特許第5962703号(P5962703)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5962703
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】負荷駆動装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20160721BHJP
   H05B 37/02 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   H02M3/155 J
   H02M3/155 V
   H05B37/02 J
【請求項の数】2
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-99619(P2014-99619)
(22)【出願日】2014年5月13日
(65)【公開番号】特開2015-216813(P2015-216813A)
(43)【公開日】2015年12月3日
【審査請求日】2015年2月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080089
【弁理士】
【氏名又は名称】牛木 護
(74)【代理人】
【識別番号】100161665
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 知之
(74)【代理人】
【識別番号】100188994
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 裕介
(72)【発明者】
【氏名】大嶋 一則
(72)【発明者】
【氏名】増岡 宏信
【審査官】 安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−132186(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/155
H05B 37/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一乃至複数列の負荷に電力を供給する電力変換回路と、
前記各列の負荷と直列に接続され、その接続した前記負荷に流れる電流を制御するためのスイッチ素子を内蔵する定電流源と、
前記負荷に流れる電流に応じた電圧か、前記スイッチ素子の制御端子の電圧か、前記負荷から電流が流れ込む前記スイッチ素子の+側端子の電圧の何れかを用いて、前記各列間で総和値、平均値、最小値または最大値の算出の統計処理したモニタ値を生成し、前記電力変換回路から前記各列の負荷への出力電圧を上昇させた時に、前記モニタ値が可変した値から一定の値になるときの値を前記モニタ値の変化点として検出することで、この変化点を目標値として前記出力電圧を上昇または減少させる制御を行なう制御回路と、を備えたことを特徴とする負荷駆動装置。
【請求項2】
前記スイッチ素子の全てに電流が流れるまでは、前記出力電圧を単調的に増加させるように、前記制御回路を構成することを特徴とする請求項記載の負荷駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED(発光ダイオード)などの負荷を定電流で駆動する負荷駆動装置に関し、特に負荷を複数列並列接続する構成で、定電流制御素子の損失を低減する負荷駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、その従来技術として、LED列と直列に挿入接続される定電流源の両端電圧を検出し、その両端電圧と基準電圧源からの基準電圧とをエラーアンプで比較した出力によって、コンバータの出力電圧を制御する構成が開示されている。この場合、定電流源を流れる設定電流と、定電流源の両端電圧との積が、定電流源における損失となるため、特に軽負荷時に効率が低下するとしている。そこで特許文献1では、負荷電流によって基準電圧を変化させる方法を提案している。
【0003】
特許文献2には、コンバータの出力側に直列に接続したLED列を複数並列に接続したLED駆動装置が開示されているが、この場合も各々のLED列で、LED列と直列に挿入接続される定電流源の両端電圧を検出し、その両端電圧と基準電圧源からの基準電圧とをエラーアンプ(gmアンプ)で比較し、gmアンプからの電流出力を電圧に変換して、コンバータの出力電圧を制御させる構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−63332号公報
【特許文献2】特許第5203320号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記背景技術の問題点として、特許文献1,2に開示される定電流源は、その構成上、FET(電界効果トランジスタ)などのスイッチ素子がLED列と直列接続して用いられているが、そのスイッチ素子はLED列に流れる電流を一定に保つために、スイッチング領域では動作させずに飽和領域(バイポーラトランジスタでは活性領域)で動作させている。スイッチ素子、例えばFETを飽和領域で動作させる電流を流すためには、スイッチ素子の両端(FETではドレイン−ソース、バイポーラトランジスタではコレクタ−エミッタ)間に一定値以上の電圧を印加する必要がある。
【0006】
