特許第5962313号(P5962313)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5962313
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】決済システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/34 20120101AFI20160721BHJP
   G06Q 20/20 20120101ALI20160721BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20160721BHJP
   G06K 17/00 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   G06Q20/34 380
   G06Q20/20
   G06K7/10 252
   G06K7/10 428
   G06K17/00 022
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-173931(P2012-173931)
(22)【出願日】2012年8月6日
(65)【公開番号】特開2014-32594(P2014-32594A)
(43)【公開日】2014年2月20日
【審査請求日】2015年1月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(74)【代理人】
【識別番号】100143454
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 克彦
(74)【代理人】
【識別番号】100166017
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 和政
(72)【発明者】
【氏名】小松 隆幸
【審査官】 田付 徳雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−031288(JP,A)
【文献】 特開2008−171249(JP,A)
【文献】 特開2008−065620(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
G06K 7/10
G06K 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
決済用の記録媒体と非接触通信することで当該記録媒体に記録された金銭情報を含めた媒体情報を利用した決済を実行する決済端末と、
各決済端末から送信される決済に関する情報を管理するサーバと、
を備える決済システムであって、
前記決済端末は、
支払いに関する支払情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により前記支払情報が取得されると前記記録媒体の前記媒体情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記媒体情報の前記金銭情報を前記支払情報に応じて減額した減額後金銭情報を生成し、前記媒体情報を前記支払情報に応じて更新するための情報を前記減額後金銭情報を含めて更新情報として前記記録媒体に送信する第1送信手段と、
前記第1送信手段により前記更新情報が送信された後に前記記録媒体から更新完了情報を受信したか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段により前記更新完了情報を受信していないと判定されると、少なくとも前記記録媒体を特定する情報と前記減額後金銭情報とを含めた完了不明情報を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記完了不明情報を前記サーバに送信する第2送信手段と、
前記サーバから前記完了不明情報を集計した集計情報が受信されると当該集計情報が記憶される記憶手段と、
前記受信手段により受信した前記媒体情報から特定される前記記録媒体の情報が前記記憶手段に記憶される前記集計情報に含まれる場合に、当該記録媒体に関して前記受信した前記媒体情報と前記集計情報に含まれる前記完了不明情報とに基づいて、更新が完了したか否かを判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段により更新が完了していないと判定されると、前記記憶手段の対応する前記完了不明情報に基づいて生成される更新を完了させるための情報を、前記記録媒体に送信する第3送信手段と、
前記第3送信手段により前記更新を完了させるための情報が送信された後にこの送信に応じて前記記録媒体から更新完了情報を受信したか否かを判定する第3判定手段と、
前記第3判定手段により前記更新完了情報を受信していないと判定されると、前記記録媒体の決済状態が決済未了であることを示す未了確定情報を前記サーバに送信する第4送信手段と、
を備え、
前記受信手段により受信した前記媒体情報から特定される前記記録媒体の情報が前記記憶手段に記憶される前記集計情報に含まれ、且つ、当該媒体情報に対して前記未了確定情報が付加されている場合に、前記第2判定手段による判定を行うことなく前記第3送信手段により前記更新を完了させるための情報を前記記録媒体に送信し、
前記サーバは、
