特許第5962065号(P5962065)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5962065
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】搬送装置及びトランスファプレス装置
(51)【国際特許分類】
   B21D 43/05 20060101AFI20160721BHJP
【FI】
   B21D43/05 J
【請求項の数】5
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2012-43370(P2012-43370)
(22)【出願日】2012年2月29日
(65)【公開番号】特開2013-180296(P2013-180296A)
(43)【公開日】2013年9月12日
【審査請求日】2014年12月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(72)【発明者】
【氏名】阿南 光紀
【審査官】 細川 翔多
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−021235(JP,A)
【文献】 特開昭62−021435(JP,A)
【文献】 特開2010−029887(JP,A)
【文献】 特開平03−018435(JP,A)
【文献】 米国特許第04462521(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 43/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被搬送物を支持するフィンガが設置されると共に前記被搬送物の搬送方向に沿って水平配置されるフィードバーを、前記被搬送物の搬送方向である第1方向、当該第1方向と直交する水平方向である第2方向及び上下方向である第3方向に移動させて、前記被搬送物の搬送方向に配列された複数の処理部間にて前記被搬送物を搬送する搬送装置であって、
外部の支持体に対して固定されるベースフレームと、
前記ベースフレームに対して前記第2方向に移動可能に支持される第1キャリッジと、
前記第1キャリッジに対して前記第3方向に移動可能に支持される第2キャリッジと、
前記第2キャリッジに搭載されると共に、前記フィードバーを前記第1方向に移動させる第1方向移動手段と、
前記ベースフレームに搭載されると共に、前記第2キャリッジ及び前記フィードバーごと前記第1キャリッジを前記第2方向に移動させる第2方向移動手段と、
前記第1キャリッジに搭載されると共に、前記フィードバーごと前記第2キャリッジを前記第3方向に移動させる第3方向移動手段と
が一体化されてなるフィードバー移動ユニットを備え
前記第1方向移動手段、前記第2方向移動手段及び前記第3方向移動手段の各々が動力源を有する
ことを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
前記フィードバーに対して複数の前記フィードバー移動ユニットが接続されていることを特徴とする請求項1記載の搬送装置。
【請求項3】
前記第1キャリッジに搭載されると共に、前記第2キャリッジを吊り下げ支持するエアシリンダと、
前記第1キャリッジに搭載されると共に、前記エアシリンダに供給する圧縮空気を貯留するエアタンクと
を備えることを特徴とする請求項1または2記載の搬送装置。
【請求項4】
前記フィードバーは、
前記フィードバー移動ユニットに固定される固定部分と、
前記フィンガが設置されると共に前記固定部分に対して着脱可能とされたフィンガ設置部分と
を備えることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の搬送装置。
【請求項5】
被搬送物である被加工材を搬送する搬送装置と、前記被加工材の搬送方向に複数配列されると共に前記被加工材に対する処理としてプレスを行うプレス部とを備えるトランスファプレス装置であって、
前記搬送装置として、請求項1〜4いずれかに記載の搬送装置を備えることを特徴とするトランスファプレス装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置及びトランスファプレス装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、四輪自動車のドアパネル等の成型にトランスファプレス装置が用いられている。このトランスファプレス装置は、例えば特許文献1に示すように、ドアパネルの形状に成型される鋼板を搬送する搬送装置と、鋼板の搬送方向に複数配列されたプレスステーションとを有しており、搬送装置にて鋼板を搬送しながら、複数のプレスステーションにて鋼板をプレス加工することで、鋼板をドアパネルの形状に複数回に分けて成型していく。
【0003】
このようなトランスファプレス装置で用いられる搬送装置は、鋼板の搬送方向に沿い且つプレスステーションを挟んで平行配置される2本のフィードバー(特許文献1ではトランスファーバー)を備えている。これらのフィードバーには、鋼板を支持するためのフィンガが設置されている。また、搬送装置では、フィードバーが前後方向、左右方向、上下方向に三次元的に移動可能とされており、フィードバーを移動させることで、鋼板の把持動作、乖離動作、搬送動作等を可能としている。例えば、特許文献1には、フィードバーを上述のように移動させる機構として、フィードバーを鋼板の搬送方向に移動させるためのフィード機構と、フィードバーを鋼板の搬送方向と直交する水平方向に移動させるためのクランプ機構と、フィードバーを昇降させるためのリフト機構とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−61562号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1で示す搬送装置では、クランプ機構とリフト機構とが1つのボックスに収容されることで一体化されているものの、フィード機構については、これらクランプ機構とリフト機構とは別体として設けられている。このようなフィード機構は、架台上に載置されてプレス機の上流側もしくは下流側に配置される。このため、特許文献1に示すように、フィード機構自体やフィード機構が載置される架台が、プレス機の上流側もしくは下流側に突出して設けられることになり、搬送装置及びトランスファプレス装置が大型化してしまう。
【0006】
なお、上述のようなフィードバーを前後方向、左右方向、上下方向に移動させながら被搬送物を搬送装置は、トランスファプレス装置のみに用いられるものではない。上述のような、フィード機構が別体とされることによる装置の大型化という課題は、このようなトランスファプレス装置以外に用いられる搬送装置でも同様に生じるものである。
【0007】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、三次元的にフィードバーを移動可能とする搬送装置において、装置サイズを小さくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
【0009】
