(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下図面により本発明の実施の形態の一例について説明する。
図1に、本発明の実施形態に係る携帯端末システムの全体構成を示す。
この携帯端末システムは、複数の携帯端末装置20,…と、サーバ装置10から構成され、携帯端末装置20は無線通信にてアクセスポイントAPに接続し、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークNを介してサーバ装置10に接続される。以下、この携帯端末装置20は、例えば店舗で商品の検品作業等で使用されるハンディターミナルとして説明するが、携帯電話等の携帯端末装置であればよい。
【0010】
図2に、この携帯端末システムにおけるサーバ装置10の電子回路のブロック図を示す。
サーバ装置10は、回路各部を制御するCPU11に、キーボード等の入力装置12、表示装置13、携帯端末装置20と通信する通信装置14、メモリ15、記憶装置16が、バスライン17を介して接続される。
【0011】
表示装置13は、LCD(Liquid Crystal Display)、ELD(ElectroLuminescent Display)等で構成され、CPU11からの表示信号に従って画面表示を行う。
【0012】
記憶装置16には、各種アプリケーション・プログラム等が記憶され、ユーザ属性記憶部16A、メッセージ一覧記憶部16B、メッセージ情報記憶部16Cを備える。ユーザ属性記憶部16Aは、携帯端末装置20を使用するユーザの所属等の属性を記憶する。また、メッセージ一覧記憶部16Bは、携帯端末装置20に対して送信可能な複数のメッセージを記憶する。メッセージ情報記憶部16Cは、各携帯端末装置20の動作方向に応じて送信されるメッセージとそのメッセージの送信先を記憶する。
【0013】
図3に、ユーザ属性記憶部16Aを示す。
このユーザ属性記憶部16Aは、携帯端末装置20を識別可能な識別子である「端末ID」と、その「属性」が記憶される。例えば、端末IDが「1」である携帯端末装置20は、「部長」が使用していることを示し、端末IDが「2」である携帯端末装置20は、「主任」が使用していることを示す。例えば「主任」から「部長」にメッセージを送信する際は、このユーザ属性に応じて、メッセージ情報は敬語に変更される(
図9のステップA9参照)。
【0014】
図4に、メッセージ一覧記憶部16Bを示す。
このメッセージ一覧記憶部16Bは、携帯端末装置20に着信があった際に相手端末20等に送信する「メッセージ情報」、このメッセージ情報の送信相手である「送信先」、このメッセージ情報の「メッセージ情報ID」が記憶される。例えば、メッセージ情報IDが「A」である「業務中、後でこちらから連絡する」というメッセージ情報の送信先は、当該携帯端末装置20に対して通信を行った相手端末20であることを示す。また「不審者が入店」、「レジ応援依頼」といったメッセージ情報は、送信先は当該携帯端末装置20に対して通信を行った相手端末20のみならず全ての携帯端末装置20「ALL」に送信できることを示す。なお、送信先が「ALL」と記憶されるメッセージ情報は、ユーザごとに送信先を任意の携帯端末装置20に選定することができる。
【0015】
図5に、メッセージ情報記憶部16Cを示す。
このメッセージ情報記憶部16Cは、携帯端末装置20を示す「端末ID」ごとに、当該携帯端末装置20の動作情報である動作「方向」に応じて送信されるメッセージ情報の「メッセージ情報ID」と、「送信先」が記憶される。例えば、端末IDが「1」である携帯端末装置20を使用するユーザが「右」方向に当該端末装置20を振った場合は、「業務中、後でこちらから連絡する」というメッセージ情報を相手端末20に対して送信することを示す。また例えば、端末IDが「1」である携帯端末装置20が「下」方向に当該端末装置20を振った場合は、端末IDが「2」「3」「4」「5」の携帯端末装置20に対して「不審者が入店」したというメッセージ情報を送信することを示す。このように、ユーザごとに、携帯端末装置20が振られた動作方向に応じてメッセージ情報を送信でき、またその送信先を任意の携帯端末装置20に選定できる。
【0016】
図6に、この携帯端末システムにおける携帯端末装置20の電子回路のブロック図を示す。
この携帯端末装置20は、各種制御を行うCPU21に、入力装置22、表示装置23、通信装置24、スキャナ25、記憶装置26、メモリ27、この携帯端末装置20の動作検出手段としての加速度センサー28がバスライン29を介して接続される。
