(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1表示態様決定部は、前記表示態様を色又は大きさの一方として決定し、第2表示態様決定部は、前記表示態様を色又は大きさの他方として決定する請求項3に記載の表示装置。
前記数値変化量算出部は、前記数値変化量を、前記第1移動情報検出部によって検出された移動量が大きいほど、前記数値変化量を大きな値として算出する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の表示装置。
前記切換速度算出部は、前記切換速度を、前記検出された移動量が大きいほど、前記切換速度を速い値として算出する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の表示装置。
前記第3移動情報検出部は、前記第1移動情報検出部による前記第1次停止位置の検出時から一定時間の経過後に、前記操作位置の移動を検出した場合は、前記予め定められた方向を、前記第1移動情報検出部によって検出された移動方向と同一方向を示す方向とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の表示装置。
前記第4移動情報検出部は、前記第2移動情報検出部による前記第1次停止位置の検出時から一定時間の経過後に、前記操作位置の移動を検出した場合は、前記予め定められた方向を、前記第2移動情報検出部によって検出された移動方向と同一方向を示す方向とする請求項3又は請求項4に記載の表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係る表示装置及び表示制御プログラムについて図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る表示装置としての情報処理装置が備える内部構成の概略を示すブロック図である。
【0012】
本発明の一実施形態に係る表示装置としての情報処理装置1は、制御ユニット10と、
ROM11と、
RAM12と、HDD13と、表示部14と、通信インターフェイス15と、入力部16とを備える。これら各部は、互いにCPUバスによりデータ又は信号の送受信が可能とされている。
【0013】
制御ユニット10は、CPU等からなり、情報処理装置1全体の動作制御を司る。
ROM11は、情報処理装置1の基本動作についての動作プログラムを記憶する。
RAM12は、制御ユニット10の動作領域等として使用される。
【0014】
HDD13は、その記憶領域の一部に、印刷の対象とする文書データ又は画像データ等の各種データを記憶する。HDD13には、本発明の一実施形態に係る表示制御プログラムが記憶されている。制御ユニット10は、当該表示制御プログラムに従って動作することで、制御部100(当該表示制御に係る機能のみ)、個数検出部101、第1移動情報検出部102、第2移動情報検出部103、数値変化量算出部104、切換速度算出部105として機能する。但し、制御ユニット10の制御部100(当該表示制御に係る機能のみ)、個数検出部101、第1移動情報検出部102、第2移動情報検出部103、数値変化量算出部104、及び切換速度算出部105は、表示制御プログラムに基づく動作によらず、それぞれハード回路により構成されてもよい。以下、特に触れない限り、各実施形態について同様である。
【0015】
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)等からなり、各種データの内容、当該
情報処理装置1を操作する操作者に対する操作案内等が表示される。通信インターフェイス15は、ネットワーク接続された複合
機等とのデータ通信を行うためのインターフェイスとして機能する。
【0016】
表示部14には、タッチパネル部141が設けられている。タッチパネル部141は、表示部14の表示画面部分に設けられており、当該表示画面上における操作者による接触を接触位置(座標位置)と共に検知する。タッチパネル部141は、操作者による当該接触を検知すると、当該接触位置を示す検知信号を、制御部100、個数検出部101、第1移動情報検出部102、及び第2移動情報検出部103等に出力する。
【0017】
タッチパネル部141は、操作者が表示部14の表示画面上に指を接触させた状態で、指を表示画面上でスライド移動させると、最初に接触を検出した初期位置から、最後に接触を検出した最終位置までの各移動位置を示す検知信号を制御部100に出力する。また、タッチパネル部141は、操作者が表示部14の表示画面上に同時期に2つの指を接触させた場合には、当該2つの指による各接触位置を検出する。これにより、タッチパネル部141からの検知信号に基づいて、マルチタッチ操作が可能とされている。なお、タッチパネル部141は、特許請求の範囲における
操作位置検出部の一例となる。なお、当該タッチパネル部141には、表示画面への接触がなくても、操作者の指等が表示画面に対して一定距離まで接近した場合に当該指等を検出するタッチパネルも含まれる。このため、本実施形態でいう「接触」には、表示画面への接触がなくても指等が上記一定距離まで接近したことがタッチパネル部141の機能により検出される状態も、実質的に接触したとして含まれるものとする。本実施形態では、「接触位置」が特許請求の範囲における操作位置の一例となる。
【0018】
