pの幅方向(X方向)に移動すると共に、用紙Pの表面に対して垂直方向(Z方向)にも移動することで、用紙Pを確実に切断することができる。
【0046】
[第3の実施形態]
図13及び図14に、第3の実施形態に係る切断装置の概略構成と動作を例示する図を示す。なお、以下の第3の実施形態の説明において、第1及び第2の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0047】
第3の実施形態に係る切断装置は、移動部材11、第1ガイド部材34、第2ガイド部材35、キャリア12、切断刃13を有する。
【0048】
移動部材11は、用紙Pの幅方向に長い板状の部材であり、用紙P側の一方の端部に設けられたリンク部材43によって第1ガイド部材34を保持し、用紙Pの表面に接離する方向に移動可能に設けられている。
【0049】
第1ガイド部材34は、一方の端部に設けられた回転軸45で軸支され、他方の端部が移動部材11に支持された状態で、移動部材11の移動に伴って回転軸45を中心に回転する様に設けられている。また、第1ガイド部材34は、断面が略コの字状であり、溝44が形成されている。
【0050】
第2ガイド部材35は、用紙Pの表面に対して傾斜するシャフト部33を有し、両端部が固定されており、第1ガイド部材34と共にキャリア12及び切断刃13を移動可能に保持している。
【0051】
キャリア12は切断刃13を着脱可能に保持し、第1ガイド部材34及び第2ガイド部材35に架設され、移動部材11の移動に伴う第1ガイド部材34の回転によって第2ガイド部材35のシャフト部32に沿って、用紙Pの表面に対して斜め方向に移動する。キャリア12は、図14(a)に示す様に、第1ガイド部材34の溝44に嵌る突部46と、第2ガイド部材35のシャフト部33が貫通する孔部47とを有する。キャリア12は、突部46が第1ガイド部材34の溝44に嵌り、孔部47に第2ガイド部材35のシャフト部33が挿入されることで、第1ガイド部材34及び第2ガイド部材35に移動可能に設けられている。
【0052】
図13(b)及び図14(b)に示す様に、切断刃13を保持するキャリア12は、矢印A方向に移動する移動部材11に接触して押されることで、第2ガイド部材35のシャフト部33に沿って用紙Pの表面に対して斜め方向(矢印B方向)に移動する。この様に、キャリア12に保持された切断刃13が、用紙Pの幅方向(X方向)に移動すると共に、用紙Pの表面に対して垂直方向(Z方向)にも移動することで、用紙Pを確実に切断することができる。
【0053】
[第4の実施形態]
図15に、第4の実施形態に係る切断装置の概略構成と動作を例示する図を示す。なお、以下の第4の実施形態の説明において、第1から第3の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0054】
第4の実施形態に係る切断装置は、移動部材11、切断刃13、リンク部材36a,36b、保持部材38を有する。
【0055】
移動部材11は、用紙Pの幅方向に長い板状の部材であり、用紙P側の端部が切断刃13に接触し、用紙Pの表面に接離する方向に移動可能に設けられている。
【0056】
切断刃13は、用紙Pの表面に略平行な方向(X方向)に延びる刃を備え、リンク部材36a,36b及び保持部材38によって移動可能に保持されている。切断刃13は、リンク部材36a,36bが挿入される孔部37a,37bを有し、一方の端部48が保持部材38の傾斜面39に沿う様に形成されている。孔部37a,37b及び端部48の傾きは、用紙Pの表面に対して斜め方向に形成されている。また、切断刃13の保持部材38と反対側の端部にはばね49が切断刃13を保持部材38の方向(図中左側)に付勢する様に設けられており、ばね49が用紙Pの切断後に切断刃13を押し戻すことで、切断刃13を切断前の位置に復帰させる。
【0057】
リンク部材36a,36bは、可動部1に固定されており、一方の端部が切断刃13の孔部37a,37bに挿入され、切断刃13を保持している。
【0058】
保持部材38は、傾斜面39を有し、傾斜面39で切断刃13に接触して切断刃13を支持する様に固定して設けられている。
【0059】
この様な構成において、図15(b)に示す様に、移動部材11が矢印A方向に移動すると、切断刃13は、リンク部材36a,36bが挿入された孔部37a,37b及び保持部材38の傾斜面39に沿って、用紙Pの表面に対して斜め方向(矢印B方向)に移動して用紙Pを切断する。
【0060】
切断刃13が用紙Pの表面に対して斜め方向、すなわち用紙Pの幅方向(X方向)に移動すると共に、用紙Pの表面に対して垂直方向(Z方向)にも移動することで、用紙Pを確実に切断することが可能になる。
【0061】
上記した実施形態では、記録装置としてサーマルヘッド及びプラテンローラを備えるサーマルプリンタを例示したが、インクジェット方式、電子写真方式といった他の記録手段を備えた記録装置に第1から第4の実施形態に係る切断装置を搭載することも可能である。
【0062】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0063】
4 保持部材(保持手段)
11 移動部材(移動手段)
12 キャリア
13 切断刃
14 空隙
32 保持部材(保持手段)
33 シャフト部(保持手段)
34 第1ガイド部材
35 第2ガイド部材
38 保持部材(保持手段)
39 傾斜面
100 サーマルプリンタ(記録装置)
101 切断装置
P 記録媒体
図1
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