前記各決済端末の少なくともいずれかから送信される前記完了不明情報を集計して前記集計情報を生成するとともに受信した前記未了確定情報が対応する前記媒体情報に対して付加されるように更新し、当該集計情報を前記各決済端末にそれぞれ送信することを特徴とする決済システム。
【請求項2】
前記決済端末は、前記第2判定手段により更新が完了していないと判定されたことから前記更新を完了させるための情報が前記第3送信手段により送信されるか、前記第2判定手段により更新が完了していると判定されると、前記集計情報から対応する完了不明情報を削除するための削除情報を前記サーバに送信する削除情報送信手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の決済システム。
【請求項3】
前記第2送信手段は、前記生成手段により前記完了不明情報が生成されるごとに、当該完了不明情報を前記サーバに送信することを特徴とする請求項1または2に記載の決済システム。
【請求項4】
前記サーバは、各決済端末の少なくともいずれかから送信される前記完了不明情報を集計して前記集計情報が生成されるごとに、当該集計情報を前記各決済端末にそれぞれ送信することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の決済システム。
【請求項5】
前記支払情報は、商品に付された情報コードに光学的に読み取り可能に記録されており、
前記取得手段は、前記情報コードからの反射光に基づいて当該情報コードに記録されている前記支払情報を光学的に読み取る読取手段であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の決済システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の決済端末と各決済端末を管理するサーバとを有する決済システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ICカードなどの記録媒体に記録された金銭情報(電子マネー等)を利用して決済を行う場合、決済端末では図6に示すような処理がなされる。なお、図6は、決済処理時における決済端末および記録媒体間での情報のやり取りを説明する説明図である。
まず、決済端末にて、商品に付されたバーコード等を読み取ることで商品購入等に関する支払情報が取得されると、アンテナ等にかざされた記録媒体から金銭情報を含めた媒体情報を受信するための信号を出力する処理がなされる(図6のS1:Read参照)。この処理に応じて、記録媒体から上記媒体情報が受信される(図6のS2:媒体情報参照)。そして、受信した金銭情報を取得した支払情報に応じて減額した減額後金銭情報が生成され、この減額後金銭情報を含めた更新情報が記録媒体に向けて送信される(図6のS3:Write参照)。その後、受信した更新情報に応じて金銭情報が減額後金銭情報に減額されるように媒体情報が更新されると、記録媒体から媒体情報の更新が完了したことを示す更新完了情報が決済端末に向けて送信される(図6のS4:更新完了情報参照)。そして、決済端末にて上記更新完了情報が受信されることで、当該決済端末により記録媒体を利用した決済処理の完了が認識される。
【0003】
例えば、ICカードの残高が「1,000円」であり、「100円」の商品を購入した場合には、決済端末により、減額後金銭情報として「900円」に相当する情報が生成されて、この減額後金銭情報を含めた更新情報がICカードに向けて送信される。そして、ICカードにて金銭情報が「900円」に減額されて更新されて更新完了情報が送信されると、この更新完了情報を受信した決済端末により、ICカードを利用した決済処理の完了が認識される。
【0004】
ところで、決済処理完了前に記録媒体がアンテナ等から離されると、以下のような問題が生じる場合がある。すなわち、記録媒体から媒体情報を受信した直後に当該記録媒体がアンテナ等から離される場合には、更新情報を記録媒体に送信しても記録媒体からの更新完了情報が受信されないために、図6のS4に相当する処理が実施されず、決済端末では、記録媒体を利用した決済処理が完了しているか否か不明な状態(完了不明状態)が生じるという問題が生じる。この場合には、更新情報を受信した直後の記録媒体がアンテナ等から離されたことから決済処理が完了している決済完了パターン(図6のS3に相当する処理まで完了しているパターン)と、更新情報を受信する前の記録媒体がアンテナ等から離されたことから決済処理が完了していない決済未了パターン(図6のS3に相当する処理が完了していないパターン)との2つのパターンがあり、決済端末では、いずれのパターンであるか判断することができないからである。
【0005】
このような完了不明状態の発生をなくす決済処理に関する技術として、下記特許文献1に開示される自動販売機が知られている。この自動販売機では、電子決済の開始時にカードIDに関連づけた取引番号や取引ログの種類等の商品搬出保留データがメモリに登録され、電子決済が完了すると上記商品搬出保留データがメモリから抹消される。このため、電子決済が通信エラー等により取引が中断され、商品の搬出を保留した場合には、商品搬出データがメモリ残存することになる。そこで、このように取引が中断したカードを用いた場合には、カードに記憶してある残額とメモリに記憶してある商品の取引記録とを比較して精算した後に商品を販売することで、中断した電子決済を精算することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−052657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記特許文献1に開示されるような決済処理では、決済端末(自動販売機)に対して記録媒体(カード)を利用して決済する場合、決済開始時に商品搬出保留データに相当する情報を決済端末のメモリに記憶する必要がある。このため、完了不明状態が生じた記録媒体を同じ決済端末に使用することが前提となり、この記録媒体が他の決済端末に使用される場合には完了不明状態を解消することができないという問題があった。
