特許第5962953号(P5962953)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5962953
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】防滴構造および電子機器
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/02 20060101AFI20160721BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20160721BHJP
   H05K 5/06 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   H05K5/02 L
   H01M2/10 U
   H01M2/10 A
   H05K5/06 D
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2012-13765(P2012-13765)
(22)【出願日】2012年1月26日
(65)【公開番号】特開2013-153095(P2013-153095A)
(43)【公開日】2013年8月8日
【審査請求日】2015年1月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096699
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿嶋 英實
(72)【発明者】
【氏名】千葉 康則
【審査官】 久松 和之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−61361(JP,A)
【文献】 特開平4−346499(JP,A)
【文献】 特開2007−312255(JP,A)
【文献】 特開平7−320579(JP,A)
【文献】 特開2009−289638(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/00 − 5/06
H01M 2/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ケースと、第2ケースと、前記第1ケースおよび前記第2ケースによって囲われた内部に配置された第3ケースとを有し、この第3ケースに部品を収納する収納部が前記第2ケースの開口部から外部に開放された状態で設けられ、この開放された前記収納部を蓋体が開閉可能に塞ぐ防滴構造において、
前記蓋体の周縁部と前記第2ケースの前記開口部の周縁部とが接近し合う第1接近部は、前記蓋体が前記開口部を塞いだ際に、第1防滴部材によって気密され、
前記第3ケースの前記収納部の周縁部と前記第2ケースの前記開口部の周縁部とが接近し合う第2接近部は、第2防滴部材によって密閉され、
前記第3ケースと前記第1ケースとの間には、メモリカードを搭載するカード装着部が、前記収納部の底部に対応して設けられており、前記収納部の底部には、前記メモリカードが挿入するカード挿入孔が、前記カード装着部に対応して設けられており、このカード挿入孔には、カード蓋が着脱可能に取り付けられ、
前記カード挿入孔に対する前記カード蓋の取付部分には、防滴部が設けられており、この防滴部は、前記カード蓋の周囲に沿って設けられて前記カード挿入孔の内周面に対面する凹溝と、この凹溝内に配置されて前記カード挿入孔の内周面に圧接するカード蓋パッキンとを有している
ことを特徴とする防滴構造。
【請求項2】
第1ケースと、第2ケースと、前記第1ケースおよび前記第2ケースによって囲われた内部に配置された第3ケースとを有し、この第3ケースに部品を収納する収納部が前記第2ケースの開口部から外部に開放された状態で設けられ、この開放された前記収納部を蓋体が開閉可能に塞ぐ防滴構造において、
前記蓋体の周縁部と前記第2ケースの前記開口部の周縁部とが接近し合う第1接近部は、前記蓋体が前記開口部を塞いだ際に、第1防滴部材によって気密され、
前記第3ケースの前記収納部の周縁部と前記第2ケースの前記開口部の周縁部とが接近し合う第2接近部は、第2防滴部材によって密閉され、
前記第3ケースに設けられた前記収納部内には、その内部に収納された部品の電極が接続する接続電極が、前記第3ケースの側面部に設けられた小部屋に隔離された状態で配置され、
前記小部屋は接続基板によって密閉されており、前記接続電極は前記小部屋に対応する箇所の前記接続基板に電気的に接続されている
ことを特徴とする防滴構造。
【請求項3】
請求項1または2に記載の防滴構造において、前記部品は電池であり、前記収納部は前記電池を収納することを特徴とする防滴構造。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の防滴構造において、前記第1接近部は、前記第2ケースの前記開口部における前記周縁部の周囲に沿って形成された凹溝と、前記蓋体の前記周縁部に沿って形成されて前記凹溝に嵌合する枠状の凸部とを有し、前記第1防滴部材は、前記第2ケースの前記凹溝内に配置されて前記蓋体の前記凸部が圧接する第1パッキンであることを特徴とする防滴構造。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の防滴構造において、前記第2接近部は、前記収納部における前記周縁部の周囲に位置する前記第3ケースの外面と、前記第2ケースの前記開口部における前記周縁部の周囲に位置して前記第3ケースの前記外面に対面する前記第2ケースの内面とを有し、前記第2防滴部材は、前記第3ケースが前記第2ケースに締結部材によって締結された際に、前記第3ケースの前記外面と前記第2ケースの前記内面とに圧接する第2パッキンであることを特徴とする防滴構造。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載された防滴構造を備えていることを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、防滴構造および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、携帯電話機などの電子機器においては、特許文献1に記載されているように、機器ケースに設けられた電池収納部に電池パックを着脱可能に収納する電池収納構造を備えた構成のものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−312255号公報