入力部16は、キーボードやマウス等から構成され、情報処理装置1に対する操作指示が操作者から入力される。例えば、ドキュメントの印刷指示等が入力部16に入力される。
【0019】
制御ユニット10は、上述したように、制御部100、個数検出部101、第1移動情報検出部102、第2移動情報検出部103、数値変化量算出部104、及び切換速度算出部105を備える。
【0020】
制御部100は、情報処理装置1全体の動作制御を司るものである。
【0021】
個数検出部101は、タッチパネル部141からの検知信号に基づいて、タッチパネル部141により2ヶ所の接触位置が同時期に検出されたかを検出する。
【0022】
第1移動情報検出部102は、個数検出部101により2ヶ所の接触位置が検出されたときに、一方の接触位置の初期位置から連続した座標位置となる接触位置が続けてタッチパネル部141により検出された後、当該検出が停止して停止位置(第1次停止位置)が検出された場合に、初期位置から第1次停止位置までの移動量を、タッチパネル部141から取得する上記検知信号に基づいて検出する。
【0023】
第2移動情報検出部103は、個数検出部101により検出された2ヶ所の接触位置であって、上記一方側とは異なる他方側の初期位置から連続した座標位置となる接触位置が続けてタッチパネル部141により検出された後、当該検出が停止して停止位置(第1次停止位置)が検出された場合に、初期位置から第1次停止位置までの移動量を、タッチパネル部141から取得する上記検知信号に基づいて検出する。
【0024】
数値変化量算出部104は、制御部100が表示部14に複数の数値を値の大きさ順に順次切り換えて表示させる場合における、表示切換毎の数値変化量を、第1移動情報検出部102によって検出された移動量から算出する。
【0025】
切換速度算出部105は、第2移動情報検出部103によって検出された上記移動量から、制御部100が上記算出された数値変化量で数値を順次切り換える際における表示切換毎の切換速度を算出する。
【0026】
制御部100は、特許請求の範囲における表示制御部として、表示部14の表示動作を制御する。制御部100は、複数の数値を値の大きさ順に順次切り換えて、表示部14に表示させる。制御部100は、数値変化量算出部104によって算出された数値変化量で数値を順次切り換えて表示し、当該切換表示時の切換速度を切換速度算出部105によって算出された切換速度として、表示対象とする数値を表示部14に切り換えて表示させる。
【0027】
制御部100が、例えば、数値0〜1000を順次切り換えて表示する場合に、数値を0→1→2→3→…→998→999→1000のように、1ずつの単位で表示を切り換える場合には、当該1が上記数値変化量である。
【0028】
また、制御部100が、数値0〜1000を順次切り換えて表示する場合に、数値を0→10→20→…→980→990→1000のように、10ずつの単位で表示を切り換える場合には、当該10が上記数値変化量である。
【0029】
また、上記切換速度は、制御部100が数値を上記数値変化量で切換表示する際における、表示中の数値から次に表示する数値に切り換えるまでの時間、換言すれば、表示対象とされる複数の数値のうち1つの数値を表示する表示時間である。
【0030】
次に、情報処理装置1における表示部14の表示制御について第1実施形態を説明する。
図2は、情報処理装置1における表示制御の第1実施形態を示すフローチャートである。
図3は表示部14の表示画面の一例を示す図である。
【0031】
情報処理装置1において、例えばワードプロセッサー等が起動されている状態で、操作者が、入力部16にドキュメントの印刷指示を入力すると、この印刷指示に基づいて、制御部100がプリンタードライバーを起動させる。表示部14には、制御部100による表示制御により、
図3に示すような印刷設定画面D1が表示されているものとする(S1)。
【0032】
この印刷設定画面D1は、印刷画像の拡大率・縮小率を指定する拡大率・縮小率設定画像表示領域d1、又は印刷部数を設定する部数設定画像表示領域d2を有している。これら拡大率・縮小率設定画像表示領域d1には、情報処理装置1が動作可能な機能として有する印刷画像の拡大縮小機能についてその設定値である拡大率及び縮小率を操作者から受け付けるための画像が表示される。部数設定画像表示領域d2は、情報処理装置1が動作可能な機能として有する印刷部数設定機能の設定値を、操作者から受け付けるための画像が表示される。すなわち、印刷設定画面D1は、これらの各機能の設定値を受け付けるための設定値入力画面である。
【0033】
表示部14に印刷設定画面D1が表示されている状態において、操作者が、例えば、拡大率・縮小率設定画像表示領域d1に指で接触すると、タッチパネル部141が、当該接触位置における表示画面上の座標位置を検出する。制御部100は、当該検出された座標位置と、拡大率・縮小率設定画像表示領域d1の座標位置として予め記憶している座標位置との一致をもって、操作者による拡大率・縮小率設定画像表示領域d1での接触を検出する。
【0034】
このようにして、機能の設定値を受け付けるための画像を表示する領域(拡大率・縮小率設定画像表示領域d1)における操作者による接触が検出されたとき、更に個数検出部101が当該検出された接触位置が2箇所であるかを検出する(S2)。
【0035】
個数検出部101が当該検出された接触位置が2箇所であると検出したとき(S2でYES)、制御部100は、操作者による表示画面へのマルチタッチ操作により設定値を示す数値の表示切換についての数値変化量及び切換速度を設定可能であることを示すメッセージを表示部14に表示させる(S3)。例えば、操作者が
