特許第5963094号(P5963094)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5963094車両の車輪のバランスを調整するバランス調整機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5963094
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】車両の車輪のバランスを調整するバランス調整機
(51)【国際特許分類】
   G01M 1/32 20060101AFI20160721BHJP
   G01M 1/16 20060101ALI20160721BHJP
   G01M 17/02 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   G01M1/32
   G01M1/16
   G01M17/02 B
【請求項の数】23
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-511967(P2014-511967)
(86)(22)【出願日】2012年5月16日
(65)【公表番号】特表2014-515484(P2014-515484A)
(43)【公表日】2014年6月30日
(86)【国際出願番号】IB2012000956
(87)【国際公開番号】WO2012160427
(87)【国際公開日】20121129
【審査請求日】2015年5月13日
(31)【優先権主張番号】MO2011A000136
(32)【優先日】2011年5月26日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】314005115
【氏名又は名称】シカム エス.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】マテウッチ, マルコ
(72)【発明者】
【氏名】ギロッチ, アレッサンドロ
(72)【発明者】
【氏名】モンタナリ, マルコ
【審査官】 福田 裕司
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2004/0083810(US,A1)
【文献】 米国特許第3589182(US,A)
【文献】 特開昭51−016501(JP,A)
【文献】 特開2007−003416(JP,A)
【文献】 特開2004−191108(JP,A)
【文献】 特開2006−047251(JP,A)
【文献】 特表2006−503311(JP,A)
【文献】 特開昭55−124041(JP,A)
【文献】 米国特許第4458527(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 1/32
G01M 1/16
G01M 17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の車輪のバランスを調整するバランス調整機(1)であって:
バランス調整軸(A)の周りで車両の車輪(R)を把持するとともに回転させる把持回転手段(3)を支持するベースフレーム(2)、
前記車輪(R)のアンバランスを検出するのに適した、前記把持回転手段(3)に関連付けられる第1のセンサ手段(4)、
前記アンバランスのバランスを調整するように前記車輪(R)に加えられる少なくともバランス調整重りを計算する、前記第1のセンサ手段(4)に関連付けられる少なくとも電子処理制御ユニット(5)、並びに
少なくとも補助検出機器(6、7、8)であって、前記ベースフレーム(2)に関連付けられるとともに:
前記車輪(R)に対して押圧されるのに適した少なくとも転動装置(6)、及び
前記転動装置(6)に関連付けられるとともに、前記転動装置(6)によって押圧されたときに前記車輪(R)の挙動を検出するのに適した第2のセンサ手段(8)
を有する、少なくとも補助検出機器(6、7、8)
を備え、
前記転動装置(6)は:
互いに対して平行な軸の周りで回転する少なくとも2つのローラ(11)の支持構造体(9、10)、並びに
前記ローラ(11)の周りに巻かれてそれ自体ループ状に閉じているとともに、道路上での前記車輪(R)の転動をシミュレートするように該車輪に対して押圧されるのに適した実質的に平坦なアクティブセクション(12a)、及び該アクティブセクション(12a)に実質的に対向する戻りセクション(12b)を有する少なくとも可撓性部材(12)
を含み、
前記転動装置(6)が、前記アクティブセクション(12a)に対応して前記支持構造体(9、10)に関連付けられるとともに、前記アクティブセクション(12a)が摺動接触するように配置される少なくとも実質的に平坦なコントラスト要素(14)を含むこと、
前記第2のセンサ手段(8)が、径方向の向きの前記車輪(R)の反力を検出するのに適した少なくとも第1のセンサ(26)、及び横方向の向きの前記車輪(R)の反力を検出するのに適した少なくとも第2のセンサ(27)を含むこと、並びに
