(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来のヒータ取付金具でヒータを加熱対象に取り付けると、ヒータから発せられる熱のうちの多くの部分が加熱対象へと熱伝達されず、伝熱効率が低くなってしまうという問題があった。
【0010】
例えば、特許文献1に開示されているクリップ(金具)では、角柱状のヒータの側面のうち、加熱対象と接触する1面を除いた3面がいずれもクリップ(金具)と接触した状態となっている。この場合、加熱対象と接触する1面から発せられる熱は、その殆どが加熱対象へと熱伝達されるものであるが、他の3面から発せられる熱は、かなりの割合でクリップ(金具)を介して外部(空気中)へと放熱されてしまう。そのため、ヒータから発せられる熱の多くが加熱対象へ熱伝達されずに外部に放熱されてしまう。
【0011】
また、特許文献2に開示されている金具では、ヒータの下側に加熱対象である配管が位置しており、ヒータの上面及びヒータの側面のうちの1面とがそれぞれ金具と接触している。この場合もまた、ヒータの下面側から発せられる熱は、その殆どが加熱対象である配管へ熱伝達されるものであるが、ヒータの上面及びヒータの側面のうちの1面から発せられる熱の多くが金具を介して外部(空気中)へと放熱されてしまう。そのため、ヒータから発せられる熱の多くが加熱対象である配管へ熱伝達されずに外部に放熱されてしまう。
【0012】
そして、特許文献3に開示されている金具では、線材(取付金具自身)を巻き付けて配管とヒータとを締め付け固定しており、ヒータの外周面は配管と接触する部分を除いて外部に露出している。この場合、ヒータの外周面のうちで配管と接触している部分から発せられた熱は、その殆どが加熱対象である配管へ熱伝達されるものであるが、ヒータの外周面のうちで配管と接触していない部分から発せられた熱は、そのまま空気中へと放熱されてしまう。そのため、ヒータから発せられる熱の多くが加熱対象である配管へ熱伝達されずに外部に放熱されてしまう。
【0013】
このように、従来のヒータ取付金具でヒータを加熱対象に取り付けると、ヒータの外周面のうちで加熱対象側に位置する部分から発せられる熱はその殆どが加熱対象へと熱伝達される。しかしながら、ヒータの外周面のうちの他の部分、すなわち、加熱対象側を向いていない部分から発せられる熱は、その多くが熱伝達されず、伝熱効率が低くなってしまうという問題があった。
【0014】
そこで本発明は、上記した従来技術の問題に鑑み、給湯装置を構成する各種機器又は配管等の構成部材にヒータを取り付ける際、ヒータと加熱対象との間で効率のよい熱伝達を可能とするヒータ取付用金具、並びに、そのようなヒータ取付用金具によってヒータを取付けられた構成部材を内蔵する給湯装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、給湯装置を構成する構成部材に対してヒータを取り付けるためのヒータ取付用金具であり、前記ヒータを支持可能なホルダ部と、自身を前記構成部材に取り付けるための係合取付部とを備えており、前記構成部材に取り付けられた状態で前記ヒータを支持可能なヒータ取付用金具であって、
前記構成部材は、加熱用気体と湯水との間で熱交換を行う熱交換器であり、加熱用気体が流れる缶体と、湯水が流れる流水管とを有するものであり、前記缶体は、枠状又は筒状となる缶体本体と、缶体本体の上下方向それぞれの端部近傍から水平方向へ突出するフランジ部とを備えており、前記流水管は、蛇行して延びる配管が単段に設けられ、一部が前記缶体の内部に位置し、他部が前記缶体の外部に露出するものであって、前記ヒータから発せられる輻射熱を反射するための反射板部を有し、前記ホルダ部で前記ヒータを支持した状態において、前記ヒータと前記反射板部とが離間して
おり、前記係合取付部が複数個所に形成され、前記流水管の前記缶体の外部に露出した部分の複数個所と接触した状態で取り付けられるものであることを特徴とするヒータ取付用金具である。
【0016】
本発明のヒータ取付用金具は、ヒータから発せられる輻射熱を反射するための反射板部を有しており、ヒータを支持した状態では、ヒータから離れた位置に反射板部が位置する。そのため、ヒータの外周面のうちで加熱対象側を向いていない面、すなわち、給湯装置を構成する構成部材と向き合っていない面から外部へ向かって発せられる熱を反射し、加熱対象となる構成部材へ向かって放射することができる。つまり、本発明のヒータ取付用金具では、ヒータの加熱対象側を向いていない面から発せられる熱、別言すると、上記した従来の取付金具であれば空気中へと放熱されてしまう熱を加熱対象へと熱伝達することが可能となる。このことにより、支持するヒータから発せられた熱をより多く加熱対象へと熱伝達できるので、ヒータと加熱対象との間で効率のよい熱伝達が可能となる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、外方へ向かって突出する掛止片部を有し、前記係合取付部は、前記構成部材の一部を挟持可能なように形成されるものであり、前記係合取付部が前記構成部材の一部を挟持した状態では、前記掛止片部が前記構成部材の他部と当接することで所定の方向への回動が阻止されることを特徴とする請求項1に記載のヒータ取付用金具である。
【0018】
本発明のヒータ取付用金具は、係合取付部が給湯装置を構成する構成部材の一部を挟持可能なように形成されており、係合取付部が構成部材の一部を挟持した状態とすることで構成部材に対して取付け可能な構成になっている。このような構成によると、構成部材に対して取付けのための加工をしたりすることなく、比較的簡易な構造で構成部材に対する係止力を確保できるため、好ましい。
ここで、給湯装置を構成する構成部材には、円筒状の配管のように外形が丸みを帯びた形状であるものが多くある。そのため、この丸みを帯びた部分を係合取付部で挟持してヒータ取付用金具を構成部材に取り付けると、ヒータ取付用金具の自重等に起因して、ヒータ取付用金具が構成部材を挟持したまま回動してしまうおそれがある。
そこで、本発明のヒータ取付用金具では、外方へ向かって突出する掛止片部を有しており、構成部材の一部を挟持した状態では、前記掛止片部が前記構成部材の他部と当接することで所定の方向への回動が阻止される構成となっている。