図4に示すようにして、拡大率・縮小率設定画像表示領域d1に2つの指で接触したとき、制御部100は、
図5に例を示すメッセージ画面D2を、ポップアップウインドウにより印刷設定画面D1上に表示させる。制御部100は、当該メッセージ画面D2の表示を予め定められた時間(例えば、5秒)の経過後に停止させる。なお、S2でNOの場合は、処理は終了する。
【0036】
ここで、第1移動情報検出部102は、上記S2で検出された2箇所の接触位置のうちの1つの接触位置について、その座標位置を第1初期位置として記憶する。例えば、操作者が、表示画面に人指し指と親指の2つの指で接触しており、第1移動情報検出部102により人指し指の接触位置を第1初期位置として座標位置が記憶されているものとする。例えば、第1移動情報検出部102は、上記S2で検出された2つの接触位置のうち、座標位置がy方向に大きな値となる位置(縦方向において上側の位置)を、人指し指の接触による当該第1初期位置とする。操作者が、表示部14の表示画面上で当該第1初期位置に人指し指を接触させたまま、いずれかの方向に指をスライド移動させると、タッチパネル部141は、当該移動に伴って時間経過と共に変化する人指し指の各接触位置を示す検知信号を、第1移動情報検出部102に出力する。
【0037】
また、第2移動情報検出部103は、上記S2で検出された2つの接触位置のうち、上記第1移動情報検出部102による検出対象とされた方とは異なる他方の接触位置について、その座標位置を第2初期位置として記憶する。上記例の場合、第2移動情報検出部103により親指の接触位置を初期位置として座標位置が記憶される。例えば、第2移動情報検出部103、上記S2で検出された2つの接触位置のうち、座標位置がy方向に小さな値となる位置(縦方向に下側の位置)を、親指の接触による当該第2初期位置とする。そして、操作者が、表示部14の表示画面上で当該第2初期位置に親を接触させたまま、いずれかの方向に指をスライド移動させると、タッチパネル部141は、当該移動に伴って時間経過と共に変化する親指の各接触位置を示す検知信号を、第2移動情報検出部103に出力する。
【0038】
まず、第1移動情報検出部102は、タッチパネル部141から取得する上記検知信号の示す各接触位置の座標位置が、上記第1初期位置から連続した(繋がった)座標位置を示しているかを判断する(S4)。なお、S4でNOとなる場合は、処理は後述する
S8に移る。
【0039】
第1移動情報検出部102は、上記検知信号の示す各接触位置の座標位置が上記連続した座標位置を示していると判断している間は(S4でYES)、当該連続した座標位置を示す検知信号の受信が続いているか否かを判断している(S5でNO)。
【0040】
ここで、第1移動情報検出部102は、当該連続した座標位置を示す検知信号の受信が終了したとき、例えば、操作者が上記第1初期位置からの人指し指のスライド操作を停止させたことに応じて、上記第1初期位置からの連続した座標位置を示す接触位置の検出が終了したと判断したとき(S5でYES)、当該第1初期位置から、当該スライド操作が停止された最後の接触位置である第1次停止位置までの移動量を、上記検知信号が示す第1初期位置及び第1次停止位置の各座標位置に基づいて検出する(S6)。
【0041】
続いて、数値変化量算出部104は、S6で算出された人指し指の移動量MA1に応じた上記数値変化量を算出する(S7)。数値変化量算出部104は、例えば、各移動量と、各移動量に対応する数値変化量とを関連付けてデータテーブルにより記憶している。数値変化量算出部104は、当該データテーブルから、算出した移動量に対応する数値変化量を読み出すことによって、当該数値変化量を算出する。なお、数値変化量算出部104は、各移動量に対応する係数を記憶しており、当該係数を用いて当該数値変化量を算出するようにしてもよい。
【0042】
なお、例えば、数値変化量算出部104は、上記
S6で算出された移動量MA1の変化に比例させて上記数値変化量を算出する。すなわち、数値変化量算出部104は、移動量が大きいほど数値変化量を大きくし、移動量が小さいほど数値変化量を小さくする。
【0043】
例えば、
図6に示すように、操作者がマルチタッチ操作を行ったとき、第1移動情報検出部102により人指し指の初期位置A1から第1次停止位置A2までの移動量MA1が検出されると、数値変化量算出部104によって、当該移動量MA1に対応する数値変化量が算出される。
【0044】
例えば、
図7(A)に示すように、操作者が初期位置A1からスライドさせた人指し指の移動量MA1が小さい場合(例えば後述する移動量MA110の10分の1)には、制御部100が数値を0→1→2→3→…→998→999→1000のように1ずつの単位で表示を切り換えるように、数値変化量算出部104が数値変化量を算出する。
【0045】
また、
図7(B)に示すように、移動量MA1よりも大きな移動量MA102(例えば、移動量MA1の2倍)に対しては、制御部100が数値を0→2→4→6→…→996→998→1000のように2ずつの単位で表示を切り換えるように、数値変化量算出部104が数値変化量を算出する。
【0046】
また、
図7(C)に示すように、移動量MA1よりも大きな移動量MA110(例えば、移動量