前記第1のセンサ(26)が、前記支持構造体(9、10)に関連付けられるとともに、前記車輪(R)の配置面の一方の側に配置される前記コントラスト要素(14)の第1の部分(14b)を支持する少なくとも第1のブラケット(28)を含み、前記第2のセンサ(27)が、前記支持構造体(9、10)に関連付けられるとともに、前記第1の部分(14b)に対して反対の、前記車輪(R)の配置面の一方の側に配置される前記コントラスト要素(14)の第2の部分(14c)を支持する少なくとも第2のブラケット(29)を含むことを特徴とする、調整機。
【請求項2】
調整機(1)であって、前記可撓性部材(12)はベルト状であることを特徴とする、請求項1に記載の調整機。
【請求項3】
調整機(1)であって、前記ベルト状の可撓性部材(12)の幅は、前記車輪(R)の接地面の幅よりも実質的に大きいことを特徴とする、請求項2に記載の調整機。
【請求項4】
調整機(1)であって、前記補助検出機器(6、7、8)は、前記バランス調整軸(A)に対して実質的に直角であり該バランス調整軸(A)に向かう接離方向(D)に沿う前記転動装置(6)の並進手段(7)を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の調整機。
【請求項5】
調整機(1)であって、前記バランス調整軸(A)は実質的に水平であり、前記接離方向(D)は実質的に垂直であることを特徴とする、請求項4に記載の調整機。
【請求項6】
調整機(1)であって、前記補助検出機器(6、7、8)は前記バランス調整軸(A)の実質的に下に配置されており、前記アクティブセクション(12a)は前記バランス調整軸(A)の垂直配置面に対応して配置されていることを特徴とする、請求項5に記載の調整機。
【請求項7】
調整機(1)であって、前記並進手段(7)は、前記ベースフレーム(2)に関連付けられる、前記接離方向(D)に対して直角の動作方向(F)に沿うガイド手段(15)、該ガイド手段(15)に沿って摺動する少なくとも第1の摺動体(16、17)及び第2の摺動体(18、19)、並びに、前記支持構造体(9、10)、並びに前記第1の摺動体(16、17)及び前記第2の摺動体(18、19)にそれぞれ蝶着されている少なくとも第1の動作アーム(20)及び第2の動作アーム(21)を含み、前記動作方向(F)に沿う前記第1の摺動体(16、17)及び前記第2の摺動体(18、19)の往復する接離は、前記転動装置(6)を前記接離方向(D)に沿って移動させるのに適していることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか一項に記載の調整機。
【請求項8】
調整機(1)であって、前記並進手段(7)は、前記第1の摺動体(16、17)及び前記第2の摺動体(18、19)と、それらの往復位置の調整のために関連付けられる少なくともウォームスクリュ機構(22、23)を含むことを特徴とする、請求項7に記載の調整機。
【請求項9】
調整機(1)であって、前記並進手段(7)は、前記ウォームスクリュ機構(22、23)を回転動作させる少なくともモータ駆動装置(25)を含むことを特徴とする、請求項8に記載の調整機。
【請求項10】
調整機(1)であって、前記第1のセンサ(26)及び前記第2のセンサ(27)は連結されず、互いに独立していることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の調整機。
【請求項11】
調整機(1)であって、前記第1のブラケット(28)は少なくとも第1の弱化セクション(30)を含み、該第1の弱化セクション(30)には、該第1の弱化セクション(30)の変形に応じて前記径方向反力を計算するのに適した少なくとも第1の歪み計(31)が関連付けられることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の調整機。
【請求項12】
調整機(1)であって、前記第1の弱化セクション(30)は、前記ローラ(11)の回転軸に対して実質的に平行であり、前記第1の歪み計(31)は、前記ローラ(11)の回転軸及び前記接離方向(D)の双方に対して実質的に直角な軸(Z)の周りでの前記第1の弱化セクション(30)の曲げを検出するように構成されていることを特徴とする、請求項11に記載の調整機。
【請求項13】
調整機(1)であって、前記第2のブラケット(29)は少なくとも第2の弱化セクション(33)を含み、該第2の弱化セクション(33)には、該第2の弱化セクション(33)の変形に応じて前記横方向反力を計算するのに適した少なくとも第2の歪み計(34)が関連付けられることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の調整機。
【請求項14】
