(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検知部は、前記制御部から送信される、前記パワーユニットが備える油圧ポンプに関する起動要求信号を検知する、または、前記制御部と前記油圧ポンプとの間の、当該油圧ポンプの駆動に係る通電を検知する、請求項4に記載の貨物自動車用油圧機構。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが前記構成では、共通のパワーユニットから油圧回路が分岐して各アクチュエータに至っていることから、屋根用アクチュエータと荷受台用アクチュエータとに同時に作動油が供給される可能性がある。
【0006】
このため、作業者がコントローラでウィングの開閉と荷受台の動作を同時に指示した場合、また、漏電が発生した場合には、一方のアクチュエータが駆動しているか否かに関係なく、他方のアクチュエータに作動油が供給されることがあるため、ウィング開閉用アクチュエータと荷受台駆動用アクチュエータの両方が駆動するおそれがあった。そして特に、ウィングの開閉動作中に荷受台が予想外の動作をした場合には、例えば荷受台上の荷物がバランスを崩したり、荷受台に作業者が衝突したりすることがあり危険であった。
【0007】
そこで本発明は、安全性の高い貨物自動車用油圧機構及び荷受台昇降装置用油圧機構を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、荷物を積み下ろしするための荷受台を動作させる荷受台昇降装置、及び、
前記荷受台昇降装置とは別個独立して操作でき、貨物自動車が備える前記荷受台以外の可動部分を動作させる別種駆動装置を備え、前記荷受台昇降装置及び前記別種駆動装置を作動させるための作動油を供給するパワーユニットと、前記荷受台昇降装置の一部で、前記パワーユニットから作動油が供給されて前記荷受台を動作させる荷受台用アクチュエータと、前記別種駆動装置の一部で、前記パワーユニットから作動油が供給されて前記可動部分を動作させる別種駆動装置用アクチュエータと、前記各アクチュエータのうち少なくとも一方の
アクチュエータを駆動させることに伴い、発生する電気的または機械的な変動を検知することにより、当該アクチュエータの駆動を検知する検知部と、前記パワーユニットを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、
前記荷受台用アクチュエータと前記別種駆動装置用アクチュエータのうち一方のアクチュエータの駆動を前記検知部が検知した場合、前記
一方のアクチュエータ以外のアクチュエータが属する前記装置を停止状態とするように制御する貨物自動車用油圧機構
である。
【0009】
この構成によれば、制御部は、検知部の検知対象であるアクチュエータの駆動を当該検知部が検知した場合、前記検知対象であるアクチュエータ以外のアクチュエータが属する装置を停止状態とする。このため、荷受台昇降装置と別種駆動装置とが同時に作動することがない。
【0010】
そして、前記別種駆動装置は、荷物を収納するための荷箱の屋根を開閉する屋根開閉装置であってもよい。
【0011】
更に、前記
一方のアクチュエータは、前記屋根開閉装置における屋根用アクチュエータであってもよい。この構成によれば、屋根開閉装置の作動中に荷受台昇降装置が作動することがない。
【0012】
また、前記検知部は前記
一方のアクチュエータを駆動させるための信号を検知するものであってもよい。また、前記検知部は前記
一方のアクチュエータを駆動させるための当該アクチュエータの駆動に係る通電を検知するものであってもよい。この構成によれば、検知のための電気回路の構成を従来から大きく変更する必要がなく、検知に対応させるための電気配線の増加を最小限とできる。
【0013】
そして、前記検知部は、前記
一方のアクチュエータを駆動させるための操作スイッチから前記制御部へ送信されるスイッチ入力信号を検知するものであってもよい。また、前記検知部は、前記
一方のアクチュエータを駆動させるための操作スイッチと前記制御部との間の、当該アクチュエータの駆動に係る通電を検知するものであってもよい。
【0014】
そして、前記検知部は、前記制御部から送信される、前記パワーユニットが備える油圧ポンプに関する起動要求信号を検知するものであってもよい。また、前記検知部は、前記制御部と前記油圧ポンプとの間の、当該油圧ポンプの駆動に係る通電を検知するものであってもよい。
【0015】
そして、前記制御部は、前記装置を停止状態とする際に、前記
一方のアクチュエータ以外のアクチュエータを駆動させない、または、可動範囲における端部にある前記装置を当該可動範囲における端部寄り外側方向へ付勢すべく、前記
一方のアクチュエータ以外のアクチュエータを駆動させるものであってもよい。なお、前記「端部」には、端部近傍の位置も含む。
【0016】
そして、前記パワーユニットと前記各アクチュエータとの間に、前記作動油の供給を許容または禁止する開閉弁を備え、前記制御部は、前記
一方のアクチュエータ以外のアクチュエータに対応した開閉弁を閉鎖する、または、前記装置の可動範囲における端部寄り外側方向へ付勢すべく当該アクチュエータを駆動させるように、当該アクチュエータに対応した開閉弁を開放するものであってもよい。
【0017】
そして本発明は、油圧駆動の荷受台用アクチュエータにより荷物を積み下ろしするための荷受台を動作させる荷受台昇降装置と、
前記荷受台昇降装置とは別個独立して操作でき、油圧駆動の別種駆動装置用アクチュエータにより前記荷受台以外の可動部分を動作させる別種駆動装置と、前記荷受台用アクチュエータと前記別種駆動装置用アクチュエータとのうち少なくとも一方の