【0004】
この種の電池収納構造は、機器ケースが上部ケース、下部ケース、中ケースをビス止めによって合体することにより構成され、この機器ケースの中ケースに電池パックを収納するための電池収納部が下部ケースの電池開口部から外部に露出するように構成されている。この場合、電池パックは、その外周面にリング装着溝が設けられ、このリング装着溝に装着された防水リングが電池収納部の内面に弾接することにより、電池収納部内に水滴の浸入を防ぐように構成されている。
【0005】
また、この電池収納構造では、電池パックの防水リングが弾接する箇所よりも底部側に位置する電池収納部の内面に段差部が設けられている。これにより、この電池収納構造では、電池パックの防水リングよりも外部側に位置する隙間に水が溜まっている状態で、電池収納部内から電池パックを取り出した際に、水滴を段差部で一旦受け止めることにより、水滴が電池収納部の底部に流れ込み難くしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような電池収納構造では、雨天のときに屋外で使用する際に、電池パックの防水リングが電池収納部の内面に弾接しているので、電池収納部内に雨水などの水滴が浸入するのを防ぐことができても、電池収納部が設けられた中ケースと電池開口部が設けられた下部ケースとの間に隙間があると、その隙間から機器ケース内に水滴が浸入して電子機器内の電子回路に悪影響を与える恐れがある。
【0007】
また、雨天のときに屋外で電池交換する際においても、電池収納部が設けられた中ケースと電池開口部が設けられた下部ケースとの間に隙間があると、その隙間から機器ケース内に水滴が浸入する恐れがあるほか、電池パックを電池収納部内から取り出した際に、外側に溜まっていた水滴が電池収納部内に浸入し、この浸入した水滴を電池収納部の内面に設けられた段差部によって一旦受け止めても、その受け止めた水滴が電池収納部の底部に流れ込む恐れがある。
【0008】
このような場合には、電池収納部内に接続電極やカード装着部が露出して設けられていると、段差部によって一旦受け止められていた水滴が電池収納部の底部に流れ込んだ際に、その水滴が接続電極やカード装着部を通して機器ケース内に浸入して電子機器内の電子回路に悪影響を与えるという問題がある。
【0009】
この発明が解決しようとする課題は、水滴が機器ケース内に浸入するのを防ぐことである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明は、第1ケースと、第2ケースと、前記第1ケースおよび前記第2ケースによって囲われた内部に配置された第3ケースとを有し、この第3ケースに部品を収納する収納部が前記第2ケースの開口部から外部に開放された状態で設けられ、この開放された前記収納部を蓋体が開閉可能に塞ぐ防滴構造において、
前記蓋体の周縁部と前記第2ケースの前記開口部の周縁部とが接近し合う第1接近部は、前記蓋体が前記開口部を塞いだ際に、第1防滴部材によって気密され、
前記第3ケースの前記収納部の周縁部と前記第2ケースの前記開口部の周縁部とが接近し合う第2接近部は、第2防滴部材によって密閉され
前記第3ケースと前記第1ケースとの間には、メモリカードを搭載するカード装着部が、前記収納部の底部に対応して設けられており、前記収納部の底部には、前記メモリカードが挿入するカード挿入孔が、前記カード装着部に対応して設けられており、このカード挿入孔には、カード蓋が着脱可能に取り付けられ、
前記カード挿入孔に対する前記カード蓋の取付部分には、防滴部が設けられており、この防滴部は、前記カード蓋の周囲に沿って設けられて前記カード挿入孔の内周面に対面する凹溝と、この凹溝内に配置されて前記カード挿入孔の内周面に圧接するカード蓋パッキンとを有している
ことを特徴とする防滴構造である。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、水滴が機器ケース内に浸入するのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】この発明を携帯情報端末機に適用した一実施形態を示した正面図である。
図2図1に示された携帯情報端末機の裏面図である。
図3図2に示された携帯情報端末機のA−A矢視における要部の拡大断面図である。
図4図2に示された携帯情報端末機のB−B矢視における要部の拡大断面図である。
図5図2に示された携帯情報端末機の電池蓋を開いた状態を示した要部の拡大斜視図である。
図6図5に示された携帯情報端末機の電池収納部に収納される電池パックを示した拡大斜視図である。
図7図5に示された携帯情報端末機の電池収納部の内部を示した要部の拡大平面図である。
図8図7に示された電池収納部のメモリ蓋を取り外した状態を示した要部の拡大平面図である。
図9図7に示された電池収納部内のメモリ蓋を示した拡大斜視図である。
図10図5に示された携帯情報端末機のC−C矢視において、要部を破断して示した拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図1図10を参照して、この発明を携帯情報端末機に適用した一実施形態について説明する。
この携帯情報端末機は、図1および図2に示すように、機器ケース1を備えている。この機器ケース1は、図1図3に示すように、上部ケース2、下部ケース3、および中ケース4を備えている。
【0014】
この機器ケース1は、図1および図2に示すように、全体が縦方向(図1では上下方向)に長いほぼ長方形の箱形状に形成されている。この場合、機器ケース1は、その手前側(図1では下部側)が幅の狭い握り部1aに形成され、先端側(図1では上部側)が幅の広いプリンタ搭載部1bに形成された構成になっている。この機器ケース1の上部ケース2における握り部1aには、入力表示部5とキー入力部6とが設けられている。
【0015】
入力表示部5は、表示パネルの表面に透明なタッチパネルを配置したものであり、表示パネルに表示された情報が透明なタッチパネルを通して見え、この表示された情報を見ながらタッチパネルをタッチ操作することにより、情報が入力されるように構成されている。また、キー入力部6は、テンキー、ファンクションキーなどの各種のキーを備え、キー操作によって情報が入力されるように構成されている。
