(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
多目的ホールなどでは、床面を複数のブロックに分割してそれぞれを可動床とし、この可動床にこれらを個々に昇降させる手段を設けたものがある。
【0003】
ブロックごとに独立して当該可動床の高さを調節可能としたもので、可動床を階段状観客席にしたり、ステージにしたり、平床にする他に、ホール内において下段フロアーと上段フロアーとの間に可動床からなる階段を設けたりするなどして、多様性に富んだ床配列を行える。
【0004】
下記特許文献1は、横方向だけでなく縦方向にも床面を階段状に形成でき、任意の箇所を任意方向に階段状または高さの異なる平坦状に形成できて使用態様をさらに多様化でき、階段も専用のブロックを設けることでさらに使い勝手のよいものにできる可動床として発明者が先に発明し、特許になったものである。
【特許文献1】特許第5166083号公報
【0005】
この特許文献1は、図
19〜図
25に示すように、少なくとも一つの駆動装置で格子状に並べたものの矩形の1つを昇降フレーム6を昇降させ分割体1b,1c……全体を、すなわち複数のブロック1−2,1−3……を同時に昇降させることができる。
【0006】
各分割体1a…1nをさらに複数の縦横方向のブロック1−1,1−2,1−3……1−9に分割して、そのうちの任意の箇所のブロック1−1を可動階段体3とし、その他のブロック1−2,1−3……1−9を可動床体2とし、可動床体2および可動階段体3はそれぞれ独立して個別に昇降するものであり、床下2aや階段下3eに昇降手段を備える。
【0007】
可動床体2の昇降手段は、可動床体2の下面からブロック1−1,1−2……ごとに突設した支持フレーム5を適宜高さ位置に昇降フレーム6に係止することによる。
【0008】
さらに、昇降フレーム6の昇降手段は、昇降フレーム6内に一体に取付けられた内ネジによる昇降パイプ17と、ベース7上に立設され前記昇降パイプ17の内部に螺合するネジ棒8と、前記と同じベース7上に立設され昇降フレーム6が昇降するガイドパイプ9と、前記ネジ棒8を回転させる駆動用のギヤ10とで構成する。
【0009】
前記支持フレーム5には、平面コ字形のフレーム本体に長さ方向にそって適宜間隔で複数のピン受け5aを水平に並設するか、または、長さ方向に適宜間隔で係止孔5bを穿設してある。
【0010】
昇降フレーム6は、正面コ字形のフレーム本体からピン6aを支持フレーム5の方向に向けて水平方向に出没自在に設けたもので、ピン6aはソレノイド6cのプランジャー6dにより回動するL字形のアーム6bの先端に結合されて、突出時に、支持フレーム5に形成してある係止孔5bまたはピン受け5aに係止するように構成してある。ピン受け5aに係止させる構造の場合は、ピン6aの先端に係止用の切欠き6eを上向きのU字形に形成する。
【0011】
可動床体2を上昇させるには、それぞれのブロックごとに上昇高さを設定し、モータ4を駆動してギヤ10を回転して、ネジ棒8を回転させ、これにより、ネジ棒8に螺合している昇降パイプ17が上昇してこれと一体の昇降フレーム6がネジ棒8にそって上昇する。同時にガイドパイプ9に昇降自在に取付けてある昇降フレーム6もガイドパイプ9にそって上昇する(図
21b)。
【0012】
このとき、ソレノイド6cには通電されていないから、ピン6aは昇降フレーム6の本体内に収納され、支持フレーム5の方向には突出しておらず、ピン6aが昇降フレーム6の上昇を妨げることはない。
【0013】
昇降フレーム6が昇降パイプ17およびガイドパイプ9にそって所定高さまで上昇したところでソレノイド6cに通電されて昇降フレーム6の本体からピン6aが支持フレーム5の方向に突出し(図
21c)、支持フレーム5が昇降フレーム6に固定される。
【0014】
この場合、ピン6aの先端に切欠き6eが形成してあるときは、切欠き6e内にピン受け5aが係合してピン6aを介して昇降フレーム6で支持フレーム5のピン受け5aを押し上げることで支持フレーム5が上昇する。
