(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
各組立体は、各光源の前記出射面がその光源に付属の戻し反射体と前記戻し面(5)との間に配置されるように、前記戻し面(5)側に向いた反射面(16)を有する前記光源に付属の前記戻し反射体(15)を光源(2)ごとにさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
各組立体において、組立体の全ての前記光源に付属の前記戻し反射体と前記透過反射体とは、フィルムまたは長尺形材などの同一物体(21)の2つの対面にそれぞれ配置されることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
各光源帯片は、光をほぼ同じ出射方向(9)に出射する複数の光源を含む少なくとも1つの第1列(18)と、複数の光源を含む第2列(17)とを含み、前記第1列(18)の前記光源は前記第2列(17)の前記光源の光出射方向(29)とはほぼ反対方向の出射方向(9)に光を出射することを特徴とする請求項2乃至6の何れか一項に記載の製造方法。
各光源帯片において、前記光源帯片の前記回路板(10)は、両表面(97、98)の間に載置されると、前記光源帯片の前記光源(2)と前記透過面(4)との間に含まれることを特徴とする請求項8に記載の製造方法。
各光源帯片において、前記光源帯片の前記光源(2)は、両表面(97、98)の間に載置されると、前記光源帯片の前記回路板(10)と前記透過面(4)との間に含まれることを特徴とする請求項8に記載の製造方法。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、
−複数の光源を備えた少なくとも1つの帯片と、
−これらの光源から出射された光を透過させて照明対象の物体に到達させるように構成された透過面と、該透過面に対向する戻し面とを備えた導光体と、
を備えた照明モジュールによって達成される。
【0009】
光源は、導光体の内部に配置されることが好ましい。
【0010】
各光源帯片は、整列された複数の光源を含む列を少なくとも1つ備えることが好ましい。具体的には、各光源帯片は、光をほぼ同じ出射方向に出射する複数の光源を含む列を少なくとも1つ備えることができる。各光源帯片は第2光源列をさらに備えることができ、第1列の光源は、好ましくは第2列の光源の出射方向とはほぼ反対の出射方向に光を出射する。両光源列は、第1列の光源が第2列の光源に対して次の何れかの配置になるように構成可能である。
−背中合わせ、すなわち、第1列の光源は、第1列を第2列に接続する方向とはほぼ反対の方向に光を出射する、または
−向かい合わせ、すなわち、第1列の光源は、第1列を第2列に接続する方向とほぼ同じ方向に光を出射する、または
−整列される。
【0011】
本発明の第1の態様によると、本発明による照明モジュールは、好ましくは各光源に付属の透過反射体を光源ごとに備え、この透過反射体は透過面側に向いた反射面を有するので、光源に付属の透過反射体は、この透過面とその光源から出射された光をその光源から出力するように構成されたその光源の出射面との間に配置される。
【0012】
各透過反射体は、好ましくは、反射性白色層を備えた反射体であるか、または場合によっては金属反射体を備えることができる。
【0013】
各透過反射体は、導光体と各透過反射体との間に一切の中間空間、具体的には真空、空気、またはガス空間が存在しないように、照明モジュールに一体化可能である。
【0014】
各透過反射体は、透過面側に凸形状を有することができる。
【0015】
本発明の第2の態様によると、本発明による照明モジュールは、好ましくは各光源に付属の戻し反射体を光源ごとに備え、この戻し反射体は、戻し面側に向いた反射面を有するので、光源の出射面はその光源に付属の戻し反射体と戻し面との間に配置される。
【0016】
各戻し反射体は、反射性白色層を有する反射体とすることも、金属反射体とすることもできる。
【0017】
各光源に付属の戻し反射体の反射面は、光源を担持している帯片から遠ざかるに伴い、戻し面と反射面との間の距離が増すように、傾斜させることができる。
【0018】
各光源帯片において、それぞれ別の光源の複数の戻し反射体は、
−相互に不連続の複数の反射領域、または、
−光源帯片の両光源列に沿って延在し、これらの列全てに共通な一続きの反射帯片、または、
−光源帯片の各光源列に沿って延在する一続きの反射帯片であって、同一光源帯片の光源列同士は光を通す無反射性中間空間によって離隔される、光源列ごとの反射帯片、
を形成することができる。
【0019】
各反射帯片は、好ましくは、光源から出射された光を吸収するように構成された無反射性暗色帯片をその光源帯片の光源から最も遠い端縁に沿って備える。
【0020】
各光源において、同じ光源に付属の戻し反射体と透過反射体とは、好ましくは、フィルムまたは長尺形材などの同一物体の2つの対面に配置される。
【0021】
各光源帯片は、光源帯片の光源を担持する電源プリント回路板を備えることができ、さらに、
−各光源帯片の光源をその光源帯片の電源プリント回路板と透過面との間に含むことができる。または、
−各光源帯片の電源プリント回路板をその光源帯片の光源と透過面との間に含むことができる。
【0022】
本発明の別の態様によると、本発明による照明モジュールの製造方法が提供される。本方法は、以下のステップ:
−2つの表面の間に画成された空間に少なくとも1つの組立体を載置するステップであって、これらの表面のうちの第1の表面は戻し面を画成し、これらの表面のうちの第2の表面は透過面を画成し、各組立体は、
・(好ましくは互いに一体化された)複数の光源を備えた帯片、および
・この帯片の各光源に、
○各光源に付属の(および好ましくはその光源に一体化された)透過反射体であって、光源から出射された光がその光源から出力されるように構成されたその光源の出射面と透過面との間にその光源に付属の透過反射体が配置されるように、透過面側に向いた反射面を有する透過反射体、および/または、
