(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
遮断器と、該遮断器に接続される母線および負荷ケーブルとを収納した複数の筺体が並設され、該複数の筺体間に配置された母線接続部により、複数の筺体内の母線同士が接続されたスイッチギヤにおける接触抵抗測定方法であって、
母線における母線側接地箇所と、測定対象となる遮断器に接続される負荷ケーブル側接地箇所との間で、測定リード線を用いて、測定対象となる遮断器の3相の開閉接点を直列接続し、
3相の母線側接地箇所、および、測定対象となる遮断器の3相の負荷ケーブル側接地箇所それぞれに、3相の母線側接地箇所、および、測定対象となる遮断器の3相の負荷ケーブル側接地箇所を相毎に切り換えるための複数組の一対の切換端子を接続し、
該複数組の一対の切換端子を組毎に切り換える一対の切換片に電圧計を接続し、
非測定対象の遮断器をオフ状態にする一方、測定対象となる遮断器の開閉接点をオン状態にして、所定の直流電流を流し、
相毎の開閉接点に対して電圧計が並列接続されるように、前記一対の切換片によって、複数組の一対の切換端子を組毎に切り換えて、母線側接地箇所と負荷ケーブル側接地箇所との間の電圧値を相毎に測定し、
前記複数組の一対の切換端子を、3相の母線側接地箇所、および、測定対象となる遮断器の3相の開閉接点の電源側接点それぞれに接続し、
該複数組の一対の切換端子を組毎に切り換える一対の切換片に電圧計を接続し、
非測定対象の遮断器をオフ状態にする一方、測定対象となる遮断器の開閉接点をオン状態にして、所定の直流電流を流し、
相毎の開閉接点に対して電圧計が並列接続されるように、前記一対の切換片によって、複数組の一対の切換端子を組毎に切り換えて、3相の母線側接地箇所と、測定対象となる遮断器の開閉接点の電源側接点との間の電圧値を相毎に測定し、
前記母線側接地箇所と負荷ケーブル側接地箇所との間の電圧値から得られる母線側接地箇所と負荷ケーブル側接地箇所との間の抵抗値から、前記母線側接地箇所と電源側接点との間の電圧値から得られる母線側接地箇所と電源側接点との間の抵抗値を差し引いて、相毎の電源側接点と負荷ケーブル側接地箇所との間の接触抵抗値を導き出すようにしたことを特徴とする接触抵抗測定方法。
【背景技術】
【0002】
例えば、スイッチギヤに収納されている引出形遮断器の場合、スイッチギヤに固設される一対の固定側接触子に対して、引出形遮断器の一対の可動側接触子が接離することで、電路が開閉されるようになっている。そして、固定側接触子と可動側接触子との接触圧力が低下した場合、固定側接触子と可動側接触子との間が過熱状態になってしまう。このような状態を回避するために、接触抵抗を定期的に測定する必要がある。
【0003】
そして、一般的な接触抵抗の測定方法としては、2つの金属導体を接触させて電流を流して、電圧を測定し、電圧と電流の関係から接触抵抗を計算して導き出している。このような測定方法に適した種々の接触抵抗測定装置が知られている。例えば、機械式の開閉接点を有する電気機器(遮断器や断路器などの開閉器)の開閉接点の接触抵抗を測定する接触抵抗測定装置は、開閉接点に測定リード線を介して接続された直流電源と、測定リード線に直列に接続された電流計と、電気機器(遮断器)に並列に接続された電圧計とを備えている(特許文献1参照)。
【0004】
係る接触抵抗測定装置によれば、遮断器の開閉接点を投入状態にして、直流電源から遮断器に直流電流を流し、その電流値を電流計で測定し、遮断器の開閉接点の電圧を電圧計で測定し、電圧を電流で除して、開閉接点の接触抵抗を求めるようにしている。
【0005】
また、例えば、
図9(a)〜(c)に示す従来の接触抵抗測定装置が一般的に知られている。該接触抵抗測定装置200は、電圧計8と、直流電源9とを備えている。電圧計8は、遮断器5の3相の開閉接点S1〜S3の電源側接点Sa1〜Sa3および負荷側接点Sb1〜Sb3に相毎に接続される。この電圧計8は、+端子8aと、−端子8bと、メータ8cとを有している。直流電源9は、3相の開閉接点S1〜S3の電源側接点Sa1〜Sa3と負荷側接点Sb1〜Sb3とに相毎に接続されて、電源側接点Sa1〜Sa3と負荷側接点Sb1〜Sb3との間に直流電流を流す。この直流電源9は、+端子9aと、−端子9bと、メータ9cとを有している。そして、電圧計8および直流電源9は、筺体201に収納されている。