【0017】
入力装置22は、カーソルキー、数字等の文字入力キー及び各種機能キー等を有するキーパッドを備え、ユーザより押下入力された各キーの入力信号をCPU21に出力する。また入力装置22は、登録ボタン22A、割込ボタン22Bを備える。登録ボタン22Aは、当該携帯端末装置20の動作情報である方向に応じて送信するメッセージ情報をサーバ装置10のメッセージ情報記憶部16Cに記憶させるためのトリガーボタンである。割込ボタン22Bは、携帯端末装置20の稼働中の任意のタイミングでメッセージ情報を送信するためのトリガーボタンである。
【0018】
表示装置23は、LCD(Liquid Crystal Display)、ELD(ElectroLuminescent Display)等で構成され、CPU21からの表示信号に従って画面表示を行う。
【0019】
通信部24は、無線用のアンテナを含み、無線LAN(Local Area Network)形式でアクセスポイントAPと通信する。
【0020】
スキャナ25は、商品棚に設置された電子棚札等に付されたバーコード等を光学的に読み取る部品である。スキャナ25は、バーコード等に照射する光の発光部と、この発光部から発光されてバーコード等で反射される反射光を受光して電気信号に変換する受光部とを備える。
【0021】
記憶装置26には、各種アプリケーション・プログラム等が記憶され、当該携帯端末装置を識別可能な端末ID26Aが記憶される。
【0022】
加速度センサー28は、3次元空間における加速度、傾き、振動をX,Y,Z軸の3軸成分に分けて検出するもので、CPU21によって当該携帯端末装置20の動作情報を取得する。動作情報とは、本体を水平に保った状態から当該携帯端末装置20を上・下・左・右・奥・手前方向へ動作させた方向を示す情報である。
【0023】
次に、本実施形態の携帯端末装置20の動作について説明する。
図7に、当該携帯端末装置20における処理フローを示す。
図7に示すフローチャートの各処理は、携帯端末装置20内のCPU21が記憶部26に記憶されているプログラムを読み取り、実行する処理動作を示すものである。
ステップS1にて、入力装置22に設けられた登録ボタン22Aが押下されたか否かが判別される。登録ボタン22Aが押下されたと判別された場合(ステップS1;YES)、登録処理SAが実行される。この登録処理SAでは、携帯端末装置20の動作に応じて送信するメッセージ情報と、その送信先をメッセージ情報記憶部16Cに記憶する。この登録処理SAは、
図8で後述する。
【0024】
この登録ボタン22Aが押下されたと判別されない場合(ステップS1;NO)、サーバ装置10のメッセージ情報送信手段として送信されたメッセージ情報を受信したか否かが判別される(ステップS2)。メッセージ情報を受信したと判別された場合には(ステップS2;YES)、そのメッセージは至急確認を要する至急メッセージか否かが判別され(ステップS3)、至急メッセージであった場合は(ステップS3;YES)、このメッセージは至急確認をしてほしい至急メッセージであることを報知する(ステップS4)。なおこの至急メッセージであるかどうかの判別は、サーバ装置10から至急メッセージが送信されてきたかで判別する(
図9のステップA12参照)。なおサーバ装置10は、後述のステップS19〜ステップS25で実行されて送信される至急フラグが「1」であるか否かで至急メッセージを送信するか否かを判別し、この至急フラグ「1」は、送信相手の携帯端末装置20がユーザによって所定の閾値よりも大きく振られた場合に設定される。
【0025】
次に、メッセージ情報の受信に応じて、ユーザが当該携帯端末装置20を上・下・左・右・奥・手前のいずれかの方向に振ると、動作検出手段としての加速度センサー28が当該携帯端末装置20の動作情報を検知する(ステップS5)。ここで加速度センサー28より動作情報が検知されない場合は(ステップS5;NO)、ステップS7にて受信内容を確認する処理を実行する。
【0026】
一方、加速度センサー28より当該携帯端末装置20の動作情報が検知された場合(ステップS5;YES)、当該携帯端末装置20の動作情報であるX方向とY方向とZ方向の動作量を比較する(ステップS6)。ここで、X方向は左・右方向、Y方向は上・下方向、Z方向は奥・手前方向とする。
【0027】