MA1の10倍)に対しては、制御部100が数値を0→10→20→30→…→980→990→1000のように10ずつの単位で表示を切り換えるように、数値変化量算出部104が数値変化量を算出する。なお、
図7(C)には、図示の簡略化のために、移動量MA110の大きさを小さめに示している。
【0047】
これにより、操作者が表示部14の表示画面に人指し指及び親指を接触させてマルチタッチ操作を行う場合に、人指し指をスライド移動させるときのスライド移動量を調整することで、拡大率・縮小率設定画像表示領域d1に表示される数値を切り換えて新たな数値を表示させる際における、現在表示されている数値から次に表示される数値までの変化量(幅)を所望の値に設定することが可能になる。
【0048】
なお、S4でNOの場合は、第1初期位置から第1次停止位置までの移動量=0となるが、数値変化量算出部104は、当該移動量=0に対応する数値変化量として、当該移動量の検出時点で設定されている数値変化量を算出する。なお、S4でNOとなる場合は、処理はS8に移る。
【0049】
そして、第2移動情報検出部103は、親指の接触位置についてタッチパネル部141から取得する上記検知信号の示す各接触位置の座標位置が、上記第2初期位置から連続した(繋がった)座標位置を示しているかを判断する(S8)。なお、S8でNOとなる場合は、処理はS12に移る。
【0050】
第2移動情報検出部103は、上記検知信号の示す各接触位置の座標位置が上記連続した座標位置を示していると判断している間は(S8でYES)、当該連続した座標位置を示す検知信号の受信が続いているか否かを判断している(S9でNO)。
【0051】
ここで、第2移動情報検出部103は、当該連続した座標位置を示す検知信号の受信が終了したとき、例えば、操作者が上記第2初期位置からの親指のスライド操作を停止させたことに応じて、上記第2初期位置からの連続した座標位置を示す接触位置の検出が終了したと判断したとき(S9でYES)、当該初期位置から、当該スライド操作が停止された最後の接触位置である第1次停止位置までの移動量を、上記検知信号が示す第2初期位置及び当該第1次停止位置の各座標位置に基づいて検出する(S10)。
【0052】
続いて、切換速度算出部105は、上記
S10で算出された親指の移動量
MB1に応じて、制御部100が上記算出された数値変化量で数値を順次切り換える際における表示切換毎の切換速度を算出する(S11)。例えば、切換速度算出部105は、各移動量と、各移動量に対応する切換速度とを関連付けてデータテーブルにより記憶している。切換速度算出部105は、当該データテーブルから、算出した移動量に対応する切換速度を読み出すことによって、当該切換速度を算出する。なお、切換速度算出部105は、各移動量に対応する係数を記憶しており、当該係数を用いて当該切換速度を算出するようにしてもよい。
【0053】
例えば、
図8(A)に示すように、操作者が第2初期位置B1から第1次停止位置までスライドさせた親指の移動量MB1が検出された場合、切換速度算出部105によって、当該移動量MB1に対応する表示の切換速度が算出される。例えば、操作者が第2初期位置B1からスライドさせた親指の移動量MB1が小さい場合(例えば後述する移動量MB110の10分の1)には、制御部100が数値をn秒単位で表示を切り換えるように、切換速度算出部105が切換速度を算出する。
【0054】
また、
図8(B)に示すように、移動量MB1よりも大きな移動量MB102(例えば、移動量
MB1の2倍)に対しては、制御部100が数値を2n秒単位で表示を切り換えるように、切換速度算出部105が切換速度を算出する。
【0055】
また、
図8(C)に示すように、移動量MB1よりも遙かに大きな移動量MB110(例えば、移動量MB1の10倍)に対しては、制御部100が数値を10n秒単位で表示を切り換えるように、切換速度算出部105が切換速度を算出する。なお、
図8(C)には、図示の簡略化のために、移動量MB110の大きさを小さめに示している。
【0056】
なお、S8でNOの場合は、第2初期位置B1から第1次停止位置までの移動量=0となるが、切換速度算出部105は、当該移動量=0に対応する切換速度として、移動量MB1の検出時点で設定されている切換速度を算出する。
【0057】
これにより、操作者が表示部14の表示画面に人指し指及び親指を接触させてマルチタッチ操作を行う場合に、親指をスライド移動させるときのスライド移動量MB1を調整することで、拡大率・縮小率設定画像表示領域d1に表示されている数値から次に表示される数値を表示するまでの速度(時間)を所望の値に設定することが可能になる。
【0058】
ここまでの処理を操作者による操作と対応付けて説明する。例えば、
図5に示したように、操作者が表示部14に表示されている印刷設定画面D1の拡大率・縮小率設定画像表示領域d1に人指し指及び親指の両方で接触すると、第1移動情報検出部102が人指し指による接触位置を第1初期位置A1、
第2移動情報検出部103が親指による接触位置を第2初期位置B1として記憶する。
【0059】
続いて、操作者が、
図6に示すように、上記第1初期位置A1から人指し指を例えば
図6の上方向にスライド移動させ、ある地点A2で当該スライド動作を停止させ、更に、上記第2初期位置B1から親指を例えば