【0006】
そして、この接触抵抗測定装置200を用いて接触抵抗を測定する場合は、例えば、電圧計8の+端子8a,−端子8b、および、直流電源9の+端子9a,−端子9bを、遮断器5の第3相の開閉接点S3の電源側接点Sa3および負荷側接点Sb3に測定リード線Lによって接続して、直流電源9により第3相の開閉接点S3の電源側接点Sa3および負荷側接点Sb3間に直流電流を流し、その電圧降下を電圧計8のメータ8cで読み取る。この作業を開閉接点S1〜S3の相毎に順次行って、電圧値を電流値で除して、電源側接点Sa1〜Sa3および負荷側接点Sb1〜Sb3間の相毎の接触抵抗を導き出す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、遮断器や断路器などの開閉器は、上述したように、変電所に設置されるスイッチギヤの筺体に収納されており、開閉接点の電源側接点に母線が接続され、開閉接点の負荷側接点に負荷ケーブルが接続されている。したがって、前記特許文献1の接触抵抗測定装置、および、
図9(a)〜(c)に示す接触抵抗測定装置200を用いて、遮断器5の3相毎の開閉接点S1〜S3の接触抵抗を測定しようとした場合、1相毎の開閉接点S1〜S3に対して電圧計8が並列接続されるように、複数(2〜3人)の作業者によって測定リード線Lをつなぎ変える必要がある。この測定リード線Lをつなぎ変える作業は遮断器の台数に応じて繰り返し行う必要があり、非常に煩雑で、多大の時間と労力とを要するという問題がある。
【0009】
そこで、本発明は、複数の開閉接点の接触抵抗を相毎に効率よく測定することができて、接触抵抗を測定する時間を短縮できる接触抵抗測定方法およびその方法に用いられる接触抵抗測定補助装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係る接触抵抗測定方法は、遮断器と、該遮断器に接続される母線および負荷ケーブルとを収納した複数の筺体が並設され、該複数の筺体間に配置された母線接続部により、複数の筺体内の母線同士が接続されたスイッチギヤにおける接触抵抗測定方法であって、
母線における母線側接地箇所と、測定対象となる遮断器に接続される負荷ケーブル側接地箇所との間で、測定リード線を用いて、測定対象となる遮断器の3相の開閉接点を直列接続し、
3相の母線
側接地箇所、および、測定対象となる遮断器の3相の負荷ケーブル
側接地箇所それぞれに、3相の母線
側接地箇所、および、測定対象となる遮断器の3相の負荷ケーブル
側接地箇所を相毎に切り換えるための複数組の一対の切換端子を接続し、
該複数組の一対の切換端子を組毎に切り換える一対の切換片に電圧計を接続し、
非測定対象の遮断器をオフ状態にする一方、測定対象となる遮断器の開閉接点をオン状態にして、所定の直流電流を流し、
相毎の開閉接点に対して電圧計が並列接続されるように、前記一対の切換片によって、複数組の一対の切換端子を組毎に切り換えて、母線
側接地箇所と負荷ケーブル
側接地箇所との間の電圧値を相毎に測定し
、
前記複数組の一対の切換端子を、3相の母線側接地箇所、および、測定対象となる遮断器の3相の開閉接点の電源側接点それぞれに接続し、
該複数組の一対の切換端子を組毎に切り換える一対の切換片に電圧計を接続し、
非測定対象の遮断器をオフ状態にする一方、測定対象となる遮断器の開閉接点をオン状態にして、所定の直流電流を流し、
相毎の開閉接点に対して電圧計が並列接続されるように、前記一対の切換片によって、複数組の一対の切換端子を組毎に切り換えて、3相の母線側接地箇所と、測定対象となる遮断器の開閉接点の電源側接点との間の電圧値を相毎に測定し、
