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特許5962695印刷ジョブの配信・実行システムと配信・実行方法、印刷ジョブ配信サーバ、画像形成装置及び印刷制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5962695
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】印刷ジョブの配信・実行システムと配信・実行方法、印刷ジョブ配信サーバ、画像形成装置及び印刷制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20160721BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20160721BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20160721BHJP
   G03G 21/02 20060101ALI20160721BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20160721BHJP
   G03G 21/14 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   G06F3/12 373
   G06F3/12 304
   B41J29/00 Z
   B41J29/38 Z
   G03G21/02
   G03G21/00 396
   G03G21/14
   G03G21/00 510
【請求項の数】24
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-53872(P2014-53872)
(22)【出願日】2014年3月17日
(65)【公開番号】特開2015-176475(P2015-176475A)
(43)【公開日】2015年10月5日
【審査請求日】2015年7月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099885
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 健市
(72)【発明者】
【氏名】藤井 将人
【審査官】 片岡 利延
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−331113(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0204797(US,A1)
【文献】 特開2009−116687(JP,A)
【文献】 特開2010−179588(JP,A)
【文献】 特開2007−301864(JP,A)
【文献】 特開2002−288513(JP,A)
【文献】 特開2008−187434(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/12
B41J 29/00
B41J 29/38
G03G 21/00
G03G 21/02
G03G 21/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して相互に接続可能な端末装置と、印刷ジョブ配信サーバと、画像形成装置とを備えた印刷ジョブの配信・実行システムであって、
前記端末装置は、
前記画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定した画像形成装置に配信する配信要求を、前記印刷ジョブ配信サーバに送信する送信手段を備え、
前記印刷ジョブ配信サーバは、
前記端末装置から前記配信要求を受信する受信手段と、
前記受信手段により前記配信要求を受信したとき、前記配信要求で指定されている画像形成装置に、カウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信手段と、
を備え、
前記画像形成装置は、
使用量をカウントする前記課金用カウンタと、
前記印刷ジョブ配信サーバから前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信する受信手段と、
前記受信手段により前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信した場合、前記カウンタ非動作モードの設定指示に基づいてカウンタ非動作モードとしてメンテナンスモードを設定するモード設定手段と、
前記モード設定手段により設定されたカウンタ非動作モードで前記印刷ジョブを実行する印刷手段と、
を備えたことを特徴とする印刷ジョブの配信・実行システム。
【請求項2】
ネットワークを介して相互に接続可能な端末装置と、印刷ジョブ配信サーバと、画像形成装置とを備えた印刷ジョブの配信・実行システムであって、
前記端末装置は、
前記画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定した画像形成装置に配信する配信要求を、前記印刷ジョブ配信サーバに送信する送信手段を備え、
前記印刷ジョブ配信サーバは、
前記端末装置から前記配信要求を受信する受信手段と、
前記受信手段により前記配信要求を受信したとき、前記配信要求で指定されている画像形成装置に、カウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信手段と、
前記配信要求を行ったユーザーに対して課金を行う課金手段と、
前記画像形成装置からジョブ履歴を取得する取得手段と、
を備え、
前記画像形成装置は、
使用量をカウントする前記課金用カウンタと、
前記印刷ジョブ配信サーバから前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信する受信手段と、
前記受信手段により前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信した場合、前記カウンタ非動作モードの設定指示に基づいてカウンタ非動作モードを設定するモード設定手段と、
前記モード設定手段により設定されたカウンタ非動作モードで前記印刷ジョブを実行する印刷手段と、
を備え、
前記印刷ジョブ配信サーバが前記課金手段により課金を行うタイミングは、前記画像形成装置による印刷ジョブの完了タイミングであり、
前記印刷ジョブの完了タイミングは、前記取得手段で取得したジョブ履歴に基づいて判断されることを特徴とする印刷ジョブの配信・実行システム。
【請求項3】
前記印刷ジョブ配信サーバは、さらに、前記配信要求を行ったユーザーに対して課金を行う課金手段を備えている請求項1に記載の印刷ジョブの配信・実行システム。
【請求項4】
前記課金手段により課金を行うタイミングは、前記画像形成装置による印刷ジョブの完了タイミングである請求項3に記載の印刷ジョブの配信・実行システム。
【請求項5】
前記印刷ジョブ配信サーバは前記画像形成装置からジョブ履歴を取得する取得手段を備え、前記印刷ジョブの完了タイミングは、前記取得手段で取得したジョブ履歴に基づいて判断される請求項4に記載の印刷ジョブの配信・実行システム。
【請求項6】
前記画像形成装置の設定手段は、前記カウンタ非動作モードとしてメンテナンスモードを設定する請求項2に記載の印刷ジョブの配信・実行システム。
【請求項7】
前記印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示はジョブチケットにより行われる請求項1〜6のいずれかに記載の印刷ジョブの配信・実行システム。
