特許第5961544号(P5961544)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5961544
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】携帯型作業機
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/68 20060101AFI20160719BHJP
【FI】
   A01D34/68 D
【請求項の数】9
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2012-278636(P2012-278636)
(22)【出願日】2012年12月20日
(65)【公開番号】特開2014-121283(P2014-121283A)
(43)【公開日】2014年7月3日
【審査請求日】2015年6月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】砂塚 亮
(72)【発明者】
【氏名】沓名 知之
(72)【発明者】
【氏名】加藤 佑弥
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 正寛
【審査官】 石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−254706(JP,A)
【文献】 実開昭60−038525(JP,U)
【文献】 実開昭62−130421(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 34/68
F16C 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンが取り付けられる操作竿を有する携帯型作業機であって、
前記操作竿から突出する複数のホルダ部と、
前記複数のホルダ部の各々に設けられる複数の弾性部材と、
前記複数の弾性部材を介して前記複数のホルダ部に取り付けられるハウジングと、
を有し、
前記複数のホルダ部は、前記操作竿の長手方向に並び、
前記弾性部材は、前記操作竿の長手方向の両側から、前記ホルダ部と前記ハウジングとの間に挟まれており、
前記弾性部材の前記操作竿の長手方向の両端面が、前記ホルダ部の接触面と前記ハウジングの接触面とに対向し、
前記弾性部材の両端面、前記ホルダ部の接触面、および前記ハウジングの接触面の少なくとも1つが、前記操作竿の長手方向において凹凸に形成される、
携帯型作業機。
【請求項2】
前記ホルダ部の接触面および前記ハウジングの接触面は、共に平面に形成され、
前記弾性部材は、
前記操作竿の長手方向に沿った軸の円筒形状を有する外周部と、
前記外周部内に設けられる円柱部と、
前記外周部内で前記外周部と前記円柱部とを離間させて連結する連結部と、を有し、
前記外周部の円筒形状についての少なくとも一方側の端面から前記円柱部が突出して、前記円柱部が前記平面の接触面と接触する、
請求項1記載の携帯型作業機。
【請求項3】
前記弾性部材は、
前記外周部の一方の端面から前記円柱部が突出して、前記平面の接触面と接触し、
前記外周部の他方の端面より前記円柱部が内へ入り、前記外周部が前記平面の接触面と接触する、
請求項2記載の携帯型作業機。
【請求項4】
前記弾性部材は、
前記操作竿の長手方向に沿った軸の円筒形状を有する外周部と、
前記外周部内に設けられる円柱部と、
前記外周部内で前記外周部と前記円柱部とを離間させて連結する連結部と、を有し、
前記ホルダ部の接触面および前記ハウジングの接触面の少なくとも一方は、前記円柱部に向かって突出する凸部を有し、前記凸部が前記外周部および前記円柱部のうちの前記円柱部と接触する、
請求項1記載の携帯型作業機。
【請求項5】
前記ホルダ部の接触面および前記ハウジングの接触面は、
一方の接触面に、前記円柱部に向かって突出する凸部が形成されて、前記凸部が前記外周部および前記円柱部のうちの前記円柱部と接触し、
他方の接触面に、前記円柱部と対向する位置に凹部が形成されて、前記凹部以外の前記他方の接触面において、前記外周部および前記円柱部のうちの前記外周部と接触する、
請求項4記載の携帯型作業機。
【請求項6】
前記ホルダ部の接触面および前記ハウジングの接触面のうち、一方の接触面は平面に形成され、
前記弾性部材は、
前記操作竿の長手方向に沿った軸の円筒形状を有する外周部と、
前記外周部内に設けられる円柱部と、
前記外周部内で前記外周部と前記円柱部とを離間させて連結する連結部と、を有し、
前記外周部の円筒形状についての一方側の端面から前記円柱部が突出して、平面に形成された前記一方の接触面と接触し、
前記ホルダ部の接触面および前記ハウジングの接触面のうち、他方の接触面は、前記円柱部に向かって突出する凸部を有し、前記凸部が前記外周部および前記円柱部のうちの前記円柱部と接触する、
請求項1記載の携帯型作業機。
【請求項7】
前記円柱部が前記外周部から突出している場合において、作業姿勢においても、前記円柱部の前記外周部からの突出が維持される、
請求項1から6のいずれか一項記載の携帯型作業機。
【請求項8】
前記操作竿は、前記操作竿の長手方向での後端に前記エンジンが取り付けられ、先端に作業用の工具が取り付けられ、
前記ハウジングは、前記操作竿の長手方向に並べられる前記複数のホルダ部に挟まれた状態で前記複数の弾性部材を介して前記操作竿に取り付けられることにより、前記操作竿から浮かして取り付けられ、
前記操作竿の長手方向において先端側のホルダ部の接触面および前記ハウジングの先端側の接触面は、共に平面に形成され、
前記先端側の弾性部材は、
前記操作竿の長手方向に沿った軸の円筒形状を有する外周部と、
前記外周部内に設けられる円柱部と、
前記外周部内で前記外周部と前記円柱部とを離間させて連結する連結部と、を有し、
前記外周部の円筒形状についての少なくとも一方側の端面から前記円柱部が突出して、前記円柱部が前記平面の接触面と接触しており、
前記操作竿の長手方向において後端側のホルダ部の接触面および前記ハウジングの接触面のうち、一方の接触面は平面であり、他方の接触面は、前記円柱部に向かって突出する凸部を有し、
前記後端側の弾性部材は、
前記操作竿の長手方向に沿った軸の円筒形状を有する外周部と、
前記外周部内に設けられる円柱部と、
前記外周部内で前記外周部と前記円柱部とを離間させて連結する連結部と、を有し、
前記外周部の円筒形状についての一方側の端面から前記円柱部が突出して、平面に形成された前記一方の接触面と接触し、
前記凸部が前記円柱部と接触する、
請求項1に記載の携帯型作業機。
【請求項9】
前記操作竿は、前記操作竿の長手方向での後端に前記エンジンが取り付けられ、先端に作業用の工具が取り付けられ、
前記ハウジングは、前記操作竿の長手方向に並べられる前記複数のホルダ部に挟まれた状態で前記複数の弾性部材を介して前記操作竿に取り付けられることにより、前記操作竿から浮かして取り付けられ、
前記操作竿の長手方向において先端側のホルダ部の接触面および前記ハウジングの先端側の接触面は、共に平面に形成され、
前記先端側の弾性部材は、