【0015】
また、支持フレーム5に係止孔5bが形成してある場合は、ピン6aがこの係止孔5bに挿入することで、ピン6aを介して昇降フレーム6で支持フレーム5を押し上げる。
【0016】
この状態で昇降フレーム6をさらに設定高さ位置まで上昇させれば、昇降フレーム6と一体になった支持フレーム5が上昇して(図
21d)、床板が所定の設定位置まで上昇する。
【0017】
ブロック1−1に形成した可動階段体3は、一例として床板の一方の角部を方形の踏板3aに、他の部分をこの方形部を囲むようなL字形の踏板3b,3c……に形成し、各踏板3a…はそれぞれ個別に独立して昇降自在なものとする。
【0018】
そして、角部の踏板3aとこれと対向位置の他の角部に位置する踏板(図
22に示した例では踏板3d)に、前記可動床体2に設置したと同様の昇降手段を設ける。
【0019】
これに加えて、図
23に示すように各踏板3a…の下方にシリンダー11とピストン12およびこのピストン12の一端に回動自在に結合してリンク機構を構成するアーム13とによる階段状に各踏板3a…を上昇させる機構を設ける。各踏板3a…は、一方の外側に位置する踏板3dを除く他の踏板3a…のそれぞれの下部がシリンダー11の外面に回動自在に軸着される。
【0020】
可動階段体3の踏板3a…を階段状に上昇させるには、図
23に示すように一方の踏板3a側の支持フレーム5に係合する昇降フレーム6の結合固定位置と、他方の踏板3d側の支持フレーム5に係合する昇降フレーム6の結合固定位置とを異ならせて、踏板3aと踏板3dとの昇降高さを異ならせる。図示の例では踏板3aが高く、踏板3dが低く設定されている。
【0021】
そして、踏板3aと踏板3dを上昇させれば、両踏板3a,3dの間に配置されている踏板3b,3cは、シリンダー11を介して踏板3aに、ピストン12およびアーム13を介して踏板3dにそれぞれ連結しているから、シリンダー11が斜めになりながら上昇し、同時にピストン12がシリンダー11から斜めに引出されるのに追随して、各踏板3b,3cは異なる高さに階段状に上昇する。これにより、可動階段体3は平坦な状態から階段状に変化する。
【0022】
以上のようにして可動床体2の任意位置のものを任意の高さに上昇させ、可動階段体3も階段状に上昇させることで、全体が平坦な状態から、図
24に示すように一方の側に縦長のステージ14を設け、他方の側にステージ14と対向させて並列に平坦な可動床体2によるフロアーと、階段状のフロアー15とを設けるようにしてもよいし、また、図
25に示すように床にコ字形に階段状のフロアー15を形成し、任意の場所にステージ14を形成し、任意の位置のフロアーを階段状のフロアー15に形成できる。
【0023】
そして、階段状のフロアー15に上るには、角部の可動階段体3を使用することで階段状のフロアー15の上段に到達できる。
【0024】
また、各階段状のフロアー15には椅子16を設置する。設置手段としては、各可動床体2に設置用の差込孔などを必要な方向に必要な数設けておいてもよいが、可動床体2の上に置くだけでもよい。
【0025】
これ以外にも客席とフロアーに変換可能なホールの客席装置として床を階段状に変化させることができるものとして、下記特許文献2、3のようなものがある。
【特許文献2】特開2000−336961号公報
【特許文献3】実開平2−61894号公報
【0026】
前記特許文献2は、客席とフロアーに変換可能なホールの客席装置であって、フラットな上面を有し、且つ内部に収納されたイスの出し入れ口が開口された収納体と、この収納体に設けられてイスに着脱自在に結合されてイスを前記出し入れ口から収納体に出し入れする出し入れ手段と、収納体の上面上に出されたイスを位置決めして固定する固定手段とから客席ユニットを構成し、この客席ユニットを昇降させる昇降手段を設けた。
【0027】