しかし、飽和領域で動作させるために必要なスイッチ素子の両端間電圧は、温度変化や部品ばらつきなどにより変動するため、変動分のマージンをスイッチ素子の両端にかかる飽和に必要な最低限の電圧に予め上乗せしておく必要がある。したがって、コンバータを定電圧動作させるための基準電圧にも予めマージン上乗せすることが必要である。そのため、定電流源の両端電圧を0に近づけることができず、負荷駆動装置としてスイッチ素子の両端間電圧と設定電流との積に相当する損失が問題となっていた。このことは、定電圧動作しているコンバータに複数列のLED駆動装置を接続している場合、それぞれのLED駆動装置におけるLEDの順方向降下電圧Vfの和が最大のLED列がスイッチ素子の両端間電圧が最小となるが、そのLED列であっても、定電流源で損失が発生することを意味する。
【0007】
そこで本発明は、一乃至複数直列のLEDを備えたLED駆動装置を一乃至複数並列に用いる場合、あるいは直列のLED数、または並列のLED駆動装置数が増減した場合、それぞれのLED駆動装置における直列のLED数は同一であれば、その事によって、それぞれのLED駆動装置におけるLEDの順方向降下電圧Vfの和の最大値が変化した場合でも、定電流源の損失を最小にすることが可能な負荷駆動装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の負荷駆動装置は、一乃至複数並列の負荷に電力を供給する電力変換回路と、前記各列の負荷と直列に接続され、その接続した前記負荷に流れる電流を制御するためのスイッチ素子を内蔵する定電流源と、前記負荷に流れる電流を変換した電圧か、前記スイッチ素子の制御端子の電圧か、前記負荷から電流が流れ込む前記スイッチ素子の+側端子の電圧の何れか一つを選択して、前記電力変換回路から前記各列共通に印加される出力電圧を所定の周期毎に予め任意に規定された値でステップ状に変化上昇させていく過程で、都度に測定して、前記各列間で総和値、平均値、最小値、最大値等の算出の統計処理をして、その何れか一つをモニタ値として、前記出力電圧の変化に対して前記モニタ値の急峻に変化する変曲点ポイントを変化点として検出することで、この変化点を目標値として前記出力電圧を上昇または減少させる制御を行なう制御回路と、を備えて構成される。
【0009】
この場合、前記変化点は、前記出力電圧を上昇させた時に、前記出力電圧の変化に追随して負荷電流が変化する非定電流状態から、前記電圧の変化に対して負荷電流の変化がなくなる定電流状態に移行するポイントを検出する、すなわち前記モニタ値が可変した値から一定の値になるときの値であることが好ましい。
【0010】
何故なら、この状態が定電流動作に移行したポイントであって、且つスイッチ素子の両端間電圧が最も小さく、定電流源の損失が最も小さいポイントだからである。
【0011】
また、前記モニタ値が前記スイッチ素子の全てに定電流が流れる閾値に達するまでは、前記出力電圧を単調的に変化すなわち増加させるように、前記制御回路を構成するのが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の負荷駆動装置によれば、制御回路で統計処理されたモニタ値を用い、電力変換回路から負荷への出力電圧を変化させた時に、その変化前と変化後の各モニタ値を比較すれば、どの列の負荷であっても、定電流源により各列の負荷が定電流で動作できる変化点を検出することが可能になる。したがって、制御回路で検出した変化点をモニタ値の目標値として出力電圧を制御すれば、スイッチ素子に温度変化や部品ばらつきがあったり、負荷に流れる出力電流の設定値や負荷に変動があったりしても、定電流源におけるスイッチ素子の両端電圧を最小する事が可能となるため、スイッチ素子の損失を最小にすることができる。また、負荷の電力や列数が増えた場合でも、同じようにモニタ値を生成して、そこから定電流源のスイッチ素子の損失を最小にするように、出力電圧を制御できるだけでなく、モニタ値を比較する上で基準値を必要としないため、スイッチ素子の部品ばらつきに拘らず確実に制御ができ、スイッチ素子を変更したり、出力電流が変化したりしても、同じ回路構成で対応できる。
【0013】
また好ましくは、電力変換回路の動作開始時に出力電圧を比較的低い電圧から徐々に上昇させるのを利用して、最適な変化点を検出することが可能になる。
【0014】
また好ましくは、出力電圧を増加させているときに、ノイズの影響などで誤って別な段階でモニタ値の変化点が検出されないように、モニタ値が閾値に達するまでは、モニタ値の変化点を検出せずに出力電圧を単調に増加させる。これにより、モニタ値の変化点を制御回路で正しく検出可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第一実施形態に係る負荷駆動装置の回路図である。
図2】同上、コンバータの出力電圧と、各LED列の電流値に対応した抵抗の両端間電圧との関係を示すグラフである。
図3】同上、コンバータの出力電圧と、抵抗の両端間電圧から得られたモニタ値との関係を示すグラフである。
図4】同上、出力電圧制御手段の周期的な動作手順を示すフローチャートである。
図5】本発明の第二実施形態に係る負荷駆動装置の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る負荷駆動装置について、添付図面を参照して説明する。
【0017】