【0016】
また、この機器ケース1の上部ケース2におけるプリンタ搭載部1bには、図1に示すように、プリンタ部7およびプリンタカバー8が設けられている。プリンタカバー8は、記録紙収納部(図示せず)を開閉自在に覆うものであり、記録紙収納部の上辺部に位置する縁に回転可能に取り付けられている。記録紙収納部は、ロール状の記録紙が回転可能な状態で収納されるように構成されている。
【0017】
プリンタ部7は、図1に示すように、記録紙排出口7a内における握り部1a側に設けられた印字ヘッド(図示せず)と、記録紙排出口7a内における印字ヘッドと反対側に位置する箇所に設けられたプラテンローラ(図示せず)とを備えている。このプリンタ部7は、図示しないが、印字ヘッドとプラテンローラとの間に送り込まれた記録紙に印字ヘッドによって情報を印字するように構成されている。
【0018】
さらに、この機器ケース1の手前側部(図1では下端部側)には、図1および図2に示すように、カードリーダ部9が設けられている。このカードリーダ部9は、磁気カードなどのメモリカードに記憶されている情報を読み取るカード挿入口9aを備え、このカード挿入口9aにメモリカードを挿入させてスライドさせることにより、メモリカードに記憶されている情報を読み取るように構成されている。
【0019】
一方、機器ケース1の下部ケース3における握り部1aには、図3図5に示すように、電池パック11を着脱可能に収納する電池収納部10が下部ケース3の下側(図4および図5では上側)に開放された状態で設けられている。電池パック11は、充電池であり、プリンタ部7が記録紙に情報を印字する際に、プリンタ部7に十分な電流つまり大電流を供給するように構成されている。すなわち、この電池パック11は、図6に示すように、長方形のほぼ箱形状に形成されている。この電池パック11の一方の側面(図6では右側の側面)には、電池電極11aが露出して設けられている。
【0020】
電池収納部10は、図3および図4に示すように、下部ケース3内に設けられた中ケース4に設けられている。この場合、下部ケース3には、電池パック11が挿入する電池開口部3aが設けられている。中ケース4は、情報処理に必要な各種の電子部品が搭載された回路基板(図示せず)を取り付けるためのものであり、下部ケース3の電池開口部3aに対応する箇所に電池収納部10が凹部状に形成されている。
【0021】
この電池収納部10は、図3図5に示すように、電池蓋15によって開閉可能に塞がれるように構成されている。この電池蓋15は、機器ケース1の長手方向(図2では上下方向)と直交する方向に沿う下部ケース3の電池開口部3aの縁部に設けられた支持軸16に回転可能に取り付けられている。この電池蓋15は、図5に示すように、電池収納部10を塞いだ際に、下部ケース3の外形と連続する湾曲形状の蓋本体部15aと、この蓋本体部15aの内面に設けられた枠状部15bとを備えている。
【0022】
この電池蓋15の周縁部と下部ケース3の電池開口部3aの周縁部とが接近し合う第1接近部は、図3および図5に示すように、電池蓋15が電池収納部10を塞いだ際に、第1防滴部材である第1パッキン13aによって気密されるように構成されている。この場合、第1接近部は、電池収納部10を開放する下部ケース3の電池開口部3aにおける周縁部の周囲に沿って枠状に連続して形成された凹溝3bと、電池蓋10の枠状部15bの先端部に形成されて凹溝3bに嵌合する枠状の凸部15cとを有している。
【0023】
第1パッキン13aは、ゴムやエラストマなどの弾性材料からなる防水リングであり、図3に示すように、下部ケース3の凹溝3b内に配置された状態で、電池蓋15の凸部15cが圧接するように構成されている。これにより、第1接近部は、電池蓋15が電池収納部10を塞いだ際に、第1パッキン13aが配置された下部ケース3の凹溝3b内に電池蓋10の枠状の凸部15cが嵌合して第1パッキン13aを押し付けることにより、下部ケース3の電池開口部3aを密閉するように構成されている。
【0024】
また、中ケース4の電池収納部10の周縁部と下部ケース3の電池開口部3aの周縁部とが接近し合う第2接近部は、図3および図4に示すように、第2防滴部材である第2パッキン13bによって密閉されるように構成されている。この第2接近部は、電池収納部10の周縁部の周囲に位置する中ケース4の外面4aと、下部ケース3の電池開口部3aにおける周縁部の周囲に位置して中ケース4の外面4aに対面する下部ケース3の内面3cとを有し、この中ケース4の外面4aと下部ケース3の内面3cとの間に第2パッキン13bが配置されるように構成されている。
【0025】
第2パッキン13bは、第1パッキン13aと同様、ゴムやエラストマなどの弾性材料からなる防水リングであり、図4に示すように、中ケース4が下部ケース3に締結部材であるビス12によって締結された際に、中ケース4の外面4aと下部ケース3の内面3cとに圧接するように構成されている。これにより、第2接近部は、中ケース4の外面4aと下部ケース3の内面3cとの間に第2パッキン13bが圧接して配置されることにより、中ケース4の電池収納部10の周縁部と下部ケース3の電池開口部3aの周縁部との間を密閉するように構成されている。
【0026】
さらに、上部ケース2の周縁部と下部ケース3の周縁部とは、図3に示すように、第3パッキン13cによって密閉されるように構成されている。すなわち、この第3パッキン13cは、上部ケース2の周縁部に沿って設けられた凹溝内に配置され、この状態で下部ケース3の周縁部に沿って設けられて上部ケース2の凹溝内に嵌合する凸部が圧接することにより、上部ケース2の周縁部と下部ケース3の周縁部との間を密閉されるように構成されている。
【0027】
ところで、この電池収納部10の内面には、図3および図4に示すように、接続電極14が設けられている。この接続電極14は、電池パック11の電池電極11aが接触して接続される板ばねであり、金属板の一部をU字状に折り曲げた構成になっている。また、この接続電極14は、中ケース4の電池収納部10の側面部に設けられた小部屋4b内に隔離された状態で配置されている。
【0028】