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、複数の決済端末において記録媒体を利用した決済処理が完了しているか否か不明な完了不明状態を迅速に解消し得る決済システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、決済用の記録媒体(C)と非接触通信することで当該記録媒体に記録された金銭情報を含めた媒体情報を利用した決済を実行する決済端末(20)と、各決済端末から送信される決済に関する情報を管理するサーバ(30)と、を備える決済システム(10)であって、前記決済端末は、支払いに関する支払情報を取得する取得手段(27)と、前記取得手段により前記支払情報が取得されると前記記録媒体の前記媒体情報を受信する受信手段(28)と、前記受信手段により受信された前記媒体情報の前記金銭情報を前記支払情報に応じて減額した減額後金銭情報を生成し、前記媒体情報を前記支払情報に応じて更新するための情報を前記減額後金銭情報を含めて更新情報として前記記録媒体に送信する第1送信手段(21,28)と、前記第1送信手段により前記更新情報が送信された後に前記記録媒体から更新完了情報を受信したか否かを判定する第1判定手段(21)と、前記第1判定手段により前記更新完了情報を受信していないと判定されると、少なくとも前記記録媒体を特定する情報と前記減額後金銭情報とを含めた完了不明情報を生成する生成手段(21)と、前記生成手段により生成された前記完了不明情報を前記サーバに送信する第2送信手段(21,25)と、前記サーバから前記完了不明情報を集計した集計情報が受信されると当該集計情報が記憶される記憶手段(22)と、前記受信手段により受信した前記媒体情報から特定される前記記録媒体の情報が前記記憶手段に記憶される前記集計情報に含まれる場合に、当該記録媒体に関して前記受信した前記媒体情報と前記集計情報に含まれる前記完了不明情報とに基づいて、更新が完了したか否かを判定する第2判定手段(21)と、前記第2判定手段により更新が完了していないと判定されると、前記記憶手段の対応する前記完了不明情報に基づいて生成される更新を完了させるための情報を、前記記録媒体に送信する第3送信手段(21,28)と、前記第3送信手段により前記更新を完了させるための情報が送信された後にこの送信に応じて前記記録媒体から更新完了情報を受信したか否かを判定する第3判定手段と、前記第3判定手段により前記更新完了情報を受信していないと判定されると、前記記録媒体の決済状態が決済未了であることを示す未了確定情報を前記サーバに送信する第4送信手段と、を備え、前記受信手段により受信した前記媒体情報から特定される前記記録媒体の情報が前記記憶手段に記憶される前記集計情報に含まれ、且つ、当該媒体情報に対して前記未了確定情報が付加されている場合に、前記第2判定手段による判定を行うことなく前記第3送信手段により前記更新を完了させるための情報を前記記録媒体に送信し、前記サーバは、前記各決済端末の少なくともいずれかから送信される前記完了不明情報を集計して前記集計情報を生成するとともに受信した前記未了確定情報が対応する前記媒体情報に対して付加されるように更新し、当該集計情報を前記各決済端末にそれぞれ送信することを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明では、決済端末にて、取得手段により支払情報が取得され、記録媒体の媒体情報が受信されると、減額後金銭情報を含めた更新情報が第1送信手段により記録媒体に送信される。そして、更新情報の送信後に第1判定手段により更新完了情報を受信していないと判定されると、完了不明情報が生成手段により生成されて第2送信手段によりサーバに送信される。サーバにより各決済端末からの完了不明情報を集計して集計情報が生成されると、当該集計情報が各決済端末にそれぞれ送信されて記憶手段に記憶される。そして、受信した媒体情報から特定される記録媒体の情報が記憶手段に記憶される集計情報に含まれる場合に、当該記録媒体に関して上記受信した媒体情報と集計情報に含まれる完了不明情報とに基づいて、第2判定手段により更新が完了していないと判定されると、記憶手段の対応する完了不明情報に基づき更新を完了させるための情報が生成されて、第3送信手段により記録媒体に送信される。
【0011】
