(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5961781
(24)【登録日】2016年7月1日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】爪先伸縮ソックス
(51)【国際特許分類】
A41B 11/00 20060101AFI20160719BHJP
【FI】
A41B11/00 D
A41B11/00 K
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-178030(P2015-178030)
(22)【出願日】2015年9月10日
【審査請求日】2015年9月10日
(31)【優先権主張番号】特願2015-75540(P2015-75540)
(32)【優先日】2015年4月2日
(33)【優先権主張国】JP
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】597116252
【氏名又は名称】村山 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】村山哲夫
【審査官】
新田 亮二
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−346434(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3176084(JP,U)
【文献】
特開2012−207321(JP,A)
【文献】
実開平07−006211(JP,U)
【文献】
特開昭61−097402(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2001/0032349(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41B 11/00 − 11/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インソールの爪先先端に趾股ブリッジを備える運動シューズに履かれる爪先伸縮ソックスであって、前記爪先伸縮ソックスの足指の第1趾と第2趾を覆う爪先部または爪先部全体のみが、メッシュ状の嵩高系弾性糸を用いた編地からなる高伸縮性生地で成り、
該高伸縮性生地は、前記趾股ブリッジに当接状態となることによって窪み部が形成されると共に、前記趾股ブリッジとの当接状態が解除されることによって前記窪み部が元の状態に復元する伸縮性を有して成り、
素足を通した前記爪先伸縮ソックスを運動シューズに履き入れた状態で運動シューズの甲被部を靴紐又は緊締具で緊締することによって、運動時の足指先の瞬発始動力を運動シューズの爪先底部にロスなく伝達して運動能力を向上させることができることを特徴とする爪先伸縮ソックス。
【請求項2】
前記爪先伸縮ソックスのくるぶし部から上方にかけて自国内に住む人種の人肌色を配すると共に、該くるぶし部から爪先部を含む下方にかけて人肌色と色違いの模様を配し、前記上方に配された人肌色と、前記下方に配された人肌色と色違いの模様を形成する境界部が、相互に入り組む任意の曲線模様で形成されていることを特徴とする請求項1記載の爪先伸縮ソックス。
【請求項3】
前記爪先伸縮ソックスのくるぶし部の後方の片側または両側に、記号、文字、図形などで構成される任意の造形模様を配していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の爪先伸縮ソックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運動時の足指先の瞬発始動力を趾股ブリッジが設けられた運動シューズの爪先底部にロスなく伝達することによって運動能力を向上させることができると共に、平常時における爪先部の見栄えを良くする爪先伸縮ソックスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ソックスの足底部にラバーや突起を設けて靴中でのスベリを防止したり、足への衝撃を緩和する緩衝材を編み込んだり、糸の編み方や素材の選択によって締め付け効果を生み出したり、さらに靴中の蒸れを防止したりしてソックスの着用時における不快な装着感を改善する多様のスポーツソックスが提供されている。
【0003】