図1は、本発明に係る第一実施形態の負荷駆動装置1を示している。負荷駆動装置1は、複数のLEDを直列接続したLED列2を駆動制御するために、電力変換回路に相当するコンバータ3と、電流制御用のスイッチ素子Q1を含む定電流源4と、LED列2の調光回路5と、制御回路としてのマイクロコンピュータ(マイコン)6とを備えて構成される。
【0018】
コンバータ3は、入力端子+Vi,−Vi間に印加される直流入力電圧Vinを、直流出力電圧Voutに変換してLED列2に供給するもので、ここでは入力電圧Vinよりも高い出力電圧Voutに変換するために、チョークコイルLcnvと、例えばFETなどのスイッチ素子Qcnvと、ダイオードDcnvと、コンデンサCcnvとによる昇圧チョッパ回路を構成している。より詳しくは、入力端子+Vi,−Viの両端間に、チョークコイルLcnvとスイッチ素子Qcnvとの直列回路が接続されると共に、スイッチ素子Qcnvの両端間に、ダイオードDcnvとコンデンサCcnvとの直列回路が接続され、スイッチ素子Qcnvのスイッチング動作に伴い、コンデンサCcnvの両端間に出力電圧Voutを生成する構成となっている。
【0019】
また、コンバータ3のメインスイッチとなるスイッチ素子Qcnvの制御端子(ゲート)には、駆動回路であるゲートドライバ8と、PWM(パルス幅変調)パルスを発生させるマイコン6内のPWMユニット16が順に接続される。これにより、パルス生成回路に相当するPWMユニット16からのPWMパルスを受けて、ゲートドライバ8がスイッチ素子Qcnvのスイッチング動作を可能にするパルス駆動信号を、スイッチ素子Qcnvのゲートに供給し、PWMパルスのオンデューティを変化させることで、コンバータ3からの出力電圧Voutを可変制御できる構成となっている。
【0020】
負荷駆動装置1の駆動対象となる負荷は、一例として一乃至複数のLED列2からなる。本実施形態では説明の都合上、各LED列2で別々の数字のサフィックス−1,−2,…,−nを付記する。
【0021】
以下、一つのLED列2−1に着目すると、出力電圧Voutが発生するコンデンサCcnvの両端間には、LED列2−1と、スイッチ素子Q1−1と、電流検出用の抵抗R1−1とによる直列回路が接続され、LED列2−1を定電流駆動するようにスイッチ素子Q1−1を動作させている。定電流源4のスイッチ素子Q1−1や、上述したコンバータ3のスイッチ素子Qcnvは、何れもNチャネルのMOS型FETであるが、バイポーラトランジスタなどの別な制御端子付き半導体素子を利用してもよい。また抵抗R1−1は、LED列2−1に流れる電流値Iout−1を電圧S1−1に変換するものであるが、これに代わる電流検出器として、カレントトランスやホール素子などを用いてもよい。
【0022】
定電流源4は、上述したスイッチ素子Q1−1や抵抗R1−1の他に、オペアンプA1−1と、各LED列2に共通の基準電圧源9と、抵抗R2−1とを備えている。オペアンプA1−1は、抵抗R1−1の両端間に発生するLED列2−1に流れる電流値Iout−1を変換した電圧であって、スイッチ素子Q1−1のソース電圧S1−1と、ADIM端子により可変可能な基準電圧源9からの基準電圧V1とを誤差増幅するもので、その誤差増幅した出力がスイッチ素子Q1−1のゲート電圧S2−1として、抵抗R2−1を介してスイッチ素子Q1−1のゲートに与えられる。こうして定電流源4は、LED列2−1に流れる電流値Iout−1を、スイッチ素子Q1−1のソース電圧S1−1として検出し、その電圧S1−1と基準電圧V1とをオペアンプA1−1で誤差増幅した結果に基づき、スイッチ素子Q1−1の+側端子と−側端子との間の電圧に相当するドレインーソース間電圧を変化させて、LED列2−1に一定の電流を流す動作を行なう。本動作は、コンバータ3の出力電圧Voutの可変制御とは独立して行われる。
【0023】
調光回路5は、定電流源4としての機能も兼用する基準電圧源9と、ADIM端子とによるアナログ調光回路の他に、例えばNPN型バイポーラトランジスタからなるスイッチ素子Q2−1と、各LED列2に共通の抵抗R3と、PDIM端子とによるPWM調光回路を組み合わせて構成される。アナログ調光回路は、ADIM端子を利用して基準電圧源9からの基準電圧V1を可変することで、LED列2−1に流れる電流値Iout−1の最大値を決定し、LED列2−1を調光するものである。一方、PWM調光回路は、PDIM端子とスイッチ素子Q2−1のベースとの間に抵抗R3を挿入接続し、スイッチ素子Q2−1のコレクタをスイッチ素子Q1−1のゲートに接続し、スイッチ素子Q2−1のエミッタを接地して、PDIM端子からH(高)レベルの電圧が出力される間は、スイッチ素子Q2−1がオンすることに伴い、定電流源4のスイッチ素子Q1−1をオフ状態にする構成を有する。これにより、PDIM端子に100Hz〜1kHz程度の低周波調光パルス信号を与えると、その周波数でLED列2−1が間欠動作し、調光パルス信号のオンデューティを可変することで、LED列2−1を調光することが可能になる。ここでの調光パルス信号は、LED列2−1における光のちらつきが目立たない程度に高く、且つPWMユニット16からのPWMパルスよりも低い周波数に設定される。
【0024】
以上、一つのLED列2−1に関連する定電流源4と調光回路5の構成を説明したが、これは他のLED列2−2,…,2−nでも同じことが言える。
【0025】