図6の下方向にスライド移動させ、ある地点B2で当該スライド動作を停止させたとすると、第1移動情報検出部102は、当該地点A2の座標位置を第1次停止位置A2として記憶し、第1初期位置A1から第1次停止位置A2までの移動量MA1を算出する。また、第2移動情報検出部103は、当該地点B2の座標位置を第1次停止位置B2として記憶し、第2初期位置B1から第1次停止位置B2までの移動量MB1を算出する。そして、数値変化量算出部104が移動量MA1に基づいて数値変化量を算出し、切換速度算出部105は、移動量MB1に基づいて数値の切換速度を算出する。
【0060】
図2を用いた説明に戻る。この後、操作者による拡大率・縮小率設定画像表示領域d
1、又はプルアップ・プルダウンキー画像d12における接触がタッチパネル部141により検出されると、制御部100は、
S7で数値変化量算出部104により算出された数値変化量と、さらに、S11で切換速度算出部105により算出された切換速度を用いて、表示対象とする複数の数値を順次切り換えて表示部14に表示させる(S12)。
【0061】
これにより、操作者は、マルチ
タッチ操作により人指し指及び親指を異なる2方向にスライド移動させ、初期位置からの人指し指及び親指の各スライド移動量を調整するという簡単な操作で、表示部14に設定値の候補値として切換表示される数値について、その数値変化量と切換速度の両方を調整できる。
【0062】
例えば、操作者は、数値が値1毎に切換表示される場合には、所望の値を早く表示させるために切換速度を速くしたり、数値が値10毎に切換表示される場合には、表示される値の変化を見やすくするために切換速度を遅くするといった調整を、表示画面上でのマルチ
タッチ操作によって簡単に行える。
【0063】
すなわち、操作者は、数値表示時における上記数値変化量及び切換速度の変更を、マルチタッチ操作時の指の動きで行うことが可能であるため、従来のような特別なプログラムを起動して設定変更を行う場合の操作よりも、効率よく行うことができる。
【0064】
なお、上記実施形態は、(1)操作者が人指し指及び親指を同時期にスライド移動させる場合と、(2)操作者が人指し指及び親指を表示部14の表示画面に接触させた後、人指し指及び親指のいずれか一方を先にスライド移動させ、当該スライド移動を完了した後に、他方の指をスライド移動させる場合、のいずれも含む。
【0065】
操作者による当該人指し指と親指によるスライド操作が同時期に行われる場合、上記S4〜S7と、S8〜S11の処理は並行して行われる。また、親指の方が先にスライド移動した場合は、S8〜S11の処理が先に行われる。これにより、第1移動情報検出部102及び第2移動情報検出部103は、操作者によるマルチタッチ操作による人指し指及び親指のスライド移動に伴う移動量を検出可能である。
【0066】
次に、第2実施形態に係る情報処理装置1を説明する。
図9は、本発明の第2実施形態に係る表示装置としての情報処理装置が備える内部構成の概略を示すブロック図である。なお、
図1を用いて説明した第1実施形態と同様の構成は説明を省略する。
【0067】
第2実施形態に係る情報処理装置1の制御ユニット10は、第3移動情報検出部106、第1表示態様決定部107、第4移動情報検出部108、及び第2表示態様決定部109を更に備える。
【0068】
第3移動情報検出部106は、第1移動情報検出部102によって検出された第1次停止位置から連続する座標位置となる接触位置が予め定められた方向に続けてタッチパネル部141により検出された後に当該検出が再度停止した場合における、前記第1次停止位置から当該再度停止した第2次停止位置までの移動量を検出する。
【0069】
第2実施形態では、第1移動情報検出部102は、上記初期位置から第1次停止位置までの移動量に加え、その移動方向を、上記タッチパネル部141からの検知信号の示す初期位置及び第1次停止位置の座標位置に基づいて検出する。上記予め定められた方向は、例えば、初期位置から第1次停止位置に向かう当該移動方向に対して直交する方向とされる。なお、予め定められた方向は、当該直交方向に限定されず、他の方向とすることも可能である。
【0070】
第1表示態様決定部107は、第3移動情報検出部106によって検出された上記移動量に応じて、表示部14への表示対象とされる数値の第1表示態様を決定する。本実施形態では、第1表示態様決定部107は、第1表示態様として、表示対象とされる数値の表示色を決定するものとする。第1表示態様決定部107は、例えば、各移動量と、各移動量に対応する表示色とを関連付けてデータテーブルにより記憶している。第1表示態様決定部107は、当該データテーブルから、算出された上記移動量に対応する表示色を読み出すことによって、当該移動量に応じた表示色を算出する。
【0071】
また、第1表示態様決定部107により決定される上記表示態様としての表示色としては、数値を示す文字自体の文字色の他、当該文字が表示される領域の背景色であってもよい。以下には、文字色の場合を例にして説明する。
【0072】
なお、第1表示態様決定部107は、第3移動情報検出部106によって検出された上記移動量の変化に比例させて上記表示色を算出する。すなわち、第1表示態様決定部107は、移動量が大きいほど表示を明るく、例えば暖色系に近付け、移動量が小さいほど表示色を暗く、例えば、寒色又は黒に近付ける。
【0073】
第4移動情報検出部108は、
第2移動情報検出部103によって検出された上記第1次停止位置から連続する座標位置となる接触位置が予め定められた方向に続けてタッチパネル部141により検出した後に当該検出が再度停止した場合における、上記第1次停止位置から当該再度停止した第2次停止位置までの移動量を検出する。
