特許第5961529号(P5961529)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ルネサスエレクトロニクス株式会社の特許一覧

<>
  • 特許5961529-半導体装置 図000002
  • 特許5961529-半導体装置 図000003
  • 特許5961529-半導体装置 図000004
  • 特許5961529-半導体装置 図000005
  • 特許5961529-半導体装置 図000006
  • 特許5961529-半導体装置 図000007
  • 特許5961529-半導体装置 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5961529
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20160719BHJP
   H01L 25/18 20060101ALI20160719BHJP
   H01L 21/822 20060101ALI20160719BHJP
   H01L 27/04 20060101ALI20160719BHJP
【FI】
   H01L25/04 C
   H01L27/04 H
   H01L27/04 E
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-242183(P2012-242183)
(22)【出願日】2012年11月1日
(65)【公開番号】特開2014-93373(P2014-93373A)
(43)【公開日】2014年5月19日
【審査請求日】2015年8月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】302062931
【氏名又は名称】ルネサスエレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102864
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 実
(72)【発明者】
【氏名】天田 健嗣
【審査官】 多賀 和宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−147040(JP,A)
【文献】 特開2004−274817(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0217724(US,A1)
【文献】 特開2005−318759(JP,A)
【文献】 特開2011−108946(JP,A)
【文献】 特開2007−073581(JP,A)
【文献】 特開2010−267789(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0289127(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0252265(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L21/336
21/76
21/822
21/8234
23/48
23/50
25/00−25/07
25/10−25/11
25/16−25/18
27/04
27/088
29/06
29/12
29/739
29/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部と、
第1アームと第2アームとからなり、前記制御部が出力する制御信号に基づいて、電源から供給される入力電流を、逆転可能な電流として出力端子に供給するHブリッジ回路と、
前記入力電流と方向が逆の電流が前記Hブリッジ回路に供給されることを防ぐ逆接続時逆流防止回路とを具備し、
前記第1アームが第1アイランド上に形成され、
前記第2アームが第2アイランド上に形成され、
前記制御部と前記逆接続時逆流防止回路とが第3アイランド上に形成された
半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載された半導体装置であって、
前記逆接続時逆流防止回路は、前記入力電流と方向が逆の電流が供給されたとき逆接続となる寄生ダイオードを備えたNチャネルの縦型のパワーMOSFET素子である
半導体装置。
【請求項3】
請求項1に記載された半導体装置であって、
前記第1アームと前記第2アームの各々は、ハイサイドのPMOSとローサイドのNMOSがドレイン共通に接続されることによって形成される
半導体装置。
【請求項4】
請求項1に記載された半導体装置であって、
前記Hブリッジ回路と前記逆接続時逆流防止回路とは、前記半導体装置が備える端子を介して外部の配線によって接続される。
半導体装置。
【請求項5】
請求項1に記載された半導体装置であって、
更に、前記第1アームに接続される第1端子と、
前記逆接続時逆流防止回路に接続される第2端子及び第3端子と、
前記第2アームに接続される第4端子とを具備し、
前記第1端子と前記第2端子が電気的に接続された場合、前記第1アームは前記逆接続時逆流防止回路を介して前記電源の両極間に接続され、
前記第3端子と前記第4端子が電気的に接続された場合、前記第2アームは前記逆接続時逆流防止回路を介して前記電源の両極間に接続される
半導体装置。
【請求項6】
請求項1に記載された半導体装置であって、
更に、前記逆接続時逆流防止回路と前記Hブリッジ回路とに接続されたリードフレーム端子を具備し、