すなわち、小部屋4bは、図3に示すように、電池収納部10の側面部にその外側に向けて突出して設けられ、この突出した外側に接続電極14が接続される接続基板14aが配置され、この接続電極14によって密閉されるように構成されている。この場合、接続電極14は、そのU字状に折り曲げた部分が電池収納部10内に向けて弾力的に突出した状態で、小部屋4bに対応する箇所の接続基板14aに取り付けられている。
【0029】
この接続基板14aは、図3に示すように、小部屋4bの外側面に両面テープなどの接着材14bによって接着されていることにより、小部屋4bを密閉するように構成されている。また、この接続基板14aは、接続端子14が接続される箇所のみの配線が小部屋4b内に露出するが、それ以外の配線は小部屋4b内に露出しないように構成されている。
【0030】
また、電池収納部10は、図3および図7に示すように、その接続電極14に電池パック11の電池電極11aを対応させた状態で、電池収納部10の内部に電池パック11が挿入するように構成されている。この電池収納部10は、挿入された電池パック11を接続電極14に向けてスライドさせることにより、電池パック11の電池電極11aが電池収納部10内に突出した接続電極14に弾力的に接触して電池パック11が電気的に接続されるように構成されている。
【0031】
この場合、中ケース4と上部ケースとの間には、図3および図8に示すように、メモリカード30を搭載するカード装着部31が、電池収納部10の底部に対応して設けられている。このメモリカード30は、SIMカードなどの通信用のカードである。カード装着部31は、メモリカード30が着脱可能に装着するものであり、中ケース4と上部ケースとの間に配置されている。
【0032】
また、電池収納部10の底部には、図7図9に示すように、メモリカード30が挿入するカード挿入孔33が、カード装着部31に対応して設けられている。このカード挿入孔33には、カード蓋34が着脱可能に取り付けられている。この場合、カード挿入孔33に対するカード蓋34の取付部分には、防滴部35が設けられている。この防滴部35は、カード蓋34の周囲に沿って設けられてカード挿入孔33の内周面に対面する凹溝35aと、この凹溝35a内に配置されてカード挿入孔33の内周面に圧接するカード蓋パッキン35bとを有している。
【0033】
これにより、電池収納部10は、図7図9に示すように、その底部に設けられたカード挿入孔33にカード蓋34を装着した際に、カード蓋34の凹溝35a内に配置されて凹溝35a内から突出したカード蓋パッキン35bの一部がカード挿入孔33の内周面に圧接することにより、カード挿入孔33を密閉してカード装着部31に水滴が浸入しないように構成されている。
【0034】
ところで、この電池収納構造は、図5および図10に示すように、電池収納部10内に挿入された電池パック11を電池収納部10内に係脱可能に係止する係止部材17と、電池収納部10の接続電極14と反対側に位置する内面とこれに対向する電池パック11の側面との間に挿入して電池パック11を接続電極14に向けて押し付けるガイド押え部18とを備えている。
【0035】
係止部材17は、図10に示すように、電池収納部10内に挿入された電池パック11の電池電極11aを電池収納部10内の接続電極14に向けた状態で、電池パック11をスライドさせることにより、電池パック11を電池収納部10内に係脱可能に係止するように構成されている。
【0036】
すなわち、この係止部材17は、図10に示すように、電池パック11のスライド方向に沿う電池収納部10の内面に設けられて接続電極14と反対側に向けて突出する係止突起部20と、電池パック11のスライド方向に沿う両側の各側面にそれぞれ設けられ、且つ電池パック11を電池収納部10内に挿入して接続電極14に向けてスライドさせた際に、係止突起部20が係合する係合溝21とを備えている。
【0037】
係止突起部20は、図10に示すように、電池パック11のスライド方向に沿う電池収納部10の内面に設けられた逆L字形状のフック部であり、上下方向に沿って設けられた支持片20aと、この支持片20aの端部に設けられて接続電極14と反対側に向けて突出する突起片20bとを備えている。
【0038】
係合溝21は、図10に示すように、電池パック11のスライド方向に沿う両側の各側面にそれぞれ設けられて係止突起部20が係合する溝であり、電池パック11を電池収納部10内に挿入した際に係止突起部20が挿入する挿入溝部21aと、電池パック11を電池収納部10内において接続電極14に向けてスライドさせた際に係止突起部20の突起片20bが挿入して係合する係合溝部21bとを備えている。
【0039】
これにより、係止突起部20は、図10に示すように、電池収納部10内に挿入された電池パック11がスライドした際に、突起片20bが係合溝21の係合溝部21bに挿入して係止されるように構成されている。このため、電池パック11は、電池収納部10内に収納されて係止突起部20の突起片20bが係合溝21の係合溝部21bに係止された際に、電池収納部10内における電池パック11の挿脱方向(図10では上下方向)の位置が規制されるように構成されている。
【0040】
一方、ガイド押え部18は、図3図5に示すように、電池収納部10内の接続電極14と反対側に位置する電池蓋15の端部に、電池収納部10内に向けて突出した状態で設けられている。このガイド押え部18は、電池蓋15が電池収納部10を塞ぐ際に、電池収納部10の接続電極14と反対側に位置する内面10aとこれに対向する電池パック11の側面11bとの間に徐々に挿入しながら電池パック11を接続電極14に向けて徐々に押圧する挿入押圧面部22を有している。
【0041】
この挿入押圧面部22は、図3図5に示すように、電池蓋15が電池収納部10を塞ぐ際に、電池収納部10の接続電極14と反対側に位置する内面10aとこれに対向する電池パック11の側面11bとの間に徐々に挿入する挿入ガイド面部22aと、電池蓋15が電池収納部10を塞ぐ際に、電池パック11を接続電極14に向けて徐々に押す押圧面部22bとを組み合わせた屈曲面形状に形成されている。
【0042】
これにより、挿入押圧面部22は、電池パック11が収納された電池収納部10を電池蓋15がその支持軸16を中心に回転して塞ぐ際に、電池収納部10の接続電極14と反対側に位置する内面10aとこれに対向する電池パック11の側面11bとの間に徐々に挿入して電池パック11を接続電極14に向けて押し付けるように構成されている。