第1の発明は、被搬送物を支持するフィンガが設置されると共に上記被搬送物の搬送方向に沿って水平配置されるフィードバーを、上記被搬送物の搬送方向である第1方向、当該第1方向と直交する水平方向である第2方向及び上下方向である第3方向に移動させて、上記被搬送物の搬送方向に配列された複数の処理部間にて上記被搬送物を搬送する搬送装置であって、外部の支持体に対して固定されるベースフレームと、上記ベースフレームに対して上記第2方向に移動可能に支持される第1キャリッジと、上記第1キャリッジに対して上記第3方向に移動可能に支持される第2キャリッジと、上記第2キャリッジに搭載されると共に、上記フィードバーを上記第1方向に移動させる第1方向移動手段と、上記ベースフレームに搭載されると共に、上記第2キャリッジ及び上記フィードバーごと上記第1キャリッジを上記第2方向に移動させる第2方向移動手段と、上記第1キャリッジに搭載されると共に、上記フィードバーごと上記第2キャリッジを上記第3方向に移動させる第3方向移動手段とが一体化されてなるフィードバー移動ユニットを備えるという構成を採用する。
【0010】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記フィードバーに対して複数の上記フィードバー移動ユニットが接続されているという構成を採用する。
【0011】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記第1キャリッジに搭載されると共に、上記第2キャリッジを吊り下げ支持するエアシリンダと、上記第1キャリッジに搭載されると共に、上記エアシリンダに供給する圧縮空気を貯留するエアタンクとを備えるという構成を採用する。
【0012】
第4の発明は、上記第1〜第3いずれかの発明において、上記フィードバーが、上記フィードバー移動ユニットに固定される固定部分と、上記フィンガが設置されると共に上記固定部分に対して着脱可能とされたフィンガ設置部分とを備えるという構成を採用する。
【0013】
第5の発明は、被搬送物である被加工材を搬送する搬送装置と、上記被加工材の搬送方向に複数配列されると共に上記被加工材に対する処理としてプレスを行うプレス部とを備えるトランスファプレス装置であって、上記搬送装置として、上記第1〜第4いずれかの発明である搬送装置を備えるという構成を採用する。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、フィードバー移動ユニットに、第1方向移動手段と、第2方向移動手段と、第3方向移動手段とが備えられている。このため、フィードバー移動ユニットによって、フィードバーを3方向に移動させることができ、フィードバーを三次元的に移動させることが可能となる。
【0015】
理解を容易とするために、便宜的に本発明の第1方向を前後方向、第2方向を左右方向、第3方向を上下方向とすると、フィードバー移動ユニットでは、第1キャリッジがベースフレームに対して左右方向に移動可能なように支持され、第2キャリッジが上記第1キャリッジに対して上下方向に移動可能なように支持されている。さらに、第2キャリッジ及びフィードバーごと第1キャリッジを左右方向に移動させる第2方向移動手段がベースフレームに搭載され、フィードバーごと第1キャリッジを上下方向に移動させる第3方向移動手段が第1キャリッジに搭載され、フィードバーを前後方向に移動させる第1方向移動手段が第1キャリッジに搭載されている。このような構成を有するフィードバー移動ユニットでは、第1キャリッジ及び第2方向移動手段がベースフレームに直接搭載され、第2キャリッジが第1キャリッジを介してベースフレームに搭載され、第2キャリッジが第1キャリッジを介してベースフレームに搭載され、第3方向移動手段が第1キャリッジを介してベースフレームに搭載され、第1方向移動手段が第2キャリッジ及び第1キャリッジを介してベースフレームに搭載されている。つまり、フィードバー移動ユニットにて、フィードバーを三次元的に移動させるための、第1方向移動手段、第2方向移動手段、第3方向移動手段、第1キャリッジ及び第2キャリッジが、ベースフレーム上に集約されている。つまり、本発明によれば、フィードバーを移動させるためのものが全てベースプレート上に集約されており、フィードバー移動ユニットをコンパクトにすることができる。
【0016】
このような本発明によれば、フィードバーを移動させるための機構をフィードバー移動ユニットの他に別途設置することなく、フィードバー移動ユニットのみでフィードバーを三次元的に移動させることができる。したがって、本発明によれば、従来の搬送装置のようにフィード機構やフィード機構を載置するための架台を設置する必要がなくなり、三次元的にフィードバーを移動可能とする搬送装置の装置サイズを小さくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態におけるトランスファプレス装置の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態におけるトランスファ搬送装置が備える2つのトランスファユニットの片側を含む拡大斜視図である。
図3】本発明の一実施形態におけるトランスファ搬送装置が備えるメインフレームと、クランプユニットと、ケーブルユニットを示す斜視図である。
図4】(a)が本発明の一実施形態におけるトランスファ搬送装置が備えるキャリッジユニットと一部のケーブルユニットを左上前方から見た斜視図であり、(b)が本発明の一実施形態におけるトランスファ搬送装置が備えるキャリッジユニットと一部のケーブルユニットを右上前方から見た斜視図である。
図5】(a)が本発明の一実施形態におけるトランスファ搬送装置が備えるキャリッジユニットと一部のケーブルユニットを右上後方から見た斜視図であり、(b)が本発明の一実施形態におけるトランスファ搬送装置が備えるキャリッジユニットと一部のケーブルユニットを右下前方から見た斜視図である。
図6】本発明の一実施形態におけるトランスファ搬送装置が備えるキャリッジユニットやメインフレームを含む縦断面図である。
図7】本発明の一実施形態におけるトランスファ搬送装置が備えるフィードバーと一部のケーブルユニットを示す斜視図であり、(a)が全体図であり、(b)が端部の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明に係る搬送装置及びトランスファプレス装置の一実施形態について説明する。なお、以下の説明においては、トランスファ搬送装置として本発明の搬送装置を備えるトランスファプレス装置について説明する。また、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0019】
図1は、本実施形態のトランスファプレス装置1の斜視図である。この図に示すように、本実施形態のトランスファプレス装置1は、プレス機2と、トランスファ搬送装置3と、不図示の制御装置とを備えている。
【0020】
プレス機2は、プレス荷重を支えるフレーム、上金型がセットされるスライド、下金型がセットされるボルスタ、ボルスタを支持するヘッド、スライドを昇降する昇降装置等を備えている。このプレス機2は、スライドとボルスタとの間に、一列に並んだ4箇所のプレスステーションP1〜P4(プレス部、処理部)を有しており、各プレスステーションP1〜P4にて被加工材をプレス加工する。なお、本実施形態においてはプレスステーションが4箇所であるが、プレスステーションを2箇所、3箇所、あるいは5箇所以上とすることも可能である。
【0021】