アクチュエータを駆動させることに伴い、発生する電気的または機械的な変動を検知することにより、当該アクチュエータの駆動を検知する検知部と、を備えた貨物自動車に対して用いられる荷受台昇降装置用油圧機構であり、前記荷受台と、前記荷受台を昇降可能に支持する支持機構と、前記荷受台用アクチュエータと、前記荷受台昇降装置及び前記別種駆動装置を作動させるための作動油を供給するためのパワーユニットと、前記パワーユニットを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、
前記荷受台用アクチュエータと前記別種駆動装置用アクチュエータのうち一方のアクチュエータの駆動を前記検知部が検知した場合、前記
一方のアクチュエータ以外のアクチュエータが属する前記装置を停止状態とするように制御する荷受台昇降装置用油圧機構である。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、荷受台昇降装置と別種駆動装置とが同時に作動することがない。このため、安全性の高い貨物自動車用油圧機構を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、本発明につき一実施形態を取り上げて説明を行う。まず、本実施形態に係る油圧機構の搭載された貨物自動車の基本構成について説明する。
図1は本実施形態に係る貨物自動車の後方からの斜視図である。図示の状態は、荷物を収納する荷箱Bの右ウィング(後方から見て右側の屋根)Waが開いて右側面から荷物の積み下ろしが可能な状態であり、さらに後扉Dが開放されて荷受台5を上昇させた状態である。
【0021】
本実施形態に係る貨物自動車である車両Vには、
図2に示すように、車両VのシャシフレームV1上に荷箱Bが搭載される。
図1に示すように、荷箱Bの上部には右ウィングWa及び左ウィングWbが屋根開閉装置により開閉可能に配設される。各ウィングWa,Wbは荷箱Bの上面を覆う天面部Wa1,Wb1と、天面部Wa1,Wb1における車幅方向左右端部から垂下する垂下部Wa2,Wb2とを有する。そして、荷箱Bの下面には、当該荷箱Bを補強するためのサブフレームV2が配設され、このサブフレームV2がシャシフレームV1上に重なるようにして配設されている。このシャシフレームV1の後端下方に格納式の荷受台昇降装置を備える。なお、この車両Vには、前記屋根開閉装置及び荷受台昇降装置に加えて、当該車両Vが備える可動部分を動作させる別種駆動装置を備えていてもよい。あるいは、この別種駆動装置を前記屋根開閉装置の代わりに備えていてもよい。また、この別種駆動装置は1台であっても複数台であってもよい。
【0022】
[屋根開閉装置の概要]
右ウィングWa及び左ウィングWbの開閉動作を行うための屋根開閉装置は、屋根用アクチュエータを備える。この屋根用アクチュエータは、
図1に示すように、荷箱Bの上部の前後に一対ずつ設けられた開閉用シリンダWS1,WS2により構成されている(図示は後方側のみ)。
【0023】
なお、本実施形態では、アクチュエータとしてシリンダを用いているが、供給された作動油の油圧を機械的な駆動力に変換できる機構であれば、他の機構(例えば油圧モータ等)を用いてもよい(荷受台昇降装置も同様)。
【0024】
各開閉用シリンダWS1,WS2は、シリンダ本体が荷箱Bに対して回動可能に取り付けられており、ピストンロッドの先端部が各ウィングWa,Wbにおける天面部Wa1,Wb1と垂下部Wa2,Wb2との接続箇所付近に対して回動可能に取り付けられている。そして、各ウィングWa,Wbは、天面部における車幅方向中央寄り端部にて荷箱Bに対して回動可能に取り付けられている。
【0025】
図6に示すように、各開閉用シリンダWS1,WS2には、後述するパワーユニットにおけるメインユニットMUからサブユニットSUを介して作動油が供給される。右ウィングWaは、荷箱Bの上部の前後に一対ずつ設けられた開閉用シリンダWS1によって開閉される。同様に、左ウィングWbは一対の開閉用シリンダWS2によって開閉される。
【0026】
[荷受台昇降装置の概要]
一方、荷受台昇降装置は、荷受台5と、この荷受台5を前後移動及び昇降可能に支持する支持機構を備えている。支持機構は、シャシフレームV1に配設されたスライド機構Sと、このスライド機構Sに取り付けられた昇降機構4とを備えている。この荷受台昇降装置では、スライド駆動装置3(
図4に示す)のスライドシリンダ31と昇降機構4のリフトシリンダ44とから構成される荷受台用アクチュエータが荷受台5を昇降させることにより、車両Vの後方(
図2における右側)において、荷箱Bに対して荷物を積み降ろすことができる。以下、荷受台昇降装置につき詳しく説明する。
【0027】
[スライド機構]
まず、
図2〜
図5を参照してスライド機構Sについて説明する。
図2において、荷受台昇降装置の車幅方向にて左右一対設けられている固定側支持部1は、各々、車両Vの前後方向に水平に延びる左右一対のスライドレール11を備えている。このスライドレール11は、取付ブラケット12を介してシャシフレームV1に固定されている。そして、左右一対のスライドレール11は、角パイプからなる連結部材13により連結されている。また、スライドレール11には支持板21が車両Vの前後方向に摺動可能に支持されている。
【0028】
左右一対の支持板21は、車幅方向に水平に延びる角パイプからなるクロスメンバ23により一体とされている。支持板21より車幅方向の外側には、支持ブラケット24が、クロスメンバ23と一体に溶接されている。これらの支持ブラケット24も左右一対設けられている。左右一対の支持板21の下部は、チャンネル材25が溶接されて連結されている。支持板21にはスライド部材22が接続され(
図5参照)、このスライド部材22が車両Vの前後方向にスライド可能とされている。スライド部材22は、前方側の第1スライド部材220と、後方側の第2スライド部材221とによって構成されている。各スライド部材220,221は支持板21の左右に設けられ、荷受台5等の負荷によりスライドレール11に接するようになっている。
【0029】
