(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5961706
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】水冷式の調量モジュール
(51)【国際特許分類】
F01N 3/08 20060101AFI20160719BHJP
【FI】
F01N3/08 BZAB
【請求項の数】11
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-552578(P2014-552578)
(86)(22)【出願日】2013年1月4日
(65)【公表番号】特表2015-505350(P2015-505350A)
(43)【公表日】2015年2月19日
(86)【国際出願番号】EP2013050076
(87)【国際公開番号】WO2013110484
(87)【国際公開日】20130801
【審査請求日】2014年7月17日
(31)【優先権主張番号】102012201203.6
(32)【優先日】2012年1月27日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501125231
【氏名又は名称】ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(72)【発明者】
【氏名】マルティン・キオントケ
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン・ポール
(72)【発明者】
【氏名】アヒム・クニッテル
(72)【発明者】
【氏名】ヨッヘン・ヴィンクラー
【審査官】
今関 雅子
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2012/136789(WO,A1)
【文献】
国際公開第2011/100337(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01N 3/00−3/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の排ガス管路内に還元剤を調量供給するための調量モジュール(10)であって、前記調量モジュール(10)が冷却体(22,24)を有していて、該冷却体(22,24)を、内燃機関を冷却するために用いられる冷却液が流れ、前記調量モジュール(10)が電気接点(20)を有している形式のものにおいて、
前記調量モジュール(10)がフルハウジング(38)を備えており、該フルハウジング(38)が下部の冷却体(22)および上部の冷却体(24)を有しており、これらの冷却体(22,24)内を指向性の冷却剤流(34)が、弁先端領域(18)から電気接点(20)に向かって流れ、
前記下部の冷却体(22)に回転可能なフランジ(23)が支持されており、該フランジ(23)の外周面に少なくとも1つの冷却液供給口(14)が配置されていることを特徴とする、調量モジュール(10)。
【請求項2】
前記回転可能なフランジ(23)が前記下部の冷却体(22)に回転可能に支持されていて、360°の範囲(64)内で無段階に回転可能であることを特徴とする、請求項1記載の調量モジュール(10)。
【請求項3】
前記下部の冷却体(22)および前記上部の冷却体(24)が、素材結合式の結合部(32)によって結合され、かつシールされていることを特徴とする、請求項1又は2記載の調量モジュール(10)。
【請求項4】
前記素材結合式の結合部(32)がレーザ溶接部として構成されていることを特徴とする、請求項3記載の調量モジュール(10)。
【請求項5】
前記下部の冷却体(22)の冷却面(28)と、前記下部の冷却体(22)の外側に支持された前記回転可能なフランジ(23)との間に、前記冷却剤流(34)の流れをガイドする流れガイド用薄鋼板(26)が配置されていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の調量モジュール(10)。
【請求項6】
前記上部の冷却体(24)の外周面に、冷却液戻し口(16)のための少なくとも1つの接続位置(46,48,50)が設けられていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の調量モジュール。
【請求項7】
前記接続位置(46,48,50)が、前記調量モジュール(10)の軸線に垂直な水平平面(42)に位置することを特徴とする、請求項6記載の調量モジュール(10)。
【請求項8】
少なくとも1つの前記冷却液戻し口(16)の接続位置(40)が、前記調量モジュール(10)の軸線に垂直な平面上の水平位置(42)または前記調量モジュール(10)の軸線を含む平面上の垂直位置(44)に配向されていることを特徴とする、請求項6または7記載の調量モジュール(10)。