【請求項8】
前記印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示はPJLにより行われる請求項1〜6のいずれかに記載の印刷ジョブの配信・実行システム。
【請求項9】
前記印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示はジョブチケットにより行われるとともに、ジョブチケットには印刷対象データの格納場所が記載され、前記画像形成装置の印刷手段は、前記ジョブチケットに記載された格納場所から印刷対象データを取得して印刷を実行する請求項1〜6のいずれかに記載の印刷ジョブの配信・実行システム。
【請求項10】
ネットワークを介して相互に接続可能な端末装置と、印刷ジョブ配信サーバと、画像形成装置とを備えた印刷ジョブ配信システムで実行される印刷ジョブの配信・実行方法であって、
前記端末装置は、
前記画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定した画像形成装置に配信する配信要求を、前記印刷ジョブ配信サーバに送信する送信ステップを実行し、
前記印刷ジョブ配信サーバは、
前記端末装置から前記配信要求を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにより前記配信要求を受信したとき、前記配信要求で指定されている画像形成装置に、カウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信ステップと、
を実行し、
前記画像形成装置は、
使用量をカウントする前記課金用カウンタを備えると共に、
前記印刷ジョブ配信サーバから前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにより前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信した場合、前記カウンタ非動作モードの設定指示に基づいてカウンタ非動作モードとしてメンテナンスモードを設定するモード設定ステップと、
前記モード設定ステップにより設定されたカウンタ非動作モードで前記印刷ジョブを実行する印刷ステップと、
を実行することを特徴とする印刷ジョブの配信・実行方法。
【請求項11】
ネットワークを介して相互に接続可能な端末装置と、印刷ジョブ配信サーバと、画像形成装置とを備えた印刷ジョブの配信・実行システムで実行される印刷ジョブの配信・実行方法であって、
前記端末装置は、
前記画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定した画像形成装置に配信する配信要求を、前記印刷ジョブ配信サーバに送信する送信ステップを実行し、
前記印刷ジョブ配信サーバは、
前記端末装置から前記配信要求を受信する受信ステップと、
前記受信ステップにより前記配信要求を受信したとき、前記配信要求で指定されている画像形成装置に、カウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信ステップと、
前記配信要求を行ったユーザーに対して課金を行う課金ステップと、
前記画像形成装置からジョブ履歴を取得する取得ステップと、
を実行し、
前記画像形成装置は、
使用量をカウントする前記課金用カウンタを備えると共に、
前記印刷ジョブ配信サーバから前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにより前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信した場合、前記カウンタ非動作モードの設定指示に基づいてカウンタ非動作モードを設定するモード設定ステップと、
前記モード設定ステップにより設定されたカウンタ非動作モードで前記印刷ジョブを実行する印刷ステップと、
を実行し、
前記印刷ジョブ配信サーバが前記課金ステップにより課金を行うタイミングは、前記画像形成装置による印刷ジョブの完了タイミングであり、
前記印刷ジョブの完了タイミングは、前記取得ステップで取得したジョブ履歴に基づいて判断されることを特徴とする印刷ジョブの配信・実行方法。
【請求項12】
画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定された画像形成装置に配信する配信要求を、ネットワークを介して端末装置から受信する受信手段と、
前記受信手段により前記配信要求を受信したとき、ネットワークを介して、前記配信要求で指定されている画像形成装置にカウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信手段と、
前記配信要求を行ったユーザーに対して課金を行う課金手段と、
前記画像形成装置からジョブ履歴を取得する取得手段と、
を備え、
前記課金手段により課金を行うタイミングは、前記画像形成装置による印刷ジョブの完了タイミングであり、
前記印刷ジョブの完了タイミングは、前記取得手段で取得したジョブ履歴に基づいて判断することを特徴とする印刷ジョブ配信サーバ。
【請求項13】
画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定された画像形成装置に配信する配信要求を、ネットワークを介して端末装置から受信する受信手段と、
前記受信手段により前記配信要求を受信したとき、ネットワークを介して、前記配信要求で指定されている画像形成装置にカウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信手段と、
を備え、
前記カウンタ非動作モードの設定指示はメンテナンスモードの設定指示であることを特徴とする印刷ジョブ配信サーバ。
【請求項14】
前記カウンタ非動作モードの設定指示をジョブチケットにより行う請求項12または13に記載の印刷ジョブ配信サーバ。
【請求項15】
前記カウンタ非動作モードの設定指示をPJLにより行う請求項12または13に記載の印刷ジョブ配信サーバ。
【請求項16】
前記カウンタ非動作モードの設定指示をジョブチケットにより行うとともに、前記画像形成装置が印刷対象データを取得して印刷を実行できるように、ジョブチケットには印刷対象データの格納場所を記載しておく請求項12または13に記載の印刷ジョブ配信サーバ。
【請求項17】
使用量をカウントする課金用カウンタと、
印刷ジョブ配信サーバから、前記課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを受信する受信手段と、
前記受信手段により前記印刷ジョブを受信した場合、前記カウンタ非動作モードの設定指示に基づいてカウンタ非動作モードとしてメンテナンスモードを設定するモード設定手段と、
前記モード設定手段により設定されたカウンタ非動作モードで前記印刷ジョブを実行する印刷手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項18】
前記印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示はジョブチケットにより行われる請求項17に記載の画像形成装置。
【請求項19】
前記印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示はPJLにより行われる請求項17に記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示はジョブチケットにより行われるとともに、ジョブチケットには印刷対象データの格納場所が記載され、前記印刷手段は、前記ジョブチケットに記載された格納場所から印刷対象データを取得して印刷を実行する請求項17に記載の画像形成装置。
