【文献】
宮下恒太郎,システムトラブル解消 実践テクニック,日経Linux,日本,日経BP社,2010年 3月 8日,第12巻,第4号,pp.125-132
【文献】
William LeFebvre,外1名,トラフィックの監視、認定をめぐる議論,UNIX MAGAZINE,日本,株式会社アスキー,2000年10月 1日,第15巻,第10号,pp.83-88
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、特許文献1に記載されている技術は、データベースに記憶されている全てのシグナリング情報を利用して通信システムの監視処理を行うようにしているので、収集した情報の重要度に応じた監視を行うことができないという問題がある。
【0006】
[発明の目的]
そこで、本発明の目的は、収集した情報の重要度に応じた監視を行うことができないという課題を解決した監視サーバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる監視サーバは、
監視対象装置の監視対象項目の状態を示す状態情報であって、収集手段によって収集された状態情報が記憶された状態情報記憶部から前記状態情報を検索する際に使用する重要度が異なる複数の検索条件が記憶された検索条件記憶部と、
前記検索条件の発行スケジュールが記憶された発行スケジュール記憶部と、
前記検索条件それぞれに関連付けて、その検索条件で検索した際の状態情報を第1の出力先に出力するのか、第2の出力先に出力するのかを示す出力先情報が記憶された出力先情報記憶部と、
前記状態情報記憶部を検索する検索手段に対して、前記発行スケジュールに従って、前記検索条件記憶部に記憶されている検索条件を発行し、該検索条件を用いて前記検索手段が検索した前記状態情報を、前記検索条件に関連付けて記憶されている出力先情報に従って前記第1の出力先或いは前記第2の出力先へ出力する検索要求手段とを備える。
【0008】
本発明にかかる監視システムは、
監視サーバと、
監視対象装置の監視対象項目の状態を示す状態情報を収集する収集サーバと、
該収集サーバで収集した状態情報をデータベースに記憶し、前記監視サーバから送られてくる検索条件に従って前記データベースを検索し、検索結果を前記監視サーバへ送信するデータベースサーバとを備え、
前記監視サーバは、
前記データベースから前記状態情報を検索する際の検索条件であって、重要度が異なる複数の検索条件が記憶された検索条件記憶部と、
前記検索条件の発行スケジュールが記憶された発行スケジュール記憶部と、
前記検索条件それぞれに関連付けて、前記検索条件で検索した際の状態情報を第1の出力先に出力するのか、第2の出力先に出力するのかを示す出力先情報が記憶された出力先情報記憶部と、
前記データベースサーバに対して、前記発行スケジュールに従って、前記検索条件記憶部に記憶されている検索条件を発行し、該検索条件を用いて前記データベースサーバが検索した前記状態情報を、前記検索条件に関連付けて記憶されている出力先情報に従って前記第1の出力先或いは前記第2の出力先へ出力する検索要求手段とを備える。
【0009】
本発明にかかる監視方法は、
監視対象装置の監視対象項目の状態を示す状態情報であって、収集手段によって収集された状態情報が記憶された状態情報記憶部から前記状態情報を検索する際に使用する重要度が異なる複数の検索条件が記憶された検索条件記憶部と、前記検索条件の発行スケジュールが記憶された発行スケジュール記憶部と、前記検索条件それぞれに関連付けて、その検索条件で検索した際の状態情報を第1の出力先に出力するのか、第2の出力先に出力するのかを示す出力先情報が記憶された出力先情報記憶部と、検索要求手段とを備えたコンピュータが実行する監視方法であって、
前記検索要求手段が、前記状態情報記憶部を検索する検索手段に対して、前記発行スケジュールに従って、前記検索条件記憶部に記憶されている検索条件を発行し、該検索条件を用いて前記検索手段が検索した前記状態情報を、前記検索条件に関連付けて記憶されている出力先情報に従って前記第1の出力先或いは前記第2の出力先へ出力する。
【0010】
本発明にかかるプログラムは、