しかしながら、それらのスポーツソックスを履くことによって着用時における不快な装着感は解消することができるが、瞬発始動力、推進力、瞬発力、制動力(踏ん張り度)などの運動能力は向上させることができないことから、従来より爪先を二股状態としたり、爪先の足指を露出させたりして運動能力を向上させようとする提案がなされている。
【0004】
例えば、インナーソックス着用時のズレを防止し、外観の見栄えを良くすることを目的とする「インナーソックス」(特許文献1参照)の提案や、5本指ソックスによって靴中の親指部と中敷のズレを防止して制動力(踏ん張り度)を得ると共に、無端弾性帯によって推進力、瞬発力などの運動能力をアップする「5本指スポーツソックス」(特許文献2参照)が提案され、公知技術となっている。
【0005】
しかしながら、係る「インナーソックス」提案や、「5本指スポーツソックス」の提案は、爪先の足指が露出していることによって、発汗による中敷ソールとのスベリの問題や、足指同士が接触する問題や、ソックスを履いていない分だけ隙間空間が拡大する問題や、ソックスを履いている時と比べて装着性ならびにフィット感が劣るといった多くの問題点があるものであった。
【0006】
また、靴下の爪先部をウーリーナイロン糸又はスパンテックス糸などのような崇高系弾性糸で適宜組織に編成し、その部分を熱可塑性合成繊維を紡糸したままの生糸にて編成した「靴下」(特許文献3参照)が提案され、公知技術となっている。
【0007】
しかしながら、係る「靴下」提案は、靴下の爪先部をウーリーナイロン糸又はスパンテックス糸などのような崇高系弾性糸で適宜組織に編成し、その部分を熱可塑性合成繊維を紡糸したままの生糸にて編成されていることによって、ストレッチ性に富み、口ゴムの下に相当する脚の部分をソフトでしかも適度な伸縮度によって足体にフィットして緊締感を与えると共に、爪先部をすっぽりと包み込む伸縮性を備えている提案であるが、該提案は、爪先部の窪み部が趾股ブリッジより当接状態が解除された状態において、爪先部が一般的な伸縮性能を備えているに過ぎないことから、窪み部
が元の状態に復元するには幾ばくかの復元時間を要するものであり、使用後ならびに一時期的に運動シューズを脱いだ状態においては、窪み部
が元の状態に完全に復元しないため、着用時における靴下の爪先部の外観上の見栄えを良くすることができないものであった。
また、係る提案は、ソックスの爪先部全体が崇高系弾性糸を使用して適宜な組織に編成されているため、伸縮性を局部的に必要とする足指の第1趾と第2趾の間に形成される窪み部の伸縮領域に対して伸縮効果が集中されないため、窪み部が趾股ブリッジより当接状態が解除されて
も元の状態に復元しない構造となっている。
さらに、係る提案は、爪先部全体が崇高系弾性糸で適宜組織に編成されて編み糸と編み糸の間隔が近接してメッシュ状に編成されていないため、編み糸同士が目詰まり状態で干渉しあって十分な伸縮効果を得ることができない構造となっている。
さらにまた、係る提案は、爪先部全体がウーリーナイロン糸又はスパンテックス糸などのような崇高系弾性糸で編成されることによって、ストレッチ性、ソフト性ならびに伸縮性によって足体にフィットして適度な緊締感を得ることはできるが、本発明の超強度のナイロン素材を原料とする縫い糸(例えば、商品名:ナイロン6、ナイロン66)で編成した高伸縮性生地と比して強度性、耐摩耗性、耐久性がやや劣るものであり、さらにガラス繊維糸で強化されるグレードにおいては伸縮性と強靭性が劣る構造となっている。
またさらに、係る提案は、本願発明の爪先伸縮ソックスのように趾股ブリッジを備えたインソールに使用されることは、全く想定していないもので、事実、それら関する記載内容は、明細書中ならびに図面において一切記載されていない。
【0008】
本出願人は、以上のような従来のスポーツソックスが運動能力を低下させている問題や、平常時における爪先部の見栄えの悪さに着目し、それらの問題点を容易且つ簡易的な手段で解決することができないものかとの着想の下、運動時の足指先の瞬発始動力を趾股ブリッジが設けられた運動シューズの爪先底部にロスなく伝達することによって運動能力を向上させることができると共に、平常時における爪先部の見栄えを良くするデザインソックスを開発し、本発明における「爪先伸縮ソックス」の提案に至るものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2004−270122号公報
【特許文献2】特開2009−275340号公報