【請求項21】
印刷ジョブ配信サーバのコンピュータに、
画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定された画像形成装置に配信する配信要求を、ネットワークを介して端末装置から受信する受信ステップと、
前記受信ステップにより前記配信要求を受信したとき、ネットワークを介して、前記配信要求で指定されている画像形成装置にカウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信ステップと、
前記配信要求を行ったユーザーに対して課金を行う課金ステップと、
前記画像形成装置からジョブ履歴を取得する取得ステップと、
を実行させ、
前記課金ステップにより課金を行うタイミングは、前記画像形成装置による印刷ジョブの完了タイミングであり、
前記印刷ジョブの完了タイミングは、前記取得ステップで取得したジョブ履歴に基づいて判断する処理を前記コンピュータに実行させるための印刷制御プログラム。
【請求項22】
印刷ジョブ配信サーバのコンピュータに、
画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定された画像形成装置に配信する配信要求を、ネットワークを介して端末装置から受信する受信ステップと、
前記受信ステップにより前記配信要求を受信したとき、ネットワークを介して、前記配信要求で指定されている画像形成装置にカウンタ非動作モードとしてメンテナンスモードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信ステップと、
を実行させるための印刷制御プログラム。
【請求項23】
使用量をカウントする課金用カウンタを備えた画像形成装置のコンピュータに、
印刷ジョブ配信サーバから、前記課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにより前記印刷ジョブを受信した場合、前記カウンタ非動作モードの設定指示に基づいてカウンタ非動作モードとしてメンテナンスモードを設定するモード設定ステップと、
前記モード設定ステップにより設定されたカウンタ非動作モードで前記印刷ジョブを実行する印刷ステップと、
を実行させるための印刷制御プログラム。
【請求項24】
前記印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示はジョブチケットにより行われるとともに、ジョブチケットには印刷対象データの格納場所が記載され、前記印刷ステップは、前記ジョブチケットに記載された格納場所から印刷対象データを取得して印刷を実行する処理を前記コンピュータに実行させる請求項23に記載の印刷制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、印刷サーバから画像形成装置へ印刷ジョブを配信し画像形成装置で印刷を実行する印刷ジョブの配信・実行システムと配信・実行方法、印刷ジョブ配信サーバ、画像形成装置及び印刷制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザーの端末装置からインターネットを介して印刷ジョブ配信サーバに印刷ジョブの配信要求を送信すると、印刷ジョブ配信サーバが配信要求を受けて指定された配信先の画像形成装置に印刷ジョブを配信し、画像形成装置が配信された印刷ジョブを実行する、印刷ジョブの配信・実行システムが提供されている。
【0003】
このような印刷ジョブの配信・実行システムにより、ファクシミリ同報送信とは異なり部数や印刷設定等を配信先毎に設定することができ、配信先ユーザーは何もしなくても印刷物を受け取ることができるという配信一括サービスの実現が可能となる。
【0004】
ところで、画像形成装置には一般に、課金のために使用量をカウントする課金用カウンタが設けられているが、上述した印刷ジョブの配信・実行システムにより送信されてくる印刷ジョブを実行した時に、課金用カウンタが動作すると次のような問題がある。
【0005】
即ち、上記のような配信一括サービスでは、配信サービスの依頼者が例えば広告配信を行う場合のように、受取手に課金を行わせたくない場合がある。
【0006】
しかるに、従来のシステムでは、配信された印刷ジョブを配信先の画像形成装置で印刷すると課金用カウンタが自動的に動作してしまうため、受取手に対して課金が行われるという問題がある。
【0007】
このような問題を解決するためには、課金請求時に精算する方法が考えられる。例えば特許文献1には、画像形成装置から取得したカウンタ値から、別にコンテンツサーバから集計したコンテンツ送信枚数を差し引いて課金用カウンタ値を算出することにより、課金請求時に精算を行う技術が開示されている。
【0008】
また、特許文献2には、ユーザマニュアル等の予め定められた種類の印刷データに対して課金用カウンタを動作させない技術が開示されている。
【0009】
また、特許文献3には、有料出力ページ数カウンタと無料出力ページ数カウンタをそれぞれ用意し、両カウンタを分けて管理する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第5223648号公報
【特許文献2】特開2007−331113号公報
【特許文献3】特開2003−251889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、上記特許文献1に記載の技術では、受取手が確認できるカウンタ値と請求料金(課金額)とが一致しないため、受取手を混乱させるという問題がある。しかも、印刷ジョブの配信側と印刷ジョブの実行側とで密な連携が必要となり、システム構築が面倒になるという問題もある。
【0012】
また、特許文献2に記載の技術では、予め定められた種類の印刷データしか対応できず、適用する印刷データの種類の設定や変更等が必要になり、その作業が面倒であるという問題がある。
【0013】
また、特許文献3に記載の技術では、それぞれのカウンタを分けて管理できるように、課金システムの変更が必要になり、既存の課金システムでは対応できないという問題がある。
【0014】
この発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、画像形成装置の課金用カウンタ値と請求料金とを一致させた状態で、課金システムを変更することなく、しかも印刷データの種類にかかわらず、配信元のユーザーが望む場合に簡単かつ確実に受取人への課金を回避できる印刷ジョブの配信・実行システムと配信・実行方法を提供し、さらには印刷ジョブ配信サーバ、画像形成装置及び印刷制御プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)ネットワークを介して相互に接続可能な端末装置と、印刷ジョブ配信サーバと、画像形成装置とを備えた印刷ジョブの配信・実行システムであって、前記端末装置は、前記画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定した画像形成装置に配信する配信要求を、前記印刷ジョブ配信サーバに送信する送信手段を備え、前記印刷ジョブ配信サーバは、前記端末装置から前記配信要求を受信する受信手段と、前記受信手段により前記配信要求を受信したとき、前記配信要求で指定されている画像形成装置に、カウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信手段と、を備え、前記画像形成装置は、使用量をカウントする前記課金用カウンタと、前記印刷ジョブ配信サーバから前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信する受信手段と、前記受信手段により前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信した場合、前記カウンタ非動作モードの設定指示に基づいてカウンタ非動作モードとしてメンテナンスモードを設定するモード設定手段と、前記モード設定手段により設定されたカウンタ非動作モードで前記印刷ジョブを実行する印刷手段と、を備えたことを特徴とする印刷ジョブの配信・実行システム。