トランスファ搬送装置3は、プレス機2に支持されており、被加工材の搬送経路に沿って配置されている。このトランスファ搬送装置3は、被加工材をプレスステーションP1〜P4に順次搬送する。このトランスファ搬送装置3については、後に詳細に説明する。 制御装置は、プレス機2及びトランスファ搬送装置3と電気的に接続されており、これらの動作を制御する。
【0022】
このようなトランスファプレス装置1では、トランスファ搬送装置3によって被加工材を1番目のプレスステーションP1に搬送し、プレス機2によってプレスステーションP1に搬送された被加工材をプレス加工する。1番目のプレスステーションP1でのプレス加工が完了すると、再びトランスファ搬送装置3によって被加工材を2番目のプレスステーションP2に搬送し、プレス機2によってプレスステーションP2に搬送された被加工材をプレス加工する。同様にして、3番目のプレスステーションP3と4番目のプレスステーションP4でも被加工材をプレス加工する。このようなトランスファプレス装置1でプレス加工される被加工材は、各プレスステーションP1〜P4にて順次プレス加工されることによって、複数回に分けて最終形状に成型される。
【0023】
続いて、本実施形態のトランスファプレス装置1の最も特徴的な部分を含むトランスファ搬送装置3について詳細に説明する。なお、後に詳細に説明するが、本実施形態のトランスファプレス装置1では、フィードバー5を三次元的に移動させながら被加工材を搬送する。そして、以下の説明では、被加工材を搬送方向に移動させるときにフィードバー5が移動される方向(図1に示すX方向)をフィード方向(本発明における第1方向)と称する。また、被加工材に対してフィードバー5を近づけたり遠ざけたりする方向(図1に示すY方向)をクランプ方向(本発明における第2方向)と称する。また、被加工材を昇降させるときにフィードバー5が移動される方向(図1に示すZ方向)をリフト方向(本発明における第3方向)と称する。すなわち、フィード方向(X方向)は被加工材を搬送する方向であり、クランプ方向(Y方向)はフィード方向と直交する水平方向であり、リフト方向(Z方向)は上下方向である。
【0024】
トランスファ搬送装置3は、図1に示すように、プレスステーションP1〜P4の上流側と下流側とに配置される2つのトランスファユニット4(フィードバー移動ユニット)と、これらのトランスファユニット4に支持される2本のフィードバー5とを備えている。
【0025】
図2は片側のトランスファユニット4を含む拡大斜視図である。この図に示すように、トランスファユニット4は、メインフレーム6(ベースフレーム)と、クランプユニット7(第2方向移動手段)と、2つのキャリッジユニット8と、複数のケーブルユニット9とを備えている。
【0026】
まず、図3を参照してメインフレーム6とクランプユニット7の説明をする。図3は、メインフレーム6と、クランプユニット7と、ケーブルユニット9を示す斜視図である。メインフレーム6は、図1に示すプレス機2のコラム2a(外部の支持体)に固定され、フィードバー5の上方に配置されている。このメインフレーム6は、クランプ方向(Y方向)に長く且つ上下方向に離間されて平行配置される2枚の板部6aと、これらの板部6aの端部同士を接続し且つクランプ方向(Y方向)に離間されて平行配置される2枚の板部6bと、板部6a及び板部6bに囲まれた領域を塞ぐ板部6cとによって形成されており、クランプ方向(Y方向)に長い矩形状とされている。
【0027】
クランプユニット7は、クランプモータ7aと、ギアボックス7bと、2つのボールネジ7cと、ガイドレール7dと、オーバランストッパ7eとを備えている。クランプモータ7aは、メインフレーム6の上側の板部6aに固定されており、シャフト7a1を下側に向けてメインフレーム6の中央に配置されている。このクランプモータ7aは、不図示の制御装置の制御の下、シャフト7a1を回転駆動するサーボモータである。なお、クランプモータ7aは、不図示の電源装置に接続されており、制御装置の制御の下、電力が供給される。
【0028】
ギアボックス7bは、クランプモータ7aの下方に配置されており、シャフト7a1と接続されている。このギアボックス7bは、内部にベベルギアを有しており、またクランプ方向(Y方向)の両側に突出する出力軸を有している。このギアボックス7bは、シャフト7a1から伝達された回転動力によって出力軸を同一方向に回転させ、2つのボールネジ7cに回転動力を伝達する。
【0029】
ボールネジ7cは、ギアボックス7bのクランプ方向(Y方向)の両側に各々設置されている。このボールネジ7cは、一端側がギアボックス7bに接続されるようにメインフレーム6に軸支されるネジ軸7c1と、ネジ軸7c1に螺合されてネジ軸7c1の回転に伴ってクランプ方向(Y方向)に移動されるナット7c2とを備えている。なお、図3に示す左側に設置されるボールネジ7caと右側に設置されるボールネジ7cbとではネジ軸7c1のネジ溝の巻方向が逆向きとされ、ナット7c2のネジ溝もネジ軸7c1に合わせて左側と右側とで巻方向が逆向きとされている。このため、クランプモータ7aが駆動されると、ギアボックス7bの2つの出力軸が同一方向に回転され、2つのネジ軸7c1が同一方向に回転されたときに、ナット7c2が反対方向に移動される。したがって、クランプモータ7aを一方向に回転させることにより、ボールネジ7caのナット7c2とボールネジ7cbのナット7c2が例えば近づき、クランプモータ7aを反対方向に回転させることにより、ボールネジ7caのナット7c2とボールネジ7cbのナット7c2が遠のく。
【0030】
ガイドレール7dは、クランプモータ7aを挟んで両側に2本ずつ設置されている。クランプモータ7aの図3における左側と右側との各々において、2本のガイドレール7dは、上側の板部6aと下側の板部6aとに設置されており、平行且つ上下方向に離間してクランプ方向(Y方向)に敷設されている。クランプモータ7aの左側に設置されるガイドレール7dは、同じくクランプモータ7aの左側に設置されるキャリッジユニット8が備える後述の複数のブロック10bがスライド可能に取り付けられ、このブロック10bと共にLM(Linear Motion)ガイドを構成している。また、クランプモータ7aの右側に設置されるガイドレール7dは、同じくクランプモータ7aの右側に設置されるキャリッジユニット8が備える後述の複数のブロック10bがスライド可能に取り付けられ、このブロック10bと共にLMガイドを構成している。
【0031】
オーバランストッパ7eは、クランプモータ7aを挟んで両側に4つずつ設置されている。クランプモータ7aの図3における左側と右側との各々において、4つのオーバランストッパ7eは、板部6cに固定され、ボールネジ7cを挟んで上下に2つずつ設置されている。これら2つのオーバランストッパ7eは、キャリッジユニット8が備える後述のメインキャリッジ10のクランプ方向(Y方向)の移動端の各々に配置されている。なお、この移動端とは、トランスファ搬送装置3が通常稼働しているときにメインキャリッジ10が移動する範囲の終端を意味し、板部6b等に当たって止まるという物理的な終端を意味するものではない。このようなオーバランストッパ7eは、メインキャリッジ10が上記移動端を越えたことを検知するセンサと、移動端を越えたメインキャリッジ10に当接してその移動を規制する油圧ダンパとを備えている。したがって、メインキャリッジ10は、何らかの原因によって移動端を越えた場合であっても、オーバランストッパ7eによってその移動が規制されると共に移動端を越えたことが検知される。なお、メインフレーム6に設けられるオーバランストッパ7eの数は一例であり、変更可能である。また、オーバランストッパ7eが備える油圧ダンパに換えて、他のダンパ(エアダンパやマグネットダンパ等)を用いることも可能である。