【0043】
また、このガイド押え部18は、図5に示すように、電池蓋15の端部に電池パック11のスライド方向と直交する方向に沿って板状に形成されている。このため、このガイド押え部18における電池パック11に接触する内面と反対側に位置する外面には、補強リブ23が設けられている。この補強リブ23は、ガイド押え部18の外面に格子形状に形成されている。これにより、補強リブ23は、図5に示すように、板状に形成されたガイド押え部18の強度を補強するように構成されている。
【0044】
一方、電池収納部10内には、図4および図7に示すように、その内部に挿入された電池パック11をスライドさせて電池パック11の電池電極11aを接続電極14に接触させた際に、電池収納部10の内部に出没可能に突出して電池パック11のスライド方向の位置を規制する位置規制部材24が、中ケース4のリブ4cによって囲われた状態で設けられている。この中ケース4のリブ4cの下部には、図4に示すように、防水シート24aが貼り付けられている。
【0045】
位置規制部材24は、図4に示すように、接続電極14と反対側に位置する箇所の電池収納部10の底部の下側に配置された位置規制釦25と、この位置規制釦25を電池収納部10内に向けて出没可能に付勢する板ばね26とを備えている。この場合、位置規制釦25は、電池収納部10の下側に上下方向に動作可能に配置された釦本体25aと、この釦本体25aに設けられて電池収納部10の底部の挿入孔10b内に出没可能に挿入するロック部25bとを備えている。
【0046】
板ばね26は、図4に示すように、その一端部26aが位置規制釦25の釦本体25aの下面に弾接し、他端部26bが中ケース4の下面に固定され、この状態で釦本体25aを弾力的に押し上げてロック部25bを電池収納部10内に押し出すように構成されている。これにより、位置規制部材24は、電池収納部10内に電池パック11が挿入されると、電池パック11によって位置規制釦25のロック部25bが板ばね26のばね力に抗して電池収納部10内から下側に向けて押し込まれるように構成されている。
【0047】
また、この位置規制部材24は、図4に示すように、電池収納部10内に挿入された電池パック11によって位置規制釦25のロック部25bが押された状態で、電池パック11を接続電極14に向けてスライドさせた際に、位置規制釦25の釦本体25aが板ばね26のばね力によって押し上げられて、ロック部25bが電池収納部10内に押し出されることにより、この押し出されたロック部25bに電池パック11の側面11b、つまり電池電極11aと反対側に位置する電池パック11の側面11bが当接し、電池パック11のスライド方向の位置を規制するように構成されている。
【0048】
なお、下部ケース3には、図2および図5に示すように、電池蓋15を係脱可能にロックする一対の蓋ロック部材27が設けられている。この一対の蓋ロック部材27は、電池蓋15の支持軸16と反対側に位置する下部ケース3の電池開口部3aにおける縁部の両側にそれぞれ回転可能に設けられたロック部27aと、このロック部27aに設けられてロック部27aを回転操作する操作レバー27bとを備えている。
【0049】
この場合、ロック部27aは、図5に示すように、そのほぼ半分が電池蓋15の支持軸16と反対側に位置する縁部に設けられた半円形状のロック溝28内に回転可能に配置され、このロック溝28内に設けられた係止鍔部28aを係脱可能に係止するように構成されている。また、このロック部27aは、操作レバー27bの操作によって回転し、ロック溝28内から離脱した際に、ロック溝28内の係止鍔部28aに対するロックを解除するように構成されている。
【0050】
これにより、この一対の蓋ロック部材27は、図2に示すように、電池蓋15が電池収納部10を塞いで閉じた状態のときに、電池蓋15のロック溝28にロック部27aが対応し、この状態で操作レバー27bを操作してロック部27aを回転させると、このロック部27aの一部がロック溝28内に配置されてロック溝28内の係止鍔部28aを下部ケース3に向けて押し付けることにより、電池蓋15をロックするように構成されている。
【0051】
次に、この携帯情報端末機における電池収納構造の作用について説明する。
電池パック11を電池収納部10に装着する場合には、まず、電池蓋15を回転させて電池収納部10を開く。このときには、一対の蓋ロック部材27の操作レバー27bを操作してロック部27aをロック溝28内の係止鍔部28aから離脱させ、一対の蓋ロック部材27による電池蓋15のロックを解除する。これにより、電池蓋15の支持軸16を中心に電池蓋15を回転させると、電池収納部10が開く。
【0052】
この状態で、電池パック11を電池収納部10内に挿入する。このときには、電池パック11の電池電極11aを電池収納部10の接続電極14に対応させ、この状態で下部ケース3の電池開口部3aから電池パック11を電池収納部10内に挿入する。すると、電池パック11のスライド方向に沿う各側面に設けられた係合溝21の挿入溝部21a内に、電池収納部10の内面に設けられた係止突起部20が相対的に移動して挿入すると共に、電池パック11によって電池収納部10の底部から突出した位置規制部材24の位置規制釦25のロック部25bが板ばね26のばね力に抗して押し下げられる。
【0053】
そして、電池パック11をスライドさせて電池パック11の電池電極11aを電池収納部10内の接続電極14に押し付ける。このときには、電池パック11のスライドに伴って、電池収納部10の係止突起部20の突起片20bが電池パック11の係合溝21の挿入溝部21a内から係合溝21の係合溝部20b内に相対的に移動して挿入する。これにより、電池パック11は電池収納部10に対する挿脱方向への移動、つまり電池収納部10内における上下方向の位置が規制される。
【0054】
また、このときには、電池パック11のスライドによって位置規制部材24の位置規制釦25のロック部25bから電池パック11の側面11bが離れるので、位置規制釦25が板ばね26のばね力によって押し上げられて、ロック部25bが電池収納部10内に突出する。この突出した位置規制釦25のロック部25bが電池パック11の側面11bに当接することにより、電池パック11が電池収納部101内におけるスライド方向の移動が規制される。