調整機(1)であって、前記第2の弱化セクション(33)は、前記ローラ(11)の回転軸の配置面に対して実質的に直角であり、前記第2の歪み計(34)は、前記ローラ(11)の回転軸及び前記接離方向(D)の双方に対して実質的に直角な軸(Z)の周りでの前記第2の弱化セクション(33)の曲げを検出するように構成されていることを特徴とする、請求項13に記載の調整機。
【請求項15】
調整機(1)であって、前記第2のセンサ手段(8)は、2つの前記第1のブラケット(28)及び2つの前記第2のブラケット(29)を含むことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の調整機。
【請求項16】
調整機(1)であって、前記補助検出機器(6、7、8)は、ゼロとは異なるトー状態下の前記車輪(R)の挙動を試験するために、前記ローラ(11)の回転軸の配置面に対して直角である軸の周りで前記アクティブセクション(12a)を傾斜させるのに適した第1の傾斜手段を含むことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の調整機。
【請求項17】
調整機(1)であって、前記補助検出機器(6、7、8)は、ゼロとは異なるキャンバー状態下の前記車輪(R)の挙動を検出するために、前記ローラ(11)の回転軸及び前記接離方向(D)の双方に対して直角である軸の周りで前記アクティブセクション(12a)を傾斜させるのに適した第2の傾斜手段を含むことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の調整機。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか一項に記載の調整機(1)によって車両の車輪のバランス調整する方法であって:
前記車輪(R)を前記バランス調整軸(A)の周りで回転させるステップ;
前記転動装置(6)を前記車輪(R)に対して押圧するステップ;
前記第2のセンサ手段(8)によって、前記転動装置(6)上で転動する前記車輪(R)の挙動を検出するステップ
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項19】
前記検出中に前記車輪(R)に対する前記転動装置(6)の一定の圧力を保つことを含むことを特徴とする、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記検出を、前記車輪(R)に、前記転動装置(6)の以前とは異なる圧力を加えることによって繰り返すことを含むことを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記検出中に前記転動装置(6)の圧力を変動させることを含むことを特徴とする、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記検出を、ゼロとは異なるトー状態下で行うことを特徴とする、請求項18〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記検出を、ゼロとは異なるキャンバー状態下で行うことを特徴とする、請求項18〜22のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の車輪のバランスを調整するバランス調整機に関する。
【背景技術】
【0002】
道路上を移動する車両の車輪は、タイヤにおける不規則な重量分布を相殺するのに適した、鉛又は他の材料で作られた小さなバランス調整重りを車輪のリムに嵌込むバランス調整作業を頻繁に必要とすることが知られている。
【0003】
この作業を行うために、バランス調整機が一般に用いられるが、バランス調整機は、いわゆる「バランス調整」水平回転スピンドルを有し、バランス調整を施す車輪がそのスピンドル上に1つ又は複数の調心部品及び固定部品によって一体的に設置される必要がある。
【0004】
車輪のアンバランスの量は、車輪がバランス調整スピンドル上で回転したときに、バランス調整スピンドルに沿って設けられた力変換器のような一連の電子又は電気機械装置によって求められる。
【0005】
アンバランス測定には、一般的に他の特性測定、例えば、車輪真円度測定、車輪偏心度測定、接地面摩耗量測定等が追加されなければならない。
【0006】
このために、補助検出方法、及び、車輪の、道路上で駆動される車両に取り付けられたときの適切な転動に影響を与える可能性がある、タイヤ/リムアセンブリの不均一な重量分布によって生じるアンバランスとは異なる全てのパラメータの評価及び測定を可能にする機器の使用が既知である。
【0007】
実際、横振れ又は縦振れと呼ばれるリムの幾何学的ユニフォーミティのありふれた欠落によって、タイヤにおいて幾何学的ユニフォーミティの対応する欠落が生じる可能性があり、その結果として、車輪は、バランス調整機によってそのバランス調整が適切に行われていたとしても、道路転動中にジャンプすることを強調しておく。
【0008】