【0032】
このように、クランプモータ7aと、ギアボックス7bと、2つのボールネジ7cと、ガイドレール7dと、オーバランストッパ7eの全てがメインフレーム6に固定されることによって、これらから構成されるクランプユニット7は、メインフレーム6に搭載されている。また、クランプユニット7は、クランプモータ7aを駆動することで、ボールネジ7cを介して、キャリッジユニット8をクランプ方向(Y方向)に移動させる。後述するが、キャリッジユニット8は、フィードバー5が接続されるサブキャリッジ11と、サブキャリッジ11を支持するメインキャリッジ10を備えている。このようなクランプユニット7は、クランプモータ7aを駆動することで、サブキャリッジ11及びフィードバー5ごとメインキャリッジ10をクランプ方向(Y方向)に移動させる。
【0033】
続いて、図4図6を参照して、キャリッジユニット8について説明する。図4図6は、キャリッジユニット8と一部のケーブルユニット9を示す図であり、図4(a)が左上前方から見た斜視図であり、図4(b)が右上前方から見た斜視図である。また、図5(a)が右上後方から見た斜視図であり、(b)が右下前方から見た斜視図である。また、図6がメインフレーム6等を含めた縦断面図である。
【0034】
キャリッジユニット8は、図2に示すように、クランプモータ7aを挟んで両側に1つずつ設置されている。なお、これらのキャリッジユニット8は、クランプモータ7aを中心として対称な形状をしている。このため、クランプモータ7aの左側に設置されたキャリッジユニット8(キャリッジユニット8a)について、以下図4図6を参照して説明を行い、クランプモータ7aの右側に設置されたキャリッジユニット8(キャリッジユニット8b)についての説明は省略する。
【0035】
キャリッジユニット8aは、メインキャリッジ10(第1キャリッジ)と、サブキャリッジ11(第2キャリッジ)と、リフトユニット12(第3方向移動手段)と、フィードユニット13(第1方向移動手段)と、エアシリンダ14と、エアタンク15とを備えている。
【0036】
メインキャリッジ10は、サブキャリッジ11の背面側に配置されており、ベース部10aと、ブロック10bと、リニアクランパ10cと、ガイドレール10dとを備えている。
【0037】
ベース部10aは、ブロック10b、リニアクランパ10c及びガイドレール10dを支持する基礎部であり、フィード方向(X方向)に表裏面を向ける略板状の部材である。ブロック10bは、図5(b)に示すように、ベース部10aの裏面側に固定されており、ベース部10aの上端側に2つ、下端側に2つの合計4つ設けられている。ベース部10aの上端に設けられた2つのブロック10bは、クランプ方向(Y方向)に配列されており、メインフレーム6の上側の板部6aに固定されたガイドレール7d(図3参照)に対してクランプ方向(Y方向)にスライド可能に接続されている。これらのベース部10aの上端側に設けられた2つのブロック10bは、メインフレーム6の上側の板部6aに固定されたガイドレール7dと共にLMガイドを構成している。また、ベース部10aの下端に設けられた2つのブロック10bは、クランプ方向(Y方向)に配列されており、メインフレーム6の下側の板部6aに固定されたガイドレール7d(図3参照)に対してクランプ方向(Y方向)にスライド可能に接続されている。これらのベース部10aの下端側に設けられた2つのブロック10bは、メインフレーム6の下側の板部6aに固定されたガイドレール7dと共にLMガイドを構成している。なお、今説明しているキャリッジユニット8aは、上述のようにクランプモータ7aの左側に設置されているため、ブロック10bは、クランプモータ7aの左側に配置されたガイドレール7dに接続されている。このように、ブロック10bがガイドレール7dに対してクランプ方向(Y方向)にスライド可能に接続されることによって、メインキャリッジ10は、メインフレーム6に対して、クランプ方向(Y方向)にスライド可能とされている。すなわち、メインキャリッジ10は、メインフレーム6に対して、クランプ方向(Y方向)に移動可能に支持されている。なお、ベース部10aに設けられるブロック10bの数は一例であり、変更可能である。
【0038】
また、本実施形態では、ブロック10bがメインキャリッジ10に設置されているため、当該ブロック10bをメインキャリッジ10の一部として説明を行っている。ただし、ブロック10bがガイドレール7dと共にLMガイドを構成することから分かるように、ブロック10bは、機能的には、メインキャリッジ10を移動させるためのクランプユニット7の一部として捉えることもできる。
【0039】
また、ベース部10aは、図3に示すボールネジ7caのナット7c2に固定されている。このため、クランプモータ7aが駆動され、ボールネジ7caのネジ軸7c1が回転されると、ネジ軸7c1の回転に伴ってナット7c2がクランプ方向に移動され、ベース部10aがナット7c2と共にクランプ方向(Y方向)に移動される。すなわち、メインキャリッジ10は、クランプモータ7aが駆動されることによって、クランプ方向(Y方向)に移動される。
【0040】
リニアクランパ10cは、ベース部10aの裏面側に固定されており、ベース部10aの上端側に設けられた2つのブロック10bの間と、ベース部10aの下端側に設けられた2つのブロック10bの間とに各々配置されている。これらのリニアクランパ10cは、例えば圧縮空気や電力によって駆動されるシリンダを内蔵しており、メインキャリッジ10が停止しているときに、ガイドレール7dを把持することで、不測の事態であってもメインキャリッジ10が移動したり落下したりすることを防止する。
【0041】
ガイドレール10dは、ベース部10aの表面側に固定されており、図4(a)及び図4(b)に示すように、ベース部10aのクランプ方向(Y方向)の端部に各々設置されている。これらのガイドレール10dは、リフト方向(Z方向)に沿って敷設されており、クランプ方向に離間して平行に敷設されている。これらのガイドレール10dは、サブキャリッジ11が備える後述の複数のブロック11bがスライド可能に取り付けられ、このブロック11bと共にLMガイドを構成している。
【0042】
サブキャリッジ11は、メインキャリッジ10の表面側に配置されており、ベース部11aと、ブロック11bと、リニアクランパ11cとを備えている。
【0043】
ベース部11aは、ブロック11b及びリニアクランパ10cを支持する基礎部である。ベース部11aは、図6に示すように、内部が中空とされた略L字状に形状設定されている。ブロック11bは、図4(a)及び図4(b)に示すようにベース部11aの裏面と、図5(b)に示すように下面とに固定されている。ベース部11aの裏面には、左側に2つ、右側に2つの合計4つのブロック11bが設けられている。ベース部11aの裏面左側に設けられたブロック11bは、リフト方向(Z方向)に配列されており、メインキャリッジ10の左側に設けられたガイドレール10dに対してリフト方向(Z方向)にスライド可能に接続されている。これらのベース部11aの裏面左側に設けられたブロック11bは、メインキャリッジ10の左側に設けられたガイドレール10dと共にLMガイドを構成している。また、ベース部11aの裏面右側に設けられたブロック11bは、リフト方向(Z方向)に配列されており、メインキャリッジ10の右側に設けられたガイドレール10dに対してリフト方向(Z方向)にスライド可能に接続されている。これらのベース部11aの裏面右側に設けられたブロック11bは、メインキャリッジ10の右側に設けられたガイドレール10dと共にLMガイドを構成している。このようにベース部11aの裏面に設けられたブロック11bがガイドレール10dに対してリフト方向(Z方向)にスライド可能に接続されることによって、サブキャリッジ11は、メインキャリッジ10に対して、リフト方向(Z方向)にスライド可能とされている。すなわち、サブキャリッジ11は、メインキャリッジ10に対して、リフト方向(Z方向)に移動可能に支持されている。なお、ベース部11aの裏面に設けられるブロック11bの数は一例であり、変更可能である。