(2)ネットワークを介して相互に接続可能な端末装置と、印刷ジョブ配信サーバと、画像形成装置とを備えた印刷ジョブの配信・実行システムであって、前記端末装置は、前記画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定した画像形成装置に配信する配信要求を、前記印刷ジョブ配信サーバに送信する送信手段を備え、前記印刷ジョブ配信サーバは、前記端末装置から前記配信要求を受信する受信手段と、前記受信手段により前記配信要求を受信したとき、前記配信要求で指定されている画像形成装置に、カウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信手段と、前記配信要求を行ったユーザーに対して課金を行う課金手段と、前記画像形成装置からジョブ履歴を取得する取得手段と、を備え、前記画像形成装置は、使用量をカウントする前記課金用カウンタと、前記印刷ジョブ配信サーバから前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信する受信手段と、前記受信手段により前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信した場合、前記カウンタ非動作モードの設定指示に基づいてカウンタ非動作モードを設定するモード設定手段と、前記モード設定手段により設定されたカウンタ非動作モードで前記印刷ジョブを実行する印刷手段と、を備え、前記印刷ジョブ配信サーバが前記課金手段により課金を行うタイミングは、前記画像形成装置による印刷ジョブの完了タイミングであり、前記印刷ジョブの完了タイミングは、前記取得手段で取得したジョブ履歴に基づいて判断されることを特徴とする印刷ジョブの配信・実行システム。
(3)前記印刷ジョブ配信サーバは、さらに、前記配信要求を行ったユーザーに対して課金を行う課金手段を備えている前項1に記載の印刷ジョブの配信・実行システム。
(4)前記課金手段により課金を行うタイミングは、前記画像形成装置による印刷ジョブの完了タイミングである前項3に記載の印刷ジョブの配信・実行システム。
(5)前記印刷ジョブ配信サーバは前記画像形成装置からジョブ履歴を取得する取得手段を備え、前記印刷ジョブの完了タイミングは、前記取得手段で取得したジョブ履歴に基づいて判断される前項4に記載の印刷ジョブの配信・実行システム。
(6)前記画像形成装置の設定手段は、前記カウンタ非動作モードとしてメンテナンスモードを設定する前項2に記載の印刷ジョブの配信・実行システム。
(7)前記印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示はジョブチケットにより行われる前項1〜6のいずれかに記載の印刷ジョブの配信・実行システム。
(8)前記印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示はPJLにより行われる前項1〜6のいずれかに記載の印刷ジョブの配信・実行システム。
(9)前記印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示はジョブチケットにより行われるとともに、ジョブチケットには印刷対象データの格納場所が記載され、前記画像形成装置の印刷手段は、前記ジョブチケットに記載された格納場所から印刷対象データを取得して印刷を実行する前項1〜6のいずれかに記載の印刷ジョブの配信・実行システム。
(10)ネットワークを介して相互に接続可能な端末装置と、印刷ジョブ配信サーバと、画像形成装置とを備えた印刷ジョブ配信システムで実行される印刷ジョブの配信・実行方法であって、前記端末装置は、前記画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定した画像形成装置に配信する配信要求を、前記印刷ジョブ配信サーバに送信する送信ステップを実行し、前記印刷ジョブ配信サーバは、前記端末装置から前記配信要求を受信する受信ステップと、前記受信ステップにより前記配信要求を受信したとき、前記配信要求で指定されている画像形成装置に、カウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信ステップと、を実行し、前記画像形成装置は、使用量をカウントする前記課金用カウンタを備えると共に、前記印刷ジョブ配信サーバから前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信する受信ステップと、前記受信ステップにより前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信した場合、前記カウンタ非動作モードの設定指示に基づいてカウンタ非動作モードとしてメンテナンスモードを設定するモード設定ステップと、前記モード設定ステップにより設定されたカウンタ非動作モードで前記印刷ジョブを実行する印刷ステップと、を実行することを特徴とする印刷ジョブの配信・実行方法。
(11)ネットワークを介して相互に接続可能な端末装置と、印刷ジョブ配信サーバと、画像形成装置とを備えた印刷ジョブの配信・実行システムで実行される印刷ジョブの配信・実行方法であって、前記端末装置は、前記画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定した画像形成装置に配信する配信要求を、前記印刷ジョブ配信サーバに送信する送信ステップを実行し、前記印刷ジョブ配信サーバは、前記端末装置から前記配信要求を受信する受信ステップと、前記受信ステップにより前記配信要求を受信したとき、前記配信要求で指定されている画像形成装置に、カウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信ステップと、前記配信要求を行ったユーザーに対して課金を行う課金ステップと、前記画像形成装置からジョブ履歴を取得する取得ステップと、を実行し、前記画像形成装置は、使用量をカウントする前記課金用カウンタを備えると共に、前記印刷ジョブ配信サーバから前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信する受信ステップと、前記受信ステップにより前記カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信した場合、前記カウンタ非動作モードの設定指示に基づいてカウンタ非動作モードを設定するモード設定ステップと、前記モード設定ステップにより設定されたカウンタ非動作モードで前記印刷ジョブを実行する印刷ステップと、を実行し、前記印刷ジョブ配信サーバが前記課金ステップにより課金を行うタイミングは、前記画像形成装置による印刷ジョブの完了タイミングであり、前記印刷ジョブの完了タイミングは、前記取得ステップで取得したジョブ履歴に基づいて判断されることを特徴とする印刷ジョブの配信・実行方法。
