(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5961523
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】物品切り離し装置
(51)【国際特許分類】
B65G 47/28 20060101AFI20160719BHJP
B65G 47/88 20060101ALI20160719BHJP
B65G 29/00 20060101ALI20160719BHJP
【FI】
B65G47/28 E
B65G47/88 A
B65G29/00
【請求項の数】4
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2012-228524(P2012-228524)
(22)【出願日】2012年10月16日
(65)【公開番号】特開2014-80266(P2014-80266A)
(43)【公開日】2014年5月8日
【審査請求日】2015年8月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】393027121
【氏名又は名称】株式会社ファブリカトヤマ
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100086852
【弁理士】
【氏名又は名称】相川 守
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(74)【代理人】
【識別番号】100147762
【弁理士】
【氏名又は名称】藤 拓也
(72)【発明者】
【氏名】砂田 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】高田 哲夫
【審査官】
中島 昭浩
(56)【参考文献】
【文献】
特開平07−041164(JP,A)
【文献】
特開平03−036118(JP,A)
【文献】
特開昭54−042296(JP,A)
【文献】
特開2006−131328(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/22 − 47/32
B65G 47/68 − 47/96
B65G 29/00
B65B 35/00 − 35/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送コンベヤにより連続的に搬送される物品間を、所定の大きさの間隔に空けて下流側に搬送する物品切り離し装置であって、
外周部に、前記物品に当接する複数の当接部が円周方向に沿って等間隔毎に形成され、前記外周部の一部が前記搬送コンベヤの上方に位置するホイールと、
前記当接部の近傍に変位自在に設けられた係合部材と、
前記係合部材を、前記ホイールの回転方向において前記当接部に合致した第1の位置と前記当接部よりも前記回転方向の前方である第2の位置との間において変位させる係合部材駆動手段とを備え、
前記係合部材駆動手段は、前記ホイールの回転に連動して前記係合部材を前記第1の位置から前記第2の位置に変位させ、先行する物品を後続の物品から切り離すことを特徴とする物品切り離し装置。
【請求項2】
前記係合部材が前記ホイールの上方または下方に揺動可能に設けられることを特徴とする請求項1に記載の物品切り離し装置。
【請求項3】
前記物品が、内容物を収容するための本体と、この本体の開口部の周縁から外周方向に張り出すツバ部とを有する容器であり、前記係合部材が前記本体の外周面に係合して前記容器を搬送方向前方に移動させることを特徴とする請求項1に記載の物品切り離し装置。
【請求項4】
前記係合部材駆動手段が、前記ホイールと同軸的に配置されたカムと、前記係合部材に設けられ、前記カムに係合するカムフォロアとを有し、前記ホイールの回転に連動して前記カムフォロアが前記カムの突出部に係合することにより、前記係合部材が前記第1の位置から前記第2の位置に変位することを特徴とする請求項1に記載の物品切り離し装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続的に搬送されてくる物品に対し、下流側に設けられた処理装置の作業を容易にするために、物品間を切り離して下流側へ搬送する物品切り離し装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、このような物品搬送装置として特許文献1に開示されたものが知られている。この装置は、連続的に供給される物品をスターホイールによって搬送した後、その下流側に設けられた送り爪によって物品をさらに下流側へ搬送するように構成されている。