ここで一番大きな動作量がX方向であった場合(ステップS8;YES)、動作量の正負が判別され(ステップS9)、正であった場合は(ステップS9;YES)、変数「方向」に「右」が格納され(ステップS10)、負であった場合は(ステップS9;NO)、変数「方向」に「左」が格納される(ステップS11)。
【0028】
また、一番大きな動作量がZ方向であった場合(ステップS12;YES)、動作量の正負が判別され(ステップS13)、正であった場合は(ステップS13;YES)、変数「方向」に「奥」が格納され(ステップS14)、負であった場合は(ステップS13;NO)、変数「方向」に「手前」が格納される(ステップS15)。
【0029】
また、一番大きな動作量がY方向であった場合(ステップS12;NO)、動作量の正負が判別され(ステップS16)、正であった場合は(ステップS16;YES)、変数「方向」に「上」が格納され(ステップS17)、負であった場合は(ステップS16;NO)、変数「方向」に「下」が格納される(ステップS18)。
【0030】
このステップS8からステップS18までの処理により、ユーザによって当該携帯端末装置20の振られた方向が変数「方向」に格納される。
【0031】
次にステップS19にて、割込グラグが「1」であるか否かが判別される。この割込フラグは、ステップS26にて割込ボタン22Bが押下されて実行された処理か否かを識別でき、相手端末20からの受信(ステップS2)に基づく処理であった場合は(ステップS19;NO)、変数「方向」と記憶装置26に記憶される当該端末ID26Aをサーバ装置に送信し(ステップS20)、ステップS1に戻る。
【0032】
ステップS26にて、入力装置22に設けられた割込ボタン22Bが押下された場合(ステップS26;YES)、割込フラグに「1」がセットされる(ステップS27)。この割込ボタン22Bを押下する場合は、例えば、店舗に不審者が入店した場合や、レジの応援を依頼する場合等に、他の携帯端末装置20を持つスタッフに連絡したい場合である。この割込ボタン22Bを押下して当該携帯端末装置20を所定の方向に振ることにより、所定の携帯端末装置20に対して簡単にメッセージを送信することができる。またこの携帯端末装置20を大きく振る事により、至急メッセージとして相手端末20に送信することができる。
【0033】
ステップS28にて、当該携帯端末装置20の動作情報を検知した場合(ステップS28;YES)、ステップS6からステップS25の処理が実行され、検知されない場合は(ステップS28;NO)、ステップS1に戻る。
【0034】
ステップS19にて、割込グラグが「1」であると判別された場合(ステップS19;YES)、動作量が所定の閾値よりも大きいか否かが判別される(ステップS21)。これは、ユーザが当該携帯端末装置20を所定の閾値よりも大きく振ったか否かを判別している。動作量が所定の閾値よりも大きいと判別された場合(ステップS21;YES),至急フラグに「1」が設定される(ステップS22)。一方動作量が所定の閾値よりも大きいと判別されない場合(ステップS21;NO),至急フラグに「0」が設定される(ステップS23)。
【0035】
そして、変数「方向」と、記憶装置26に記憶される当該端末ID26Aと、至急フラグがサーバ装置10に送信され(ステップS24)、割込フラグが「0」にクリアされた後(ステップS25)、ステップS1に戻る。
【0036】
ステップS1からステップS28までの処理は、ステップS29にて当該携帯端末装置20が終了するまで、繰り返される。
【0037】
このように、メッセージを受信した際に、当該携帯端末装置20を様々な方向に振る事により、簡単に複数のメッセージ情報を所定の携帯端末装置20に送信することができるだけでなく、割込ボタン22Bを押下することで、当該携帯端末装置20が稼働中に、いつでも簡単に複数のメッセージ情報を送信することができる。
【0038】
図8に、当該携帯端末装置20における登録処理フローを示す。
この登録処理フローにより、当該携帯端末装置20の動作情報である「方向」に応じて送信されるメッセージ情報の「メッセージ情報ID」と、その「送信先」がサーバ装置10の記憶装置16のメッセージ情報記憶部16Cに記憶される。
【0039】