さらに、タイヤ内の重量のいかなる蓄積によっても、タイヤ構造におけるユニフォーミティの欠落、したがって、タイヤの弾性定数のユニフォーミティの欠落が生じる可能性があり、これは道路上での車輪の適切な転動に悪影響を与えることを忘れてはならない。
【0009】
そのような状態は、リムに起因するいずれのアンバランスも推定した後で上記の重量の蓄積のみによるタイヤのアンバランスを求めることに基づく間接的な方法によって検出することができる。
【0010】
この方法は、リム上のいずれの幾何学的欠陥、及びタイヤ構造におけるいずれの重量蓄積による局所的欠陥も求めることを可能にし、必要であれば、整合作業によって2つの影響が相殺され、この場合、リムの欠陥は、2つの影響を相殺するように、タイヤの重量欠陥に対して幾何学的に反対に配置される。
【0011】
それにもかかわらず、この間接的な方法は、行うのがやや複雑で難しい。この間接的な方法に対する代替として、バランス調整機に装着される補助機器を用いることが既知であり、この場合、アイドルローラを定荷重で車輪に接触させて配置し、ユニフォーミティの欠落の評価が、ローラがそれ自体のユニフォーミティが欠落した状態で行う移動を分析することによってなされる。
【0012】
このように構成される機器の一部が、例えば特許文献1に示されている。
【0013】
そのような機器の一部では、車輪の幾何学的欠陥及びいずれのタイヤの重量の蓄積によっても、径方向及び/又は横方向への車輪の弾性系の弾性定数のユニフォーミティの欠落が決定付けられ、この結果、振動、すなわちローラ上に放出される径方向及び/又は横方向への移動が生じる。
【0014】
そのような状況は、補助機器において、好適なセンサによって読み取ることができる径方向又は横方向への力を生成する。
【0015】
換言すると、加えられる負荷の量と、ローラの移動又はローラ上に放出される力の量との相関に従って、タイヤ構造の剛性、又は更には硬さを評価することが可能である。
【0016】
既知のタイプのこの補助機器には欠点がないわけではい。
【0017】
実際、補助機器は、従来のバランス調整システムと組み合わせられると、また、リム及びタイヤの横振れ/縦振れを検出する機械的装置又は非接触装置と組み合わせられると、実際の負荷及び速度状態における動作状態に置かれた後で道路上での車輪の挙動を評価又は予測することを可能にするが、それにもかかわらず、近似度がかなり高い。
【0018】
実際には、タイヤへの回転ローラの適用は、道路上での車輪の将来的な転動を正確にシミュレートすることが可能ではなく、この近似は、ローラの半径、又はより詳細にはローラ半径と車輪半径との比に依存する。
【0019】
さらに、既知のタイプの機器では、リム/タイヤアセンブリの幾何学的及び重量のユニフォーミティの欠落によって通常は径方向成分及び横方向成分の双方が生じ、一方の測定は他方の測定の精度に影響を与える可能性があることを考慮すると、縦振れ及び横振れの読み取りは常に簡単な作業であるわけではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】米国特許第6,581,463号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明の主な目的は、測定中に道路のリアルなシミュレーションを行うという課題を克服することを可能にする、車両の車輪のバランスを調整するバランス調整機を提供することである。
【0022】
本発明の別の目的は、車輪をリアルな道路のシミュレータにおいて負荷下で試験することができる実用的で簡単かつ機能的な解決策を提供することであり、この場合、径方向力の変動及び横方向力の変動を簡単かつ実用的な方法で検出することが可能である。
【0023】
本発明の別の目的は、使用が単純、合理的、容易かつ効果的であるとともに低コストである解決策の範囲内で現行の技術水準の上述した欠点を克服することを可能にする、車両の車輪のバランスを調整するバランス調整機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
上記の目的は、車両の車輪のバランスを調整する本発明のバランス調整機であって:
バランス調整軸の周りで車両の車輪を把持するとともに回転させる把持回転手段を支持するベースフレーム、
上記車輪のアンバランスを検出するのに適した、上記把持回転手段に関連付けられる第1のセンサ手段、
上記アンバランスのバランスを調整するように上記車輪に加えられる少なくともバランス調整重りを計算する、上記第1のセンサ手段に関連付けられる少なくとも電子処理制御ユニット、並びに
少なくとも補助検出機器であって、上記ベースフレームに関連付けられるとともに:
上記車輪に対して押圧されるのに適した少なくとも転動装置、及び
上記転動装置に関連付けられるとともに、上記転動装置によって押圧されたときに上記車輪の挙動を検出するのに適した第2のセンサ手段
を有する、少なくとも補助検出機器
を備え、
上記転動装置が:
互いに対して平行な軸の周りで回転する少なくとも2つのローラの支持構造体、並びに