このような構成によると、締め付け固定する場合のように構成部材を強く挟み込まなくても、構成部材に取り付けた状態でのヒータ取付用金具の姿勢を安定させることができる。すなわち、強い挟持力を必要しない簡易な取付けであっても、安定性の高い取付けが可能となる。
加えて、このようにヒータ取付用金具の取付け時の姿勢が安定すると、ヒータ取付用金具が不意に外れてしまうことに起因する事故、例えば、給湯装置の内部基盤の配線等とヒータとが意図しない接触をしてしまうといった事故を未然に防止できるという利点がある。さらにまた、ヒータ取付用金具の取付け時の姿勢が安定すると、ヒータ、加熱対象、並びに反射板部の位置もまた可変することなく安定する。そのため、ヒータや反射板部と加熱対象物との距離が不意に離れてしまったりすることがなく、ヒータで加熱対象を加熱するとき、上記した効率のよい熱伝達を伴う加熱動作を安定継続できる。
【0019】
請求項3に記載の発明は、ヒータを支持した状態では、前記反射板部が前記ヒータの少なくとも一方側を覆うことを特徴とする請求項1又は2に記載のヒータ取付用金具である。
【0020】
かかる構成によると、さらに多くの熱を反射し、加熱対象となる構成部材へ向かって放射することができるので好ましい。
【0021】
本発明のヒータ取付用金具は、前記構成部材及び前記ヒータと接触する伝熱板部を有するものであってもよい(請求項4)。
【0022】
本発明は、前記構成部材は、加熱用気体と湯水との間で熱交換を行う熱交換器であり、加熱用気体が流れる缶体と、湯水が流れる流水管とを有するものであり、前記缶体は、枠状又は筒状となる缶体本体と、缶体本体の上下方向それぞれの端部近傍から水平方向へ突出するフランジ部とを備えており、前記流水管は、蛇行して延びる配管が単段に設けられ、一部が前記缶体の内部に位置し、他部が前記缶体の外部に露出するものであって、前記係合取付部が複数個所に形成され、前記流水管の前記缶体の外部に露出した部分の複数個所と接触した状態で取り付けられるもので
ある。
【0023】
また、このような構成において、外方へ向かって突出する掛止片部を有するものであり、前記流水管に取り付けられた状態において、前記掛止片部が前記フランジ部と当接することで所定の方向への回動が阻止されるように取付け可能であることがさらに好ましい(
請求項5)。
【0024】
本発明のヒータ取付用金具は、蛇行して延びる配管が単段に設けられた熱交換器の外部配管にヒータを取り付ける場合に、特に好適に用いることができる。
【0025】
請求項6に記載の発明は、前記ホルダ部と、前記係合取付部と、前記掛止片部とが弾性を有するものであることを特徴とする請求項2乃至
5のいずれかに記載のヒータ取付用金具である。
【0026】
かかる構成によると、ヒータをヒータ取付用金具に対して着脱する場合、ヒータ取付用金具を構成部材に対して着脱する場合、掛止片部を所定の位置となるように配する場合等において、ホルダ部、係合取付部、掛止片部を一時的に弾性変形させてこれらの着脱作業や配置作業を実施することが可能となる。
ここで、給湯装置の筐体内には、各種機器や配管が殆ど隙間なく内蔵されることが多く、ヒータを取り付ける部分の周囲に広い空間が確保できない場合がある。しかしながら、本発明のヒータ取付用金具によると、所定の部分を適宜弾性変形できるので、このような狭い空間であっても、ヒータ取付用金具及びヒータの着脱作業や配置作業を比較的容易に実施することができる。
【0027】
請求項7に記載の発明は、前記ヒータから延設された配線を保持する配線保持部が一体に形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至
6のいずれかに記載のヒータ取付用金具である。
【0028】
かかる構成によると、ヒータから延びる配線が絡まってしまったり、ヒータの発熱部分に接触してしまったりすることがなく、望ましい。また、ヒータから延びる配線を止める部材を別途設ける構成に比べて、給湯装置全体の部品点数を削減できるので、望ましい。
【0029】
本発明では、前記ヒータの外形が略円柱形であることが好ましい(
請求項8)。
【0030】
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至
8のいずれかに記載のヒータ取付用金具を介してヒータが取り付けられた構成部材を備えることを特徴とする給湯装置である。
【0031】
本発明の給湯装置は、請求項1乃至
8のいずれかに記載のヒータ取付用金具でヒータが取り付けられた構成部材を内蔵しており、構成部材の効率のよい加熱が可能となっている。このため、凍結防止動作を効率よく実施できる。
【発明の効果】
【0032】
本発明のヒータ取付用金具は、ヒータの加熱対象側を向いていない面から発せられる熱を反射板部で反射し、加熱対象へ向かって放射することができる。そのため、ヒータから発せられた熱をより多く加熱対象へと熱伝達できるので、ヒータと加熱対象との間で効率のよい熱伝達が可能となるという効果がある。
また、そのようなヒータ取付用金具によってヒータが取り付けられた構成部材を内蔵する本発明の給湯装置は、効率よく構成部材を加熱できるので、凍結防止動作の効率を高めることができるという効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また以下の説明において、前後上下左右の位置関係については特に断りのない限り通常の設置状態を基準として説明する。
【0035】
本実施形態のヒータ取付用金具1は、
図1で示されるように、給湯装置2の筐体3に内蔵される一次熱交換器5(熱交換器)に対して、ヒータ7(
図1では図示せず)を取り付けるための金具である。
【0036】
この給湯装置2は、筐体3の内部に各種機器又は配管等の構成部材を内蔵して構成されるものであり、燃焼部4と、燃焼部4に空気を供給する送風機(図示せず)と、主に顕熱を回収する一次熱交換器5と、主に潜熱を回収する二次熱交換器6とを主な構成部材として備える、所謂潜熱回収式と称される給湯装置2である。
【0037】
燃焼部4は、ガスや灯油等の燃料を燃焼するバーナを備えており、燃料を燃焼することで高温の燃焼ガスを発生させるものである。