【0074】
第2実施形態では、第2移動情報検出部103は、上記初期位置から第1次停止位置までの移動量に加え、その移動方向を、上記タッチパネル部141からの検知信号の示す座標位置に基づいて検出する。上記予め定められた方向は、例えば、初期位置から第1次停止位置に向かう当該移動方向に対して直交する方向とされる。なお、予め定められた方向は、当該直交方向に限定されず、他の方向とすることも可能である。
【0075】
第2表示態様決定部109は、第4移動情報検出部108によって検出された上記移動量に応じて、表示部14での表示対象とされる数値の第2表示態様を決定する。本実施形態では、第2表示態様決定部109は、第2表示態様として、表示対象とされる数値の文字サイズを決定するものとする。第2表示態様決定部109は、例えば、各移動量と、各移動量に対応する文字サイズとを関連付けてデータテーブルにより記憶している。第2表示態様決定部109は、当該データテーブルから、算出した移動量に対応する文字サイズを読み出すことによって、当該移動量に応じた文字サイズを算出する。なお、第2表示態様決定部109は、各移動量に対応する係数を記憶しており、当該係数を用いて当該文字サイズを算出するようにしてもよい。
【0076】
なお、第2表示態様決定部109は、第4移動情報検出部108によって検出された上記移動量の変化に比例させて上記文字サイズを算出する。すなわち、第2表示態様決定部108は、移動量が大きいほど文字サイズを大きくし、移動量が小さいほど文字サイズを小さくする。
【0077】
制御部100は、第1表示態様決定部107により決定された第1表示態様としての例えば表示色と、第2表示態様決定部109により決定された第2表示態様としての例えば文字サイズとを用いて、上記算出された数値変化量で上記数値を表示部14に順次切り換えて表示し、当該切換表示時の切換速度を上記算出された切換速度とする。
【0078】
次に、第2実施形態に係る情報処理装置1における表示制御を説明する。
図10及び
図11は、第2実施形態に係る情報処理装置1における表示制御を示すフローチャートである。なお、
図2に示した第1実施形態と同様の処理は説明を省略する。
【0079】
第2実施形態では、操作者が、表示画面に接触させた2つの指の一方を一方向にスライド移動させた後、更に当該指を別の第2の方向にスライド移動させるものとし、この第2方向へのスライド移動時のスライド量に応じて、表示対象とされる数値の表示態様、例えば色又は大きさを設定可能とするものである。
【0080】
第2実施形態では、
図2に示した第1実施形態と同様に、第1移動情報検出部102により、例えば人指し指についての上記第1初期位置から第1次停止位置までの移動方向及び移動量が検出され、当該移動量に基づく数値変化量が算出された後に(S21〜S27)、第3移動情報検出部106は、タッチパネル部141から取得する検知信号が示す上記各接触位置の座標位置が、上記第1次停止位置から上記予め定められた方向に連続した座標位置を示すかを判断する(S28)。
【0081】
第3移動情報検出部106は、上記検知信号の示す各接触位置の座標位置が、第1次停止位置から連続した座標位置を示していると判断している間は(S28でYES)、当該連続した座標位置を示す検知信号の受信が続いているか否かを判断している(S29でNO,S28)。なお、S28でNOの場合は、処理はS
32に移る。
【0082】
ここで、第3移動情報検出部106が、当該連続した座標位置を示す検知信号の受信が終了した、すなわち、操作者が上記第1次停止位置からの上記予め定められた方向における指のスライド操作を停止させ、上記第1次停止位置からの連続した座標位置を示す接触位置の検出が終了したと判断したときは(S29でYES)、当該第1次停止位置から、当該スライド操作が停止された接触位置である第2次停止位置までの移動量を、上記検知信号が示す第1次停止位置及び第2次停止位置の各座標位置に基づいて検出する(S30)。
【0083】
この処理を操作者による操作と対応付けて説明する。例えば、
図12に示すように、操作者が上記第1次停止位置A2から、人指し指を上記予め定められた方向として上記移動方向DR1に対して直交する方向DR2にスライド移動させ、ある地点A3で当該スライド動作を停止させると、第3移動情報検出部106は、当該地点A3の座標位置を第2次停止位置A3として記憶し、第1次停止位置A2から第2次停止位置A3までの移動量MA2を算出する。
【0084】
続いて、第1表示態様決定部107は、上記S30で算出された移動量MA2に応じて、制御部100が上記算出された数値変化量で数値を順次切り換える際における表示色を決定する(S31)。
【0085】
上記
図12を用いて説明したように、第3移動情報検出部106により第1次停止位置A2から第2次停止位置A3までの移動量MA2が検出された場合、第1表示態様決定部107によって、当該移動量MA2に対応する表示色としての青色が決定される。例えば、
図13(A)に示すように、操作者が第1次停止位置A2からスライドさせた人指し指の移動量MA2が小さい場合(例えば後述する移動量MA210の10分の1)には、制御部100が数値を青色で表示させるように、第1表示態様決定部107が表示色を決定する。
【0086】
また、
図13(B)に示すように、移動量MA2よりも大きな移動量MA202(例えば、移動量MA2の2倍)に対しては、制御部100が数値の表示色を緑色として表示を切り換えるように、第1表示態様決定部107が表示色を決定する。