【0055】
これにより、電池パック11は、電池収納部10に対する挿脱方向(上下方向)およびスライド方向(左右方向)の動きが規制されて電池収納部10内に仮固定される。この状態で、電池蓋15を閉じて電池収納部10を塞ぐ。このとき、電池蓋15が支持軸16を中心に回転すると、電池蓋15に設けられたガイド押え部18が電池収納部10の接続電極14と反対側に位置する内面10aとこれに対向する電池パック11の側面11bとの間に挿入して電池パック11を接続電極14に向けて押し付ける。
【0056】
そして、電池収納部10を塞いで閉じた電池蓋15を蓋ロック部材27によってロックする。このときには、電池蓋15のロック溝28内にロック部27aが対応して配置される。この状態で、操作レバー27bを操作してロック部27aを回転させると、このロック部27aの一部がロック溝28内に配置されてロック溝28内の係止鍔部28aを下部ケース3に向けて押し付ける。これにより、電池蓋15が下部ケース3に対してロックされる。
【0057】
このように、電池収納部10に電池パック11を収納して電池蓋15を閉じた状態で、屋外で使用する際には、雨天であっても、電池収納部10内に雨水などの水滴が浸入することがなく、良好に使用することができる。すなわち、電池蓋15を閉じて電池収納部10を塞いだ際には、第1パッキン13aが配置された下部ケース3の凹溝3b内に電池蓋10の枠状の凸部15cが嵌合して第1パッキン13aを押し付けることにより、下部ケース3の電池開口部3aが密閉されているので、雨水などの水滴が電池収納部10内に浸入するのを確実に防ぐことができる。
【0058】
一方、電池収納部10内から電池パック11を取り出して交換する際には、蓋ロック部材27による電池蓋15のロックを解除して電池蓋15を回転させて開く。このときには、電池蓋15のガイド押え部18が電池収納部10の内面10aとこれに対向する電池パック11の側面11bとの間から抜き出されて、電池収納部10の接続電極14に対する電池パック11の押し付けが解除される。
【0059】
この状態では、電池収納部10の底部に位置する位置規制部材24の位置規制釦25のロック部25bが板ばね26のばね力によって電池収納部10内に押し出されていることにより、電池パック11が電池収納部10内におけるスライド方向の動きが規制されて電池収納部10内に仮固定されている。このため、電池蓋15が不用意に開いても、電池パック11が電池収納部10内から勝手に脱落することがない。
【0060】
そして、板ばね26のばね力に抗して位置規制釦25のロック部25bを押し下げると、位置規制釦25のロック部25bによる電池パック11に対するスライド方向の位置規制が解除される。この状態で、電池パック11を接続電極14から離れる方向にスライドさせると、電池収納部10の内面に設けられた係止突起部20の突起片20bが、電池パック11の側面に設けられた係合溝21の係合溝部21b内を相対的に移動して係合溝21の挿入溝部21a内に位置する。これにより、係止部材17による電池パック11の係止が解除され、電池パック11を電池収納部10内から取り出すことができる。
【0061】
このように、電池蓋15を開いて電池パック11を交換する際に、雨水など水滴が電池収納部10内に浸入しても、水滴が電池収納部10内から機器ケース1内に浸入するのを防ぐことができる。この場合、電池蓋15を開いて電池パック11を電池収納部10内から取り出した状態で、雨水などの水滴が電池収納部10内に浸入しても、中ケース4に設けられた電池収納部10の周縁部の外面4aと下部ケース3の電池開口部3aにおける周縁部の周囲に位置する内面3cとの間から機器ケース1内に雨水が浸入するのを防ぐことができる。
【0062】
すなわち、電池収納部10の周囲に位置する中ケース4の外面4aと、下部ケース3の電池開口部3aの周囲に位置して中ケース4の外面4aに対面する下部ケース3の内面3cとの間には、第2パッキン13bが配置されており、この第2パッキン13bは、中ケース4が下部ケース3にビス12によって締結された際に、中ケース4の周縁部の外面4aと下部ケース3の周縁部の内面3cとに圧接していることにより、中ケース4の電池収納部10の周縁部と下部ケース3の電池開口部3aの周縁部との間を密閉することができ、これにより中ケース4の外面4aと下部ケース3の内面3cとの間から機器ケース1内に雨水などの水滴が浸入するのを防ぐことができる。
【0063】
また、この電池収納部10の底部には、メモリカード30が挿入するカード挿入孔33が、カード装着部31に対応して設けられているが、このカード挿入孔33には、カード蓋34が着脱可能に取り付けられていることにより、電池収納部10内に浸入した水滴がカード挿入孔33から機器ケース1内に浸入するのを防ぐことができ、これにより機器ケース1内に設けられたカード装着部31やメモリカード30が水滴による悪影響を受けることがない。
【0064】
この場合、カード挿入孔33に対するカード蓋34の取付部分には、防滴部35が設けられており、この防滴部35は、カード蓋34の周囲に沿って設けられてカード挿入孔33の内周面に対面する凹溝35aと、この凹溝35a内に配置されてカード挿入孔33の内周面に圧接するカード蓋パッキン35bとを有していることにより、カード挿入孔33を密閉することができ、これによりカード装着部31に水滴が浸入するのを確実に防ぐことができる。
【0065】
すなわち、電池収納部10は、その底部に設けられたカード挿入孔33にカード蓋34を装着した際に、カード蓋34の凹溝35a内に配置されて凹溝35a内から突出したカード蓋パッキン35bの一部がカード挿入孔33の内周面に圧接することにより、カード挿入孔33を確実に且つ良好に密閉することができ、これによりカード挿入孔33からカード装着部31に水滴が浸入するのを確実に防ぐことができる。
【0066】
また、電池収納部10の内面には、接続電極14が設けられているが、この接続電極14は、中ケース4の電池収納部10の側面部に設けられた小部屋4b内に隔離された状態で配置されていることにより、電池収納部10内に浸入した水滴が接続電極14によって機器ケース1に浸入するのを防ぐことができる。
【0067】