この装置では、送り爪を搬送方向に揺動させることにより、先行する物品を加速させて物品間を切り離すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭61−189023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし上述した従来の装置によると、駆動系がスターホイールと送り爪を設けた回転板とによって構成されるので、構成が複雑になるとともに大型であるという問題がある。また、搬送される物品がツバ付き容器である場合、前後に隣り合う容器のツバ同士が重なると、上側の容器の底部の一端が持ち上がり、搬送コンベヤとの摩擦力が低下して搬送方向に対する推進力が弱くなり、送り爪のみによって先行する容器を加速させることが困難になる。さらに、スターホイールによる容器の間隔調整が不正確であると、下流側の送り爪が容器の後方に正常に係合しなくなるおそれが生じる。
【0005】
本発明は、先行する物品を後続の物品から確実に切り離すことができ、しかも構成が簡単かつ小型である物品切り離し装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る物品切り離し装置は、外周部に、物品に当接する複数の当接部が円周方向に沿って等間隔毎に形成され、外周部の一部が搬送コンベヤの上方に位置するホイールと、当接部の近傍に変位自在に設けられた係合部材と、係合部材を、ホイールの回転方向において当接部に合致した第1の位置と当接部よりも回転方向の前方である第2の位置との間において変位させる係合部材駆動手段とを備え、係合部材駆動手段は、ホイールの回転に連動して係合部材を第1の位置から第2の位置に変位させ、先行する物品を後続の物品から切り離すことを特徴としている。
【0007】
係合部材がホイールの上方または下方に揺動可能に設けられてもよい。物品が、内容物を収容するための本体と、この本体の開口部の周縁から外周方向に張り出すツバ部とを有する容器である場合、係合部材が本体の外周面に係合して容器を搬送方向前方に移動させることが好ましい。
【0008】
係合部材駆動手段は例えば、ホイールと同軸的に配置されたカムと、係合部材に設けられ、カムに係合するカムフォロアとを有し、ホイールの回転に連動してカムフォロアがカムの突出部に係合することにより、係合部材が第1の位置から第2の位置に変位する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、先行する物品を後続の物品から確実に切り離すことができ、構成が簡単かつ小型である物品切り離し装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態である物品切り離し装置と搬送コンベヤを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態である物品切り離し装置を、図面を参照して説明する。なお
図1では、物品切り離し装置の構成をわかりやすくするため、ホイールの下側に位置する各部材を実線で示している。
【0012】
本実施形態において搬送される物品は容器C、Dであり、搬送コンベヤ10により連続的に搬送され、物品切り離し装置20よりも上流側(
図1の左側)では、容器C、Dは隣接する物同士が接触あるいは接近しているが、物品切り離し装置20によって所定の大きさの間隔を空けて下流側に搬送される。容器Cは、内容物を収容するための本体C1と、本体C1の開口部Kの周縁から外周方向に張り出すツバ部C2とを有する。物品切り離し装置20は搬送コンベヤ10の両側に一対設けられ、協働して容器Cを下流側(
図1の右側)へ搬送する。
【0013】
物品切り離し装置20はホイール21を有し、ホイール21は、搬送コンベヤ10の近傍に立設されて軸心周りに回転自在である回転軸22に固定される。すなわち回転軸22の下端は図示しない回転駆動源に接続され、ホイール21は回転軸22とともに回転する。ホイール21の外周部には、放射方向に突出する複数の当接部23が設けられる。当接部23はホイール21の円周方向に沿って等間隔毎に形成され、隣り合う2つの当接部23間の距離は容器Cの搬送方向に沿う幅の大きさに略等しい。ホイール21の外周部の一部は搬送コンベヤ10の上方に位置し、当接部23は容器本体C1の外周面に当接可能である。
【0014】
ホイール21の下方にはカム24がホイール21と同軸的に配置される。カム24は軸受け25を介して回転軸22に嵌合され、図示しない固定枠に固定されて常時静止している。カム24は搬送コンベヤ10の近傍において搬送コンベヤ10側に突出しており、その他の部分では同一半径の円弧状である。