前記昇降手段は、単一の客席ユニットを昇降させる第1の昇降手段と複数個の客席ユニットを昇降させる第2の昇降手段とから成り、第2の昇降手段により複数個の客席ユニットを昇降させ、また第1の昇降手段により単一の客席を昇降させることにより、すべての客席ユニットの高さをきめ細かく調整して、様々な客席パターンを実現することができる。
【0028】
前記特許文献3は、一つのフロアーの床面を複数の区画床で構成し、この区画床の床高さを任意に変えて、所定形状のフロアーを形成するようにした多目的フロアーにおいて、上記各区画床に対応して、その下方に区画床の床面高さを変える昇降装置を設け、この昇降装置を、基台と、上記区画床を上面に支持し水平状態を保持して上下動する載置台と、上記基台上に基台と平行に設けられたネジ杆と、上記基台上に配置され上記ネジ杆を回転駆動する電動モーターと、上記ネジ杆と螺合するナット部材に一端が連結され他端が上記載置台に枢着された第1支持バーと、この第1支持バーとその長手方向ほぼ中間位置で交叉して枢着され一端が上記基台に枢着されると共に他端が上記載置台に対して移動可能に連結された第2支持バーとで構成する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0029】
前記特許文献1の可動床は、昇降フレームは、ソレノイドで駆動するピンを設けたもので、個々のピースが毎回デジタル信号を4つのソレノイドで受けて高さを決めていて、自由度はあるが接点数が多い。
【0030】
また、可動床体および可動階段体はそれぞれ独立して個別に昇降するものであり、床下や階段下に個別の昇降手段を備える必要がある。
【0031】
特許文献2や特許文献3についても同様であり、階段等の昇降手段については記載がなく、上部機構をユニット化し工場制作することにより設置準備・交換メンテナンスが容易にできるような配慮はなされていない。
【0032】
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、床の形状変形を短時間・確実・安全に変えることにより部屋の有効使用を図ることができ、また、機構操作は扱いやすく、修理及びメンテナンスも短時間に簡単にでき、全体としてトータルコストを抑え、実用化し易く、使用者の状況により段差を抑えることも可能で、また床に斜めの段差もつくれるようにした可動床を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0033】
前記目的を達成するため請求項1記載本発明は、
所定形状のフロアーを形成する可動床において、
可動床は基本形となる矩形床面と、この基本形に対して2分割した直角二等辺三角形床面もしくは三角形床面と多角形床面の組合せで前記矩形床面と同等の区画を形成する床面との集合からなり、
各床面毎の床高さを変更できるように構成され、
可動床の高さの変更機構は下部の共通駆動部と上部の個別駆動部とに分け、
共通駆動部は可動台座および可動台座に並設する可動支柱からなり、一つの平面として水平に最高高さの1/2を上昇または下降し、
個別駆動部は共通駆動部に並設されて共通駆動部で同時駆動され、かつ、プレセットした機構で所定の倍率で高さを決定するもので、可動支柱に設けるカムガイドと、このカムガイドに係合し、可動床を支承するリンクアームからなり、
各床面に対応して、それぞれ一組のカムガイドとリンクアームが設けられ、
カムガイドは水平方向のリンクアームに垂直方向の変位を加え、リンクアームは
可動床の各床面を所定の高さまで昇降させ、
可動支柱の上昇または下降の変位に対し、この変位を1とした場合に、上昇または下降率50%、100%、150%、200%のいずれかで
各床面が上下することを要旨とするものである。
【0034】
本発明によれば、一つのフロアーの床面を複数に区画構成し、この区画毎の床高さを変更できるように所定形状のフロアーを形成するようにした可動床において、共通駆動部に並設されて共通駆動部で同時駆動される個別駆動部は、プレセットした機構で所定の倍率で高さを決定するものなので、可動床の高さの変更機構を上部と下部に分け下部の動力機構部を単純化することができ、チェンジする形状を変えるときは上部のユニットの交換だけで可能である。