【請求項9】
複数の還元剤供給口(12)が、前記調量モジュール(10)の軸線に垂直な水平平面(54)に放射状に配置されていることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の調量モジュール(10)。
【請求項10】
少なくとも1つの還元剤供給口(12)が、前記調量モジュール(10)の軸線に対して同軸的に配向されていることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の調量モジュール(10)。
【請求項11】
少なくとも1つの還元剤供給口(12)の軸線が、前記調量モジュール(10)の軸線に垂直な水平平面(54)に対して任意の角度に傾斜して配向されていることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の調量モジュール(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
特許文献1は、排気ガスを後処理するための装置に関する。この特許文献1には、自己点火式内燃機関の排気ガスを後処理するための装置が開示されており、この装置において、還元を行う触媒の作業形式を改善するために、触媒に供給された排気ガスに還元剤が与えられる。この場合、還元剤の供給は、電気制御式の調量弁を介して行われ、この調量弁は、1つの共通のハウジング内で制御弁と組み合わされている。この制御弁は、供給された圧縮空気を制御して提供するために用いられ、この圧縮空気内で調量弁を介して供給された所定量の還元剤が処理され、間欠的に排気ガス内に供給される。これは特に、調量弁および制御弁に尿素が堆積しかつ凝着するのを避けると共に、提供された還元剤を最適に処理するために役立つ。
【背景技術】
【0002】
特許文献2は、過剰空気で作業する内燃機関の排気ガスを後処理するための装置および方法に関する。この特許文献2には、排気ガス内のNO
X成分を還元するために用いられる還元触媒コンバータを有する、排気ガスを後処理するための装置が提案されている。この装置はさらに、還元触媒コンバータの上流側の排ガス管路内に還元剤を制御して供給するための電気式に制御可能な調量装置と、この調量装置を冷却するための装置とを有している。調量装置は噴射弁を有しており、この噴射弁は、排ガス管路に直接的に接続された二重壁形の弁収容体を有している。さらに、調量装置は圧縮空気発生装置を有しており、この圧縮装置発生装置は、少なくとも噴射弁の排ガスに近い方の部分を冷却するために、前記弁収容体の外壁と内壁との間のエアギャップ内に圧縮空気を吹き込む。
【0003】
弁収容体は、排ガス管路とは反対側に、噴射弁の直径に適合した切欠を有している。この切欠は内壁によって仕切られているので、噴射弁を組み込んだ状態で、噴射弁の噴射開口は、提供しようとする還元剤のための貫流開口を備えた、排ガス管路の壁部の高さ位置またはその直前に位置している。
【0004】
調量モジュール(Advanced Dosing Modul「高効率調量モジュール」=aDm)の開発において、尿素調量のために噴射弁が組み込まれる。このような調量弁において弁先端を排気ガス流にできるだけ近づけるために、この調量モジュール内で弁収容部が能動的に冷却される。これは、車両の冷却剤循環路への冷却体の接続部を介して行われる。これによって、調量弁を排気ガスの近くに配置した場合でも、弁先端温度が120℃を越えて上昇しないことが、保証される。
【0005】
このような構成の欠点は、上部領域、つまり調量弁の電気接点が存在する領域において冷却作用が得られない、という点にある。これによって、調量モジュールを、160℃より高い周囲温度において使用することは不可能である。調量弁のコイルおよび電気的なコネクタは、160℃を越える温度において損傷を受けるので、調量弁の電気接点若しくは弁の故障を考慮する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許公開第4436397号明細書
【特許文献2】ドイツ連邦共和国特許第19856366号明細書
【発明の概要】
【0007】
本発明によれば、内燃機関の排気ガス流内に還元剤を提供するための調量モジュールが提案されており、この調量モジュールは、フルハウジングによって包囲されていて、側方に液圧式の接続部を備えており、この接続部が、調量モジュールのほぼ全外周、つまり360°に亘って接触接続を可能にする。これによって、本発明により提案された調量モジュールを、200℃超の温度になり得る車両のエンジンルーム内に設置することが可能であり、この場合、提供されている狭い取り付けスペースを全面的に考慮することができる。一般的に、調量弁は、はるかに広い取り付けスペースが提供される、車両のアンダーボディー領域に組み込まれる。
【0008】