マイコン6は、コンバータ3の動作を制御するための制御指令値をデジタル演算により算出するもので、MUX11と、ADC12と、I/Oユニット14と、CPU15と、PWMユニット16とをそれぞれ内蔵する。
【0026】
MUX11は、CPU15からの選択制御信号を受けて、コンバータ3からの出力電圧Voutの値と、スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nのソース電圧S1−1,S1−2,…,S1−nの値と、スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nのゲート電圧S2−1,S2−2,…,S2−nの値と、スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nのドレイン電圧S3−1,S3−2,…,S3−nの値と、基準電圧V1の値の何れか一つを順に次段へ出力するマルチプレクサに相当する。
【0027】
ADC12は、MUX11から選択的に出力される信号の電圧値を、デジタル値に変換するアナログ−デジタルコンバータに相当する。
【0028】
I/Oユニット14は、PDIM端子からの調光パルス信号を後段のCPU15に出力する入出力回路に相当する。
【0029】
CPU(中央演算ユニット)15は、前記ADC12からのデジタル値と、I/Oユニット14から出力される調光パルス信号のデジタル値を取り込んで、スイッチング素子Qcnvのゲートに与えられるパルス駆動信号のデューティー比(オンデューティ)、ひいてはコンバータ3からの出力電圧Voutの値を決定するための制御指令値を生成する演算処理部に相当する。
【0030】
PWM(パルス幅制御)ユニット16は、CPU15で算出された制御指令値に基づくデューティー比のPWMパルスを生成し、このPWMパルスをゲートドライバ8に送出するものである。
【0031】
上記マイコン6の構成で、特に本実施形態では、定電流源4を構成する各スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nのゲート電圧S2−1,S2−2,…,S2−n、ドレイン電圧S3−1,S3−2,…,S3−n、または定電流源4に流れている電流値Iout−1,Iout−2,…,Iout−nを電流検出用の抵抗R1−1で電圧に変換した各スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nのソース電圧S1−1,S1−2,…,S1−nの何れか一つを選択して測定し、各列の測定値を総和値、平均値、最小値、最大値等の算出により統計処理してモニタ値を生成する。次にコンバータ3の動作開始直後に、PWMユニット16からのPWMパルスのオンデューティを所定の周期毎に増加させて、コンバータ3の出力電圧Voutを徐々に上昇させていく。その過程で、各LED列2−1,2−2,…,2−nに流れる電流値Iout−1,Iout−2,…,Iout−nが流れ始めた後、定電流源4の動作によって、前記モニタ値が可変した値から一定の値になる変化点を検出し、その後は当該変化点を目標として、モニタ値が常に変化点と一致するようなオンデューティのPWMパルスをPWMユニット16から出力する。この様にコンバータ3の出力電圧Voutを制御する出力電圧制御手段21としての機能を備えている。
【0032】
より具体的には、出力電圧制御手段21は、予め任意に規定する値を1ステップとして、出力電圧Voutを1ステップ上昇させ、出力電圧Voutを変化させる前後のモニタ値の差分が、一定の閾値の範囲外の時は、次の動作で出力電圧Voutを1ステップ上昇させる。ここで、任意に規定するステップの値は、CPU15の分解能等により定義することができる。
【0033】
一方、出力電圧Voutを変化させる前後のモニタ値の差分が、閾値の範囲内の時は、その点が変化点となり、次の動作で出力電圧Voutを1ステップ減少させ、次の動作で再び前後のモニタ値の差分と閾値とを比較することで、コンバータ3の出力電圧Voutを制御する。また、モニタ値の差分が閾値の範囲内の時に、出力電圧Voutを1ステップ減少させる動作は、スイッチング周期よりも遅い(コンバータ3の出力LCフィルタであるチョークコイルLcnvとコンデンサCcnvとの時定数よりも長い)周期で行なう構成となっている。
【0034】
さらに本実施形態のように、負荷として複数のLED列2−1,2−2,…,2−nがある場合、モニタ値を算出する測定値として、電流値Iout−1,Iout−2,…,Iout−nを示す検出電圧(スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nのソース電圧S1−1,S1−2,…,S1−n)を用いる場合には、各列における検出電圧の総和値,平均値、又は最小値(異常列を除く)の何れかをモニタ値とし、スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nのゲート電圧S2−1,S2−2,…,S2−nを用いる場合には、各列におけるゲート電圧S2−1,S2−2,…,S2−nの総和値,平均値,又は最大値の何れかをモニタ値とし、スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nのドレイン電圧S3−1,S3−2,…,S3−nを用いる場合には、各列におけるドレイン電圧S3−1,S3−2,…,S3−nの最小値(異常列を除く)を用いるように、出力電圧制御手段21を構成するのが好ましい。