【0038】
一次熱交換器5は、気・液熱交換器であって、
図2で示されるように、缶体10と、缶体10の内外に亘って延びる流水管11と、フィン(図示しない)とを備え、これらがロウ付け等により一体に形成されたものである。
【0039】
缶体10は、外形が略角筒状の缶体本体12と、缶体本体12の上端から外側へ向かって突出する上側フランジ部13(フランジ部)と、缶体本体12の上端から外側へ向かって突出する下側フランジ部14(フランジ部)を備えた立設枠体となっている。
【0040】
缶体本体12は、それぞれが上下方向に起立した状態で設けられる4つの立壁部15が環状に連続して形成されるものであり、4つの立壁部15に囲まれて形成される内部中空部分は、上端と、下端とがそれぞれ開放された状態となっている。
【0041】
上側フランジ部13は、平面視が略「ロ」字状の板体であるフランジ本体13aと、フランジ本体13aの外周縁から下方へ垂設した周壁部13bとを備えている。別言すると、上側フランジ部13は、フランジ本体13aの外周縁部分を略垂直下方へと折り曲げた形状となっている。フランジ本体13aは、缶体本体12の上端開口部分を囲繞するように設けられるものであり、缶体本体12の外周面上端近傍から外側へ向かって水平方向に沿って突出している。
【0042】
下側フランジ部14は、外形が略「ロ」字状の板体であるフランジ本体14aと、フランジ本体14aの外周縁から上方へ垂設した周壁部14bとを備えている。別言すると、下側フランジ部14は、フランジ本体14aの外周縁部分を略垂直上方へと折り曲げた形状となっている。フランジ本体14aは、缶体本体12の下端開口部分を囲繞するように設けられるものであり、缶体本体12の外周面下端近傍から外側へ向かって水平方向に沿って突出している。
【0043】
流水管11は、
図2で示されるように、水平方向に蛇行して延びる配管である。より具体的には、流水管11は、湯水が流入する配管である入水管部18と、缶体10の内部で前後方向に沿って延びる直状管部19と、缶体10の外部で屈曲して延びるベンド管部20と、湯水が流出する配管である出水管部21とが連結されて形成されるものである。
【0044】
直状管部19は、缶体10の内部に位置する複数枚のフィン(図示せず)を貫通して延びている。なお、このフィン(図示せず)は、それぞれが直立した姿勢で缶体10の左右方向に沿って延びる薄手のプレート状(長方形平板状)の部材である。すなわち、直状管部19は、複数枚のフィン(図示せず)をそれぞれ厚さ方向に貫通した状態となっている。また、直状管部19は延び方向(前後方向)の両端部では、それぞれ缶体10の立壁部15を貫通し、缶体10の外部に位置する配管(入水管部18、ベンド管部20、出水管部21のいずれか)と連続している。
【0045】
ベンド管部20は、平面視が略「U」字状となるように屈曲された部分である。ここで、ベンド管部20は、延び方向の両端部がいずれも缶体10の立壁部15と近接しており、各端部は間隔を空けて並列した状態となっている。そして、ベンド管部20の延び方向の各端部は、それぞれ異なる直状管部19と連続している。また、ベンド管部20は立壁部15から外側に向かって水平方向に突出した状態となっており、U字型の頂点部分が突出端となっている。
【0046】
ここで流水管11は、
図3で示されるように、入水管部18と、出水管部21の間に、複数の直状管部19と、複数のベンド管部20とが配されて、これらが連結されて形成されている。具体的には、流水管11では、湯水の流れ方向上流側から、入水管部18a、1つめの直状管部19a、1つめのベンド管部20a、2つめの直状管部19b、2つめのベンド管部20b、・・・、6つめの直状管部19f、6つめのベンド管部20f、7つめの直状管部19g、出水管部21aが順に連続された状態となっている。
【0047】
このため、入水管部18から流入された湯水は、缶体10の内部に位置する直状管部19と、缶体10の外部に位置するベンド管部20とを交互に通過していくこととなる。具体的には、缶体10内部の直状管部19(19a)を通過した湯水は、一旦缶体10の外部へと流れ、ベンド管部20(20a)で折り返されることによって、再び缶体10内部へと流れる。そして、折り返し前に通過した直状管部19(19a)と隣接する位置にある直状管部19(19b)を通過していく。これを繰り返すことで、最も湯水の流れ方向下流側に位置する直状管部19(19g)に湯水が流入する。そして、湯水は、直状管部19(19g)から出水管部21(21a)へと至り、出水管部21(21a)から流出される。
【0048】
つまり、複数の直状管部19が缶体10の左右方向に並列して配されており、各ベンド管部20が左右方向で隣接する2つの直状管部19を連結した状態となっている。そして、ベンド管部20は缶体10の前側と後側とにそれぞれ設けられており、1つめの直状管部19aと2つめの直状管部19bとを後側に位置するベンド管部20aが連結し、2つめの直状管部19bと3つめの直状管部19cとを前側に位置するベンド管部20bが連結するといった具合に、左右方向で1つずつずれた2つの直状管部19を後側のベンド管部20(20a,20c,・・・)と前側のベンド管部20(20b,20d,・・・)とが交互に連結した状態となっている。したがって、缶体10の前側と、後側とではそれぞれ複数のベンド管部20が左右方向に間隔を空けて並列した状態となっている。
【0049】
また、
図2で示されるように、入水管部18と出水管部21の間に位置する直状管部19と複数のベンド管部20とは、いずれも上下高さ方向の位置が略同一となっている。すなわち、流水管11は、単段(1段)に設けられ、水平方向に蛇行して延びる配管となっている。
【0050】
ここで、一次熱交換器5は、流水管11が単段(1段)に設けられるものであるため、複数段に設けられるものに比べて高さが低く(上下方向の長さが短く)なっている。このため、流水管11の一部を内部に収納する缶体10の高さもまた比較的低くなっており、缶体10の上側フランジ部13と下側フランジ部14とは、互いに比較的近接した位置にある。したがって、上側フランジ部13と下側フランジ部14の間に位置するベンド管部20と上側フランジ部13、又はこのベンド管部20と下側フランジ部14は、いずれも互いに比較的近接した位置にある。