本発明により提案された解決策によって、一方では車両のエンジンルーム内の狭い取り付け状況を考慮することができ、他方では本発明により提案された、調量弁の完全な1つのハウジングによって、この調量弁が200℃以上の温度に耐えられることが確認されている。
【0009】
本発明により提案された解決策によって、特に調量モジュールの完全な1つのハウジングによって、調量モジュール全体の冷却が保証される。好適な形式で、完全なハウジング(フルハウジング)は、2つの追加的な部分によって実現され、これらの部分は、特に薄鋼板部分として構成されていて、下部の冷却体区分に取り付けられる。このような追加的な冷却体によって、例えば側方のコネクタ出口によって示されている電気接点が位置する、弁の上部領域を冷却することもできる。例えば、上部の追加的な、下部の冷却体に設けられた冷却体が、素材結合式の結合部によって、例えば、下部の冷却体とのレーザ溶接を介して、接続されていてよい。
【0010】
本発明により提案された、フルハウジングによって弁を被覆する解決策において、車両からの冷却剤はまず下部の冷却体内に導入されるので、この下部の冷却体の、最も熱い個所つまり弁の弁先端において最大冷却効率が得られる。これによって、本発明により提案された調量モジュールの弁先端領域の最適な冷却が得られる。弁先端が冷却されることに基づく熱吸収によって加熱された冷却液は、内側のレーザ溶接の領域で下部の冷却体から上部の追加的な冷却体に流入する。これによって、電気接点並びにマグネットコイルが存在する、調量モジュールの上部領域も冷却され得る。製造技術的に好都合な形式で、本発明により提案された解決策のフルハウジングは完全に、深絞り部分および曲げ部分によって形成することができ、これにより、本発明により提案された、調量モジュールを包囲するフルハウジングの安価な製造が可能である。
【0011】
本発明により提案された解決策はさらに、液圧式の接続部が高い自由度で形成され得ることを特徴としている。従って、還元剤例えば尿素水溶液(HWL)または尿素(AdBlue)の供給管のための、例えば液圧式の接続部は、理論上は全外周つまり360°に亘って、例えば45°または30°またはそれ以下にパターン化されて位置決めされ得る。
【0012】
弁体の下部領域に配置された冷却水供給口のための液圧式の接続部は、180°回転可能に構成することができるので、例えば角度を付けた接続部を用いて、15°または20°以下に段階付けされて構成され得る。
【0013】
冷却水入口、冷却水出口並びに還元剤供給口の位置の、このような自由度に基づいて、車両のエンジンルーム内に存在する狭い取り付けスペース状況を考慮することができる。さらに、このような冷却水供給口若しくは冷却水出口の高い自由度によって、高い変動性、つまり様々な顧客要求を考慮した高い自由度が、提供された取り付けスペースに基づいて保証される。さらに、本発明により提案された解決策によって、好適な形式で、フルハウジングに基づいて調量モジュールの冷却が、調量モジュールの電気接点の領域においても保証される。
【発明の効果】
【0014】
本発明により提案された解決策の利点は、既に上述したように、本発明により提案された調量モジュールの耐熱性が高められたという点にあり、従って、調量モジュールを車両のエンジンルーム内に組み込むこともできる。さらに、冷却水供給口若しくは還元剤供給口の位置決めの高い変動性によって、車両のエンジンルーム内の様々な組み込み状況を考慮することができる。
【0015】
本発明により提案された解決策の別の利点として、冷却水接続部を半径方向に取り付けたことによって、冷却体の小さい横断面が得られる、という点が挙げられる。これによって、シール領域若しくは固定領域を小さく設計することができる。これによって、より小さいシール並びにより小さいクランプを使用することができ、これは取り付けスペースにとって好都合であり、従って取り付けスペースに関する顧客の要求を良好に考慮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】フルハウジングを形成する下部および上部の冷却体を備えた調量モジュールの断面図である。
【
図2】下部の冷却体および上部の冷却体を有し、かつ冷却体を貫流する指向性の冷却剤流が示されている調量モジュールの断面図である。
【
図3】本発明により提案された、フルハウジングを備えた調量モジュールを上から見た斜視図である。
【
図4】還元剤供給口および冷却剤戻し口に関連した概略的な接続位置を備えた、本発明により提案された調量モジュールを上から見た斜視図である。
【
図5】回転可能に構成されたフランジを備え、該フランジの外周面に冷却液供給口が支えられている、本発明により提案された調量モジュールの下部領域を示す図である。
【
図6】還元剤供給口のための接続位置の別の変化例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、図面を用いて本発明を詳しく説明する。
