特許第5961830号(P5961830)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5961830
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月2日
(54)【発明の名称】遊技機の基板ケース
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20160719BHJP
【FI】
   A63F5/04 512C
   A63F5/04 512Z
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-169381(P2014-169381)
(22)【出願日】2014年8月22日
(65)【公開番号】特開2016-43037(P2016-43037A)
(43)【公開日】2016年4月4日
【審査請求日】2014年8月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】501016847
【氏名又は名称】KPE株式会社
(72)【発明者】
【氏名】有澤 仁士
(72)【発明者】
【氏名】松浦 一仁
【審査官】 安藤 達哉
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−243283(JP,A)
【文献】 実開平04−046580(JP,U)
【文献】 特開2002−026538(JP,A)
【文献】 特開2000−031661(JP,A)
【文献】 特開2012−070508(JP,A)
【文献】 特開平10−056273(JP,A)
【文献】 実開平05−075153(JP,U)
【文献】 特開2004−356523(JP,A)
【文献】 特開2000−323865(JP,A)
【文献】 特開平09−271569(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
A63F 7/02
H05K 5/00−5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機を制御する制御基板を内部に収納する遊技機用の基板ケースであって、前記制御基板の表面及び裏面のうち一方面を覆う第1ケース半体と、他方面を覆う第2ケース半体とを接合して構成され、前記制御基板は、該第1及び第2ケース半体のうち、何れか一方のケース半体の内面に取り付けられており、前記第1及び第2ケース半体のうち、一方のケース半体の内面には、接合状態にて前記制御基板の外周を囲う溝部、他方のケース半体の内面には、接合状態にて前記制御基板の外周を囲うとともに、前記一方のケース半体の前記溝部内に挿入される突出部がそれぞれ形成されており、前記溝部に注入した接着剤により、前記第1ケース半体と第2ケース半体とを互いに接合され、前記第1及び第2ケース半体のうち、前記一方のケース半体は、基板ケースの外部から内部に通じるように形成された1以上の貫通孔を有し、前記他方のケース半体は、該他方のケース半体における他の部分の厚さよりも薄く形成された薄肉部を有し、前記制御基板が収納された状態において、前記貫通孔から侵入させた棒状の部材が前記薄肉部に到達可能となるような領域が形成されること特徴とする基板ケース。
【請求項2】
前記他方のケース半体における前記薄肉部は、少なくとも前記一方のケース半体に形成
された前記貫通孔に対応する位置に形成されていること特徴とする請求項に記載の基板
ケース。
【請求項3】
前記他方のケース半体における前記薄肉部は、基板ケースの内側方向に半円柱状に形成
された継目部を有していること特徴とする請求項に記載の基板ケース。
【請求項4】
遊技機を制御する制御基板を内部に収納する遊技機用の基板ケースであって、前記制御基板の表面及び裏面のうち一方面を覆う第1ケース半体と、他方面を覆う第2ケース半体とを接合して構成され、前記制御基板は、該第1及び第2ケース半体のうち、何れか一方のケース半体の内面に取り付けられており、前記第1及び第2ケース半体のうち、一方のケース半体の内面には、接合状態にて前記制御基板の外周を囲う溝部、他方のケース半体の内面には、接合状態にて前記制御基板の外周を囲うとともに、前記一方のケース半体の前記溝部内に挿入される突出部がそれぞれ形成されており、前記溝部に注入した接着剤により、前記第1ケース半体と第2ケース半体とを互いに接合され、前記第1及び第2ケース半体のうち、前記一方のケース半体は、基板ケースの外部から内部に通じるように形成された1以上の貫通孔を有し、前記他方のケース半体は、該他方のケース半体における他の部分の厚さよりも薄く形成された薄肉部を有し、前記他方のケース半体における前記薄肉部は、少なくとも前記一方のケース半体に形成された前記貫通孔に対応する位置に形成されており、前記他方のケース半体における前記薄肉部は、基板ケースの内側方向に半円柱状に形成された継目部を有していること特徴とする基板ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシンやパチンコ機などの遊技機の制御基板を収容する基板ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機の制御基板は、遊技機における各種の動作を制御している。