(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5961996
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】天板付き家具
(51)【国際特許分類】
A47B 13/00 20060101AFI20160721BHJP
A47B 7/00 20060101ALI20160721BHJP
A47B 17/00 20060101ALI20160721BHJP
A47B 13/02 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
A47B13/00 Z
A47B7/00 A
A47B13/00 B
A47B17/00 A
A47B13/02
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2011-271372(P2011-271372)
(22)【出願日】2011年12月12日
(65)【公開番号】特開2013-121454(P2013-121454A)
(43)【公開日】2013年6月20日
【審査請求日】2014年11月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001351
【氏名又は名称】コクヨ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(72)【発明者】
【氏名】松田 昭彦
【審査官】
蔵野 いづみ
(56)【参考文献】
【文献】
特開2003−339450(JP,A)
【文献】
特開平08−191729(JP,A)
【文献】
実開平03−007729(JP,U)
【文献】
実公昭61−030507(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 1/00−41/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方に着座者が着座して使用する使用端をそれぞれ少なくとも1つ有する複数の天板と、天板の側端縁部を下方から支持するとともに一使用端側から奥行き方向に伸びる第1の脚要素及びこの第1の脚要素の前記一使用端と反対側の端部から幅方向に伸びる第2の脚要素を備え天板に対して着脱可能な脚とを備える天板付き家具であって、前記脚に代えて1つの天板の側端縁部を下方から支持するとともに内部に収納空間を有し奥行き寸法が前記第1の脚要素と同一、幅寸法が前記第2の脚要素の幅寸法と同一でかつ天板に対して着脱可能な収納庫を装着可能であることを特徴とする天板付き家具。
【請求項2】
前方に着座者が着座して使用する使用端をそれぞれ少なくとも1つ有する複数の天板と、天板の側端縁部を下方から支持するとともに一使用端側から奥行き方向に伸びる第1の脚要素及びこの第1の脚要素の前記一使用端と反対側の端部から幅方向に伸びる第2の脚要素を備え天板に対して着脱可能な脚とを備える天板付き家具であって、前記脚に代えて隣接する2つの天板の側端縁部を下方から支持するとともに内部に収納空間を有し奥行き寸法が前記第1の脚要素と同一、幅寸法の2分の1が前記第2の脚要素の幅寸法と略同一でかつ天板に対して着脱可能な収納庫を装着可能であることを特徴とする天板付き家具。
【請求項3】
前記収納庫の背面又は前記第2の脚要素の前記一使用端と反対側を向く面に設けられ、天板下方の空間を外部から隠蔽する目隠し板を具備する請求項1又は2記載の天板付き家具。
【請求項4】
前記収納庫の背面又は前記第2の脚要素に支持させてなる配線ダクトと、この配線ダクトのさらに後方に着脱可能に設けてなり天板下方の空間を外部から隠蔽する目隠し板とを具備する請求項1、2又は3記載の天板付き家具。
【請求項5】
前記収納庫の背面又は前記第2の脚要素に複数の前記配線ダクトを支持させることが可能である請求項4記載の天板付き家具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オフィス等において好適に使用される天板付き家具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、物品の収納スペースを確保するとともに天板上とこの収納スペースとの間で物品を出し入れしやすくすべく、収納庫に天板を支持させてなる天板付き家具が種々知られている(例えば、特許文献1記載のものを参照)。また、このような天板付き家具において、収納庫の背面に配線を収納可能なダクトや天板下方の空間を目隠しするための目隠し板を配置することが考えられている。