監視対象装置の監視対象項目の状態を示す状態情報であって、収集手段によって収集された状態情報が記憶された状態情報記憶部から前記状態情報を検索する際に使用する重要度が異なる複数の検索条件が記憶された検索条件記憶部と、前記検索条件の発行スケジュールが記憶された発行スケジュール記憶部と、前記検索条件それぞれに関連付けて、その検索条件で検索した際の状態情報を第1の出力先に出力するのか、第2の出力先に出力するのかを示す出力先情報が記憶された出力先情報記憶部とを備えたコンピュータを監視サーバとして機能させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記状態情報記憶部を検索する検索手段に対して、前記発行スケジュールに従って、前記検索条件記憶部に記憶されている検索条件を発行し、該検索条件を用いて前記検索手段が検索した前記状態情報を、前記検索条件に関連付けて記憶されている出力先情報に従って前記第1の出力先或いは前記第2の出力先へ出力する検索要求手段として機能させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、収集した状態情報の重要度に応じた監視を行うことが可能になるという効果を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
【0014】
[本発明の第1の実施の形態]
図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態に係る監視システムは、収集サーバ1と、データベースサーバ(DBサーバ)2と、監視サーバ3と、監視端末装置4と、監視対象装置5−1〜5−Mとを含み、それらはネットワークNWを介して相互に接続されている。
【0015】
[監視対象装置の構成]
監視対象装置5−1〜5−Mは、ルータ、基地局内の装置、無線回線制御局内の装置、パケット交換局内内の装置などのインフラ設備である。
図2を参照すると、監視対象装置5−1は、管理手段51と、ディスク装置などの記憶装置52と、転送手段56と、送受信手段57とを備えている。なお、他の監視対象装置5−2〜5−Mも、監視対象装置5−1と同様の構成を有している。
【0016】
記憶装置52は、トラフィック量記憶部53と、呼情報記憶部54と、装置情報記憶部55とを備えている。
【0017】
トラフィック量記憶部53には、
図3(A)に示すように、管理手段51によって検出されたトラフィック量と、検出日時とが記録される。トラフィック量としては、例えば、単位時間当たりに送受信したパケット数、バイト数などを用いることができる。
【0018】
呼情報記憶部54には、
図3(B)に示すように、管理手段51によって検出された呼それぞれの発信元と、着信先と、通信の成否と、失敗要因と、検出日時とが記録される。
【0019】
装置情報記憶部55には、管理手段51によって検出されたCPU使用率と、メモリ使用率と、検出日時とが記録される。
【0020】
管理手段51は、トラフィック量検出タイミングとなる毎に、トラフィック量を検出し、検出結果と検出日時とをトラフィック量記憶部53に記録する機能や、検出した呼それぞれの発信元、着信先、通信の成否、失敗要因、および、検出日時を呼情報記憶部54に記録する機能や、装置情報検出タイミングとなる毎に、CPU使用率とメモリ使用率とを検出し、検出結果と検出日時とを装置情報記憶部55に記録する機能を有する。なお、本実施の形態では、上記したトラフィッ量、発信元、着信先、通信の可否、失敗要因、CPU使用率、メモリ使用率、検出日時を監視対象項目としたが、監視対象項目はこれに限られるものではない。また、以下の説明では、上記各監視対象項目の状態を示す情報を、状態情報と記す場合がある。
【0021】
転送手段56は、収集サーバ1から送られてくる転送要求(例えば、GETコマンド)に応答して、トラフィック量記憶部53、呼情報記憶部54、および、装置情報記憶部55に記録されている各監視対象項目の状態情報と、自装置の装置番号とを収集サーバ1へ送信する。なお、本実施の形態では、状態情報を転送する際、既に転送済みの状態情報は転送せず、未転送の状態情報だけを転送する。
【0022】
送受信手段57は、ネットワークNWを介してデータを送受信する機能を有する。
【0023】
なお、監視対象装置5−1は、コンピュータによって実現可能であり、その場合は、例えば、次のようにする。コンピュータを監視対象装置5−1として機能させるためのプログラムを記録したディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体を用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自コンピュータ上に管理手段51、転送手段56、および、送受信手段57を実現する。
【0024】
[収集サーバの構成]
収集サーバ1は、各監視対象装置5−1〜5−Mから監視対象項目の状態を示す状態情報を収集するサーバであり、
図4に示すように、収集手段11と、変換手段12と、ディスク装置などの記憶装置13と、転送手段17と、送受信手段18とを備えている。記憶装置13には、トラフィック量記憶部14と、呼情報記憶部15と、装置情報記憶部16とが設けられている。