○各光源に付属の(および好ましくはその光源に一体化された)戻し反射体であって、光源の出射面がその光源に付属の戻し反射体と戻し面との間に配置されるように、戻し面側に向いた反射面を有する戻し反射体、
を備える、ステップと、
−各光源が導光体の内部に配置されるように、導光体を形成するために初期状態においては液体またはペースト状の材料で空間を充填するステップと、
−この材料を固化するステップと、
−各組立体に一体化された導光体を両表面の間から取り出すことによって、導光体を脱型するステップと、
を含むことを特徴とする。
【0023】
透過反射体と戻し反射体の両方が存在する場合、各組立体の全ての光源に付属の透過反射体と戻し反射体とは、好ましくは、フィルムまたは長尺形材などの同一物体の2つの対面に配置される。
【0024】
戻し面を画成する表面は、好ましくは各組立体に接触する。
【0025】
透過面を画成する表面は、好ましくは何れの組立体にも接触しない。
【0026】
各光源帯片は、光をほぼ同じ出射方向に出射する複数の光源を含む少なくとも1つの第1光源列と(好ましくは第1列に平行な)第2光源列とを備えることができ、第1列の光源は、第2列の光源の光出射方向とはほぼ反対の出射方向に光を出射する。
【0027】
各組立体は、この組立体の光源帯片の光源を担持する電源プリント回路板をさらに含むことができる。
【0028】
この場合、
−各光源帯片において、光源帯片の電源プリント回路板を両表面の間に載置すると、この回路板をその光源帯片の光源と透過面との間に含めることができる、または、
−各光源帯片において、光源帯片の光源を両表面の間に載置すると、これらの光源をその光源帯片の電源プリント回路板と透過面との間に含めることができる。
【0029】
両表面は、この空間を閉じるシーリング材によって封印可能である。
【0030】
非限定的なさまざまな実施方式および実施形態の詳細説明を以下の添付図面を参照して読むことにより、本発明のさらなる利点及び特徴が明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0032】
これらの実施形態は決して限定的なものではない。より具体的には、以下においてその他の特性から孤立して記述されている特性群のみを備えた本発明の複数の代替実施形態は、(その特性群がその他の特性を含む文中で孤立していたとしても)その特性群が十分に技術的利点をもたらすか、または本発明を従来技術から差別化するのであれば、本発明の代替実施形態として考えられる。この特性群は、好ましくは機能的特性を少なくとも1つ含み、構造上の詳細を含まないか、または構造上の詳細の一部分が従来技術に対して本発明を差別化するか技術的利点をもたらすのに十分であれば、その部分のみを含む。
【0033】
最初に
図1乃至
図3を参照して、本発明による照明モジュールの第1の好適な実施形態1を説明する。
【0034】
照明モジュール1は、以下の用途に使用可能である。
−例えば室内に、または自動車の天井灯として、光環境を生じさせる。
−棚または家具の収納物を照明する。この場合の照明モジュール1は平らであり、嵩張らず、熱を殆ど放出しない。
−1組のネオン管の代わりに、室または物体を照明する。
−さまざまな物体、例えばスーパーマーケット部門における小型タグまたは街路の大型広告ポスター、を背面照明する。
−商業サイン、広告ポスター、または道路標識を背面照明する。
−LCD画面、特に大型LCD画面、を背面照明する。
【0035】
照明モジュール1は、複数の光源2を含むいくつかの平行帯片7を備える。各帯片7は、その光源2の他に、その帯片7の光源2を担持してこれら光源2に電力を供給するように構成された電源プリント回路板10を備える。この回路板10は、一般に、
−デュポン社から発売されているカプトン(登録商標)フィルムなどの厚さ数十ミクロン(一般に0.1mm)のポリアミドフィルムを備えた、「フレックス」とも呼ばれる、可撓性回路板、
−または、一般にFR4タイプのエポキシ樹脂などの反射性プラスチック材料から成る、好ましくは厚さ0.5mm未満の、薄型回路板、
である。
【0036】
各光源2は、発光ダイオード(LED)である。各光源2は「側面」型LEDである。すなわち、各光源は、この光源を担持している回路板10の部分にほぼ平行な出射方向9または29に光を出射するように構成される。これら光源は、一般に0.2mmと2mmの間の厚さを有し、例えば、日亜化学工業株式会社から発売されている「側面」型LED型番NSSW208T、厚さ0.8mm、または型番NSSW105T、厚さ0.5mm、を備えることができる。
【0037】
図2は、照明モジュール1の複数の帯片7のうちの1つを示す。各帯片7は、いくつかの光源列17、18を備えている。各光源列17または18は、整列方向に沿ってほぼ整列された複数の光源2を含む。
【0038】
本実施形態において、各帯片7は、光源2の列を2列17、18のみ含む。第1列18の各光源2は、ほぼ同じ出射方向9に光を出射するように配置され、第2列17の各光源2は、ほぼ同じ出射方向29に光を出射するように配置され、第1列の光源2の出射方向9は、第2列の光源の出射方向29のほぼ反対方向である。1つの光源2の各出射方向9または29は、その光源2が出射する光の立体出射角度の中心となる方向である。各出射方向9または29は、戻し面5に平行である。各出射方向9または29は、透過面4に平行である。
【0039】
照明モジュール1は、導光体3をさらに備える。導光体3は、
−光源2から出射された光を透過させて照明(例えば光環境による照明)対象の物体まで、または背面照明対象の物体(例えば広告ポスターまたはナンバープレート)まで、到達させる透過面4と、
−透過面4に対向する戻し面5と、
を備える。
【0040】
戻し面5または透過面4はそれぞれ構造化可能である。すなわち、レリーフ構造、例えば高さ約1mm、幅約3mmの球状キャップまたは錐体を複数横並びにした構造など、を設けることができる。
【0041】
光源2は、透過面4と戻し面5との間の導光体3の内部に配置される。光源2は、戻し面5から導光体3の内部に挿入される。