そのため、制御基板に不正な改造が施された場合には、不正に出玉を搾取されてしまうなどの被害が発生する恐れがある。そのため、制御基板は、専用の基板ケースに収納された状態で、遊技機の内部に固定されている。
【0003】
従来の遊技機の基板ケースにはかしめ構造が採用されており、制御基板を遊技機から取り出すためには、かしめ部分を破壊する必要がある。このため、制御基板に対する不正改造の事実を、かしめ部分の破壊痕跡によって発見することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−11628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、かしめ部分を破壊することなく基板ケースが開封されてしまった場合には、破壊痕跡が残らないため、制御基板に対する不正改造の事実を発見することが出来ない。
【0006】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、破壊痕跡を残さずに制御基板が不正改造されることを防止するための、よりセキュリティ性の高い遊技機用の基板ケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するために本発明が採用する手段を以下に説明する。なお、本発明の理解を容易にするために以下では図面の参照符号を便宜的に括弧書で付記するが、本発明を図示の形態に限定する趣旨ではない。
【0008】
本発明の基板ケース(300)は、遊技機(1)を制御する制御基板(100B)を内部に収納する遊技機用の基板ケースであって、制御基板の表面及び裏面のうち一方面を覆う第1ケース半体(310、350)と、他方面を覆う第2ケース半体(310、350)とを接合して構成され、制御基板は、該第1及び第2ケース半体のうち、何れか一方のケース半体の内面に取り付けられており、 第1及び第2ケース半体のうち、一方のケース半体の内面には、接合状態にて制御基板の外周を囲う溝部(311)、他方のケース半体の内面には、接合状態にて制御基板の外周を囲うとともに、一方のケース半体の溝部内に挿入される突出部(351)がそれぞれ形成されており、溝部に注入した接着剤により、第1ケース半体と第2ケース半体とを互いに接合する。
【0009】
本発明の基板ケースにおいて、一方のケース半体の溝部、及び他方のケース半体の突出部には、接合状態にて互いに係合する係合構造(312、352)が複数箇所に設けられている。
【0010】
本発明の基板ケースにおける係合構造は、一方のケース半体の溝部の互いに対向する側壁に形成された第1嵌合部(312、352)と、他方のケース半体の突出部の表面に形成された第2嵌合部(312、352)とから構成され、接合状態にて一方のケース半体の第1嵌合部が他方のケース半体の第2嵌合部に嵌合して抜け止め効果を発揮する。
【0011】
本発明の基板ケースは、一方のケース半体の溝部を挟んで対向する一対の側壁のうち、少なくとも一方の側壁は、該溝部の幅方向に沿う厚さが相対的に厚い厚壁部と、相対的に薄い薄壁部とを備え、少なくとも一方の側壁の薄壁部に対応する位置に、第1嵌合部を備えている。
【0012】
本発明の基板ケースにおいて、第1及び第2ケース半体のうち、一方のケース半体は、基板ケースの外部から内部に通じるように形成された1以上の貫通孔を有し、他方のケース半体は、他方のケース半体における他の部分の厚さよりも薄く形成された薄肉部(355)を有する。
【0013】
本発明の基板ケースにおける他方のケース半体の薄肉部は、少なくとも一方のケース半体に形成された貫通孔に対応する位置に形成されている。
【0014】
本発明の基板ケースにおける他方のケース半体の薄肉部は、基板ケースの内側方向に半円柱状に形成された継目部(355a)を有している。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、破壊痕跡を残さずに制御基板が不正改造されることを防止するための、よりセキュリティ性の高い遊技機用の基板ケースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係るスロットマシン1の概観を示す斜視図である。