【特許文献3】実開昭50−041724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記問題点を鑑み、運動時の足指先の瞬発始動力を趾股ブリッジが設けられた運動シューズの爪先底部にロスなく伝達することによって運動能力を向上させることができると共に、平常時における爪先部の見栄えを良くする爪先伸縮ソックスの提供を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は上記課題を解決するためになされるもので、本発明の爪先伸縮ソックスは、インソールの爪先先端に趾股ブリッジを備える運動シューズに履かれる爪先伸縮ソックスであって、前記爪先伸縮ソックスの足指の第1趾と第2趾を覆う爪先部
または爪先部全体のみが、メッシュ状の嵩高系弾性糸を用いた
編地からなる高伸縮性生地
で成り、該高伸縮性生地は、前記趾股ブリッジに当接状態となることによって窪み部が形成されると共に、前記趾股ブリッジ
との当接状態が解除されることによって前記窪み部
が元の状態に復元する伸縮性を有して成り、素足を通した前記爪先伸縮ソックスを運動シューズに履き入れた状態で運動シューズの甲被部を靴紐又は緊締具で緊締することによって、運動時の足指先の瞬発始動力を運動シューズの爪先底部にロスなく伝達して運動能力を向上させ
ることができる手段を採る。
【0012】
また本発明における爪先伸縮ソックスは、
前記爪先伸縮ソックスのくるぶし部から上方にかけて自国内に住む人種の人肌色を配
すると共に、該くるぶし部から爪先部を含む下方にかけて人肌色と色違いの模様を配し、前記上方に配された人肌色と、前記下方に配された人肌色と色違いの模様
を形成する境界部が、
相互に入り組む任意の曲線模様で形成され
ている手段を採る。
【0013】
また本発明における爪先伸縮ソックスは、
前記爪先伸縮ソックスのくるぶし部の後方の片側または両側に、記号、文字、図形などで構成される任意の造形模様を
配している手段を採る。
【発明の効果】
【0014】
本発明の爪先伸縮ソックスによれば、爪先部が高伸縮性生地で形成されることによって、ソックスを履いた状態で趾股ブリッジを足指で挟み込んで運動時の足指先の瞬発始動力を運動シューズの爪先底部にロスなく伝達して運動能力を向上させることができるといった優れた効果を奏する。
【0015】
また本発明の爪先伸縮ソックスによれば、高伸縮性生地が、超強度のナイロン素材を原料とする縫い糸(例えば、商品名:ナイロン6、ナイロン66)で編成されることによって、従来に増して強度性、耐摩耗性、耐久性を備え、さらにガラス繊維糸で強化されるグレードにおいては伸縮性ならびに強靭性を増すことができると共に、嵩高系弾性糸をメッシュ状に編み上げて縫い糸の間に隙間空間を設けることによって、爪先伸縮ソックスの足指の第1趾と第2趾を覆う領域の伸縮性をより高めることができるといった優れた効果を奏する。
【0016】
また本発明の爪先伸縮ソックスによれば、趾股ブリッジが設けられた運動シューズを履いた状態においては、爪先部の趾股位置に窪み部が形成されると共に、運動シューズを脱いだ状態においては、その窪み部
が元の状態に復元して外観的に一般的なソックスの外観形状と変わらなくなることによって、平常時における爪先部の見栄えを良くすることができるといった優れた効果を奏する。
【0017】
また本発明の爪先伸縮ソックスによれば、くるぶし部から上方にかけて自国内に住む人種の人肌色を配
すると共に、該くるぶし部から爪先部を含む下方にかけて人肌色と色違いの模様を配し、上方に配された人肌色と、下方に配された人肌色と色違いの模様
を形成する境界部が
相互に入り組む任意の曲線模様で形成され
ていることによって、シューズを履いた状態で一見するとソックスを履いていない様に見えるといった優れた効果を奏する。
【0018】
また本発明の爪先伸縮ソックスによれば、ソックス本体のくるぶし部の後方の片側または両側に記号、文字、図形などで構成される入れ墨風なタトゥー模様の任意の造形模様を
配していることによって、一見すると直接素足に彫り込んだ様に見えるタトゥーファッションを楽しむことができるといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明における請求項1の爪先伸縮ソックスの実施形態を示す説明図である。(実施例1)
【
図2】本発明における請求項1の爪先伸縮ソックスの使用状態を示す説明図である。
【
図3】本発明における請求項2の爪先伸縮ソックスの実施形態を示す説明図である。(実施例2)
【
図4】本発明における請求項3の爪先伸縮ソックスの実施形態を示す説明図である。(実施例3)
