特許第5963155号(P5963155)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5963155
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】不動産仲介業務支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20120101AFI20160721BHJP
【FI】
   G06Q50/16 300
【請求項の数】11
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-238345(P2015-238345)
(22)【出願日】2015年12月7日
【審査請求日】2015年12月7日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】715010244
【氏名又は名称】小西 聡
(72)【発明者】
【氏名】小西 聡
【審査官】 田付 徳雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−198375(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/055104(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
不動産物件を探しているユーザが使用する顧客端末と、
前記顧客端末とネットワークを介して接続され、顧客が内覧できる不動産物件情報を管理する管理サーバであって、種々の演算を行う演算装置と、不動産物件情報、内覧情報及びユーザ情報を格納する記憶装置と、を有する管理サーバと、
顧客が内覧を希望する不動産物件に設置された内覧ロボットと、を備え、
前記管理サーバが管理する不動産物件情報には、前記内覧ロボットの動作制御を許可するための制御キーが含まれており、
前記管理サーバは、
ユーザーが希望する不動産物件の内覧開始時刻と内覧終了時刻とを、前記顧客端末から受信し、ユーザー情報として記憶する機能と、
前記内覧開始時刻に前記内覧ロボットの制御キー情報を前記顧客端末と前記内覧ロボットに送信する機能と、
前記顧客端末は、前記管理サーバから送信された前記制御キーを、前記内覧ロボットへ送信する機能を実行し、
前記内覧ロボットは、
前記内覧開始時刻後に、前記顧客端末から送信される前記制御キーを前記管理サーバから送信された前記制御キーと同じであるか確認する機能と、
前記制御キーが同じであると確認後に、前記顧客端末へ制御開始できる通知を送信する機能と、
前記顧客端末からの制御指示により、指示内容に従い動作する機能と、
不動産物件に関して自ら得た情報を前記顧客端末へ送信する機能と、を実行し、
前記管理サーバは、
前記内覧終了時刻になると前記内覧ロボットへ前記制御キーのリセット情報を送信する機能を実行し、
前記内覧ロボットは、
前記制御キーのリセット情報を受信後に、前記顧客端末からの制御指示に対して動作を終了させる機能と、
前記顧客端末へ内覧終了通知を送信する機能と、
前記顧客端末との通信を終了させる機能と、
を実行することを特徴とする不動産物件の仲介業務を支援するための不動産仲介業務支援システム。
【請求項2】
不動産物件を探しているユーザが使用する顧客端末と、顧客端末とネットワークを介して接続された顧客が内覧できる不動産物件情報を管理する管理サーバであって、種々の演算を行う演算装置と、
不動産物件情報、内覧情報及びユーザ情報を格納する記憶装置と、
を有する管理サーバと、
顧客が内覧を希望する不動産物件に設置された内覧ロボットと、を備え、
前記管理サーバが管理する不動産物件情報には、前記内覧ロボットの動作指示をする
前記管理サーバへの接続を許可するための制御受諾キーが含まれており、
前記管理サーバは、
ユーザーが希望する不動産物件の内覧開始時刻と内覧終了時刻とを、前記顧客端末か
ら受信し、ユーザー情報として記憶する機能と、
前記制御受諾キーを前記顧客端末へ送信する機能と、
前記内覧開始時刻前には、前記顧客端末から送信される内覧受諾キーを受け付けない
機能と、を実行し、
前記顧客端末は、
前記内覧開始時刻に、前記制御受諾キーを、前記管理サーバへ送信する機能を実行し、
前記管理サーバは、
前記顧客端末から送信された前記制御受諾キーが、前記管理サーバが管理する前記制御受諾キーと同じであるかを確認する機能と、
前記制御受諾キーが同じであると確認後に、前記顧客端末へ制御開始できることを送
信する機能と、
前記顧客端末からの制御指示を、前記内覧ロボットへ送信する機能と、を実行し、
前記内覧ロボットは、
前記管理サーバからの制御指示により、指示内容に従い動作する機能と、
前記不動産物件に関して自ら得た情報を前記管理サーバへ送信する機能と、を実行し、
前記管理サーバは、
前記内覧ロボットからの情報を前記顧客端末へ送信する機能と、
内覧終了時刻になると、前記管理サーバは、前記顧客端末へ前記制御受諾キーのリセット情報を送信する機能と、
前記制御受諾キーのリセット情報を送信後に、前記顧客端末の制御指示に対して動作を受け付けを終了させる機能と、
前記内覧ロボットとの通信を遮断する機能と、
を実行することを特徴とする不動産物件の仲介業務を支援するための不動産仲介業務支援システム。
【請求項3】
不動産物件を探しているユーザが使用する顧客端末にネットワークを介して接続可能な不動産物件情報を管理する管理サーバと、
顧客が内覧を希望する不動産物件に設置された内覧ロボットと、を備え、