(12)画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定された画像形成装置に配信する配信要求を、ネットワークを介して端末装置から受信する受信手段と、前記受信手段により前記配信要求を受信したとき、ネットワークを介して、前記配信要求で指定されている画像形成装置にカウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信手段と、前記配信要求を行ったユーザーに対して課金を行う課金手段と、前記画像形成装置からジョブ履歴を取得する取得手段と、を備え、前記課金手段により課金を行うタイミングは、前記画像形成装置による印刷ジョブの完了タイミングであり、前記印刷ジョブの完了タイミングは、前記取得手段で取得したジョブ履歴に基づいて判断することを特徴とする印刷ジョブ配信サーバ。
(13)画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定された画像形成装置に配信する配信要求を、ネットワークを介して端末装置から受信する受信手段と、前記受信手段により前記配信要求を受信したとき、ネットワークを介して、前記配信要求で指定されている画像形成装置にカウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信手段と、を備え、前記カウンタ非動作モードの設定指示はメンテナンスモードの設定指示であることを特徴とする印刷ジョブ配信サーバ。
(14)前記カウンタ非動作モードの設定指示をジョブチケットにより行う前項12または13に記載の印刷ジョブ配信サーバ。
(15)前記カウンタ非動作モードの設定指示をPJLにより行う前項12または13に記載の印刷ジョブ配信サーバ。
(16)前記カウンタ非動作モードの設定指示をジョブチケットにより行うとともに、前記画像形成装置が印刷対象データを取得して印刷を実行できるように、ジョブチケットには印刷対象データの格納場所を記載しておく前項12または13に記載の印刷ジョブ配信サーバ。
(17)使用量をカウントする課金用カウンタと、印刷ジョブ配信サーバから、前記課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを受信する受信手段と、前記受信手段により前記印刷ジョブを受信した場合、前記カウンタ非動作モードの設定指示に基づいてカウンタ非動作モードとしてメンテナンスモードを設定するモード設定手段と、前記モード設定手段により設定されたカウンタ非動作モードで前記印刷ジョブを実行する印刷手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
(18)前記印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示はジョブチケットにより行われる前項17に記載の画像形成装置。
(19)前記印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示はPJLにより行われる前項17に記載の画像形成装置。
(20)前記印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示はジョブチケットにより行われるとともに、ジョブチケットには印刷対象データの格納場所が記載され、前記印刷手段は、前記ジョブチケットに記載された格納場所から印刷対象データを取得して印刷を実行する前項17に記載の画像形成装置。
(21)印刷ジョブ配信サーバのコンピュータに、画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定された画像形成装置に配信する配信要求を、ネットワークを介して端末装置から受信する受信ステップと、前記受信ステップにより前記配信要求を受信したとき、ネットワークを介して、前記配信要求で指定されている画像形成装置にカウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信ステップと、前記配信要求を行ったユーザーに対して課金を行う課金ステップと、前記画像形成装置からジョブ履歴を取得する取得ステップと、を実行させ、前記課金ステップにより課金を行うタイミングは、前記画像形成装置による印刷ジョブの完了タイミングであり、前記印刷ジョブの完了タイミングは、前記取得ステップで取得したジョブ履歴に基づいて判断する処理を前記コンピュータに実行させるための印刷制御プログラム。
(22)印刷ジョブ配信サーバのコンピュータに、画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定された画像形成装置に配信する配信要求を、ネットワークを介して端末装置から受信する受信ステップと、前記受信ステップにより前記配信要求を受信したとき、ネットワークを介して、前記配信要求で指定されている画像形成装置にカウンタ非動作モードとしてメンテナンスモードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する送信ステップと、を実行させるための印刷制御プログラム。
(23)使用量をカウントする課金用カウンタを備えた画像形成装置のコンピュータに、印刷ジョブ配信サーバから、前記課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを受信する受信ステップと、前記受信ステップにより前記印刷ジョブを受信した場合、前記カウンタ非動作モードの設定指示に基づいてカウンタ非動作モードとしてメンテナンスモードを設定するモード設定ステップと、前記モード設定ステップにより設定されたカウンタ非動作モードで前記印刷ジョブを実行する印刷ステップと、を実行させるための印刷制御プログラム。
(24)前記印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示はジョブチケットにより行われるとともに、ジョブチケットには印刷対象データの格納場所が記載され、前記印刷ステップは、前記ジョブチケットに記載された格納場所から印刷対象データを取得して印刷を実行する処理を前記コンピュータに実行させる請求項23に記載の印刷制御プログラム。
【発明の効果】
【0016】
前項(1)に記載の発明によれば、印刷ジョブ配信サーバは、画像形成装置の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを指定された画像形成装置に配信する配信要求を、ユーザーの端末装置から受信したとき、指定された画像形成装置に、カウンタ非動作モードの設定指示を含む印刷ジョブを送信する。一方、画像形成装置は、カウンタ非動作モードの印刷ジョブを受信した場合、カウンタ非動作モードの設定指示に基づいてカウンタ非動作モードを設定するとともに、この設定されたカウンタ非動作モードで印刷ジョブを実行する。
【0017】
つまり、カウンタ非動作モードの印刷ジョブを実行しても、画像形成装置の課金用カウンタは動作しないから、カウンタ値と印刷ジョブの受取手に対する請求料金が一致し、受取手に混乱を生じさせることはない。しかも、カウンタ非動作モードに設定すればよいから、システムの変更も不要となるとともに印刷データの種類も無関係となり、配信元のユーザーが望む場合に簡単かつ確実に受取人への課金を回避できる。また、画像形成装置にカウンタ非動作モードとして一般に搭載されている保守点検時のメンテナンスモードを利用して、カウンタ非動作モードを設定することができる。
【0018】