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の爪先伸縮ソックスは、インソール21の爪先先端に趾股ブリッジ20を備える運動シューズ22に履かれる爪先伸縮ソックス10であって、該爪先伸縮ソックス10の足指の第1趾と第2趾を覆う爪先部12
または爪先部12全体のみが、メッシュ状の嵩高系弾性糸を用いた
編地からなる高伸縮性生地11
で成り、該高伸縮性生地11は、趾股ブリッジ20に当接状態となることによって窪み部13が形成されると共に、趾股ブリッジ20
との当接状態が解除されることによって窪み部13
が元の状態に復元する伸縮性を有して成り、素足を通した爪先伸縮ソックス10を運動シューズ22に履き入れた状態で運動シューズ22の甲被部24を靴紐又は緊締具25で緊締することによって、運動時の足指先の瞬発始動力を運動シューズ22の爪先底部23にロスなく伝達して運動能力を向上させ
ることができる手段を採ったことを最大の特徴とする。以下、本発明における爪先伸縮ソックス10の実施形態を図面を基に説明する。
【0021】
尚、本発明における爪先伸縮ソックス10は、以下に述べる実施例に特に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる形状及び寸法ならびに材質の範囲内で適宜変更することができる。
【実施例1】
【0022】
図1は、本発明における請求項1の爪先伸縮ソックスの実施形態を示す説明図である。
図1(a)は爪先伸縮ソックス10の使用前の状態の立体図を示し、
図1(b)は爪先伸縮ソックス10の使用前の状態の平面図を示し、
図1(c)は爪先伸縮ソックス10の爪先部12が二本指となった使用状態図を示す。
本発明の爪先伸縮ソックス10は、インソール21の爪先先端に趾股ブリッジ20を備える運動シューズ22に履かれる爪先伸縮ソックス10であって、該爪先伸縮ソックス10の足指の第1趾と第2趾を覆う爪先部12
または爪先部12全体のみが、メッシュ状の嵩高系弾性糸を用いた
編地からなる高伸縮性生地11
で成り、該高伸縮性生地11は、趾股ブリッジ20に当接状態となることによって窪み部13が形成されると共に、趾股ブリッジ20
との当接状態が解除されることによって窪み部13
が元の状態に復元する伸縮性を有して編成される。
【0023】
高伸縮性生地11は、趾股ブリッジ20が当接状態となることによって爪先部12の趾股位置に窪み部13が形成され、趾股ブリッジ20より当接状態が解除されることによってその窪み部13
が元の状態に復元するメッシュ状に編み上げた超強度のナイロン素材を原料とする縫い糸(例えば、商品名:ナイロン6、ナイロン66)を編成して形成されるもので、それに対して、従来のスポーツソックスの爪先部12の生地は、足の形状に倣って伸縮する程度または指などで無理やり押し込むと窪み部13
が元の状態に復元しない伸縮性を有するに留まっているものを、高伸縮性生地11を複数の撚り糸で編み上げられるメッシュ状にすることによって、より伸縮性を高めることができると共に、超強度のナイロン素材を使用していることによって、従来に増して耐摩耗性ならびに耐久性を得ることができる。
尚、本発明の爪先伸縮ソックス10の爪先部12全体を、メッシュ状に編み上げた超強度のナイロン素材を原料とする縫い糸を編成して爪先部12
が元の状態に復元する高伸縮性生地11で編成することもできる。
【0024】
窪み部13は、複数の撚り糸で編み上げられるメッシュ状の超強度のナイロン素材を原料とする縫い糸(例えば、商品名:ナイロン6、ナイロン66)で編成した高伸縮性生地11で形成されて、趾股ブリッジ20に当接状態となることによって形成される窪みであって、趾股ブリッジ20より当接状態が解除されることによってその窪み
が元の状態に復元するもので、ソックスの爪先形状が運動シューズ22を履かない状態では、爪先部12全体を覆う形状を形成し、インソール21の爪先先端に趾股ブリッジ20が設けられた運動シューズ22を履いた状態では、爪先部12の趾股位置に窪みが形成されると共に、運動シューズを脱いだ状態では、窪み部13
が元の状態に復元して一般的なソックスの外観形状と変わらなくなる部分である。
【0025】
趾股ブリッジ20は、インソール21の爪先先端に着脱自在に設けられ、足裏ベース部と甲被カバー部とを垂直に連結して足指の第1趾と、第2趾の間に挟まれる趾股ブリッジ部20で形成されるもので、その趾股ブリッジ部20が足指の第1趾と第2趾の間に挟まれることで、運動時の足指先の瞬発始動力を運動シューズ22の爪先底部23にロスなく伝達して運動能力の向上が図られる形状に形成されもので、外反母趾や内反母趾防止機能を有する二股仕様に形成される。