【0087】
また、
図13(C)に示すように、移動量MA2よりも大きな移動量MA210(例えば、移動量MA2の10倍)に対しては、制御部100が数値の表示色を赤色として表示を切り換えるように、第1表示態様決定部107が表示色を決定する。なお、
図13(C)には、図示の簡略化のために、移動量MA
210の大きさを小さめに示している。
【0088】
これにより、操作者が表示部14の表示画面において第1次停止位置A2から予め定められた方向へ人指し指をスライド動作させたときにスライド移動量MA2を調整することで、拡大率・縮小率設定画像表示領域d1に順次切換表示される数値の表示色を所望の色に設定することが可能になる。
【0089】
そして、第2移動情報検出部103により、例えば親指についての上記初期位置から第1次停止位置までの移動方向及び移動量が検出され(S32〜S34)、当該移動量に基づく数値の切換速度が算出された後には(S35)、上記と同様にして、第4移動情報検出部108は、タッチパネル部141から取得する検知信号が示す上記各接触位置の座標位置が、上記第1次停止位置から上記予め定められた方向に連続した座標位置を示すかを判断する(S36)。
【0090】
第4移動情報検出部108は、上記検知信号の示す各接触位置の座標位置が、第1次停止位置から連続した座標位置を示していると判断している間は(S36でYES)、当該連続した座標位置を示す検知信号の受信が続いているか否かを判断している(S37でNO,S36)。
【0091】
ここで、第4移動情報検出部108が、当該連続した座標位置を示す検知信号の受信が終了した、すなわち、操作者が上記第1次停止位置からの上記予め定められた方向における親指のスライド操作を停止させ、上記第1次停止位置からの連続した座標位置を示す接触位置の検出が終了したと判断したときは(S37でYES)、当該第1次停止位置から、当該スライド操作が停止された接触位置である第2次停止位置までの移動量を、上記検知信号が示す第1次停止位置及び第2次停止位置の各座標位置に基づいて検出する(S38)。
【0092】
この処理を操作者による操作と対応付けて説明する。例えば、
図14に示すように、操作者が上記第1次停止位置B2から、親指を上記予め定められた方向として上記移動方向DR3に対して直交する方向DR4にスライド移動させ、ある地点B3で当該スライド動作を停止させると、第
4移動情報検出部
108は、当該地点B3の座標位置を第2次停止位置B3として記憶し、第1次停止位置B2から第2次停止位置B3までの移動量MB2を算出する。
【0093】
続いて、第2表示態様決定部109は、上記S38で算出された移動量に応じて、制御部100が上記算出された数値変化量で数値を順次切り換える際における文字サイズを決定する(S39)。
【0094】
例えば、
図15(A)に示すように、操作者が第1次停止位置B2からスライドさせた親指の移動量MB2が小さい場合(例えば後述する移動量MB210の10分の1)には、制御部100が数値を5ptの文字サイズで表示させるように、第2表示態様決定部109が文字サイズを決定する。
【0095】
また、
図15(B)に示すように、移動量MB2よりも大きな移動量MB202(例えば、移動量MB2の2倍)に対しては、制御部100が数値の文字サイズを10ptとして表
示を切り換えるように、第2表示態様決定部109が文字サイズを決定する。
【0096】
また、
図15(C)に示すように、移動量MB2よりも遙かに大きな移動量MB210(例えば、移動量MB2の5倍)に対しては、制御部100が数値の文字サイズを25ptとして表示を切り換えるように、第2表示態様決定部109が文字サイズを決定する。なお、
図15(C)には、図示の簡略化のために、移動量MB210の大きさを小さめに示している。
【0097】
これにより、操作者が表示部14の表示画面において第1次停止位置B2から予め定められた方向へ親指をスライド動作させたときにスライド移動量MB2を調整することで、拡大率・縮小率設定画像表示領域d1に順次切換表示される数値の文字サイズを所望の大きさに設定することが可能になる。
【0098】
なお、上記第
3移動情報検出部
106による検出対象となる指のスライド動作と、第
4移動情報検出部
108による検出対象となる指のスライド動作とは、同時期に行われてもよい。また、第
3移動情報検出部
106及び第
4移動情報検出部
108による移動量の検出も同時期に行われてもよい。第1表示態様決定部107及び第2表示態様決定部109による表示態様の決定も、同時期に行われてもよい。
【0099】
この後、操作者による拡大率・縮小率設定画像表示領域d
1、又はプルアップ・プルダウンキー画像d12における接触がタッチパネル部141により検出されると、制御部100は、S27で数値変化量算出部104により算出された数値変化量、S31で決定された表示色、S35で切換速度算出部105により算出された切換速度、及びS39で決定された文字サイズを用いて、表示対象とする複数の数値を順次切り換えて表示部14に表示させる(S40)。
【0100】
これにより、操作者は、表示部14の表示画面に2つの指で接触して、そのうちの一方の指を2方向にスライド移動させ、各方向においてのスライド移動量を調整するという一連の簡単な操作で、表示部14に設定値の候補値として切換表示される数値の数値変化量と表示色の両方を調整できる。