【0018】
本発明により提案された調量モジュール10は、内燃機関の排ガス管路内で還元剤を調量するために用いられる。還元剤によって、内燃機関の排気ガスに含まれたNO
X成分がH
2OおよびN
2に還元される。還元剤として、主に尿素水溶液(HWL)またはその他の尿素混合物が使用される。公知の還元剤は、商品名AdBlue
(R)として公知であり、このような形式の調量システムに使用される。
【0019】
図1は、下部の冷却体および上部の冷却体を有するフルハウジングを備えた調量モジュール10の断面図を示す。
【0020】
図1による断面図は調量モジュール10を示し、この調量モジュール10の上部領域から、側方に突き出す還元剤供給口が延在する。この還元剤供給口12を介して還元剤は、調量モジュール10の調量弁36に流入する。調量モジュール10の調量弁36は、電気接点20を介して電気接触される。構造群としての調量弁36は、マグネットコイルを有しており、このマグネットコイルに電気接点20を介して給電可能であり、それによって調量弁36の弁先端領域18内で弁先端が開放若しくは閉鎖する。調量弁36の弁先端領域18内に位置する弁先端が開放すると、通常は微細噴霧されたスプレーミストとして提供される還元剤が、内燃機関の排ガス管路内に調量供給される。
【0021】
図1の図面にさらに示されているように、調量弁10は、冷却液供給口14と冷却液戻し口16とを有している。冷却液供給口14は、回転可能に構成されたフランジ23の外周面に配置されている。フランジ23は、下部の冷却体22の外側に回転可能に支持されており、下部の冷却体22はさらに流れガイド用薄鋼板26を有している。下部の冷却体22の外側に、クランプ状に構成されたシール31が配置されている。
【0022】
図1の断面図には、下部の冷却体22の冷却面が、ここでは破線で示され、かつ符号28で記されている。これと同様に、追加的な上部の冷却体24において冷却液によって濡らされる上部の冷却面30は、符号30により破線で示されている。
図1に破線で示された冷却面28若しくは30は、冷却液によって濡らされ、かつ冷却される。この冷却液は、好適には内燃機関の冷却回路から供給される冷却液である。追加的な上部の冷却体24と、下部の冷却体22の上端部の環状面との間に、素材結合式の結合部32として形成されたシールが配置されている。この素材結合式の結合部32は、好適にはレーザ溶接により形成される。
【0023】
図2に示した図には、やはり、下部の冷却体および上部の追加的な冷却体が、指向性の冷却剤流によって貫流される、本発明により提案された調量モジュールの断面図が示されている。
【0024】
図2に示した図は、実質的に
図1の断面図に示した調量モジュール10と同様に構成された調量モジュール10を示す。
図2に示した図に示されているように、好適には内燃機関の冷却回路から供給される冷却液が、冷却剤供給口14内に流入し、下部の冷却体22を包囲する、円筒形に構成されたガイド用薄鋼板によって、弁先端領域18に向かって下方に変向される。つまり、指向性の冷却剤流34は、冷却液供給口14を通過した後、まず垂直方向で下方に流れる、ということである。このことはつまり、その時点における温度レベルに関連して最も低い温度を有する冷却液が最も高温の領域、つまり内燃機関の排ガス管路の最も近くに位置する弁先端領域18内にガイドされる、ということである。これによって、弁先端領域18内において最大限の冷却が得られる。弁先端領域18を通過すると、指向性の冷却剤流18は、垂直方向で下部の冷却体22を通過して、
図2に示した断面図では詳しく示されていない少なくとも1つの開口を介して、上部の追加的な冷却体24に流れ込む。ここで、
図1に示された上部の冷却面30が、熱吸収に基づいて既に加熱された冷却液によって濡らされる。こうして、冷却液は、上部の追加的な冷却体24の領域において上部の冷却面30を濡らすことによって電気接点20を冷却し、それによって電気接点20の最大温度を160℃に制限することができる。
【0025】
本発明により提案された、下部の冷却体22および上部の追加的な冷却体24を含むフルハウジング38を用いて調量モジュール10を冷却することによって、調量モジュール10のすべての構成部材を冷却することができるので、この調量モジュール10は、車両のエンジンルームにも使用することができ、冷却に基づいて、200℃以上の周囲温度に晒すことができる。調量モジュール10の完全な冷却に基づいて、上部の追加的な冷却体24の領域内における電気接点20の故障若しくは破壊を恐れる必要はない。
【0026】
図2に示した図面からさらに分かるように、指向性の冷却剤流34は、少なくとも1つの冷却剤戻し口16を通って上部の追加的な冷却体24を通過し、再び内燃機関の冷却回路内に供給される。
【0027】
図3は、本発明により提案された調量モジュールの上から見た斜視図を示す。
【0028】