上記の支持板21、スライド部材22、クロスメンバ23、支持ブラケット24、チャンネル材25は固定側支持部1に対して車両Vの前後方向にスライド可能な可動側支持部2を構成している。
図2及び
図3に示すように、左右一対の支持板21の各々後方にはガイドローラ27が設けられている。
【0030】
[スライド駆動装置]
次に、前記可動側支持部2を格納位置と張出位置との間でスライドさせるスライド駆動装置3について説明する。
図4において、上記スライド駆動装置3は、車幅方向において左右のスライドレール11の間に配置された左右一対の複動式のスライドシリンダ31にて構成されている。左右のスライドシリンダ31のシリンダ本体31aは、その前後両端部が互いに前後逆向きに配置された状態で重ね合わされ、前後一対の継手部32にて一体的に連結されている。車両右側のスライドシリンダ31は、ピストンロッド31b(
図5参照)の先端部が取付板14に取り付けられている。上記取付板14は、上記連結部材13の車幅方向の略中間部に固定されており、固定側支持部1を構成する部材のひとつである。また、車両左側のスライドシリンダ31は、そのピストンロッド31bの先端部が、車両前後方向に延びる取付台26に取り付けられている。上記取付台26は、その後端部がチャンネル材25の車幅方向の略中間部に固定されているとともに、その前端部は、上記クロスメンバ23の車幅方向の略中間部に固定されている。そして、前記チャンネル部材25とともに、この取付台26も、可動側支持部2を構成する部材のひとつである。上記構成により、一対のスライドシリンダ31をともに収縮することにより、スライドレール11に対して支持板21を
図5に実線で示す格納位置までスライドさせることができる。この格納位置は、図示のように、連結部材13の車幅方向の略中間部において後方に突出して設けられた格納側ストッパー131にクロスメンバ23が当接した位置に対応する。また、一対のスライドシリンダ31をともに伸長させることにより、スライドレール11に対して支持板21を
図5に二点鎖線で示す張出位置までスライドさせることができる。この張出位置は、図示のように、スライドレール11に設けられた張出側ストッパー111に、支持ブラケット24に設けられた突起部211が当接した位置に対応する。以上の構造により、格納位置にある支持板21(可動側支持部2)は、格納位置において格納側ストッパー113とクロスメンバ23とが当接することで格納位置から車両前方への移動が制限されており、張出位置において張出側ストッパー111と突起部211とが当接することで張出位置から車両後方への移動が制限されている。この支持板21(可動側支持部2)の可動範囲が、すなわち、荷受台5の可動(スライド)範囲となる。支持板21が格納位置にあるか張出位置にあるかは、
図3及び
図7に示す格納センサMS1及び張出センサMS2により検知される。
【0031】
[昇降機構]
図2に示すように、支持ブラケット24には補助リンク41の上部が一定範囲で回動可能に取り付けられている。この補助リンク41の中央部に上アーム42が回動可能に取り付けられ、上アーム42の下方であって補助リンク41の下部には昇降駆動装置であるリフトシリンダ44の基端が回動可能に取り付けられている。リフトシリンダ44の先端は上アーム42の所定位置に接続されており、伸縮作動により上アーム42にトルクを付与する。また、支持ブラケット24には下アーム43が回動可能に取り付けられている。
【0032】
上アーム42及び下アーム43の先端には、荷受台5が水平に取り付けられており、上アーム42及び下アーム43はそれらの支点(ピン40a,40b)及び作用点(ピン40c,40d)を結ぶ四角形が平行四辺形となる平行リンクを構成している。
【0033】
上記の補助リンク41、上アーム42、リフトシリンダ44及び下アーム43は、左右一対設けられ、アーム式の昇降機構4を構成している。この昇降機構4は、リフトシリンダ44の伸縮により、先端側(荷受台5)を昇降動作させる。つまり、シャシフレームV1の後方において、
図3に示すように、荷受台5をシャシフレームV1上の荷箱Bの床に対応させる(つまり、荷箱Bの床面と同じ高さとする)上昇位置と、荷受台5を地面に接地させた接地位置との間を昇降させることができる。
【0034】
[荷受台]
荷受台5は、上アーム42及び下アーム43の先端に水平に取り付けられた基部荷受台51と、これに対して折り畳み・展開可能に接続された先部荷受台53とを備えている。基部荷受台51と先部荷受台53とは回動可能に接続されている。これにより、格納時には基部荷受台51上に先部荷受台53が折り畳まれる。また、使用時には先部荷受台53が展開され、基部荷受台51から先部荷受台53へ連続した荷受面が構成される。なお、荷受台5が折り畳まれているか否かは、
図7に示す折畳センサMS3により検知される。
【0035】
[荷受台昇降装置の動作]
以上のように構成された荷受台昇降装置において、荷受台5が格納位置から展開状態となるまでの動作について説明する。
図2の状態からスライド駆動装置3(
図4参照)を伸長すると、折り畳み状態の荷受台5は、車両後方へ移動する。この状態からリフトシリンダ44を収縮させると、上アーム42及び下アーム43により構成された平行リンクが下方へ回動し基部荷受台51は下方へ移動する。このように平行リンクが下方へ回動すると、先部荷受台53は、前記ガイドローラ27に載った状態となる。つまり、先部荷受台53の表面(荷受面)が、ガイドローラ27に上から接触している状態となる。さらに、この先部荷受台53は基部荷受台51に対して回動自在であるため、基部荷受台51が下方へ移動することによって、前後方向に水平姿勢であった先部荷受台53は、徐々に傾斜姿勢となる。この結果、先部荷受台53は折り畳み状態のまま、ガイドローラ27によって車両前方側から支持され傾斜した姿勢となる。そして、作業者が、この先部荷受台53を車両後方へ回動させ、先部荷受台53を地面に接地させる。これにより、荷受台5は展開状態となる。
