特許第5963183号(P5963183)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5963183
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】ベルトコンベヤー装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 21/14 20060101AFI20160721BHJP
   B65G 21/12 20060101ALI20160721BHJP
   B65G 67/02 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   B65G21/14 A
   B65G21/12 A
   B65G21/14 D
   B65G67/02
【請求項の数】2
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-130366(P2015-130366)
(22)【出願日】2015年6月29日
【審査請求日】2015年7月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515118276
【氏名又は名称】相模コンベヤー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】田淵 元
【審査官】 大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−002367(JP,A)
【文献】 実開昭55−143213(JP,U)
【文献】 実開昭48−029585(JP,U)
【文献】 特開2006−225100(JP,A)
【文献】 実開平04−009826(JP,U)
【文献】 実開平04−135523(JP,U)
【文献】 特開2000−289826(JP,A)
【文献】 実開昭58−001012(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 21/12、21/14
B65G 41/00
B65G 67/00−67/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮可能なコンベヤー部を有したベルトコンベヤー装置であって、
本体部と、
前記本体部の長さ方向に移動可能に設けられ、かつ、人が搭乗して作業を行うことができる踏み台が先端に取り付けられた可動部と、
前記本体部を支持する少なくとも2つの支持部と、
前記支持部に設けられ、前記本体部を移動させる移動手段と、を備え、
前記支持部は、前記本体部の両端に設けられ、
前記支持部には、それぞれ高さ調節機構が設けられており、
前記可動部の伸長方向の一端には、前記可動部の下方へ延びる補助支持部が設けられ、
前記補助支持部は、その基端が可動部の先端に連結され、自由端が前記基端を支点に前記可動部の後方へ回動可能に構成されていることを特徴とする、ベルトコンベヤー装置。
【請求項2】
前記可動部の長さ方向に移動可能に設けられた第2可動部をさらに備えることを特徴と
する、請求項に記載のベルトコンベヤー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両への荷積み及び荷おろしの際に用いられるベルトコンベヤー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大量の貨物を扱う商業施設や倉庫施設、及び、流通施設には、トラック等の車両が荷積み及び荷おろしを行うトラックヤードと呼ばれるエリアがある。このトラックヤードには、複数の搬出入戸口(積荷ドック)が設けられており、複数台の車両が同時に貨物の搬出入作業を行えるよう構成されている。
【0003】
一般に、この積荷ドックにおいて、貨物の搬出入作業を行う際には、車両の荷台中に荷車やフォークリフト等を乗り入れて、貨物の荷積み及び荷おろしを行っている。この時、車両の荷台と積荷ドックとの間に生じた間隙や高低差を解消するために、手作業で高強度な渡り板を架け渡したり、ドックレベラ―と呼ばれる傾斜機構や昇降機構を有した装置をそれぞれの積荷ドックに設置していた。
【0004】
しかしながら、上記の方法では、全ての荷物を積み終える(又は、おろし終える)まで、荷車やフォークリフトが何度も荷台を往復する必要があり、作業者にとって相当な手間となっていることに加え、作業時間が増大してしまうという問題があった。
【0005】
このような問題に対して、伸縮可能なコンベヤー装置を、積荷ドックからトラックの荷台内に挿入して、貨物を荷台内へ搬送する技術が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。このように、コンベヤー装置によって貨物を搬送することで、荷車やフォークリフトが何度も往復する手間を省いて、作業時間を短縮させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−2367号公報