前項()に記載の発明によれば、印刷ジョブ配信サーバにより、配信要求を行ったユーザーに対して課金が行われる。
【0019】
前項()に記載の発明によれば、印刷ジョブの完了タイミングで課金が行われる。
【0020】
前項()に記載の発明によれば、画像形成装置から取得したジョブ履歴から、印刷ジョブの完了タイミングを確実に判断することができる。
【0021】
前項()に記載の発明によれば、画像形成装置にカウンタ非動作モードとして一般に搭載されている保守点検時のメンテナンスモードを利用して、カウンタ非動作モードを設定することができる。
【0022】
前項()に記載の発明によれば、印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示をジョブチケットにより簡単に行うことができる。
【0023】
前項()に記載の発明によれば、印刷ジョブ配信サーバからのカウンタ非動作モードの設定指示をPJLにより簡単に行うことができる。
【0024】
前項()に記載の発明によれば、画像形成装置は、ジョブチケットに記載された格納場所から印刷対象データを取得して印刷を実行することができる。
【0025】
前項(10)に記載の発明によれば、カウンタ非動作モードの印刷ジョブを実行しても、画像形成装置の課金用カウンタは動作しないから、カウンタ値と印刷ジョブの受取手に対する請求料金が一致し、受取手に混乱を生じさせることはないうえ、カウンタ非動作モードとしてメンテナンスモードに設定すればよいから、システムの変更も不要となるとともに印刷データの種類も無関係となり、配信元のユーザーが望む場合に簡単かつ確実に受取人への課金を回避できる。
【0026】
前項(12)に記載の発明によれば、ユーザーの配信要求に応じて、画像形成装置の課金用カウンタが動作しないカウンタ非動作モードの印刷ジョブを、画像形成装置に送信することができる。また、配信要求を行ったユーザーに対して印刷ジョブの完了タイミングで課金を行うことができる。また、画像形成装置から取得したジョブ履歴に基づいて、印刷ジョブの完了タイミングを確実に判断できる。
【0027】
前項(14)に記載の発明によれば、カウンタ非動作モードの設定指示をジョブチケットにより行うことができる。
【0028】
前項(15)に記載の発明によれば、カウンタ非動作モードの設定指示をPJLにより行うことができる。
【0029】
前項(16)に記載の発明によれば、印刷対象データの格納場所を記載したジョブチケットを送信することで、画像形成装置に印刷対象データを取得しての印刷を実行させることができる。
【0033】
前項(17)に記載の発明によれば、画像形成装置の課金用カウンタが動作しないカウンタ非動作モードで、印刷ジョブ配信サーバからの印刷ジョブを実行する画像形成装置となる。また、カウンタ非動作モードとして一般に搭載されている保守点検時のメンテナンスモードを利用して、カウンタ非動作モードを設定することができる。
【0034】
前項(18)に記載の発明によれば、ジョブチケットに基づいてカウンタ非動作モードを設定できる。
【0035】
前項(19)に記載の発明によれば、PJLに基づいてカウンタ非動作モードを設定できる。
【0037】
前項(20)に記載の発明によれば、ジョブチケットに記載された格納場所から印刷対象データを取得して印刷を実行できる。
【0038】
前項(23)に記載の発明によれば、課金用カウンタが動作しないカウンタ非動作モードとしてのメンテナンスモードで、印刷ジョブ配信サーバからの印刷ジョブを実行する処理を、画像形成装置のコンピュータに実行させることができる。
【0040】
前項(24)に記載の発明によれば、ジョブチケットに記載された格納場所から印刷対象データを取得して印刷を実行する処理を、画像形成装置のコンピュータに実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】この発明の一実施形態に係る印刷ジョブの配信・実行システムの構成図である。
図2】印刷ジョブ配信サーバのシステム構成を示すブロック図である。
図3】画像形成装置のシステム構成を示すブロック図である。
図4】端末装置における配信要求の作成画面を示すものである。
図5】端末装置からの配信要求を受信した印刷ジョブ配信サーバの動作を示すフローチャートである。
図6】ジョブチケットの一例を示す図である。
図7】印刷ジョブ配信サーバーから印刷ジョブを受信した画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
図8】この発明の他の実施形態における印刷ジョブ配信サーバの動作を示すフローチャートである。
図9】同じく、印刷ジョブ配信サーバーから印刷ジョブを受信した画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
図10】PJLによりカウンタ非動作モードを指定する場合の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0043】
図1は、この発明の一実施形態に係る印刷ジョブの配信・実行システムの構成図である。このシステムは、クラウドと称される印刷ジョブ配信サーバ1と、画像形成装置2と、端末装置3がインターネット等のネットワークを介して相互に接続可能となされており、端末装置3から印刷ジョブ配信サーバ1に、印刷を実行させる1台または複数台の画像形成装置2を指定して印刷ジョブの配信要求を行うと、印刷ジョブ配信サーバ1は指定された画像形成装置2に印刷ジョブを配信する。
【0044】
前記印刷ジョブ配信サーバ1はパーソナルコンピュータ等からなる。印刷ジョブ配信サーバ1のシステム構成を図2のブロック図で示す。
【0045】
図2に示すように、印刷ジョブ配信サーバ1は、CPU11、ROM12、RAM13、記憶部14、表示装置15、入力装置16、ネットワークインターフェース部(ネットワークI/F部)17、課金装置18等を備え、システムバス19を介して互いに接続されている。
【0046】
CPU11は、ROM12に保存されているプログラムを実行することにより、サーバ1の全体を統括的に制御する。特に、この実施形態では、端末装置3からの印刷ジョブの配信要求を受け付けて、指定された画像形成装置2に印刷ジョブを配信したり、画像形成装置2の課金用カウンタを動作させないカウンタ非動作モードでの印刷ジョブの配信要求を受け付けた場合は、端末装置3のユーザーにその印刷ジョブの課金を行う等の制御を実行する。この点については後述する。
【0047】
ROM12は、CPU11が実行するためのプログラムやその他のデータを保存する記憶媒体である。
【0048】
RAM13は、CPU11が動作用プログラムに従って動作する際の作業領域を提供する記憶媒体である。
【0049】
記憶部14は、ハードディスク等の記憶媒体からなり、配信先である各画像形成装置についての情報、端末装置のユーザーの情報、端末装置から受信した印刷ジョブ等の各種データやアプリケーション等を保存する。
【0050】
表示装置15は、CRTや液晶表示装置等からなり、各種のメッセージや操作画面等を表示する。
【0051】
入力装置16は、サーバ1の使用者による入力操作に用いられるもので、キーボードやマウス等からなる。
【0052】
ネットワークインターフェース部17は、画像形成装置2や端末装置3との間で、ネットワークを介して、データの送受信を行う通信手段として機能する。
【0053】
課金装置18は、CPU11の制御の下で、カウンタ非動作モードの印刷ジョブの配信要求を端末装置3から受信した場合は、配信要求を行った端末装置3のユーザーの課金カウンタをカウントし、該ユーザーに印刷ジョブに対する課金を行うものである。