上記ローラの周りに巻かれてそれ自体ループ状に閉じているとともに、道路上での車輪の転動をシミュレートするように当該車輪に対して押圧されるのに適した実質的に平坦なアクティブセクション、及び当該アクティブセクションに実質的に対向する戻りセクションを有する少なくとも可撓性部材
を含むことを特徴とする、本発明のバランス調整機によって達成される。
【0025】
本発明の他の特徴及び利点は、単に一例として示され、添付の図面に限定されない、車両の車輪のバランスを調整するバランス調整機の好ましいが唯一ではない実施形態の説明からより明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明による調整機の不等角投影図である。
図2】本発明による調整機によって提供される補助検出機器の不等角投影部分分解図である。
図3図2の補助検出機器の別の角度からの不等角投影図である。
図4】分かりやすくするためにいずれの可撓性ベルトも示さない、図2の補助検出機器の平面図である。
図5図2の補助検出機器の細部の拡大不等角投影図である。
図6図2の補助検出機器の別の細部の拡大不等角投影図である。
図7】本発明による調整機の動作の側面図である。
図8】本発明による調整機の動作の側面図である。
図9】本発明による調整機の動作の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
それらの図を特に参照すると、全体的に1で示されているのが、車両の車輪のバランスを調整するバランス調整機である。
【0028】
調整機1は、バランス調整軸Aの周りで車両の車輪Rを把持するとともに回転させる把持回転手段3を支持するベースフレーム2を備える。
【0029】
バランス調整軸Aは、特に、水平であり、ベースフレーム2から突出して張り出しているとともにバランス調整される車輪Rを同軸に装着することができる回転スピンドルによって画定されている。
【0030】
把持回転手段3は、回転スピンドルA及び車輪Rを回転駆動するようにモータ駆動され、車輪Rのアンバランスを検出するのに適した第1のセンサ手段4に関連付けられている。
【0031】
第1のセンサ手段4は、図1に概略的に示されており、例えば、ベースフレーム2と回転スピンドルAの回転支持体との間に位置決めされる従来の圧電センサ、ロードセル等からなる。
【0032】
第1のセンサ手段4は、第1のセンサ手段4によって読み取られた車輪Rのアンバランスをバランス調整するように車輪Rのリムに装着される少なくともバランス調整重りを計算するのに適した電子処理制御ユニット5に電子的に接続されている。
【0033】
電子処理制御ユニット5による計算は、装着されるバランス調整重りの重量、及び車輪Rのリム上のその位置の双方を画定するようなものである。
【0034】
調整機1は、ベースフレーム2に関連付けられる補助検出機器6、7、8も備える。
【0035】
補助検出機器6、7、8は、転動装置6、すなわち車輪Rに対して押圧されるのに適しているとともに、更に後述するように車輪Rと一緒に転動するように設計されている装置を含む。
【0036】
転動装置6は:
互いに対して平行であるとともにバランス調整軸Aに対して直角ではない軸の周りで回転可能な少なくとも2つのローラ11を支持する支持構造体9、10;並びに
ローラ11の周りに巻かれてそれ自体ループ状に閉じているとともに、道路上での車輪の転動をシミュレートするように車輪に対して押圧されるのに適した実質的に平坦なアクティブセクション12a、及びアクティブセクション12aに実質的に対向する戻りセクション12bを有する可撓性部材12
を含む。
【0037】
より詳細には、支持構造体9、10は、実質的に箱形の形状を有し、底壁9及び一連の側壁10を有し、側壁10のうち2つは、ローラ11の回転のための一連の支持軸受13を有する。
【0038】
可撓性部材12はベルト状であり;ローラ11間に延在するとともにバランス調整軸Aに面するベルト12の一部がアクティブセクション12aを画定し、ローラ11間に延在するとともに対向する側に配置されているベルト12の一部が戻りセクション12bを画定している。
【0039】
有用には、ベルト12の幅、すなわちローラ11の回転軸に対して平行な方向へのその延在部が、車輪Rの接地面の幅よりも実質的に大きい。
【0040】
このことは、試験される車輪Rの寸法に関係なく、ベルト12が車輪Rに対して押圧されて接地面の横断延在部全体に載ることを可能にするようにベルト12の幅がサイズ決めされることを意味する。
【0041】
このことはまた、ベルト12を、市場で入手可能なあらゆる車輪R、又は少なくとも調整機1が働きかけるように設計されている車輪Rとともに用いることを可能にするようにベルト12の幅が確立されていることを示唆する。
【0042】
ベルト12の幅は例えば41cmである。
【0043】
転動装置6は、アクティブセクション12aに対応して支持構造体9、10に関連付けられるとともに、アクティブセクション12aが車輪Rに対して反対側で摺動接触するように配置される実質的に平坦なコントラスト要素14も含む。