前記管理サーバは、種々の演算を行う演算装置と、不動産物件情報、内覧情報及びユーザ情報を格納する記憶装置とを備え、
前記管理サーバが管理する不動産物件情報には、顧客が内覧を希望する不動産物件に設置された前記内覧ロボットの動作制御を許可するための制御キーが含まれており、
前記管理サーバは、
ユーザーが希望する不動産物件の内覧開始時刻と内覧終了時刻とを、前記顧客端末から受信し、ユーザー情報として記憶する機能と、
前記内覧開始時刻に前記内覧ロボットの制御キー情報を前記顧客端末と前記内覧ロボットに送信する機能と、
前記内覧ロボットは、
前記内覧ロボットへ顧客端末から送信された、前記管理サーバから送信される前記制御キーを、受信する機能と、
前記顧客端末から送信される前記制御キーを前記管理サーバから送信された前記制御キーと同じであるか確認する機能と、
前記制御キーが同じであると確認後に、前記顧客端末へ制御開始できる通知を送信する機能と、
前記顧客端末からの制御指示により、指示内容に従い動作する機能と、
不動産物件に関して自ら得た情報を前記顧客端末へ送信する機能と、を実行し、
前記管理サーバは、
前記内覧終了時刻になると前記内覧ロボットへ前記制御キーのリセット情報を送信する機能を実行し、
前記内覧ロボットは、
前記制御キーのリセット情報を受信後に、前記顧客端末からの制御指示に対して動作を終了させる機能と、
前記顧客端末へ内覧終了通知を送信する機能と、
前記顧客端末との通信を終了させる機能と、
を実行することを特徴とする不動産物件の仲介業務を支援するための不動産仲介業務支援システム。
【請求項4】
不動産物件を探しているユーザが使用する顧客端末にネットワークを介して接続可能な不動産物件情報を管理する管理サーバと、
顧客が内覧を希望する不動産物件に設置された内覧ロボットと、を備え、
前記管理サーバは、種々の演算を行う演算装置と、不動産物件情報、内覧情報及びユーザ情報を格納する記憶装置とを備え、
前記管理サーバが管理する不動産物件情報には、顧客が内覧を希望する不動産物件情報に設置された内覧ロボットの動作制御をする管理サーバへの接続を許可するための制御
受諾キーが含まれており、
前記管理サーバは、
ユーザーが希望する不動産物件の内覧開始時刻と内覧終了時刻とを、前記顧客端末か
ら受信し、ユーザー情報として記憶する機能と、
前記制御受諾キーを前記顧客端末へ送信する機能と、
前記内覧開始時刻前には、前記顧客端末から送信される内覧受諾キーを受け付けない機能と、
前記内覧開始時刻後に、前記顧客端末から送信された前記制御受諾キーが、前記管理サーバが管理する前記制御受諾キーと同じであるか確認する機能と、
前記制御受諾キーが、前記顧客端末へ送信した前記制御受諾キーと同じであると確認後に、前記顧客端末へ制御開始できることを送信する機能と、
前記顧客端末からの制御指示を、前記内覧ロボットへ送信する機能と、を実行し、
前記内覧ロボットは、
前記管理サーバからの制御指示により、指示内容に従い動作する機能と、
前記不動産物件に関して自ら得た情報を前記管理サーバへ送信する機能と、を実行し、
前記管理サーバは、
前記内覧ロボットからの情報を前記顧客端末へ送信する機能と、
内覧終了時刻になると、前記管理サーバは、前記顧客端末へ前記制御受諾キーのリセット情報を送信する機能と、
前記制御受諾キーのリセット情報を送信後に、前記顧客端末の制御指示に対して動作を受け付けを終了させる機能と、
前記内覧ロボットとの通信を遮断する機能と、
を実行することを特徴とする不動産物件の仲介業務を支援するための不動産仲介業務支援システム。
【請求項5】
前記内覧ロボットは、不動産業者の担当者の同伴なく、また現地に行かずに物件の内覧を、前記顧客端末からの直接または間接の、制御により、不動産物件内を移動する機能と、搭載したカメラ、マイク、温度センサー、湿度センサーから映像、音声、温度、湿度を前記顧客端末へ直接または間接に、送信する機能を実行することを特徴とする請求項1、または2、または3、または4の不動産物件の仲介業務を支援するための不動産仲介業務支援システム。
【請求項6】
前記内覧ロボットは、前記顧客端末からの制御により、搭載したライトを点灯させることにより、不動産物件の照明を点灯させることなく、内覧ができる機能を実行することを特徴とする請求項1、または2、または3、または4の不動産物件の仲介業務を支援するための不動産仲介業務支援システム。
【請求項7】
前記内覧ロボットは、前記顧客端末からの直接または間接の、制御により、搭載したカメラの画像からカーテンレール、部屋寸法などを測定できる画像処理プログラムを使用して、ユーザが必要とする寸法を前記顧客端末へ直接または間接に、送信する機能を実行することを特徴とする請求項1、または2、または3、または4の不動産物件の仲介業務を支援するための不動産仲介業務支援システム。
【請求項8】
前記内覧ロボットは、前記顧客端末からの直接または間接の、制御により、昼夜を問わず物件の内覧ができ、一日の温度、湿度、明るさ、音の強さをモニターして記録し、ある期間に渡って、前記顧客端末からの要求に基づき、前記顧客端末へ、直接または間接に、送信する機能を実行することを特徴とする請求項1、または2、または3、または4の不動産物件の仲介業務を支援するための不動産仲介業務支援システム。
【請求項9】
前記内覧ロボットは、前記顧客端末からの直接または間接の、制御により、搭載したマイクからの音を騒音レベルに換算できる音量像処理プログラムを使用して、騒音レベルを顧客端末へ直接または間接に、送信する機能を実行することを特徴とする請求項1、または2、または3、または4の不動産物件の仲介業務を、支援するための不動産仲介業務支援システム。