【0003】
しかして、このような天板付き家具を利用するにあたって、利用が従来より使用してきたワゴン等の収納家具を天板下方に配置して利用したいという要望が存在するが、上述した特許文献1記載のもののような家具の天板の下方に収納家具を配置すると、天板下方において使用者の下肢を収納する空間が狭くなり利用しにくいものとなるという問題が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−90002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上の点に着目し、天板下方において使用者の下肢を収納する空間を確保しつつ、該天板の下方に物品収納空間の確保を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち
請求項1の発明に係る天板付き家具は、前方に着座者が着座して使用する使用端をそれぞれ少なくとも1つ有する複数の天板と、天板の側端縁部を下方から支持するとともに一使用端側から奥行き方向に伸びる第1の脚要素及びこの第1の脚要素の前記一使用端と反対側の端部から幅方向に伸びる第2の脚要素を備え天板に対して着脱可能な脚とを備える天板付き家具であって、前記脚に代えて
1つの天板の側端縁部を下方から支持するとともに内部に収納空間を有し奥行き寸法が前記第1の脚要素と同一
、幅寸法が前記第2の脚要素の幅寸法と同一でかつ天板に対して着脱可能な収納庫を装着可能であることを特徴とする。
また、請求項2の発明に係る天板付き家具は、前方に着座者が着座して使用する使用端をそれぞれ少なくとも1つ有する複数の天板と、天板の側端縁部を下方から支持するとともに一使用端側から奥行き方向に伸びる第1の脚要素及びこの第1の脚要素の前記一使用端と反対側の端部から幅方向に伸びる第2の脚要素を備え天板に対して着脱可能な脚とを備える天板付き家具であって、前記脚に代えて隣接する2つの天板の側端縁部を下方から支持するとともに内部に収納空間を有し奥行き寸法が前記第1の脚要素と同一、幅寸法の2分の1が前記第2の脚要素の幅寸法と略同一でかつ天板に対して着脱可能な収納庫を装着可能であることを特徴とする。
【0007】
このようなものであれば、天板の側端縁部を前記脚に支持させた場合、天板下方の下肢空間の側端は収納庫ではなく板状の第1の脚要素により区画されるので、下肢空間の幅寸法を大きくとることができる。その上で、収納庫の奥行き寸法が第1の脚要素と同一であるので、収納庫の背面と脚の背面とを面一にでき、見た目を整えることができる。
【0008】
さらに、前記収納庫
が1つの天板の一側端縁部を支持
し、収納庫の幅寸法が前記第2の脚要素の幅寸法と同一である
構成や、前記収納庫
が幅方向に隣接する2つの天板の互いに対向する側端縁部を支持
し、収納庫の幅寸法の2分の1が前記第2の脚要素の幅寸法と略同一である
構成を備えているので、見栄えをさらに効果的に整えるとともに天板側において脚又は収納庫を取り付ける部位を共用することができる。
【0009】
このような天板付き家具において、背面側からの見栄えをさらに整えることができる構成として、前記収納庫の背面又は前記
第2の脚要素の前記一使用端と反対側を向く面に設けられ、天板下方の空間を外部から隠蔽する目隠し板を具備するものが挙げられる。
【0010】
このような天板付き家具において、背面側からの見栄えをさらに整えつつ収納庫又は脚の背面側に配線を効果的に収納できるようにするための構成として、前記収納庫の背面又は前記
第2の脚要素に支持させてなる配線ダクトと、この配線ダクトのさらに後方に着脱可能に設けてなり天板下方の空間を外部から隠蔽する目隠し板とを具備するものが挙げられる。
【0011】
加えて、複数の系統のネットワークに接続する場合等、複数種類の配線を区別して配線する要望に対応するための態様として、前記収納庫の背面又は前記
第2の脚要素に複数の前記配線ダクトを支持させることが可能であるものが挙げられる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、天板下方において使用者の下肢を収納する空間を確保しつつ、該天板の下方に物品収納空間の確保を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態に係る天板付き家具を示す正面側全体斜視図。