【0044】
換言すると、コントラスト要素14は、アクティブセクション12aと戻りセクション12bとの間のスペースに、アクティブセクション12aに接触して位置決めされ;このように、使用中に、アクティブセクション12aは、コントラスト要素14に対して摺動しながら転動する車輪Rに当接して配置される。
【0045】
詳細には、コントラスト要素14は、湾曲縁14aを有するプレートであり、湾曲縁14aは、(図2に示されているように)アクティブセクション12aに対して反対側に延在するとともに、鋭利な縁を回避し、プレート上で摺動するベルト12の摩耗を低減することを可能にする。
【0046】
転動装置6は、バランス調整軸Aに対して実質的に直角でありバランス調整軸Aに向かう接離方向Dに沿って移動可能であり、可撓性部材12のアクティブセクション12aを車輪Rと接触させる。
【0047】
図面に示されている特定の実施形態では、バランス調整軸Aは実質的に水平であるが、接離方向Dは実質的に垂直である。
【0048】
補助検出機器6、7、8は更に、アクティブセクション12aがバランス調整軸Aの垂直な配置面(lying plane)に対応して配置されている状態でバランス調整軸Aの実質的に下に配置されている。
【0049】
したがって、この実施形態では、アクティブセクション12a及び戻りセクション12bは主に水平位置に配置されており、アクティブセクション12aは戻りセクション12bの上にある。
【0050】
これに関して、本件では、要素が互いに上下に位置決めされるか又は水平/垂直に配置されるとする場合、そのような相対位置は、バランス調整軸Aの水平な配置及び接離方向Dの垂直な配置を基準にして考慮されなければならず;明らかに、実際には、例えば接離方向Dがバランス調整軸Aに対して直角であるままであるが垂直ではない代替的な実施形態を除外することはできず、この場合、アクティブセクション12a及び戻りセクション12bは斜め又は垂直の向きとなることを強調しておく。
【0051】
転動装置6の昇降のために、補助検出機器6、7、8は、接離方向Dに沿った転動装置6の移動を可能にする並進手段7を含む。
【0052】
並進手段7は:
接離方向Dに対して直角に動作方向Fに沿うガイド手段15であって、ベースフレーム2に関連付けられる、ガイド手段15;
ガイド手段15に沿って摺動する第1の摺動体16、17及び第2の摺動体18、19;
支持構造体9、10、並びに第1の摺動体16、17及び第2の摺動体18、19にそれぞれ蝶着されている第1の動作アーム20及び第2の動作アーム21であって、動作方向Fに沿う第1の摺動体16、17及び第2の摺動体18、19の相互の接離は、転動装置6を接離方向Dに沿って移動させるのに適している、第1の動作アーム20及び第2の動作アーム21
を含む。
【0053】
図面に示されている実施形態では、ガイド手段15は一対の長手方向レールによって画定されており、動作方向Fはバランス調整軸Aに対して水平かつ平行である。
【0054】
第1の摺動体16、17は、長手方向レール15に沿って角柱状に係合するとともに第1の接合要素17によって連結される一対の第1のランナ16によって画定されている。
【0055】
第1の動作アーム20は、一方の側では第1のランナ16に蝶着されており、他方の側では支持構造体9、10の底壁9に蝶着されている。
【0056】
同じように、第2の摺動体18、19は、長手方向レール15に沿って角柱状に係合するとともに第2の接合要素19によって連結される一対の第2のランナ18によって画定されている。
【0057】
第2の動作アーム21は、一方の側では第2のランナ18に蝶着されており、他方の側では支持構造体9、10の底壁9に蝶着されている。
【0058】
摺動体16、17、18、19及び動作アーム20、21からなる運動学的機構は、転動装置6の移動を、その傾きを変えることなく可能にするようなものであり、それによって、転動装置6、特にアクティブセクション12aは、車輪Rに対して並進運動のみによって接離する。
【0059】
有利には、並進手段7は、第1の摺動体16、17及び第2の摺動体18、19と、それらの往復位置の調整のために関連付けられるウォームスクリュ機構22、23も含む。
【0060】
ウォームスクリュ機構22、23は例えば、動作方向Fに対して平行に延在するとともに、第1の接合要素17及び第2の接合要素19にそれぞれ関連付けられる2つのねじブロック23に係合するねじ22からなる。
【0061】
ねじ22を締めることによって、摺動体16、17、18、19が互いに接離することが可能になる。
【0062】
このために、ねじ22の一端は、工具、スパナ等によるその手動の回転を可能にするように設計されている形状24を有する。
【0063】
代替的には、形状24は、ウォームスクリュ機構22、23の、その軸の周りの自動的な回転動作のためにモータ駆動装置25(電気モータ等)に接続するように用いることができ;このモータ駆動装置25は、図2に破線で示されている。
【0064】