【請求項10】
前記内覧ロボットは、前記顧客端末からの直接または間接の制御により、不動産物件に階段などの段差を移動できる機能を実行することを特徴とする請求項1、または2、または3、または4の不動産物件の仲介業務を、支援するための不動産仲介業務支援システム。
【請求項11】
前記管理サーバは、前記内覧ロボットが、内覧開始時刻と内覧終了時刻の間に取得した種々の情報を保管して、内覧終了後に、前記顧客端末に、前記管理サーバ内に保管している情報を送信する機能を、実行することを特徴とする請求項1、または2、または3、または4の不動産物件の仲介業務を支援するための不動産仲介業務支援システム。






















【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不動産物件の仲介業務を支援するシステムに関し、特に、不動産物件の内覧を効率的に行うための不動産仲介業務支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
不動産物件は、一般に、不動産仲介業者に仲介を依頼して、賃貸・販売されるケースが
多い。不動産仲介業務では、不動産仲介業者は、店舗を訪れた入居希望者に対して、自社で内覧可能な不動産の物件情報を入居希望者に見せ、入居希望者が気に入った物件がある場合には、入居希望者を現地まで連れて行って当該物件を内覧してもらい、その後、賃貸や売買契約を結ぶといった業務が行われている。
【0003】
また、入居希望者が、実際に物件の家具などの配置の検討、カーテンの寸法を確認する場合、正確な図面がないケースが多く、寸法を現地まで不動産仲介業者とともに出向き、測定する必要がある。物件の昼間、夜間の日照、騒音などの確認をするためには、長時間に渡り物件に居る必要があるが、不動産仲介業者同伴を伴うものであり、実態としては入居後にしか実際の住環境の確認はできない状況であった。入居希望者が遠方の場合は、長距離の移動を長時間かけて物件まで出向くため、実際に内覧するための時間制約があり、十分な内覧ができないのが現状であった。
【0004】
高齢者向け物件では、入居希望者が車椅子など歩行困難な場合は、内覧をせずに入居、もしくは購入するケースもあり、入居後に考えていた環境と異なることが解ることがある。また高齢者の中には、寝たきりの人も介護老人ホームなどの高齢者物件へ入居されることもあるが、本人が内覧することは物理的に難しく、家族、介護支援者が本人に代わって内覧し、物件を決め、入居者自身が物件を確認せず、本人の意思でない状況で物件を決定しているのが現状である。
【0005】
このように、従来の一般的な不動産仲介業務フローでは、内覧を行う際には、不動産仲介業者の担当者と実際に会って物件情報を見せてもらい、気に入った物件を実際に内覧したい場合には、当該物件の鍵の開閉をしてもらうため、長時間掛けて顧客は不動産仲介業者を訪問し、不動産仲介業者と共に、物件まで出向く必要があった。
【0006】
前記のように内覧には時間制約があり、十分に部屋の寸法確認を行なう時間もなく、また入居後でしか実際の住環境の確認はできないものであった。高齢者などで車椅子を使用している人、寝たきりの人は、実際に物件を内覧することが困難であった。
【0007】
一方、インターネットを介して、自宅PCや携帯電話等で物件情報を内覧予約、内覧可能なシステムも提供されており、例えば、下記特許文献1、2に開示されている。特許文献1では、ユーザが携帯電話端末を使って不動産物件情報を閲覧すると共に、ユーザが内覧を希望する場合には、携帯電話端末から内覧予約を行い、不動産業者が内覧時間に鍵を開けに行き、内覧を行うことができる不動産物件情報提供システムが開示されている。
また特許文献2では、コンピュータ端末を用いて、物件巡回者が撮影送信する物件の映像を見ながら、コンピュータ端末による通話、文字、その他の意思伝達手段により、物件巡回者に必要な指示をなすとともに、契約を検討する者に対して、物件に関する契約のための案内をリアルタイムに行う物件案内方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2011-170421
【特許文献2】特開2013−191191
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、入居希望者の側も、入居希望物件を時間制約なく、さらに入居希望者自身だけの都合で自由に、また昼夜の物件内の住環境を確認できる内覧をしたいという要望も増えており、歩行困難な入居希望者も、自身の体調などの状態を考慮して自身の都合のよい時間帯に内覧をしたいとの要求がある。
【0010】
また不動産仲介業者側にとっても、物件の紹介を行ったり、物件の内覧の同行を伴わずに済むために、人的コストを抑えられるメリットが大きい。