図3に示した図面によれば、この変化実施例では、還元剤供給口12、少なくとも1つの冷却水戻し口16並びに少なくとも1つの冷却液供給口14が、垂直平面で互いに上下に配置されている、ことが分かる。このことはつまり、冷却液管路若しくは還元剤供給管路が、調量モジュールの外周面を基準にして同じ側に位置している、ということである。前記流体接続部12,14,16とは反対側において、上部の追加的な冷却体24の側方に前記電気接点20が配置されている。フルハウジング38は、上部の追加的な冷却体24と、下部の冷却体22を包囲する、少なくとも1つの冷却液供給口14を有する回転可能なフランジ23とから形成される。符号18によって、下部の冷却体22によって包囲された弁先端領域18が示されており、この弁先端領域18は、調量モジュール10の、熱的に最も強く負荷される個所を示す。
【0029】
図4は、液圧式の接続部、特に還元剤供給口並びに冷却液戻し口の様々な可能な位置を示す。
【0030】
図4に示した斜視図によれば、上部の追加的な冷却体24の外周面に、冷却液戻し口16が様々な接続位置40を有し得ることが示されている。
図1および
図2に示した断面図、また
図3の斜視図にも示されているように、上部の追加的な冷却体24の外周面に1つの冷却液戻し口16だけが形成されているのに対して、
図4によれば、冷却剤戻し口16が、個別の複数の出口46,48,50を有していてもよいことが分かる。
図4によれば、冷却液戻し口16の個別の出口46,48,50は1つの水平平面42に示されている。しかしながら、液圧式の接続管路、ここでは特に冷却液戻し管路の位置に基づく高いフレキシブル性を可能にし、かつ提供するために、これが例えば車両のエンジンルーム内の狭い取り付けスペース状況に基づく組み込みの理由により必要であれば、接続位置46,48,50を例えば45°または
図4に位置44により示されているように90°だけ回転させる可能性も存在する。第1、第2および第3の接続位置46,48,50の回転可能性に関連して、短い管路経路を提供するための、並びに車両のエンジンルーム内に提供された狭い取り付けスペースを最適に利用するための様々な組み込み可能性が存在する。符号25により拡開角度が示されており、この拡開角度内で個別の接続位置46,48,50は互いに配向され得る。
【0031】
さらに
図4の上側に、還元剤供給口12の組み込み位置が示されている。
図4で選択された斜視図から、還元剤供給口12が、符号52で示された任意の組立位置に配置され得ることが分かる。調量モジュール10の円周方向位置に関連した還元剤供給口12の配置は、車両のエンジンルーム内の取り付け状況に基づいているか、若しくは車両のエンジンルーム内の所定の管路長さ若しくは管路位置に基づいている。
図4は、還元剤供給口12のための位置52が、斜視
図4で見て実質的に水平平面54に延在していることを示す。勿論、これとは異なり、水平平面54を取り付けスペースの必要に応じて傾けるか、それどころか符号56で示したように90°回転させる可能性も存在するので、ここでは図面的に示されていない還元剤供給口12を、垂直方向で上方から調量モジュール10の軸線に対して同軸的に調量モジュール10に配置することもできる。
図4に示した、水平平面54を基準にした90°回転56の代わりに、取り付け状況に応じた別の角度を選択してもよい。
【0032】
図4によればさらに、個別の接続位置46,48,50は、30°若しくは45°またはその他の任意の角度にパターン化60されて配置され得ることが分かる。それと同じことは、
図4の斜視図に符号58で示したように、30°若しくは45°に分割された、複数の還元剤供給口の変化例にも当てはまる。さらに
図4に示されているように、
図3と比較して、この変化実施例では、水平平面42に位置する、
図4に示したような、様々な接続位置46,48,50を有することができる冷却液戻し口16は、鋼管または特殊鋼管として回転切削、絞りまたは浸漬により製造することができる。接続位置46,48,50を、これらの接続位置46,48,50が、平面42とは異なる、垂直方向で上方から下方に延在する面かまたは傾斜面に配置され得るように、回転させることもできる。
【0033】
図4には、冷却液戻し口16のための接続位置40が、本発明により提案された解決策に従って、高い変動性を有し得ることが示されており、従って、提供された取り付けスペース並びに様々な管路ガイドに関連した様々な顧客の要求を、接続位置の高い変動性に基づいて、最大限考慮することができる。上記の関連性において、通常は、冷却液循環の範囲内で1つの冷却液供給口14若しくは1つの冷却液戻し口16だけが使用される、ということを指摘しておく。
【0034】
通常は、1つの冷却液供給口14ならびに1つの冷却液戻し口16だけが実現される。
図4には特に、顧客の側からの組み込みの必要性を考慮するために、還元剤供給口12の可能な複数の位置52が示されている。