【0015】
ホイール21の下方において、当接部23の近傍には係合部材27が設けられる。係合部材27は、当接部23とカム24の間に設けられたピン26により揺動自在に支持される。係合部材27のアーム27aの先端は当接部23の先端まで延びる。係合部材27の基部27bはアーム27aに対して、ホイール21の回転方向の後方へ折曲してカム24側へ延びており、その先端にはカムフォロア28が設けられる。係合部材27は図示しないバネによって、カムフォロア28がカム24に常時係合するように付勢される。
【0016】
図1において、上方に位置するホイール21は矢印A方向に回転し、下方に位置するホイール21は矢印B方向に回転する。ホイール21の回転に伴い、カムフォロア28のカム24に係合する部位が変化する。カムフォロア28がカム24の円弧状部に係合するとき、係合部材27のアーム27aは当接部23に重合しており、カムフォロア28がカム24の突出部に係合するとき、係合部材27のアーム27aは当接部23よりも回転方向(容器Cの搬送方向)の前方に突出する。
【0017】
この明細書では、係合部材27のアーム27aがホイール21の回転方向において当接部23に合致した状態を第1の位置と呼び、係合部材27のアーム27aが当接部23よりも回転方向の前方にある状態を第2の位置とよぶ。ホイール21の回転に連動して、カムフォロア28のカム24に対する係合位置が円弧状部から突出部に変化することにより、係合部材27のアーム27aが第1の位置から第2の位置に変位する。すなわちカム24とカムフォロア28は、係合部材27を第1および第2の位置の間において変位させる係合部材駆動手段である。
【0018】
本実施形態の作用を説明する。ホイール21の回転周速度は、搬送コンベヤ10の速度と略同一、もしくは搬送コンベヤ10の速度よりも遅くなるように定められている。容器Cは物品切り離し装置20よりも上流側では、隣接する物同士が接触あるいは接近している。容器Cがホイール21に接近し、容器Cの前端部が当接部23の回転方向の後方の面に当接すると、この当接部23の後方に位置する当接部23が容器Cの後続の容器Dとの間に入り込む(符号F参照)。
【0019】
ホイール21が回転して、容器C、Dの間に入り込んだ当接部23が搬送コンベヤ10の搬送方向に垂直に近くなると、カムフォロア28がカム24の突出部に係合する。これにより、係合部材27のアーム27aは第1の位置から第2の位置に変位して当接部23よりも前方に突出し、先行する容器Cを加速させて前方へ移動させる。一方、後続の容器は当接部23に当接しているため加速されず、この結果、先行する容器は後続する容器から切り離される。
【0020】
ホイール21がさらに回転するとカムフォロア28がカム24の突出部を乗り越えて円弧状部に係合し、これにより、係合部材27のアーム27aは当接部23に重合する位置まで復元するとともに、先行する容器から解放されて搬送コンベヤ10から離間する。この状態において、物品切り離し装置20よりも下流側にある各容器Cの間には一定の大きさの間隔が形成されている。
【0021】
以上のように本実施形態では、連続して搬送されてきた容器Cは、係合部材27のアーム27aが本体C1の外周面に係合して搬送方向の前方に強制的に移動させられる。したがって、隣接する容器のツバ部C2同士が重なって、一方の容器の底部が持ち上がっていたとしても、先行する容器は前方に押し出され、後続する容器から確実に離間される。
【0022】
また本実施形態は、ホイール21の下方にカム24と係合部材27を設け、ホイール21の回転に連動して係合部材27を揺動させるように構成されている。すなわち係合部材27の駆動源はホイール21の駆動源と共通であり、先行する容器を前方へ強制的に押出すための部材をホイールとは別に設けた従来装置と比べ、構成が簡単かつ小型である。
【0023】
なお上記実施形態では、係合部材27はホイール21の下方に設けられているが、これとは逆に、ホイール21の上方に設けられていてもよい。
【0024】
また係合部材27を駆動させるための係合部材駆動手段はカム24とカムフォロア28に限定されず、シリンダ装置やモータを利用してもよい。さらに、上記実施形態において係合部材27はピン26の周りに揺動する構成であるが、直線的に変位するように構成することもできる。すなわち係合部材27は、ホイール21の回転動作に連動して、回転方向に沿って当接部23から出没する構成であればよい。
【符号の説明】
【0025】
10 搬送コンベヤ
20 物品切り離し装置
21 ホイール
23 当接部
24 カム
27 係合部材
28 カムフォロア
C、D 容器(物品)