これにより、記録媒体から媒体情報を受信した直後に当該記録媒体が決済端末のアンテナ等から離される場合には、完了不明情報が生成されてサーバに送信され、サーバにて完了不明情報が集計された集計情報が各決済端末の記憶手段に記憶されるので、各決済端末にて完了不明情報を共有することができる。そして、完了不明情報の対象の記録媒体がいずれかの決済端末で使用される場合に、第2判定手段により更新が完了していないと判定されると、更新を完了させるための情報が生成されて記録媒体に送信される。記録媒体では、この更新を完了させるための情報に応じた処理がなされることで未了であった決済処理が完了するので、記録媒体の所有者が特別な処理を行うことなく、完了不明状態を解消することができる。なお、第2判定手段により更新が完了していると判定されると、記録媒体を利用した決済処理が既に完了していたことが把握できるため、記録媒体に対して特別な処理を実施する必要もない。
したがって、複数の決済端末において記録媒体を利用した決済処理が完了しているか否か不明な完了不明状態を迅速に解消することができる。
【0012】
請求項2の発明では、第2判定手段により更新が完了していないと判定されたことから上記更新を完了させるための情報が第3送信手段により送信されるか、第2判定手段により更新が完了していると判定されると、削除情報送信手段により、集計情報から対応する完了不明情報を削除するための削除情報がサーバに送信される。
【0013】
上記更新を完了させるための情報を記録媒体に送信することで未了であった決済処理が完了すると、このように判定された完了不明情報は不要な情報となる。また、更新が完了していると判定される場合、記録媒体を利用した決済処理が既に完了していることからこのように判定された完了不明情報は不要な情報である。そこで、上述のような場合には上記削除情報をサーバに送信することで、不要となった完了不明情報を迅速に削除することができる。
【0014】
請求項3の発明では、生成手段により完了不明情報が生成されるごとに、当該完了不明情報が第2送信手段によりサーバに送信される。このため、生成された完了不明情報がサーバにて生成される集計情報に直ぐに反映されやすくなり、各決済端末の記憶手段に記憶される集計情報を最新の内容に更新しやすくすることができる。
【0015】
請求項4の発明では、サーバにより、各決済端末の少なくともいずれかから送信される完了不明情報を集計して集計情報が生成されるごとに、当該集計情報が各決済端末にそれぞれ送信される。このため、各決済端末の記憶手段に記憶される集計情報を最新の内容に更新しやすくすることができる。
【0016】
請求項5の発明では、取得手段は、商品に付された情報コードからの反射光に基づいて当該情報コードに記録されている支払情報を光学的に読み取る読取手段であるため、例えば、支払情報を取得するためのキー入力操作をその都度実施する場合と比較して、支払情報を容易に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施形態に係る決済システムの構成を概略的に例示するブロック図である。
図2図1に示す決済端末の電気的構成を概略的に例示するブロック図である。
図3】決済端末の制御部にて実行される決済処理の流れを例示するフローチャートの一部である。
図4】決済端末の制御部にて実行される決済処理の流れを例示するフローチャートの一部である。
図5】サーバの制御部にて実行される集計処理の流れを例示するフローチャートである。
図6】決済処理時における決済端末および記録媒体間での情報のやり取りを説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の決済システムを具現化した一実施形態について図を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る決済システム10の構成を概略的に例示するブロック図である。図2は、図1に示す決済端末20の電気的構成を概略的に例示するブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る決済システム10は、決済用の記録媒体に記録された電子マネー等の金銭情報を利用して決済を行う複数の決済端末20をそれぞれ管理するシステムである。当該決済システム10は、複数の決済端末20と、これら各決済端末20に対してインターネットや専用回線等のネットワークNを介して通信可能なサーバ30とを備えるように構成される。
【0019】
決済端末20は、決済用の記録媒体として、ICカードCに記録された電子マネー等を利用して決済を行う携帯型の端末であって、当該決済端末20全体を制御する制御部21を備えている。この制御部21は、マイコンを主体として構成されるものであり、CPU、システムバス、入出力インターフェース等を有しており、メモリ22と協働して情報処理手段として機能する。メモリ22には、後述する決済処理等を実行可能な所定のプログラムや、媒体情報を取得した記録媒体が上述した完了不明状態であることを示す完了不明情報に関する情報などが記憶される。なお、メモリ22は、特許請求の範囲に記載の「記憶手段」の一例に相当し得る。
【0020】
また、図2に示すように、制御部21には、キー入力部23、表示部24、外部通信部25および電源制御部26などが制御可能に接続されている。キー入力部23は、外部に露出する複数の操作キーを備えており、操作キーの操作に応じた所定の情報を制御部21に対して出力するように構成されている。表示部24は、液晶モニタ等によって構成されており、制御部21からの表示処理に関する指示を受けて各種情報を表示するように動作する。外部通信部25は、制御部21により制御されて、完了不明情報や後述する集計情報等についてサーバ30との間で送受信可能に構成されている。電源制御部26は、バッテリ26aからの電力供給を受け、制御部21や各種電気部品に電力を供給している。