【0036】
荷受台5を展開した状態で、荷受台5に荷物を載せたのちリフトシリンダ44を伸張し、荷受台5を上昇させることにより、荷物を荷箱Bに積み込むことができる。一方、上昇位置にある荷受台5の上面に荷箱B内の荷物を載せたのちリフトシリンダ44を収縮し、荷受台5を下降させることにより、荷箱B内の荷物を地面に降ろすことができる。
【0037】
展開状態にある荷受台5を格納状態とするまでの動作はこれと反対であり、作業者が、先部荷受台53を前方へ回動させ、ガイドローラ27にもたれかける。そして、リフトシリンダ44を伸長させ、平行リンクを上方へ回動させる。この際、先部荷受台53はガイドローラ27に支持されたままの状態で自動的に基部荷受台51に対して回動し、傾斜姿勢にあった先部荷受台53は徐々に水平姿勢に変化する。そして、スライド駆動装置3を収縮させ、格納状態となるまで荷受台5を車両前方へ移動させる。
【0038】
[パワーユニット]
次に、前記屋根開閉装置及び荷受台昇降装置を作動させるための作動油を供給するパワーユニットについて説明する。
図6に油圧回路図を示し、
図7にブロック図を示す。本実施形態のパワーユニットは、メインユニットMUとサブユニットSUとを有する。
【0039】
[メインユニット]
メインユニットMUは、屋根開閉装置における屋根用アクチュエータ(開閉用シリンダWS1,WS2)と荷受台昇降装置における荷受台用アクチュエータ(スライドシリンダ31、リフトシリンダ44)とに作動油を供給する。そしてサブユニットSUは、メインユニットMUと屋根用アクチュエータとの間に位置し、メインユニットMUから屋根用アクチュエータへの作動油の供給を許容及び禁止できるソレノイドバルブ1〜4(So1〜So4)を有する。
【0040】
このように構成することにより、作動油の供給源をメインユニットMUに集約できる。つまり、作動油の供給源を屋根開閉装置と荷受台昇降装置とで共用できる。このため、屋根開閉装置用の油圧回路と荷受台昇降装置用の油圧回路を2系統設けることに比べると、全体として油圧回路が簡素化され、安価な油圧機構を実現できる。
【0041】
メインユニットMUの構成は、基本的に特許文献1に記載のパワーユニットの構成と共通している。
図6に示すように、メインユニットMUは、作動油を吐出するための油圧ポンプP、開閉弁として、流路が励磁により開放され非励磁時は閉鎖(遮断)される、4個のソレノイドバルブA〜D(SoA〜SoD)、リザーバタンクTを備え、その他、図中に符号を付していないが、リリーフ弁、逆止弁、フィルタ、可変絞り弁を備える。これらの構成要素はケース内に収納されている。また、ユニット外に対して作動油を取り出し及び取り入れを行うためのポートを、前記ケース上の5箇所に備える。このうち第1ポートPM1はリフトシリンダ44に接続される。第2ポートPM2及び第3ポートPM3はスライドシリンダ31に接続される。第2ポートPM2から供給される作動油によりスライドシリンダ31が伸長し、第3ポートPM3から供給される作動油によりスライドシリンダ31が収縮する。第4ポートPM4はサブユニットSUに作動油を送るためのポートであり、第5ポートPM5はサブユニットSUから還る作動油を受けるためのポートである。
【0042】
ソレノイドバルブA(SoA)は、リフトシリンダ44が収縮する際に励磁されて作動油の流路が開放される。これにより、作動油がリフトシリンダ44からリザーバタンクTへと流れる。ソレノイドバルブB(SoB)は、リフトシリンダ44が伸長及び収縮する際に励磁されて作動油の流路が開放される。これにより、伸長の際には作動油が油圧ポンプPからリフトシリンダ44へと供給され、収縮の際には作動油がリフトシリンダ44からソレノイドバルブA(SoA)を通りリザーバタンクTへと流れる。ソレノイドバルブC(SoC)は、スライドシリンダ31が伸長する際に励磁されて作動油の流路が開放される。これにより、作動油が油圧ポンプPからスライドシリンダ31へと供給される。ソレノイドバルブD(SoD)は、スライドシリンダ31が収縮する際に励磁されて作動油の流路が開放される。これにより、作動油がスライドシリンダ31(図示左室)からリザーバタンクTへと流れる(この際、スライドシリンダ31の図示右室には、作動油が油圧ポンプPから供給される)。
【0043】
図7に示すように、メインユニットMUは、ユニット内、及び、ユニット周辺の各部を制御するためのメインユニット側制御部MCを備える。メインユニットMUには、主電源スイッチSw10、荷受台操作スイッチ(上昇スイッチSw11、下降スイッチSw12)、格納センサMS1、張出センサMS2、折畳センサMS3、油圧ポンプP、ソレノイドバルブA〜D(SoA〜SoD)が接続される。また、サブユニットSUのサブユニット側制御部SC、及び、屋根開閉装置の電源遮断用のリレーRにも接続される。
【0044】
[サブユニット]
サブユニットSUは、開閉弁として、流路が励磁により開放され非励磁時は閉鎖(遮断)される、5個のソレノイドバルブ1〜5(So1〜So5)を備える。ソレノイドバルブ1〜4(So1〜So4)は前記のように屋根用アクチュエータへの作動油の供給を許容及び禁止できる。
図6に示すように、本実施形態では、ソレノイドバルブ1(So1)及びソレノイドバルブ2(So2)が一つの3位置弁を構成し、ソレノイドバルブ3(So3)及びソレノイドバルブ4(So4)が一つの3位置弁を構成している。各々の3位置弁は、
図6の記載から理解できるように、励磁されると電磁力でスプールが移動し、メインユニットMUの油圧ポンプPと、作動油の供給対象である開閉用シリンダWS1,WS2における油室とを連通させる。つまり、作動油の開閉用シリンダWS1,WS2への供給を許容する。一方、非励磁になると、スプリングによりスプールが中間位置(図示の中央位置)に戻り、油圧ポンプPと開閉用シリンダWS1,WS2における油室との間を遮断する。つまり、作動油の開閉用シリンダWS1,WS2への供給を禁止する。なお、本実施形態の説明においては便宜上、ソレノイドバルブ1〜4(So1〜So4)を別個の4個の弁として説明する。