【0042】
各光源2は、導光体3内の出射方向に光を出射するように構成される。
【0043】
導光体3は、次の2つの部分を備える。すなわち、
−光源2から出射された光を導光体3の外に導くように、この光を実質的に吸収しない透明材料で作られた主部3aと、
−各帯片7対応に主部3aに設けられた、帯片7を収容するように構成された空洞3b。
【0044】
照明モジュール1の製作時、各空洞は初期状態においては空であり、その後に透明な充填材料で充填される。この充填材料は、初期状態では液体またはペースト状であり、光源が空洞3bに挿入された後に固化される。したがって、光源2は導光体3内に、導光体3と光源2との間に中間空間なしに、特に空隙なしに、配置される。導光体3の材料は、ポリメチルメタクリラート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、および/またはポリエステルを含むことが好ましい。導光体3の厚さは、例えば4mm(一般には0.3mmと10mmの間)である。この充填は任意であるが、光源2から出射された光の結合を導光体の残りの部分3aの内部において大幅に向上させるので極めて好都合である。この充填材料は、主部3aと同じ材料であることが好ましい。
【0045】
各プリント回路板10は、光源2に電気的に接続された抵抗器(図示せず)、一般には3つのLED型光源から成る群ごとに1つの抵抗器、をさらに備える。直流14V電源の場合は、一般に4つのLED型光源から成る群ごとに1つの抵抗器が存在する。
【0046】
光源は、例えばニューメン・テクノロジー(NUMEN Technology)ブランドの電子ドライバ、例えば照会番号NU501のSOT23−3、SOT23−5、またはSOT89−3タイプ、によって駆動されると都合がよい。
【0047】
導光体3、すなわち主部3aと複数の空洞3b、は国際公開第2009/125104号に記載されているような方法に従って、または仏国特許出願公開第1053733号に記載されているような押出成形によって、製作されることが好ましい。
【0048】
照明モジュール1は、光源2から出射された光を導光体3の内部に戻すための手段6をさらに備える。この戻し手段6は、戻し面5側に設けられる。この手段は、一般には以下の要素を備える。すなわち、
−戻し面5上に直接施された、好ましくは白色の、塗料層または反射インク、または
−戻し面に直接貼り合わされた反射フィルム。
【0049】
したがって、本発明によると、戻し面5と反射手段6との間への湿気または塵の侵入を防止できる。
【0050】
さらに、本発明による戻し面上の反射フィルム、または塗装、またはインク、の使用は、従来技術によるレーザーエッチングされた溝の使用に比べ、
−より高い総輝度をもたらし、ひいてはより良好な照明をもたらすという利点を有する。しかし、
−照明の均一性の低下という欠点を有する。ただし、この不具合はあまり重大ではない。その理由は、本発明では、この不均一性を目立たなくするために、複数の光源帯片を導光体の内部で互いに十分に近接させて配設できるからである(2つの光源帯片間の距離は、一般には10cmと15cmの間)。
【0051】
戻し手段6は戻し面5に、戻し手段6と戻し面5との間に中間空間なしに、または少なくとも大部分(すなわち、面積の50%超)に中間空間なしに、具体的には真空、空気、またはガス空間なしに、被覆または接着される。
【0052】
光源2の各出射方向9または29は、透過面4または戻し面5に垂直に交差せず、その光源2から透過面4または戻し面5にほぼ平行であるか、あるいは透過面4または戻し面5に対してわずかに斜めである。
【0053】
導光体3はほぼ板状の形状であり、導光体の境界を定める2つの対向面、すなわちほぼ平面状の透過面4とほぼ平面状の戻し面5、を備える。この板は可撓性であり、平板化することも、曲面形状を取らせることもできる。透過面4は、光源2から導光体3の内部に出射された光が導光体3を通過し導光体3から出て照明対象の物体に達するように構成される。照明対象の物体は、導光体3の外側、導光体3に対して透過面4側、に配置される。具体的な一照明種別として、この物体を背面照明することができる。すなわち、この物体は観察者と導光体3との間に配置される。戻し面5は、透過面4に対向する。戻し面5は、透過面4にほぼ平行である。導光体3は透過面4を戻し面5に接続する境界面8(側縁とも呼称)をさらに備えるので、光源2は境界面8によって囲まれた導光体3の内部に配置される。
【0054】
照明モジュール1は、各光源2に付属の透過反射体12を光源2ごとにさらに備える。この透過反射体12は、透過面4に平行な方向に少なくとも部分的に沿って延在する。この透過反射体は透過面4側に向けられた反射面13を有するので、光源に付属の透過反射体12は、この光源の出射面14(点線で図示)と透過面4との間に配置され、この出射面14はこの光源2から出射された光をこの光源から出力するように構成される。各透過反射体12は、光を反射する白色面、一般には反射性白色インクまたは塗料の薄層、を備えた白色反射体であることが好ましい。各透過反射体12は、光源2から出射された光を反射する反射体である。反射とは、本明細書においては、好ましくは、可視光線(すなわち、波長400nm乃至700nmの光)の90%超を反射することを意味する。各透過反射体は不透明である。不透明とは、本明細書においては、好ましくは、可視光線を通さない、より具体的には可視光線の少なくとも90%の通過を妨げる、ことを意味する。
【0055】
各透過反射体12は、透過反射体に対応する光源2と透過面4との間にスクリーンを形成するように構成される。このようなスクリーンは、導光体3の残りの部分に対して明るすぎる光の帯が各光源帯片7に生じることを防止する。ただし、このように単純に不透明なスクリーンは、各光源帯片7において導光体3の残りの部分に対して明るすぎる光の帯を導光体3の残りの部分に対して暗すぎる光の帯に変えるおそれがある。各透過反射体12によって形成された「スクリーン」が光を透過面側に反射するようにさらに構成されることによって、この露光不足という危険性の克服が可能になる。