【0044】
ベース部11aの下面には、左側に3つ、右側に3つの合計6つのブロック11bが設けられている。ベース部11aの下面左側に設けられたブロック11bは、フィード方向(X方向)に配列されており、フィードバー5が備える後述のガイドレール21にスライド可能に取り付けられ、このガイドレール21と共にLMガイドを構成している。また、ベース部11aの下面右側に設けられたブロック11bは、フィード方向(X方向)に配列されており、フィードバー5が備える後述のガイドレール21にスライド可能に取り付けられ、このガイドレール21と共にLMガイドを構成している。なお、ベース部11aの下面に設けられるブロック11bの数は一例であり、変更可能である。
【0045】
また、本実施形態では、ブロック11bがサブキャリッジ11に設置されているため、当該ブロック11bをサブキャリッジ11の一部として説明を行っている。また、ガイドレール10dがメインキャリッジ10に設置されているため、当該ガイドレール10dをメインキャリッジ10の一部として説明を行っている。また、ガイドレール21は、フィードバー5に設置されているため、当該ガイドレール21をフィードバー5の一部として説明する。ただし、ベース部11aの裏面に設けられたブロック11bとガイドレール10dとは、LMガイドを構成し、機能的にはサブキャリッジ11を移動させるためのリフトユニット12の一部と捉えることもできる。また、ベース部11aの下面に設けられたブロック11bとガイドレール21とは、LMガイドを構成し、機能的にはフィードバー5を移動させるためのフィードユニット13の一部と捉えることもできる。
【0046】
リニアクランパ11cは、ベース部11aの裏面と下面との各々に固定されている。ベース部11aの裏面に固定されるリニアクランパ11cは、ベース部11aの裏面左側にリフト方向(Z方向)に配列された2つのブロック11bの間と、ベース部11aの裏面右側にリフト方向(Z方向)に配列された2つのブロック11bの間とに各々配置されている。これらのリニアクランパ11cは、例えば圧縮空気や電力によって駆動されるシリンダを内蔵しており、サブキャリッジ11がメインキャリッジ10に対して停止しているときに、ガイドレール10dを把持することで、不測の事態であってもサブキャリッジ11が移動したり落下したりすることを防止する。
【0047】
ベース部11aの下面に固定されるリニアクランパ11cは、本実施形態では、ベース部11aの下面左側にフィード方向(X方向)に配列された3つのブロック11bの1番目と2番目との間に設置されている。このリニアクランパ11cは、例えば圧縮空気や電力によって駆動されるシリンダを内蔵しており、フィードバー5がサブキャリッジ11に対して停止しているときに、フィードバー5のガイドレール21を把持することで、不測の事態であってもフィードバー5が移動したり落下したりすることを防止する。
【0048】
リフトユニット12は、図6に示すように、リフトモータ12aと、ボールネジ12bと、オーバランストッパ12cとを備えている。リフトモータ12aは、メインキャリッジ10のベース部10aの上面に固定されている。このリフトモータ12aは、不図示の制御装置の制御の下、シャフト12a1を回転駆動するサーボモータである。なお、リフトモータ12aは、不図示の電源装置に接続されており、制御装置の制御の下、電力が供給される。
【0049】
ボールネジ12bは、上端部がリフトモータ12aのシャフト12a1に接続され、下端部がメインキャリッジ10に軸支されたネジ軸12b1と、ネジ軸12b1に螺合されてネジ軸12b1の回転に伴ってリフト方向(Z方向)に移動されるナット12b2とを備えている。
【0050】
このナット12b2は、サブキャリッジ11に固定されている。このため、リフトモータ12aが駆動され、ボールネジ12bのネジ軸12b1が回転されると、ネジ軸12b1の回転に伴ってナット12b2がリフト方向(Z方向)に移動され、サブキャリッジ11がリフト方向(Z方向)に移動される。すなわち、サブキャリッジ11は、リフトモータ12aが駆動されることによって、リフト方向(Z方向)に移動される。
【0051】
オーバランストッパ12cは、メインキャリッジ10の表面側に2つ設置されており、リフト方向(Z方向)に配列されている。これらの2つのオーバランストッパ12cは、サブキャリッジ11のリフト方向(Z方向)の移動端の各々に配置されている。なお、この移動端とは、トランスファ搬送装置3が通常稼働しているときにサブキャリッジ11がメインキャリッジ10に対して移動する範囲の終端を意味し、メインキャリッジ10等に当たって止まるという物理的な終端を意味するものではない。このようなオーバランストッパ12cは、サブキャリッジ11が上記移動端を越えたことを検知するセンサと、移動端を越えたサブキャリッジ11に当接してその移動を規制する油圧ダンパとを備えている。したがって、サブキャリッジ11は、何らかの原因によって移動端を越えた場合であっても、オーバランストッパ12cによってその移動が規制されると共に移動端を越えたことが検知される。なお、メインキャリッジ10の表面側に設けられるオーバランストッパ12cの数は一例であり、変更可能である。また、オーバランストッパ12cが備える油圧ダンパに換えて、他のダンパ(エアダンパやマグネットダンパ等)を用いることも可能である。
【0052】
このようにリフトモータ12aがメインキャリッジ10に固定され、ボールネジ12bがリフトモータ12aのシャフト12a1に固定され、オーバランストッパ12cがメインキャリッジ10の表面側に設置されることで、これらから構成されるリフトユニット12は、メインキャリッジ10に搭載されている。また、リフトユニット12は、リフトモータ12aを駆動することで、ボールネジ12bを介して、フィードバー5ごとサブキャリッジ11をリフト方向(Z方向)に移動させる。
【0053】
フィードユニット13は、図6に示すように、フィードモータ13aと、ピニオン13bと、突起部13cとを備えている。フィードモータ13aは、サブキャリッジ11の底部に固定されている。このフィードモータ13aは、不図示の制御装置の制御の下、サブキャリッジ11の底部を突き抜けて下方に延びるシャフト13a1を回転駆動するサーボモータである。なお、フィードモータ13aは、不図示の電源装置に接続されており、制御装置の制御の下、電力が供給される。
【0054】
ピニオン13bは、シャフト13a1の先端部に固定されており、図5(b)に示すように、サブキャリッジ11の下面側に配置されている。このピニオン13bは、シャフト13a1の回転に伴って回転駆動される。また、ピニオン13bは、フィードバー5が備える後述のラック22に噛合し、このラック22と共にラックアンドピニオンを構成している。