前記母線側接地箇所と負荷ケーブル側接地箇所との間の電圧値から得られる母線側接地箇所と負荷ケーブル側接地箇所との間の抵抗値から、前記母線側接地箇所と電源側接点との間の電圧値から得られる母線側接地箇所と電源側接点との間の抵抗値を差し引いて、相毎の電源側接点と負荷ケーブル側接地箇所との間の接触抵抗値を導き出すようにしたことを特徴とする。
【0015】
かかる構成によれば、
遮断器の3相の電源側接点および負荷側接点を直列接続して直流電流を流すようにしたので、電源側接点と負荷側接点との間の電圧値を相毎に順次測定できるようになる。そして、測定した電圧値と、直流電源の電流値とを、オームの法則の計算式に当てはめて、相毎の電源側接点および負荷側接点の接触抵抗を導き出せるようになる。
したがって、直列接続した遮断器の3相の電源側接点および負荷側接点の接触抵抗を短時間で測定することができる。また、この接触抵抗測定値は、開閉接点の接触抵抗に、母線接続部の接触抵抗を含む接触抵抗値となっている。
よって、母線側接地箇所と負荷ケーブル側接地箇所との間の電圧値から得られる母線側接地箇所と負荷ケーブル側接地箇所との間の抵抗値から、母線側接地箇所と電源側接点との間の電圧値から得られる母線側接地箇所と電源側接点との間の抵抗値を差し引いて、相毎の電源側接点と負荷ケーブル側接地箇所との間の接触抵抗値を導き出すことができる。
【0018】
前記接触抵抗測定方法を、複数の遮断器について順次行っていくのが好ましい。
【0019】
この場合、複数の遮断器が収容された筺体が並設されるスイッチギヤであっても、開閉接点の接触抵抗を相毎に効率よく測定することができ、接触抵抗測定作業にかかる時間を大幅に短縮することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、母線が接続される電気機器の3相の開閉接点の電源側接点、および、負荷ケーブルが接続される電気機器の3相の開閉接点の負荷側接点を測定リード線によって交互に接続して、電気機器の3相の開閉接点を直列接続するとともに、直列接続された3相の開閉接点をオン状態にし、第1相の開閉接点の電源側接点と第3相の開閉接点の負荷側接点との間に所定の直流電流を流すようにしたので、3相の開閉接点に対して相毎に電圧計を接続することで、電源側接点と負荷側接点との間の電圧値を測定できるようになり、オームの法則による電圧値と電流値との関係から、3相の開閉接点の接触抵抗を効率よく導き出すことができる。すなわち、接触抵抗を測定する時間を大幅に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】引出形遮断器が収納されたスイッチギヤの概略斜視図。
【
図2】
図1のスイッチギヤの内部を示す側断面図であり、(a)は、引出形遮断器の投入状態を示す図、(b)は、引出形遮断器のオフ状態を示す図。
【
図3】
図1のスイッチギヤ内部を含む配電線路の回路図。
【
図4】(a)〜(c)は、本発明の接触抵抗測定方法に使用される接触抵抗測定補助装置を示す図であり、(a)は、接触抵抗測定補助装置の平面図、(b)は、接触抵抗測定補助装置の右側面図、(c)は、接触抵抗測定補助装置の正面図。
【
図5】(a)〜(c)は、引出形遮断器の接触抵抗測定方法をわかりやすく説明するための図であり、(a)は、3相の開閉接点の第3相の電源側接点および負荷側接点間の接触抵抗を測定する図、(b)は、3相の開閉接点の第2相の電源側接点および負荷側接点間の接触抵抗を測定する図、(c)は、3相の開閉接点の第1相の電源側接点および負荷側接点間の接触抵抗を測定する図。
【
図6】(a),(b)は、本発明の一実施形態に係る接触抵抗測定方法を示す図であり、(a)は、
図1及び
図2に示すスイッチギヤの第1番目の引出形遮断器の開閉接点の接触抵抗を測定する図、(b)は、第2番目の引出形遮断器の開閉接点の接触抵抗を測定する図。
【
図7】
図1および
図2に示すスイッチギヤの母線接続部の接触抵抗を測定する図。
【
図8】本発明の他の実施形態に係る接触抵抗測定方法を示す概略斜視図。
【