【0011】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、入居希望者が、場所、時間の制約なく、自由に不動産物件の内覧をすることが可能な不動産仲介業務支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するための本発明に係る不動産仲介業務支援ステムは、不動産物件を探しているユーザが使用する顧客端末と、顧客端末とネットワークを介して接続され、顧客が内覧できる不動産物件情報を管理する管理サーバであって、種々の演算を行う演算装置と、不動産物件情報、内覧情報及びユーザ情報を格納する記憶装置と、を有する管理サーバと、顧客が内覧を希望する不動産物件に設置された内覧ロボットと、を備え、管理サーバが管理する不動産物件情報には、内覧ロボットの動作制御を許可するための制御キーが含まれており、管理サーバは、ユーザーが希望する不動産物件の内覧開始時刻と内覧終了時刻とを、顧客端末から受信し、ユーザー情報として記憶する機能と、内覧開始時刻に内覧ロボットの制御キー情報を顧客端末と内覧ロボットに送信する機能と、顧客端末は、管理サーバから送信された制御キーを、内覧ロボットへ送信する機能を実行し、内覧ロボットは、内覧開始時刻後に、顧客端末から送信される制御キーを、管理サーバから送信された制御キーと同じであるか確認する機能と、制御キーが同じであると確認後に、顧客端末へ制御開始できる通知を送信する機能と、顧客端末からの制御指示により、指示内容に従い動作する機能と、不動産物件に関して自ら得た情報を顧客端末へ送信する機能と、を実行し、管理サーバは、内覧終了時刻になると内覧ロボットへ前記制御キーのリセット情報を送信する機能を実行し、内覧ロボットは、制御キーのリセット情報を受信後に、顧客端末からの制御指示に対して動作を終了させる機能と、顧客端末へ内覧終了通知を送信する機能と、顧客端末との通信を終了させる機能と、を実行することを特徴とする。
【0013】
また本発明に係る不動産仲介業務支援システムは、不動産物件を探しているユーザが使用する顧客端末と、顧客端末とネットワークを介して接続された顧客が内覧できる不動産物件情報を管理する管理サーバであって、種々の演算を行う演算装置と、不動産物件情報、内覧情報及びユーザ情報を格納する記憶装置と、を有する管理サーバと、顧客が内覧を希望する不動産物件に設置された内覧ロボットと、を備え、管理サーバが管理する不動産物件情報には、内覧ロボットの動作指示をする前記管理サーバへの接続を許可するための制御受諾キーが含まれており、管理サーバは、ユーザーが希望する不動産物件の内覧開始時刻と内覧終了時刻とを、顧客端末から受信し、ユーザー情報として記憶する機能と、制御受諾キー情報を顧客端末へ送信する機能と、内覧開始時刻前には、顧客端末から送信される内覧受諾キーを受け付けない機能と、を実行し、顧客端末は、内覧開始時刻に、制御受諾キーを、管理サーバへ送信する機能を実行し、管理サーバは、顧客端末から送信された制御受諾キーが、管理サーバが管理する制御受諾キーと同じであるかを確認する機能と、制御受諾キーが同じであると確認後に、顧客端末へ制御開始できることを送信する機能と、顧客端からの制御指示を、内覧ロボットへ送信する機能と、を実行し、内覧ロボットは、管理サーバからの制御指示により、指示内容に従い動作する機能と、不動産物件に関して自ら得た情報を管理サーバへ送信する機能と、を実行し、管理サーバは、内覧ロボットからの情報を顧客端末へ送信する機能と、内覧終了時刻になると、管理サーバは、顧客端末へ制御受諾キーのリセット情報を送信する機能と、制御受諾キーのリセット情報を送信後に、顧客端末の制御指示に対して動作を受け付けを終了させる機能と、内覧ロボットとの通信を遮断する機能と、を実行することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る不動産仲介業務支援ステムは、不動産物件を探しているユーザが使用する顧客端末にネットワークを介して接続可能な不動産物件情報を管理する管理サーバと、顧客が内覧を希望する不動産物件に設置された内覧ロボットと、を備え、管理サーバは、種々の演算を行う演算装置と、不動産物件情報、内覧情報及びユーザ情報を格納する記憶装置とを備え、管理サーバが管理する不動産物件情報には、顧客が内覧を希望する不動産物件に設置された内覧ロボットの動作制御を許可するための制御キーが含まれており、管理サーバは、ユーザーが希望する不動産物件の内覧開始時刻と内覧終了時刻とを、顧客端末から受信し、ユーザー情報として記憶する機能と、内覧開始時刻に内覧ロボットの制御キー情報を顧客端末と前記内覧ロボットに送信する機能と、内覧ロボットは、内覧ロボットへ顧客端末から送信された、管理サーバから送信される制御キーを、受信する機能と、顧客端末から送信される制御キーを管理サーバから送信された制御キーと同じであるか確認する機能と、制御キーが同じであると確認後に、顧客端末へ制御開始できる通知を送信する機能と、顧客端末からの制御指示により、指示内容に従い動作する機能と、不動産物件に関して自ら得た情報を顧客端末へ送信する機能と、を実行し、管理サーバは、内覧終了時刻になると内覧ロボットへ制御キーのリセット情報を送信する機能を実行し、内覧ロボットは、制御キーのリセット情報を受信後に、顧客端末からの制御指示に対して動作を終了させる機能と、顧客端末へ内覧終了通知を送信する機能と、顧客端末との通信を終了させる機能と、を実行することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る不動産仲介業務支援ステムは、不動産物件を探しているユーザが使用
する顧客端末にネットワークを介して接続可能な不動産物件情報を管理する管理サーバと、