【0026】
インソール21は、運動シューズ22内の底部に収まる形状に形成され、該爪先先端には趾股ブリッジ20がスリットによって着脱自在に装着されるもので、材質的には、軟質で柔軟性のある合成樹脂素材等で形成される。
【0027】
運動シューズ22は、一般的な靴紐又は緊締具25で緊締される運動シューズ22が使用されるもので、運動シューズ22に関しては特別な構造を必要としない。
【0028】
隙間空間Sは、運動シューズ22の靴紐又は緊締具25の緊締力が及ばない爪先部12にできる隙間領域で、従来この部分を締め付けることは運動シューズ22の構造上できないことから、瞬発始動力、推進力、瞬発力、制動力(踏ん張り度)などの運動能力を低下させる要因となっているエリアである。
【0029】
図1(c)は本発明における爪先伸縮ソックス10の使用状態を示す断面説明図である。
本発明の爪先伸縮ソックス10は、素足を通した爪先伸縮ソックス10をインソール21の爪先先端に趾股ブリッジ20が設けられた運動シューズ22に履き入れた状態で運動シューズ22の甲被部24を靴紐又は緊締具25で緊締して使用される。
【0030】
以上のように構成される本発明の爪先伸縮ソックス10は、素足を通した爪先伸縮ソックス10をインソール21の爪先先端に趾股ブリッジ20が設けられた運動シューズ22に履き入れた状態で運動シューズ22の甲被部24を靴紐又は緊締具25で緊締することによって、運動時の足指先の瞬発始動力を運動シューズ22の爪先底部23にロスなく伝達して運動能力を向上させることができると共に、平常時において窪み部13が復元される爪先部12の見栄えを良くすることができる。
【0031】
図2は、本発明における請求項1の爪先伸縮ソックスの使用状態を示す説明図である。
図2(a)は本発明における爪先伸縮ソックス10の使用前の状態を示す平面図である。
本発明の爪先伸縮ソックス10の爪先部12が、メッシュ状に編み上げた例えば複数本の超強度のナイロン素材を原料とする縫い糸(例えば、商品名:ナイロン6、ナイロン66)を略1mm程度の太さに撚って編成し、略2mm程度の大きさの円形や多角形状に編み上げてメッシュ状に編成した高伸縮性生地11で形成される爪先伸縮ソックス10をインソール21の爪先先端に趾股ブリッジ20が設けられた運動シューズ22内に履き入れた状態で使用される。
【0032】
図2(b)は本発明における爪先伸縮ソックス10が趾股ブリッジ20に当接して窪み部13を形成する状態を示す平面図(一部透視図)である。
本発明の爪先伸縮ソックス10の爪先部12に、趾股ブリッジ20が当接状態となることで、メッシュ状に編み上げた超強度のナイロン素材を原料とする縫い糸で編成した高伸縮性生地11の窪み部13が局部的に拡大することによってソックスの爪先部12の趾股位置にインソール21の趾股ブリッジ20が挟み込まれる窪み部13が形成される。
【0033】
図2(c)は本発明における爪先伸縮ソックス10の使用後の状態を示す平面図である。
本発明の爪先伸縮ソックス10の爪先部12が、インソール21の爪先先端に設けられた趾股ブリッジ20より当接状態が解除されることによって窪み部13
が元の状態に復元される。
【0034】
以上のように構成される本発明の爪先伸縮ソックス10は、運動シューズ22を履かない時は通常のスポーツソックスの形状を維持し、趾股ブリッジ20が設けられた運動シューズ22を履いた状態では、運動時の足指先の瞬発始動力を運動シューズ22の爪先底部23にロスなく伝達して運動能力を向上させることができると共に、平常時において窪み部13が復元される爪先部12の見栄えを良くすることができる。
【実施例2】
【0035】
図3は、本発明における請求項2の爪先伸縮ソックスの実施形態を示す説明図である。
本発明の爪先伸縮ソックス10は、くるぶし部18から上方にかけて自国内に住む人種の人肌色14を配
すると共に、該くるぶし部18から爪先部12を含む下方にかけて人肌色と色違いの模様15を配し、その上方に配された人肌色14と、下方に配された人肌色と
色違いの模様15との境界部16が
相互に入り組む任意の曲線模様で形成され
ているもので、その第一の目的としては、本発明の爪先伸縮ソックス10と一般的なスポーツソックスとの見分けを容易なものとし、第二の目的としては、従来の一般的なスポーツソックスとは異なり、直に素足を履いているように外観上お洒落に見せかけるもので、さらにソックスの履き口が目立たないお洒落なファッションソックスの提供を可能とする。