図9】(a)〜(c)は、従来の接触抵抗測定方法、および、従来の接触抵抗測定補助装置を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明に係る接触抵抗測定方法および接触抵抗測定補助装置の一実施形態について
図1〜
図7を参照しながら説明する。なお、
図5(a)〜(c)は、複数の開閉接点の接触抵抗を測定する接触抵抗測定方法を説明するための図であり、
図6(a),(b)は、複数の引出形遮断器の開閉接点の接触抵抗を実際に測定する図である。
【0025】
本実施形態に係る接触抵抗測定方法について説明する前に、まず、スイッチギヤの全体構成について
図1および
図2(a),(b)を参照して説明する。該スイッチギヤ1は、横一列に並設された複数の筺体2,…と、該筺体2,2間に配置された母線接続部3,…とを備えている。筺体2は、遮断器室2aと、配線室2bとを備えている。遮断器室2aおよび配線室2bは、上下方向の隔壁20によって前後に区分けされている。また、隔壁20には、3相の電源側固定接触子(電源側固定接点)30,…および負荷側固定接触子(負荷側固定接点)31,…が配置されている。この電源側固定接触子30,…および負荷側固定接触子31,…には、後述する引出形遮断器5の3相の電源側可動接触子(電源側可動接点)52,…および負荷側可動接触子(負荷側可動接点)53,…が接離する。遮断器室2aは、支持板21と、引出形遮断器5とを備えている。支持板21は、所定高さに水平支持され、遮断器室2aを上下に区分している。引出形遮断器5は、本体50の底部に配置されたローラ51,…と、本体50の後部に配置された3相の電源側可動接触子(電源側可動接点)52,…と、負荷側可動接触子(負荷側可動接点)53,…とを備えている。そして、支持板21の上に配置された一対のレール(図示せず)の上を、引出形遮断器5のローラ51,…が移動することで、遮断器室2aに引出形遮断器5が出し入れ自在に収納されている。配線室2bには、引出形遮断器5に接続される母線BUSおよび負荷ケーブルKとが収納されている。また、母線接続部3には、複数の筺体2,…間に配設される母線BUS同士が互いに接続されている(図示せず)。
【0026】
図3は、配電線路の回路図を示しており、該配電線路の回路6は、変圧器一次遮断器CB0と、配電用変圧器Tと、変圧器2次遮断器CB1と、スイッチギヤ1の複数の筺体2,…に収容された引出形遮断器5,…とを備えている。なお、図中の符号BUSは、母線、Kは負荷ケーブル、A,Cは、接触抵抗を測定するアクセスポイント(母線接地箇所および負荷ケーブル接地箇所)を示す。また、アクセスポイントA,Cは、
図2(a),(b)、
図6、
図7においても示されている。
【0027】
そして、変圧器1次遮断器CB0は、配電用変圧器Tの一次側に接続され、変圧器2次遮断器CB1は、配電用変圧器Tの二次側に接続されている。配電用変圧器Tは、高電圧を低電圧に変換する。変圧器2次遮断器CB1に母線BUSを介して複数の引出形遮断器5,…が接続されている。また、複数の引出形遮断器5,…のそれぞれの二次側に負荷ケーブルK,…が接続されている。
【0028】
つぎに、接触抵抗測定方法に用いられる接触抵抗測定補助装置について、
図4(a)〜(c)および
図5を参照して説明する。該接触抵抗測定補助装置7は、3組の一対の切換端子a1〜a3、b1〜b3と、一対の切換片7a,7aを同時に操作する操作片70と、電圧計8が接続される接続端子V1,V2とを備えている。3組の一対の切換端子a1〜a3、b1〜b3は、測定リード線(わたり線)Laによって直列接続された3相の開閉接点S1〜S3の電源側接点Sa1〜Sa3および負荷側接点Sb1〜Sb3それぞれに接続される。操作片70は、3組の一対の切換端子a1〜a3、b1〜b3を組毎に切り換える一対の切換片7a,7aを同時に操作して、3相の開閉接点S1〜S3の電源側接点Sa1〜Sa3および負荷側接点Sb1〜Sb3を相毎に切り換える。要するに、この接触抵抗測定補助装置7は、切換回路で構成されている。このため、常時携帯できる程度の大きさと重さになっており、作業現場に容易に携帯でき、接触抵抗測定作業を効率よく行うことができる。