【0051】
具体的に説明すると、
図4で示されるように、一次熱交換器5の後端側近傍では、上側フランジ部13と下側フランジ部14のそれぞれが缶体本体12から後側に向かって突出している。そして、ベンド管部20もまた缶体本体12から後側に向かって突出している。ここで、ベンド管部20は、上側フランジ部13と下側フランジ部14との間であって、缶体本体12の上下方向の中心からやや下側フランジ部14よりの位置から突出している。さらに、上側フランジ部13の突出長さはベンド管部20の突出長さより長く、ベンド管部20の突出長さは下側フランジ部14の突出長さより長くなっている。そのため、上側フランジ部13は、庇のように、ベンド管部20から上方に離れた位置でベンド管部20を覆うように設けられている。別言すると、上側フランジ部13が傘のようにベンド管部20に差し掛けられた状態となっている。
【0052】
また、一次熱交換器5の前端側近傍では、上側フランジ部13と下側フランジ部14のそれぞれが缶体本体12から前側に向かって突出している。そして、ベンド管部20もまた缶体本体12から前側に向かって突出している。そして、一次熱交換器5の前端側近傍でも後端側近傍と同様に、上側フランジ部13と下側フランジ部14の間にベンド管部20が位置しており、下側フランジ部14、ベンド管部20、上側フランジ部13の順に突出長さが長くなっている。
【0053】
二次熱交換器6は、公知の気・液熱交換器であって、一次熱交換器5において回収しきれなかった燃焼ガスの熱エネルギーを回収する部分である。この二次熱交換器6は、箱状体の内部に湯水が流れる配管(図示せず)を内蔵して形成されるものであり、この配管の原料に耐腐食性が高いステンレス鋼等を採用することで、一次熱交換器5と比べて耐腐食性に優れた構造となっている。
【0054】
給湯装置2は、
図1で示されるように、燃焼部4より燃焼ガスの流れ方向下流側に一次熱交換器5が位置しており、一次熱交換器5よりさらに燃焼ガスの流れ方向下流側に二次熱交換器6が位置している。一次熱交換器5と二次熱交換器6とは、直列に接続されている。そして燃焼部4の内部から、一次熱交換器5、二次熱交換器6、排気集合管8、排気筒(図示せず)の各内部を連通する空間が形成され、燃焼部4で発生した燃焼ガスが流動可能となっている。
【0055】
したがって、この給湯装置2を稼働すると、燃焼部4で発生した燃焼ガスが一次熱交換器5、二次熱交換器6、排気集合管8と流れ、排気筒へと至る。そして、排気筒の上方に形成された排気口から外部へと放出される。その一方、外部給水源から供給されてきた湯水や循環する熱媒体が、二次熱交換器6で予備加熱された後に一次熱交換器5の流水管11へと流入する。そして、流水管11を流れる湯水や熱媒体が、一次熱交換器5(缶体10)の内部を流れる燃焼ガスとの間で熱交換されて加熱される。このように湯水や熱媒を加熱することで、給湯先となるカランや浴槽等に湯水を供給する一般給湯運転、浴槽に加熱した湯水を供給する風呂自動落とし込み運転、暖房器具に熱を供給する熱媒を加熱する暖房運転、風呂の湯水を循環させて加熱する風呂運転といった各種運転を実施可能な構成となっている。
【0056】
ここで、上記したように、給湯装置2で各種運転を実施すると、湯水や熱媒体が一次熱交換器5の流水管11を流れる構造となっている。したがって、給湯装置2で各種運転を実施した後でその運転を停止すると、流水管11の内部に湯水等が残留した状態となってしまう。このため、寒冷地で給湯装置2を運用した場合、流水管11の内部に留まる湯水等が低温の外気に冷やされて凍結してしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、このような流水管11の内部に留まる湯水等の凍結を防止するために、流水管11にヒータ取付用金具1を介してヒータ7を取り付けている(
図1、
図2、
図4参照)。
【0057】
本実施形態のヒータ取付用金具1について、以下で詳細に説明する。
【0058】
ヒータ取付用金具1は、金属板材を打ち抜き加工した後に折り曲げ加工して形成される金具であり、
図5で示されるように、ヒータ7の取付対象となる給湯装置2の構成部材(本実施形態では一次熱交換器5のベンド管部20)にヒータ取付用金具1自身を固定するための管体挟持部26(係合取付部)と、ヒータ7を支持するためのホルダ部27と、ホルダ部27の上方及び側方の一方側に位置する反射板部28と、ヒータ取付用金具1の上端近傍に形成されて上側後方へと突出する掛止片部29とを備えている。
【0059】
管体挟持部26は、
図5、
図6で示されるように、2つの脚部32と伝熱板部33とによって構成されている。
【0060】
脚部32は、
図6、
図7で示されるように、ヒータ取付用金具1の左右方向の各端部からやや内側に位置する部分にそれぞれ1つずつ形成されている。この脚部32は、略長方形平板状の底板部35と、底板部35の後端から略垂直上側に突出して上下方向に延在する立枠部36とを備えており、側面形状が略L字状となるように形成されている。また、この脚部32は、弾性変形可能なように形成されている。
【0061】
底板部35は、立枠部36の下端から前方に突出するものであって、立枠部36の下端部に片持ち状に支持された状態となっている。ここで、底板部35の前端近傍には、底板部35を上方に凸となるように山なりに折り曲げられて形成される係止突起部37が設けられている。すなわち、この係止突起部37は、周囲に位置する他の部分よりも上下方向の高さが高くなった部分であって、上方に向かって突出する突起となっている。
【0062】
立枠部36は、正面視が略「ロ」字状となる枠体本体38と、この枠体本体38の内周面の下端から上方に突出するように形成される配線係止片39(配線保持部)によって形成されている。別言すると、立枠部36は、上下方向において起立した平板状の部分に対し、この平板状の部分を厚さ方向(前後方向)に貫通する貫通孔40を設けることで形成される枠体である。そして、立枠部36の中央部分に形成される貫通孔40は、正面視した開口形状が上下方向で逆さ向きとなった略「凹」字状となっている。
【0063】