前記操作竿の長手方向に沿った軸の円筒形状を有する外周部と、
前記外周部内に設けられる円柱部と、
前記外周部内で前記外周部と前記円柱部とを離間させて連結する連結部と、を有し、
前記外周部の円筒形状についての少なくとも一方側の端面から前記円柱部が突出して、前記円柱部が前記平面の接触面と接触しており、
前記操作竿の長手方向において後端側のホルダ部の接触面および前記ハウジングの後端側の接触面は、共に平面に形成され、
前記後端側の弾性部材は、
前記外周部の一方の端面から前記円柱部が突出して、前記平面の接触面と接触し、
前記外周部の他方の端面より前記円柱部が内へ入り、前記外周部が前記平面の接触面と接触する、
請求項1記載の携帯型作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯型作業機には、たとえば刈払機がある(特許文献1)。
刈払機では、操作竿の一端にエンジンが取り付けられ、他端に工具が取り付けられる。この操作竿には把持用のハンドルが取付けられる。
このような携帯型作業機では、作業工具を駆動するためにエンジンが使用される。エンジンは、振動を発生する。エンジンの振動は、作業中にハンドルを介して人体へ伝わる。
人体に伝わる振動を抑制するために、防振ハウジングを利用する。防振ハウジングは、弾性部材を介して操作竿に取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第5692306号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、弾性部材を介して、操作竿に防振ハウジングを取り付けたとしても、人体に伝わる振動を必ずしも効果的に抑えることはできない。
たとえば弾性部材の中心部でエンジンからの振動を受け、外周部でハウジングを支える場合には、弾性部材の径外方向での振動を吸収するためには、弾性部材の径外方向のボリュームを大きくしなければならない。しかしながら、弾性部材についての径外方向のボリュームを大きくすると、弾性部材は、操作竿の長手方向において変形し難くなる。操作竿の長手方向での振動を吸収し難くなる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る携帯型作業機は、エンジンが取り付けられる操作竿を有する携帯型作業機であって、操作竿から突出する複数のホルダ部と、複数のホルダ部の各々に設けられる複数の弾性部材と、複数の弾性部材を介して複数のホルダ部に取り付けられるハウジングと、を有し、複数のホルダ部は、操作竿の長手方向に並び、弾性部材は、操作竿の長手方向の両側から、ホルダ部とハウジングとの間に挟まれており、弾性部材の操作竿の長手方向の両端面が、ホルダ部の接触面とハウジングの接触面とに対向し、弾性部材の両端面、ホルダ部の接触面、およびハウジングの接触面の少なくとも1つが、操作竿の長手方向において凹凸に形成される。
【0006】
好適には、ホルダ部の接触面およびハウジングの接触面は、共に平面に形成され、弾性部材は、操作竿の長手方向に沿った軸の円筒形状を有する外周部と、外周部内に設けられる円柱部と、外周部内で外周部と円柱部とを離間させて連結する連結部と、を有し、外周部の円筒形状についての少なくとも一方側の端面から円柱部が突出して、円柱部が平面の接触面と接触する、とよい。
【0007】
好適には、弾性部材は、外周部の一方の端面から円柱部が突出して、平面の接触面と接触し、外周部の他方の端面より円柱部が内へ入り、外周部が平面の接触面と接触する、とよい。
【0008】
好適には、弾性部材は、操作竿の長手方向に沿った軸の円筒形状を有する外周部と、外周部内に設けられる円柱部と、外周部内で外周部と円柱部とを離間させて連結する連結部と、を有し、ホルダ部の接触面およびハウジングの接触面の少なくとも一方は、円柱部に向かって突出する凸部を有し、凸部が外周部および円柱部のうちの円柱部と接触する、とよい。
【0009】
好適には、ホルダ部の接触面およびハウジングの接触面は、一方の接触面に、円柱部に向かって突出する凸部が形成されて、凸部が外周部および円柱部のうちの円柱部と接触し、他方の接触面に、円柱部と対向する位置に凹部が形成されて、凹部以外の他方の接触面において、外周部および円柱部のうちの外周部と接触する、とよい。
【0010】
好適には、ホルダ部の接触面およびハウジングの接触面のうち、一方の接触面は平面に形成され、弾性部材は、操作竿の長手方向に沿った軸の円筒形状を有する外周部と、外周部内に設けられる円柱部と、外周部内で外周部と円柱部とを離間させて連結する連結部と、を有し、外周部の円筒形状についての一方側の端面から円柱部が突出して、平面に形成された一方の接触面と接触し、ホルダ部の接触面およびハウジングの接触面のうち、他方の接触面は、円柱部に向かって突出する凸部を有し、凸部が外周部および円柱部のうちの円柱部と接触する、とよい。
【0011】
好適には、円柱部が外周部から突出している場合において、作業姿勢においても、円柱部の外周部からの突出が維持される、とよい。
【0012】
好適には、操作竿は、操作竿の長手方向での後端にエンジンが取り付けられ、先端に作業用の工具が取り付けられ、ハウジングは、操作竿の長手方向に並べられる複数のホルダ部に挟まれた状態で複数の弾性部材を介して操作竿に取り付けられることにより、操作竿から浮かして取り付けられ、操作竿の長手方向において先端側のホルダ部の接触面およびハウジングの先端側の接触面は、共に平面に形成され、先端側の弾性部材は、操作竿の長手方向に沿った軸の円筒形状を有する外周部と、外周部内に設けられる円柱部と、外周部内で外周部と円柱部とを離間させて連結する連結部と、を有し、外周部の円筒形状についての少なくとも一方側の端面から円柱部が突出して、円柱部が平面の接触面と接触しており、操作竿の長手方向において後端側のホルダ部の接触面およびハウジングの接触面のうち、一方の接触面は平面であり、他方の接触面は、円柱部に向かって突出する凸部を有し、後端側の弾性部材は、操作竿の長手方向に沿った軸の円筒形状を有する外周部と、外周部内に設けられる円柱部と、外周部内で外周部と円柱部とを離間させて連結する連結部と、を有し、外周部の円筒形状についての一方側の端面から円柱部が突出して、平面に形成された一方の接触面と接触し、凸部が円柱部と接触する、とよい。
【0013】
好適には、操作竿は、操作竿の長手方向での後端にエンジンが取り付けられ、先端に作業用の工具が取り付けられ、ハウジングは、操作竿の長手方向に並べられる複数のホルダ部に挟まれた状態で複数の弾性部材を介して操作竿に取り付けられることにより、操作竿から浮かして取り付けられ、操作竿の長手方向において先端側のホルダ部の接触面およびハウジングの先端側の接触面は、共に平面に形成され、先端側の弾性部材は、操作竿の長手方向に沿った軸の円筒形状を有する外周部と、外周部内に設けられる円柱部と、外周部内で外周部と円柱部とを離間させて連結する連結部と、を有し、外周部の円筒形状についての少なくとも一方側の端面から円柱部が突出して、円柱部が平面の接触面と接触しており、操作竿の長手方向において後端側のホルダ部の接触面およびハウジングの後端側の接触面は、共に平面に形成され、後端側の弾性部材は、外周部の一方の端面から円柱部が突出して、平面の接触面と接触し、外周部の他方の端面より円柱部が内へ入り、外周部が平面の接触面と接触する、とよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、弾性部材の両端面、操作竿または操作竿に取り付けた部材の接触面、およびハウジングの接触面の少なくとも1つが、操作竿の長手方向において凹凸に形成される。この凹凸形状により、操作竿の長手方向の振動を吸収できる。操作竿の長手方向と垂直な方向において弾性部材にボリュームを得たせたとしても、操作竿の長手方向の振動を効果的に吸収できる。