【0054】
画像処理装置2として、この実施形態では、コピー機能、プリンタ機能、スキャン機能、ファクシミリ等の機能を有する多機能デジタル画像形成装置であるMFP(Multi Function Peripherals)が用いられている。なお、以下の説明及び図面では、画像形成装置をMFPと記す場合もある。
【0055】
図3はMFP2のシステム構成を示すブロック図である。同図に示すように、MFP2は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、スキャナ部24と、記憶部25と、プリンタ部26と、操作パネル27と、ネットワークコントローラ28と、カウンタ29等を備えている。
【0056】
前記CPU21は、MFP2の全体を統括制御し、コピー機能、プリンタ機能、スキャン機能、ファクシミリ機能等の基本機能を使用可能に制御する。この実施形態では、印刷ジョブ配信サーバ1から印刷ジョブが配信されると、印刷ジョブを実行するが、配信された印刷ジョブが前述したカウンタ非動作モードでの印刷ジョブであった場合は、課金用カウンタ29を動作させないようにカウンタ非動作モードを設定する。
【0057】
前記ROM22は、CPU21の動作プログラム等を格納するメモリである。
【0058】
前記RAM23は、CPU21が動作プログラムに基づいて動作する際の作業領域を提供するメモリである。
【0059】
前記スキャナ部24は、原稿台(図示せず)に置かれた原稿の画像を読み取り、画像データを出力する読み取り手段である。
【0060】
前記記憶部25は、例えばハードディスクドライブ(HDD)などの不揮発性の記憶デバイスにより構成されており、カウンタ29のカウンタ情報、ジョブ履歴、スキャナ部24で読み取られた原稿の画像データ、印刷ジョブ配信サーバ1から送信された印刷ジョブ、端末装置3から送信されたデータ等が記憶されている。
【0061】
前記プリンタ部26は、前記スキャナ部24で読み取られた原稿の画像データやユーザ端末からのプリントデータ等を、指示されたモードに従って印刷するものである。
【0062】
前記操作パネル27は、各種入力操作等のために使用されるものであり、メッセージや操作画面等を表示するタッチパネル式液晶等からなる表示部271と、テンキー、スタートキー、ストップキー等を備えたキー入力部272を備えている。
【0063】
前記ネットワークコントローラ28は、ネットワーク上の印刷ジョブ配信サーバ1、端末装置3、他の画像形成装置等の外部装置との間での通信を制御することにより、データの送受信を行うものである。
【0064】
カウンタ29は例えばユーザー毎にコピー枚数、プリント枚数等の使用量をカウントして課金するためのものである。
【0065】
端末装置3はパーソナルコンピュータからなり、印刷ジョブ配信サーバ1に印刷ジョブの配信要求を行う。端末装置3のシステム構成は図2で説明した印刷ジョブ配信サーバ1のシステム構成のうち課金装置18を除いて同じであるため、説明は省略する。なお、端末装置3はスマートフォン等の携帯端末であっても良い。
【0066】
次に、図1に示した印刷ジョブの配信・実行システムの動作を説明する。
【0067】
端末装置3のユーザーは、印刷ジョブの配信要求を端末装置3から印刷ジョブ配信サーバ1に対して行う。
【0068】
図4は、端末装置3における配信要求の作成画面を示すものである。
【0069】
ユーザーは画面上で、印刷対象のファイル、印刷用紙のサイズ、カラーかモノクロかを指定するとともに、印刷させたいMFP換言すれば印刷ジョブの配信先のMFPを指定する。印刷対象のファイルは端末装置3のフォルダ内に格納されていても良いし、印刷ジョブ配信サーバ1の記憶部14に予め格納されていても良いし、他の外部装置に格納されていても良い。
【0070】
また、MFPの指定はIPアドレス情報を入力することにより行っても良いし、印刷ジョブ配信サーバ1内に予め配信可能なMFPを登録しておき、この登録情報を端末装置3が取得して画面に表示し、その中から選択しても良い。
【0071】
さらにこの実施形態では、配信する印刷ジョブについて、カウンタ非動作モードを設定できるようになっている。カウンタ非動作モードを設定しなければ通常印刷となり、配信先のMFPで印刷を実行すると、MFPの課金用カウンタ29が動作する。従って、この場合は配信先のユーザーに課金されることになる。一方、カウンタ非動作モードは、配信先のMFPで印刷を実行する場合に、MFPの課金用カウンタ29を動作させないモードである。この場合は、印刷ジョブ配信サーバ1の課金装置18により、配信元である端末装置3のユーザーに課金されることになる。
【0072】
端末装置3のユーザーが例えば広告宣伝用のちらし等を配信したい場合、その印刷費用をMFP1のユーザーに負担させるのではなく、自己で負担することを希望する場合がある。これを実現するために、この実施形態ではカウンタ非動作モードでの印刷ジョブの配信を可能としている。
【0073】
端末装置3のユーザーが、図4の画面上で配信要求を作成してOKボタンを押して内容を確定したのち送信ボタンを押すと、作成された配信要求が印刷ジョブ配信サーバ1に送信される。
【0074】
次に、端末装置3からの配信要求を受信した印刷ジョブ配信サーバ1の動作を、図5のフローチャートを参照して説明する。なお、この動作は印刷ジョブ配信サーバ1のCPU11がROM12等に格納された動作プログラムに従って動作することにより実行される。
【0075】
ステップS01では、配信要求された印刷ジョブの印刷が通常印刷かカウンタ非動作モードでの印刷かを判断する。カウンタ非動作モードでの印刷の場合は(ステップS01でカウンタ非動作モード)、ステップS02で印刷ジョブを作成した後、ステップS03で、メンテナンスモード指定のジョブチケットを作成する。メンテナンスモードはサービスマン等がMFP2の保守点検を行う場合に、課金用カウンタ29が動作するとユーザーの費用負担が発生することから、課金用カウンタ29が動作しないようにして作業を行うためのカウンタ非動作モードの一つである。
【0076】
また、作成されるジョブチケットの一例を図6に示す。このジョブチケットでは、「PrintMode Type="MAINTENANCE"」によりメンテナンスモードに設定することが指示される。また、カラーモード等の印刷モードも指定されている。
【0077】
図5に戻って、ステップS04では、作成したジョブチケット付きの印刷ジョブを、端末装置3からの配信要求で指定されている配信先のMFP2に送信する。次いで、ステップS05で、MFP2から印刷ジョブ履歴を取得した後、ステップS06で、MFP2による印刷が完了したかどうかを判断する。完了していなければ(ステップS06でNO)、ステップS05に戻り、ステップS05及びステップS06を繰り返す。
【0078】
MFP2による印刷が完了すると(ステップS06でYES)、ステップS07で、配信要求を送信した端末装置3のユーザーに対して課金処理を行う。
【0079】
ステップS01で、通常印刷と判断された場合は(ステップS01で通常印刷)、ステップS08で印刷ジョブを作成したのち、ステップS09で、作成した印刷ジョブを送信する。
【0080】
次に、印刷ジョブ配信サーバー1から印刷ジョブを受信したMFP2の動作を、図7のフローチャートを参照して説明する。なお、この動作はMFP2のCPU21がROM22等に格納された動作プログラムに従って動作することにより実行される。
【0081】