【0035】
複数のLED列2−1,2−2,…,2−nのなかで、異常列を検知して異常列を除く動作を行った場合、検出電圧の総和値をモニタ値とした場合には、その異常列の検出電圧を除外しても良い。その場合、モニタ値における総和値が除外した分低下するため、基準をその分低下させても良い。
【0036】
上述した複数の検出電圧を組み合わせて、モニタ値としても良い。また、複数のモニタ値を組み合わせて、最終的に必要なモニタ値としても良い。
【0037】
次に、上記負荷駆動装置1の構成について、図2図4を参照しながらその作用を詳しく説明する。本実施形態では、次の3つの方法の何れかにより、出力電圧制御手段21による出力電圧Voutの制御が行われる。
【0038】
第1の制御方法は、電流値Iout−1,Iout−2,…,Iout−nからモニタ値を生成する方法である。これは先ず、負荷駆動装置1の動作開始時において、コンバータ3に入力電圧Vinが入力されると、各LED列2−1,2−2,…,2−nには電流が流れていないため、定電流源4を構成するオペアンプA1−1,A1−2,…,A1−nが、電流値Iout−1,Iout−2,…,Iout−nに対応したスイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nのソース電圧S1−1,S1−2,…,S1−nと、基準電圧V1との比較結果により、スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nをスイッチング領域で完全に導通させた状態にする。その後、マイコン6の動作が開始すると、出力電圧制御手段21はコンバータ3からの出力電圧Voutが徐々に上昇するように、ゲートドライバ8に出力するPWMパルスのオンデューティを次第に増加させて行くが、各LED列2−1,2−2,…,2−nにおいて、出力電圧Voutの値が個々のLEDの順方向降下電圧Vfの和に近づくまでは、上述した定電流源4の動作により、スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nは導通した状態が続く。
【0039】
図2は上述の方法で、コンバータ3の出力電圧Voutを横軸とし、3つのLED列2−1,2−2,2−3に流れている電流値Iout−1,Iout−2,Iout−3を電圧に変換する抵抗R1−1,R1−2,R1−3の両端間電圧V(R1−1),V(R1−2),V(R1−3)を縦軸としたときの関係を、グラフで示したものである。ここでは電流検出器として、何れも12Ωの抵抗R1−1,R1−2,R1−3を用いており、例えば抵抗R1−1の両端間電圧V(R1−1)は、Iout−1[A]×12[ohm]となる。抵抗R1−1,R1−2,R1−3の両端間電圧V(R1−1),V(R1−2),V(R1−3)は、図1に示すスイッチ素子Q1−1,Q1−2,Q1−3のソース電圧S1−1,S1−2,S1−3にそれぞれ相当する。
【0040】
また図3は、コンバータ3の出力電圧Voutを横軸とし、各モニタ値V(R1−n)sum,V(R1−n)avg,V(R1−n)minの電圧を縦軸としたときの関係をグラフで示したものである。同図において、V(R1−n)sumは、各両端間電圧V(R1−1),V(R1−2),V(R1−3)の総和値であり、V(R1−n)avgは、各両端間電圧V(R1−1),V(R1−2),V(R1−3)の平均値であり、V(R1−n)minは、各両端間電圧V(R1−1),V(R1−2),V(R1−3)の最小値である。
【0041】
図4は、マイコン6に内蔵するタイマー(図示せず)に基づく出力電圧制御手段21の周期的な動作手順を示している。このタイマーは、マイコン6内でPWMパルスの周波数となるクロック周波数を分周して得られ、一例としてクロック周波数が200kHzの場合は、タイマーの周波数が20kHzに設定される。そして、このタイマーの周期に従って、後述する出力電圧Voutの値を上昇または減少させる制御が行われる。
【0042】
以下、出力電圧制御手段21の動作手順を説明すると、図4のプログラムステップP1において、出力電圧制御手段21はモニタ値を算出する上で必要となる測定値を取得するために、各抵抗R1−1,R1−2,R1−3の両端間電圧V(R1−1),V(R1−2),V(R1−3)をMUX11でそれぞれ取り込んで、それらの値をADC12でアナログ値からデジタル値に変換する。そして、次のプログラムステップP2で、出力電圧制御手段21はモニタ値M[0]として、両端間電圧V(R1−1),V(R1−2),V(R1−3)の総和値V(R1−n)sumや、平均値(R1−n)avgや、最小値V(R1−n)minを算出する。
【0043】
前述の図2図3で示したように、コンバータ3の出力電圧Voutが7.2V以下の領域では、各LED列2−1,2−2,2−3に電流が流れず、検出電圧である両端間電圧V(R1−1),V(R1−2),V(R1−3)や、マイコン6内で算出されるモニタ値V(R1−n)sum,V(R1−n)avg,V(R1−n)minは、共にほぼ0となっている。出力電圧制御手段21は、各LED列2−1,2−2,2−3に電流が流れ始めるまで、先ずコンバータ3からの出力電圧Voutを上昇させる必要があるため、図4のプログラムステップP3で、電流値Iout−1,Iout−2,Iout−3のモニタ値M[0]が、電流値Iout−1,Iout−2,Iout−3の目標値となる電圧V1に対する適当な第1の閾値(例えば、電圧V1の50%に相当する値)を超えているか否かを判定し、モニタ値M[0]が第1の閾値以下であれば、プログラムステップP7に移行して、ゲートドライバ8に出力するPWMパルスのオンデューティを1ステップ増加させることで、コンバータ3からの出力電圧Voutを1ステップ上昇させ、次の周期的な動作手順を行なうためにプログラムステップP1に戻る。