【0029】
そして、この接触抵抗測定補助装置7とは別に、電圧計8と、直流電源9とを有する接触抵抗測定装置200を備えている(
図5(a)〜(c)参照)。電圧計8は、接触抵抗測定補助装置7の接続端子V1,V2(一対の切換片7a,7a)に接続されて、3相の開閉接点S1〜S3に対して並列接続される。直流電源9は、直列接続された3相の開閉接点S1〜S3の電源側接点Sa1〜Sa3および負荷側接点Sb1〜Sb3間に直流電流を流す。なお、接触抵抗測定補助装置7および接触抵抗測定装置200と、引出形遮断器5のアクセスポイントA1〜A3,C1〜C3との接続、および、開閉接点S1〜S3との接続は、測定リード線Lによって行われる。
【0030】
この接触抵抗測定補助装置7によれば、一対の切換片7a,7aを操作片70により操作するだけで、切換端子a1〜a3、b1〜b3に接続される3相の開閉接点S1〜S3が相毎に切り換えられて、相毎に切り換えられた開閉接点S1〜S3に対して電圧計8が並列接続される。そして、オームの法則に基づく電圧値と電流値との関係から、3相の開閉接点S1〜S3の接触抵抗を相毎に導き出すことができる。
【0031】
つぎに本発明の接触抵抗測定方法について、
図5(a)〜(c)を参照して説明する。まず、変圧器1次遮断器CB0をオフ状態にして、変圧器2次遮断器CB1をオフ状態にする。そして、接触抵抗測定補助装置7の接続端子V1,V2に、接触抵抗測定装置200の電圧計8の+端子8aおよび−端子8bを接続する。また、直流電源9の+端子9aを第3相の電源側接点Sa3に接続し、−端子9bを第1相の負荷側接点Sb1に接続する。そして、母線BUSが接続される引出形遮断器5の3相の開閉接点S1〜S3の電源側接点Sa1〜Sa3、および、負荷ケーブルKが接続される引出形遮断器5の3相の開閉接点S1〜S3の負荷側接点Sb1〜Sb3を測定リード線(わたり線)Laによって交互に接続して、引出形遮断器5の3相の開閉接点S1〜S3を直列接続する。つぎに、接触抵抗測定補助装置7の複数組の一対の切換端子a1〜a3、b1〜b3と、引出形遮断器5の開閉接点の電源側接点Sa1〜Sa3および負荷側接点Sb1〜Sb3とを接続する。そして、直列接続された3相の開閉接点S1〜S3をオン状態にし、第1相の開閉接点S1の電源側接点Sa1と第3相の開閉接点S3の負荷側接点Sb3との間に、直流電源9から所定の直流電流を流す。
【0032】
そして、一対の切換片7a,7aを相毎に切換操作して、相毎の開閉接点S1〜S3に対して電圧計8を並列接続することで、開閉接点S1〜S3の電源側接点Sa1〜Sa3と負荷側接点Sb1〜Sb3との間の電圧降下を測定できるようになる。そして、測定した電圧値と、直流電源9の電流値とを、オームの法則の計算式に当てはめて、相毎の開閉接点S1〜S3の接触抵抗を導き出せるようになる。
【0033】
つぎに本発明の接触抵抗測定方法について、
図1および
図2(a),(b)に示すスイッチギヤ1の複数の筺体2に収納された引出形遮断器5を例にとって説明する。まず、
図6(a)に示すように、
図6(a)を正面から見て右端(第1番目)の引出形遮断器5の接触抵抗を測定する場合において、接触抵抗測定補助装置7の電圧計の接続端子V1,V2に、接触抵抗測定装置200の電圧計8の+端子8aおよび−端子8bを接続する。また、直流電源9の+端子9aを第3相の母線側接地箇所(アクセスポイントA3)に接続し、−端子9bを第1相の負荷ケーブル接地箇所(アクセスポイントC1)に接続する。そして、第1相および第2相の母線側接地箇所(アクセスポイントA1,A2)と、第1番目(右端)の引出形遮断器5に接続される第2相および第3相の負荷ケーブル側接地箇所(アクセスポイントC2,C3)とにおいて、それぞれ測定リード線(わたり線)Laを接続し、第1番目の引出形遮断器5の3相の開閉接点S1〜S3を直列接続する。
【0034】