【特許文献2】特表2003−519062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このようなコンベヤー装置を用いた場合、確かに、貨物を搬送のために、往復する手間が無くなり、作業時間を短縮できるものの、次のような問題もある。
【0008】
第1に、設備コストが高くなってしまうという問題である。例えば、特許文献1に記載のトラックローダーや特許文献2に記載の伸縮可能コンベヤーは、従来のドックレベラー等の装置と同様に、積荷ドックに固定して使用する構成となっている。そのため、ドックヤードにある全ての積荷ドックに装置を設ける必要があり、設備コストが高くなってしまうという問題がある。また、積荷ドックに装置の取付けを行う際にも、大掛かりな工事が必要となり、コストが増大してしまう。
【0009】
第2に、高さ調節機能が不十分であるという問題である。現在使用されている積荷ドックの高さやトラックの荷台高さは、全国的に統一されているとは言えず、トラックの種類や地域、製造年によってバラツキがある。
例えば、低床ボディの4tトラックでは750mm程の荷台高さであるが、大型トラックになると950〜1000mmであり、また、年型の古い高床ボディの大型トラックになると1400mm程である。さらに、積荷ドックについてもトラックの車高に合わせて設定されるため、建設時期によって高さが異なる。
このように、トラックの荷台や積荷ドックの高さは様々であるにもかかわらず、従来のベルトコンベヤー装置には、これらの高さに柔軟に対応可能な高さ調節機能は設けられていなかったという問題がある。
【0010】
本発明者は、実際に、地域が異なるトラックヤードへの視察を行い、上記のような問題を見出した。そして、試行錯誤を繰り返した結果、ベルトコンベヤー装置に移動手段を設け、装置を複数箇所で使用可能に構成することや、コンベヤー装置の各支持部に高さ調節機能を設けることにより、上記問題を解決するという考えに至った。
【0011】
本発明は、かかる実情に鑑み、装置自体を移動可能な構成とすることにより、低コスト化を図ることができるベルトコンベヤー装置を提供することを課題とする。
また、本発明は、上下移動及び傾斜可能に構成して、作業性を向上させることができるベルトコンベヤー装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明に係るベルトコンベヤー装置は、伸縮可能なコンベヤー部を有したベルトコンベヤー装置であって、本体部と、前記本体部の長さ方向に移動可能に設けられた可動部と、前記本体部を支持する少なくとも2つの支持部と、前記支持部に設けられ、前記本体部を移動させる移動手段と、を備え、前記可動部の伸長方向の一端には、前記可動部の下方へ延びる補助支持部が設けられ、前記補助支持部は、その基端が可動部に連結され、自由端が前記基端を支点に前記可動部の長さ方向へ回動可能に構成されていることを特徴とする。
【0013】
このように、支持部に移動手段を設けることにより、1つの装置を複数の積荷ドックで使用することができる。そのため、全ての積荷ドックに搬入出用の装置を設ける必要がなく、設備費用を大幅に削減することができる。
また、支持部に移動手段を設けることにより、積荷ドックの高さやトラックの車高に合わせて、高さ調節を行う最適な位置にベルトコンベヤー装置を配置することができる。
【0014】
本発明の好ましい形態では、前記支持部は、前記本体部の両端に設けられていることを特徴とする。
このように、本体部の両端に支持部を設けることで、伸長時の可動部に貨物が積載された場合であっても、ベルトコンベヤー装置が容易に浮いてしまうことを抑制することができる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記支持部には、それぞれ高さ調節機構が設けられていることを特徴とする。
このように、本体部に設けられた2つの支持部に高さ調節機構を設けることにより、より精密にコンベヤー部の高さの調節を行うことができ、上下移動及び傾斜可能に構成して、作業性を向上させることができる。
【0016】
本発明の好ましい形態では、前記可動部の伸長方向の一端には、補助支持部が設けられていることを特徴とする。
このように、可動部の先端に補助支持部を設けることで、コンベヤー部を3箇所で支持して、貨物の搬送時の安定性を向上させることができる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、前記可動部の長さ方向に移動可能に設けられた第2可動部をさらに備えることを特徴とする。
このように、第2可動部を設け、3段階で伸長するようにしたことで、伸長時に同様の長さを有する2段階で伸縮するコンベヤー装置に比して、コンパクトに収納することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、装置自体を移動可能な構成とすることにより、低コスト化を図ることができるベルトコンベヤー装置を提供することができる。