【0021】
また、制御部21には、情報コード読取部27およびICカード通信部28がそれぞれ制御可能に接続されている。
情報コード読取部27は、商品に付されたバーコード等の情報コードを光学的に読み取る機能を有するもので、画像認識モジュール27aを備えている。この画像認識モジュール27aは、照明光源や受光センサ(図略)等を備えており、照明光源からの照射光が情報コードにて反射され反射光が読取口を介して受光センサにて受光されると、この反射光に応じた受光信号を受光センサから制御部21に出力するように構成されている。制御部21では、この受光信号に基づいて情報コードの情報が取得されることとなる。なお、図2では、商品Gに表示されたバーコードBが、情報コード読取部27により光学的に読み取られる状態を例示している。なお、情報コード読取部27は、特許請求の範囲に記載の「取得手段」および「読取手段」の一例に相当し得る。
【0022】
ICカード通信部28は、ICカードリーダ制御部28aとICカードリーダ通信部28bとを備えている。ICカードリーダ制御部28aは、ICカードリーダ通信部28bを制御することで当該ICカードリーダ通信部28bおよびアンテナ29を介して、ICカードCとの間で電磁波による非接触通信(無線通信)を行ない、当該ICカードCに記憶される金銭情報を含めた媒体情報を読み書き可能に機能するものである。なお、ICカード通信部28は、特許請求の範囲に記載の「受信手段」の一例に相当し得る。
【0023】
サーバ30は、1または2以上の決済端末20における決済処理に関する情報を管理するコンピュータとして構成され、図1に示すように、当該サーバ30全体を制御する制御部31を備えている。この制御部31は、マイコンを主体として構成されるものであり、CPU、システムバス、入出力インターフェース等を有しており、メモリ32と協働して情報処理手段として機能する。
【0024】
メモリ32には、後述する集計処理等を実行可能な所定のプログラムや、各決済端末20から受信した完了不明情報を記録媒体ごとに区別して集計した集計情報などが憶されている。また、サーバ30は、集計情報などについて各決済端末20との間で送受信するための通信部33を備えている。
【0025】
次に、本実施形態の特徴的構成について詳述する。
本実施形態では、上記完了不明状態が生じた場合に、当該記録媒体の決済状態が上述した決済完了パターンと決済未了パターンとのいずれのパターンであるかを判断してそのパターンに応じた処理を実施することで完了不明状態を迅速に解消するため、決済端末20にて以下に示す決済処理を実施するとともに、サーバ30にて以下に示す集計処理を実施する。
【0026】
以下、決済端末20にて実施される決済処理およびサーバ30にて実施される集計処理について、図3図5を用いて説明する。なお、図3および図4は、決済端末20の制御部21にて実行される決済処理の流れを例示するフローチャートである。図5は、サーバ30の制御部31にて実行される集計処理の流れを例示するフローチャートである。なお、以下に示す例では、購入金額等のその商品に関する情報が記録されたバーコードBが付された商品Gを電子マネー利用可能なICカードCを利用して購入する場合について説明する。
【0027】
まず、決済端末20の制御部21にて実行される決済処理のうち、通常の決済の流れと完了不明状態の発生までの流れとについて、図3および図4に示すフローチャートを用いて詳述する。
決済端末20が作動状態になり、制御部21により決済処理が開始されると、図3のステップS101に示す集計情報更新処理がなされる。この処理では、まず、サーバ30に対して、後述する集計情報を送信してもらうための送信要求信号が送信され、この送信要求信号の送信に応じてサーバ30から集計情報が受信されると、この受信した集計情報に応じてメモリ22に記憶された集計情報が最新の状態に更新される。次に、ステップS103に示す支払情報が取得されたか否かについて判定され、購入商品の支払いに関する支払情報が取得されるまで、ステップS103にてNoとの判定が繰り返される。
【0028】
そして、購入対象の商品Gに付されているバーコードBが情報コード読取部27を用いて光学的に読み取られることで支払情報が取得されると(S103でYes)、ステップS105に示す媒体情報取得処理がなされる。この処理では、商品Gの購入に利用されるICカードCの媒体情報を読み取るための処理がなされる。そして、ステップS107に示す判定処理にて、媒体情報の取得が成功したか否かについて判定され、媒体情報が取得されない状態(S107でNo)が一定時間継続すると、ステップS109に示す判定処理にてタイムアウトと判定されて(S109でYes)、再度、上記ステップS103からの処理がなされる。
【0029】
一方、ICカードCがアンテナ29にかざされることで、当該ICカードCに記録される媒体情報がICカード通信部28を用いて取得されると(S107でYes)、ステップS111に示す判定処理にて、ICカードCのカード番号が未了情報が付加されているカード番号か否かについて判定される。ここで、取得した媒体情報から特定されるカード番号が、メモリ22に記憶されている集計情報に含まれるカード番号のうち後述するように未了情報が付加されたカード番号に一致しない場合には、ステップS111にてNoと判定される。
【0030】