【0025】
収集手段11は、循環的に監視対象装置5−1〜5−Mに対して転送要求(例えば、GETコマンド)を送信し、この要求に応答して監視対象装置5−1〜5−Mから送られてきた状態情報(トラフィック量、呼情報、装置情報、日時)および装置番号を変換手段12に渡す機能を有する。
【0026】
変換手段12は、収集手段11から渡された状態情報および装置番号に基づいて、後述するデータベースのトラフィック量表、呼情報表、装置情報表に記憶する情報を作成し、記憶装置13のトラフィック量記憶部14、呼情報記憶部15、装置情報記憶部16に記憶する。
【0027】
転送手段17は、データベースサーバ2から送られてくる転送要求(例えば、GET要求)に応答して、トラフィック量記憶部14、呼情報記憶部15、および、装置情報記憶部16に記憶されている状態情報をデータベースサーバ2へ転送する機能を有する。なお、本実施の形態では、状態情報を転送する際、既に転送済みの状態情報は転送せず、未転送の状態情報だけを転送する。
【0028】
送受信手段18は、ネットワークNWを介してデータを送受信する機能を有する。
【0029】
なお、収集サーバ1は、コンピュータによって実現可能であり、コンピュータによって実現する場合は、例えば次のようにする。コンピュータを収集サーバ1として機能させるためのプログラムを記録したディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体を用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自コンピュータ上に収集手段11、変換手段12、転送手段17、および、送受信手段18を実現する。
【0030】
[データベースサーバ2の構成]
データベースサーバ2は、収集サーバ1が各監視対象装置5−1〜5−Mから収集した状態情報をデータベースに記憶する機能や、監視サーバ3から送られてくる検索要求中の検索条件に合致した状態情報をデータベースから検索し、監視サーバ3へ送信する機能を有している。
【0031】
このような機能を有するデータベースサーバ2は、
図5に示すように、転送要求手段21と、登録手段22と、リレーショナル型のデータベース(DB)23と、検索手段27と、送受信手段28とを備えている。データベース23は、トラフィック量表24と、呼情報表25と、装置情報表26とを備えている。
【0032】
転送要求手段21は、収集サーバ1に対して転送要求(例えば、GET要求)を送信し、これに応答して収集サーバから送られてくる情報(日時とトラフィック量と装置番号との組、日時と呼情報と装置番号との組、日時と装置情報と装置番号との組)を登録手段22に渡す機能を有する。
【0033】
登録手段22は、転送要求手段21から渡された情報を、データベース23に記憶する機能を有する。具体的には、日時とトラフィック量と装置番号とを
図6(A)に示すようにトラフィック量表24に記憶し、日時と呼情報(発信元、着信先、通信の成否、失敗要因)と装置番号とを
図6(B)に示すように、呼情報表25に記憶し、日時と装置情報(CPU使用率およびメモリ利用率)と装置番号とを
図6(C)に示すように、装置情報表26に記憶する。
【0034】
検索手段27は、監視サーバ3から送られてくる検索要求中の検索条件に合致する情報をデータベース23から検索し、検索結果を監視サーバ3へ送信する機能を有する。
【0035】
データベースサーバ2は、コンピュータによって実現可能であり、コンピュータによって実現する場合は、例えば、次のようにする。コンピュータをデータベースサーバとして機能させるためのプログラムを記録したディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体を用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御し、自コンピュータ上に転送要求手段21、登録手段22、検索手段27、送受信手段28を実現する。
【0036】
[監視サーバの構成]
監視サーバ3は、予め定められた発行スケジュールに従って、データベースサーバ2に対して検索条件を含んだ検索要求を発行する機能や、発行した検索要求に対する検索結果を、予め定められている出力先情報に従って、監視端末装置またはファイルに出力する機能を有する。
【0037】
このような機能を有する監視サーバ3は、
図7に示すように、検索要求手段31と、変更手段32と、ディスク装置などの記憶装置33と、送受信手段38とを備えている。
【0038】
記憶装置33は、SQL文記憶部34と、発行スケジュール記憶部35と、出力先情報記憶部36と、検索結果記憶部37とを備えている。