【0035】
図4によれば、外周面に冷却液供給口14が配置されている、回転可能なフランジ23の下に、クランプ状に形成されたシール31が支持されていることが分かる。このシール31の下に、下部の冷却体22が延在しており、この冷却体22が弁先端領域18を支持している。
【0036】
図5の図面には、本発明により提案された調量モジュール10の下部領域が示されている。
【0037】
図5に示した斜視図から、上部の追加的な冷却体24の下側に回転可能なフランジ23が配置されていることが分かる。
図1および
図2の断面図から、回転可能なフランジ23の外周面に少なくとも1つの冷却液供給口14が形成されており、この回転可能なフランジ23が、下部の冷却体22に回転可能に支持されている、ことが分かる。
【0038】
図5に示した図面から、回転可能なフランジ23が、回転運動(符号62参照)を実施できることが分かる。下部の冷却体22に回転可能に支持された、回転可能なフランジ23が回転せしめられる角度範囲は、符号64で示されていて、少なくとも180°である。回転可能なフランジ23が回転方向で移動できる角度範囲64は、無段階に実施され、様々な顧客の要求に適合させることができる。回転部分段階は、>5°の値であれば、製造技術的に好適である。
【0039】
少なくとも1つの冷却液供給口が支持されている、回転可能なフランジ23の下に、下部の冷却体22の下端部が位置しており、この下部の冷却体22は、調量モジュール10の熱的に最も高い負荷範囲を形成する弁先端領域18を包囲している。
【0040】
図1〜
図5に関連して前述された本発明による調量モジュール10は、略完全に深絞り構成部分若しくは曲げ部分によって製造することができ、これは、特に本発明により提案された調量モジュール10の、大量生産による特に安価な製造を可能にする。
図5に記載されているように、回転可能なフランジ23の回転可能性に基づいて、また接続出口40、並びに出口46,48,50として示されている冷却剤戻し口16の位置決めの高い自由度、並びに少なくとも1つの還元剤供給口10の円周方向位置決めに関連した自由度に基づいて、液圧式の接続部の高い自由度が得られる。還元剤のための液圧接続部、つまり還元剤供給口12は、理論上は360°に亘って、例えば30°またはそれより小さくパターン化されて位置決めされてよい。冷却液供給口14のための液圧式の接続部は、無段階に360°に亘って位置決めされ得るが、これに対して冷却水戻し口16のための液圧式の接続部の位置決めは、180°に亘って例えば20°または30°の角度間隔で、角度を付けて構成された出口40によって位置決めされる。
【0041】
図6に示した図面には、還元剤供給口の可能な位置決めに関連した別の変化実施例が示されている。
【0042】
図6によれば、還元剤供給口が30°または45°でパターン化されて、実質的に水平方向に延在する平面54に位置決めされ得ることが分かる。
図6に示した図面には、水平平面54に関連して、還元剤供給口12が占めることができる可能な複数の位置が示されている。実際には、本発明により提案された調量モジュール10の組み込み状況に応じて、適当な位置が選択され、通常はプラスチック射出構成部分として製作された還元剤供給口12が相応の位置に組み込まれる。さらに、本発明により提案された解決策は、少なくとも1つの還元剤供給口12を、例えば30°または45°の傾斜角(
図6の位置66参照)で位置決めし、次いで、図示されていないが、少なくとも1つの還元剤供給口を垂直な組み込み位置で、つまり、実質的に調量モジュール10の軸線に配置する可能性も得られる。少なくとも1つの還元剤供給口12が位置決めされる傾斜角66に関連して、
図6には複数の可能な位置が示されているが、実際には、提供された組み込み状況を考慮して1つの位置だけが選択される。
【0043】
少なくとも1つの還元剤供給口12に関連して、様々な位置52に亘って延在する平面54の下側で、
図6に示した上から見た斜視図によれば調量モジュール10に、上部の追加的な冷却体24が延在しており、この上部の冷却体24の下に、回転可能なフランジ23が配置されていて、このフランジ23は少なくとも1つの冷却液供給口14を有している。
【符号の説明】
【0044】
10 調量モジュール
12 還元剤供給口
14 冷却液供給口
16 冷却液戻し口
18 弁先端領域
20 電気接点
22 下部の冷却体
23 フランジ
24 上部の冷却体
25 拡開角度
26 流れガイド用薄鋼板
28 下部の冷却面
30 上部の冷却面
31 シール
32 素材結合式の結合部
34 冷却剤流
36 調量弁
38 フルハウジング
40 接続位置
42 水平平面
44 垂直位置
46,48,50 出口、接続位置
52 組立位置、位置
54 水平平面
56 90°回転
58 分割
60 パターン化
62 回転運動
64 回転角度、範囲
66 傾斜角