顧客が内覧を希望する不動産物件に設置された内覧ロボットと、を備え、管理サーバは、種々の演算を行う演算装置と、不動産物件情報、内覧情報及びユーザ情報を格納する記憶装置とを備え、管理サーバが管理する不動産物件情報には、顧客が内覧を希望する不動産物件情報に設置された内覧ロボットの動作制御をする管理サーバへの接続を許可するための制御受諾キーが含まれており、管理サーバは、ユーザーが希望する不動産物件の内覧開始時刻と内覧終了時刻とを、顧客端末から受信し、ユーザー情報として記憶する機能と、制御受諾キー情報を顧客端末へ送信する機能と、内覧開始時刻前には、顧客端末から送信される内覧受諾キーを受け付けない機能と、を実行し、内覧開始時刻後に、顧客端末から送信された制御受諾キーが、管理サーバが管理する制御受諾キーと同じであるか確認する機能と、制御受諾キーが、顧客端末へ送信した制御受諾キーと同じであると確認後に、顧客端末へ制御開始できることを送信する機能と、顧客端からの制御指示を、内覧ロボットへ送信する機能と、を実行し、内覧ロボットは、管理サーバからの制御指示により、指示内容に従い動作する機能と、不動産物件に関して自ら得た情報を管理サーバへ送信する機能と、を実行し、管理サーバは、内覧ロボットからの情報を顧客端末へ送信する機能と、内覧終了時刻になると、管理サーバは、顧客端末へ制御受諾キーのリセット情報を送信する機能と、制御受諾キーのリセット情報を送信後に、顧客端末の制御指示に対して動作を受け付けを終了させる機能と、内覧ロボットとの通信を遮断する機能と、を実行することを特徴とする。
【0016】
また、内覧ロボットは、不動産業者の担当者の同伴なく、また現地に行かずに物件の内覧を、顧客端末からの直接または間接の、制御により、不動産物件内を移動する機能と、搭載したカメラ、マイク、温度センサー、湿度センサーから映像、音声、温度、湿度を顧客端末へ直接または間接に、送信する機能を実行することを特徴とする。
【0017】
また、内覧ロボットは、顧客端末からの制御により、搭載したライトを点灯させることにより、不動産物件の照明を点灯させることなく、内覧ができる機能を実行することを特徴とする。
【0018】
また、内覧ロボットは、顧客端末からの直接または間接の、制御により、搭載したカメラの画像からカーテンレール、部屋寸法などを測定できる画像処理プログラムを使用して、ユーザが必要とする寸法を顧客端末へ直接または間接に、送信する機能を実行することを特徴とする。
【0019】
また、内覧ロボットは、顧客端末からの直接または間接の、制御により、昼夜を問わず物件の内覧ができ、一日の温度、湿度、明るさ、音の強さをモニターして記録し、ある期間に渡って、顧客端末からの要求に基づき、顧客端末へ、直接または間接に、送信する機能を実行することを特徴とする。
【0020】
また、内覧ロボットは、顧客端末からの直接または間接の、制御により、搭載したマイクからの音を騒音レベルに換算できる音量像処理プログラムを使用して、騒音レベルを顧客端末へ直接または間接に、送信する機能を実行することを特徴とする。
【0021】
また、内覧ロボットは、顧客端末からの直接または間接の制御により、不動産物件に階段などの段差を移動できる機能を実行することを特徴とする。
【0022】
また、管理サーバは、内覧ロボットが、内覧開始時刻と内覧終了時刻の間に取得した種々の情報を保管して、内覧終了後に、顧客端末に、管理サーバ内に保管している情報を送信する機能を、実行することを特徴とする。

【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、入居希望者が場所、時間の制約なく、自由に不動産物件の内覧をすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、本実施形態に係る不動産仲介業務支援システムの構成を概略的に示す模式図である。
図2図2は、本実施形態に係る不動産仲介業務支援システムにおける不動産物件の内覧を行う際の手順を示すフローチャート(1)である。
図3図3は、本実施形態に係る不動産仲介業務支援システムにおける不動産物件の内覧を行う際の手順を示すフローチャート(2)である。
図4図4は、本実施形態に係る顧客端末の画面上に表示される、管理サーバに格納された物件詳細情報の内容を示す図である。
図5図5は、本実施形態に係る顧客端末の画面上に表示される、内覧ロボットを使用して物件を内覧しているときの図である。
図6図6は、本実施形態に係る管理サーバの構成を概略的に示す模式図である。
図7図7は、本実施形態に係る内覧ロボットの構成を概略的に示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は、本実施形態に
係る不動産仲介業務支援システムの構成を概略的に示す模式図である。図1に示すように、不動産仲介業務支援システム1は、インターネット等のネットワーク5を介して通信可能に接続された管理サーバ40と、入居希望者であるユーザが使用する顧客端末20、内覧希望する物件に設置した内覧ロボット10とを備える。
【0026】
図6は、本実施形態に係る管理サーバ40の構成を概略的に示す模式図である。管理サーバ40は、演算を行うCPU(Central Processing Unit)61と、各種情報を記憶しておくHDD(Hard Disc Drive)63と、演算処理のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)62を備えている。
管理サーバ40は、不動産仲介業務支援システム1を使用する不動産会社の本社やデータセンターに設置される。
【0027】
管理サーバ40内のHDD63には、物件検索プログラムと、内覧ロボットから送信される画像などの情報を処理する内覧ロボット情報処理プログラム、例えば汎用ブラウザなどの表示プログラムと、乱数などを使用した管理キー発行プログラムと、内覧ロボット予約管理プログラムと、物件の名前、住所、間取り、家賃等を格納した物件情報DBと、各物件の内覧予約を管理する物件内覧予約情報DBと、各ロボットの予約管理をする内覧ロボット予約情報DBとを備えている。
【0028】