図2】スロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。
図3】スロットマシン1が備える制御基板を収納する基板ケースの取り付け位置を示す説明図である。
図4】スロットマシン1の表示制御基板100Bを格納するための基板ケース300を示す分解斜視図である。
図5】(A)は、開口面を手前とする箱部材310の斜視図、(B)は、開口面を真上から見た箱部材310の正面図、(C)は、図5(B)におけるA−A線に沿う断面図である。
図6】(A)は、箱部材310に対する接合方向を手前とする蓋部材350の斜視図、(B)は、箱部材310に対する接合方向真上から見た蓋部材350の正面図、(C)は、図6(B)のB−B線に沿う断面図である。
図7】箱側凹部311と蓋側凸部351との係合について説明するための図である。
図8】(A)は、箱側凹部311と蓋側凸部351との係合について、より詳細に説明するための図、(B)は、図8(A)のC−C線に沿う断面図である。
図9図8で説明した箱側凹部311と蓋側凸部351との係合における他の態様を示す図である。
図10】(A)は、箱部材310に対する接合方向真上から見た場合の、薄肉部355と継目部355aとを有する蓋部材350の正面図、(B)は、図10(A)のC−C線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明に係る遊技機の基板ケースを、実施形態としてスロットマシンを例に説明する。
【0018】
<1.遊技機の外観構成>
図1は、本発明の実施形態に係るスロットマシン1の概観を示す斜視図である。スロットマシン1は、前面が開口した箱状の本体2と本体2の前面に配置した前面扉3から構成されている。前面扉3は、遊技者が遊技を行うためのボタン類を配置した操作部OP、リール可変表示装置RLが備える各リールR1〜R3の図柄を視認するリール窓20や遊技の進行に係る情報を表示するための表示器類から構成されている。
【0019】
操作部OPには、上面にメダル投入口10とベットボタン11が配置されている。操作部OPの前面側には、リール可変表示装置RLの各リールR1〜R3の回転の開始を指示するためのスタートレバー12を配置し、その右側には各リールR1〜R3の回転の停止を指示するためのストップボタン13a〜cが配置されている。
【0020】
スタートレバー12の左側には、クレジットを精算してメダル受皿40にメダルを払い出す精算ボタン14を配置する。パネル表示部DPには、1つのリールにつき3個の連続した図柄をのぞむリール窓20が設けられている。
【0021】
また、遊技の結果、入賞ラインL1上に役に対応する図柄の組み合わせが成立した場合には役の入賞となり、入賞ライン表示器21が点滅表示する。リール窓20の下側には、クレジット数を表示するクレジット数表示器23a、特定の遊技状態におけるメダルの獲得枚数を表示する獲得枚数表示器23b、及び役が入賞した場合に付与された配当数を表示する配当数表示器23cから構成される遊技価値情報表示部23を有している。
【0022】
演出表示部TPには、遊技の進行状態を画像で表示する液晶表示装置30、遊技の進行状態に応じて色彩や点灯パターンを変化させて表示させる電飾LED31及びBGMやボタン操作に応じた操作音、ガイド音声を出力するスピーカ32が配置されている。
【0023】
受皿部BPには、メダル払出装置が駆動されてメダル払出口40aから排出されたメダルを貯めるメダル受皿40を設けてある。
【0024】
<2.スロットマシンの電気的構成>
図2は、スロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。スロットマシン1は、遊技の主たる制御を行うメイン制御基板100A、液晶表示器に対して表示制御を行い画像表示する表示制御基板100B、パネル表示部DP又は演出表示部TPや音の演出の制御を行う電飾制御基板100Cを備えている。メイン制御基板100Aは、CPU(CentralProcessingUnit)101、クロック発生回路a102、クロック発生回路b103、ROM(Read-Only Memory)104、RAM(Random-AccessMemory)105、データ送出回路106、入出力ポート107から構成されている。
【0025】