【0045】
また、図中に符号を付していないが、サブユニットSUはリリーフ弁、逆止弁等を備える。これらの構成要素はケース内に収納されている。また、ユニット外に対して作動油を取り出し及び取り入れを行うためのポートを、前記ケース上の6箇所に備える。第1ポートPS1及び第2ポートPS2は開閉用シリンダWS1に接続される。第3ポートPS3及び第4ポートPS4は開閉用シリンダWS2に接続される。第1ポートPS1及び第3ポートPS3から供給される作動油により各開閉用シリンダWS1,WS2が伸長し、第2ポートPS2及び第4ポートPS4から供給される作動油により各開閉用シリンダWS1,WS2が収縮する。第5ポートPS5はメインユニットMUから作動油を受けるためのポートであり、第6ポートPS6はメインユニットMUに還る作動油を送るためのポートである。
【0046】
ソレノイドバルブ1(So1)及びソレノイドバルブ3(So3)は、開閉用シリンダWS1,WS2が伸長する際に励磁されて作動油の流路が交差するように開放される。これにより、作動油がメインユニットMUから開閉用シリンダWS1,WS2における図示右室に供給されつつ、作動油が開閉用シリンダWS1,WS2における図示左室からメインユニットMUに還る。ソレノイドバルブ2(So2)及びソレノイドバルブ4(So4)は、開閉用シリンダWS1,WS2が収縮する際に励磁されて作動油の流路が並行するように開放される。これにより、作動油がメインユニットMUから開閉用シリンダWS1,WS2における図示左室に供給されつつ、作動油が開閉用シリンダWS1,WS2における図示右室からメインユニットMUに還る。ソレノイドバルブ5(So5)は第5ポートPS5の下流側の直後に設けられ屋根用アクチュエータが作動可能な場合にのみ開かれる「元弁」であり、屋根操作スイッチSw21,Sw22がオンされることに伴い励磁されて開放される。
【0047】
図7に示すように、サブユニットSUは、ユニット内、及び、ユニット周辺の各部を制御するためのサブユニット側制御部SCを備える。サブユニットSUは、屋根操作スイッチ(右ウィング操作スイッチSw21,左ウィング操作スイッチSw22)、ソレノイドバルブ1〜5(So1〜So5)が接続される。また、メインユニットMUのメインユニット側制御部MCにも接続される。
【0048】
サブユニットSUは油圧ポンプを備えないことから、屋根用アクチュエータに作動油を供給させるため、サブユニット側制御部SCはメインユニットMUに対して起動要求信号Sig2を発する。具体的に、この起動要求信号Sig2は、メインユニットMUにおける油圧ポンプPの起動を要求するための信号である。これにより、油圧ポンプPから第5ポートPS5を介して屋根用アクチュエータに作動油が供給される。
【0049】
[通電禁止部(リレー)]
また、サブユニットSUは通電禁止部としてのリレーRを備えている。このリレーRは、図示しない電源(車載バッテリー)とソレノイドバルブ1〜5(So1〜So5)との間にて、通電を許容または禁止できるように配置されている。つまり、このリレーRは、屋根用アクチュエータを駆動させるために電源から供給される電流につき、通電を禁止できる。本実施形態では、リレーRが直接電源に接続されているが(図示はしていない)、接続態様はこれに限定されず、例えばメインユニットMUを間に挟んで接続されていてもよい。なお、本実施形態のリレーRは、励磁により接点が開くことで通電を禁止するよう構成されている(B接点)。通電禁止部としてリレーRを用いることにより、汎用の電気部品で通電禁止部を構成できるため、コスト面で有利である。
【0050】
このリレーRは、荷受台昇降装置の作動中(荷受台用アクチュエータ(スライドシリンダ31またはリフトシリンダ44)が駆動中)にソレノイドバルブ1〜5(So1〜So5)を励磁する電流を、前記全ソレノイドバルブについて一括して遮断可能に構成されている。前記電流が遮断された場合、ソレノイドバルブ1〜5(So1〜So5)は非励磁となり、作動油の流路が遮断される。よって、仮にソレノイドバルブ1〜5(So1〜So5)のうちいずれかに故障が発生したり、電気回路に故障が発生したことでソレノイドバルブ1〜5(So1〜So5)のうちいずれかが誤作動する状況になったりしても、強制的にバルブ内における作動油の流路が遮断されるため、駆動対象でないアクチュエータである屋根用アクチュエータ(開閉用シリンダWS1,WS2)に作動油が供給されることが禁止される。このため、荷受台昇降装置の作動中に誤って屋根開閉装置が作動してしまうことを確実に防止できる。
【0051】
メインユニット側制御部MCは、荷受台操作スイッチ(上昇スイッチSw11または下降スイッチSw12)が投入された場合にリレーRを励磁する。また、メインユニット側制御部MCは、スライド検知部(格納センサMS1及び張出センサMS2)による荷受台5のスライド状態の検知結果により、荷受台5が張出位置でも格納位置でもない中間位置にある場合にリレーRを励磁する。前記のように、このリレーRはB接点接続されているため、励磁すると通電を禁止する。このように通電が禁止された場合、ソレノイドバルブ1〜5(So1〜So5)は励磁状態とならない。このため、当該ソレノイドバルブ1〜5(So1〜So5)は開放されない。
【0052】
[検知部]
サブユニット側制御部SCには、屋根開閉装置の作動中に荷受台昇降装置が作動することを禁止するため、屋根用アクチュエータの駆動を検知する検知部SS1が接続されている。この検知部SS1は、屋根用アクチュエータ(検知対象アクチュエータ)を駆動させるための信号を検知することにより、当該屋根用アクチュエータの駆動の検知を行う。本実施形態における検知対象の信号は、作業者が操作するコントローラに設けられた、屋根操作スイッチSw21,Sw22からサブユニット側制御部SCへ送信されるスイッチ入力信号である。このように、屋根操作スイッチSw21,Sw22のスイッチ入力信号を検知する構成の場合、シーケンスを変更するだけ、または、既存の電気回路に検知のための構成を付加するだけで対応できるため、検知のための電気回路の構成を従来から大きく変更する必要がなく、検知に対応させるための電気配線の増加を最小限とできるメリットがある。