続いて、ステップS113に示す判定処理にて、ICカードCが完了不明状態であるか否かについて判定される。ここで、取得した媒体情報から特定されるカード番号がメモリ22に記憶されている集計情報に含まれるカード番号のいずれにも一致しないことから、ICカードCが完了不明状態でないと判定されると(S113でNo)、図4のステップS125に示す更新情報送信処理がなされる。この処理では、受信した媒体情報の金銭情報を取得した支払情報に応じて減額した減額後金銭情報が生成され、媒体情報を支払情報に応じて減額するように更新するための情報が、減額後金銭情報を含めて更新情報としてICカード通信部28によりICカードCに対して送信される。なお、ステップS125に示す処理を実行する制御部21は、特許請求の範囲に記載の「第1送信手段」の一例に相当し得る。
【0031】
その後、ICカードCにおいて、受信した更新情報に応じて金銭情報が減額後金銭情報に減額されるように媒体情報が更新されると、当該ICカードCから媒体情報の更新が完了したことを示す更新完了情報が決済端末20に向けて送信される。このように送信される更新完了情報がICカード通信部28により受信されると(S127でYes)、制御部21によりICカードCを利用した決済処理の完了が認識される。その後、本決済処理を終了させるための所定の操作がなされるまでステップS133にてNoと判定されて、上述したステップS103からの処理が繰り返される。なお、ステップS127に示す処理を実行する制御部21は、特許請求の範囲に記載の「第1判定手段」の一例に相当し得る。
【0032】
一方、更新情報の送信から所定時間経過しても更新完了情報が受信されない場合には(S127でNo)、ステップS129に示す完了不明情報生成処理がなされる。この処理では、アンテナ29を介してICカードCから媒体情報を受信した直後に当該ICカードCがアンテナ29から離されたために、上述した完了不明状態が生じているとして、当該ICカードCのカード番号と上記減額後金銭情報とを含めるように完了不明情報が生成される。続いて、ステップS131に示す完了不明情報送信処理がなされ、上述のように生成された完了不明情報がサーバ30に対して送信される。そして、上述したステップS133以降の処理がなされる。なお、ステップS129に示す処理を実行する制御部21は、特許請求の範囲に記載の「生成手段」の一例に相当し、ステップS131に示す処理を実行する制御部21は、特許請求の範囲に記載の「第2送信手段」の一例に相当し得る。
【0033】
次に、サーバ30の制御部31にて実行される集計処理のうち集計情報の更新の流れおよび集計情報の送信の流れについて、図5に示すフローチャートを用いて詳述する。
サーバ30の制御部31により集計処理が開始されると、図5のステップS201に示す判定処理がなされて、完了不明情報を受信しているか否かについて判定され、いずれかの決済端末20から完了不明情報を受信するまでNoと判定される。そして、ステップS205に示す判定処理がなされて、いずれかの決済端末20から送信要求信号を受信するまでNoと判定される。そして、ステップS209に示す判定処理がなされて、いずれかの決済端末20から後述する削除情報を受信するまでNoと判定される。そして、ステップS213に示す判定処理がなされて、いずれかの決済端末20から後述する未了確定情報を受信するまでNoと判定される。すなわち、完了不明情報、送信要求信号、削除情報および未了確定情報のいずれかが受信されるか、本集計情報送信を終了させるための所定の操作がなされるまで、ステップS201,S205,S209,S213にてNoとの判定が繰り返される。
【0034】
そして、いずれかの決済端末20から送信される完了不明情報が通信部33を介して受信されると(S201でYes)、ステップS203に示す情報追加処理がなされる。この処理では、既にメモリ32に記憶されている集計情報に対して、受信した完了不明情報に含まれるカード番号および減額後金銭情報等の情報が新たに追加されるように、集計情報が更新(生成)される。このように、完了不明情報が受信されるごとに集計情報が更新されるので、当該集計情報は、全ての決済端末20にて発生した完了不明状態を反映して集計した最新の情報となる。
【0035】
また、いずれかの決済端末20から送信される送信要求信号が通信部33を介して受信されると、ステップS205にてYesと判定されて、ステップS207に示す集計情報送信処理がなされる。この処理では、上述のように更新(生成)された集計情報が、送信要求信号を送信した決済端末20に対して送信される。
【0036】
次に、決済端末20の制御部21にて実行される決済処理のうち、完了不明状態のカードICを利用する場合の流れについて、図3および図4に示すフローチャートを用いて詳述する。
上述したステップS113において、取得した媒体情報から特定されるカード番号がメモリ22に記憶されている集計情報に含まれるカード番号のいずれかに一致することから、ICカードCが完了不明状態であると判定されると(S113でYes)、ステップS115に示す判定処理がなされ、当該ICカードCの決済状態が決済完了パターンであるか否かについて判定される。なお、ステップS115に示す処理を実行する制御部21は、特許請求の範囲に記載の「第2判定手段」の一例に相当し得る。
【0037】