ウォームスクリュ機構22、23を用いて転動装置6を移動させるという特定の解決策は、相当な丈夫さ及び強度を有する全体的な構造を提供することを可能にする。
【0065】
ウォームスクリュ機構22、23は、実際には不可逆的な運動学的機構であり、必要な位置に達すると、ねじ22が再び回転させられない限り、摺動体16、17、18、19はそれ以上移動できない。
【0066】
測定の実行中の並進手段7の安定性及び強度を更に高めるために、摺動体16、17、18、19に、摺動体16、17、18、19をガイド手段15に一時的に固定することを可能にする制動システムを備え付けることができる。
【0067】
そのような制動システムは例えば、第1のランナ16及び/又は第2のランナ18内に配置されている一連のバイスからなることができる。
【0068】
並進手段7は、使用中に、車輪Rが大きいサイズの車輪であるか又は小さいサイズの車輪であるかに関係なく転動装置6を車輪Rの接地面と接触させて配置することを可能にする。
【0069】
図7には、例えば大きいサイズの車輪Rが把持回転手段3に装着され、転動装置6が完全に下降して車輪Rと接触していない状態の調整機1が示されている。
【0070】
他方で、図8には、図7の同じ車輪Rを有する調整機1が、転動装置6が車輪Rを押圧するように持ち上げられた状態で示されている。
【0071】
さらに、図9には、小さいサイズの車輪Rが把持回転手段3に装着されており、転動装置6が車輪Rを押圧するように持ち上げられた状態の調整機1が示されている。
【0072】
補助検出機器6、7、8は、転動装置6に関連付けられるとともに車輪Rが転動装置6によって押圧されると車輪Rの挙動を検出するのに適した第2のセンサ手段8も含む。
【0073】
第2のセンサ手段8は電子処理制御ユニット5に電気的に連結されており、電子処理制御ユニット5は、第1のセンサ手段4、第2のセンサ手段8、及び調整機1に搭載されている任意の他の検出システムによって検出された測定値を組み合わせて、車輪Rの道路上での実際の挙動を高い精度及び信頼性で評価及び予測することが可能である。
【0074】
第2のセンサ手段8は、特に、径方向の向きの車輪Rの反力を検出するのに適した第1のセンサ26、及び横方向の向きの車輪Rの反力を検出するのに適した第2のセンサ27を含む。
【0075】
これに関して、反力とは、転動装置6が車輪に対して押圧されたときに転動装置6上で誘発される反応効果を意味すると明記しておく。
【0076】
第1のセンサ26は、特に、車輪に対して径方向、すなわちバランス調整軸Aに対して直角の向きの反応を測定する。
【0077】
第2のセンサ27は、その代わりに、横方向、すなわちバランス調整軸Aに対して平行な向きの反応を測定する。
【0078】
第2のセンサ手段8は、特に、コントラスト要素14に関連付けられ、コントラスト要素14上に放出される力に従って車輪Rの挙動を検出する。
【0079】
有用には、第1のセンサ26及び第2のセンサ27は連結されず、互いに独立している。
【0080】
このことは、2つのセンサ26、27が配置及び設計される方法に起因して、一方のセンサ26、27によって読み取られる測定値が他方のセンサによって読み取られる測定値に影響を与えず;換言すると、第1のセンサ26は、コントラスト要素14上に放出される径方向反力成分のみを読み取るような配置及び形状であり、一方で第2のセンサ27は、コントラスト要素14上に放出される横方向反力成分のみを読み取るような配置及び形状であることを意味する。
【0081】
より詳細には、第1のセンサ26は、支持構造体9、10に関連付けられるとともに車輪Rの配置面の一方の側に配置されるコントラスト要素14の第1の部分14bを支持する少なくとも第1のブラケット28を含む。
【0082】
他方で、第2のセンサ27は、支持構造体9、10に関連付けられるとともに、第1の部分14bに対して反対の、車輪Rの配置面の一方の側に配置されるコントラスト要素14の第2の部分14cを支持する少なくとも第2のブラケット29を備える。
【0083】
換言すると、車輪Rの配置面、すなわち車輪Rが載るバランス調整軸Aに対して直角の垂直面に対して、コントラスト要素14を、車輪Rの上述した配置面の両側に配置される第1の部分14b及び第2の部分14cに分けることができ;第1の部分14bは第1のセンサ26に載り、第2の部分14cは第2のセンサ27に載る。
【0084】
より詳細には、第1のセンサ26は、互いに実質的に同一である2つの第1のブラケット28を含み、第2のセンサ27は、互いに実質的に同一である2つの第2のブラケット29を含む。
【0085】
各第1のブラケット28は第1の弱化セクション30を有し、第1の弱化セクション30には、第1の弱化セクション30の変形に応じて径方向反力を計算するのに適した少なくとも第1の歪み計31が関連付けられる。
【0086】
各第1の弱化セクション30は、第1のブラケット28の両側に配置されているとともに、互いに僅かにずれて、すなわち異なる高さで得られる2つの第1の弱化切れ目32によって画定されている。