本発明では、操作竿の長手方向の振動の吸収性能と、それと垂直な方向での振動の吸収性能とを、高いレベルで両立できる。人体に伝わる振動を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の第1実施形態に係る刈払機の斜視図である。
図2図2は、図1の刈払機の使用姿勢の説明図である。
図3図3は、図1の防振ハウジングの断面図である。
図4図4は、図3のアタッチメントの説明図である。
図5図5は、第1実施形態に係る刈払機での、第1弾性部材の構造および取付状態の説明図である。
図6図6は、第2実施形態に係る刈払機での、第2弾性部材の構造および取付状態の説明図である。
図7図7は、第3実施形態に係る刈払機での、第3弾性部材の構造および取付状態の説明図である。
図8図8は、第4実施形態に係る刈払機での、第4弾性部材の構造および取付状態の説明図である。
図9図9は、第5実施形態に係る刈払機での、第5弾性部材の構造および取付状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る刈払機1の斜視図である。
刈払機1は、携帯型作業機の一種である。
刈払機1は、長尺パイプからなる操作竿2を有する。なお、操作竿2は、長尺方向において複数本に分割可能でもよい。
操作竿2の長手方向において後側の一端には、エンジン3が設けられる。
操作竿2の長手方向において前側の他端には、工具が取り付けられる工具取付部4が設けられる。工具取付部4は、操作竿2に内蔵されたドライブシャフトによりエンジン3に接続され、エンジン3の駆動力により駆動される。
【0017】
操作竿2の長手方向の中央部には、ホルダ5が取り付けられる。
操作竿2の長手方向の後端には、クラッチケース6が取り付けられる。
ホルダ5および後端側のホルダであるクラッチケース6は、操作竿2から突出し、操作竿2の長手方向に並べられる。
ホルダ5とクラッチケース6との間に、防振ハウジング7が挟まれる。防振ハウジング7は、後述する複数の弾性部材を介して、ホルダ5とクラッチケース6との間に挟まれる。これにより、操作竿2に防振ハウジング7が取り付けられる。
防振ハウジング7に、ハンドル8が取り付けられる。これにより、エンジン3と工具取付部4との間に、ハンドル8が取り付けられる。
【0018】
図2は、図1の刈払機1の使用姿勢の説明図である。
刈払機1は、吊り具10により、作業者Mの肩から吊り下げて作業に使用される。
作業者Mは、防振ハウジング7の外周上に、ハンガ9を取り付ける。ハンガ9に、吊り具10のフック11を取り付ける。作業者Mは、吊り具10のハーネス12を着用する。
これにより、作業者Mの肩から刈払機1が吊り下がる。ハンガ9およびフック11と作業者Mとの間に保護板13が介在する。ハンガ9およびフック11が、作業者Mの外腿などに直接当たらなくなる。
作業者Mは、吊下げた刈払機1のハンドル8を両手で持ち、操作竿2を前下がりにした姿勢で、刈払作業をする。
【0019】
図3は、図1の防振ハウジング7の断面図である。
図3には、防振ハウジング7の周辺部分も図示されている。
防振ハウジング7は、ポリアミド、ABS樹脂、ポリプロピレンなどの樹脂材料を、略円筒形状に形成したものである。防振ハウジング7は、操作竿2の周囲に取り付けられ、操作竿2についてのエンジン3からハンドル8までの部分を被覆する。防振ハウジング7は、略中央部からエンジン3側にかけて太くなっている。このような中空の防振ハウジング7の形状は、射出成型により継ぎ目なく一体に成形できる。
【0020】
防振ハウジング7は、操作竿2に固定されたホルダ5と、操作竿2に固定されたクラッチケース6との間に挟まれる。
防振ハウジング7についてのエンジン3側の後端は、複数の第1弾性部材15を介して、クラッチケース6に取り付けられる。
防振ハウジング7についてのホルダ5側の先端は、複数の第1弾性部材15を介して、ホルダ5に取り付けられる。
【0021】
第1弾性部材15は、ゴム、発泡樹脂などの弾性材料により形成すればよい。
第1弾性部材15は、略円筒形状の外形に形成される。
複数の第1弾性部材15は、防振ハウジング7とクラッチケース6との間、または防振ハウジング7とホルダ5との間に挟まれる。
防振ハウジング7は、複数の第1弾性部材15により、操作竿2から浮かして操作竿2に取り付けられる。防振ハウジング7は、操作竿2と直接接触することなく、操作竿2を保持できる。
【0022】
図4は、図3のクラッチケース6の説明図である。
図4は、クラッチケース6を、前側から見た図である。防振ハウジング7は、図4の紙面上に位置する。
図4のクラッチケース6は、第1板部16を有する。第1板部16は、防振ハウジング7の後端縁に対応する大きさの略平板形状に形成される。クラッチケース6の第1板部16は、後側に形成された図示外の凹部がエンジン3の凸外形部と嵌め合わされることにより、操作竿2に固定される。エンジン3の凸外形部は、たとえばエンジン3のケーシングに形成されたものでもよい。
第1板部16の中央に、第1貫通孔17が形成される。第1貫通孔17に、操作竿2が挿入される。第1板部16は、操作竿2の長手方向に対して立設する。
第1板部16には、第1貫通孔17の周囲に、4個の第1軸部18が立設される。
4個の第1軸部18は、第1貫通孔17の上下に2個ずつ形成される。上下各組の第1軸部18は、第1貫通孔17を通る上下方向の軸線について略線対称に配置される。
第1軸部18には、第1弾性部材15の中心孔34が嵌められる。
第1弾性部材15は、防振ハウジング7の後側において、クラッチケース6に保持される。
【0023】
ホルダ5は、図3に示すように、第2板部21を有する。第2板部21の中央に、第2貫通孔22が形成される。第2貫通孔22に、操作竿2が挿入される。第2板部21は、操作竿2の長手方向に対して立設する。
第2貫通孔22の上下に、2個の第2軸部23が形成される。2個の第2軸部23は、第2貫通孔22の上下に配列される。
第2軸部23には、第1弾性部材15の中心孔34が嵌められる。
第1弾性部材15は、防振ハウジング7の前側において、ホルダ5に保持される。
【0024】
防振ハウジング7は、略円筒中空形状の外筒部25の両端に、一対の外リブ部26が形成される。
防振ハウジング7の後側の外リブ部26は、外筒部25の後端縁から外へ立設される。後側の外リブ部26は、クラッチケース6の第1板部16より一回り大きいサイズに形成される。取付状態において、後側の外リブ部26は、第1板部16を覆う。