【0053】
[荷受台昇降装置の制御]
サブユニット側制御部SCは、前記検知部SS1が前記検知対象のスイッチ入力信号を検知した場合、メインユニット側制御部MCに対して屋根開閉信号Sig1を発する。この屋根開閉信号Sig1を受けたメインユニット側制御部MCは、メインユニットMUにおいて荷受台用アクチュエータ(制御対象アクチュエータ)に対する作動油の供給を許容及び禁止できるソレノイドバルブA〜D(SoA〜SoD)を、荷受台5が停止するように開放及び閉鎖する。
【0054】
後述する制御フローのように、この屋根開閉信号Sig1を受けたメインユニット側制御部MCによるソレノイドバルブA〜D(SoA〜SoD)の開放及び閉鎖は、作業者が操作するコントローラに設けられた、荷受台操作スイッチSw11,Sw12からメインユニット側制御部MCに指示される操作信号よりも優越してなされるように設定されている。このため、作業者がコントローラを操作したことにより屋根開閉装置の作動中に荷受台昇降装置の作動指示がなされても、当該作動指示に係る操作信号はメインユニット側制御部MCにおいて無視される。漏電等が原因で屋根開閉装置の作動中に荷受台昇降装置に関して誤った操作信号が出された場合も同様であり、当該誤った操作信号はメインユニット側制御部MCにおいて無視される。
【0055】
なお、
図9に示した表中の上から4段目の状態(荷受台操作スイッチの上昇スイッチSw11投入時)、及び、同5段目の状態(荷受台操作スイッチの下降スイッチSw12投入時)が前記「操作信号の優越」に対応した状態であり、表中に「×」印で示したように、ソレノイドバルブA,B,D(SoA,SoB,SoD)の開放が禁止されている(ただし本実施形態では、ソレノイドバルブC(SoC)に関してはシーケンスの設定外とされている)。
【0056】
ここで、前記のように作動油の供給源はメインユニットMUに集約されているが、コストの関係上、屋根開閉装置の油圧回路と荷受台昇降装置の油圧回路とを切換弁等により完全に切り換える構造、つまり、一方の油圧回路に作動油が供給されている際に、他方の油圧回路には作動油が全く供給されない構造とはされていない。このため、各油圧回路に同時に作動油が供給されることにより、屋根開閉装置の作動中に荷受台昇降装置が同時に作動する可能性があった。
【0057】
これに対して本実施形態では、荷受台5が停止するようにソレノイドバルブA〜D(SoA〜SoD)の開放及び閉鎖(
図9に示した例ではソレノイドバルブA,B,D(SoA,SoB,SoD)の閉鎖)が、メインユニット側制御部MCにより明確になされるから、当該ソレノイドバルブ自体が誤作動しない限り、荷受台用アクチュエータ(スライドシリンダ31、リフトシリンダ44)に作動油が供給されない。このため、屋根開閉装置の作動中に誤って荷受台昇降装置が作動することを抑制できる。よって安全性が高い。
【0058】
[制御フロー(メインユニット側制御部)]
次に、本実施形態の自動運転モードにおけるメインユニット側制御部MCの制御について、フロー図である
図8とともに説明する。なお、本実施形態のメインユニット側制御部MCは、実際には運転モードを自動運転モードと手動運転モードで切り換えできるように構成されているが、ここでは自動運転モードの制御フローについてのみ説明する。また、
図8においてはソレノイドバルブを「SOL.」と記している。
【0059】
まず、メインユニット側制御部MCにおいてユニット起動フラグFをオフとする(S1)。なお、このユニット起動フラグFとは、メインユニット側制御部MCにおいて屋根開閉装置が作動可能な状態にあることを識別するためのフラグである。次に、サブユニット側制御部SCからの、検知部SS1に由来する信号である屋根開閉信号Sig1の有無を判断する(S2)。
【0060】
S2にて屋根開閉信号Sig1がある場合、荷受台5が格納状態または張出状態であるか否かを判断する(S3)。なお、各状態は格納センサMS1及び張出センサMS2により検知される。
【0061】
S3にて荷受台5が格納状態または張出状態である場合、サブユニット側制御部SCからの、メインユニットMUへと作動油の供給を要求する信号である起動要求信号Sig2の有無を判断する(S4)。一方、S3にて格納状態または張出状態でない場合、S18の前までスキップする。
【0062】
S4にて起動要求信号Sig2がある場合、メインユニット側制御部MCにおいてユニット起動フラグFをオンとし(S5)、続けて油圧ポンプPを起動させる(S6)。これにより、メインユニットMUからサブユニットSUに作動油が供給される。なおこの際、サブユニットSUのソレノイドバルブ5(So5)が開放される。一方、S4にて起動要求信号Sig2がない場合、S18の前までスキップする。
【0063】
S6の次に、荷受台5が格納状態であるか否かを判断する(S7)。S7にて格納状態である場合、ソレノイドバルブA〜D(SoA〜D)を励磁しない(流路を閉鎖する)ことでリフトシリンダ44を停止し、スライドシリンダ31を収縮させる(S8)。これにより荷受台5が格納位置で保持される。一方、S7にて格納状態でない場合(つまり張出状態である場合)、ソレノイドバルブC(SoC)のみ開放して、スライドシリンダ31を伸長させる(S9)。なお、このとき可動側支持部2の突起部211が張出側ストッパ111と当接しているため、リフトシリンダ44は伸長状態で停止する。これにより荷受台5が張出位置で保持される。
【0064】