【0044】
それに対して出力電圧制御手段21は、前記プログラムステップP3でモニタ値M[0]が第1の閾値を超えていれば、プログラムステップP4に移行して、前回の周期的な動作手順において、プログラムステップP2で得たモニタ値M[−1]と、今回の周期的な動作手順において、プログラムステップP2で得たモニタ値M[0]との差分ΔM=M[0]−M[−1]を計算する。この計算を可能にするために、マイコン6は前回のモニタ値M[−1]を記憶保持する記憶部(図示せず)を備えている。
【0045】
出力電圧制御手段21はプログラムステップP4で差分ΔMを計算すると、次のプログラムステップS5で、この差分ΔMが第2の閾値と第3の閾値との間の範囲内にあるか否かを判定する。ここで、差分ΔMが第2の閾値よりも大きく、且つ第3の閾値よりも小さければ、図2図3で出力電圧Vout=8.1Vを超えて、モニタ値M[0]が平坦になっている状態であると判断される。その時、出力電圧制御手段21は、モニタ値M[0]の平坦部のどこで出力電圧Voutを制御させているのかが分からないため、プログラムステップP5の後でコンバータ3に対する制御を停止するのではなく、プログラムステップP6でPWMパルスのオンデューティを1ステップ減少させる。
【0046】
一方、プログラムステップP5で差分ΔMが第2の閾値以下または第3の閾値以上であれば、図1で出力電圧Vout=8.1V以下のモニタ値M[0]が上昇している状態と判断され、プログラムステップP7でPWMパルスのオンデューティを1ステップ増加させる。こうして、出力電圧制御手段21がPWMパルスのオンデューティを決定すると、次の周期的な動作手順を行なうためにプログラムステップP1に戻る。
【0047】
このように、定電流源4によりモニタ値M[0]が一定の平坦になる領域と、モニタ値M[0]が上昇変化している領域の境目(例えば、図2,3における出力電圧Voutが8.15Vの箇所)を、モニタ値M[0]の目標となる変化点として、コンバータ3からの出力電圧Voutを制御することで、定電流源4の損失を最小に抑えることができる。また、各電流値Iout−1,Iout−2,Iout−3からモニタ値を生成する第1の制御方法では、抵抗R1−1,R1−2,R1−3の両端間電圧V(R1−1),V(R1−2),V(R1−3)の最小値V(R1−n)minをモニタ値M[0]とするのが好ましい。この場合、前記変化点をモニタ値M[0]の目標値として、出力電圧Voutを制御することで、定電流源4により全てのLED列2−1,2−2,2−3が定電流動作する最低の出力電圧Voutを、各LED列2−1,2−2,2−3に供給できるようになり、定電流源4の損失を最小に抑えつつも、全てのLED列2−1,2−2,2−3を確実に定電流動作させることが可能になる。
【0048】
第2の制御方法は、スイッチ素子Q1−1,Q1−2,Q1−3のゲート電圧S2−1,S2−2,S2−3からモニタ値を生成する方法である。ここでの出力電圧制御手段21は、図4のプログラムステップP3で、オペアンプA1−1,A1−2,A1−3の動作電圧Vccと、スイッチ素子Q1−1,Q1−2,Q1−3の最大スレッシュホールド電圧Vthmaxとの間に第1の閾値を設定して、各LED列2−1,2−2,2−3に接続するスイッチ素子Q1−1,Q1−2,Q1−3の中で、1箇所以上のゲート電圧S2−1,S2−2,S2−3の値、またはゲート電圧S2−1,S2−2,S2−3の総和値が、第1の閾値の3倍(n=3の場合)の値以下に低下したか否かを判定し、第1の閾値の3倍(n=3の場合)の値を超えていればプログラムステップP7に移行する一方で、第1の閾値の3倍(n=3の場合)の値以下であればプログラムステップP4に移行する。また出力電圧制御手段21は、全てのLED列2−1,2−2,2−3にそれぞれ接続するスイッチ素子Q1−1,Q1−2,Q1−3について、そのゲート電圧S2−1,S2−2,S2−3の総和値をモニタ値とし、或いは異常なLED列を除いて、正常なLED列2−1,2−2,2−3にそれぞれ接続するスイッチ素子Q1−1,Q1−2,Q1−3について、そのゲート電圧S2−1,S2−2,S2−3の最大値をモニタ値M[0]として、図4に示すプログラムステップP4以降の動作手順を第1の制御方法と同様に実行する。
【0049】
これにより、第1の制御方法と同等の効果が得られ、定電流源4の損失を最小に抑えることができる。また、各スイッチ素子Q1−1,Q1−2,Q1−3のゲート電圧S2−1,S2−2,S2−3からモニタ値を生成する第2の制御方法では、正常なLED列2−1,2−2,2−3にそれぞれ接続するスイッチ素子Q1−1,Q1−2,Q1−3について、そのゲート電圧S2−1,S2−2,S2−3の最大値をモニタ値M[0]とするのが好ましい。この場合、前記変化点をモニタ値M[0]の目標値として、出力電圧Voutを制御することで、定電流源4により全てのLED列2−1,2−2,2−3が定電流動作する最低の出力電圧Voutを、各LED列2−1,2−2,2−3に供給できるようになり、定電流源4の損失を最小に抑えつつも、全てのLED列2−1,2−2,2−3を確実に定電流動作させることが可能になる。