ステップSA1にて、サーバ装置10に対しメッセージ一覧の送信要求を行う。メッセージ一覧とは、サーバ装置10の記憶装置16に記憶されるメッセージ一覧記憶部16Bの内容である。次にステップSA2にてサーバ装置10からメッセージ一覧が受信されたか否かが判別され(ステップSA2)、受信されたと判別された場合は(ステップSA2;YES),受信されたメッセージ一覧を当該携帯端末装置20の表示装置23に表示する(ステップSA3)。そしてユーザから、動作情報である「方向」と、その方向に応じて送信するメッセージ情報と、そのメッセージ情報を送信する「送信先」の入力が受付けられた場合は(ステップSA4;YES)、受付けられた入力内容と共に記憶装置26に記憶される当該端末ID26Aをサーバ装置10に送信する(ステップSA5)。
【0040】
次に、本実施形態のサーバ装置10の動作について説明する。
図9に、当該サーバ装置10における処理フローを示す。
ステップA1にて、
図8のステップSA1でのメッセージ一覧要求が携帯端末装置20から受信されたか否かが判別される。受信されたと判別された場合(ステップA1;YES)、メッセージ一覧記憶部16Bに記憶されるメッセージ一覧情報を要求元の携帯端末装置20に送信し(ステップA2)、ステップA1に戻る。
【0041】
ステップA3にて、
図8のステップSA5で送信された入力内容を携帯端末装置20から受信したか否かが判別され、受信されたと判別された場合(ステップA3;YES)、受信された「端末ID」「方向」「メッセージ情報ID」「送信先」をメッセージ情報記憶部16Cに記憶し(ステップA4)、ステップA1に戻る。
【0042】
次に、ステップA5にて、携帯端末装置20から、
図7のステップS20或いはステップS24で送信された動作情報である変数「方向」情報を受信したか否かが判別される。変数「方向」が受信されたと判別された場合(ステップA5;YES)、メッセージ情報記憶部16Cに記憶され、この変数「方向」に対応するメッセージ情報IDからメッセージ一覧記憶部16Bに記憶されるメッセージ情報を特定する(ステップA6)。
【0043】
そしてメッセージ情報記憶部16Cに記憶される「送信先」全員に特定されたメッセージ情報の送信が終了するまでステップA7からステップA13までの処理が繰り返される。全員にメッセージ情報の送信が終了していない場合(ステップA7;NO)、送信先と送信元の端末IDに対応するユーザ属性をユーザ属性記憶部16Aから取得して、属性の上下関係を判別する(ステップA8)。送信先の属性が上と判別された場合(ステップA8;上)、メッセージ情報を敬語に変換する(ステップA9)。一方送信先の属性が下と判別された場合は(ステップA8;下)、メッセージ情報を丁寧語に変換する(ステップA10)。
【0044】
次に、至急フラグを判別する(ステップA11)。至急フラグが「1」であった場合(ステップA11;YES)、メッセージ情報を至急メッセージと共に送信先に送信する(ステップA12)。なお至急フラグが「0」であった場合或いは至急フラグがセットされていない場合は(ステップA11;NO)、至急メッセージは送らず、メッセージ情報のみを送信先に送信する(ステップA13)。
【0045】
このサーバ装置10の処理フローは、ステップA14にて終了されるまで、ステップA1からステップA13までの処理が繰り返される。
【0046】
以上、前記実施形態にて説明した通り、本発明によれば、携帯端末装置に対して、複数のメッセージを簡単な操作で送信可能な携帯端末システム及び、そのプログラムを提供できる。
【0047】
なお、前記実施形態において記載した携帯端末装置20の処理、すなわち
図7、
図8のフローチャートに示す各処理と、サーバ装置10の処理、すなわち
図9のフローチャートに示す処理は、何れもコンピュータが読み取り可能なプログラムとして、記憶部26、記憶部16に記憶されているが、その他に、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、半導体メモリ等の記録媒体に記憶してもよい。また動作検出手段として加速度センサーにて説明したが、当該携帯端末装置20の動作情報を取得できるデバイスであればよい。またメッセージ情報は、通話での音声メッセージであっても、電子メールでの文章メッセージであってもよく、何らかのメッセージを相手端末である携帯端末装置20に送信できればよい。
【0048】
また、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。
【0049】
例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、これらの構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。