(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5961893
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】散布装置
(51)【国際特許分類】
F25B 39/02 20060101AFI20160721BHJP
【FI】
F25B39/02 R
【請求項の数】24
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2011-224418(P2011-224418)
(22)【出願日】2011年10月11日
(65)【公開番号】特開2013-83405(P2013-83405A)
(43)【公開日】2013年5月9日
【審査請求日】2014年8月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000199887
【氏名又は名称】川重冷熱工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096839
【弁理士】
【氏名又は名称】曽々木 太郎
(72)【発明者】
【氏名】寺元 勝紀
(72)【発明者】
【氏名】野副 哲司
(72)【発明者】
【氏名】金村 佳彦
(72)【発明者】
【氏名】青木 大志
(72)【発明者】
【氏名】山本 和則
(72)【発明者】
【氏名】川瀬 慶一郎
(72)【発明者】
【氏名】八橋 元
【審査官】
河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】
特表2002−539414(JP,A)
【文献】
実開昭57−044370(JP,U)
【文献】
特開2000−241044(JP,A)
【文献】
特開2000−283662(JP,A)
【文献】
特開2000−179989(JP,A)
【文献】
実開昭49−087560(JP,U)
【文献】
実開昭50−044351(JP,U)
【文献】
特開平07−218182(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 39/00−39/04
F28F 25/00−25/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
散布対象へ所望の液体を散布する箱状体とされた散布装置であって、
前記箱状体が、底面に所定形状とされた散布孔を所定配列にて有し、
前記底面に液体の散布をガイドするガイド板が設けられ、
前記ガイド板が櫛状体とされ、櫛の刃状体が前記散布孔に差し込まれてガイド板が底面に設けられてなることを特徴とする散布装置。
【請求項2】
散布対象へ所望の液体を散布する箱状体とされた散布装置であって、
前記箱状体が、底面に所定形状とされた散布孔を所定配列にて有し、
前記底面に液体の散布をガイドするガイド板が設けられ、
前記ガイド板が櫛状体とされ、櫛の刃状体が前記散布孔に隣接させて設けられたガイド板差し込み用の孔に差し込まれてガイド板が底面に設けられてなることを特徴とする散布装置。
【請求項3】
散布対象へ所望の液体を散布する箱状体とされた散布装置であって、
前記箱状体が、底面に所定形状とされた散布孔を所定配列にて有し、
前記底面に液体の散布をガイドするガイド板が設けられ、
前記ガイド板の上部が逆櫛状体とされ、櫛の刃状体が前記散布孔に差し込まれてガイド板が底面に設けられてなることを特徴とする散布装置。
【請求項4】
散布対象へ所望の液体を散布する箱状体とされた散布装置であって、
前記箱状体が、底面に所定形状とされた散布孔を所定配列にて有し、
前記底面に液体の散布をガイドするガイド板が設けられ、
前記ガイド板の上部が逆櫛状体とされ、櫛の刃状体が前記散布孔に隣接させて設けられたガイド板差し込み用の孔に差し込まれてガイド板が底面に設けられてなることを特徴とする散布装置。
【請求項5】
散布対象が伝熱体とされ、散布孔の形状および配列が、前記伝熱体に散布する液体が均一に散布されるようにされてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の散布装置。
【請求項6】
散布孔の形状が丸とされてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の散布装置。
【請求項7】
散布孔の形状が三角形とされてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の散布装置。
【請求項8】
三角形が二等辺三角形とされてなることを特徴とする請求項7記載の散布装置。
【請求項9】
二等辺三角形が正三角形とされてなることを特徴とする請求項8記載の散布装置。
【請求項10】
散布孔の形状が四角形とされてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の散布装置。