図7は、本実施形態に係る内覧ロボット10の構成を概略的に示す模式図である。内覧ロボット10は、各種演算を行うCPU(Central Processing Unit)71と、演算処理のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)72と、物件内の様子を動画で撮影できるカメラと、物件内の音を拾うためのマイク、物件内の温度、湿度を計測するセンサーと、夜間、暗い場所で使用する照明装置と、内覧時にロボットを駆動させるためのバッテリー等からなる付帯装置73と、物件内を10cm程度の段差部があっても移動可能な内覧ロボット移動装置と、カメラを上下移動と角度を変えることができるカメラ上下、角度駆動装置とからなる駆動部74と、ネットワーク5を介して送られてくる制御指示情報と、カメラからの動画、各種センサーなどから送られてくる情報を処理する情報処理プログラムと、動画、温度湿度などの情報を記憶しておく情報保管DBと、カメラからの画像を処理して寸法を算出する寸法測定プログラムと、ロボット制御プログラム等を格納しているHDD(Hard Disc Drive)75と、ネットワーク5と無線で通信できる無線通信装置76とを備えている。
【0029】
内覧物件に2階部分があるような場合は、内覧ロボット10の移動のための駆動部は、物件内の階段等の段差を上り下りできる機能、例えば二足歩行ロボット、キャタピラ型ロボットなどの機能も備えている。
【0030】
図2は、本不動産仲介業務支援システム1における内覧ロボット10を使用して内覧を行う際の手順を示すフォローチャートである。なお、下記で説明する管理サーバ40、顧客端末20、内覧ロボット10の機能は、これらの演算装置が所定のプログラムを実行することで実現される。
【0031】
物件を探している顧客は、顧客端末20から、ネットワーク5を介して、管理サーバ40にアクセスでき、管理サーバ40内にあらかじめ格納されている物件情報から、顧客の希望する物件を検索するプログラム、例えば汎用ブラウザプログラムを備えており、顧客は希望する物件を検索できる。
【0032】
図4に示すように、顧客は、希望物件が見つかった時に、内覧ロボット10を使用して内覧を希望する場合、顧客端末20に表示される物件詳細情報の内容を図4に表示されたロボット案内使用希望をクリックすると、内覧ロボット10の予約に必要な情報の、顧客氏名、住所、電話番号、メールアドレス、内覧希望物件、内覧希望日時を入力出来る状態となり、顧客は必要事項を入力する。必要事項を入力後に、図4に示す送信ボタンをクリックすると、ネットワーク5を介して管理サーバ40へデータが送信される。
【0033】
管理サーバ40は、顧客端末20から送信されたデータをもとに、内覧希望物件の空き状況を管理サーバ40内の物件内覧予約情報DBからと、内覧ロボット10の空き状況を管理サーバ40内の内覧ロボット予約情報DBからと、を参照して確認する内覧ロボット予約管理プログラムを通じて、内覧ロボット10での内覧可能かの判断をおこなう。内覧希望物件、もしくは内覧ロボットの予約に空きがなく、内覧できない場合は、顧客端末20に内覧不可の情報を送信し、内覧出来る場合は、内覧可能と、内覧ロボット10のロボットに関連した使用料金、支払い方法、支払い期限を送信しする。前記情報は、顧客が入力したメールアドレス宛にも、管理サーバーから同時に送信される。使用料金が物件所有者、不動産会社が負担の場合は、顧客の使用料金は発生しないので、使用料金なしの情報のみが送信される。
【0034】
顧客端末20には、管理サーバ40から送信された前記情報が表示され、内覧可能な場合、顧客は、内覧申し込みボタンをクリック後に、各支払方法を記載したボタンから希望する使用料金の支払い方法を選択し、希望の支払方法のボタンをクリックする。もし、内覧を希望しない場合は、内覧申込み取り消しボタンをクリックする。
【0035】
管理サーバ40は、顧客から申込み情報を受け取ると、内覧ロボット予約管理プログラムを通じて、物件内覧予約情報DBと、内覧ロボット予約情報DBに顧客予約情報をインプットし、予約された時間帯に、他の予約受付が出来ないように管理する。
【0036】
顧客は、使用料金を選択した支払い方法により通知された支払い期限までに支払いをおこなう。不動産会社の担当者は、顧客からの支払いを確認後に、管理サーバ40に、支払い済み情報を入力する。
【0037】
管理サーバー40は、支払い期限までに支払い済み情報の入力がない場合は、顧客のメールアドレスに、支払い期限切れのため内覧予約をキャンセルする通知を行い、同時に物件内覧予約情報DBと、内覧ロボット予約情報DBに顧客予約キャンセル処理を行う。
【0038】
管理サーバ40は、支払い済み情報を入力されたことを確認後に、顧客が入力したメールアドレスへ、支払い完了と、内覧ロボットへアクセスするための、管理サーバー40内の内覧ロボット予約情報DBに保管されている内覧ロボット10のIPアドレスと、管理キー発行プログラムにより発行されるロボット制御キーとを、送信する。
【0039】
不動産会社の担当者は、支払い完了を受けて、内覧開始時間までに、不動産会社に保管している内覧ロボット10を内覧希望物件に運び込み、室内に設置を行う。その時に室内のトイレ、風呂、押入れ、クローゼット、キッチン収納扉、下駄箱、室内扉などの開閉部分は、内覧ロボット10で撮影可能なように扉等を全開にしておく。
【0040】
内覧開始時間になると、管理サーバ40は、顧客端末20へ開始時間となったことを送信し、内覧ロボット10へはロボット制御キーを送信する。
【0041】