【0050】
第3の制御方法は、異常なLED列を除いて、正常なLED列2−1,2−2,2−3にそれぞれ接続するスイッチ素子Q1−1,Q1−2,Q1−3のドレイン電圧S3−1,S3−2,S3−3からモニタ値を生成する方法である。この場合、出力電圧制御手段21は図4のプログラムステップP2で、異常なLED列を除くスイッチ素子Q1−1,Q1−2,Q1−3のドレイン電圧S3−1,S3−2,S3−3の総和値や、平均値や、最小値を、モニタ値M[0]として算出する。また、図4に示すプログラムステップP3の処理は無く、図4に示すプログラムステップP4以降の動作手順を第1の制御方法や第2の制御方法と同様に実行する。なお、プログラムステップP3の処理を省略できる理由は、プログラムステップP7で出力電圧Voutを1ステップ上昇させるのに伴い、各スイッチ素子Q1−1,Q1−2,Q1−3のドレイン−ソース間に電流が流れ始める状態になっていれば、ドレイン電圧S3−1,S3−2,S3−3はノイズの影響を受けづらく、モニタ値M[0]から変化点を誤って検出する恐れを回避できるからである。
【0051】
これにより、第1の制御方法や第2の制御方法と同等の効果が得られ、定電流源4の損失を最小に抑えることができる。また、正常なLED列2−1,2−2,2−3にそれぞれ接続するスイッチ素子Q1−1,Q1−2,Q1−3のドレイン電圧S3−1,S3−2,S3−3からモニタ値を生成する第3の制御方法では、それらのドレイン電圧S3−1,S3−2,S3−3の最小値をモニタ値M[0]とするのが好ましい。この場合、前記変化点をモニタ値M[0]の目標値として、出力電圧Voutを制御することで、定電流源4により全てのLED列2−1,2−2,2−3が定電流動作する最低の出力電圧Voutを、各LED列2−1,2−2,2−3に供給できるようになり、定電流源4の損失を最小に抑えつつも、全てのLED列2−1,2−2,2−3を確実に定電流動作させることが可能になる。
【0052】
次に、本発明に係る第二実施形態の負荷駆動装置1について、図5を参照しながら説明する。なお、上記実施例と同一部分に同一符号を付し、同一箇所の説明は省略する。本実施形態は、前記定電流源4の変形例を示しており、この定電流源4Aは、1個のコンパレータComp1の出力に基づき複数列のLED列2−1,2−2,2−3を定電流動作させるように構成している。具体的には、前記オペコンパレータComp1の出力側に1個のパルス生成回路31が接続され、このパルス生成回路31の出力側には前記LED列2−1,2−2,2−3と同数のラッチ回路32が接続され、各ラッチ回路32にはLPF(ローパスフィルタ)33がそれぞれ接続され、このLPF33の出力側は前記スイッチ素子Q1−1,Q1−2,Q1−3のゲートにそれぞれ接続されている。
【0053】
そして上記構成では、前記抵抗R1−1,R1−2,R1−3の両端間電圧の何れかが、MUX11を介して選択的に出力され、コンパレータComp1において基準電圧V1と比較される。ここで、基準電圧V1の方が高いときは前記コンパレータComp1からH(高)レベルの電圧を出力する。次に、パルス生成回路31はパルス信号源34からの基準タイミング信号に基づいてパルスを生成し、これをラッチ回路32にて保持し、LPF33に出力する。次いでLPF33においてパルスを平滑化し、直流に近い波形として選択されたLED列2−1,2−2,2−3を非スイッチング領域で動作させる。以上の動作が繰り返されることにより、LED列2−1,2−2,2−3は定電流制御される。なお、本実施形態では前記スイッチ素子Q1−1,Q1−2,Q1−3の停止制御をそのソース側に接続されたスイッチ素子Q2で行なうように構成しており、スイッチ素子Q2はパルス信号源35からの外部フィルタリセット信号により動作する。
【0054】
以上のように、本発明の負荷駆動装置1は、負荷である複数並列のLED列2−1,2−2,…,2−nに電力を供給する電力変換回路としてのコンバータ3と、各LED列2−1,2−2,…,2−nと直列に接続され、その接続したLED列2−1,2−2,…,2−nに流れる電流を制御するためのスイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nをそれぞれ内蔵する定電流源4と、LED列2−1,2−2,…,2−nに流れる電流Iout−1,Iout−2,…,Iout−nに応じた電圧であるスイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nのソース電圧S1−1,S1−2,…,S1−nか、スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nの制御端子の電圧であるゲート電圧S2−1,S2−2,…,S2−nか、LED列2−1,2−2,…,2−nからの電流Iout−1,Iout−2,…,Iout−nが流れ込むスイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nの+側端子の電圧であるドレイン電圧S3−1,S3−2,…,S3−nの何れか一つを選択して用いて、コンパレータ3から各LED列2−1,2−2,…,2−nに共通に印加される出力電圧Voutを、所定の周期毎に予め任意に規定された値でステップ状に変化上昇させていく過程で、都度に測定して、各列間で総和値、平均値、最小値、最大値等の算出の統計処理をして、その何れか一つをモニタ値M[0]として生成し、コンバータ3から各LED列2−1,2−2,…,2−nへの出力電圧Voutを変化させたのに対して、モニタ値M[0]の急峻に変化する変曲点ポイントを変化点として検出することで、この変化点をモニタ値M[0]の目標値として出力電圧Voutを制御する制御回路としてのマイコン6と、を備えている。