【
図2】同実施形態に係る天板付き家具を示す正面図。
【
図3】同実施形態に係る天板付き家具を示す平面図。
【
図5】同実施形態に係る天板付き家具を示す背面側全体斜視図。
【
図6】同実施形態に係る天板の取付態様を示す分解斜視図。
【
図8】本発明の他の実施形態に係る天板付き家具を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態を図面を参照しつつ以下に述べる。
【0015】
本実施形態に係る天板付き家具は、市区役所や町村役場等に代表されるオフィス等で好適に使用され、
図1〜
図3に示すように、幅方向に互いに隣接する複数枚、具体的には2枚の天板1と、この天板1を下方から支持するとともに内部に収納空間2sをそれぞれ有する収納庫2と、前記天板を下方から支持する脚3と、前記収納庫2及び脚3の背面に支持させてなる配線ダクト4と、この配線ダクト4のさらに後方に着脱可能に設けてなり天板1下方の空間を外部から隠蔽する上下の目隠し板5a、5bと、左右両端部に配してなるエンド脚6とを具備する。また、この天板付き家具には、天板1の上方に上棚7を着脱可能に設けることができる。
【0016】
前記天板1は、
図1〜
図5に示すように、略矩形状をなし、幅方向に延び互いに対向する両端縁すなわち前後両端縁を、それぞれ前方に着座者が着座して使用する第1の使用端縁1a及び第2の使用端縁1bとしている。第1の使用端縁1a側には、天板1に載せ置いた情報機器等の操作を行う者等、この天板付き家具が配されるオフィスで作業を行う者が着座するようにしている。一方、第2の使用端縁1b側には、各種申し込み等を行うべくこのオフィスを訪問した客等の者が着座するようにしている。この天板1の第1及び第2の使用端縁1a、1bには、
図4に示すように、合成ゴムに代表される軟質部材を利用して形成した軟質部11を設けている。この軟質部11の端縁は、天板1の他の部位と視認により区別可能にしている。具体的には、この軟質部11の縁部を、軟質部11の他の部分と異なる色に着色している。さらに、この天板1の奥行き方向中間部の左右両端及び中央部には、この天板1の上方と下方とを連通する配線挿通孔1xを設けている。この配線挿通孔1xには、図示は省略するが、ディスプレイモニタを支持するためのディスプレイアーム等のオプション部材を取り付け可能である。また、この配線挿通孔1xは、図示しない蓋体により閉塞可能である。そして、この天板1の下面側の両側端縁には、前記収納庫を取り付けるための雌ネジたる鬼目ナット1yを埋設している。
【0017】
前記収納庫2は、
図1〜
図3及び
図5に示すように、一方の天板1の左右両端部をそれぞれ下方から支持する。また、この収納庫2は、底板22と、この底板22の左右両側縁から起立する左右の側板23と、左右の側板23の上端部間を接続する頂板24と、この第1の収納庫2の背面を形成する背板25とを備え、これら底板22、左右の側板23、頂板24及び背板25により区画される収納空間2s内に物品を収納可能にしている。この収納庫2の上方には、以下のようにして天板1を取り付けるようにしている。すなわち、図示はしないが、頂板24の隅部にネジ挿通孔を設けていて、下方からこのネジ挿通孔を通過させた雄ネジ部材を前記天板1に埋設した鬼目ナット1yに螺着することにより、この収納庫2に天板1を取り付けるようにしている。この収納庫2の下面には、アジャスタ21を設けている。また、この収納庫2の内部には、上述したように収納空間を備えている。この収納空間2sは、その内部に1又は複数の小型の引き出し26又は大型の引き出し27を高さ位置を変更可能かつ着脱可能に設けることが可能である。また、この収納空間2sには、1又は複数の棚板28も高さ位置を変更可能かつ着脱可能に設けることが可能であり、この棚板28上又は底板22上にチューブファイル等のファイル類を載せ置くことによりファイル類を収納可能である。そして、収納する対象の種々の書類やファイル等に対応させて底板22、頂板24及び前記棚板28により区画される空間の高さ寸法を設定することができる。
【0018】
前記脚3は、
図1〜
図3及び