【0036】
人肌色14は、自国内に住む人種の人肌を選んで施されるもので、ソックスのくるぶし部18から上方にかけて人肌色14を配することによって、運動シューズ22に直に素足を履いているように外観上見せかけるようにしたものである。
尚、人肌色14が配されるソックスのくるぶし部18から上方には、明るい色例えば、白系の色をくるぶし部18から下方に配色される濃い目の色の人肌色と色違いの模様15と対比させて配色することもできる。
【0037】
人肌色と色違いの模様15は、人肌色14に対して濃い目の色の曲線的な色彩模様で形成され、さらにくるぶし部18から下方にかけて
相互に入り組む任意の曲線模様が施されることによってソックスの足裏の汚れを見立たなくすることができる。
【0038】
境界部16は、くるぶし部18の上方と下方の模様が相互に入り組んで形成されるもので、従来の履き口の上下の境界が目立ないスポーツソックスにデザイン性豊な境界部16を形成することで、従来にないお洒落感覚のファッションソックスの提供を可能にするものである。その具体的な境界部16の形態としては、炎、翼、龍、波、稲妻、風、光、花などをイメージしたデザインが好適である。
【0039】
以上のように構成される本発明の爪先伸縮ソックス10は、上記の人肌色14と、人肌色と色違いの模様15を配した効果から、地肌に直接デザイン性豊な模様が浮き出た従来にないお洒落感覚のファッションソックスを多様なシチュエーションでの着用を可能なものとする。
また、一般的なスポーツソックスならびにファッションソックスに人肌色14と、人肌色と色違いの模様15を色彩デザインとして配することもできる。
【実施例3】
【0040】
図4は、本発明における請求項3の爪先伸縮ソックスの実施形態を示す説明図である。
本発明の爪先伸縮ソックス10は、ソックス本体のくるぶし部18の後方の片側または両側に記号、文字、図形などで構成される任意の造形模様17を配
していることによって、素足に入れ墨風なタトゥー模様や、忍、隼、翔、瞬、飛、龍などの俊敏をイメージした漢字模様をあたかも素足に直に彫ったように外観上見せかけて、多様なシチュエーションでの着用を可能なものとする。
尚、本発明における請求項3の爪先伸縮ソックス10の模様形態は、従来のような爪先部12に高伸縮性生地11を用いない一般的なスポーツソックスや、ファッションソックスにもタトゥー模様や、俊足をイメージした漢字模様による造形模様17を配する仕様とすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明における爪先伸縮ソックスは、足指先を露出させたり、ソックスの足底部にラバーや突起を設けて靴中でのスベリを防止したり、足への衝撃を緩和する緩衝材を編み込んだり、繊維の編み目や素材の選択によって締め付け効果を生み出したり、さらに靴中の蒸れを防止したりするスポーツソックスと比較して構造が容易であることや、商品価格が低廉であること、デザイン性に優れるなど多くの利点がある上、従来に増して運動能力を高めることができると共に、平常時における爪先部の見栄えを良くすることができるため、多種目に亘る競技用のシューズソックスとしてや、一般の靴用の健康ソックスとしては元より、ファッションソックスとしても広く利用することができるもので、本発明における「爪先伸縮ソックス」の産業上の利用可能性は極めて大であるものと解する。
【符号の説明】
【0042】
10 爪先伸縮ソックス
11 高伸縮性生地
12 爪先部
13 窪み部
14 人肌色
15 曲線模様
16 境界部
17 造形模様
18 くるぶし部
20 趾股ブリッジ
21 インソール
22 運動シューズ
23 爪先底部
24 甲被部
25 靴紐又は緊締具
S 隙間空間
【要約】 (修正有)
【課題】運動時の足指先の瞬発始動力を趾股ブリッジが設けられた運動シューズの爪先底部にロスなく伝達することによって運動能力を向上させることができると共に、平常時における爪先部の見栄えを良くする爪先伸縮ソックスの提供を図る。
【解決手段】本発明は、インソール21の爪先先端に趾股ブリッジ20を備える運動シューズ22に履かれる爪先伸縮ソックス10であって、該爪先伸縮ソックス10の足指の第1趾と第2趾を覆う爪先部12が、メッシュ状の嵩高系弾性糸を用いた高伸縮性生地11で編成されて成り、該高伸縮性生地11は、趾股ブリッジ20に当接状態となることによって窪み部13が形成されると共に、趾股ブリッジ20の当接状態が解除されることによってその窪み部13が即時元の状態に復元する伸縮性を有する手段を採る。
【選択図】
図1