【0056】
各透過反射体12は、導光体3と透過反射体との間に一切の中間空間、具体的には真空、空気、またはガス空間、が存在しないように、照明モジュール1の導光体3に一体化される。空気が存在しないことにより、透過反射体12で直接反射されるため、空気が存在する場合に比べ、はるかに大量の光の出力を可能にする。
【0057】
照明モジュール1は、各光源に付属の戻し反射体(またはミラー)15を光源ごとにさらに備える。戻し反射体15は戻し面5側に向けられた反射面16を有するので、各光源の出射面14は、その光源に付属の戻し反射体15と戻し面5との間に配置される。各戻し反射体15は、その戻し面に平行な方向に少なくとも部分的に沿って延在する。各戻し反射体15は、一般には薄い金属蒸着反射層を備えた金属反射体であることが好ましいが、一部の代替実施形態においては、光反射性白色面、一般には反射性白色インクまたは塗料の薄層、を備えた白色反射体とすることもできる。各戻し反射体15は、好ましくは、可視光線(すなわち波長400nm乃至700nmの光)の90%超を反射する反射体である。各戻し反射体15は不透明である、すなわち、可視光線を通さない。より具体的には、可視光線の少なくとも90%の通過を防止する。
【0058】
各戻し反射体15は、戻し反射体15に対応する光源2から出射された光の「放出」の向上を可能にするので、この光は、その光源2に付属の戻し反射体15または透過反射体12によって形成された不透明スクリーン下に閉じ込められない。
【0059】
各戻し反射体15は、対応する光源2と透過面4との間にスクリーンを形成するように構成される。各戻し反射体15は、導光体と透過反射体との間に一切の中間空間、具体的には真空、空気、またはガス空間、が存在しないように、照明モジュール1の導光体3に一体化される。
【0060】
各光源2に付属の透過反射体12と戻し反射体15とは、その光源2が挿入される空洞3bの底部に設けられた物体21の2つの対面にそれぞれ配置される。この物体21は、光源2からの光に対して透明であることが好ましい。より正確には、同じ光源2に付属の透過反射体12と戻し反射体15とは、
図3に示されているような同一フィルムの2つの対面にそれぞれ配置される。各帯片7において、帯片7の光源列ごとに1つのフィルムが存在し、各フィルムはその帯片7の1つの列に沿って延在する。各フィルムは、一般には、
−空洞3bの底部に蒸着された(および好ましくは接着された)プラスチックフィルム、例えば金属層が白色ポリエチレンテレフタラート(PET)層の1つの面に(好ましくは真空下で)蒸着されたPET層、または金属層が2つの白色PET層の間に(好ましくは真空下で)蒸着された2つのPET層、またはコタック社のGIN−137フィルム、
−あるいは、一般には塗料またはインクを空洞3bの底部に噴霧することによって空洞3bの底部に直接施された反射性白色塗料またはインクフィルム、
である。
【0061】
図3に示されているように、各光源2に付属の戻し反射体15の反射面16はその光源の始端から傾斜しているので、その光源からの光の出射方向9または29に沿って移動してその光源を担持している帯片から遠ざかるに伴い、戻し面5と反射面16との間の距離が増す。これにより、光は反射体12、15の下に「封入」されず、または「閉じ込め」られず、むしろ光の「放出」すなわち導光体内での結合を向上させることができる。
【0062】
複数の光源2を備えた各帯片7において、それぞれ別の光源に付属の複数の戻し反射体15は、その光源帯片の光源列17、18ごとに一続きの反射帯片を形成する。この反射帯片はその列17、18に沿って延在し(すなわち、その列の整列方向に沿って延在し)、同じ光源帯片の反射帯片同士は光を通す無反射性中間空間19によって互いに離隔される。したがって、各光源帯片7の中間部が暗くなりすぎることが回避されるので、輝度の均一性が向上する。
【0063】
照明モジュール1は、各光源帯片7からの光をその光源列17、18の反射帯片間の中間空間19に反射させる手段23を各光源帯片7の両光源列17、18間に備える。この手段は、一般には以下のどちらか一方を備える。
−光源列の間の各回路板10上に蒸着されたプラスチックフィルム、例えば白色ポリエチレンテレフタラート(PET)層の1つの面に金属層が(好ましくは真空下で)蒸着されたPET層、または2つの白色PET層の間に金属層が(好ましくは真空下で)蒸着された2つのPET層、またはコタック社のGIN−137フィルム、
−あるいは、一般には塗料またはインクを噴霧することによって光源列に直接施された反射性白色塗料またはインクフィルム。
【0064】
各反射帯片は、各光源から出射された光を吸収するように構成された無反射性暗色帯片20をその光源帯片の各光源から最も遠い端縁に沿って備える。各暗色帯片20は、空洞3bの外縁と導光体3の残りの部分との間の界面によって引き起こされる反射帯片の端部と導光体3の残りの部分との間の輝度ムラを緩和できる。
【0065】
さらに、各光源帯片7において、それぞれ別の光源に付属の複数の透過反射体12は、その光源帯片の光源列17、18ごとに一続きの反射帯片を形成する。この反射帯片は列17または18に沿ってそれぞれ延在し、同じ光源帯片の反射帯片同士は光を通す無反射性中間空間19によって離隔される。したがって、各光源帯片7の中間部が暗くなりすぎることが回避されるので、輝度の均一性が向上する。
【0066】
導光体3は、無反射性暗色帯片24を光源列ごとに備える。この帯片24は、その列の光源から出射された光を吸収するように構成され、その光源列に対応する透過反射体12の下の戻し面側に、より正確にはその光源列の各光源から最も遠いその透過反射体12の端縁の少なくとも全長下に、設けられる。各暗色帯片24は、空洞3bの外縁と導光体3aの残りの部分との間の界面によって引き起こされる反射帯片の端部と導光体3の残りの部分との間の輝度ムラを緩和できる。
【0067】
なお、
図3を参照すると、照明モジュール1において、各光源帯片7の光源2は、その光源帯片の光源を担持する電源プリント回路板10と透過面4との間に含まれていることに注目されたい。