【0055】
この場合、マイコン6で統計処理されたモニタ値を用い、コンバータ3からLED列2−1,2−2,…,2−nへの出力電圧Voutを変化させた時に、その変化前と変化後の各モニタ値M[−1],M[0]を比較すれば、どのLED列2−1,2−2,…,2−nであっても、定電流源4により各LED列2−1,2−2,…,2−nが定電流で動作できる変化点を検出することが可能になる。したがって、マイコン6で検出した変化点をモニタ値M[0]の目標値として出力電圧Voutを制御すれば、スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nに温度変化や部品ばらつきがあったり、LED列2−1,2−2,…,2−nに流れる出力電流Iout−1,Iout−2,…,Iout−nの設定値を決める基準電圧V1の値や、LED列2−1,2−2,…,2−nそのものに変動があったりしても、定電流源4におけるスイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nの両端電圧を最小する事が可能となるため、スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nの損失を最小にすることができる。また、LED列2−1,2−2,…,2−nの電力や列数が増えた場合でも、同じようにモニタ値M[0]を生成して、そこから定電流源4のスイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nの損失を最小にするように、出力電圧Voutを制御できるだけでなく、モニタ値を比較する上で基準値を必要としないため、スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nの部品ばらつきに拘らず確実に制御ができ、スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nを変更したり、出力電流Iout−1,Iout−2,…,Iout−nが変化したりしても、同じ回路構成で対応できる。
【0056】
また本発明では、出力電圧Voutを上昇させた時に、出力電圧Voutの変化に追随して負荷電流である出力電流Iout−1,Iout−2,…,Iout−nが変化する非定電流状態から、出力電圧Voutの変化に対して出力電流Iout−1,Iout−2,…,Iout−nの変化がなくなる定電流状態に移行するポイントを検出する、すなわち出力電圧Voutを変化させる前後のモニタ値M[−1],M[0]が、可変上昇した値から一定の値になるときの値を、上記の変化点としてマイコン6が検出するのが好ましい。何故なら、この状態が定電流動作に移行したポイントであって、且つスイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nの両端間電圧が最も小さく、定電流源4の損失が最も小さいポイントだからである。
【0057】
この場合、負荷駆動装置1の動作開始時に出力電圧Voutを比較的低い電圧から徐々に上昇させるのを利用して、マイコン6が最適な変化点を検出することが可能になる。
【0058】
また本発明では、スイッチ素子Q1−1,Q1−2,…,Q1−nの全てに定電流が流れるまでは、出力電圧Voutを単調的に変化すなわち増加させるようにマイコン6を構成している。
【0059】
この場合、出力電圧Voutを増加させているときに、ノイズの影響などで誤って別な段階でモニタ値M[0]の変化点が検出されないように、モニタ値M[0]が第1の閾値に達するまでは、モニタ値M[0]の変化点を検出せずに出力電圧Voutを単調に増加させる。これにより、モニタ値M[0]の変化点をマイコン6で正しく検出可能になる。
【0060】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこの実施の形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えばコンバータ3は、図示した昇圧チョッパ回路に限らず、一乃至複数のスイッチング素子を備えたあらゆる回路構成のコンバータに適用できる。また、各部の信号レベルや論理構成を上記各実施形態に示したものと変更して、同様の効果を実現させても構わない。さらに、LEDに限らず、定電流制御を行うあらゆる負荷を用いてよく、その数も一乃至複数と限定されない。
【符号の説明】
【0061】
2−1,2−2,…2−n LED列(負荷)
3 コンバータ(電力変換回路)
4 定電流源
6 マイコン(制御回路)
Q1−1,Q1−2,…Q1−n スイッチ素子
図1
図4
図5
図2
図3