【0039】
SQL文記憶部34は、
図8(A)に示すように、複数の領域#1〜#nを備えており、各領域#1〜#nには、それぞれ検索条件となるSQL文が記憶されている。例えば、第1番目の領域#1に記憶されているSQL文「SELECT トラフィック量 FROM トラフィック量表 WHERE トラフィック量>Th1 ODER BY 日時 ASC」は、「トラフィック量表から閾値Th1を超えるトラフィック量を検索し、日付順(昇順)に並べ変えること」を示している。なお、SQL文(検索条件)には、重要度が高いものもあれば、低いものもあり、SQL文記憶部34には、様々な重要度のSQL文が記憶されている。
【0040】
発行スケジュール記憶部35は、
図8(B)に示すように、複数の領域#1〜#nを備えており、各領域#1〜#nには、それぞれSQL文記憶部34の領域#1〜#nに記憶されているSQL文についての発行スケジュール(発行間隔および次回の発行時刻から構成される)が記憶されている。例えば、発行スケジュール記憶部35の第1番目の領域#1は、SQL文記憶部34の第1番目の領域#1に記憶されているSQL文の発行間隔が5分で、次回の発行時刻がT1であることを示している。なお、発行間隔は、重要度が高いSQL文(検索条件)ほど、短くなっている。
【0041】
出力先情報記憶部36は、
図8(C)に示すように、複数の領域#1〜#nを備えており、各領域#1〜#nには、それぞれSQL文記憶部34の領域#1〜#nに記憶されている検索条件で検索を行った際に得られる検索結果を、監視端末装置4に対して出力(送信)するのか、ファイルに出力するのかを示す出力先情報が記憶されている。なお、本実施の形態では、重要度が高いSQL文(検索条件)によって検索された状態情報の出力先は、監視端末装置4となっており、それ以外のSQL文についての出力先はファイルとなっている。
【0042】
検索要求手段31は、発行スケジュール記憶部35に記憶されている発行スケジュールに従って、SQL文記憶部34に記憶されているSQL文を含んだ検索要求を、データベースサーバ2に対して発行する機能や、検索要求に対する検索結果を、出力先情報記憶部36に記録されている出力先情報に従って、監視端末装置へ送信するか、または、検索結果記憶部37上のファイルに出力する機能を有する。
【0043】
変更手段32は、監視端末装置4から送られてくるユーザの指示に従って、SQL文記憶部34、発行スケジュール記憶部35、および、出力先情報記憶部36の内容を変更する機能を有する。
【0044】
送受信手段38は、ネットワークNWを介してデータを送受信する機能を有する。
【0045】
監視サーバ3は、コンピュータによって実現可能であり、コンピュータによって実現する場合は、例えば、次のようにする。コンピュータを監視サーバ3として機能させるためのプログラムを記録したディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体を用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自コンピュータ上に、検索要求手段31、変更手段32、および、送受信手段38を実現する。
【0046】
次に、図面を参照して本実施の形態の動作について詳細に説明する。
【0047】
[第1の実施の形態の動作]
先ず、収集サーバ1が、各監視対象装置5−1〜5−Mから状態情報を収集する場合の動作について説明する。
【0048】
収集サーバ1内の収集手段11が、監視対象装置5−1に対して転送要求を送信すると(
図9のステップS901)、監視対象装置5−1内の転送手段56がこれを受信し、トラフィック量記憶部53、呼情報記憶部54、および、装置情報記憶部55に記憶されている各監視対象項目の状態を示す状態情報(トラフィック量、呼情報、装置情報、日時)と、自装置5−1の装置番号とを収集サーバ1へ転送する(ステップS902)。ここで、転送手段56は、状態情報を転送する際には、未転送の状態情報だけを収集サーバ1へ転送する。
【0049】
収集サーバ1内の収集手段11は、監視対象装置5−1から送られてきた状態情報と装置番号とを変換手段12に渡す。変換手段12は、収集手段11から渡された状態情報と装置番号とに基づいて、トラフィック量表24、呼情報表25、および、装置情報表26に記憶する情報を作成し、記憶装置13のトラフィック量記憶部14、呼情報記憶部15、および、装置情報記憶部16に記憶する(ステップS903)。より具体的には、変換手段12は、トラフィック量、日時、および、装置番号をトラフィック量記憶部14に記憶し、呼情報、日時、および、装置番号を呼情報記憶部15に記憶し、装置情報、日時、および、装置番号を装置情報記憶部16に記憶する。