CPU101は、ROM104に格納されたプログラムを、クロック発生回路a102で発生したCLK信号のタイミングに基づいて読み出し、逐次に実行する。CPU101は、電源が投入されるとメインプログラムを実行し、クロック発生回路a102の周期とは異なるクロック発生回路b103で発生されられたINTR信号のタイミングで割込みプログラムを実行する。CPU101はプログラムの実行に応じて、各種の遊技情報をRAM105に保存する。外部から供給される電源が遮断した場合でも、RAM105は電池により記憶情報が保持されており、その後電源が復帰した場合には、電源断発生の直前の状態から再開する。CPU101は、入出力ポート107を介して各種ボタン、センサの状態を読み取り、各種モータ、LEDを駆動する。
【0026】
ベット操作指示信号111a〜111c、開始操作指示信号112、停止操作指示信号113a〜113c及び精算操作指示信号114は、それぞれ操作部OPに設けられたベットボタン11、スタートレバー12、ストップボタン13a〜13c、精算ボタン14ボタンが遊技者に操作されたことに応じて出力される信号であり、入出力ポート107を介してCPU101に入力されることで検知される。
【0027】
表示制御信号123a〜123cは、それぞれパネル表示部DPに設けられたクレジット数表示器23a、獲得枚数表示器23b、配当数表示器23cに表示するための表示信号であり、入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。リール位置検出信号155a〜155cのそれぞれは、リール可変表示装置RLのそれぞれのリールに対応し、リールが1回転するたびに1回検出する信号であり入出力ポート107を介してCPU101に入力される。リール駆動信号154a〜154cのそれぞれは、リール可変表示装置RLのそれぞれのリールR1〜R3を駆動するステッピングモータ駆動信号であり、入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。
【0028】
メダル投入信号160は、メダル投入口10から通ずる前面扉3の内部に設けられたメダル検出装置に設けられたメダル投入センサが、投入されたメダルを検出した場合に出力される信号であり、入出力ポート107を介してCPU101に入力される。また、メダルブロック信号161はメダル検出装置に設けられたソレノイドを駆動する信号であり入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。メダル払出信号162は、メダル払出装置のメダル放出部に設けられたメダル払出センサが、メダル払出装置により払い出されたメダルを検出した場合に出力される信号であり、入出力ポート107を介してCPU101に送られる。また、払出駆動信号163はメダル払出装置に設けられたモータを駆動する信号であり、入出力ポート107を介してCPU101より駆動される。
【0029】
CPU101は、データ送出回路106を介して表示制御基板100B及び電飾制御基板100Cへ各種コマンドを出力する。電飾制御基板100Cは、メイン制御基板100Aより各種コマンドを受信し、入賞ライン表示器21、遊技ガイド表示器22、電飾LED31による電飾装置の点灯制御、リール可変表示装置RLに設けられたバックライト装置53a〜53cの点灯制御及び音声をスピーカ32から出力する。
【0030】
表示制御基板100Bは、CPU(CentralProcessingUnit)191、クロック発生回路c192、クロック発生回路d193、ROM(Read-onlyMemory)194、RAM(Random-AccessMemory)195、データ入力回路196及びグラフィックLSIとその周辺回路からなる表示回路197を備えている。このCPU191は、ROM194に格納されたプログラムを、クロック発生回路c192で発生したCLK信号のタイミングに基づいて読み出し、逐次に実行する。CPU191は、電源が投入されるとメインプログラムを実行し、クロック発生回路c192の周期とは異なるクロック発生回路b193で発生されられたINTR1信号のタイミングで割込みプログラムを実行する。CPU191のストローブ信号は、プログラムの実行に応じて、各種の遊技情報をRAM195に保存する。また、メイン制御基板100Aのデータ送出回路からのデータ送出タイミングに同期して送出されるストローブ信号に基づいてINTR2信号を発生させ、このINTR2信号のタイミングで割込みプログラムを実行する。
【0031】
<3.ゲーム基本処理>
スロットマシン1は、メダルがベットされていることを条件として、ゲームを開始させることができる。CPU101は、メダルがベットされている状態で、スタートレバー12の操作を受け付けると、内部抽選処理とリール回転処理を実行する。 内部抽選処理は、予め定められた複数の役から、1もしくは複数の役の当選または何れの役も当選しないハズレを、抽選により決定するための処理である。
【0032】