枠体本体38は、上下方向において起立した平板状の部分に対し、上下端及び左右端を残して中央側の大部分がくり抜かれて形成される枠体である。
【0064】
配線係止片39は、枠体本体38の内周面の下端部分であって左右方向の中心近傍に設けられるものであり、上下方向で起立した略長方形平板状の部分を折り曲げて形成される突出片である。
ここで、配線係止片39の上下方向の中心近傍の部分は、後方に凸となるように山なりに折り曲げられて形成されている。そして、この後方に凸となった部分は、枠体本体38の後端面より後方に突出した状態となっている。さらに、配線係止片39の上端近傍もまた、後方上側へ向かって突出した状態となるように折り曲げられている。そして、この部分もまた、枠体本体38の後端面より後方に突出した状態となっている。
すなわち、配線係止片39は、上下方向に起立した長方形平板を側面視が鋸刃波形となるように折り曲げられて形成された部分であり、上下方向の中心近傍に位置する後方に凸となった部分と、上端の前後方向に対して傾斜した平板状の部分とが上下方向で連続した状態となっている。
【0065】
さらに、この配線係止片39の左右方向の長さは、隣接する貫通孔40の左右方向の長さよりも短くなっている。そして、この配線係止片39もまた、弾性変形可能なように形成されている。
【0066】
ここで、枠体本体38の上端近傍に注目すると、
図7で示されるように、枠体本体38と側方反射板部53(詳しくは後述する)との間には、略長方形平板状の脚部連結板42が設けられている。
脚部連結板42は、枠体本体38の上端から前方へ向かって突出するものであり、底板部35と対向した状態となっている。すなわち、脚部連結板42と底板部35とは互いに平行となるように上下方向で離間している。そして、脚部連結板42の突出長さ(前後方向の長さ)は底板部35の突出長さ(前後方向の長さ)よりも短くなっている。また、脚部連結板42の前端部分と側方反射板部53(詳しくは後述する)の下端とが連続した状態となっている。
このことにより、脚部32の後端部分は、側方反射板部53(詳しくは後述する)の後端部分より後方に位置した状態となっている。
【0067】
伝熱板部33は、
図6で示されるように、側方反射板部53(詳しくは後述する)の下端から前方へ突出する長方形平板状の部分である。この伝熱板部33は、2つの脚部32の間に位置するものであり、一方の脚部32の内側端部近傍から他方の脚部32の内側端部近傍まで延びている。また、伝熱板部33は、脚部32の上端と略同じ高さに設けられている。
【0068】
ホルダ部27は、伝熱板部33と2つの上側支持片45によって構成されている。
ここで、上記したように、管体挟持部26は、2つの脚部32と伝熱板部33によって構成されている。すなわち、
図6で示されるように、管体挟持部26とホルダ部27とが伝熱板部33を境に上下方向で並列するように形成されており、伝熱板部33は、管体挟持部26の一部であると共に、ホルダ部27の一部でもあるように形成されている。別言すると、伝熱板部33はヒータ7を支持するための部分でもあり、一次熱交換器5のベンド管部20を挟持するための部分でもある。
【0069】
上側支持片45は、
図6、
図7で示されるように、上方反射板部54(詳しくは後述する)と側方反射板部53(詳しくは後述する)の一部を切り欠いた部分に形成されている。そしてこの上側支持片45が形成される部分は、ヒータ取付用金具1の左右方向において、脚部32よりもやや内側に位置している。より具体的には、2つの脚部32のうちの一方の脚部32よりやや内側の位置に2つの上側支持片45のうちの一方が設けられており、2つの脚部32のうちの他方の脚部32よりやや内側の位置に2つの上側支持片45のうちの他方が設けられている。
そして、この上側支持片45は、いずれも弾性変形可能となっている
【0070】
この上側支持片45は、上方に凸であるように丸みを帯びて湾曲した板体である湾曲部46と、湾曲部46の前端から前方上側へ向かって突出する長方形平板状の突出爪部47とを有しており、伝熱板部33の上方に設けられている。したがって、湾曲部46の下面と伝熱板部33とは対向した状態となっている。
【0071】
ここで、湾曲部46の後端部分に注目すると、
図7で示されるように、湾曲部46と側方反射板部53(詳しくは後述する)との間に、側面視が略「L」字状となる支持片連結板49が設けられている。
この支持片連結板49は、上下方向に起立した長方形平板状の立板部49aと、立板部49aの上端を前方に向かって折り曲げて形成される突出板部49bにより構成されている。
立板部49aは、側方反射板部53の切欠部51(詳しくは後述する)の下端部分に形成されるものであり、この下端部分から上方に突出した状態となっている。
突出板部49bは、立板部49aの上端から前方へ向かって突出するものであり、その前端部分と湾曲部46の後端部分とは連続した状態となっている。
このように、支持片連結板49が設けられることにより、上側支持片45と側方反射板部53(詳しくは後述する)とは前後方向で離間した状態となっている。
【0072】
反射板部28は、上下方向に起立した略長方形平板状の側方反射板部53と、側方反射板部53の上端を前方に向かって折り曲げて形成される上方反射板部54により構成されている。そして、この側方反射板部53と上方反射板部54とは略垂直に交わっており、反射板部28は、側面視が略「L」字状となっている。
【0073】
側方反射板部53は、
図7で示されるように、脚部32の上方に位置するものであり、この側方反射板部53の上下方向の長さは、脚部32(立枠部36)の上下方向の長さよりも短くなっている。換言すると、側方反射板部53は、ヒータ取付用金具1の上下方向の中心より上側よりの位置に形成された立壁状の部分であり、ヒータ取付用金具1の左右方向全体に亘って延在している。
また、側方反射板部53の左右方向の各端部よりやや中心よりの位置であって、脚部32よりもさらに左右方向の中心側に位置する部分には、側方反射板部53を上端から下方に向かって切り欠いた切欠部51が形成されている。
【0074】
上方反射板部54は、