ここで、上記媒体情報取得処理にて取得した媒体情報の金銭情報が、集計情報から同一のカード番号に基づいて特定される減額後金銭情報に一致することから、前回の決済が完了していると判断でき、ICカードCの決済状態が決済完了パターンであると判定される(S115でYes)。例えば、取得した媒体情報の金銭情報が「900円」であり、集計情報から同一のカード番号に基づいて特定される減額後金銭情報が「900円」であり、両者が一致する場合には、ICカードCの決済状態が決済完了パターンであると判定される。
【0038】
このようにICカードCの決済状態が決済完了パターンであると判定されると、ステップS121に示す削除情報送信処理がなされる。この処理では、サーバ30にて管理される集計情報から上述のように決済完了パターンであると判定されたICカードCに関する情報を取り除くための削除情報がサーバ30に対して送信される。その後、上述したステップS123以降の処理がなされる。なお、ステップS121に示す処理を実行する制御部21は、特許請求の範囲に記載の「削除情報送信手段」の一例に相当し得る。
【0039】
一方、上記媒体情報取得処理にて取得した媒体情報の金銭情報が、集計情報から同一のカード番号に基づいて特定される減額後金銭情報に一致しないことから、前回の決済が完了していないと判断でき、ICカードCの決済状態が決済完了パターンでなく決済未了パターンであると判定される(S115でNo)。例えば、取得した媒体情報の金銭情報が「1,000円」であり、集計情報から同一のカード番号に基づいて特定される減額後金銭情報が「900円」であり、両者が一致しない場合には、ICカードCの決済状態が決済未了パターンであると判定される。
【0040】
このようにICカードCの決済状態が決済未了パターンであると判定されると、ステップS117に示す更新情報送信処理がなされる。この処理では、受信した媒体情報の金銭情報を集計情報から特定される減額後金銭情報、すなわち、前回決済分の減額後金銭情報に応じて減額するように更新するための情報が、当該前回決済分の減額後金銭情報を含めて更新情報としてICカード通信部28によりICカードCに対して送信される。なお、ステップS117に示す処理を実行する制御部21は、特許請求の範囲に記載の「第3送信手段」の一例に相当し得る。
【0041】
その後、ICカードCにおいて、受信した更新情報に応じて金銭情報が前回決済分の減額後金銭情報に減額されるように媒体情報が更新されると、当該ICカードCから媒体情報の更新が完了したことを示す更新完了情報が決済端末20に向けて送信される。このように送信される更新完了情報がICカード通信部28により受信されると(S119でYes)、制御部21によりICカードCを利用した前回分の決済処理の完了が認識されて、上記ステップS121以降の処理がなされる。
【0042】
一方、上記ステップS117に示す更新情報の送信から所定時間経過しても更新完了情報が受信されない場合には(S119でNo)、ステップS123に示す未了確定情報送信処理がなされる。この処理では、上記ステップS115にてICカードCの決済状態が決済未了パターンであると判定されてもその決済未了状態を解消できなかったことから、当該ICカードCの決済状態が決済未了パターンであることを示す未了確定情報がサーバ30に対して送信される。その後、上述したステップS123以降の処理がなされる。
【0043】
次に、サーバ30の制御部31にて実行される集計処理のうち集計情報の一部削除の流れおよび集計情報の一部情報付加の流れについて、図5に示すフローチャートを用いて詳述する。
いずれかの決済端末20から送信される削除情報が通信部33を介して受信されると、ステップS209にてYesと判定されて、ステップS211に示す情報削除処理がなされる。この処理では、既にメモリ32に記憶されている集計情報から、受信した削除情報に含まれるカード番号に関連する情報が削除されるように、集計情報が更新(生成)される。
【0044】
また、いずれかの決済端末20から送信される未了確定情報が通信部33を介して受信されると、ステップS213にてYesと判定されて、ステップS215に示す情報付加処理がなされる。この処理では、既にメモリ32に記憶されている集計情報のうち受信した未了確定情報に含まれるカード番号に対して、決済状態が決済未了パターンであることを示す未了情報が付加されるように、集計情報が更新(生成)される。
【0045】
このように未了情報が付加されるように更新された集計情報が各決済端末20にてそれぞれ受信されることで、いずれかの決済端末20にて未了情報が付加されたカード番号のICカードCが利用される場合には、上記ステップS111に示す判定処理にてYesと判定されて、上記S117に示す更新情報送信処理がなされる。このように、未了情報が付加されたカード番号のICカードCが利用される場合には、上記ステップS113,S115に示す各判定処理を実施する必要がないので、決済処理に関する迅速化および負荷軽減を図ることができる。
【0046】
以上説明したように、本実施形態に係る決済システム10では、決済端末20にて、情報コード読取部27により支払情報が取得され、ICカードCの媒体情報が受信されると、減額後金銭情報を含めた更新情報がICカード通信部28により記録媒体に送信される。そして、更新情報の送信後に更新完了情報を受信していないと判定されると、完了不明情報が生成されて外部通信部25によりサーバ30に送信される。サーバ30により各決済端末20からの完了不明情報を集計して集計情報が生成されると、当該集計情報が各決済端末20にそれぞれ送信されてメモリ22に記憶される。そして、受信した媒体情報から特定されるICカードCの情報がメモリ22に記憶される集計情報に含まれる場合に、当該ICカードCに関して上記受信した媒体情報と集計情報に含まれる完了不明情報とに基づいて、更新が完了していないと判定されると、メモリ22の対応する完了不明情報に基づき更新を完了させるための情報が生成されて、ICカード通信部28によりICカードCに送信される。