この場合、小部屋4bは、電池収納部10の側面部に電池収納部10の外側に向けて突出して設けられ、その外側に接続電極14が接続される接続基板14aが配置され、この接続基板14aによって密閉されていることにより、電池収納部10内に浸入した雨水などの水滴が機器ケース1に浸入するのを確実に防ぐことができる。
【0068】
さらに、電池収納部10の底部には、位置規制部材24の板ばね26のばね力によって押し上げられた位置規制釦25のロック部25bが、電池収納部10の挿入孔10b内に挿入されて突出しているが、位置規制釦25の釦本体25aが板ばね26のばね力によって電池収納部10の底部の下面に弾接しているので、電池収納部10内に浸入した水滴が電池収納部10の挿入孔10bから機器ケース1に浸入するのを防ぐことができる。
【0069】
この場合、位置規制釦25の釦本体25aが板ばね26のばね力に抗して押し下げられて雨水などの水滴が仮に電池収納部10の挿入孔10bから侵入しても、電池収納部10が位置する中ケース4に設けられて位置規制部材24を囲うリブ4cに貼り付けられた防水シート24aによって雨水などの水滴が機器ケース1に浸入するのを確実に防ぐことができる。
【0070】
このように、この携帯情報端末機における電池収納部10の防滴構造によれば、上部ケース2と、下部ケース3と、これら上部ケース2および下部ケース3によって囲われた内部に配置された中ケース4とを有し、この中ケース4に電池パック11を収納する電池収納部10が下部ケース3の電池開口部3aから外部に開放された状態で設けられ、この開放された電池収納部10を電池蓋15が開閉可能に塞ぐ電池収納部10の防滴構造において、電池蓋15の周縁部と下部ケース3の電池開口部3aの周縁部とが接近し合う第1接近部が、電池蓋15を閉じた際に第1パッキン13aによって気密され、中ケース4の電池収納部10の周縁部と下部ケース3の電池開口部3aの周縁部とが接近し合う第2接近部が、第2パッキン13bによって密閉されているので、電池交換の際に水滴が機器ケース1内に浸入するのを防ぐことができる。
【0071】
すなわち、この電池収納部10の防滴構造では、雨天のときに屋外で使用する際に、電池蓋15を閉じて下部ケース3の電池開口部3aを塞ぐことにより、電池蓋15の周縁部と下部ケース3の電池開口部3aの周縁部との間の第1接近部から水滴が電池収納部10内に浸入するのを確実に防ぐことができ、また雨天のときに屋外で電池交換する際に、電池蓋15を開いて電池収納部10内に水滴が浸入しても、この浸入した水滴が中ケース4の電池収納部10の周縁部と下部ケース3の電池開口部3aの周縁部との間の第2接近部から機器ケース1内に浸入するのを防ぐことができる。
【0072】
この場合、第1接近部は、下部ケース3の電池開口部3aにおける周縁部の周囲に沿って形成された凹溝3bと、電池蓋15の周縁部に沿って形成されて凹溝3bに嵌合する枠状の凸部15cとを有し、第1防滴部材である第1パッキン13aが、下部ケース3の凹溝3b内に配置されて電池蓋15の凸部15cが圧接することにより、下部ケース3の電池開口部3aを密閉することができ、これにより雨水が電池収納部10内に浸入するのを確実に防ぐことができる。このため、電池収納部10に電池パック11を収納して電池蓋15を閉じた状態で、屋外で使用する際に、雨天であっても電池収納部10内に雨水が浸入するのを確実に防ぐことができるので、良好に使用することができる。
【0073】
また、第2接近部は、電池収納部10の周縁部の周囲に位置する中ケース4の外面4aと、下部ケース3の電池開口部3aにおける周縁部の周囲に位置して中ケース4の外面4aに対面する下部ケース3の内面3cとを有し、中ケース4を下部ケース3に締結部材であるビス12によって締結した際に、第2防滴部材である第2パッキン13bが中ケース4の外面4aと下部ケース3の内面3bとに圧接することにより、中ケース4の電池収納部10と下部ケース3の電池開口部3aとの間を密閉することができ、これにより中ケース4の外面4aと下部ケース3の内面3cとの間から機器ケース1内に水滴が浸入するのを確実に防ぐことができる。
【0074】
また、この電池収納部10の防滴構造では、中ケース4と上部ケース2との間に、メモリカード30を搭載するカード装着部31が、電池収納部10の底部に対応して設けられており、この電池収納部10の底部に、メモリカード30が挿入するカード挿入孔33が、カード装着部31に対応して設けられており、このカード挿入孔33には、カード蓋32が着脱可能に取り付けられていることにより、電池収納部10内に浸入した水滴がカード挿入孔33から機器ケース1内に浸入するのを防ぐことができ、これにより機器ケース1内に設けられたカード装着部31やメモリカード30が水滴による悪影響を受けないようにすることができる。
【0075】
この場合、カード挿入孔33に対するカード蓋34の取付部分には、防滴部35が設けられており、この防滴部35は、カード蓋34の周囲に沿って設けられてカード挿入孔33の内周面に対面する凹溝35aと、この凹溝35a内に配置されてカード挿入孔33の内周面に圧接するカード蓋パッキン35bとを有していることにより、カード挿入孔33を密閉することができ、これにより電池収納部10内に浸入した水滴がカード挿入孔33からカード装着部31に浸入するのを確実に防ぐことができる。
【0076】
すなわち、電池収納部10は、その底部に設けられたカード挿入孔33にカード蓋34を装着した際に、カード蓋34の凹溝35a内に配置されて凹溝35a内から突出したカード蓋パッキン35bの一部がカード挿入孔33の内周面に圧接することにより、カード挿入孔33を確実に且つ良好に密閉することができ、これによりカード挿入孔33からカード装着部31に水滴が浸入するのを確実に防ぐことができ、これにより機器ケース1内に設けられたカード装着部31やメモリカード30が水滴による悪影響を受けないようにすることができる。
【0077】
さらに、この電池収納部10の防滴構造では、中ケース4に設けられた電池収納部10内に収納された電池パック11の電池電極11aが接続する接続電極14を有し、この接続電極14が中ケース4の側面部に設けられた小部屋14aに隔離された状態で配置されていることにより、電池収納部10内に浸入した水滴が接続電極14によって機器ケース1に浸入するのを防ぐことができる。
【0078】