【0035】
さらに、区画単位の矩形床面を斜め線で2つに分割した三角形床面同士もしくは三角形床面と多角形床面の組合せで構成することで、階段状床形状の上部ユニットも形成でき、上部ユニットの規格化を図り工場生産しトータルコストを削減可能となる。
【0036】
また、下部の動力機構部は共通駆動部として可動台座および可動台座に並設する可動支柱で構成することで、単純化でき、可動支柱に上部の個別駆動部を設けることで、上部ユニットにつなげる部材となる。
【0037】
さらに、プレセットした機構で決定する所定の倍率を好適なものとできる。下部の動力機構部は一つの平面として水平に最高高さの1/2を上昇下降する単純機能のもので、この面の変位は中間支持フレームを可動支柱が貫通し上部ユニットにつなげる。
【0038】
また、上部ユニットは可動支柱の変位に対し所定の倍率で上下する上部の動力機構部を内蔵し構成する。《一例として上昇率50%、100%、150%、200%》チェンジする形状を変えるときは上部のユニットの交換だけで可能である。
【0039】
また、昇降の高さを決める機構をアナログ式とし故障の起きる可能性を少なくできる個別駆動部である。
【発明の効果】
【0040】
以上述べたように本発明の可動床は、床の形状変形を短時間・確実・安全に変えることにより部屋の有効使用を図ることができ、また、機構操作は扱いやすく。修理及びメンテナンスも短時間に簡単にでき、全体としてトータルコストを抑え、実用化し易く、使用者の状況により段差を抑えることも可能で、また床に斜めの段差もつくれるようにしたもので、昇降の高さを決める機構をアナログ式とし故障の起きる可能性を少なくでき、上部機構をユニット化し工場制作することにより設置準備・交換メンテナンスが容易にでき、地下ピットの深さを上昇率を上げる事により浅くでき、安全な管理がし易く多方面で使用できるものである。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図
15、図
16は本発明の可動床の概念図で、
図1中、30a,30b,30c…30nは可動床で、一つのフロアーの床面を可動床30a,30b,30c…30nによる複数の縦横方向の区画構成し、この区画毎の床高さを上昇(
図1、図
15)または下降(
図4、図
16)させることで変更できるようにして所定形状のフロアーを形成するようにしたものである。
【0042】
また、可動床30a,30b,30c…30nは区画単位を形成するものとして基本的には矩形床面、正確には正方形(1,100×1,100mm)であるが、この基本形に対してこれを対角線による斜線で2分割した直角二等辺三角形床面(直角辺が1,100mm)を2つ組み合わせた区画(可動床α、β、γ、δ)も取り入れるようにした。可動床α、β、γ、δはこれらを組み合わせることで(図示の例では可動床αとβ、βとγ、γとδ)矩形床面と同等の区画を形成する。
【0043】
本発明はこのように斜め部分を構成する可動床α、β、γ、δも取り入れることで、階段的な機能も持たせるようにした。
【0044】
なお、この区画単位の矩形床面を斜め線で2つに分割した可動床α、β、γ、δは、2つの組み合せで矩形床面を形成するようなものであればよく、三角形床面同士の他、三角形床面(直角三角形)と多角形床面(異型四角形)の組合せなどでもよい。
【0045】
可動床30a,30b,30c…30n(可動床α、β、γ、δも含む)の高さの変更機構は下部の共通駆動部31と上部の個別駆動部32とに分け、その中間に壁等建物躯体から設ける支持フレーム33が位置する。34はビット床版である。
【0046】
個別駆動部32は共通駆動部31に並設されて共通駆動部31で同時駆動され、かつ、プレセットした機構で所定の倍率で高さを決定する。