【請求項11】
四角形が長方形とされてなることを特徴とする請求項10記載の散布装置。
【請求項12】
長方形が正方形とされてなることを特徴とする請求項11記載の散布装置。
【請求項13】
ガイド板が逆峰状とされてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の散布装置。
【請求項14】
底面外面に撥水加工がなされてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の散布装置。
【請求項15】
箱状体が撥水性の高い素材からなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の散布装置。
【請求項16】
撥水性の高い素材がフッ素樹脂であることを特徴とする請求項15記載の散布装置。
【請求項17】
散布対象が吸収冷温水機の蒸発器、吸収器、再生器、低温再生器、中温再生器、高温再生器または排熱回収再生器とされ、散布される液体が臭化リチウム水溶液、水またはアンモニアとされてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の散布装置。
【請求項18】
散布対象が蒸気圧縮式冷凍機の蒸発器とされ、散布される液体がフロン、水、アンモニアまたはプロパンとされてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の散布装置。
【請求項19】
散布対象がバイナリーサイクル発電機の蒸発器とされ、散布される液体がフロンまたはペンタンとされてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の散布装置。
【請求項20】
散布対象がウエハラサイクル発電機の蒸発器または吸収器とされ、散布される液体がアンモニア水とされてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の散布装置。
【請求項21】
散布対象がカリーナサイクル発電機の蒸発器、吸収器または凝縮器とされ、散布される液体がアンモニア水とされてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の散布装置。
【請求項22】
箱状体の底面の板厚が0.3mm〜5mmとされてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の散布装置。
【請求項23】
散布孔の面積が0.07mm2〜7mm2とされてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の散布装置。
【請求項24】
散布孔のピッチが10mm〜50mmとされてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の散布装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は散布装置に関する。さらに詳しくは、空間あるいは熱伝達や反応がなされる部分へ液体の均一な散布がなし得る散布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、吸収冷温水機においては、冷媒を伝熱管外表面に散布して伝熱管内を流れる冷水の温度を低下させることがなされている。つまり、冷媒を伝熱管外表面に散布して気化させ、その際気化熱を冷水から奪うことにより冷水の温度を低下させることがなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、
図8に示すような散布装置100が提案されている。
【0004】
特許文献1の提案に係る散布装置100においては、
図8に示すように、散布液を噴き出す散布管の本管101と、本管101の上部に被せて散布液を受け止める本管カバー102と、本管カバー102に設けられ散布液を流下させる散布溝103と、本管101の外側面を流下した散布液を伝熱管g上に導く脚部104,105とからなり、脚部104,105の根元近傍に散布液を溜める液溜め106を設けるとともに、脚部104,105の根元部に切欠きを設けて、液溜め106内の散布液を切欠きから脚部104,105方向に流すようにしてなる吸収式冷凍機の液散布装置100が提案されている。
【0005】
特許文献1の提案に係る散布装置100は、散布液の流れる流路の長さが脚部104,105の脚により異なるため、均一な散布がなし得ないという問題がある。また、構成も複雑であるため、散布装置100の高コスト化を招来しているという問題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−267463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みなされたものであって、構成が簡素化され、しかも液体の均一な散布がなし得る散布装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の散布装置