そして、3相の母線接地箇所(アクセスポイントA1〜A3)、および、第1番目の引出形遮断器5の3相の負荷ケーブル接地箇所(アクセスポイントC1〜C3)それぞれに、3相の母線接地箇所(アクセスポイントA1〜A3)、および、測定対象となる引出形遮断器5の3相の負荷ケーブル接地箇所(アクセスポイントC1〜C3)を相毎に切り換えるための複数組の一対の切換端子a1〜a3、b1〜b3を接続する。
【0035】
但し、この場合、
図5(a)〜(c)の場合と異なり、第1相および第2相の母線側接地箇所(アクセスポイントA1,A2)と、第1番目(右端)の引出形遮断器5に接続される第2相および第3相の負荷ケーブル側接地箇所(アクセスポイントC2,C3)とにおいて、それぞれ測定リード線(わたり線)Laを接続しているので、母線接地箇所(アクセスポイントA2)に切換端子b2を接続し、負荷ケーブル接地箇所(アクセスポイントC2)に切換端子a2を接続する。そして、母線接地箇所(アクセスポイントA1,A3)に切換端子a1,a3を接続し、負荷ケーブル接地箇所(アクセスポイントC1,C3)に切換端子b1,b3を接続する。
【0036】
図6(a)の接続によって、直流電源9の+端子9a、母線側接地箇所(アクセスポイントA3)、引出形遮断器5の第3相の電源側接点Sa3、負荷側接点Sb3、負荷ケーブル側接地箇所(アクセスポイントC3)、測定リード線(わたり線)La、引出形遮断器5の第2相の負荷側接点Sb2、電源側接点Sa2、母線接地箇所(アクセスポイントA2)、測定リード線(わたり線)La、母線接地箇所(アクセスポイントA1)、引出形遮断器5の第1相の電源側接点Sa1、負荷側接点Sb1、直流電源9の−端子9bを電流が通るようになる。
【0037】
また、
図6(a)の接続によって、電圧計8の+端子8a、接続端子V1、切換片7a、切換端子a3、母線接地箇所(アクセスポイントA3)、引出形遮断器5の第3相の電源側接点Sa3、電圧計8の−端子8b、接続端子V2、切換片7a、切換端子b3、負荷ケーブル接地箇所(アクセスポイントC3)、引出形遮断器5の第3相の負荷側接点Sb3による電圧測定回路が形成される。この電圧測定回路は、一対の切換片7a,7aの切換位置によって3つ形成され、これらの電圧測定回路が切り換えられるようになっている。
【0038】
そして、複数組の一対の切換端子a1〜a3、b1〜b3を組毎に切り換える一対の切換片7a,7a(接触抵抗測定補助装置7の接続端子V1,V2)に電圧計8の+端子8aおよび−端子8bを接続する。
【0039】
つぎに、非測定対象の引出形遮断器5の全てをオフ状態にする一方、第1番目の引出形遮断器5の開閉接点S1〜S3をオン状態にして、所定の直流電流を流す。そして、一対の切換片7a,7aによって、複数組の一対の切換端子a1〜a3、b1〜b3を組毎に切り換えて、相毎の開閉接点S1〜S3に対して電圧計8を並列接続し、母線側接地箇所(アクセスポイントA1〜A3)と負荷ケーブル接地箇所(アクセスポイントC1〜C3)との間の電圧値を相毎に測定する。この場合、引出形遮断器5の開閉接点S1〜S3の接触抵抗に母線接続部3の接触抵抗を含む接触抵抗を測定することになる。
【0040】
つぎに、
図7に示すように、第1番目の引出形遮断器5の3相の開閉接点S1〜S3の電源側接点Sa1〜Sa3に、切換端子b1,a2,b3を接続する。そして、非測定対象の引出形遮断器5の全てをオフ状態にする一方、第1番目の引出形遮断器5の開閉接点S1〜S3をオン状態にして、所定の直流電流を流す。つぎに、一対の切換片7a,7aによって、複数組の一対の切換端子a1〜a3、b1〜b3を組毎に切り換えて、相毎の開閉接点S1〜S3に対して電圧計8を並列接続する。そして、3相の母線接地箇所(アクセスポイントA)と、第1番目の引出形遮断器5の開閉接点S1〜S3の電源側接点Sa1〜Sa3との間の電圧値を相毎に測定する。この場合、母線接続部3のみの接触抵抗を測定できるようになる。
【0041】
そして、開閉接点Sの接触抵抗に、母線接続部3の接触抵抗を含む接触抵抗測定値から、母線接続部3のみの接触抵抗値を差し引けば、開閉接点Sの接触抵抗値を導き出せる。
【0042】
つぎに、