MFP2は印刷ジョブを受信すると、ステップS11でジョブチケットを解析し、ステップS12で、通常印刷かメンテナンスモードでの印刷かを判断する。なお、この実施形態では、カウンタ非動作モードでなければジョブチケットは発行されないから、ジョブチケットが存在しなければ通常印刷と判断され(ステップS12で通常印刷)、ステップS15で印刷が行われる。この場合はカウンタ29が動作し、MFP2のユーザーに対して課金が行われる。
【0082】
ステップS12でメンテナンスモードでの印刷である場合は(ステップS12でメンテナンスモード)、ステップS13で、カウンタ非動作モードであるメンテナンスモードを設定・移行したのち、ステップS14で印刷を行う。この印刷はメンテナンスモードで行われるから、カウンタ29は動作することはなく、MFP2のユーザーに対する課金は行われない。
【0083】
このように、この実施形態では、端末装置3からカウンタ非動作モードの印刷ジョブの配信要求に対しては、印刷ジョブサーバ1からメンテナンスモードが指定されて印刷ジョブがMFP2に配信され、MFP2では、メンテナンスモードの印刷ジョブを実行しても、MFP2の課金用カウンタは動作しないから、カウンタ値と印刷ジョブの受取手に対する請求料金が一致し、受取手に混乱を生じさせることはない。しかも、MFP2は、一般的に従来から搭載されているメンテナンスモードに設定すればよいから、システムの変更も不要となるとともに印刷データの種類も無関係となり、配信元のユーザーが望む場合に受取人への課金を簡単かつ確実に回避できる。
【0084】
図8及び図9はこの発明の他の実施形態を示すものである。この実施形態では、印刷ジョブ配信サーバ1は、端末装置3からカウンタ非動作モードの印刷ジョブの配信要求を受信したときは、端末装置3から送信された印刷対象データを、印刷ジョブサーバ1の記憶部14に格納しておく。そして、ジョブチケットでメンテナンスモードを指定すると共に、印刷対象データの格納先を指定して、印刷ジョブを配信要求で指定されたMFP2に配信するものである。
【0085】
図8は、このような実施形態における印刷ジョブ配信サーバ1の動作を示すフローチャートである。なお、この動作は印刷ジョブ配信サーバ1のCPU11がROM12等に格納された動作プログラムに従って動作することにより実行される。
【0086】
ステップS21では、配信要求された印刷ジョブの印刷が通常印刷かカウンタ非動作モードでの印刷かを判断する。カウンタ非動作モードでの印刷の場合は(ステップS21でカウンタ非動作モード)、ステップS22で印刷ジョブを作成した後、ステップS23でメンテナンスモード指定のジョブチケットを作成する。また、印刷対象データを記憶部14に格納するとともに、格納先をジョブチケットで指定する。
【0087】
次にステップS24では、作成したジョブチケット付きの印刷ジョブを、端末装置3からの配信要求で指定されている配信先のMFP2に送信する。次いで、ステップS25で、配信先のMFP2から印刷対象データのダウンロードの要求を受けるのを待つ(ステップS25でNO)。
【0088】
印刷対象データのダウンロードの要求を受けると(ステップS25でYES)、ステップS26で、印刷対象データをダウンロードさせたのち、ステップS27で、MFP2から印刷ジョブ履歴を取得し、ステップS28で、MFP2による印刷が完了したかどうかを判断する。完了していなければ(ステップS28でNO)、ステップS27に戻り、ステップS27及びステップS28を繰り返す。
【0089】
MFP2による印刷が完了すると(ステップS28でYES)、ステップS29で、配信要求を送信した端末装置3のユーザーに対して課金処理を行う。
【0090】
ステップS21で、通常印刷と判断した場合は(ステップS21で通常印刷)、ステップS30で印刷ジョブを作成したのち、ステップS31で、作成した印刷ジョブを送信する。
【0091】
次に、印刷ジョブ配信サーバー1から印刷ジョブを受信したMFP2の動作を、図9のフローチャートを参照して説明する。なお、この動作はMFP2のCPU21がROM22等に格納された動作プログラムに従って動作することにより実行される。
【0092】
MFP2は印刷ジョブを受信すると、ステップS41でジョブチケットを解析し、ステップS42で、通常印刷かメンテナンスモードでの印刷かを判断する。なお、この実施形態では、カウンタ非動作モードでなければジョブチケットは発行されないから、ジョブチケットが存在しなければ通常印刷と判断され(ステップS42で通常印刷)、ステップS47で印刷が行われる。この場合はカウンタ29が動作し、MFP2のユーザーに対して課金が行われる。
【0093】
ステップS42でメンテナンスモードでの印刷である場合は(ステップS42でメンテナンスモード)、ステップS43で、カウンタ非動作モードであるメンテナンスモードを設定・移行する。次に、ステップS44で、ジョブチケットで指定されている印刷対象データの取得先を解析した後、ステップS45で印刷対象データを印刷ジョブ配信サーバ1から取得した後、ステップS46で、取得した印刷対象データを印刷する。この印刷はメンテナンスモードで行われるから、カウンタ29は動作することはなく、MFP2のユーザーに対する課金は行われない。
【0094】
この実施形態においても、端末装置3からカウンタ非動作モードの印刷ジョブの配信要求に対しては、印刷ジョブサーバ1からメンテナンスモードが指定されて印刷ジョブがMFP2に配信され、MFP2では、印刷ジョブ配信サーバ1における印刷対象データの格納先から印刷対象データを取得し、メンテナンスモードの印刷ジョブを実行するが、MFP2の課金用カウンタは動作しないから、カウンタ値と印刷ジョブの受取手に対する請求料金が一致し、受取手に混乱を生じさせることはない。しかも、MFP2は、一般的に従来から搭載されているメンテナンスモードに設定すればよいから、システムの変更も不要となるとともに印刷データの種類も無関係となり、配信元のユーザーが望む場合に受取人への課金を簡単かつ確実に回避できる。
【0095】
なお、図8及び図9に示した実施形態において、印刷対象データは印刷ジョブの配信要求と共に端末装置3から印刷ジョブ配信サーバ1へ送信されたのち、記憶部14に格納される構成とした。しかし、印刷対象データは予め記憶部14に格納されており、端末装置3のユーザーが印刷対象データの格納場所を指定して配信要求を行っても良い。また、印刷対象データの格納場所は印刷ジョブ配信サーバ1以外の他の装置であっても良い。
【0096】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることはない。例えば、メンテナンスモードの指定をジョブチケットで行ったが、図10に例示するように、PJL(Printer Job Language)で行っても良い。図10の例では、「@PJL SET MAINTENANCEMODEPRINT=ON」でメンテナンスモードの指定が行われている。
【0097】
また、印刷ジョブ配信サーバ1がカウンタ非動作モードとしてメンテナンスモードを指定してMFP2に印刷ジョブを配信し、MFP2は指定に従ってメンテナンスモードを設定する場合を説明した。しかし、印刷ジョブ配信サーバ1が具体的なメンテナンスモードではなくカウンタ非動作モードを指定し、MFP2がカウンタ非動作モードが指定されているかどうかを判断して、指定されていれば、メンテナンスモード等のカウンタ非動作モードに設定する構成であっても良い。
【符号の説明】
【0098】
1 印刷ジョブ配信サーバ
2 画像処理装置(MFP)
3 端末装置
11 CPU
12 ROM
18 課金装置
21 CPU
22 ROM
29 カウンタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10