の第1形態は、散布対象へ所望の液体を散布する箱状体とされた散布装置であって、 前記箱状体が、底面に所定形状とされた散布孔を所定配列にて有し
、前記底面に液体の散布をガイドするガイド板が設けられ、 前記ガイド板が櫛状体とされ、櫛の刃状体が前記散布孔に差し込まれてガイド板が底面に設けられてなることを特徴とする。
本発明の散布装置の第2形態は、散布対象へ所望の液体を散布する箱状体とされた散布装置であって、 前記箱状体が、底面に所定形状とされた散布孔を所定配列にて有し、前記底面に液体の散布をガイドするガイド板が設けられ、 前記ガイド板が櫛状体とされ、櫛の刃状体が前記散布孔に隣接させて設けられたガイド板差し込み用の孔に差し込まれてガイド板が底面に設けられてなることを特徴とする。本発明の散布装置の第3形態は、散布対象へ所望の液体を散布する箱状体とされた散布装置であって、前記箱状体が、底面に所定形状とされた散布孔を所定配列にて有し、前記底面に液体の散布をガイドするガイド板が設けられ、 前記ガイド板の上部が逆櫛状体とされ、櫛の刃状体が前記散布孔に差し込まれてガイド板が底面に設けられてなることを特徴とする。本発明の散布装置の第4形態は、散布対象へ所望の液体を散布する箱状体とされた散布装置であって、 前記箱状体が、底面に所定形状とされた散布孔を所定配列にて有し、前記底面に液体の散布をガイドするガイド板が設けられ、 前記ガイド板の上部が逆櫛状体とされ、櫛の刃状体が前記散布孔に隣接させて設けられたガイド板差し込み用の孔に差し込まれてガイド板が底面に設けられてなることを特徴とする。
【0009】
本発明の散布装置においては、散布対象が伝熱体とされ、散布孔の形状および配列が、前記伝熱体に散布する液体が均一に散布されるようにされるのが好ましい。
【0010】
また、本発明の散布装置においては、散布孔の形状が丸とされてもよい。
【0011】
また、本発明の散布装置においては、散布孔の形状が三角形とされてもよい。その場合、三角形が二等辺三角形とされるのが好ましく、二等辺三角形が正三角形とされるのがさらに好ましい。
【0012】
また、本発明の散布装置においては、散布孔の形状が四角形とされてもよい。その場合、四角形が長方形とされるのが好ましく、長方形が正方形とされるのがさらに好ましい。
【0015】
また、本発明の散布装置においては、ガイド板が逆峰状とされてもよい。
【0016】
あるいは、ガイド板が櫛状体とされ、櫛の刃状体が散布孔に差し込まれてガイド板が底面に設けられるのが好ましく、散布孔に隣接させてガイド板差し込み用の孔を設け、前記孔に櫛の刃状体が差し込まれてガイド板が底面に設けられるのがさらに好ましい。あるいは、ガイド板の上部が逆櫛状体とされ、櫛の刃状体が散布孔に差し込まれて底面に設けられてもよく、その場合散布孔に隣接させてガイド板差し込み用の孔を設け、前記孔に櫛の刃状体が差し込まれてガイド板が底面に設けられるが好ましい。
【0018】
また、本発明の散布装置においては、底面外面に撥水加工がなされてよい。
【0019】
また、本発明の散布装置においては、箱状体が撥水性の高い素材からなるものとされてもよい。その場合、撥水性の高い素材がフッ素樹脂であるのが好ましい。
【0020】
また、本発明の散布装置においては、散布対象が吸収冷温水機の蒸発器、吸収器、再生器、低温再生器、中温再生器、高温再生器または排熱回収再生器とされ、散布される液体が臭化リチウム水溶液、水またはアンモニアとされてもよい。
【0021】
また、本発明の散布装置においては、散布対象が蒸気圧縮式冷凍機の蒸発器とされ、散布される液体がフロン、水、アンモニアまたはプロパンとされてもよい。
【0022】
また、本発明の散布装置においては、散布対象がバイナリーサイクル発電機の蒸発器とされ、散布される液体がフロンまたはペンタンとされてもよい。
【0023】
また、本発明の散布装置においては、散布対象がウエハラサイクル発電機の蒸発器または吸収器とされ、散布される液体がアンモニア水とされてもよい。
【0024】
また、本発明の散布装置においては、散布対象がカリーナサイクル発電機の蒸発器、吸収器または凝縮器とされ、散布される液体がアンモニア水とされてもよい。
【0025】
また、本発明の散布装置においては、箱状体の底面の板厚が0.3mm〜5mmとされるのが好ましい。
【0026】
また、本発明の散布装置においては、散布孔の面積が0.07mm
2〜7mm
2とされるのが好ましい。
【0027】
また、本発明の散布装置においては、散布孔のピッチが10mm〜50mmとされるのが好ましい。
【発明の効果】
【0030】