後側の外リブ部26には、複数の第1凹部27が形成される。
複数の第1凹部27は、後側の外リブ部26の後面に形成される。第1凹部27は、操作竿2の長手方向において後向きに開口する。第1凹部27は、第1弾性部材15を収容する深さおよび開口径で形成される。
第1凹部27には、クラッチケース6に取り付けられた第1弾性部材15が挿入される。
【0025】
防振ハウジング7の前側の外リブ部26は、外筒部25の前端縁から外へ立設される。前側の外リブ部26は、ホルダ5と略同じサイズに形成される。取付状態において、前側の外リブ部26とホルダ5とは重なる。
前側の外リブ部26の上部に、ハンドル8が取り付けられる。
前側の外リブ部26には、複数の第2凹部28が形成される。
複数の第2凹部28は、前側の外リブ部26の前面に形成される。第2凹部28は、操作竿2の長手方向において前向きに開口する。第2凹部28は、第1弾性部材15を収容する深さおよび開口径で形成される。
第2凹部28には、ホルダ5に取り付けられた第1弾性部材15が挿入される。
【0026】
このように、防振ハウジング7の後端部の複数の第1凹部27は、複数の第1弾性部材15を介在させて、クラッチケース6の第1軸部18と嵌め合わされる。
防振ハウジング7の前端部の複数の第2凹部28は、複数の第1弾性部材15を介在させて、ホルダ5の第2軸部23と嵌め合わされる。
クラッチケース6とホルダ5とを操作竿2に固定することにより、防振ハウジング7は、複数の第1弾性部材15を介してクラッチケース6とホルダ5との間に挟まれる。防振ハウジング7は、操作竿2に対して浮かした状態で取り付けられる。
操作竿2を吊り下げた状態では、防振ハウジング7には、操作竿2などの本体の荷重が作用する。
【0027】
ところで、作業者Mは、エンジン3がついた刈払機1を肩から吊り下げ、ハンドル8をもって作業する。
エンジン3は、振動を発生する。エンジン3の振動は、作業中に人体へ伝わる。
このため、刈払機1では、人体に伝わる振動を減らすために、操作竿2の周囲に防振ハウジング7を設ける。
防振ハウジング7は、中空の円筒形状を有する。防振ハウジング7は、ハンドル8側のホルダ5とエンジン3側のクラッチケース6との間に挟まれた状態で、操作竿2の周囲に取り付けられる。ホルダ5と防振ハウジング7との間およびクラッチケース6と防振ハウジング7との間には、第1弾性部材15が介在する。
防振ハウジング7が操作竿2から浮かして取り付けられており、この防振ハウジング7にハンドル8が取付けられているので、第1弾性部材15により、人体に伝わる振動を吸収できる。
また、操作竿2から浮かして防振ハウジング7を取り付けることにより、防振ハウジング7にハンガ9および吊下げ具を取り付け、刈払機1を肩から吊下げた場合、防振ハウジング7が人体に接触する。操作竿2が人体に直接触れないので、人体に伝わる振動を減らすことも可能である。
【0028】
しかしながら、このように防振ハウジング7を設けただけでは、人体に伝わる振動を必ずしも効果的に抑えることはできない。
たとえば第1弾性部材15の中心部でエンジン3からの振動を受け、外周部で防振ハウジング7を支える場合、第1弾性部材15の径外方向での振動を吸収するために、第1弾性部材15の径外方向のボリュームを大きくしなければならない。しかしながら、第1弾性部材15についての径外方向のボリュームを大きくすると、第1弾性部材15は、太く固くなり、操作竿2の長手方向において変形し難くなる。そして、エンジン3の振動には、操作竿2の上下方向や左右方向のものだけでなく、操作竿2の長手方向のものもある。第1弾性部材15は、この操作竿2の長手方向での振動を吸収し難くなる。ハンドル8を通じて人体へ振動が伝わり易くなる。
また、たとえば刈払機1を肩から吊下げた作業姿勢では、操作竿2などの本体は、第1弾性部材15を介して防振ハウジング7に保持される。第1弾性部材15は、本体の大きな加重を受けながら、振動を吸収する必要がある。
その結果、第1弾性部材15による、操作竿2の長手方向での振動の吸収性能が低下する。
【0029】
このように単に第1弾性部材15のボリュームを大きくするだけでは、人体に伝わる振動を効果的に減らすことができない。
そこで、本実施形態では、第1弾性部材15の形状、取付構造を工夫する。
また、複数の第1弾性部材15を好適に組み合わせて使用する。
これにより、防振ハウジング7による振動吸収性能を向上し、人体に伝わる振動を効果的に減らす。以下、詳しく説明する。
【0030】
図5は、図1の刈払機1での第1弾性部材15およびその取付向きの説明図である。
図5(A)は、図1の刈払機1での第1弾性部材15の正面図である。
図5(B)は、第1弾性部材15についての、防振ハウジング7の前側における取付状態を示す断面図である。5(B)において、左側が、操作竿2の長手方向において前側であり、右側が後側である。
図5(C)は、第1弾性部材15についての、防振ハウジング7の後側における取付状態を示す断面図である。5(C)において、左側が、操作竿2の長手方向において前側であり、右側が後側である。
図5(B)および図5(C)は、図2の使用姿勢における断面図である。
【0031】
図5(A)に示すように、第1弾性部材15は、外周部31、円柱部32、連結部33を有する。
外周部31は、中空の円筒形状を有する。
円柱部32は、円柱形状に形成される。円柱部32の中心には、第1軸部18または第2軸部23を挿入するための中心孔34が形成される。中心孔34の周囲には、複数のスリット孔35が形成される。複数のスリット孔35により、円柱部32は撓み易くなる。
円柱部32は、円筒形状の外周部31内に設けられる。
連結部33は、外周部31内で、外周部31の内面と円柱部32の外面とを連結する。外周部31と円柱部32とは、互いに離間して連結される。外周部31と円柱部32との間に、空間が形成される。空間により、円柱部32は、外周部31内で自由に撓むことができる。
第1弾性部材15が刈払機1の本体の荷重を受ける場合、外周部31は、大径で、ある程度の厚さに形成するとよい。外周部31のボリュームにより、刈払機1の本体の荷重が作用した状態で、第1弾性部材15の全体形状を維持できる。また、円柱部32および連結部33についても、外周部31と同等の厚さに形成するとよい。刈払機1の本体の荷重が作用した状態で、第1弾性部材15の全体形状を維持できる。
たとえば、円柱部32が外周部31から突出している場合において、図2の作業姿勢においても、円柱部32が、外周部31から突出するように、第1弾性部材15の形状が維持されるとよい。
【0032】
図5(B)および図5(C)の断面に示すように、円柱部32は、外周部31より長い。円柱部32は、外周部31による円筒形状についての一方の端面から外へ突出する。円柱部32の他方の端面は、外周部31の端面と面一になる。
【0033】
図5(B)に示す防振ハウジング7の前側において、すなわち操作竿2の長手方向の先端側において、第1弾性部材15は、前側のホルダ5の接触面24と、後側の防振ハウジング7の接触面29との間に配置される。
ホルダ5についての第1弾性部材15との接触面24は、たとえば第2板部21の後面である。