【0101】
さらに、操作者は、他方の指を2方向にスライド移動させ、各方向においてのスライド移動量を調整するという一連の簡単な操作で、上記数値の切換速度と文字サイズの両方を調整できる。
【0102】
また、操作者は、上記数値変化量や切換速度に合わせて、表示色や文字サイズといった表示態様を、表示画面上での指のスライド操作によって簡単に行える。
【0103】
すなわち、操作者は、数値表示時における上記数値変化量、切換速度、表色、及び文字サイズの変更を、シームレスな2つの指の一連の動きで行うことが可能であるため、従来のような特別なプログラムを起動して設定変更を行う場合の操作よりも、効率よく行うことができる。
【0104】
また、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、
図16に示すように、上記第2実施形態と同様にして、第1移動情報検出部102によって、第1
初期位置から連続した座標位置となる各接触位置が予め定められた一定数連続して検出された後(S54でYES)、上記初期位置からの連続した座標位置を示す接触位置の検出が停止したと判断されたとき(S55でYES)、第3移動情報検出部106が、例えば制御ユニット10に内蔵されるタイマーにより、当該検出停止時点、すなわち、第1次停止位置の検出時点からの時間経過の計測を開始する(S56)。第1移動情報検出部102は第1初期位置からの上記移動方向及び移動量を検出し(S57)、数値変化量算出部104は数値変化量を算出する(S58)。
【0105】
そして、第3移動情報検出部106が、第1次停止位置から連続する座標位置となる接触位置を検出したとき(S59でYES)、S56で計測を開始した経過時間が予め定められた一定時間(例えば、2秒。
図16では「所定値」として示す)に達しているか否かを判断する(S60)。
【0106】
第3移動情報検出部106は、経過時間が上記一定時間に達していると判断した場合(S60でYES)、第1移動情報検出部102によって検出された移動方向(すなわち、初期位置から第1次停止位置に向かう方向)と同一方向に向けて、上記第1次停止位置から連続した座標位置となる各接触位置が予め定められた一定数連続して検出されているかを判断する(S61)。
【0107】
第3移動情報検出部106は、上記同一方向に、第1次停止位置から連続した座標位置となる各接触位置が予め定められた一定数連続して検出されていると判断し(S61
でYES)、上記第1次停止位置からの連続した座標位置を示す接触位置の検出が終了したと判断したときに(S62でYES)、当該第1次停止位置から当該第2次停止位置までの移動量を、上記検知信号が示す第1次停止位置及び第2次停止位置の各座標位置に基づいて検出する(S63)。この後、第2実施形態と同様にして、第1表示態様決定部107が、当該検出された第2次停止位置までの移動量に基づいて表示態様(表示色)を決定する(S64)。
【0108】
なお、
図16において、丸記号で囲って示す各数字は、
図10及び
図11に丸記号で囲った同一の数字が示す先の処理に繋がることを示す。
【0109】
また、S60において、第3移動情報検出部106が、経過時間が上記一定時間に達していないと判断した場合は(S60でNO)、
図10及び
図11に示した処理と同様の処理、すなわち、タッチパネル部141から取得する検知信号の示す上記各接触位置の座標位置が、上記第1次停止位置から上記予め定められた方向に連続した座標位置を示しているときに、第1表示態様決定部107は、第1次停止位置からの移動量に応じた表示態様の設定を行う(
図10のS28〜S31)。
【0110】
例えば、操作者が、初期位置から人指し指をスライド動作させて第1次停止位置で当該スライド動作を停止させたとき、操作者が次の更なるスライド動作を上記一定時間経過してから行うと、第3移動情報検出部106は、操作者の指が初期位置から第1次停止位置に向かって移動していた方向と同一方向におけるスライド動作での移動量を検出し、第1表示態様決定部107が、当該検出された第2次停止位置までの移動量に基づいて表示態様(表示色)を決定する。
【0111】
このため、
図17に示すように、操作者は、初期位置から第1次停止位置まで人指し指をスライド移動させた後、第1
次停止位置で人指し指を止め、上記一定時間の経過後にそれまでのスライド移動と同じ方向に人指し指をスライド移動させれば、当該人指し指のスライド移動量を変化させることで、上述した数値変化量算出用の移動量MA1及び表示色算出用の移動量MA2を調整でき、上記数値変化量及び表示色を所望の値に変更できる。
【0112】
なお、第2移動情報検出部103による移動量、移動方向及び切換速度の検出後、第4移動情報検出部108による移動量検出、及び第2表示態様決定部109による表示態様決定についても、上記と同様の処理が行われる。
【0113】
また、上記実施形態では、本発明に係る表示装置の一実施形態としてパーソナルコンピューターを例にした情報処理装置1を示しているが、本発明はこれに限定されない。本発明は、スマートフォン、携帯モバイル機器、画像形成装置等、タッチパネル機能を有する表示部を有する機器に適用が可能である。
【0114】
また、
図1乃至
図17を用いて上記各実施形態に示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明の構成及び処理はこれに限定されるものではない。