【0050】
収集サーバ1内の収集手段11は、監視対象装置5−1に対する処理(ステップS901〜S903)が完了すると、監視対象装置5−2に対して、上述した処理と同様の処理を行う。収集手段11は、各監視対象装置5−1〜5−Mを循環的に処理対象にして上述した処理と同様の処理を行う。
【0051】
次に、データベースサーバ2が、収集サーバ1によって収集された状態情報をデータベース23に記憶する場合の動作について説明する。
【0052】
データベースサーバ2内の転送要求手段21は、所定の周期(5分〜30分)で収集サーバ1に対して転送要求を送信する(ステップS904)。これに応答して、収集サーバ1内の転送手段17は、トラフィック量記憶部14、呼情報記憶部15、および、装置情報記憶部16に記憶されている情報をデータベースサーバ2へ転送する(ステップS905)。より具体的には、未転送の日時とトラフィックと装置番号との組と、日時と呼情報と装置番号との組と、日時と装置情報と装置番号との組をデータベースサーバ2へ転送する。
【0053】
データベースサーバ2では、転送要求手段21が収集サーバ1から送られてきた情報を登録手段22に渡し、登録手段22がデータベース23に記憶する(ステップS906)。より具体的には、トラフィック量表24に、日時、トラフィック量、および、装置番号を記憶し、呼情報表25に、日時、呼情報(発信元、着信先、通信の成否、失敗要因)、および、装置番号を記憶し、装置情報表26に、日時、装置情報(CPU使用率、メモリ使用率)、および、装置番号を記憶する(
図6参照)。
【0054】
次に、監視サーバ3による監視動作について説明する。
【0055】
監視サーバ3内の検索要求手段31は、発行スケジュール記憶部35の領域#1〜#nを循環的に参照し、参照している領域#k(1≦k≦n)に記憶されている発行時刻の方が現在時刻よりも進んでいる場合は、SQL文記憶部34の領域#kに記憶されているSQL文の発行タイミングになったと判断し、上記領域#kのSQL文を含んだ検索要求をデータベースサーバ2に対して送信する(
図9のステップS907、
図10のステップS1001,S1002)。その後、検索要求手段31は、発行スケジュール記憶部35の領域#kに記録されている発行時刻を、同じ領域#kに記憶されている発行間隔だけ進んだ時刻に更新する(
図10のステップS1003)。
【0056】
一方、データベースサーバ2内の検索手段27は、監視サーバ3から検索要求が送られてくると、データベース23から上記要求中のSQL文によって示される検索条件を満たす情報を検索し、検索した情報と、この情報に関連付けて記憶されている日時との組を、検索結果として監視サーバ3へ送信する(
図9のステップS908)。例えば、検索要求に含まれているSQL文が「SELECT トラフィック量 FROM トラフィック量表 WHERE トラフィック量>Th1 ODER BY 日時 ASC」であるとすると、検索手段27は、トラフィック量表24から、Th1よりも大きなトラフィック量を検索し、検索したトラフィック量と、このトラフィック量に関連付けてトラフィック量表24に記憶されている日時との組を、検索結果として監視サーバ3へ送信する。なお、検索条件を満たす情報が無かった場合は、その旨を示す検索結果を監視サーバ3へ送信する。
【0057】
監視サーバ3内の検索要求手段31は、データベースサーバ2からの検索結果を受信すると、出力先情報記憶部36を参照し、検索結果の出力先がファイルなのか、監視端末装置4なのかを判断する(
図10のステップS1005)。より具体的には、受信した検索要求が、SQL文記憶部34の領域#kに記憶されているSQL文を含んだ検索要求に対する検索結果である場合には、出力先情報記憶部36の領域#kに記憶されている出力先情報に基づいて、出力先がファイルなのか、監視端末装置4なのかを判定する。
【0058】
そして、出力先がファイルの場合(
図10のステップS1005がYes)は、検索要求手段31は、検索結果記憶部37上にファイルを生成し、このファイルに検索結果を格納する(
図9のステップS909、
図10のステップS1006)。更に、検索要求手段31は、ファイルに格納した検索結果をグラフ化して上記ファイルに格納し(ステップS1007)、その後、ステップS1001の処理に戻る。ステップS1007では、例えば、検索結果に含まれている監視対象項目の状態を示す値と時刻との組に基づいて、横軸を時刻、縦軸を監視対象項目の状態を示す値とした折れ線グラフや、棒グラフを作成してファイルに格納する。
【0059】