【0055】
突起部13cは、図5(b)に示すように、サブキャリッジ11の下面側に2つ設置されており、フィード方向(X方向)に配列されている。これらの突起部13cは、フィードバー5のサブキャリッジ11に対する移動量が所定の範囲を越えて、フィードバー5がサブキャリッジ11に対して移動し過ぎたときに、フィードバー5が備えるオーバランストッパ23に当接する位置に設けられている。
【0056】
このようにフィードモータ13aがサブキャリッジ11の底部に固定され、ピニオン13bがフィードモータ13aのシャフト13a1に固定され、突起部13cがサブキャリッジ11の下面に固定されることで、フィードユニット13は、サブキャリッジ11に搭載されている。また、フィードユニット13は、フィードモータ13aを駆動することで、ピニオン13bを介してフィードバー5に設置されるラック22をフィード方向(X方向)に移動させ、これによってフィードバー5をフィード方向(X方向)に移動させる。
【0057】
エアシリンダ14は、メインキャリッジ10の上面に固定されており、リフトモータ12aを挟んで2つ設置されている。このエアシリンダ14は、ロッドの先端がサブキャリッジ11に固定されており、このサブキャリッジ11を吊り下げ支持する。なお、エアシリンダ14は、エアタンク15から供給される圧縮空気によってロッドをリフト方向(Z方向)に伸縮可能とされており、リフトユニット12によるサブキャリッジ11の移動に合わせてロッドを伸縮する。これらのエアシリンダ14は、サブキャリッジ11に対するカウンタバランスとして設置されるものであり、サブキャリッジ11を支持し、リフトユニット12によるサブキャリッジ11の移動を容易とするものである。
【0058】
エアタンク15は、メインキャリッジ10の上面に固定されており、リフトモータ12a、エアシリンダ14に供給するための圧縮空気を貯留している。このように、本実施形態では、エアシリンダ14を駆動するための圧縮空気を貯留するエアタンク15が、キャリッジユニット8ごとに設置されている。
【0059】
続いて、ケーブルユニット9について説明する。ケーブルユニット9は、信号線等の複数の配線と、これらの配線を束ねると共に案内するケーブルキャリアとから構成されている。ケーブルユニット9は、図2に示すように、メインフレーム6やキャリッジユニット8に接続されており、本実施形態のトランスファ搬送装置3の構成部品同士や、本実施形態のトランスファ搬送装置3の構成部品と外部機器(例えば、電源装置等)とを電気的に接続する。
【0060】
このような構成を有するメインフレーム6と、クランプユニット7(第2方向移動手段)と、キャリッジユニット8と、複数のケーブルユニット9とを備えるトランスファユニット4は、図1に示すように、フィード方向(X方向)に2台設置されている。これらのトランスファユニット4が同期してフィードバー5の移動を行う。なお、これらのトランスファユニット4の動作については、後のトランスファ搬送装置3の動作説明のなかで、より詳しく説明する。
【0061】
続いて、フィードバー5について説明する。フィードバー5は、図1に示すように、プレスステーションP1〜P4を挟んで2本設置されている。各フィードバー5は、フィード方向(X方向)に延在しており、2本のフィードバー5は、平行かつ水平に配置されている。
【0062】
ここで図7を参照しながら、フィードバー5について、より詳しく説明する。図7は、フィードバー5と一部のケーブルユニット9を示す斜視図であり、(a)が全体図であり、(b)が後述する端部フィードバー20bの拡大斜視図である。なお、フィードバー5は、上述のように2本設置されているが、図1の手前側に設置されるフィードバー5(フィードバー5a)と、図1の奥側に設置されるフィードバー5(フィードバー5b)とは、プレスステーションP1〜P4を中心として対称な形状をしている。このため、図1の手前側に設置されるフィードバー5(フィードバー5a)について、以下図7を参照して説明を行い、図1の奥側に設置されるフィードバー5(フィードバー5b)について説明は省略する。
【0063】
図7に示すように、フィードバー5aは、バー本体20と、ガイドレール21と、ラック22と、オーバランストッパ23とを備えている。
【0064】
まず、バー本体20について説明する。バー本体20は、フィード方向(X方向)に長い棒部材であり、中央フィードバー20a(フィンガ設置部分)と、端部フィードバー20b(固定部分)と、バークランパ20cとによって構成されている。中央フィードバー20aは、バー本体20のフィード方向(X方向)の中央の部位であり、被加工材を支持するツールであるフィンガ(不図示)が設置される部位である。なお、フィンガについては、被加工材の形状等によって様々な形状のものが使用されるものであり、図7においては省略している。また、中央フィードバー20aには、不図示の被加工材検知センサや被加工材吸着機構等が設置されている。
【0065】
端部フィードバー20bは、バー本体20の端部の部位であり、トランスファユニット4に固定される部分である。上述のようにトランスファユニット4がフィード方向(X方向)に2つ配置されていることから、バー本体20の両端部が、トランスファユニット4に固定される端部フィードバー20bとなっている。これら端部フィードバー20bは、上面にガイドレール21、ラック22及びオーバランストッパ23が設置され、これらのガイドレール21、ラック22及びオーバランストッパ23を支持する。
【0066】
バークランパ20cは、中央フィードバー20aと端部フィードバー20bとの接続部位に配置されている。このバークランパ20cは、例えばハイドロメカ式セルフロック機構を有しており、端部フィードバー20bに対して中央フィードバー20aを着脱可能に接続する。なお、中央フィードバー20aと端部フィードバー20bとの接続部位には、中央フィードバー20aに設置される被加工材検知センサの配線同士や被加工材吸着機構の吸着ライン同士を接続するためのコネクタが設置されており、中央フィードバー20aと端部フィードバー20bとがバークランパ20cによって接続されることによって当該コネクタが接続されるように構成されている。
【0067】
続いて、ガイドレール21について説明する。ガイドレール21は、バー本体20の1つの端部フィードバー20bに対して2本ずつ設けられている。これらのガイドレール21は、クランプ方向(Y方向)に離間して平行に配置されている。このようなガイドレール21は、ベース部11aの下面に設けられたブロック11bがスライド可能に取り付けられ、これらのブロック11bと共にLMガイドを構成する。このようなLMガイドは、フィードバー5がサブキャリッジ11に対してフィード方向(X方向)に移動可能なようにフィードバー5を支持する。つまり、フィードバー5は、これらのガイドレール21及びブロック11bによって、フィード方向(X方向)にスライド可能とされている。
【0068】
続いて、ラック22について説明する。ラック22は、バー本体20の1つの端部フィードバー20bに対して1つずつ設けられている。このラック22は、フィード方向(X方向)に延在し、ピニオン13bと噛合されている。このラック22は、ピニオン13bと共にラックアンドピニオンを構成している。このようなラックアンドピニオンは、フィードモータ13aの回転動力をフィードバー5に伝達し、フィードバー5をフィード方向(X方向)に移動させる。