防振ハウジング7についての第1弾性部材15との接触面29は、たとえば第2凹部28の底面である。この場合、第1弾性部材15は、第2凹部28に収容される。
ホルダ5の接触面24と防振ハウジング7の接触面29とは、共に、操作竿2の長手方向と垂直な平面である。
ホルダ5の接触面24と防振ハウジング7の接触面29との間隔は、第1弾性部材15についての操作竿2の長手方向における自然長に対応する。第1弾性部材15は、作業姿勢において、ホルダ5と防振ハウジング7との間で自然長による長さを維持する。
防振ハウジング7の前側において、第1弾性部材15は、外周部31から突出した円柱部32による凸部が、操作竿2の長手方向での後側となる向きで、配置される。凸部は、第1弾性部材15の円筒本体の防振ハウジング7側に位置する。
その結果、第1弾性部材15についての外周部31および円柱部32のうち、内側の円柱部32のみが、防振ハウジング7の平らな接触面29と接触する。
また、第1弾性部材15の他方側の端面において、外周部31および円柱部32が、ホルダ5の平らな接触面24と接触する。
防振ハウジング7の前側に介在させる第1弾性部材15の外周部31により、操作竿2の長手方向と垂直な方向でのボリュームを稼ぐことができるので、第1弾性部材15は、操作竿2などの本体の荷重を受けた状態で、径外方向または左右方向の振動を吸収できる。
また、円柱部32が変形することにより、第1弾性部材15は、操作竿2の長手方向において撓み易くなる。操作竿2の長手方向に沿った前後方向の振動を吸収できる。
【0034】
図5(C)に示す防振ハウジング7の後側において、すなわち操作竿2の長手方向の後端側において、第1弾性部材15は、前側の防振ハウジング7の接触面30と、後側のクラッチケース6の接触面19との間に配置される。
防振ハウジング7についての第1弾性部材15との接触面30は、たとえば第1凹部27の底面である。この場合、第1弾性部材15は、第1凹部27に収容される。
クラッチケース6についての第1弾性部材15との接触面19は、第1板部16の前面である。
防振ハウジング7の接触面30と、後側のクラッチケース6の接触面19とは共に、操作竿2の長手方向と垂直な平面である。
防振ハウジング7の接触面30とクラッチケース6の接触面19との間隔は、第1弾性部材15についての、操作竿2の長手方向における自然長に対応する。第1弾性部材15は、作業姿勢において、防振ハウジング7とクラッチケース6との間で自然長による長さを維持する。
防振ハウジング7の後側において、第1弾性部材15は、外周部31から突出した円柱部32による凸部が、操作竿2の長手方向での前側となる向きで、配置される。凸部は、第1弾性部材15の円筒本体の防振ハウジング7側に位置する。
その結果、第1弾性部材15についての外周部31および円柱部32のうち、内側の円柱部32のみが、防振ハウジング7の平らな接触面30と接触する。
また、第1弾性部材15の他方側の端面において、外周部31および円柱部32が、クラッチケース6の平らな接触面19と接触する。
防振ハウジング7の後側に介在させる第1弾性部材15の外周部31により、操作竿2の長手方向と垂直な方向でのボリュームを稼ぐことができるので、第1弾性部材15は、操作竿2などの本体の荷重を受けた状態で、径外方向または左右方向の振動を吸収できる。
また、円柱部32が変形することにより、第1弾性部材15は、操作竿2の長手方向において撓み易くなる。操作竿2の長手方向に沿った前後方向の振動を吸収できる。
【0035】
図5(B)および図5(C)に示すように、複数の第1弾性部材15は、防振ハウジング7の前側と後側とにおいて、円柱部32による凸部が逆向きに配置される。防振ハウジング7の前側では、凸部が後側となり、後側では凸が前側となる。
防振ハウジング7の前側では、第1弾性部材15の外周部31および円柱部32は共に、ホルダ5の平らな接触面24と接触する。よって、防振ハウジング7を介して操作竿2にハンドル8を取り付け、このハンドル8で操作竿2の向きを操作する際に、ハンドル8に対して操作竿2が振れ難くなる。優れた操作性が得られる。
防振ハウジング7の後側では、第1弾性部材15の外周部31および円柱部32のうちの円柱部32のみがクラッチケース6の平らな接触面19と接触する。よって、エンジン3の振動は、防振ハウジング7に伝わり難くなる。エンジン3の振動を効果的に吸収する性能が得られる。
このように、本実施形態では、操作性と振動吸収性とを高いレベルで両立できる。
【0036】
以上のように、本実施形態では、第1弾性部材15の一方の端面が、操作竿2の長手方向において凹凸に形成される。この凹凸形状により、操作竿2の長手方向の振動を吸収できる。操作竿2の長手方向と垂直な方向における弾性部材の厚さにボリュームを持たせたとしても、操作竿2の長手方向の振動を効果的に吸収できる。
これに対して仮にたとえば第1弾性部材15の両端面を平面に形成した場合、操作竿2の長手方向と垂直な方向における弾性部材の厚さにボリュームを得たせたとき、操作竿2の長手方向において第1弾性部材15が変形し難くなる。操作竿2の長手方向における振動吸収性能が低下する。
本実施形態では、第1弾性部材15による、操作竿2の長手方向の振動の吸収性能と、それと垂直な方向での振動の吸収性能とを、高いレベルで両立できる。
人体に伝わる振動を効果的に抑制できる。
【0037】
本実施形態の第1弾性部材15は、外周部31と円柱部32とを連結部33により連結した構造である。外周部31と円柱部32との間には、中空の間隔が形成される。円柱部32は、外周部31内で、容易に撓むことができる。また、円柱部32は、外周部31による円柱外形の一端面から突出する。第1弾性部材15についての外周部31および円柱部32のうち、円柱部32のみが、平面の接触面29,30に対向し、接触する。操作竿2の長手方向の振動は、第1弾性部材15の円柱外形の本体部から突出したこの凸部を通じて操作竿2からハウジングへ伝達するが、その振動により第1弾性部材15の主に円柱部32が撓み、振動を吸収できる。
【0038】
本実施形態では、操作竿2に取り付けたホルダ5の接触面24と防振ハウジング7の接触面29との間隔は、第1弾性部材15についての、操作竿2の長手方向における自然長に対応する。
操作竿2に取り付けたクラッチケース6の接触面19と防振ハウジング7の接触面30との間隔は、第1弾性部材15についての、操作竿2の長手方向における自然長に対応する。
また、第1弾性部材15において、中心孔34および複数のスリット孔35が形成された円柱部32の各部の厚みは、外周部31と同等に厚く形成される。作業姿勢において、第1弾性部材15についての、円柱部32による凸部が潰れない。
作業姿勢では、第1弾性部材15に本体の荷重が作用するが、第1弾性部材15の自然長による長さを維持できる。
作業中に第1弾性部材15が凸形状に維持されるので、エンジン3の振動を該凹凸形状により吸収できる。操作竿2の長手方向での振動を効果的に吸収できる。
【0039】