図7で示されるように、掛止片部29を除いたヒータ取付用金具1の上端に位置するものであり、ヒータ取付用金具1の左右方向で並列する4つの小さな略長方形平板状の部分である第1上方反射板54a、第2上方反射板54b、第3上方反射板54c、第4上方反射板54dによって構成されている。すなわち、上方反射板部54は、ヒータ取付用金具1の左右方向全体に亘って延びる大きな略長方形板状の部分が、3つの切欠き(後述する2つの側方切欠部55及び中心側切欠部56)によって4つの小さな略長方形平板状の部分に分断されて形成されている。
【0075】
詳説すると、上方反射板部54には、ヒータ取付用金具1の左右方向の各端部よりやや中心よりの位置であって、脚部32よりもさらに左右方向の中心側に位置する部分に、上方反射板部54の前端から後端まで延びる側方切欠部55が形成されている。また、この側方切欠部55の後端部分は、上記した側方反射板部53の切欠部51の上端部分と連続している。
また、上方反射板部54には、ヒータ取付用金具1の左右方向の中心近傍に、2つの切欠き溝によって構成される中心側切欠部56が形成されている。この中心側切欠部56を構成する2つの切欠き溝は、掛止片部29(詳しくは後述する)の左右方向両端部とそれぞれ隣接する切欠きであって、上方反射板部54の前端から後端まで延びている。
【0076】
ここで、
図6で示されるように、第1上方反射板54a、第2上方反射板54b、第3上方反射板54c、第4上方反射板54dのうち、ヒータ取付用金具1の左右方向の両端にそれぞれ位置する第1上方反射板54aと第4上方反射板54dとは、いずれも脚部32の底板部35と上下方向において離間対向した状態となっている。つまり、第1上方反射板54aと第4上方反射板54dとは、それぞれ異なる底板部35と互いに平行となっている。
【0077】
また、ヒータ取付用金具1の左右方向の中心側に位置する第2上方反射板54bと第3上方反射板54cとは、いずれも伝熱板部33と上下方向において離間対向した状態となっている。より具体的には、上方反射板部54の突出長さ(前後方向の長さ)は、伝熱板部33の突出長さ(前後方向)と略同一となっており、第2上方反射板54b及び第3上方反射板54c下面全体が、伝熱板部33の上面と対向した状態となっている。そして、第2上方反射板54bと第3上方反射板54cとは、いずれも伝熱板部33と互いに平行となっている。このため、第2上方反射板54bと、側方反射板部53と、伝熱板部33とは鉛直断面形状が略「コ」字状となるように連続している。同様に、第3上方反射板54cと、側方反射板部53と、伝熱板部33もまた、鉛直断面形状が略「コ」字状となるように連続している。
【0078】
掛止片部29は、
図6、
図7で示されるように、片持ち状に支持された略長方形平板状の部分の自由端を後方上側に向かって折り返して形成され、上方反射板部54が位置する部分からさらに上方に突出する突出片であり、弾性変形可能となっている。また、この掛止片部29は、側面視した形状が略「U」字状となっている。そして、この掛止片部29の前端部分は、上方反射板部54の前端よりやや後方に位置した状態となっている。
【0079】
この掛止片部29は、側方反射板部53の上端から前方へ向かって突出する略長方形平板状の水平板部58と、前方に凸となるように丸みを帯びて湾曲した湾曲部59と、後端側が高くなるように水平方向に対して傾斜した略長方形平板状の掛止板部60によって構成されている。
【0080】
そして、水平板部58の前端部分が湾曲部59の下端部分と連続し、湾曲部59の上端部分が掛止板部60の下端部分と連続した状態となっている。したがって、掛止板部60は湾曲部59の上端から後方上側へ突出した状態となっている。
ここで、水平板部58は、伝熱板部33と上下方向において離間対向した状態となっている。このため、水平板部58と、側方反射板部53と、伝熱板部33とは鉛直断面形状が略「コ」字状となるように連続している。また、水平板部58の突出長さ(前後方向の長さ)は、伝熱板部33の突出長さ(前後方向)よりやや短くなっている。
【0081】
続いて、ヒータ7を一次熱交換器5の流水管11に取付ける際の取付け構造について説明する。
【0082】
まず、ヒータ取付用金具1によって流水管11に取付けられるヒータ7について詳細に説明する。
【0083】
流水管11に取り付けられるヒータ7は、
図8で示されるように、所謂石英ガラス管ヒータと称されるものであって、その外形は略円柱形となっている。
より具体的には、このヒータ7は、円筒状のガラス管64と、抵抗線65と、シリコーンゴム等で形成された2つのキャップ部66と、2本のリード線67(配線)とを有している。
そして、ガラス管64の内部に抵抗線65が配された状態で、抵抗線65の両端部分にそれぞれリード線67が接続された状態となっている。加えて、ガラス管64の両端に位置する開放部分をキャップ部66で閉塞すると共に、2つのリード線67がそれぞれ別のキャップ部66を貫通して外部へ延設された状態となっている。
【0084】
ここで、
図8で示されるように、抵抗線65は、ガラス管64の断面径方向の中心近傍に位置している。したがって、抵抗線65の外表面とガラス管64の内周面とは離間した状態となっている。別言すると、ガラス管64は、抵抗線65から外側に離れた位置で抵抗線65を取り囲んだ状態となっている。
【0085】
このようなヒータ7を、
図9で示されるように、ヒータ取付用金具1のホルダ部27に挿入する。そして、
図5で示されるように、ヒータ7を2つの上側支持片45と伝熱板部33とで挟み込んで固定した状態とする。
【0086】
具体的には、上側支持片45に対して上方に力を加える等により一次的に弾性変形させた状態で、ヒータ7を上側支持片45と伝熱板部33の間に挿入した状態とする。そして、その後に上側支持片45に加えた力を解除する。このことにより、上側支持片45が元の形状に戻ろうとする変形をするので、
図10で示されるように、上側支持片45の一部である湾曲部46の下面がヒータ7のガラス管64の外周面と接触した状態となる。すなわち、ヒータ7のガラス管64の外周面を上側支持片45の湾曲部46が上側から押圧し、ヒータ7が上側支持片45と伝熱板部33とによって挟み込まれる。このことにより、ヒータ取付用金具1に対してヒータ7が固定された状態となる。換言すると、ヒータ7がヒータ取付用金具1によって支持される。