【0069】
オーバランストッパ23は、バー本体20の1つの端部フィードバー20bに対して2つずつ設けられている。これらのオーバランストッパ23は、フィードバー5のサブキャリッジ11に対する移動端にて突起部13c(図5(b)参照)に当接する位置に配置されている。なお、この移動端とは、トランスファ搬送装置3が通常稼働しているときにフィードバー5がサブキャリッジ11に対して移動する範囲の終端を意味し、サブキャリッジ11等に当たって止まるという物理的な終端を意味するものではない。このようなオーバランストッパ23は、フィードバー5が上記移動端を越えたことを検知するセンサと、移動端を越えたときに突起部13cに当接してフィードバー5の移動を規制する油圧ダンパとを備えている。したがって、フィードバー5は、何らかの原因によってサブキャリッジ11に対する移動端を越えた場合であっても、オーバランストッパ23によってその移動が規制されると共に移動端を越えたことが検知される。なお、フィードバー5に設けられるオーバランストッパ23の数は一例であり、変更可能である。また、オーバランストッパ23が備える油圧ダンパに換えて、他のダンパ(エアダンパやマグネットダンパ等)を用いることも可能である。
【0070】
次に、このような構成を有するトランスファ搬送装置3の動作について説明する。なお、トランスファ搬送装置3は、不図示の制御装置によって動作が制御される。このため、以下に説明するトランスファ搬送装置3の動作における主体は、不図示の制御装置となる。
【0071】
トランスファ搬送装置3では、例えば、被加工材にフィンガに近づけたり、被加工材からフィンガを遠ざけたりするときには、フィードバー5をクランプ方向(Y方向)に移動させる。このような場合には、クランプユニット7がキャリッジユニット8をクランプ方向(Y方向)に移動させる。より詳細に説明すると、クランプユニット7のクランプモータ7aが駆動され、シャフト7a1が回転駆動されると、この回転動力がギアボックス7bを介して両側のボールネジ7cに伝達される。これによってボールネジ7cのネジ軸7c1が回転され、ナット7c2がクランプ方向(Y方向)に移動される。ここで、ギアボックス7bの両側に配置されるネジ軸7c1に形成されたネジ溝の巻方向が反対方向とされていることから、各ネジ軸7c1に螺合されたナット7c2が反対方向に移動される。この結果、ナット7c2に固定されたキャリッジユニット8が反対方向に移動される。例えば、クランプモータ7aの左側に配置されたキャリッジユニット8aがクランプモータ7aに近づく方向に移動されたときには、クランプモータ7aの右側に配置されたキャリッジユニット8bもクランプモータ7aに近づく方向に移動される。また、クランプモータ7aの左側に配置されたキャリッジユニット8aがクランプモータ7aから遠のく方向に移動されたときには、クランプモータ7aの右側に配置されたキャリッジユニット8bもクランプモータ7aから遠のく方向に移動される。このようにキャリッジユニット8がクランプ方向に移動されることによって、キャリッジユニット8に接続されたフィードバー5がクランプ方向(Y方向)に移動される。
【0072】
また、トランスファ搬送装置3では、例えば、被加工材を上昇させたり下降させたりするときには、フィードバー5をリフト方向(Z方向)に移動させる。このような場合には、リフトユニット12がサブキャリッジ11をメインキャリッジ10に対してリフト方向(Z方向)に移動させる。より詳細に説明すると、リフトモータ12aが駆動され、シャフト12a1が回転駆動されると、この回転動力がボールネジ12bに伝達される。これによってボールネジ12bのネジ軸12b1が回転され、ナット12b2がリフト方向(Z方向)に移動される。このようにサブキャリッジ11がメインキャリッジ10に対してリフト方向(Z方向)に移動されることによって、サブキャリッジ11に接続されたフィードバー5がリフト方向(Z方向)に移動される。なお、リフト方向(Z方向)にフィードバー5を移動させるときには、サブキャリッジ11の昇降に合わせてエアシリンダ14のロッドが伸縮され、サブキャリッジ11及びこのサブキャリッジ11に支持されたフィードバー5の重量が常にエアシリンダ14で支えられる。
【0073】
また、トランスファ搬送装置3では、例えば、被加工材をフィード方向(X方向)に移動させるときには、フィードバー5をフィード方向(X方向)に移動させる。このような場合には、フィードユニット13がフィードバー5をフィード方向(X方向)に移動させる。より詳細に説明すると、フィードモータ13aが駆動され、シャフト13a1が回転駆動されると、この回転動力がピニオン13bに伝達され、ピニオン13bが回転される。ピニオン13bが回転されると、ピニオン13bに噛合するラック22がフィード方向(X方向)に移動されることによって、フィードバー5がフィード方向(X方向)に移動される。
【0074】
このようにトランスファ搬送装置3は、トランスファユニット4が備えるクランプユニット7、リフトユニット12及びフィードユニット13を駆動することにより、フィードバー5をクランプ方向(Y方向)、リフト方向(Z方向)及びフィード方向(X方向)に移動させる。そして、これらの3方向の移動を組み合わせることによって、フィードバー5が三次元的に移動され、被加工材が移動される。
【0075】
なお、キャリッジユニット8がメインフレーム6に対する通常の移動範囲を越えて非常の範囲まで移動したときには、オーバランストッパ7eによってキャリッジユニット8の移動が検知されると共にキャリッジユニット8の移動が規制される。また、サブキャリッジ11がメインキャリッジ10に対する通常の移動範囲を越えて非常の範囲まで移動したときには、オーバランストッパ12cによってサブキャリッジ11の移動が検知されると共にサブキャリッジ11の移動が規制される。また、フィードバー5がサブキャリッジ11に対する通常の移動範囲を越えて非常の範囲まで移動したときには、オーバランストッパ23によってフィードバー5の移動が検知されると共にフィードバー5の移動が規制される。
【0076】
次に、トランスファ搬送装置3の効果について説明する。トランスファ搬送装置3によれば、トランスファ搬送装置3には、トランスファユニット4に、クランプユニット7と、リフトユニット12と、フィードユニット13とが一体化して備えられている。このため、トランスファユニット4によって、フィードバー5をフィード方向(X方向)、クランプ方向(Y方向)及びリフト方向(Z方向)の3方向に移動させることができ、フィードバー5を三次元的に移動させることが可能となる。
【0077】