図6に示すように、他方の天板1の左右両端部をそれぞれ下方から支持する。また、この脚3は、使用端側から奥行き方向に伸びる第1の脚要素31と、この第1の脚要素31の反使用端から幅方向に伸びる第2の脚要素32とを備え、天板1に対して着脱可能である。前記第1の脚要素31の奥行き寸法d0は、前記収納庫2の奥行き寸法d0と同一である。また、前記第2の脚要素32の幅寸法d1は、前記収納庫2の幅寸法d1と同一である。さらに、前記第1の脚要素31の下面の前後両端、及び前記第2の脚要素32の下面の突出端には、アジャスタ33を設けている。加えて、この脚3の上面には前記天板1を取り付けるための取付手段であるブラケット34を設けている。このブラケット34は、第1の脚要素31の上面に取り付けられる縦要素341と、第2の脚要素32の上面に取り付けられる横要素342とを備えていて、前記縦要素341の前後両端及び横要素342の突出端にネジ挿通孔34xを設けている。そして、下方からこのネジ挿通孔34xを通過させた雄ネジ部材を前記天板1に埋設した雌ネジである鬼目ナットに螺着することにより、この脚3の上面に天板1を取り付けるようにしている。ここで、脚3に両側端縁部を支持させた天板1の下方には、ワゴンW等の収納家具を配置可能である。また、天板1の前記鬼目ナットには、この脚3と前記収納庫2とを選択的に取り付けることができる。すなわち、この脚3のブラケット34に設けたネジ挿通孔34xの位置及び前記収納庫2のネジ挿通孔の位置は、いずれも天板1を取り付けた状態で天板1に埋設した鬼目ナットと平面視重なり合う位置に設定している。
【0019】
また、これら収納庫2及び脚3の内側面には、パソコンを保持するPCハンガー等のオプション部材を取り付け可能である。
【0020】
前記配線ダクト4は、
図7に示すようなダクト取付爪4aを前記収納庫2又は脚3に設けた図示しないダクト取付孔に係り合わせることにより前記収納庫2の背面間又は前記脚3の背面間に架設させてなり、幅方向に延びるチャネル状の部材である。本実施形態では、この配線ダクト4は、
図2〜
図4に示すように、高さ方向に離間して複数、より具体的には天板1ごとに3個設けている。これら複数の配線ダクト4には、配線ダクト4ごとにそれぞれ異なる系統の配線を支持させるようにしている。すなわち、1つの配線ダクト4には公衆通信回線の通信ケーブル、他の一つの配線ダクト4には住基ネット等の専用通信回線の通信ケーブル、そしてさらに他の一つの配線ダクト4には電源ケーブルを支持させるようにしている。そして、前記収納庫2の背面及び前記脚3の背面には、高さ位置が異なる前記ダクト取付孔を複数組、具体的には4組設けていて、最大4個の配線ダクト4を着脱可能であるとともに、配線ダクト4を3個以下取り付ける場合には取り付け先のダクト取付孔を選択することによりその高さ位置を変更可能にしている。
【0021】
前記目隠し板5a、5bは、本実施形態では、
図4及び
図5に示すように、上部及び下部に計2枚設けている。この目隠し板5a、5bは、目隠し板取付ブラケット51a、51bを介して前記収納庫2又は前記脚3に支持させている。この目隠し板取付ブラケット51a、51bは、ブラケット取付爪51a1、51b1前記収納庫2又は脚3に設けた図示しないブラケット取付孔に係り合わせることにより前記収納庫2及び脚3に取り付けられる。この目隠し板5a、5bを前記配線ダクト4よりも後方に位置させるためのスペーサとしての機能を有する。また、前記目隠し板5a、5bは、パンチング加工を施してなる金属板を2枚重ね合わせて形成している。この目隠し板5a、5bは、天板1の第2の使用端縁1bから前方に離間した位置に配している。すなわち、この目隠し板5a、5bの後方かつ天板1下方の空間に、第2の使用端縁1b側に着座した者の脚や荷物等を配することができるようにしている。
【0022】
前記エンド脚6は、
図1〜
図3に示すように、前記収納庫2の外側面又は脚3の外側面に添接させて設けている。このエンド脚6の下面には、アジャスタ61を設けている。また、このエンド脚6の後部と天板1の後部との間は、天板1の後部をこのエンド脚6に支持させるべく、天板支持ブラケット62を介して接続している。
【0023】
前記上棚7は、
図1、
図2及び
図4に示すように、棚天板71と、この棚天板71を支持する左右の棚エンド脚72と、これら左右の棚エンド脚72の後端部間に架設させてなるパネル要素73とを具備する。この上棚7は、前記天板1の配線挿通口1x内に配した図示しない上棚取付ブラケットを介して天板1の上方に着脱可能に取り付けられる。この天板付き家具を客等が起立した状態で第2の使用端縁1bを使用するハイカウンターとして使用する際には、この上棚7を天板1の上方に取り付けた状態とするようにしている。一方、客等が座った状態で第2の使用端縁1bを使用するローカウンターとしてこの天板付き家具を使用する際には、この上棚7を取り外した状態とするようにしている。なお、