【0068】
次に、
図4を参照して、本発明による照明モジュールの第2実施形態11について、
図1乃至
図3の第1実施形態の照明モジュール1との相違点に関してのみ、説明する。
図3と同じように、
図4は、本発明による照明モジュールの光源帯片7を中心とした部分のみを示す。
【0069】
照明モジュール11において、各光源に付属の透過反射体と戻し反射体とは、同じフィルムの2つの対面ではなく、同じ長尺形材21の2つの対面に配置される。各帯片7には、その帯片7の全ての光源列に共通な1つの長尺形材21が存在する。この長尺形材は、その帯片7の少なくとも1つの光源列の整列方向に沿って延在する。
【0070】
この長尺形材21は、反射材料、好ましくは可視光線の90%超を反射する材料、から成る。この材料は一般には白色であり、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマーなどのプラスチック材料を含む。
【0071】
この長尺形材の面16は金属化される、すなわち反射金属層を備える。
【0072】
さらに、照明モジュール11においては、この長尺形材の透過面側が凸形状であるため、各透過反射体12は透過面4側に凸形状を有する。
【0073】
さらに、照明モジュール11においては、各光源帯片7において、それぞれ別の光源に付属の複数の透過反射体12は、光源帯片の両光源列に沿って延在する、これらの列全てに共通な一続きの反射帯片を形成する。
【0074】
これに対し、1つの代替実施形態において、長尺形材21は、光を通す、一般には光の少なくとも50%を通す、または少なくとも90%さえも通す、透明材料から成る。このような長尺形材は、反射体12および15間の長尺形材の内部で光が分散されるので、光を均一化することができる。
【0075】
次に
図5を参照して、本発明による照明モジュールの第3実施形態101を、
図1乃至
図3の第1実施形態の照明モジュール1との相違点に関してのみ、説明する。
図3と同じように、
図5は、本発明による照明モジュールの光源帯片7を中心とした部分のみを示す。
【0076】
照明モジュール101において、各光源帯片の光源を担持する電源プリント回路板10は、その光源帯片7の光源2と透過面4との間に含まれる。
【0077】
さらに、照明モジュール101においては、各光源帯片7において、それぞれ別の光源に付属の複数の透過反射体12は、その光源帯片の両光源列に沿って延在する、これらの列全てに共通な一続きの反射帯片を形成する。
【0078】
さらに、照明モジュール101においては、各光源帯片7において、それぞれ別の光源に付属の複数の戻し反射体15は、その光源帯片の両光源列に沿って延在する、これらの列全てに共通な一続きの反射帯片を形成する。
【0079】
さらに、照明モジュール101においては、各光源2の透過反射体12と戻し反射体15とがその両面にそれぞれ配置される物体21は、その光源2を担持する回路板10である。したがって、各回路板10は、次の2つの反射面を備える。すなわち、
−透過面4側に向いた回路板10の面。この面は、透過反射体12(好ましくは白色反射体)の反射面13を備える。この反射面はこの回路板10を構成する反射材料によるもの、またはこの回路板10のこの面に分散された反射塗料またはインクによるものとすることが可能である。および、この面とは独立に、
−戻し面5側に向いた回路板10の面。この面は、戻し反射体15(好ましくは白色反射体)の反射面16を備える。この反射面は、回路板10を構成する反射材料によるもの、または回路板10のこの面に分散された反射塗料またはインクによるものとすることが可能である。
【0080】
最後に、各光源2に付属の戻し反射体15の反射面16は最初は傾斜しないので、その光源の光の出射方向9または29に追従してその光源を担持している帯片から遠ざかっても、戻し面5と反射面16との間の距離は一定であるが、その後少し離れてから傾斜するので、その光源の光の出射方向9または29に追従してその光源を担持している帯片から遠ざかるに伴い、戻し面5と反射面16との間の距離が増す。
【0081】
次に
図6を参照して、本発明による照明モジュールの第4実施形態102を、
図4の第2実施形態の照明モジュール11との相違点に関してのみ、説明する。
図3と同じように、
図6は、本発明による照明モジュールの光源帯片7を中心とした部分のみを示す。
【0082】
照明モジュール102において、各光源帯片の光源を担持する電源プリント回路板は、その光源帯片の光源と透過面との間に含まれる。
【0083】
さらに、照明モジュール102においては、各光源帯片7において、それぞれ別の光源に付属の複数の透過反射体は、その光源帯片の両光源列に沿って延在する、これらの列全てに共通な一続きの反射帯片を形成する。
【0084】
さらに、照明モジュール102においては、各光源帯片7において、それぞれ別の光源に付属の複数の戻し反射体は、その光源帯片の両光源列に沿って延在する、これらの列全てに共通な一続きの反射帯片を形成する。
【0085】
最後に、各光源2に付属の戻し反射体15の反射面16は、その光源の光の出射方向9または29に追従してその光源を担持している帯片から遠ざかっても戻し面5と反射面16との間の距離が一定であるように、傾斜しない。
【0086】
次に
図7を参照して、本発明による照明モジュールの第5実施形態103を、
図5の第3実施形態の照明モジュール101との相違点についてのみ、説明する。
図3と同様、
図7は、本発明による照明モジュールの2つの光源帯片7を中心とした部分のみを示す。
【0087】
照明モジュール103において、各帯片7は、単一の光源列2のみを含む。
【0088】
照明モジュール103において、少なくとも一部の光源2の出射方向29は、透過面4に平行ではなく、戻し面5にも平行でない。
【0089】
最後に、各光源2に付属の戻し反射体15の反射面16は、その光源の光の出射方向29に追従してその光源を担持している帯片から遠ざかるに伴い、戻し面5と反射面との間の距離が増すように、傾斜している。