前記リードフレーム端子が、前記逆接防止回路と前記Hブリッジ回路との間の前記入力電流の経路を形成する
半導体装置。
【請求項7】
請求項1に記載された半導体装置であって、
更に、前記逆接続時逆流防止回路と前記Hブリッジ回路とを接続するボンディングワイヤを具備し、
前記ボンディングワイヤが、前記逆接防止回路と前記Hブリッジ回路との間の前記入力電流の経路を形成する
半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ等の電気機器の正逆転を制御する半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば自動車のパワーウインドやドアロックを動作させるために、正転及び逆転が可能なモータが用いられている。一般的に、そのようなモータの正逆転を制御するために、メカニカルスイッチ(リレースイッチ)が用いられている。しかし近年では、半導体装置を用いた正逆転制御回路も用いられるようになって来ている。
【0003】
図1は、半導体装置によって正逆転制御を実現するためのHブリッジ回路の一例を示す。ハイサイドのPチャネルMOSトランジスタであるMOSトランジスタ104のドレインと、ローサイドのNチャネルMOSトランジスタであるMOSトランジスタ106のドレインとが接続されることにより、第1アームが形成される。一方、ハイサイドのPチャネルMOSトランジスタであるMOSトランジスタ105のドレインと、ローサイドのNチャネルMOSトランジスタであるMOSトランジスタ107のドレインとが接続されることにより、第2アームが形成される。ハイサイドのMOSトランジスタ104、105のソースが電源端子103に接続され、ローサイドのMOSトランジスタ106、107のソースが接地端子102に接続されることにより、第1アームと第2アームが並列接続されたHブリッジが形成される。第1アームの中点ノードと、第2アームの中点ノードとに、モータ108を駆動するための端子対が設けられる。
【0004】
モータ108を正転するとき、制御回路はMOSトランジスタ104と107をオンし、MOSトランジスタ105と106をオフする。その結果、電流がMOSトランジスタ104、モータ108、MOSトランジスタ107、接地端子102の順に流れ、モータが正転する。モータを逆転するとき、制御回路はMOSトランジスタ105と106をオンし、MOSトランジスタ104と107をオフする。その結果、電流がMOSトランジスタ105、モータ108、MOSトランジスタ106、接地端子102の順に流れる。この場合、モータ108に流れる電流の向きが正転時と逆であるため、モータ108が逆転する。
【0005】
モータ駆動用の半導体装置の一例が、特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−12857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図1に例示されるような半導体装置によって電流の正逆転を制御する場合、電源が逆接続されると、MOSトランジスタの寄生ダイオードを経由して、Hブリッジ回路に大きな逆電流が流れる可能性がある。このような事態から半導体装置を保護する技術が望まれる。その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
半導体装置は、制御部と、Hブリッジ回路とを備える。Hブリッジ回路は、第1アームと第2アームとからなり、制御部が出力する制御信号に基づいて、電源から供給される入力電流を、正逆転可能な電流としてモータ108に供給する。第1アームは第1アイランド上に形成され、第2アームは第2アイランド上に形成される。制御部と同じアイランド上に、入力電流と方向が逆の電流がHブリッジ回路に供給されることを防ぐ逆接続時逆流防止回路が設けられる。
【発明の効果】
【0009】
逆接続時逆流防止回路がHブリッジ回路を制御する制御部と同じアイランド上に形成されるため、簡易な構成によって、電流の正逆転を制御する半導体装置を電源の逆接続から保護する構成が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、Hブリッジの回路図である。
図2図2は、第1実施形態における半導体装置の回路図である。
図3図3は、第1実施形態における半導体装置のレイアウトを示す。
図4図4は、制御チップと逆接続時逆流防止回路を搭載する第2アイランドの断面図である。
図5図5は、制御チップと逆接続時逆流防止回路の関係を示す。
図6図6は、第2実施形態における半導体装置のレイアウトを示す。
図7図7は、第3実施形態における半導体装置のレイアウトを示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、幾つかの実施形態を説明する。図2は、第1実施形態における半導体装置1を示す。半導体装置1は、制御用の半導体回路を備えた制御チップ2と、制御チップ2によって制御されるHブリッジ回路とを備える。Hブリッジ回路は、電源端子Vbatと接地端子GNDとを備える電源から供給される入力電流を、正逆転可能な電流としてモータ108に供給する。Hブリッジ回路は、MOS(又はMIS)トランジスタTr1〜Tr4を備える。Tr1〜Tr4は、モータ108の駆動用電流などのパワーエレクトロニクス用途で用いられるパワーMOSFETであり、オン抵抗の低い縦型のMOSFETが用いられることが多い。
【0012】