【0087】
各第1のブラケット28の第1の弱化セクション30はしたがって、ローラ11の回転軸に対して実質的に平行であり(すなわち水平であり)、第1の歪み計31は、ローラ11の回転軸及び接離方向Dの双方に対して実質的に直角な軸Zの周りでの第1の弱化セクション30の曲げを検出するように構成されている。
【0088】
好ましくは、各第1のブラケット28において、2つの第1の歪み計31が、第1の弱化セクション30の両側の、第1の弱化切れ目32の内側に設けられている。第1の弱化セクション30の可撓性を改善するために、したがって第1の歪み計31による測定を容易にするために、第1の弱化セクション30は肉抜き孔30a(図5)を有する。
【0089】
同じように、各第2のブラケット29は第2の弱化セクション33を有し、第2の弱化セクション33には、第2の弱化セクション33の変形に応じて横方向反力を計算するのに適した少なくとも第2の歪み計34が関連付けられる。
【0090】
各第2の弱化セクション33は、第2のブラケット29の両側に配置されているとともに同じ高さに位置決めされている2つの第2の弱化切れ目35によって画定されている。
【0091】
各第2のブラケット29の第2の弱化セクション33は、ローラの回転軸の配置面に対して直角に(すなわち垂直に)実質的に延在し、第2の歪み計34は、ローラ11の回転軸及び接離方向Dの双方に対して実質的に直角な軸Zの周りでの第2の弱化セクション33の曲げを検出するように構成されている。
【0092】
好ましくは、各第2のブラケット29において、2つの第2の歪み計34が、第2の弱化セクション33の両側の、第2の弱化切れ目35の内側に設けられている(図6)。
【0093】
図面に示されている本発明の実施形態では、ローラ11の回転軸は、空間内でそれらの方向を決して変えず、バランス調整軸に対して水平及び平行であるままである。
【0094】
それにもかかわらず、代替的な実施形態が可能であり、この場合、補助検出機器6、7、8は、ローラ11の回転軸の配置面に対して直角である軸W(図7図9に示されている)の周りでアクティブセクション12aを傾斜させるのに適した第1の傾斜手段を含む。
【0095】
このように構成される第1の傾斜手段は実際に、ゼロとは異なるトー状態下の車輪Rの挙動を試験することを可能にし、この場合、車輪Rは、車輪自体の配置面に対して斜めの方向に沿って前進するアクティブセクション12a上で転動させられる。
【0096】
同じように、他の実施形態が可能であり、この場合、補助検出機器6、7、8は、ローラ11の回転軸及び接離方向Dの双方に対して直角である軸Yの周りでアクティブセクション12aを傾斜させるのに適した第2の傾斜手段を含む(図4において分かる)。
【0097】
このように構成される第2の傾斜手段は実際に、ゼロとは異なるキャンバー状態における車輪Rの挙動を試験することを可能にし、この場合、車輪Rは、車輪自体の配置面に対して直角ではないアクティブセクション12a上で転動させられる。
【0098】
有用には、第1の傾斜手段及び第2の傾斜手段は、補助検出機器6、7、8全体を傾斜させるようにベースフレーム2と並進手段7との間(例えばベースフレーム2とガイド手段15との間)に配置することができる。代替的には、第1の傾斜手段及び第2の傾斜手段は、補助検出機器6、7、8全体を傾斜させず転動装置6のみを傾斜させるように支持構造体9、10のベース(底壁9と動作アーム20、21との間)に取り付けることができる。
【0099】
調整機1によって、以下のステップを含む車輪Rのバランス調整方法を行うことができる:
車輪Rをバランス調整軸Aの周りで回転させるステップ;
転動装置6を車輪Rに対して押圧するステップ;
第2のセンサ手段8によって、転動装置6上で転動中の車輪Rの挙動を検出するステップ。
【0100】
有用には、検出段階中に、転動装置6によって車輪Rに対して加えられる圧力をプリセット値に設定して一定に保つことができる。
【0101】
このためには、ウォームスクリュ機構22、23をプリセット位置まで回転動作させれば十分である。
【0102】
検出段階は、必要であれば、軽量車両(自動車タイプ)若しくは大型車両(トラックタイプ)に装着された場合の車輪Rを試験するために、又は、空車状態若しくは満載車両状態をチェックするために、車輪に、転動装置6の以前とは異なる圧力を加えることによって繰り返すことができる。
【0103】
モータ駆動装置25を備える並進手段7の場合、検出段階を、転動装置6が加える圧力をリアルタイムで変動させることによって行い、路面における任意の粗さで車輪Rをシミュレートすることにより車輪Rを試験することができる。
【0104】
さらに、第1の傾斜手段及び/又は第2の傾斜手段の存在下で、ゼロとは異なるトー状態及び/又はゼロとは異なるキャンバー状態下で検出段階を行うことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9