【0090】
次に
図8を参照して、本発明による照明モジュールの第6実施形態104を、
図5の第3実施形態の照明モジュール101との相違点についてのみ、説明する。
図3と同様、
図8は、本発明による照明モジュールの光源帯片7を中心とした部分のみを示す。
【0091】
照明モジュール104において、少なくとも一部の光源2の出射方向9または29は、透過面4に平行ではなく、戻し面5にも平行でない。
【0092】
最後に、各光源2に付属の戻し反射体15の反射面16は、その光源の光の出射方向9または29に追従してその光源を担持している帯片から遠ざかるに伴い、戻し面5と反射面16との間の距離が増すように、傾斜している。
【0093】
図8に示されているような一代替実施形態においては、各回路板10が透過面4側で導光体3に直接接触する場合も考えられる。この場合、各回路板10は結果として次の2つの反射面を備える。すなわち、
−透過面4側に向いた回路板10の面。この面は透過反射体12a(好ましくは白色反射体)の反射面13aを備える。および、この面とは独立に、
−戻し面5側に向いた回路板10の面。この面は、戻し反射体15(好ましくは白色反射体)の反射面16を備える。
【0094】
別の代替実施形態においては、点線22で境界が示されている長尺形材上に各回路板10が置かれることが考えられる。この場合、各回路板10は結果として反射面を備える。すなわち、戻し面5側に向いた回路板10の面は、戻し反射体15(好ましくは白色反射体)の反射面16を備える。この長尺形材は、透過反射体12b(好ましくは白色反射体)の反射面13bを備えた、透過面4側に向いた面を有する。
【0095】
次に
図9を参照して、上記の本発明による照明モジュールの複数の実施形態のうちの何れか1つの代替実施形態を、これら実施形態との相違点についてのみ、説明する。
【0096】
この代替実施形態では、各光源帯片において、それぞれ別の光源に付属の複数の戻し反射体15は、相互間が不連続の複数の反射領域を形成する。換言すると、それぞれ1つの光源に付属の各戻し反射体15は、その他の光源に付属の戻し反射体とは別個のものであり、光を通す中間空間によって他の光源に付属の戻し反射体から離隔されている。それぞれ別の光源2に付属の各戻し反射体15の反射係数は、中心(一般には、その光源2に最も近い反射体15の点)において最大であり、その中心から遠ざかるほど低下する。
【0097】
さらに、この代替実施形態においては、各光源帯片において、それぞれ別の光源に付属の複数の透過反射体12は、相互に不連続の複数の反射領域を形成する。換言すると、それぞれ1つの光源に付属の各透過反射体12は、その他の光源に付属の透過反射体12とは別個のものであり、光を通す中間空間によってその他の光源に付属の透過反射体12から離隔されている。それぞれ1つの光源2に付属の各透過反射体12の反射係数は、中心(一般には、その光源2に最も近い反射体12の点)において最大であり、その中心から遠ざかるほど低下する。
【0098】
図9には、反射係数の低下が黒色からより明るい階調までのグレースケールによって示されている。
【0099】
図10は、光源2が向かい合わせになった複数の列を備えた1つの「側面」型LED帯片の斜視図である。本発明の上記の複数の実施形態または代替実施形態は、
図2による帯片のうちの1つ、またはいくつか、または各帯片の代わりに、
図10による帯片を使用することによって改造可能である。
【0100】
これは、特に、光源から出射された光を反射する、好ましくは可視光線の90%超を反射する、リブ25(ここでは、特に長尺形材21のリブ)によって各帯片7の光源列17、18が互いに離隔されている
図4の場合に適用可能である。
【0101】
図11は、以下の場合について、単一の光源帯片の光源列17、18に垂直な直線に沿った透過面4における輝度を50mm位置を中心として距離100mm(横座標軸)にわたって示すグラフである。
−
図6の照明モジュールに暗色帯片20がない場合(曲線30)。
−暗色帯片20および24がない、
図6の一代替実施形態の場合(曲線31)。曲線30と比べると、これらの暗色帯片は、特に各反射体の縁部において、曲線を平坦化(均一性を向上)するが、効率を多少低下させていることが分かる。
−暗色帯片20および24がなく、空洞3bが材料ではなく空気で充填されている、
図6の一代替実施形態の場合(曲線32)。曲線31と比べると、導光体の残りの部分3aを構成する樹脂などの材料で空洞3bを充填すると、導光体における光の均一性と結合(効率)とが向上することが分かる。
−暗色帯片20および24がなく、空洞3bが材料ではなく空気で充填され、反射体12および15がない、
図6の一代替実施形態の場合(曲線33)。曲線32に比べると、これらの反射体は曲線を劇的に平坦化(均一性を向上)することが分かる。
【0102】
縦座標軸は、1平方メートル当たりのルーメンで示す。
【0103】
リブまたは空洞3bの幅Lは13mmである。
【0104】
横座標軸の目盛りは40mmと60mmの間で拡大されている。
【0105】
次に
図12乃至
図16を参照して、
図3を参照して説明した照明モジュールの製作方法の工程を説明する。
【0106】
図12において、最初に導光体の主部3aが、一般には仏国特許出願公開第1053733号に説明されているような押出成形によって、製作される。
【0107】
導光体3は、導光体に挿入される光源帯片7を受け入れるための空洞3bを少なくとも1つ備えている。
【0108】
各空洞3bは、長手方向のトレンチ形状を有する。このトレンチは、このトレンチに平行な(すなわち、このトレンチの長手方向に平行に延在する)溝34を備える。溝34はこのトレンチを2つに分離し、光源の支持面(より正確には光源2の支持体10)を形成する。各溝34は、そのトレンチの内側のほぼ中心にある。勿論、溝34の使用は単に任意であり、溝34のない実施形態も考えられる。
【0109】
次に、反射体6、23、12、15が製作される。これについて、以下のいくつかの選択肢が考えられる。すなわち、