なお、本実施形態と異なり、円柱部32を薄く形成した場合、操作竿2が傾いた作業姿勢では、刈払機1の本体の荷重の分力が、操作竿2の長手方向に作用する。その結果、薄く形成した円柱部32は潰れる。作業姿勢において、第1弾性部材15の凹凸形状を維持できない。第1弾性部材15の凹凸形状を作業中に維持して、人体に伝わる振動を効果的に吸収することはできない。
【0040】
本実施形態の複数の第1弾性部材15のうち、操作竿2の軸方向での先端側に配置される第1弾性部材15の前面と、これに対向するホルダ5の接触面24とが共に平面に形成される。第1弾性部材15の外周部31および円柱部32は、ともに接触面24と接触する。
これに対し、操作竿2の軸方向での後端側に配置される第1弾性部材15の前面と、これに対向する防振ハウジング7の接触面30との少なくとも一方が、凹凸に形成される。外周部31および円柱部32のうちの一方のみが接触面30と接触する。
この結果、操作竿2に浮かして取り付けられる防振ハウジング7は、その先端側が、後端側より強固になる。防振ハウジング7を通じて操作竿2を肩から吊下げた状態で、先端側の第1弾性部材15が相対的に堅く取り付けられていることによる高い操作性と、後端側の第1弾性部材15が相対的に柔らかいことによる振動吸収性能とを、高いレベルで両立できる。
【0041】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る刈払機1について説明する。
本実施形態の刈払機1の基本的な構成は、第1実施形態のものと同様である。以下では、主に、第1実施形態との相違点について説明する。
防振ハウジング7の後側において、防振ハウジング7の接触面30とクラッチケース6の接触面19との間には、第2弾性部材41が配置される。
【0042】
図6は、本発明の第2実施形態に係る刈払機1での、第2弾性部材41の構造および取付状態の説明図である。
図6(A)は、第2実施形態での第2弾性部材41の正面図である。
図6(B)は、第2弾性部材41についての、防振ハウジング7の後側での取付状態を示す断面図である。図6(B)は、使用姿勢での断面図である。図6(B)の左側が、操作竿2の長手方向において前側に相当する防振ハウジング7側である。右側が、後側に相当するクラッチケース6側である。
【0043】
図6(A)に示すように、第2弾性部材41は、外周部31、円柱部32、連結部33を有する。
図6(B)の断面に示すように、円柱部32は、外周部31と同じ長さに形成される。
そして、円柱部32は、外周部31の円筒形状の一方の端面から突出する。これにより、第2弾性部材41に凸部が形成される。
また、円柱部32は、外周部31についての円筒形状の他方の端面において、外周部31の内へ入る。これにより、第2弾性部材41に凹部が形成される。
【0044】
図6(B)に示す防振ハウジング7の後側において、すなわち操作竿2の長手方向の後端側において、第2弾性部材41は、防振ハウジング7の接触面30とクラッチケース6の接触面19との間に配置される。
防振ハウジング7の接触面30と、クラッチケース6の接触面19とは、共に平面である。
防振ハウジング7の接触面30とクラッチケース6の接触面19との間隔は、第2弾性部材41についての、操作竿2の長手方向における自然長に対応する。第2弾性部材41は、作業姿勢において、自然長による長さを維持できる。
防振ハウジング7の後側において、第2弾性部材41は、円柱部32による凸部が操作竿2の長手方向での後側となる向きで配置される。
第2弾性部材41についての外周部31および円柱部32のうち、内側から突出する円柱部32のみが、クラッチケース6の平らな接触面19と接触する。
第2弾性部材41についての外周部31および円柱部32のうち、外周部31のみが、防振ハウジング7の平らな接触面30と接触する。外周部31より内側に入り込んだ円柱部32は、接触面30と接触しない。
これにより、第2弾性部材41は、外周部31により、操作竿2の長手方向と垂直な方向でのボリュームを稼ぐことができる。操作竿2などの本体の荷重を受けた状態で、径外方向または左右方向の振動を吸収できる。
また、第2弾性部材41の円柱部32は、外周部31内で、操作竿2の長手方向に揺動可能である。円柱部32が外周部31内で揺動することにより、前後方向の振動を吸収できる。
【0045】
本実施形態では、防振ハウジング7の後側では、第2弾性部材41の外周部31および円柱部32のうち、円柱部32のみがクラッチケース6の平らな接触面19と接触し、外周部31のみが防振ハウジング7の平らな接触面30と接触する。
外周部31および円柱部32のいずれも、双方の接触面19,30に接触することはない。
外周部31または円柱部32を通じて振動が伝わることはない。
第1実施形態よりも、エンジン3の振動の吸収性能を高めることができる。
このように操作性と振動吸収性とを高いレベルで両立できる。
【0046】
本実施形態では、第2弾性部材41の円柱部32により、外周部31の一方の端面に凸部が形成され、他方の端面に凹部が形成される。円柱部32は、外周部31内で、操作竿2の軸方向へ揺動可能になる。操作竿2の長手方向の振動は、第2弾性部材41の凸部を通じて操作竿2からハウジングへ伝達するが、その振動により円柱部32が揺動し、振動を吸収できる。小さい振動も大きい振動も共に効果的に吸収できる。
また、第2弾性部材41についての外周部31および円柱部32の内の一方の部分が、操作竿2およびハウジングの一方の接触面19,30のみに接触し、他方の部分が、他方の接触面19,30に接触する。第2弾性部材41についての外周部31および円柱部32のいずれも、操作竿2とハウジングとの双方に接触することはない。
これに対して、仮にたとえば、第2弾性部材41の外周部31および円柱部32の少なくともいずれか一方の部分が操作竿2とハウジングとの双方の間に挟まれた場合、その挟まれた部分を通じて、操作竿2とハウジングとが直接的に連結される。操作竿2の振動がハウジングへ直接的に伝わる。操作竿2の表面を伝わる振動などが伝達され易い。
本実施形態では、第2弾性部材41の外周部31および円柱部32のいずれにおいても直結状態が生じないので、表面振動などを効果的に吸収できる。
【0047】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る刈払機1について説明する。
本実施形態の刈払機1の基本的な構成は、第1実施形態のものと同様である。以下では、主に、第1実施形態の刈払機1との相違点について説明する。
防振ハウジング7の後側において、防振ハウジング7の接触面30とクラッチケース6の接触面19との間には、第3弾性部材51が配置される。
【0048】
図7は、本発明の第3実施形態に係る刈払機1での、第3弾性部材51の構造および取付状態の説明図である。
図7(A)は、第3実施形態での第3弾性部材51の正面図である。
図7(B)は、第3弾性部材51についての、防振ハウジング7の後側での取付状態を示す断面図である。図7(B)は、使用姿勢での断面図である。図7(B)の左側が、操作竿2の長手方向において前側に相当する防振ハウジング7側である。右側が、後側に相当するクラッチケース6側である。
【0049】
図7(A)に示すように、第3弾性部材51は、外周部31、円柱部32、連結部33を有する。