リール回転処理では、CPU101は、ステッピングモータ54a〜54cのそれぞれに対して継続的にパルスを供給することで、リールR1〜R3のそれぞれを回転させる。CPU101は、リールRの回転中にストップボタン13の操作を受け付けると、リールRの回転を停止させる。CPU101は、内部抽選処理により何らかの役の当選が決定されている場合には、当選した役に係る図柄を入賞ラインL1上に引き込むように、リールRを停止させる。
【0033】
CPU101は、リールR1〜R3の全てが停止した場合に、入賞判定処理を実行する。CPU101は、入賞判定処理により役に入賞したと判定した場合に、メダル支払処理等の、入賞した役に応じた処理を実行する。一方で、CPU101は、入賞判定処理により小役に入賞していないと判定した場合、もしくはメダル支払処理を実行した後に、1回のゲームに係る処理を終了する。
【0034】
また、表示制御基板100Bは、指示機能を有している。指示機能とは、特別な遊技状態において、ストップボタン13の操作順序や操作タイミングといった操作態様を遊技者に報知することである。これは、CPU191が、CPU101から内部抽選処理の結果を受け付けて、内部抽選処理の結果に基づいて決定されるストップボタン13の操作態様を、液晶表示装置30に表示させることで実現される。特別な遊技状態では、報知された操作態様の通りに遊技者がストップボタン13を操作することで、内部抽選処理により当選した小役等を確実に入賞させることができる。
【0035】
<4.基板ケース>
図3は、スロットマシン1が備える制御基板を収納する基板ケースの取り付け位置を示す説明図である。スロットマシン1は、本体2の奥側の側面に固定された不図示のベース板を備え、メイン制御基板100Aを収納したが基板ケースが、ベース板に固定された状態で配置されている。またスロットマシン1は、本体2の内側の側面に固定された不図示のベース板を備え、表示制御基板100Bを収納した基板ケースが、ベース板に固定された状態で配置されている。
【0036】
以下に、本発明に係る遊技機の基板ケースについて説明する。図4は、スロットマシン1の表示制御基板100Bを格納するための基板ケース300を示す分解斜視図である。基板ケース300は、箱状に形成された箱部材310と、蓋状に形成された蓋部材350とから構成され、表示制御基板100Bをネジ留めして内面に固定した箱部材310と、蓋部材350とを接合させることで、表示制御基板100Bを内部に収納する構造となっている。
【0037】
箱部材310と蓋部材350は、透明なポリカーボネート樹脂で構成されており、箱部材310と蓋部材350が接合された状態において、箱部材310は、表示制御基板100Bの表面側を覆い、蓋部材350は、表示制御基板100Bの裏面側を覆い、表示制御基板100Bを基板ケース300の外部から目視できるようになっている。また、箱部材310は、ピン穴を有する2つのかしめ片320a、320bを備えており、かしめ片320a、320bのそれぞれに対応する不図示のベース板が備える各かしめ片とを重ね合わせた状態で、かしめピンをピン穴に挿入された状態でかしめられて、ベース板に固定される。また、箱部材310は、基板ケース300の内部に収納された表示制御基板100Bと、基板ケース300の外部の部材とを電気的に接続するハーネス類を貫通させるための開口部330aと開口部330bを備えている。
【0038】
図5(A)は、開口面を手前とする箱部材310の斜視図である。図5(B)は、開口面を真上から見た箱部材310の正面図である。図5(C)は、図5(B)におけるA−A線に沿う断面図である。箱部材310は、箱部材310の内側面から垂直に延伸した後に蓋部材350との接合方向に延伸する外側壁311aと内側壁311bとで凹型に形成された箱側凹部311を備えている。
【0039】
箱側凹部311は、箱部材310と蓋部材350とが接合されて基板ケース300が表示制御基板100Bを内部に収納したときに、表示制御基板100Bの外周を囲うように一続きに形成されている。
【0040】
図6(A)は、箱部材310に対する接合方向を手前とする蓋部材350の斜視図である。図6(B)は、箱部材310に対する接合方向真上から見た蓋部材350の正面図である。図6(C)は、図6(B)のB−B線に沿う断面図である。蓋部材350は、箱部材310との内表面の外周内側から箱部材310に対する接合方向に延伸されて凸型に形成された蓋側凸部351を備えている。
【0041】
蓋側凸部351は、箱側凹部311と同様に、箱部材310と蓋部材350とが接合されて基板ケース300が表示制御基板100Bを内部に収納したときに、表示制御基板100Bの外周を囲うように一続きに形成されている。
【0042】