図6(b)に示すように、第2番目の引出形遮断器5に接続される第2相および第3相の負荷ケーブル側接地箇所(アクセスポイントC2,C3)に、測定リード線(わたり線)Laを接続する。一方、第1相の負荷ケーブル側接地箇所(アクセスポイントC1)に、直流電源9の−端子を接続する。そして、負荷ケーブル側接地箇所(アクセスポイントC1〜C3)に、切換端子b1,a2,b3を接続し、同様に接触抵抗を測定する。このようにして、最終番目の引出形遮断器5まで順次繰り返し行う。したがって、複数の引出形遮断器5,…が収容された筺体2,…が並設されるスイッチギヤ1であっても、効率よく接触抵抗を測定することができる。
【0043】
このように、前記実施形態によれば、測定対象となる引出形遮断器5の3相の開閉接点S1〜S3を直列接続するとともに、直列接続された3相の開閉接点S1〜S3をオン状態にして、第1相の開閉接点S1の電源側接点Sa1と第3相の開閉接点S3の負荷側接点Sb3との間に所定の直流電流を流す一方、一対の切換片7a,7aを操作して、3相の開閉接点S1〜S3に対して相毎に電圧計8を並列接続し、開閉接点S1〜S3の電源側接点Sa1〜Sa3と負荷側接点Sb1〜Sb3との間の電圧値を測定する。そして、オームの法則による電圧値と電流値との関係から、3相の開閉接点S1〜S3の接触抵抗を効率よく測定することができる。また、母線接地箇所(アクセスポイントA1〜A3)と負荷ケーブル接地箇所(アクセスポイントC1〜C3)との間における引出形遮断器5の開閉接点S1〜S3の接触抵抗測定値から、母線接地箇所(アクセスポイントA1〜A3)と引出形遮断器5の電源側接点Sa1〜Sa3との間の接触抵抗測定値(母線接続部3の接触抵抗測定値)を差し引くことで、引出形遮断器5の開閉接点S1〜S3の真の接触抵抗測定値を導き出すことができる。
【0044】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、種々変更することができる。
【0045】
例えば、前記実施形態の場合、引出形遮断器5が収納された複数の筺体2,…が並設されたスイッチギヤ1について説明したが、ガス遮断器が内装されたガス絶縁開閉装置についても、本発明の接触抵抗測定方法およびその方法に用いられる接触抵抗測定補助装置を適用することができる。
【0046】
まず、ガス絶縁開閉装置の構成について
図8を参照して説明する。該ガス絶縁開閉装置10は、設置台11と、架台12と、3つの容器13,…と、一対のブッシング14,15とを備えている。設置台11は、3つの容器13,…を支持するように骨組みされた架台12が固設されている。容器12は、ガス遮断器(図示せず)が収容されるとともに、消弧能力と絶縁性が高い六フッ化硫黄が充填されている。電源側ブッシング14は、下端部がガス遮断器の固定側接点に接続される電源側端子14aを備えている。該固定側端子14aには、母線BUSが接続されている。負荷側ブッシング15は、下端部がガス遮断器の負荷側接点に接続される負荷側端子15aを備えている。該負荷側端子15aには、負荷ケーブルKが接続されている。
【0047】
そして、
図5(a)〜(c)の場合と同様に、ガス遮断器の3相の開閉接点S1〜S3を測定リード線(わたり線)Laによって直列接続する。そして、ガス遮断器の開閉接点をオン状態にする。一方、3相の電源側ブッシング14の電源側端子14a、および、負荷側ブッシング15の負荷側端子15aに、複数組の一対の切換端子a1〜a3、b1〜b3を接続する。そして、複数組の一対の切換端子a1〜a3、b1〜b3を組毎に切り換える一対の切換片7a,7aの接続端子V1,V2に電圧計8の+端子8a,−端子8bを接続する。つぎに、第3相の母線BUS3に直流電源9の+端子9aを接続し,−端子9bを第1相の負荷ケーブルK1に接続する。
【0048】
そして、直流電源9からガス遮断器の開閉接点に所定の直流電流を流して、一対の切換片7a,7aによって、複数組の一対の切換端子a1〜a3、b1〜b3を組毎に切り換えて、相毎の開閉接点S1〜S3に対して電圧計8を並列接続して、電源側ケーブル接地箇所と負荷ケーブル接地箇所との間の電圧値を相毎に測定する。