【0087】
ここで、上記したように、湾曲部46と側方反射板部53の間には支持片連結板49(突出板部49b)が設けられている。そのため、ヒータ7と側方反射板部53とは前後方向で離間した状態となっている。
加えて、上側支持片45(湾曲部46)の上端部分は、上方反射板部54の上端よりも下側に位置している。このため、ヒータ7と上方反射板部54とは上下方向で離間した状態となっている。
すなわち、ヒータ7の上側の面と上側支持片45(湾曲部46)の下面とが上下方向で離間対向した状態となり、ヒータ7の後側の面(外側の面)と側方反射板部53の前面とが前後方向で離間対向した状態となっている。
【0088】
このことにつき、詳細に説明すると、ヒータ7がヒータ取付用金具1によって支持された状態では、
図5で示されるように、ヒータ7の上側の大半の部分が上方反射板部54と、掛止片部29の水平板部58とによって覆われた状態となっている。より具体的には、ヒータ7の上側の部分のうちで上側支持片45と接触している部分を除いた略全ての部分の上方に、上方反射板部54と水平板部58とが位置している。すなわち、ヒータ7の上面から上側に離れた位置には、ヒータ7の長手方向(左右方向)略全体に亘って上方反射板部54と水平板部58とが位置している。このことにより、これら上方反射板部54と水平板部58とが庇のようにヒータ7を覆った状態となっている。換言すると、上方反射板部54と水平板部58とが傘のようにヒータ7に差し掛けられた状態となっている。
【0089】
さらに、ヒータ7がヒータ取付用金具1によって支持された状態では、
図5で示されるように、ヒータ7の後側の部分から後方に離れた位置に側方反射板部53が立設されている。この側方反射板部53は、ヒータ7の長手方向(左右方向)に沿って延びており、
側方反射板部53の左右方向の長さと、ヒータ7の長手方向(左右方向)の長さとは略同一となっている。より具体的には、ヒータ取付用金具1全体の左右方向の長さと略同一となる側方反射板部53の左右方向の長さと、ヒータ7の発熱部分となるガラス管64の左右方向の長さとが略同一となっている。このため、ヒータ7の後側の部分の略全面が、側方反射板部53の前面と対向した状態となっている。
【0090】
このように、ヒータ取付用金具1によってヒータ7を支持した状態において、
図11、
図12で示されるように、一次熱交換器5の後方側に位置するベンド管部20にヒータ取付用金具1を係合させた状態とする。
【0091】
具体的には、
図12で示されるように、ヒータ取付用金具1を一次熱交換器5に取り付けるとき、並列するベンド管部20(ベンド管部20a,ベンド管部20c,ベンド管部20e)のうち、1つ飛び(1つおき)となる2つのベンド管部20(ベンド管部20a,ベンド管部20e)に対してヒータ取付用金具1の2つの脚部32をそれぞれ接触させた状態とする。別言すると、左右方向に並列する3つのベンド管部20(ベンド管部20a,ベンド管部20c,ベンド管部20e)のうちで両端に位置する2つのベンド管部20(ベンド管部20a,ベンド管部20e)に対してヒータ取付用金具1の2つの脚部32をそれぞれ接触させた状態とする。
【0092】
より具体的には、
図12で示されるように、各ベンド管部20(ベンド管部20a,ベンド管部20e)の突出端となる部分、すなわち、ベンド管部20のうちで最も外側に位置する屈曲した部分の頂点(U字型の頂点部分であり屈曲頂点)となる部分の近傍と脚部32とを接触させた状態とする。
【0093】
すなわち、脚部32に対して下方に力を加える等により一次的に弾性変形させた状態で、ベンド管部20の突出端を底板部35の上方に位置させた状態とする。そして、その後に脚部32に加えた力を解除する。このことにより、脚部32が元の形状に戻ろうとする変形をするので、
図13で示されるように、ベンド管部20の下側部分が係止突起部37の後方に位置すると共に、底板部35の上面と接触した状態となる。
また、この状態では、
図13で示されるように、ベンド管部20の上方側から伝熱板部33が接触した状態となる。すなわち、ベンド管部20の突出端から左右方向に離れた部分(
図13の奥行き方向に離れた部分)と伝熱板部33とが接触した状態となる。つまり、ベンド管部20は、突出端となる部分の下方側から脚部32の底板部35が接触すると共に、底板部35が接触する部分とは左右方向に離れた部分の上方側から伝熱板部33が接触した状態となる。換言すると、ベンド管部20が底板部35と伝熱板部33によって上下方向で挟まれた状態となる。このように、ベンド管部20を底板部35と伝熱板部33とで挟持することにより、
図12で示されるように、ヒータ取付用金具1が一次熱交換器5に対して固定された状態となる。
【0094】
ここで、上記したように、伝熱板部33は、2つの脚部32の間に位置するものであり、一方の脚部32の内側端部近傍から他方の脚部32の内側端部近傍まで延びている(
図6参照)。そのため、ヒータ取付用金具1が一次熱交換器5に取り付けられた状態では、伝熱板部33は、並列する3つのベンド管部20(ベンド管部20a,ベンド管部20c,ベンド管部20e)に上側から接触した状態となる(
図1参照)。
【0095】
また、ヒータ取付用金具1が一次熱交換器5に取り付けられた状態では、
図13で示されるように、掛止片部29が一次熱交換器5の上側フランジ部13に下側から当接した状態となる。より具体的には、掛止片部29の一部であり後方上側に突出する掛止板部60の上端が上側フランジ部13のフランジ本体13aの下面に当接した状態となる。
具体的に説明すると、掛止片部29もまた、下方に力を加える等により一次的に弾性変形させた状態で上側フランジ部13の下方へ位置させた状態とし、その後、掛止片部29に加えた力を解除した状態とする。すると、掛止片部29が元の形状に戻ろうとする変形をするため、掛止片部29が上側フランジ部13を常時上方へ付勢した状態となる。
【0096】
このように、掛止片部29が上側フランジ部13と接触した状態とすると、ヒータ取付用金具1の意図しない回動を防止することができる。