【0047】
個別駆動部32の上昇または下降の変位は、可動支柱の上昇または下降の変位に対し、この変位を1とした場合に、上昇または下降率50%、100%、150%、200%のいずれかで上下するものとし、上昇の場合はFL±0とすると、+150、+300、+450、+600となり、下降の場合はFL±0とすると、−150、−300、−450、−600となる。
【0048】
共通駆動部31は可動台座35および可動台座35に並設し、ビット床版34に立設する支柱(角)37に沿って昇降する可動支柱36からなる。支柱(角)37および可動支柱36は、各可動床に対応するものとして設けられる。
【0049】
下部機構である共通駆動部31は平面フレームを水平に一定量上下させるだけの機構であり、平面フレームには各個別駆動部32の中心に可動支柱36が支持フレーム33を貫通して直立する。下部の共通駆動部31は一つの平面として水平に最高高さの1/2を上昇または下降する。
【0050】
共通駆動部31の駆動機構としては前記従来例にあるようなネジ棒を回転させる駆動用のギヤとで構成するネジジャッキ式のもの、油圧もしくはエアージャッキ形式のものなど特に限定はなく、駆動源には電動モータ等を使用できる。
【0051】
個別駆動部32は、第1実施形態としてガイドプレート・アーム方式、第2実施形態としてプッシュバーアーム方式、第3実施形態として歯車比例変換方式がある。
【0052】
図1に示すように、ガイドプレート・アーム方式の個別駆動部32は、可動支柱36に設けるカムガイド38と、このカムガイド38に係合し、可動床30a,30b,30c…30nを支承するリンクアーム39からなる。
【0053】
リンクアーム39は一端は支持フレーム33に、他端は可動床30a,30b,30c…30nにそれぞれ軸着する。
【0054】
カムガイド38はリンクアーム39の水平方向のアームに垂直方向の変位を加え、これによりリンクアーム39は比例配分の位置で変位を受けて可動床30a,30b,30c…30nを昇降させる。
【0055】
さらに説明すると、カムガイド38はリンクアーム39のアーム同士の軸着部(関節部)を段差や傾斜、もしくは角部で押し上げまたは押し下げ、かつ、横移動させることで、開き具合を異ならせ、これにより前記可動床30a,30b,30c…30nの押し上げまたは押し下げ程度を共通駆動部31の可動支柱36の上昇または下降の変位に対し、この変位を1とした場合に、50%、100%、150%、200%として選択する。
【0056】
図示の例ではカムガイド38は4種類の形状もの(38a〜38d)を示す。
図1中、カムガイド38a〜38cは基台部から立ち上げるマウント部の傾斜を急なものから緩やかなものにして、リンクアーム39のアーム同士の軸着部のスライド巾を異ならせた。
【0057】
また、カムガイド38dはリンクアーム39のアーム同士の軸着部のスライド巾をさらに大きくするため、マウント部の延長として谷状傾斜面を外側に向けて張り出すように形成した。カムガイド38dにおいてはリンクアーム39のアーム同士の軸着部は比較的小さなマウント部の斜面を下降し、それから谷状傾斜面に沿って移動し、その結果、リンクアーム39のアーム同士は大きな角度をもって開き、可動床を大きく上昇または下降させる。
【0058】
図3に示すように支持フレーム33は、支柱(角)37および可動支柱36が中心を貫通する開口を形成した枠集合体であり、前記リンクアーム39は開口の中心に向けて対角に4個配置される。
【0059】
次に、可動床30a,30b,30c…30nのうち、矩形床面を分割した直角二等辺三角形床面を2つ組み合わせた区画の可動床α、β、γ、δについて説明する。
【0060】
これら、可動床α、β、γ、δは2つを組として前記矩形床面と同じ大きさのものとなる。可動床α、β、γ、δの個別の高さの変更機構は前記矩形床面の可動床と同じく、共通駆動部31と上部の個別駆動部32とに分け、個別駆動部32は共通駆動部31に並設されて共通駆動部31で同時駆動され、かつ、プレセットした機構で所定の倍率で高さを決定する。