−
図13において、白色反射材料(例えば、PET)でプレート35(幾分か薄型であり、場合によってはフィルム)を、一般には積層または押し出し成形によって、製作し、これを戻し面5に貼り付ける。このプレートの導光体3側を向いた面には事前に接着剤が施される。次に、
図14において、このプレート35の少なくとも一部分が各空洞の底部に押し付けられて反射体12、15を形成するように、および/またはプレート35の一部が各空洞の溝34に押し付けられて反射体23を形成するように、および/またはプレート35の一部(一般には残りの部分)が戻し面5に押し付けられて反射体6を形成するように、このプレート35を一般には刃身または刃縁によって切り取り、プレート35と導光体3とから成る組立体を積層するか、またはプレート35を導光体3に押し付ける。
−
図14において、反射体12、15が各空洞の底部に形成されるように、および/または反射体23が各空洞の溝34の最上部に形成されるように、および/または反射体6が戻し面5に形成されるように、反射性白色塗料またはインクが導光体の戻し面5側に直接噴射される。
【0110】
その後、任意で、複数の黒色帯片20を、例えば黒色インクまたは塗料の噴射によって、または接着剤付き黒色帯片または黒色の感圧性接着帯片として、挿入することができる。
【0111】
次に、
図15において、光源帯片7を各トレンチに1つずつ挿入する。帯片7は、一般には、1つ以上のダイオード列コイルから成るシステムによって挿入される。各コイル(図示せず)は、トレンチの内側に向けて繰り出され、少なくとも1つの光源列をこのトレンチ内に挿入するように構成(駆動)される。各空洞3bまたはトレンチにおいて、各対の隣接列17、18は溝34によって互いに隔てられる。
【0112】
挿入された帯片ごとに、空洞3bに挿入された帯片と導光体3aの残りの部分とを隔てる空洞3bの空間36に、初期状態では流体でその後に固化する材料が充填される。この材料として、例えばエポキシ樹脂、またはポリメチルメタクリラート(PMMA)、またはエポキシアクリラート、エポキシメタクリラート、ウレタンアクリラート、ウレタンメタクリラート、アクリラートなどのアクリラート系またはメタクリラート系の材料が挙げられる。この材料は、導光体3aの残りの部分と同じ材料であることが好ましい。したがって、中間の空気間隙がなくなるので、反射による光エネルギーの損失を減らすための反射防止処理をトレンチの内面に施す必要がない。充填対象の各空洞において、この空間36の充填には、一般には、流体材料を以下の場所に注入するノズルまたは針(図示せず)が用いられる。
−帯片7の挿入前のトレンチ。空間36内の材料は帯片7の挿入直後は未だ流体であり、その固化によって挿入された帯片を導光体に接着する、または
−帯片挿入後の空間36。空間36に挿入された流体材料は、その固化によって挿入された帯片を導光体3に接着する。
【0113】
次に、
図16において、各帯片24を戻し面5側に設ける。
【0114】
なお、主部3aと部分35との組み合わせによる本発明によるこの製作方法は、
図7に示されている本発明による照明モジュールに適用可能であることに注目されたい。
【0115】
図17に示されているように、本発明による照明モジュールの何れの実施形態または代替実施形態においても、
図2に示されている「側面」型光源を備えた各帯片7の代わりに、
図18に示されているような「正面」型光源2を備えた帯片を用いることもできる。
図17は、
図3の照明モジュールに対してこのような置換を行った場合を示す。
【0116】
光源2を担持する回路板10の部分にほぼ垂直な出射方向9または29に光を出射するように光源2が構成されている場合、この光源2は「正面」型と呼ばれる。
【0117】
図18は、「正面」型LED帯片の斜視図である。図示のように、光源列は背中合わせ(出射方向29または9)または向かい合わせ(出射方向29bisおよび9bis)に配置可能である。
【0118】
この文書全体を通して、単語「各(“chaque”)」または「ごとに(“chaque”)」の使用は、各要素が、他の複数の異なる要素の存在を排除せずに、考えられることを意味する。例えば、「本発明による照明モジュールは透過反射体を光源2ごとにさらに備える」と言うとき、これは各光源2について考えていることを意味する。実際には、反射体が対応付けられてなく、それぞれ固有の役割を有する追加の光源をこの照明モジュールに追加することも本発明の範囲内で可能である。
【0119】
次に
図19乃至
図22を参照して、
図3乃至
図8を参照して前に説明した何れかの照明モジュールに適用可能な本発明による照明モジュールの別の製作方法の工程を説明する。特に、
図19乃至
図22は、既述の参照符号をいくつか含んでいるので、これらについては再度説明しない場合もある。
図19乃至
図22は、製作中の本発明による照明モジュールの一部分のみを示している。この部分は、複数の光源2を備えた単一の帯片7を含む。
【0120】
本発明によるこの製作方法においては、少なくとも1つの組立体90(好ましくはいくつかの平行帯片7を備えるように平行するいくつかの組立体)が両プレート91、92の平面97、98間に画成された空間93内に配置される。プレート91、92は、ガラスプレートであることが好ましい。
【0121】
平面97および98は互いに対向する。
【0123】
これらのプレートのうちの第1のプレート91の平面97は戻し面5を画成する。
【0124】
これらのプレートのうちの第2のプレートの平面98は透過面4を画成する。
【0125】
両プレート91、92は、空間93を閉じるシーリング材(図示せず)によって封印される。
【0126】
各組立体90は、上記のような(相互に一体化された)複数の光源2を備えた帯片7を備え、その平行な2つの光源列は反対方向9、29に出射するように構成される。組立体90の光源は、回路板10によって担持されることが好ましい。さらに、各組立体90は、その光源ごとに、上記のような透過反射体12および/または戻し反射体15を備える(可能なさまざまな代替実施形態によると、複数の不連続領域、いくつかの光源列に共通な反射帯片、列ごとに1つの反射帯片、その他、を備える)。各組立体90において、その複数の光源列はその複数の反射体12、15と一体化されている。