ハイサイドのPMOSトランジスタTr1のドレインと、ローサイドのNMOSトランジスタTr3のドレインがノードN3において接続されることにより、第1アームが形成される。ハイサイドのPMOSトランジスタTr2のドレインと、ローサイドのNMOSトランジスタTr4のドレインがノードN4において接続されることにより、第2アームが形成される。Tr1のソースとTr2のソースがノードN2において電源端子に接続される。Tr3のソースとTr4のソースがノードN1に接続される。その結果、第1アームと第2アームが並列接続され、Hブリッジが形成される。第1アームの中点のノードN3と第2アームの中点のノードN4はそれぞれ出力端子を備え、モータ108の両極の端子に接続される
【0013】
Hブリッジは、ノードN1において逆接続時逆流防止用のNチャネルのMOS(又はMIS)トランジスタTr5のソースに接続される。Tr5のドレインは接地端子GNDに接続される。Tr5も、オン抵抗の低い縦型のMOSFETである。Tr5の寄生ダイオードにおいては、アノードが高電位側に接続され、カソードが接地電極側に接続される。従って、Tr5がオフにされているとき、バッテリが逆に接続されると、Tr5の寄生ダイオードが逆接続となり、半導体装置1に対する電流の供給が阻止される。
【0014】
図3は、半導体装置1のレイアウトを示す。素子・端子間を結ぶ細線は信号線を示し、太線はモータ駆動等のパワーエレクトロニクスにおける比較的大きい電流が流れる電流線を示す。半導体装置1は、3つのアイランドI1〜I3を備える。第1のアイランドI1には第1アーム、すなわちドレイン共通に接続されたMOSトランジスタTr1、Tr3が形成される。第2のアイランドI2には第2アーム、すなわちドレイン共通に接続されたMOSトランジスタTr2、Tr4が形成される。第3のアイランドI3はアイランドI1とアイランドI2の間に配置され、その上に制御チップ2と逆接続時逆流防止用のMOSトランジスタTr5が形成される。
【0015】
第1アイランドI1において、Tr1のソースは、半導体装置1の電源端子VBに電流線(太線)で接続され、図2のノードN2となる。Tr1のドレインとTr3のドレインは、アイランドI1の基板に共通に接続され、ノードN3となる。半導体装置1はリードフレーム上に形成される複数の端子を備え、Tr3のソースは、半導体装置1の端子T1に電流線で接続される。
【0016】
第2アイランドI2において、Tr2のソースは、半導体装置1の電源端子VBに電流線(太線)で接続され、図2のノードN2となる。Tr2のドレインとTr4のドレインは、アイランドI1の基板に共通に接続され、ノードN4となる。Tr4のソースは、半導体装置1の端子T4に電流線で接続される。
【0017】
第3アイランドI3のMOSトランジスタTr5のソースは、半導体装置1の端子T2と端子T3に電流線で接続される。このような構成を備えた半導体装置1を配線基板等に実装する場合、半導体装置1の外部の配線L1、L2によって、端子T1と端子T2が接続され、且つ端子T3と端子T4が接続される。その結果、Tr2、Tr4、Tr5がノードN1においてソース共通に接続される。
【0018】
言い換えれば、第1の端子T1と第2の端子T2が外部の配線L1によって電気的に接続された場合、第1アイランドI1上の第1アームは逆接防止回路を形成するTr5を介して電源の両極Vbat,GND間に接続される。第3の端子T3と第4の端子T4が外部の配線L2によって電気的に接続された場合、第2アイランドI2上の第2アームは逆接防止回路を形成するTr5を介して電源の両極Vbat,GND間に接続される。
【0019】
図4は、第3アイランドI3の模式的な断面図である。第3アイランドI3上に、制御チップ2と、逆電流防止用の縦型のNチャネルのMOSトランジスタTr5が形成される。Tr5の具体的な構成としては様々な型が考えられるが、図4の例では、アイランドI2上にn+層11が形成され、n+層11の上にn−層12が形成され、n−層12に対する拡散工程によってpウエル13とn+ウエル15が形成される。これらの層が形成された後、ゲート酸化膜18、ゲート電極17、及びソース電極16が形成される。n+層11がドレイン極として機能する。ゲート電極17に印加される電圧に応じてn−層12に形成されるチャネルが制御される。このチャネル制御に応じて、ドレイン側のn+層11からn−層12、pウエル13、n+ウエル15を経てソース電極16に至る経路に、制御された量の電流が流れる。このような縦型MOSトランジスタが多数、アイランドI3に形成されることにより、チャネル形成時に正方向及び逆方向に比較的大きい電流を少ないオン抵抗で流し、チャネル不形成時に逆方向の電流を阻止する逆接続時逆流防止回路を実現できる。
【0020】
制御チップ2は、バイポーラトランジスタ、NチャネルMOSトランジスタ、PチャネルMOSトランジスタ、CMOS回路、DMOS(Double diffusion MOS)等の制御用の半導体素子C−Trを備えた半導体回路によって形成される。これらの素子は、一般的にはゲート、ソース、ドレイン等の端子が素子表面側に設けられる横型のMOSないしMIS構造を備える。その裏面側、すなわちアイランドI3側は接地される。図3では、アイランドI3は半導体装置1の接地端子GNDに接続される。
【0021】
図2に示すように、MOSトランジスタTr5のドレインは接地電極に接続される。Tr5は縦型のNMOSトランジスタであるため、裏面側(基板側)がドレインとなる。従って、図5に示すように、第3のアイランドI3を接地電極とすることにより、制御チップ2と逆接続時逆流防止用のMOSトランジスタTr5を共通のアイランドI3上に形成することができる。