図7(B)の断面に示すように、円柱部32は、外周部31と同じ長さに形成される。円柱部32は、外周部31の円筒形状の両端面と面一に設けられる。
【0050】
図7(B)に示す防振ハウジング7の後側において、すなわち操作竿2の長手方向の後端側において、第3弾性部材51は、防振ハウジング7の接触面30とクラッチケース6の接触面19との間に配置される。
クラッチケース6の接触面19は、平面である。
防振ハウジング7の接触面30は、第3弾性部材51の円柱部32に対応する位置に、凸部52を有する。凸部52は、円柱部32に向かって突出する。
防振ハウジング7の接触面30とクラッチケース6の接触面19との間隔は、第3弾性部材51についての、操作竿2の長手方向における自然長に対応する。第3弾性部材51は、作業姿勢において、自然長による長さを維持できる。
第3弾性部材51についての外周部31および円柱部32が、クラッチケース6の平面の接触面19と接触する。
第3弾性部材51についての外周部31および円柱部32のうち、円柱部32のみが、防振ハウジング7の接触面29に形成された凸部52と接触する。
これにより、外周部31により、操作竿2の長手方向と垂直な方向において第3弾性部材51のボリュームを稼ぐことができる。第3弾性部材51は、操作竿2などの本体の荷重を受けた状態で、径外方向または左右方向の振動を吸収できる。
また、第3弾性部材51は、防振ハウジング7の凸部の先端面に接触する。第3弾性部材51の円柱部32は、外周部31内で撓むことができる。円柱部32が撓むことにより、前後方向の振動を吸収できる。
【0051】
本実施形態の第3弾性部材51では、外周部31と円柱部32とを連結部33により連結する。外周部31と円柱部32との間には、中空の間隔が形成される。円柱部32は、外周部31内で、操作竿2の長手方向へ容易に撓むことができる。また、防振ハウジング7の接触面30およびクラッチケース6の接触面19の少なくとも一方に、円柱部32に向かって突出する凸部52を形成する。
接触面30の凸部52が、第3弾性部材51の外周部31および円柱部32のうちの円柱部32のみと接触する。
操作竿2の長手方向の振動は、接触面30の凸部52を通じて操作竿2からハウジングへ伝達するが、その振動により第3弾性部材51の主に円柱部32が撓み、振動を吸収できる。
【0052】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る刈払機1について説明する。
本実施形態の刈払機1の基本的な構成は、第1実施形態のものと同様である。以下では、主に、第1実施形態との相違点について説明する。
防振ハウジング7の後側において、防振ハウジング7の接触面30とクラッチケース6の接触面19との間には、第4弾性部材61が配置される。
【0053】
図8は、本発明の第4実施形態に係る刈払機1での、第4弾性部材61の構造および取付状態の説明図である。
図8(A)は、第4実施形態での第4弾性部材61の正面図である。
図8(B)は、第4弾性部材61についての、防振ハウジング7の後側での取付状態を示す断面図である。図8(B)は、使用姿勢での断面図である。図8(B)の左側が、操作竿2の長手方向において前側に相当する防振ハウジング7側である。右側が、後側に相当するクラッチケース6側である。
【0054】
図8(A)に示すように、第4弾性部材61は、外周部31、円柱部32、連結部33を有する。
図8(B)の断面に示すように、円柱部32は、外周部31と同じ長さに形成される。円柱部32は、外周部31の円筒形状の両端面と面一に設けられる。
【0055】
図8(B)に示す防振ハウジング7の後側において、すなわち操作竿2の長手方向の後端側において、第4弾性部材61は、防振ハウジング7の接触面30と、クラッチケース6の接触面19との間に配置される。
防振ハウジング7の接触面30は、円柱部32に対応する位置に、凸部62が形成される。
クラッチケース6の接触面19は、円柱部32に対応する位置に、凹部63が形成される。
防振ハウジング7の接触面30とクラッチケース6の接触面19との間隔は、第4弾性部材61についての、操作竿2の長手方向における自然長に対応する。第4弾性部材61は、作業姿勢において、自然長による長さを維持できる。
第4弾性部材61についての外周部31および円柱部32のうちの、円柱部32のみが防振ハウジング7の凸部62の先端面と接触する。外周部31のみが、クラッチケース6についての凹部63の周囲の接触面19と接触する。
これにより、外周部31により、操作竿2の長手方向と垂直な方向においてボリュームを稼いで、第4弾性部材61は、操作竿2などの本体の荷重を受けた状態で、径外方向または左右方向の振動を吸収できる。
また、第4弾性部材61の円柱部32は、外周部31内で揺動可能である。円柱部32が揺動することにより、前後方向の振動を吸収できる。
【0056】
本実施形態では、操作竿2に取り付けたホルダ5またはクラッチケース6の接触面19と、防振ハウジング7の接触面30とのうち、一方の接触面に、第4弾性部材61の円柱部32に向かって突出する凸部62が形成される。他方の接触面には、円柱部32と対向する位置に凹部63が形成される。
円柱部32は、外周部31内で、操作竿2の軸方向へ揺動可能になる。
操作竿2の長手方向の振動は、接触面30の凸部62を通じて操作竿2から防振ハウジング7へ伝達するが、その振動により円柱部32が揺動し、振動を吸収できる。
第4弾性部材61は、小さい振動も大きい振動も共に効果的に吸収できる。
また、第4弾性部材61についての外周部31および円柱部32の内の一方の部分が、操作竿2および防振ハウジング7の一方の接触面19,30のみに接触し、他方の部分が、他方の接触面19,30に接触する。第4弾性部材61の外周部31および円柱部32のいずれも、操作竿2と防振ハウジング7との間に架け渡されない。
これに対して、外周部31および円柱部32の少なくともいずれか一方の部分が操作竿2と防振ハウジング7との間に挟まれた状態では、その挟まれた部分を通じて、操作竿2と防振ハウジング7とが直接的に連結される。操作竿2の振動が防振ハウジング7へ直接的に伝わる。操作竿2の表面を伝わる振動などが伝達され易い。
本実施形態では、このような直結状態が生じないので、表面振動などを効果的に吸収できる。
【0057】
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る刈払機1について説明する。
本実施形態の刈払機1の基本的な構成は、第1実施形態のものと同様である。以下では、主に、第1実施形態との相違点について説明する。
防振ハウジング7の後側において、防振ハウジング7の接触面29とクラッチケース6の接触面19との間には、第5弾性部材71が配置される。
【0058】
図9は、本発明の第5実施形態に係る刈払機1での、第5弾性部材71の構造および取付状態の説明図である。
図9(A)は、第5実施形態での第5弾性部材71の正面図である。
図9(B)は、第5弾性部材71についての、防振ハウジング7の後側での取付状態を示す断面図である。図9(B)は、使用姿勢での断面図である。図9(B)の左側が、操作竿2の長手方向において前側に相当する防振ハウジング7側である。右側が、後側に相当するクラッチケース6側である。