S2にて屋根開閉信号Sig1がない場合、コントローラの上昇スイッチSw11が入っているか否かを判断する(S10)。S10にて上昇スイッチSw11が入っている場合、荷受台5が折り畳まれているか否かを判断する(S11)。この状態は折畳センサMS3により検知される。
【0065】
S11にて荷受台5が折り畳まれている場合、油圧ポンプPを起動させた上でソレノイドバルブD(SoD)のみ開放して、スライドシリンダ31を収縮させる(リフトシリンダ44は停止)(S12)。これにより、荷受台5が格納される。一方、S11にて荷受台5が折り畳まれていない場合、油圧ポンプPを起動させた上でソレノイドバルブB及びC(SoB,SoC)を開放し、スライドシリンダ31及びリフトシリンダ44を伸長させる(S13)。これにより、荷受台5が張出位置にて上昇する。
【0066】
S10にてコントローラの上昇スイッチSw11が入っていない場合、コントローラの下降スイッチSw12が入っているか否かを判断する(S14)。S14にて下降スイッチSw12が入っている場合、荷受台5が張出状態であるか否かを判断する(S15)。
【0067】
S15にて張出状態である場合、油圧ポンプPは停止のままでソレノイドバルブA〜C(SoA〜SoC)を開放して、スライドシリンダ31の伸長状態を保持しつつ、リフトシリンダ44を収縮させる(S16)。これにより、荷受台5が張出位置にて下降する。S15にて張出状態でない場合、油圧ポンプPを起動させた上でソレノイドバルブC(SoC)のみ開放して、スライドシリンダ31を伸長させる(リフトシリンダ44は停止)(S17)。これにより、荷受台5が引き出される。
【0068】
S8、S9、S12、S13、S16、S17の次に、ユニット起動フラグFがオフか否かを判断する(S18)。S18にてユニット起動フラグFがオフである場合、荷受台5が格納状態または張出状態であるか否かを判断する(S19)。一方、S18にてユニット起動フラグFがオンである場合、サブユニットSUのリレーRを非励磁とする(S20)。ここで、リレーRはB接点接続されているため、非励磁状態で通電を許容する。これにより、屋根開閉装置を作動可能とする。
【0069】
S19にて荷受台5が格納状態または張出状態である場合、コントローラの上昇スイッチSw11または下降スイッチSw12が入っているか否かを判断する(S21)。一方、S19にて荷受台5が格納状態または張出状態でない場合、サブユニットSUのリレーRを励磁する(S22)。ここで、リレーRはB接点接続されているため、励磁状態で通電を禁止する。これにより、ソレノイドバルブ1〜5(So1〜So5)の閉鎖状態を保持して、屋根開閉装置の作動を禁止する。
【0070】
S21にてコントローラの上昇スイッチSw11または下降スイッチSw12が入っている場合、サブユニットのリレーRを励磁し(S23)、ソレノイドバルブ1〜5(So1〜So5)の閉鎖状態を保持して、屋根開閉装置の作動を禁止する。一方、S21にてコントローラの上昇スイッチまたは下降スイッチが入っていない場合、サブユニットSUのリレーRを非励磁とし(S24)、屋根開閉装置を作動可能とする。
【0071】
S20、S22、S23、S24の次に、キャブ(運転台)に設けられた主電源スイッチSw10が切られているか否かを判断する(S25)。S25にてスイッチが切られている場合、メインユニット側制御部MCにおいて主電源を切り、制御フローを終了する(S26)。一方、S25にてスイッチが切られていない場合、S1の前に戻る。メインユニット側制御部MCの制御フローは以上である。
【0072】
なお、サブユニット側制御部SCの制御についてはフロー図を示さないが、コントローラの指示(右ウィングWaの開閉指示、左ウィングWbについての開閉指示)に応じて、開閉動作に対応するソレノイドバルブを開放及び閉鎖させる。また、
図7(ブロック図)に示すように、屋根開閉信号Sig1(S2に対応)の発信及び起動要求Sig2(S4に対応)の発信をメインユニット側制御部MCに対して行う。
【0073】
図9に、メインユニットMUにおける入出力と屋根開閉装置及び荷受台昇降装置の状態との関係を示した表を示す。表中の「○」は、入力に関しては当該入力に係る電流(または信号)が流れている状態を示し、出力に関しては各要素がオンとなっている状態を示す。一方、表中の「×」は、入力に関しては当該入力に係る電流(または信号)が流れていない状態を示し、出力に関しては各要素がオフとなっている状態を示す。なお、表中の「−」はシーケンスの設定外を示す。
【0074】
図9の上から1段目は制御フローのS8に対応した状態に対応しており、2段目は同S9に対応した状態に対応している。3段目は荷受台5が格納途中の状態に対応している。4段目は、例えば各ウィングWa,Wbを閉鎖している途中に荷受台操作スイッチの上昇スイッチSw11が投入された場合に対応している。5段目は、例えば各ウィングWa,Wbを閉鎖している途中に荷受台操作スイッチの下降スイッチSw12が投入された場合に対応している。
【0075】
そして、6段目は、荷受台昇降装置において荷受台5を上昇させる場合(制御フローのS13)に対応しており、7段目は荷受台5を下降させる場合(制御フローのS16)に対応している。8段目は荷受台5を格納する場合(制御フローのS12)に対応しており、7段目は同引き出しする場合(制御フローのS17)に対応している。
【0076】