図7は、箱側凹部311と蓋側凸部351との係合について説明するための図である。箱部材310の備える箱側凹部311と蓋部材350の備える蓋側凸部351とが係合することで、箱部材310と蓋部材350とが接合される。このとき、凹型に形成された箱側凹部311の内側に樹脂用の接着剤を注入した状態で、凸型に形成された蓋側凸部351を係合させる。接着剤が硬化することで、箱側凹部311と蓋側凸部351が係合した状態で接着される。これにより、基板ケース300を破壊しなければ、基板ケース300の内部に収納された表示制御基板100Bを外部に取り出すことができなくなる
【0043】
図8(A)は、箱側凹部311と蓋側凸部351との係合について、より詳細に説明するための図である。図8(B)は、図8(A)のC−C線に沿う断面図である。箱側凹部311は、基板ケース300が表示制御基板100Bを内部に収納したときに表示制御基板100Bの外周を囲うように一続きに形成されており、箱側凹部311の一部に対応する外側壁311aと内側壁311bには、凹型に形成された箱側凹部311の内側の方向にそれぞれ凸部312aと凸部312bを備える。
【0044】
また、蓋側凸部351は、箱側凹部311と同様に、基板ケース300が表示制御基板100Bを内部に収納したときに表示制御基板100Bの外周を囲うように一続きに形成されており、蓋側凸部351の一部であって、箱部材310と蓋部材350とが接合される際に、先述した外側壁311aの凸部312aと内側壁311bの凸部312bとに対応する箇所に、蓋側凸部351を貫通する孔として形成された凹部352を備える。これにより、箱側凹部311と蓋側凸部351とを係合させたときに、凸部312a及び凸部312bが、それぞれ凹部352に嵌合するので、箱側凹部311と蓋側凸部351との係合の状態が、より強固なものとなる。
【0045】
また、蓋側凸部351の備える凹部352を貫通孔として形成したことにより、箱側凹部311と蓋側凸部351とを係合させたときに、箱側凹部311の接着剤が貫通孔の内側に流入するため、箱側凹部311と蓋側凸部351の外部に接着剤が漏れることを防止できる。
【0046】
なお、蓋側凸部351の幅w1は、凸部312aの先端と凸部312bの先端との間隔w2よりも大きい。このため、箱側凹部311に蓋側凸部351を係合する際に、凹型に形成された箱側凹部311の外側壁311aと内側壁311bとが外側に湾曲される。箱側凹部311において、凸部312aを備える箇所の近傍における外側壁311aの幅w5の厚さは、凸部312aを備えない箇所の近傍における外側壁311aの幅w3の厚さよりも、薄くなるように形成されている。
【0047】
また同様に、凸部312bを備える箇所の近傍における内側壁311bの幅w6の厚さは、凸部312bを備えない箇所の近傍における内側壁311bの幅w4の厚さよりも、薄くなるように形成されている。これにより、凹型に形成された箱側凹部311の外側壁311aと内側壁311bとを、より少ない力で外側に湾曲させることが可能となるため、箱側凹部311に蓋側凸部351を係合させ易い構造となっている。
【0048】
<5.変形例>
前述の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
【0049】
(1)変形例1
図9は、図8で説明した箱側凹部311と蓋側凸部351との係合における他の態様を示している。前述した各形態において、蓋側凸部351が備える凹部352は、蓋側凸部351を貫通する孔として形成された構成を例示したが、これに限られない。例えば、図9(A)で示すように、蓋側凸部351は、その両側面に、それぞれ凹型に形成された凹部352aと凹部352bとを備えるようにしてもよい。この場合、箱側凹部311と蓋側凸部351とが係合するときに、凹部352aが凸部312aに、凹部352bが凸部312bにそれぞれ嵌合する。
【0050】
(2)変形例2
前述した各形態において、蓋側凸部351は、その両側面に凹型に形成された凹部352aと凹部352bとを形成する構成を例示したが、これに限られない。図9(B)で示すように、蓋側凸部351は、その両側面に、それぞれ凸型に形成された凸部352cと凸部352dとを備えるようにしてもよい。また、箱側凹部311の外側壁311aと内側壁311bとのそれぞれに、貫通孔として形成された凹部312cと凹部312dとを形成してもよい。この場合、箱側凹部311と蓋側凸部351とが係合するときに、凹部312cが凸部352cに凹部312dが凸部352dにそれぞれ嵌合する。
【0051】
(3)変形例3
前述した各形態において、蓋側凸部351の両側面に凹部または凸部を備える構成を例示したが、これに限られない。図示は省略するが、例えば、蓋側凸部351の一方側のみに凹部または凸部を備え、箱側凹部311の対応する箇所の外側壁311aまたは内側壁311bのいずれか一方側のみに凹部または凸部を備えるようにしてもよい。このように、箱側凹部311と蓋側凸部351との係合をより強固にするためにそれぞれ形成される形状の形態は、適宜に変形されてよい。