顧客端末20は、送付されたIPアドレスを、例えば汎用ブラウザのアドレスバーに入力することで、内覧ロボットへアクセスするができ、図5に示すような画面が表示される。顧客は、顧客端末20から図5に表示されるロボット制御キー入力部分に、送付されたロボット制御キーを入力する。内覧ロボット10は、管理サーバ40から送信されたロボット制御キーと一致するかを確認する。内覧ロボット10は、ロボット制御キーが一致したことを確認後に、顧客端末20へ内覧ロボット10の制御許可状態になったことを送信し、顧客端末20に図5に示す内覧ロボット10の制御操作、カメラの制御操作、室内映像、温度、湿度などのボタンを押すことにより、顧客端末20から内覧ロボットの制御が可能となる。
【0042】
顧客は、顧客端末20に表示される図5のような制御操作画面から、内覧ロボット10を移動させることができ、物件内を自由に内覧することができる。トイレ、風呂など暗い場所、夜間については、内覧ロボット10に搭載されているライトを点灯させ、内覧できる。内覧ロボット10に搭載しているカメラは、上下移動と角度を制御できる機能を備えており、低い位置からの映像、天井部分、床部分の映像、キッチン、バスタブ内の内覧もできる。カーテンレール、洗濯機置き場など寸法を測定したい場合には、内覧ロボット10内のスマートフォンのアプリであるのと同等な機能を有する寸法測定プログラムにより映像を画像処理して寸法計算を行い、顧客端末20に計算結果を表示する機能を有している。顧客端末20は、内覧時間内であれば、前記操作を繰り返して行うことが出来る。
【0043】
顧客は、内覧時間内であれば、昼夜問わず内覧ロボット10を制御でき、室内の明るさ、窓からの騒音、壁からの音を昼夜ともに内覧することができ、擬似的に住んでからの環境を体験することが可能となる。音については、内覧ロボット10内の演算装置により処理を行い、dBなどの客観的数値に変換して、顧客端末20へデータを送信できる。温度、湿度について、内覧中のデータを内覧ロボット10の情報保管DBに保存し、内覧中に収得したデータをグラフなどで処理して、一括して顧客端末20へデータを送信できる。
【0044】
管理サーバ40は、内覧終了時刻になると、顧客端末20にロボット制御終了案内と、内覧ロボット10に内覧終了キーを送信し、内覧ロボット10は、情報処理プログラムにより、顧客端末20へ内覧ロボット制御終了通知を送信し、顧客端末20との接続を遮断し、顧客端末20へのデータ送信を終了させる。
【0045】
内覧終了後、不動産会社の担当者は、内覧希望物件に設置した内覧ロボット10を引き上げて、不動産会社まで搬送し、内覧ロボットのIPアドレスの変更と、次の使用まで内覧ロボット10に搭載したバッテリーを充電させておく。また、変更した内覧ロボット10のIPアドレスについて、管理サーバー40内の内覧ロボット予約情報DBに保管されている内覧ロボット10のIPアドレスについても、変更後のIPアドレスに書き換えを行う。
【0046】
内覧ロボット10の制御については、管理サーバ40を介して行うこともできる。図2は、本不動産仲介業務支援システム1における内覧ロボットを使用して管理サーバを介して、内覧を行う際の手順を示すフローチャートである。
【0047】
物件を探している顧客は、顧客端末20から、ネットワーク5を介して、管理サーバ40にアクセスでき、管理サーバ40内にあらかじめ格納されている物件情報から、顧客の希望する物件を検索するプログラム、例えば汎用ブラウザプログラムを備えており、顧客は希望する物件を検索できる。
【0048】
図4に示すように、顧客は、希望物件が見つかった時に、内覧ロボット10を使用して内覧を希望する場合、顧客端末20に表示される物件詳細情報の内容を図4に表示されたロボット案内使用希望をクリックすると、内覧ロボット10の予約に必要な情報の、顧客氏名、住所、電話番号、メールアドレス、内覧希望物件、内覧希望日時を入力出来る状態となり、顧客は必要事項を入力する。必要事項を入力後に、図4に示す送信ボタンをクリックすると、ネットワーク5を介して管理サーバ40へデータが送信される。
【0049】
管理サーバ40は、顧客端末20から送信されたデータをもとに、内覧希望物件の空き状況を管理サーバ40内の物件内覧予約情報DBからと、内覧ロボット10の空き状況を管理サーバ40内の内覧ロボット予約情報DBからと、を参照して確認する内覧ロボット予約管理プログラムを通じて、内覧ロボット10での内覧可能かの判断をおこなう。内覧希望物件、もしくは内覧ロボット10の予約に空きがなく、内覧できない場合は、顧客端末20に内覧不可の情報を送信し、内覧出来る場合は、内覧可能と、内覧ロボット10のロボットに関連した使用料金、支払い方法、支払い期限を送信しする。前記情報は、顧客が入力したメールアドレス宛にも、管理サーバーから同時に送信される。使用料金が物件所有者、不動産会社が負担の場合は、顧客の使用料金は発生しないので、使用料金なしの情報のみが送信される。
【0050】
顧客端末20には、管理サーバ40から送信された前記情報が表示され、内覧可能な場合、顧客は、内覧申し込みボタンをクリック後に、各支払方法を記載したボタンから希望する使用料金の支払い方法を選択し、希望の支払方法のボタンをクリックする。もし、内覧を希望しない場合は、内覧申込み取り消しボタンをクリックする。
【0051】
管理サーバ40は、顧客から申込み情報を受け取ると、内覧ロボット予約管理プログラムを通じて、物件内覧予約情報DBと、内覧ロボット予約情報DBに顧客予約情報をインプットし、予約された時間帯に、他の予約受付が出来ないように管理する。
【0052】