以上、本発明につき一実施形態を取り上げて説明したが、本発明は前記の実施形態に限定されない。例えば、本実施形態では、屋根開閉装置の作動中に荷受台昇降装置が作動することを禁止するが、逆に、荷受台昇降装置の作動中に屋根開閉装置が作動することを禁止してもよい。つまり、検知部は複数のアクチュエータのうち少なくとも一つの駆動を検知し、制御部は、検知部の検知対象であるアクチュエータの駆動を前記検知部が検知した場合、前記検知対象であるアクチュエータ以外のアクチュエータが属する装置を停止状態とするものであればよい。例えば、荷受台操作スイッチの操作入力の有無から荷受台用アクチュエータの駆動を検知するようにしてもよい。ここで、前記「停止状態」とは、アクチュエータに油圧をかけないことによる前記装置の停止状態、可動範囲における端部にある前記装置を当該可動範囲における端部寄り外側方向へ付勢すべくアクチュエータに油圧をかけることによる前記装置の(見かけ上の)停止状態、のいずれも含む。よって、前記制御フローのS8においては、ソレノイドバルブA〜D(SoA〜D)を全て閉鎖しているが、同S12と同様に、ソレノイドバルブD(SoD)を開放してもよい。荷受台5が格納状態(可動側支持部2が格納位置にある状態)である以上、更に収縮するようにスライドシリンダ31に作動油の油圧がかかっても、格納側ストッパー131にクロスメンバ23が当接することから、スライドシリンダ31は更に収縮することができず、荷受台5の停止状態は保持されるからである。
【0077】
また、検知部SS1は本実施形態以外に、例えば、サブユニット側制御部SCから送信される、油圧ポンプPに関する起動要求信号Sig2を検知することにより、アクチュエータの駆動検知を行うこともできる。他に、電気的な検知対象としては、アクチュエータの駆動に係る通電、例えば、サブユニット側制御部SCとソレノイドバルブ1〜5(So1〜So5)との間における、当該ソレノイドバルブ1〜5(So1〜So5)のうち少なくとも一つを動作させるための電流または電圧が例示できる。
【0078】
更に、検知部SS1の検知対象は、前記電気的なもの以外に機械的な動作であってもよい。例えば、各ウィングWa,Wbの実際の動作を直接検知すること、屋根用アクチュエータ(開閉用シリンダWS1,WS2)の実際の動作を検知すること、油圧ポンプPから屋根用アクチュエータへ向かう給油配管における作動油の流れを検知すること、ソレノイドバルブ1〜5(So1〜So5)のうち少なくとも一つの動作を検知することが挙げられる。
【0079】
つまり検知部SS1は、アクチュエータを駆動させることに伴い、油圧機構において発生する電気的または機械的な変動を検知することにより、当該アクチュエータの駆動を直接的または間接的に検知するものであればよい。また、本実施形態の検知部SS1はサブユニット側制御部SCに接続されているが、メインユニット側制御部MC等に接続されていてもよい。また、検知部SS1は、前記電気的または機械的な変動を検知する(物理的な)センサを有していてもよいし、物理的なセンサを有することなく、シーケンス制御をなすために前記電気的または機械的な変動の検知を行う構成であってもよい。また、物理的なセンサに関しても、光学センサ、磁気センサ、機械的センサ等、種々のものを採用できる。
【0080】
また、各制御部MC,SCと検知部SS1とが別個に備えられるものに限定されず、各制御部MC,SCの少なくともいずれかが検知部SS1を兼ねる構成であってもよい。この場合、当該制御部にて、アクチュエータを駆動させるための信号を外部から受信する部位、または、アクチュエータを駆動させるための操作信号を外部へと送信する部位が検知部SS1となる。つまり、この場合の制御部は、前記部位(検知部SS1)と、油圧機構の各部を制御するための部位とを備える。
【0081】
また、本実施形態では、ソレノイドバルブ1(So1)及びソレノイドバルブ2(So2)が一つの3位置弁を構成し、ソレノイドバルブ3(So3)及びソレノイドバルブ4(So4)が一つの3位置弁を構成しているが、各ソレノイドバルブが2位置弁であってもよい。この2位置弁は、非励磁状態で油圧回路を遮断し、励磁状態で油圧回路を連通するように構成されればよい。
【0082】
また、本実施形態では、サブユニット側制御部SCは屋根開閉の検知に関する専用の信号である屋根開閉信号Sig1を発信してメインユニット側制御部MCに伝達し、一方、メインユニット側制御部MCは、前記屋根開閉信号Sig1の有無を判断する(前記制御フローにおけるS2)が、例えば検知部SS1に由来する信号を起動要求信号Sig2が兼用し、メインユニット側制御部MCが前記起動要求信号Sig2の有無を判断してもよい。
【0083】
また、メインユニットとサブユニットとが統合された一つのパワーユニットを用いてもよい。逆に、従来のように屋根開閉装置と荷受台昇降装置とが独立した別系統の油圧回路を有し、各々別個にパワーユニットが存在していてもよい。この、別個にパワーユニットが存在する態様では、屋根開閉装置と荷受台昇降装置とで油圧回路を共用しないが、例えば、屋根開閉装置と荷受台昇降装置とを電気的に連携させ、貨物自動車のエンジン回転数に油圧ポンプの回転を対応させたような構成では、漏電が発生した際等に、一方のアクチュエータが駆動しているか否かに関係なく、他方のアクチュエータに作動油が供給される可能性がある。よってこの態様であっても、検知部の検知対象であるアクチュエータの駆動を検知部が検知した場合、前記検知対象であるアクチュエータ以外のアクチュエータが属する装置を停止状態とできるため、荷受台昇降装置と屋根開閉装置とが同時に作動することがない。このため、この態様であっても、安全性の高い貨物自動車用油圧機構を提供できる。
【0084】
また、屋根開閉装置の構成及び各ウィングWa,Wbの開閉動作、また、荷受台昇降装置の構成及び荷受台5の格納動作、引き出し動作、昇降動作については、本実施形態の態様に限定されず、種々の態様で実施可能である。例えば本実施形態では荷受台昇降装置が床下格納式であって、
図2に示すように、荷受台5の格納位置が荷箱Bの後方下部であるが、これに限られず、荷箱Bの後端部にて荷受台5が立ち上げられて収納される態様(後部格納式)であってもよい。
【0085】
また、本実施形態では、貨物自動車が荷受台昇降装置と屋根開閉装置の2種の駆動装置を備える場合について説明したが、3種以上の駆動装置を備えてもよい。この場合は、駆動装置の数に対応した数の通電禁止部を備え、一つの駆動装置が駆動中であれば、他の通電禁止部に関し、通電を禁止するように制御すればよい。