【0022】
すなわち、正逆転制御用のHブリッジ回路において、制御チップ2と同じアイランドI3上に逆接続時逆流防止用のMOSトランジスタTr5を形成することにより、逆接続時逆流防止機能を内蔵した半導体装置を実現することができる。逆接続時逆流防止回路の専用アイランドを設ける必要が無いため、簡易な構成で逆接続時逆流防止機能を実現することができる。
【0023】
更に、本実施形態においては、配線L1、L2を半導体装置1の外部に設けているため、モータ駆動等に用いる比較的大きい電流の経路をアイランドI1〜I3間に形成する必要が無い。従って、技術的にあまり普及していないアイランド間の太線ボンディングを行わずに保護回路を実現できる。
【0024】
このような構成を備えた半導体装置1は、以下のように動作する。まず半導体装置1は、配線基板などに実装される。その時点で、配線L1によって端子T1とT2が接続され、配線L2によって端子T3とT4が接続される。半導体装置1に、モータ108駆動などのメカトロニクス用の比較的大きい電流を供給するバッテリが接続されていないとき、MOSトランジスタTr5はオフの状態を維持する。
【0025】
バッテリが接続されると、制御チップ2は予め設けられた検出手段によってバッテリの極性を検出する。バッテリの極性が正しいことが検出された場合、制御チップ2はMOSトランジスタTrをオンすることにより、逆接続時逆流防止回路による電圧低下が小さい状態にする。その後、制御チップ2からの信号により、通常のHブリッジ回路の動作が行われ、モータ108(その他のメカトロニクス部品であってもよい)の正転又は逆転が行われる。
【0026】
モータ108を正転する場合には、制御チップ2はTr2、Tr3をオフし、Tr1、Tr4をオンする(PWMなどによって駆動する)。その結果、電源端子VBからTr1のソースに供給された入力電流は、Tr1のドレインから第1アイランドI1の出力端子(第1アームの中点端子)に出力される。その出力電流がモータ108の一方の端子に入力する。モータ108の他方の端子は、第3アイランドI3の入力端子(第2アームの中点端子)に入力する。その入力電流は、Tr4のドレインから入力してソースに出力され、更に配線L2に出力される。配線L2の出力電流は、Tr5のソースに入力してドレインに出力され、第3アイランドI3の接地端子GNDに出力される。モータ108を逆転する場合には、制御チップ2はTr1、Tr4をオフし、Tr2、Tr3をオンして、正転の場合と同様の動作を実行する。
【0027】
バッテリのプラスとマイナス(VbatとGND)が逆に接続された場合、MOSトランジスタTr5がオフであるため、逆電流がTr5において阻止される。その結果、バッテリの逆接続時に半導体装置1を保護することができる。
【0028】
図6は、第2実施形態における半導体装置1aのレイアウトを示す平面図である。主にノードN1の接続方法において、第1実施形態と異なっている。本実施形態においては、ノードN1におけるTr3、Tr4、Tr5の共通ソース接続が、リードフレームの配線によって実現される。具体的には、第1アイランドI1のMOSトランジスタTr3のソースと、第3アイランドI3のMOSトランジスタTr5のソースとが、リードフレームの一部として形成された配線L3を介して接続される。更に、第2アイランドI2のMOSトランジスタTr4のソースと、第3アイランドI3のMOSトランジスタTr5のソースとが、リードフレームの一部として形成された配線L4を介して接続される。すなわちリードフレーム端子が、逆接防止回路とHブリッジ回路との間の入力電流の経路を形成する。
【0029】
本実施形態においては、複数のアイランドI1〜I3でリードフレームを共有し、フレーム分割せずに、電流線の接続がリードフレームを介して行われる。第1実施形態と比べて、半導体装置1の内部に逆接続時逆流防止用の配線L3、L4が設けられているため、実装基板の側に逆接続時逆流防止回路専用の配線を用意する必要が無くて済む。
【0030】
図7は、第3実施形態における半導体装置1bのレイアウトを示す平面図である。本実施形態も、主にノードN1の接続方法において、第1実施形態と異なっている。本実施形態においては、Tr3とTr5との間の電流線である配線L5が、アイランド間の太線ボンディングワイヤによって実現される。Tr4とTr5の間の電流線である配線L6も、アイランド間の太線ボンディングワイヤによって実現される。すなわちボンディングワイヤが、逆接防止回路とHブリッジ回路との間の入力電流の経路を形成する。大電流向きの太線ボンディングの技術が進歩すれば、このような実施形態による効果が向上することが期待できる。
【0031】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば本発明の各実施形態を矛盾の無い範囲で組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0032】
1、1a、1b 半導体装置
2 制御チップ
3 モータ
11 n+層
12 n−層
13 pウェル
14 p+層
15 n+層
101 Hブリッジ回路
102 接地端子
103 電源端子
104〜107 MOSトランジスタ
108 モータ
C−Tr 制御用の半導体素子
I1〜I3 アイランド
L1〜L6 配線
N1〜N4 ノード
T1〜T4 端子
Tr1〜Tr5 MOSトランジスタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7