【0127】
1つの光源に付属の透過反射体12は、両プレート91、92間に載置されると、その反射面13が透過面4側を向くので、この光源に付属の透過反射体は、この光源から出射された光を光源から出力するように構成されたこの光源の出射面14と透過面4との間に配置される。
【0128】
1つの光源に付属の反射体15は、両プレート91、92間に載置されると、その反射面16が戻し面5側を向くので、この光源の出射面14は、この光源に付属の戻し反射体15と戻し面5との間に配置される。
【0129】
空間93に界接するプレート91の平面97は、各組立体90に接触する。
【0130】
空間93に界接するプレート92の平面98は、何れの組立体90にも接触しない。
【0131】
組立体90をプレート91、92間に載置した後、導光体3を形成するために、初期状態においては液体またはペースト状の材料を空間93に充填する。
【0132】
次に、この材料を、一般には重合によって、好ましくは加熱による重合によって、固化させる。導光体3は各組立体90に一体化される。
【0133】
導光体3のこの材料は、ポリメチルメタクリラート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、および/またはポリエステルを含むことが好ましい。好適な溶液はPPMAを含む。PPMAは、一般に50℃乃至65℃で一晩、その後、120℃で1時間で重合する。
【0134】
次に、型板として用いられたプレート91および92を(一般には20℃の室温において)取り除く。したがって、導光体3を両平面97、98間から取り出すことによって、導光体3を脱型する。
【0135】
したがって、本発明による照明モジュールは、1回の成形によって巧妙に製作可能であるので、光源2を載置するための空洞を必ずしも作成する必要がなく、製造コストを削減できる。この成形は、空洞の再封入が不要であるので、再封入による欠陥が発生するおそれがないため、導光体3の光学的連続性の向上をさらに可能にする。この成形は、反射体12、15を直接一体化することによって1回の処理で行える。
【0136】
図19または
図22の1つの実施形態によると、各組立体90において、各透過反射体と各戻し反射体とは、フィルムまたは長尺形材などの同一物体21の2つの対面に配置される。この物体21(
図19または
図22に示されている長尺形材)は、透明であることが好ましい。この物体は、好ましくは(例えば、耐溶剤性PET製の)長尺形材21であり、長尺形材21の少なくとも1つのリブ25を介して光源2に一体化される(または回路板10に接触する)。導光体の平面における光の流れを阻止しないように、各リブ25も透明である。各光源帯片において、光源帯片の光源は、両プレート91、92間に載置されると、この光源帯片の回路板10と透過面4との間に含まれる。
【0137】
図20または
図21の実施形態によると、各光源帯片において、光源帯片の回路板は、両プレート91、92間に載置されると、この光源帯片の光源と透過面との間に含まれる。この場合、
図5、
図6、
図7、および
図8の照明モジュールは、リブ25によって各光源帯片7の回路板10が戻し面5を画成する平面97に接続されることによって、各光源帯片7において完成されるべきであることに注目されたい。このような実施形態は、本発明による照明モジュールの耐密性の向上をもたらし、プリント基板10への外部の湿気の到達を防止する。
【0138】
図19、
図20、または
図21の実施形態によると、光源2が導光体3内に、導光体3と光源2との間に中間空間なしに、具体的には真空、空気、またはガス空間なしに、配置されるように、空間93が充填される。
【0139】
図22の実施形態によると、空間93の充填後も光源2が導光体3内に、導光体3と光源2との間に(空洞94内部の)真空、空気、またはガス空間を介在させて、配置されるように、各組立体90の帯片7の各光源2は長尺形材21によって画成された空洞94内に配置される。これにより、複数の光源2を備えた帯片7を交換するための、本発明による照明モジュールの保守が容易になる。
【0140】
図19、
図20、
図21、または
図22の実施形態によると、各組立体90は、戻し面5と戻し反射体15との間に配置された、好ましくは戻し面5と各光源2の出射面14との間に配置された、光を透過面4側に反射するように構成された別の(好ましくは金属製の)反射体95をさらに備える。
【0141】
図21の実施形態によると、各組立体90は、組立体の各光源2と戻し面5との間に配置された、或る厚さを有する透明材料96をさらに備えることができる。これは、各面4および5が光透過機能を有する「両面」型照明モジュールを可能にする。この場合、各組立体90は、複数の光源2を備えたその帯片の各側に、透過反射体12と戻し反射体15の対を備える。
【0142】
本発明の興味深い一代替実施形態において、各光源帯片7は、その一方の端部に電気コネクタ(または「電気接点」)を具備することができる。導光体3を形成する材料の固化後、これらのコネクタの各々に沿って材料を切り取ってコネクタを解放することによって、各コネクタへのアクセスが可能になる。この切断は、レーザー切断であることが好ましい。必要であれば、空気、または導光体3から抜き取り可能な導光体3とは異なる空気以外の材料、のポケットを各コネクタに設けることによって、各コネクタを出現させることができる。
【0143】
1つの代替実施形態において、面4および5は必ずしも平行でなくともよい。面4、5の一方は、もう一方の面に平行でなくともよく、または鋸歯形状を有することもできる。
【0144】
勿論、本発明は、上記の例に限定されず、本発明の範囲から逸脱することなく、これらの例に多数の変更を加えることができる。
【0145】
勿論、本発明のさまざまな特性、形態、代替実施形態、および実施形態を互いに関連付けることもできる。