【実施例】
【0033】
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
本発明の実施例として、バランスウェイト切断装置を製造した。
【0034】
[バランスウェイト切断装置]
本実施例のバランスウェイト切断装置1は、
図1〜2に示したように、長尺のバランスウェイトBWを移送する移送装置2と、長尺のバランスウェイトBWがその表面を流れるガイド3と、バランスウェイトBWの両面粘着テープTを切断する切断刃40を有する切断刃装置4と、を有する。
【0035】
本実施例のバランスウェイト切断装置1は、
図3にその構成を示したバランスウェイトBWを切断する。
図3(a)はバランスウェイトBWの側面図を、
図3(b)は、バランスウェイトBWの上面図を、それぞれ示した。なお、バランスウェイトBWは、帯状の長尺状をなしており、
図3には、その一部を示した。
【0036】
バランスウェイトBWは、予め決められた質量に製造されたウェイト分体Wと、一方の粘着面にウェイト分体Wが並べて貼設された両面粘着テープTと、両面粘着テープTの他方の粘着面を保護する剥離紙Pと、を備えている。そして、バランスウェイトBWは、帯状の長尺状の両面粘着テープTに、小間隔を隔てた状態で、ウェイト分体Wが貼着されている。
【0037】
両面粘着テープTは、両面が粘着面となっている発泡樹脂よりなる幅が略一定の帯状の部材である。両面粘着テープTは、発泡樹脂よりなることで、弾性変形を許容する。
【0038】
ウェイト分体Wは、所定の質量(本実施例では5g)になるように調節された金属製(本実施例では鉄合金)でありその表面に防錆性の表面処理を施した部材である。本実施例のウェイト分体Wは、帯状の両面粘着テープTののびる方向(長手方向)に沿って、小間隔(予め決められた所定の間隔)を隔てた状態で、両面粘着テープTの一方の表面に貼着される。本実施例のウェイト分体Wは、長手方向に沿った断面形状が、略台形形状をなすように形成されている。
【0039】
移送装置2は、長尺のバランスウェイトBWを移送する装置である。移送装置2は、流れ方向の下流側に位置し、剥離紙Pを介してバランスウェイトBWを移送する。具体的には、移送装置2は、剥離紙Pを長手方向に引っ張るローラ20を有する。移送装置2は、ローラ20の回転の有無により、バランスウェイトBWの流れの有無及び流れる速度が決定する。
【0040】
ガイド3は、長尺のバランスウェイトBWがその表面を流れる部材である。すなわち、ガイド3は、移送装置2により引っ張られたバランスウェイトBWが、その引っ張り応力により面上をバランスウェイトBWが流れる部材である。
【0041】
ガイド3は、その表面が凸となる方向に湾曲している湾曲部30を有する。ガイド3の表面上を流れるバランスウェイトBWは、湾曲部30を流れるときには、バランスウェイトBWのウェイト分体Wの間の間隔が開いた状態となる。
【0042】
ガイド3は、湾曲部30に弾性樹脂よりなる受け部材35を有する。受け部材35は、切断刃40が押し付けられたときに弾性変形を生じて、剥離紙Pが押し付けられた方向に変位することを許容する。
【0043】
切断刃装置4は、バランスウェイトBWの両面粘着テープTを切断する切断刃40を有する装置である。切断刃装置4は、両面粘着テープTに対して切断刃40を押し付けることで切断する。切断刃装置4は、切断刃40が押し付けられる方向に受け部材35が位置するように配置されている。
切断刃装置4は、切断刃40の作動(切断刃40の押し付け、後退における動作量)を制御可能に設けられている。
【0044】
(バランスウェイト切断装置の動作)
本実施例のバランスウェイト切断装置1の動作を、具体的に説明する。
まず、バランスウェイトBWの剥離紙Pを、移送装置2のローラ20にセットし、移送装置2を作動する。
【0045】
移送装置2の作動により、バランスウェイトBWがガイド3の表面上を、所定の位置まで移送される。所定の位置とは、予め決められた位置であり、切断刃40の押し付けられる方向の延長線上に、バランスウェイトBWのウェイト分体Wの間が配置される位置である。移送されたバランスウェイトBWは、湾曲部30の表面上に載置された状態となる。このとき、バランスウェイトBWは、ウェイト分体Wの間の間隔が開いた状態となる。
【0046】
ウェイト分体Wの間の間隔が開いた状態のバランスウェイトBWは、両面粘着テープTの切断刃40が当たる表面の部分には、面が広がる方向の力がかかっている。この面が広がる方向の力により、切断刃40が押し付けられたときに、両面粘着テープTに弾性変形が生じにくくなり、切断刃40による両面粘着テープTの切断が促進される。
そして、切断刃装置4が作動して、バランスウェイトBWの間の両面粘着テープTに切断刃40が押し付けられる(
図4)。
【0047】
切断刃40が押し付けられた両面粘着テープT(及び剥離紙P)は、その裏面側に受け部材35が位置している。つまり、両面粘着テープT(及び剥離紙P)は、受け部材35に支持されている。このため、押し付けられた切断刃40は、両面粘着テープTに食い込み、切断刃40の押し付け量が増加することにより、せん断応力が付与され、切断される。
【0048】
両面粘着テープTを切断した切断刃40は、剥離紙Pと当接する。切断刃40と当接した剥離紙Pは、押し付けられた切断刃40とともに、押し付けられた方向に変移する。つまり、剥離紙Pは、切断刃40により切断されない(
図5)。
切断刃40は、所定の押し付け量まで押し付けられたら後退し、バランスウェイトBWと接触しなくなる。
【0049】