また、トランスファユニット4では、メインキャリッジ10がメインフレーム6に対してクランプ方向に移動可能なように支持され、サブキャリッジ11がメインキャリッジ10に対してリフト方向(Z方向)に移動可能なように支持されている。さらに、サブキャリッジ11及びフィードバー5ごとメインキャリッジ10をクランプ方向(Y方向)に移動させるクランプユニット7がメインフレーム6に搭載され、フィードバー5ごとメインキャリッジ10をリフト方向(Z方向)に移動させるリフトユニット12がメインキャリッジ10に搭載され、フィードバー5をフィード方向(X方向)に移動させるフィードユニット13がメインキャリッジ10に搭載されている。このような構成を有するトランスファユニット4では、メインキャリッジ10及びクランプユニット7がメインフレーム6に直接搭載され、サブキャリッジ11がメインキャリッジ10を介してメインフレーム6に搭載され、サブキャリッジ11がメインキャリッジ10を介してメインフレーム6に搭載され、リフトユニット12がメインキャリッジ10を介してメインフレーム6に搭載され、フィードユニット13がサブキャリッジ11及びメインキャリッジ10を介してメインフレーム6に搭載されている。要するに、クランプユニット7と、リフトユニット12と、フィードユニット13と、メインキャリッジ10及びサブキャリッジ11が、メインフレーム6上に集約され、これらによってフィードバー5を三次元的に移動させることが可能とされている。このように、トランスファ搬送装置3によれば、フィードバー5を移動させるためのものが全てメインフレーム6上に集約されており、トランスファユニット4をコンパクトにすることができる。
【0078】
したがって、トランスファ搬送装置3によれば、フィードバー5を移動させるための機構をトランスファユニット4の他に別途設置することなく、トランスファユニット4のみでフィードバー5を三次元的に移動させることができる。よって、従来の搬送装置のようにフィード機構や当該フィード機構を載置するための架台を設置する必要がなくなり、三次元的にフィードバー5を移動可能とする搬送装置の装置サイズを小さくすることが可能となる。また、このようなトランスファ搬送装置3を用いて被加工材の搬送を行うトランスファプレス装置1の装置サイズも小型化することができる。
【0079】
また、トランスファ搬送装置3では、フィードバー5に対して2つのトランスファユニット4が接続されている。このため、安定してフィード−5を支持することができる。また、複数のスライドを備えるトランスファプレス装置においては、長いフィードバーを備えることになるが、3つ以上のトランスファユニットを設置し、複数箇所にてフィードバーを支持することによってフィードバーの撓みを抑制することができる。
【0080】
また、トランスファ搬送装置3では、メインキャリッジ10に搭載されると共に、サブキャリッジ11を吊り下げ支持するエアシリンダ14と、メインキャリッジ10に搭載されると共に、エアシリンダ14に供給する圧縮空気を貯留するエアタンク15とを備えている。このようにエアタンク15がエアシリンダ14と同じメインキャリッジ10に搭載されることによって、エアタンク15とエアシリンダ14とを近くに配置することが可能となり、エアタンク15とエアシリンダ14との間の配管を短くすることができる。例えば、エアタンク15を設置せずに大容量のエアタンクをキャリッジユニット8の外部に設置し、この大容量のエアタンクからエアシリンダ14に圧縮空気を供給することも考えられる。しかしながら、このような場合には、エアタンクからエアシリンダ14までの距離が長くなり、このようなエアタンクとエアシリンダ14とを接続する大口径の配管が長くなる。
【0081】
さらに、上述のように大容量のエアタンクをキャリッジユニット8の外部に設置すると、キャリッジユニット8の移動によって、エアタンクとエアシリンダ14とを接続する大口径の配管が揺れ動くことになるため、当該配管にフレキシブル性を持たせる必要が生じる。また、当該配管がキャリッジユニット8の移動を阻害しないように配置する必要もある。トランスファ搬送装置3では、キャリッジユニット8にエアタンク15が搭載されているため、キャリッジユニット8の移動によって大口径の配管が揺れ動くことがなく、また配管を短くすることができるため、装置が複雑化することを防止できる。
【0082】
また、トランスファ搬送装置3において、フィードバー5は、トランスファユニット4に固定される端部フィードバー20bと、フィンガが設置されると共に端部フィードバー20bに対して着脱可能とされた中央フィードバー20aとを備える。このため、異なる種類のフィンガに交換するときやメンテナンスのときに、必要に応じて容易に中央フィードバー20aを着脱することができる。
【0083】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0084】
例えば、上記実施形態においては、クランプユニット7、リフトユニット12及びフィードユニット13が動力源としてサーボモータ(クランプモータ7a、リフトモータ12a及びフィードモータ13a)を備える構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、動力源としてリニアモータ等の他の駆動源を有するクランプユニット、リフトユニット及びフィードユニットを用いることも可能である。それによるトランスファ搬送装置のさらなる小型化が可能となる。
【0085】
また、上記実施形態においては、ボールネジ7c,12bやラックアンドピニオン(ピニオン13b及びラック22)を用いて、サーボモータ(クランプモータ7a、リフトモータ12a及びフィードモータ13a)の回転動力を伝達する構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、サーボモータの回転動力を伝達するために、タイミングベルト方式やギアを用いることも可能である。
【0086】
また、上記実施形態においては、本発明の搬送装置をトランスファ搬送装置に適用した例について説明した。しかしながら、本発明の搬送装置はこれに限定されるものではなく、フィードバーを三次元方向に移動させながら被搬送物を搬送する搬送装置の全てに適用することが可能である。
【符号の説明】
【0087】
1……トランスファプレス装置、2……プレス機、2a……コラム、3……トランスファ搬送装置(搬送装置)、4……トランスファユニット(フィードバー移動ユニット)、5……フィードバー、5a……フィードバー、5b……フィードバー、6……メインフレーム(ベースフレーム)、6a……板部、6b……板部、6c……板部、7……クランプユニット(第2方向移動手段)、7a……クランプモータ、7a1……シャフト、7b……ギアボックス、7c……ボールネジ、7c1……ネジ軸、7c2……ナット、7ca……ボールネジ、7cb……ボールネジ、7d……ガイドレール、7e……オーバランストッパ、8……キャリッジユニット、8a……キャリッジユニット、8b……キャリッジユニット、9……ケーブルユニット、10……メインキャリッジ(第1キャリッジ)、10a……ベース部、10b……ブロック、10c……リニアクランパ、10d……ガイドレール、11……サブキャリッジ(第2キャリッジ)、11a……ベース部、11b……ブロック、11c……リニアクランパ、12……リフトユニット(第3方向移動手段)、12a……リフトモータ、12a1……シャフト、12b……ボールネジ、12b1……ネジ軸、12b2……ナット、12c……オーバランストッパ、13……フィードユニット(第1方向移動手段)、13a……フィードモータ、13a1……シャフト、13b……ピニオン、13c……突起部、14……エアシリンダ、15……エアタンク、20……バー本体、20a……中央フィードバー(フィンガ設置部分)、20b……端部フィードバー(固定部分)、20c……バークランパ、21……ガイドレール、22……ラック、23……オーバランストッパ、P1……プレスステーション(プレス部、処理部)、P2……プレスステーション(プレス部、処理部)、P3……プレスステーション(プレス部、処理部)、P4……プレスステーション(プレス部、処理部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7