本発明は前記の如く構成されているので、散布対象に所望の液体を均一に散布することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の実施形態1に係る散布装置の概略図である。
【
図2】本発明の実施形態2に係る散布装置の要部概略図である。
【
図3】本発明の実施形態3に係る散布装置の要部概略図である。
【
図4】本発明の実施形態4に係る散布装置の要部概略図である。
【
図5】本発明の実施形態5に係る散布装置の要部概略図である。
【
図7】本発明の実施形態6に係る散布装置の要部概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではない。
【0033】
実施形態1
図1に、本発明の実施形態1の散布装置Aを示す。なお、実施形態1は、本発明の散布装置Aを吸収冷温水機の蒸発器に適用したものである。
【0034】
散布装置Aは、
図1に示すように、扁平細長の箱状体10の底面11に所定配列、例えば碁盤目配列あるいは千鳥配列にて散布孔(以下、単に孔という)12を設けてなるものとされる。
【0035】
箱状体10は、上面が開放されたものとされてもよく、あるいは蓋が設けられたものとされてもよい。蓋が設けられた場合には、蓋には箱状体10へ散布液(冷媒、水)を供給する供給部(例えば供給孔)および箱状体内の空気を排出するベント部(例えばベント孔)が設けられている。
【0036】
箱状体10のサイズは、散布対象とされる伝熱管の長さなどにもよるが、おおよそ長さ(縦方向寸法)は、250mm〜6000mm程度、幅(横方向寸法)は250mm〜3000mm程度、高さは10mm〜100mm程度とされ、板厚はサイズや散布する液体の比重にもよるが、概ね0.3mm〜5mmとされる。
【0037】
箱状体10は、例えば鋼板を折り曲げ成形や絞り出し成形することにより作製される。箱状体10を折り曲げ成形した場合には,必要に応じて角部を溶接やろう付けすることにより漏れがないよう水密にされてもよい。
さらに、箱状体10の底面11外面には、必要に応じて撥水加工が施される。
【0038】
撥水加工に替えて、箱状体10を撥水性の高い素材、例えばフッ素樹脂により製作するようにしてもよい。
【0039】
散布孔12の形状は、例えば、円形、楕円形、三角形、四角形などとされる。
孔12の面積は0.07mm
2〜7mm
2とされる。孔12の面積をこのように規定するのは、液形成高さを確保するためである。
【0040】
ここで、液形成高さとは、箱状体10に流入する液体と、流出する液体の量が同じとなる箱状体10の底面11からの液面高さをいう。この液形成高さは、均一な散布を確保するために必要である。
【0041】
孔12の幅方向(横手方向)のピッチは、箱状体10の縦方向(長手方向)に沿わせて配列された蒸発管Gの配列ピッチと同一とされる。一方、孔12の縦方向のピッチは、10mm〜50mmとされる。縦方向のピッチをこのように規定するのは、伝熱面の濡れ性や液面形成高さに応じて散布を調整するためである。なお、蒸発管Gは箱状体10の長手方向と直交させて配列されてもよい。その場合、孔12の横手方向のピッチは、10mm〜50mmとされ、孔12の長手方向のピッチは蒸発管Gの配列ピッチと同一とされる。
【0042】
三角形には、二等辺三角形および正三角形が含まれる。
【0043】
四角形には、長方形、正方形、菱形および台形が含まれる。
【0044】
このように、本実施形態によれば、孔12の幅方向のピッチが蒸発管Gの配列ピッチと同一とされ、しかも孔12の縦方向のピッチが前記の如く設定されているので、蒸発管Gに均一な散布がなされる。
【0045】
また、箱状体10の底面11外面に撥水加工を施した場合や、箱状体10を撥水性の高いフッ素樹脂により製作した場合には、散布液が箱状体10の底面11外面からの離脱が促進されて、散布効率が向上する。
【0046】
実施形態2
図2に、本発明の実施形態2に係る散布装置Aの要部を示す。実施形態2は、実施形態1を改変してなるものであって、三角形または四角形とされた孔12の周縁部の一辺に下方に突出した凸片13を設けてなるものとされる。凸片13は、例えば孔12の内側に位置する部分を下方に押し出すことにより設けられる。凸片13を押し出す方向は、特に限定はないが、箱状体10の幅方向とされるのが好ましい。また、凸片13と孔12の孔面とのなす角θは、15度〜90度とされる。最小角度を15度とするのは、角度をこれ以上小さくすると孔12が閉塞されて散布がうまくなされないからである。
【0047】
このように、本実施形態によれば、前記構成とされた凸片13が設けられているので、より均一な散布がなされる。
【0048】
実施形態3
図3に、本発明の実施形態3に係る散布装置Aの要部を示す。実施形態3は、実施形態1を改変してなるものであって、縦方向の孔ピッチに合わせて液体 (散布液)の散布をガイドするガイド板14を各横孔12の孔列の位置に配設してなるものとされる。
【0049】
ガイド板14は、