【0052】
(4)変形例4
前述した各形態において、箱部材310が備える箱側凹部311、及び蓋部材350が備える蓋側凸部351のそれぞれは、箱部材310と蓋部材350とが接合されて基板ケース300が表示制御基板100Bを内部に収納したときに、表示制御基板100Bの外周を囲うように一続きに形成されている構成を例示したが、これに限られない。例えば、箱部材310と蓋部材350とが接合されたときに、表示制御基板100Bの外周を囲うような複数の箇所において、箱側凹部311及び蓋側凸部351とを構成してもよい。
【0053】
(5)変形例5
前述した各形態において、基板ケース300を構成する箱部材310と蓋部材350を、透明なポリカーボネート樹脂とする構成を例示したが、これに限られない。例えば、箱部材310と蓋部材350を他の材質で構成してもよいし、半透明または不透明の材質で構成してもよい。
【0054】
(6)変形例6
前述した各形態において、基板ケース300が表示制御基板100Bを内部に収納するする構成を例示したが、これに限られない。例えば、基板ケース300が収納する制御基板はメイン制御基板100Aであってもよいし、他の制御基板であってもよい。
【0055】
前述した各形態において、蓋部材350は、蓋側凸部351が形成されている箇所以外の箇所を、厚さh1として形成する構成を例示したが、これに限られない。図10(A)は、箱部材310に対する接合方向真上から見た場合の、薄肉部355と継目部355aとを有する蓋部材350正面図である。薄肉部355は、箱部材310との内表面の外周内側に形成された蓋側凸部351のさらに内側に、一続きに形成されている。薄肉部355は、箱部材310と蓋部材350が接合された状態において、箱部材310が備える不図示の複数の通気孔に対応する位置に形成されている。また、薄肉部355は、複数個所に半円柱状に形成された継目部355aを有している。
【0056】
図10(B)は、図10(A)のC−C線に沿う断面図である。薄肉部355は、蓋部材350の厚さh1よりも薄い厚さh2で形成されている。また、半円柱状の継目部355aの頂点付近は、蓋部材350の厚さh1と略同一の厚さで形成されている。これにより、箱部材310の外側から、棒状の部材を箱部材310の通気孔に侵入させて蓋部材350を内側から押圧することで、蓋部材350を基板ケース300から剥離させようとした場合に、箱側凹部311と蓋側凸部351との係合により接合された箱部材310と蓋部材350が剥離するよりも弱い力で棒状の部材が薄肉部355を破壊して貫通してしまうために、基板ケース300から蓋部材350を剥離させることが出来ない。
【0057】
薄肉部355が複数の継目部355aを有するのは、蓋部材350を型成形するための金型に、一定間隔で樹脂の流れを良化させるためのバイパス経路を設けているためである。本発明において、継目部355aは半円柱状に形成されている。これにより、継目部355aを押圧するように棒状の部材を通気孔から侵入させた場合であっても、棒状の部材が継目部355aを滑落して薄肉部355に到達するため、棒状の部材は薄肉部355を破壊して貫通するため、やはり基板ケース300から蓋部材350を剥離させることが出来ない。
【0058】
なお、蓋部材350における薄肉部355を、箱部材310と蓋部材350が接合された状態において、箱部材310が備える孔に対応していない位置に形成してもよい。この場合、箱側凹部311と蓋側凸部351における接着剤による接着力よりも弱い力で、箱部材310の孔から侵入させた棒状の部材が蓋部材350の一部を破壊するような位置に、蓋部材350における薄肉部355を形成すればよい。これにより、箱部材310の孔から侵入させた棒状の部材が蓋部材350の一部を破壊することで基板ケース300が開封された場合であっても、破壊痕跡が残るため、制御基板に対する不正行為を容易に発見することができる。
【符号の説明】
【0059】
1……スロットマシン、12……スタートレバー、13a〜13c……ストップボタン、R1〜R3……リール、100A……メイン制御基板、100B……表示制御基板、300……基板ケース、310……箱部材、311……箱側凹部、311a……外側壁、311b……内側壁、312a、312b……凸部、320a、320b……かしめ片、350……蓋部材、351……蓋側凸部、352……凹部、352a、352b……凹部、352c、352d……凸部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10