【0061】
前記個別駆動部32の上昇または下降の変位は、可動支柱の上昇または下降の変位に対し、この変位を1とした場合に、上昇または下降率50%、100%、150%、200%とし、上昇の場合はFL±0とすると、+150、+300、+450、+600となり、下降の場合はFL±0とすると、−150、−300、−450、−600となる。
【0062】
図5〜
図14にその詳細をしめす。可動支柱36に設けるカムガイド38と、このカムガイド38に係合し、可動床α、β、γ、δ相を支承するリンクアーム39からなる。支柱(角)37および可動支柱36は2つの可動床α、β、γ、δに対応して2つずつ相互に近接して設ける。
【0063】
リンクアーム39は一端は支持フレーム33に、他端はガイド40を介して可動床α、β、γ、δにそれぞれ軸着する。
【0064】
カムガイド38はリンクアーム39の水平方向のアームに垂直方向の変位を加え、これによりリンクアーム39は比例配分の位置で変位を受けて可動床α、β、γ、δを昇降させる。
【0065】
図4は第1実施形態の変形として、リンクアーム39は比例配分の位置で変位を受けて可動床30a,30b,30c…30nを下降させる場合である。この場合はリンクアーム39は直接支持フレーム33に軸着するのではなく軸受支柱41を介して軸着する。
【0066】
なお、図示は省略するが可動床30a,30b,30c…30nを下降させる場合は、その1区画を構成する可動床α、β、γ、δを同様に下降するものとする。
【0067】
次に動作および使用法について説明すると、可動床30a,30b,30c…30n(可動床α、β、γ、δも含む)の高さの変更機構は下部の共通駆動部31と上部の個別駆動部32との両方で行うものであり、下部の動力機構部である共通駆動部31では一つの平面として水平に最高高さの1/2を上昇下降する。
【0068】
個別駆動部32は共通駆動部31に並設されて共通駆動部31で同時駆動され、かつ、プレセットした機構で所定の倍率で高さを決定するもので、上昇率または下降率、50%、100%、150%、200%とし、上昇の場合はFL±0とすると、+150、+300、+450、+600となり、下降の場合はFL±0とすると、−150、−300、−450、−600となる。
【0069】
これにより図
15もしくは図
16に示すように床面を階段状に変化させることができる。
【0070】
また、可動床30a,30b,30c…30nのうち、矩形床面を分割した直角二等辺三角形床面を2つ組み合わせた区画の可動床α、β、γ、δを設けることで、直線角部による段差の発生をなくし、滑らかな変化とすることができるとともに、この部分を階段通路として使用することもできる。
【0071】
また、個別駆動部32の機構を適宜入れ替えることで、床面変化のレイアウトは自由に設定できる。
【0072】
図
17、図
18は本発明の可動床を適用したホールの一例を示すもので、階段状のフロアーを形成し、可動床30a,30b,30c…30n上には椅子54を設置する。この椅子54は、例えば各可動床毎に2個ずつ設ける。
【0073】
椅子54の設置手段としては、可動床30a,30b,30c…30nに設置用の差込孔などを必要な方向に必要な数設けておいてもよいが、上に置くだけでもよい。
【0074】
図
17のレイアウトでは、ステージ55を一段高くして中央に形成し、これを取り囲むように観客席を階段状に設けた。
【0075】
図
18のレイアウトでは、縦長のステージ55を設け、他方の側にステージ55と対向させて並列に階段状のフロアーを設けるようにした。
【0076】
また、図
18の例では、可動床30a,30b,30c…30nのうち、矩形床面を分割した可動床α、β、γ、δについては、直角二等辺三角形床面ではなく、三角形床面と多角形床面の組合せで構成することも示した。