図3においては、この上棚7を省略して示している。
【0024】
ここで、配線の点検の際には、目隠し板5a、5bを取り外すと、
図5に示すように配線ダクト4が後方空間に開放される。そして、特定の系統の配線に不具合が発生した場合には、後方側から対応する配線ダクト4内の配線にアクセスし、該配線に対する点検等を行うようにしている。
【0025】
以上に述べたように、本実施形態に係る天板付き家具の構成によれば、天板1の側端縁部を前記脚3に支持させた場合、天板1の下方の下肢空間の側端は収納庫2ではなく板状の第1の脚要素31により区画されるので、下肢空間の幅寸法を大きくとることができる。その上で、収納庫2の奥行き寸法d0が第1の脚要素31の奥行き寸法d0と同一であるので、収納庫2の背面と脚3の背面とを面一にでき、見た目を整えることができる。
【0026】
前記収納庫2を左右1対に設け各収納庫2に1つの天板1の一側端縁部をそれぞれ支持させている構成を採用し、前記収納庫2の幅寸法d1が前記第2の脚要素32の幅寸法d1と同一であるので、見栄えをさらに効果的に整えるとともに天板1側において共通の鬼目ナット1yを利用し収納庫2又は脚3を取り付けることができる。
【0027】
前記収納庫2の背面又は前記脚3の第2の要素32に支持させてなる配線ダクト4と、この配線ダクト4のさらに後方に着脱可能に設けてなり天板1下方の空間を外部から隠蔽する目隠し板5a、5bとを具備するので、背面側からの見栄えをさらに整えつつ収納庫2又は脚3の背面側に配線を効果的に収納できる。
【0028】
そして、前記収納庫2の背面又は前記脚3の第2の要素32に複数の前記配線ダクト4を支持させることが可能であるので、複数の系統のネットワークに接続する場合等、複数種類の配線を区別して配線する要望に対応できる。
【0029】
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
【0030】
例えば、
図8に示すように、幅方向に隣接する2つの天板1の互いに離間する側端縁部を支持させる第1の収納庫A2と、幅方向に隣接する2つの天板1の互いに対向する側端縁部を支持させる第2の収納庫A8と、左右に対にして設けられ他の天板1の一側端縁部をそれぞれ支持する脚A3とを利用し、前記第1の収納庫A2及び前記脚A3を上述した実施形態における収納庫2及び脚3と同様に構成するとともに、前記第2の収納庫A8を、その幅寸法d2が前記第1の収納庫A2及び脚A3の幅寸法d1の2倍である以外前記第1の収納庫と同様に構成する態様が考えられる。ここで、
図8を参照しつつ前述した態様の天板付き家具は、天板1を3枚設けていること、及び上述した点以外は
図1〜
図7を参照しつつ前述した実施形態の天板付き家具と同様の構成を有するので、同一の名称及び符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0031】
また、上述した実施形態のように収納庫又は脚に1つの天板の側端縁部を支持させるものであって、前記収納庫の幅寸法と前記脚の幅寸法とを同一にすると背面側すなわち第2の使用端側からの見栄えを整えることができるが、これら前記収納庫の幅寸法と前記脚の幅寸法とが異なるものであっても、脚により天板を支持させた場合に下肢空間を広くとることができるという本発明の最も主要な効果は得ることができる。加えて、前段で述べた実施形態において、前記第1の収納庫の幅寸法と前記脚の幅寸法とが異なるものや、前記第2の収納庫の幅寸法が前記第1の収納庫の幅寸法の2倍でないものであっても、脚により天板を支持させた場合に下肢空間を広くとることができるという本発明の最も主要な効果は得ることができる。
【0032】
さらに、上述した実施形態では収納庫及び脚の背面に配線ダクトを支持させ、そのさらに後方に目隠し板を設けるようにしているが、収納庫及び脚の背面に直接目隠し板を取り付ける態様や、目隠し板を省略する態様等を採用してもよい。
【0033】
その他、天板の上面に上棚を設けない態様を採用する等、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変形してよい。
【符号の説明】
【0034】
1…天板
2…収納庫
3…脚
4…配線ダクト
5a、5b…目隠し板
A2…第1の収納庫
A3…脚
A8…第2の収納庫