【0047】
これにより、ICカードCから媒体情報を受信した直後に当該ICカードCが決済端末20のアンテナ29等から離される場合には、完了不明情報が生成されてサーバ30に送信され、サーバ30にて完了不明情報が集計された集計情報が各決済端末20のメモリ22に記憶されるので、各決済端末20にて完了不明情報を共有することができる。そして、完了不明情報の対象のICカードCがいずれかの決済端末20で使用される場合に、更新が完了していないと判定されると、更新を完了させるための情報が生成されてICカードCに送信される。ICカードCでは、この更新を完了させるための情報に応じた処理がなされることで未了であった決済処理が完了するので、ICカードCの所有者が特別な処理を行うことなく、完了不明状態を解消することができる。なお、更新が完了していると判定されると、ICカードCを利用した決済処理が既に完了していたことが把握できるため、ICカードCに対して特別な処理を実施する必要もない。
したがって、複数の決済端末20においてICカードC等の記録媒体を利用した決済処理が完了しているか否か不明な完了不明状態を迅速に解消することができる。
【0048】
また、ステップS115に示す判定処理により更新が完了していないと判定されたことから上記更新を完了させるための情報がステップS117に示す処理により送信されて更新完了情報を受信するか、ステップS115に示す判定処理により更新が完了していると判定されると、ステップS121に示す判定処理により、集計情報から対応する完了不明情報を削除するための削除情報がサーバ30に送信される。
【0049】
上記更新を完了させるための情報をICカードCに送信することで未了であった決済処理が完了すると、このように判定された完了不明情報は不要な情報となる。また、更新が完了していると判定される場合、ICカードCを利用した決済処理が既に完了していることからこのように判定された完了不明情報は不要な情報である。そこで、上述のような場合には上記削除情報をサーバ30に送信することで、不要となった完了不明情報を迅速に削除することができる。
【0050】
さらに、ステップS129に示す処理により完了不明情報が生成されるごとに、当該完了不明情報がステップS131に示す処理によりサーバ30に送信される。このため、生成された完了不明情報がサーバ30にて生成される集計情報に直ぐに反映されやすくなり、各決済端末20のメモリ22に記憶される集計情報を最新の内容に更新しやすくすることができる。
【0051】
特に、情報コード読取部27は、商品Gに付されたバーコードB等の情報コードからの反射光に基づいて当該情報コードに記録されている支払情報を光学的に読み取る読取手段であるため、例えば、支払情報を取得するためのキー入力操作をその都度実施する場合と比較して、支払情報を容易に取得することができる。
【0052】
なお、サーバ30からの集計情報は、制御部21による決済処理の開始時に送信要求信号を送信することで受信すること限らず、所望のタイミングで送信要求信号を送信することで受信してもよい。
【0053】
特に、サーバ30により、各決済端末20の少なくともいずれかから送信される完了不明情報を集計して集計情報が生成されるごとに、当該集計情報を各決済端末20にそれぞれ送信することができる。この場合には、各決済端末20のメモリ22に記憶される集計情報を最新の内容に更新しやすくすることができる。
【0054】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)本発明に係る決済端末は、携帯型の端末に適用されることに限らず、据え置き型の端末に適用されてもよい。また、決済端末は、携帯型の端末のように決済端末として必要な構成要素が1つの筐体に収容されることに限らず、例えば、POSレジスターとその上位機器とのように、決済端末として必要な構成要素が分離するように構成されてもよい。
【0055】
また、決済端末は、情報コード読取部27を有しない端末に適用されてもよい。この場合には、支払いに関する支払情報を、キー入力部のキー操作等に応じて取得することができる。
【0056】
(2)上記ステップS115に示す判定処理では、上記媒体情報取得処理にて取得した媒体情報の金銭情報が、集計情報から同一のカード番号に基づいて特定される減額後金銭情報に一致する場合に、ICカードCの決済状態が決済完了パターンであると判定することに限らず、金銭情報や日時情報など他の情報を考慮して、ICカードCの決済状態が決済完了パターンであると判定してもよい。
【符号の説明】
【0057】
10…決済システム
20…決済端末
21…制御部(第1送信手段,第1判定手段,生成手段,第2送信手段,第2判定手段,第3送信手段,削除情報送信手段)
22…メモリ(記憶手段)
25…外部通信部
27…情報コード読取部(取得手段,読取手段)
28…ICカード通信部(受信手段)
29…アンテナ
30…サーバ
31…制御部
C…ICカード
図1
図2
図3
図4
図5
図6