監視端末装置4の管理者は、検索結果記憶部37に格納されているファイルを参照する場合には、参照するファイルのファイル名などのファイルを特定するための情報を含んだファイル転送要求を監視サーバ3へ送信し(
図9のステップS910)、監視サーバ3内の検索要求手段31は、検索結果記憶部37から該当するファイルを取り出し、監視端末装置4へ送信する(
図9のステップS911)。監視端末装置4では、監視サーバ3から送られてきたファイルの内容を表示部(図示せず)に表示する。
【0060】
これに対して、出力先が監視端末装置4である場合(
図10のステップS1005がNo)は、受信した検索結果に「検索条件を満たす情報がない旨のメッセージ」が含まれているか否かを調べる(
図10のステップS1008)。
【0061】
そして、メッセージが含まれていない場合(ステップS1008がNo)は、監視端末装置4に対して検索結果(状態情報)を送信した後(
図9のステップS912、
図10のステップS1009)、ステップS1001の処理に戻る。前述したように、出力先が監視端末装置4となる検索結果は、重要度が高い検索条件によって検索された状態情報であり、重要度が高い検索条件によって検索された状態情報は重要度が高いので、監視端末装置4の管理者は、重要度の高い状態情報だけを利用した監視処理を行うことができる。これに対して、メッセージが含まれている場合(ステップS1008がYes)は、直ちにステップS1001の処理に戻る。
【0062】
次に、SQL文記憶部34、発行スケジュール記憶部35、出力先情報記憶部36の内容を変更する場合の動作について説明する。
【0063】
管理者は、情報を登録する場合には、変更種別「登録」と、登録先を示す登録先情報(どの記憶部の、どの領域かを示す情報)と、登録する情報(登録情報)とを含んだ登録要求を監視端末装置4に入力する。これにより、監視端末装置4は、上記登録要求を監視サーバ3に対して出力する。監視サーバ3内の変更手段32は、監視端末装置4から登録要求が送られてくると、登録先情報によって示される登録先に登録情報を登録(上書き)する。
【0064】
また、管理者は、既に登録されている情報を削除する場合は、変更種別「削除」と、削除先を示す削除先情報(どの記憶部の、どの領域かを示す情報)とを含んだ削除要求を、監視端末装置4から監視サーバ3へ送信する。これにより、監視サーバ3内の変更手段32は、削除先情報によって示される削除先に登録されている情報を削除する。
【0065】
[第1の実施の形態の効果]
本実施の形態によれば、収集した状態情報の重要度に応じた監視を行うことが可能になるという効果を得ることができる。その理由は、重要度が異なる複数のSQL文(検索条件)それぞれに関連付けて、その検索条件で検索した際の状態情報を監視端末装置(第1の出力先)に出力するのか、ファイル(第2の出力先)に出力するのかを示す出力先情報が記憶された出力先情報記憶部を備え、検索要求手段が出力先情報記憶部の内容に基づいて、検索された状態情報の出力先を振り分けるようにしているからである。
【0066】
[本発明の第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、
図11を参照して説明する。
【0067】
検索条件記憶部111には、監視対象装置の監視対象項目の状態を示す状態情報であって、収集手段116によって収集された状態情報が記憶された状態情報記憶部115から上記状態情報を検索する際に使用する重要度が異なる複数の検索条件が記憶されている。発行スケジュール記憶部112には、上記検索条件の発行スケジュールが記憶されている。出力先情報記憶部113には、上記検索条件それぞれに関連付けて、その検索条件で検索した際の状態情報を第1の出力先118に出力するのか、第2の出力先119に出力するのかを示す出力先情報が記憶されている。
【0068】
検索要求手段114は、状態情報記憶部115を検索する検索手段117に対して、上記発行スケジュールに従って、検索条件記憶部111に記憶されている検索条件を発行し、この検索条件を用いて検索手段117が検索した上記状態情報を、上記検索条件に関連付けて記憶されている出力先情報に従って第1の出力先118或いは第2の出力先119へ出力する。
【0069】
[第2の実施の形態の効果]
本実施の形態によれば、収集した状態情報の重要度に応じた監視を行うことが可能になるという効果を得ることができる。重要度が異なる複数の検索条件それぞれに関連付けて、その検索条件で検索した際の状態情報を第1の出力先に出力するのか、第2の出力先に出力するのかを示す出力先情報が記憶された出力先情報記憶部を備え、検索要求手段が出力先情報記憶部の内容に基づいて、検索された状態情報の出力先を振り分けるようにしているからである。