詳説すると、仮に、ヒータ取付用金具1が一次熱交換器5に取り付けられた状態において、予期しない力がヒータ取付用金具1に加わる等の理由により、挟持したベンド管部20を軸にヒータ取付用金具1が一次熱交換器5の外側へ向かって倒れこむように回動しようとしたとする(
図13において時計まわりに回動しようしたとする)。しかしながら、このようにヒータ取付用金具1が回動しようとしても、掛止片部29が上側フランジ部13に引っ掛かるので、ヒータ取付用金具1は回動することができない。したがって、本実施形態のヒータ取付用金具1によると、ヒータ取付用金具1の一次熱交換器5の外側(後側)へ倒れこむような意図しない回動を完全に阻止できる。
【0097】
さらに、ヒータ7を支持したヒータ取付用金具1が一次熱交換器5に取り付けられた状態において、
図12で示されるように、ヒータ7から延びるリード線67を脚部32と一体に形成された配線係止片39で保持した状態とする。このことにより、リード線67が所定の位置で延びた状態となるので、ヒータ7から延びるリード線67が給湯装置2に内蔵される他の部材と絡まったり、縺れてしまったりすることがない。
具体的には、
図12で示されるように、配線係止片39の後方に凸となるように折り曲げられた部分の前方にリード線67が位置した状態とする。そして、配線係止片39の左右方向にそれぞれ離れた位置では、枠体本体38の後端面の後側にリード線67が位置した状態とする。このことにより、リード線67が配線係止片39と枠体本体38によって前後方向で挟まれた状態となり、リード線67が脚部32によって保持(挟持)された状態となる。このことにより、リード線67は、ヒータ取付用金具1の下端近傍の部分を左右方向(ヒータ取付用金具1の長手方向)に沿って直線的に延びた状態となる。
つまり、本実施形態のヒータ取付用金具1では、ベンド管部20に対してヒータ取付用金具1自身を取り付けるための部分と、リード線67を保持する部分とが一体に形成されており、リード線67の絡まりや縺れを防止可能な構造となっている。
【0098】
そして、
図13で示されるように、ヒータ7を支持したヒータ取付用金具1を一次熱交換器5に固定した状態でヒータ7を稼働させると、ヒータ7が発熱することにより、一次熱交換器5のベンド管部20が加熱される。
【0099】
ここで、上記したように、ヒータ7の上側の大半の部分が上方反射板部54と、掛止片部29の水平板部58(
図13では図示せず)とによって覆われた状態となっており、ヒータ7の後側の部分から後方に離れた位置に側方反射板部53が立設されている。このことにより、ベンド管部20(流水管11)から離れる方向へ放射された熱を反射させることができるので、ベンド管部20(流水管11)の内部の湯水を効率よく加熱可能となっている。
【0100】
具体的に説明すると、ヒータ7の下方側から発せられる熱は、直接又は伝熱板部33を介してベンド管部20へと伝熱され、ベンド管20(流水管11)の内部の湯水に伝達されることとなる。
さらに、ベンド管部20の上方側から発せられる熱は、上方反射板部54又は水平板部58(
図13では図示せず)に向かって放射された後、上方反射板部54又は水平板部58(
図13では図示せず)によって反射されてベンド管部20側へ放射される。このことにより、反射された熱が直接又は伝熱板部33を介してベンド管部20へと伝熱され、ベンド管20(流水管11)の内部の湯水に伝達されることとなる。
加えて、ベンド管部20の後方側から発せられる熱、すなわち、一次熱交換器5の外側に向かって発せられる熱は、側方反射板部53に向かって放射された後、側方反射板部53によって反射されて一次熱交換器5の缶体本体12に近づく方向へ放射される。このことにより、反射された熱は缶体本体12から流水管11へと伝熱され、流水管11内の湯水に伝熱されることとなる。
本実施形態では、このようにベンド管部20から離れる方向へ放射された熱をも流水管11内の湯水の加熱に用いることができるので、流水管11内の湯水を効率よく加熱可能となっている。
【0101】
上記した実施形態では、ヒータ7から上方に離間した位置と、ヒータ7から後方(一次熱交換器5の外側方向)に離間した位置とに反射板(上方反射板部54、側方反射板部53)を設けた例、すなわち、ヒータ7を基準として2つの方向にそれぞれ離れた位置に反射板を設けた例を示したが、本発明はこれに限るものではない。
例えば、ヒータから上方に離間した位置と、ヒータから後方に離間した位置の一方だけに反射板を設ける構成であってもよい。すなわち、ヒータを基準として1方向に離れた位置に反射板を設けてもよく、複数方向に離れた位置にそれぞれ反射板を設けてもよい。
しかしながら、ヒータ取付用金具に対するヒータの着脱を容易にするという観点から、いずれか一方の方向には反射板を設けない構成が望ましい。即ち、反射板はヒータの着脱を阻害しない位置に配することが望ましい。
また、円弧状に湾曲した反射板を設ける等により、1つの反射板でヒータの外周面を複数方向から覆った構成であってもよい。
【0102】
上記した実施形態では、ヒータ7を支持した状態でヒータ取付用金具1を一次熱交換器5に係合させた例、即ち、ヒータ7を一次熱交換器5に取り付けた例を示したが、本発明のヒータ取付用金具1でヒータ7を取付ける給湯装置の構成部材は、一次熱交換器に限定されるものではない。例えば、二次熱交換器のような他の機器に取り付けてもよく、外部給水源から給湯装置の内部に湯水を供給するための入水管や、各機器間を接続する配管等、適宜の部材に取り付けてもよい。
【0103】
上記した実施形態では、管体挟持部26(係合取付部)を構成する脚部32と伝熱板部33とで配管(ベンド管部20)を挟持してヒータ取付用金具1を取り付ける例を示したが、本発明のヒータ取付用金具1を給湯装置の構成部材に対して固定するための構造はこれに限るものではない。例えば、係合取付部を側面視がC字状のクリップのように形成してもかまわない。
【0104】
上記した実施形態では、伝熱板部33を管体挟持部26(係合取付部)の一部であると共に、ホルダ部27の一部でもあるように形成した例を示したが、本発明のヒータ取付用金具1はこれに限るものではない。伝熱板部を係合取付部とホルダ部のいずれか一方の一部としてもよい。また、伝熱板部を係合取付部及びホルダ部とは別途設ける構成であってもよい。