顧客は、使用料金を選択した支払い方法により通知された支払い期限までに支払いをおこなう。不動産会社の担当者は、顧客からの支払いを確認後に、管理サーバ40に、支払い済み情報を入力する。
【0053】
管理サーバー40は、支払い期限までに支払い済み情報の入力がない場合は、顧客のメールアドレスに、支払い期限切れのため内覧予約をキャンセルする通知を行い、同時に物件内覧予約情報DBと、内覧ロボット予約情報DBに顧客予約キャンセル処理を行う。
【0054】
管理サーバ40は、支払い済み情報を入力されたことを確認後に、顧客が入力したメールアドレス宛へ、支払い完了と管理キー発行プログラムにより発行されるロボット制御受諾キー、例えば管理サーバ40内の汎用ブラウザプログラムにより制御される非公開の個別内覧専用URLとURLにログインするためのパスワードを送信する。管理サーバー40は、内覧ロボット予約管理プログラムにより、内覧開始時刻にならないと、顧客端末20から送信されるパスワードを受け付けないように管理する。
内覧開始時間になると、管理サーバ40は、顧客が入力したメールアドレス宛に内覧開始時刻になっとことを通知するメールを送付し、顧客から送信されるパスワードにより、URLへログインできる処理を行う。
【0055】
顧客は、内覧開始時刻が来たら、顧客端末20から、個別内覧専用URLへ、送付されているURL、パスワードを使用してログインすることで、顧客端末20に図5のような内覧ロボット10の制御操作、カメラの制御操作、室内映像、温度、湿度などが表示される。また同時に管理サーバ40は、内覧ロボット10とネットワーク5を介して通信を開始する。
【0056】
顧客は、顧客端末20に表示される図5のような制御操作画面から、内覧ロボット10を移動させることができ、物件内を自由に内覧することができる。トイレ、風呂など暗い場所、夜間については、内覧ロボット10に搭載されているライトを点灯させ、内覧できる。内覧ロボット10に搭載しているカメラは、上下移動と角度を制御できる機能を備えており、低い位置からの映像、天井部分、床部分の映像、キッチン、バスタブ内の内覧もできる。カーテンレール、洗濯機置き場など寸法を測定したい場合には、内覧ロボット10内のスマートフォンのアプリであるのと同等な機能を有する寸法測定プログラムにより映像を画像処理して寸法計算を行い、顧客端末20に計算結果を表示する機能を有している。顧客端末20は、内覧時間内であれば、前記操作を繰り返して行うことが出来る。
【0057】
顧客は、内覧時間内であれば、昼夜問わず内覧ロボット10を制御でき、室内の明るさ、窓からの騒音、壁からの音を昼夜ともに内覧することができ、擬似的に住んでからの環境を体験することが可能となる。音については、内覧ロボット10内の演算装置により処理を行い、dBなどの客観的数値に変換して、管理サーバ40へ送信し、管理サーバ40は送付されたデータを、顧客端末20へ送信できる。温度、湿度について、内覧中のデータを内覧ロボット10の情報保管DBに保存し、内覧中に収得したデータをグラフなどで処理して、一括して管理サーバへ送付し、管理サーバは、顧客端末20へデータを送信できる。
【0058】
管理サーバ40は、内覧終了時刻になると、顧客端末20にロボット制御終了案内を送信し、顧客端末20がログインしている管理サーバ40内の汎用ブラウザプログラムにより制御されるURLから顧客端末20の強制ログアウトを実施する。また管理サーバ40は、内覧ロボット10との通信を遮断し、個別内覧専用URLへのログインパスワードの変更を実施する。内覧ロボットについては、前記同様に、不動産会社の担当者は、次の内覧に備えての準備を行う。
【0059】
内覧ロボット10は、内覧中の画像、温度、湿度、音などの情報を全て保管することができ、管理サーバ40は、内覧終了後に、顧客の要求があった場合には、内覧ロボット10の情報保管DBに保管されている内覧中の動画、温度などの情報を、内覧終了後にも、顧客は、顧客の要求により、別途送付される専用URLとパスワードを使用して、内覧中の動画、温度などを閲覧、確認することが可能である。
【0060】
顧客端末20の代わりに、スマートフォン、タブレットなどの携帯顧客端末30からも、前記操作は可能である。
【0061】
内覧ロボット10は、賃貸物件のみならず、高齢者向け住宅、分譲マンション、分譲住宅などでも使用が可能であり、それぞれの物件を保有、もしくは管理している会社でも使用できる。
【符号の説明】
【0062】
1 不動産仲介業務支援システム
5 ネットワーク
10 内覧ロボット
20 顧客端末
30 携帯顧客端末
40 管理サーバ
61 CPU
62 RAM
63 HDD
71 CPU
72 RAM
73 付帯装置
74 駆動部
75 HDD
76 無線通信装置
【要約】
【課題】
不動産業者、もしくは顧客が物件に行かずに物件の内覧をすることが可能な不動産仲介業務支援システムを提供する。
【解決手段】
不動産仲介業務支援システム1は、顧客端末20と、顧客端末20と接続された不動産物件情報を管理する管理サーバ40とを備え、顧客端末20は、顧客端末20に表示される物件詳細情報内から内覧したい物件を選択し、内覧物件選択が出来る。内覧予約が完了したときに、不動産物件情報を管理する管理サーバ40から顧客端末20に内覧ロボット10を制御できるロボット制御キー送信する。顧客端末20は、送信されたロボット制御キーを内覧ロボットに送信し、内覧ロボットがキーを確認後に制御許可することにより、顧客端末20から内覧ロボットを制御できる。

【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7