この場合、小部屋4bは、電池収納部10の側面部に電池収納部10の外側に向けて突出して設けられ、その外側に接続電極14が接続される接続基板14aが配置され、この接続基板14aによって密閉されていることにより、電池収納部10内に浸入した水滴が機器ケース1に浸入するのを確実に防ぐことができる。すなわち、接続基板14aは、小部屋4bの外側面に両面テープなどの接着材14bによって接着されていることにより、小部屋4bを確実に密閉することができる。
【0079】
このように、この携帯情報端末機によれば、雨天のときに屋外で使用する際に、電池蓋15を閉じて下部ケース3の電池開口部3aを塞ぐことにより、電池蓋15の周縁部と下部ケース3の電池開口部3aの周縁部との間の第1接近部から水滴が電池収納部10内に浸入するのを防ぐことができ、また雨天のときに屋外で電池交換する際に、電池蓋15を開いて電池収納部10内に水滴が浸入しても、この浸入した水滴が中ケース4の電池収納部10の周縁部と下部ケース3の電池開口部3aの周縁部との間の第2接近部から機器ケース1内に浸入するのを防ぐことができる。これにより、使い勝手の良い携帯情報端末機を提供することができる。
【0080】
なお、上述した実施形態では、携帯情報端末機に適用した場合について述べたが、必ずしも携帯情報端末機に適用する必要はなく、例えば携帯電話機やノート型のパーソナルコンピュータなどの電子機器にも適用することができる。
【0081】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0082】
(付記)
請求項1に記載の発明は、第1ケースと、第2ケースと、前記第1ケースおよび前記第2ケースによって囲われた内部に配置された第3ケースとを有し、この第3ケースに電池を収納する電池収納部が前記第2ケースの電池開口部から外部に開放された状態で設けられ、この開放された前記電池収納部を電池蓋が開閉可能に塞ぐ電池収納部の防滴構造において、前記電池蓋の周縁部と前記第2ケースの前記電池開口部の周縁部とが接近し合う第1接近部は、前記電池蓋が前記電池開口部を塞いだ際に、第1防滴部材によって気密され、前記第3ケースの前記電池収納部の周縁部と前記第2ケースの前記電池開口部の周縁部とが接近し合う第2接近部は、第2防滴部材によって密閉されていることを特徴とする電池収納部の防滴構造である。
【0083】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電池収納部の防滴構造において、前記第1接近部は、前記第2ケースの前記電池開口部における前記周縁部の周囲に沿って形成された凹溝と、前記電池蓋の前記周縁部に沿って形成されて前記凹溝に嵌合する枠状の凸部とを有し、前記第1防滴部材は、前記第2ケースの前記凹溝内に配置されて前記電池蓋の前記凸部が圧接する第1パッキンであることを特徴とする電池収納部の防滴構造である。
【0084】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電池収納部の防滴構造において、前記第2接近部は、前記電池収納部における前記周縁部の周囲に位置する前記第3ケースの外面と、前記第2ケースの前記電池開口部における前記周縁部の周囲に位置して前記第3ケースの前記外面に対面する前記第2ケースの内面とを有し、前記第2防滴部材は、前記第3ケースが前記第2ケースに締結部材によって締結された際に、前記第3ケースの前記外面と前記第2ケースの前記内面とに圧接する第2パッキンであることを特徴とする電池収納部の防滴構造である。
【0085】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電池収納部の防滴構造において、前記第3ケースと前記第1ケースとの間には、メモリカードを搭載するカード装着部が、前記電池収納部の底部に対応して設けられており、前記電池収納部の底部には、前記メモリカードが挿入するカード挿入孔が、前記カード装着部に対応して設けられており、このカード挿入孔には、カード蓋が着脱可能に取り付けられていることを特徴とする電池収納部の防滴構造である。
【0086】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の電池収納部の防滴構造において、前記カード挿入孔に対する前記カード蓋の取付部分には、防滴部が設けられており、この防滴部は、前記カード蓋の周囲に沿って設けられて前記カード挿入孔の内周面に対面する凹溝と、この凹溝内に配置されて前記カード挿入孔の内周面に圧接するカード蓋パッキンとを有していることを特徴とする電池収納部の防滴構造である。
【0087】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の電池収納部の防滴構造において、前記第3ケースに設けられた前記電池収納部内には、その内部に収納された前記電池の電池電極が接続する接続電極が、前記第3ケースの側面部に設けられた小部屋に隔離された状態で配置されていることを特徴とする電池収納部の防滴構造である。
【0088】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の電池収納部の防滴構造において、前記小部屋は接続基板によって密閉されており、前記接続電極は前記小部屋に対応する箇所の前記接続基板に電気的に接続されていることを特徴とする電池収納部の防滴構造である。
【0089】
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載された電池収納部の防滴構造を備えていることを特徴とする電子機器である。
【符号の説明】
【0090】
1 機器ケース
2 上部ケース
3 下部ケース
3a 電池開口部
3b 電池開口部の凹溝
3c 電池開口部の内面
4 中ケース
4a 中ケースの外面
4b 小部屋
10 電池収納部
11 電池パック
11a 電池電極
12 ビス
13a 第1パッキン
13b 第2パッキン
14 接続電極
14a 接続基板
15 電池蓋
15a 蓋本体部
15b 枠状部
15c 枠状の凸部
16 支持軸
30 メモリカード
31 カード装着部
33 カード挿入孔
34 カード蓋
35 防滴部
35a カード蓋の凹溝
35b カード蓋パッキン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10