【0059】
図9(A)に示すように、第5弾性部材71は、外周部31、円柱部32、連結部33を有する。
図9(B)の断面に示すように、円柱部32は、外周部31より長く形成される。円柱部32は、外周部31の円筒形状の一方の端面から突出する。これにより、第5弾性部材71に凸部が形成される。
円柱部32は、外周部31の円筒形状の他方の端面と面一になる。
【0060】
図9(B)に示す防振ハウジング7の後側において、すなわち操作竿2の長手方向の後端側において、第5弾性部材71は、防振ハウジング7の接触面30とクラッチケース6の接触面19との間に配置される。
防振ハウジング7の接触面30は、平面に形成される。
クラッチケース6の接触面19は、円柱部32に対応する位置に、凸部72が形成される。
防振ハウジング7の接触面30とクラッチケース6の接触面19との間隔は、第5弾性部材71についての、操作竿2の長手方向における自然長に対応する。第5弾性部材71は、作業姿勢において、自然長による長さを維持できる。
第5弾性部材71についての外周部31および円柱部32のうちの、円柱部32のみが防振ハウジング7の平面の接触面30と接触する。
また、第5弾性部材71の反対側では、円柱部32が凸部72と接触する。第5弾性部材71の円柱部32のみが、クラッチケース6と接触する。
これにより、外周部31により、操作竿2の長手方向と垂直な方向においてボリュームを稼いで、第5弾性部材71は、操作竿2などの本体の荷重を受けた状態で、径外方向または左右方向の振動を吸収できる。
また、第5弾性部材71の円柱部32は、外周部31内で撓むことができる。
円柱部32が撓むことにより、前後方向の振動を吸収できる。
【0061】
本実施形態の第5弾性部材71では、外周部31と円柱部32とを連結部33により連結している。外周部31と円柱部32との間には、中空の間隔が形成される。円柱部32は、外周部31内で、操作竿2の長手方向へ容易に撓むことができる。また、円柱部32は、円柱外形の本体の一端面から突出し、平面の接触面19,30に対向する。接触面19,30は、円柱部32に向かって突出する凸部72において円柱部32と接触する。よって、操作竿2の長手方向の振動は、これらの凸部72を通じて操作竿2からハウジングへ伝達するが、その振動により弾性部材の主に円柱部32が撓み、振動を吸収できる。
【0062】
以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
【0063】
たとえば上記実施形態では、第1弾性部材15から第5弾性部材71による複数の弾性部材が、防振ハウジング7の前側に2個で設けられ、後側において4個で設けられている。
この他にもたとえば、複数の弾性部材は、防振ハウジング7の前側に4個で設けられ、後側において2個で設けられてもよい。また、複数の弾性部材は、これ以外の個数で設けられてもよい。
【0064】
上記実施形態では、第1弾性部材15から第5弾性部材71による弾性部材は、操作竿2に取り付けられたホルダ5またはクラッチケース6と、防振ハウジング7との間に介在される。
この他にもたとえば弾性部材は、操作竿2と、防振ハウジング7との間に介在してよい。
【0065】
上記実施形態では、第2弾性部材41から第5弾性部材71による弾性部材は、防振ハウジング7の後側に介在されている。この他にもたとえば、第2弾性部材41から第5弾性部材71による弾性部材は、防振ハウジング7の前側に介在してよい。この場合において、防振ハウジング7の後側に介在させる弾性部材は、第2弾性部材41から第5弾性部材71による、いずれの弾性部材でよい。また、防振ハウジング7の前側または後側のそれぞれにおいて、複数の種類の弾性部材を組み合わせて使用してもよい。
【0066】
上記実施形態では、第1弾性部材15から第5弾性部材71による弾性部材の中心孔34に、クラッチケース6に立設された第1軸部18またはホルダ5に立設された第2軸部23が挿入され、弾性部材の外周が、防振ハウジング7に形成された第1凹部27または第2凹部28に挿入される。
この他にもたとえば、弾性部材の中心孔34に、防振ハウジング7に立設させた軸部を挿入し、弾性部材の外周を、クラッチケース6またはホルダ5に形成した凹部に挿入してよい。
【0067】
上記実施形態では、弾性部材は、略円柱形状の外形に形成される。
この他にもたとえば、外周部31の外周面がテーパ形状に形成されたり、外周面に凹凸が形成されたりしてもよい。この場合、テーパ形状に従って、または外周面の凹凸に対して、防振ハウジング7に形成された第1凹部27または第2凹部28が、弾性部材の外周と嵌め合わされる。互いにずれないように、しっかりと固定できる。
【0068】
上記実施形態では、弾性部材の外周部31および円柱部32のいずれか一方のみを接触面19,24,29,30に接触させるために、互いに対向する弾性部材の端面および接触面の一方を凹凸に形成している。
この他にもたとえば、弾性部材の端面および接触面の双方に凹凸を形成してもよい。この場合でも、双方に形成した凹凸の深さ(高さ)が互いに異なることにより、弾性部材の外周部31および円柱部32のいずれか一方のみを接触面19,24,29,30に接触させることができる。
【0069】
上記実施形態では、ハウジング7は、操作竿2に直接に取り付けられたホルダ5と、エンジン3を介して操作竿2に取り付けられたクラッチケース6との間に挟まれることにより、操作竿2に取り付けられる。
この他にもたとえば、操作竿2に対して複数のホルダ5を並べて取り付け、この複数のホルダ5の間にハウジング7を挟んでもよい。
また、操作竿2自体に突起部を形成し、この突起部をホルダ部として利用してもよい。
【0070】
上記実施形態は、本発明を刈払機1に適用した例である。
この他にもたとえば、本発明は、ポールソー、ポールヘッジトリマ、コーヒーハーベスタなど携帯型作業機に適用できる。
また、円柱部および外周部が、複数の円筒とこれらをつなぐ連結部とからなる形状であってもよい。
さらに、先端の弾性部材が、図5図9のいずれか、後端の弾性部材が図5図9のいずれかであればよい。なお、エンジン3を後端側に配置した場合には、エンジン3に近い後端側の弾性部材を、より防振効果が高い図6または図9の構成としてもよい。
【符号の説明】
【0071】
1 刈払機(携帯型作業機)、2 操作竿、3 エンジン、5 ホルダ(ホルダ部)、6 クラッチケース(ホルダ部)、7 防振ハウジング(ハウジング)、15 第1弾性部材(弾性部材)、19,24,29,30 接触面、31 外周部、32 円柱部、33 連結部、41 第2弾性部材(弾性部材)、51 第3弾性部材(弾性部材)、52 凸部、61 第4弾性部材(弾性部材)、62 凸部、63 凹部、71 第5弾性部材(弾性部材)、72 凸部
図1
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図6
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図8
図9