そして、再び、移送装置2が作動し、切断されたバランスウェイトBW及び新たに切断されるバランスウェイトBWが、所定の位置まで移送される。再び、両面粘着テープTが切断刃装置4により切断される。
以上のように、本実施例のバランスウェイト切断装置1は、帯状のバランスウェイトBWを、両面粘着テープTのみが切断された。
【0050】
上記のように本実施例のバランスウェイト切断装置1は、両面粘着テープTの他方の粘着面が剥離紙Pで保護された状態で、両面粘着テープTが切断される。つまり、両面粘着テープTが切断されるときに、他方の粘着面が保護されている。このため、両面粘着テープTの他方の粘着面の汚染が抑えられ、その結果として、バランスウェイトBWのホイールへの粘着力の低下が抑えられたものとなった。
【0051】
さらに、本実施例のバランスウェイト切断装置1は、剥離紙Pが切断されることなく、両面粘着テープTが切断される。つまり、移送装置2によるバランスウェイトBWの移送が途切れない。この結果、本実施例のバランスウェイト切断装置1は、バランスウェイトBWの切断を連続して行うことができる。
【0052】
(変形形態)
上記の実施例では、バランスウェイトBWは、ウェイト分体Wが長手方向に沿った断面形状が略台形形状をなすように形成されているが、この形状に限定されるものではない。すなわち、断面方形状,両端が略鋭角をなす略そろばんの珠の形状,両端がR形状をなす略俵型の形状等の形状であってもよい。
【0053】
[バランスウェイト貼付装置]
上記の実施例のバランスウェイト切断装置1は、バランスウェイト貼付装置5に用いることができる。本実施例のバランスウェイト貼付装置5を、
図4に示した。
【0054】
本実施例のバランスウェイト貼付装置5は、バランスウェイト供給部50,バランスウェイト接続部51,バランスウェイト切断部52,剥離紙切断部53,貼付治具移載部55を有する。
【0055】
バランスウェイト切断部52は、上記の本実施例のバランスウェイト切断装置1により形成される。バランスウェイト切断部52は、上記と同様に、バランスウェイトBWの両面粘着テープTのみを切断する。
【0056】
バランスウェイト供給部50は、帯状のバランスウェイトBWを連続的に供給する。本実施例では、バランスウェイト供給部50は、帯状のバランスウェイトBWがマガジンに収納された状態で用いられる。また、本実施例では、複数のマガジンが準備され、一つのマガジン内のバランスウェイトBWがなくなったら、別のマガジンに切り替えられる。
【0057】
バランスウェイト接続部51は、一つのマガジン内のバランスウェイトBWがなくなることを検知するとともに、切り替えられた別のマガジンに収納されたバランスウェイトBWを、先のバランスウェイトBWと接続する。
【0058】
貼付治具移載部55は、バランスウェイト切断部52により切断されたバランスウェイトBWを、ホイールに貼り付けるための貼付治具550に移載する。貼付治具移載部55は、バランスウェイト切断部52により両面粘着テープTのみが切断されたバランスウェイトBWを、剥離紙Pを剥離させながら貼付治具550の表面に、他方の粘着面が露出した状態で支持させる。
バランスウェイトBWが支持された貼付治具550は、ホイールの内周面に押し付けられて、バランスウェイトBWがホイールに貼設される。
【0059】
剥離紙切断部53は、バランスウェイトBWから剥離された剥離紙Pを所定の長さに切断する。この剥離紙Pの切断により、長尺の帯状の剥離紙Pが小片に切断される。
【0060】
(バランスウェイト貼付装置の動作)
本実施例のバランスウェイト貼付装置5は、まず、バランスウェイト供給部50のマガジンに収納されたバランスウェイトBWを引出し、移送装置2のローラ20に剥離紙Pをセットする。
【0061】
バランスウェイト切断部52の移送装置2を作動し、バランスウェイトBWのウェイト分体2の間が所定の位置にくるように、バランスウェイトBWを移送する。このとき、切断されたバランスウェイトBW(両面粘着テープTの切断位置よりも流れ方向の下流側のバランスウェイト)は、所定の数のウェイト分体Wを備えている(所定の合計質量を備えている)。
そして、バランスウェイト切断部52の切断刃装置4が作動し、切断刃40が両面粘着テープTのみを切断する。
切断刃40がバランスウェイトBWと当接しない位置まで後退したら、移送装置2を再び作動する。
【0062】
切断されたバランスウェイトBWは、貼付治具移載部55に移送され、貼付治具550に支持される。本実施例では、バランスウェイトBWが貼付治具550に移載されるときに、同時に、剥離紙PがバランスウェイトBWから剥離する。
【0063】
また、移送装置2の再び作動により、帯状のバランスウェイトBWが移送され、切断されていないバランスウェイトBW(両面粘着テープTの切断位置よりも流れ方向の上流側のバランスウェイト)が、所定の切断位置に移送される。そして、先と同様に、新たな所定の質量のバランスウェイトBWが切断される。
これらの動作が繰り返し行われ、連続してバランスウェイトBWのホイールへの組付けを行うことができる。
【0064】
本実施例のバランスウェイト貼付装置5は、一つのマガジン内のバランスウェイトBWがなくなることを検知すると、別のマガジンに切り替わり、その中に収納されたバランスウェイトBWの先端を先のバランスウェイトBWの終端とを、バランスウェイト接続部51で接続する。これにより、連続的にバランスウェイトBWを供給することができる。
【0065】
以上により、本実施例のバランスウェイト貼付装置5は、連続的にバランスウェイトBWを供給することができ、連続的に所定の質量のバランスウェイトBWをホイールに組み付けることができる。