図3に示すように、逆連峰状とされる。各峰の位置は、例えば蒸発管Gに対応する位置とされる一方、谷底の位置は、例えば孔12に対応する位置とされる。なお、峰の位置および谷底の位置は、前記に限定されるものではない。
【0050】
この場合、
図3(c)に示すように、ガイド板14の上部が刃抜け逆櫛状とされ、櫛の刃(櫛の刃状体)14aが孔12に差し込まれるようにされてもよい。刃14aの断面形状は、例えば正方形や角が丸められた正方形とされる。また、刃14aの高さは、刃14a上端が底面11の内面から5mm〜20mm突出するようにされている。
【0051】
このように、本実施形態によれば、散布液をガイド板14に沿わせて散布しているので、箱状体10に形成する孔12の数を少なくしながら、より均一な散布がなし得る。
【0052】
実施形態4
図4に、本発明の実施形態4に係る散布装置Aの要部を示す。実施形態4は、実施形態3を改変してなるものであって、ガイド板15を箱状体10内部に配設してなるものとされる。
【0053】
ガイド板15は、
図4に示すように、刃抜け櫛状体とされ、刃(櫛の刃状体)15aが各横孔列に差し込まれて箱状体10にセットされる。刃15aの断面形状は、例えば正方形や角が丸められた正方形とされる。また、刃15aの高さは、刃15a上端が底面11の内面から5mm〜20mm突出するようにされている。
【0054】
このように、本実施形態によれば、ガイド板15を刃抜け櫛状体として、刃15aを各横孔列に差し込んでガイド板15を箱状体10内にセットするようにしているので、散布装置Aの製作を簡素化しながら、より均一な散布がなされる。
【0055】
実施形態5
図5に、本発明の実施形態5に係る散布装置Aの要部を示す。実施形態5は、実施形態4を改変してなるものであって、孔12に沿わせて第2の孔16を設け、その孔16を利用してガイド板15を箱状体10内にセットしてなるものとされる。
第2の孔16の形状は、
図6に示すように、四角形、例えば長方形(正方形を含む)とされる。また、第2の孔16のサイズは、セットされるガイド板15のサイズに応じて適宜調整される。
【0056】
このように、本実施形態によれば、滴下用の孔12とガイド板15用の孔16とを分けることができ、孔12で散布を制御できる。
【0057】
実施形態6
図7に、本発明の実施形態6に係る散布装置Aの要部を示す。実施形態6は、実施形態1を改変してなるものであって、箱状体(以下、外部散布体という)10の内部にさらに箱状の散布体(以下、内部散布体(散布制御体)という)20を配設してなるものとされる。
【0058】
内部散布体20の底面21に設けられる孔(以下、上孔(散布制御孔)という)22の形状は、例えば円形とされ、外部散布体10の底面11に設けられる孔(以下、下孔という)12の形状は例えば三角形とされる。なお、各孔12,22の形状は前記に限定されるものではなく、各種とでき、内部分散体20の孔22の形状は、三角形や四角形とすることもできる。
【0059】
また、上孔22の位置は、下孔12の真上とされてもよく、あるいは下孔12の中間とされてもよい(
図7(b),(c)参照)。
【0060】
また、外部散布体10は、実施形態2のように、凸片13が設けられてもよい。
【0061】
このように、本実施形態によれば、液面形成高さの制御が可能となる。
【0062】
以上、本発明を実施形態に基づいて説明してきたが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるものではなく、種々改変が可能である。
【0063】
例えば、実施形態では吸収冷温水機(吸収冷凍機を含む)の蒸発器を例に取り説明されているが、吸収器、再生器、高温再生器、排熱回収再生器、中温再生器などとされてもよい。その場合には、散布液は臭化リチウム水溶液、水、アンモニアなどとされる。
【0064】
あるいは、散布対象がバイナリーサイクル発電機の蒸発器とされてもよい。その場合には、散布液はフロン、ペンタンなどとされる。
【0065】
あるいは、散布対象がウエハラサイクル発電機の蒸発器、吸収器などとされてもよい。その場合には、散布液はアンモニア水とされる。
【0066】
あるいは、散布対象がカリーナサイクル発電機の蒸発器、吸収器、凝縮器などとされてもよい。その場合には、散布液はアンモニア水とされる。
【0067】
あるいは、蒸気圧縮式冷凍機の蒸発器とされてもよい。その場合には、散布液は、フロン、水、アンモニア、プロパンなどとされる。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は液体の均一な散布が必要とされる産業に適用できる。
【符号の説明】
【0069】
A 散布装置
G 蒸発管
10 箱状体
11 底面
12 散布孔、下孔
13 凸片
14 ガイド板
14a 櫛の刃
15 ガイド板
15a 櫛の刃
16 第2の孔
20 内部散布体、散布制御体
21 底面
22 孔(上孔)、散布制御孔