また、本発明は、上下移動及び傾斜可能に構成して、作業性を向上させることができるベルトコンベヤー装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態1に係るベルトコンベヤー装置の使用状態における側面図である。
図2】本発明の実施形態1に係るベルトコンベヤー装置の短縮時の側面図である。
図3】本発明の実施形態1に係るベルトコンベヤー装置の短縮時の側面図である。
図4】本発明の実施形態1に係るベルトコンベヤー装置の矢視図を示し、(a)は図3のG矢視であり、(b)は図3のB矢視であり、(c)は図3のA矢視であり、(d)は図3のF矢視である。
図5】本発明の実施形態1に係るベルトコンベヤー装置の伸長時の側面図を示し、(a)は中間部〜先端部であり、(b)は後端部〜中間部である。
図6】本発明の実施形態1に係るベルトコンベヤー装置の先端部を示す側面図である。
図7】本発明の実施形態1に係るベルトコンベヤー装置の後端部を示す側面図である。
図8】本発明の実施形態1に係るベルトコンベヤー装置のコントローラーの正面図である。
図9】本発明の実施形態1に係るベルトコンベヤー装置の使用状態を示し、(a)は短縮時であり、(b)は伸長時である。
図10】本発明の実施形態1に係るベルトコンベヤー装置の高さ調節機能を示し、(a)はコンベヤー部を下げた様子であり、(b)はコンベヤー部を水平にした様子であり、(c)はコンベヤー部を上げた様子である。
図11】本発明の実施形態2に係るベルトコンベヤー装置の側面図であり、(a)は短縮時であり、(b)は伸長時である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を図面に示した好ましい実施形態1〜2について詳細に説明する。本発明の技術的範囲は、添付図面に示した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、適宜変更が可能である。
【0021】
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係るベルトコンベヤー装置Aの使用状態を示す側面図である。このベルトコンベヤー装置Aは、長さ方向に伸縮するコンベヤー部1と、移動手段を有する支持部2と、これらコンベヤー部1及び支持部2の制御を行う制御部3と、を備えている。このベルトコンベヤー装置Aは、コンベヤー部1をトラックTの荷台T1内に伸長させて、貨物Cを搬送することができる。
なお、これ以降、方向を示す際には、コンベヤー部1の伸長方向を前方とし、短縮方向を後方とする。
【0022】
コンベヤー部1は、図2及び図3に示すように、本体部11と、この本体部11の長さ方向に移動可能に設けられた可動部12と、この本体部11と可動部12の周囲を摺動自在に設けられたコンベヤーベルト13と、を有している。
【0023】
図2及び図3は、コンベヤー部1が短縮した状態を示す側面図であり、可動部12を後方に移動させた様子を示している。なお、図3においては、コンベヤーベルト13の位置が分かりやすいよう、コンベヤーベルト13を太線で強調して示している。
【0024】
本体部11は、7〜13mの長さと、0.5〜1.5mの幅と、10〜20cmの高さと、を有し、内部に中空部が設けられた長方形状に形成されている。
この本体部11の内部には、可動部12をスライド移動させるためのモーター11a及び回転体11bと、コンベヤーベルト13を摺動させるためのモーター11c及び回転体11dと、コンベヤーベルト13の軌道を補助するためのガイド11eと、コンベヤーベルト13を下から保持するスリ板11fと、が設けられている。
【0025】
スリ板11fは、図4(a)及び図4(b)に示すように、コンベヤーベルト13が摺動する本体部11の最上面に設けられており、コンベヤーベルト13が抵抗なく走行できるよう、摩擦抵抗の少ない材料で形成されている。
【0026】
可動部12は、本体部11内にスライド移動可能なように、本体部11よりも小径に形成されており、6〜12mの長さと、0.4〜1.4mの幅と、8〜18cmの高さと、を有している。この可動部12には、コンベヤーベルト13の軌道を補助するためのガイド12aと、コンベヤーベルト13を下から保持するスリ板12bと、回転体11bの回転運動を受け付ける受動部12cと、踏み台12dと、が設けられている。
【0027】
スリ板12bは、コンベヤーベルト13が摺動する可動部12の最上面に設けられている。また、スリ板12bは、図4(b)に示すように、本体部11のスリ板11fの下部に配置させられている。そのため、コンベヤーベルト13が、本体部11から可動部12に乗り移る境界においては、スリ板11fの厚さ分の段差しか生じない。
【0028】
この受動部12cは、可動部12の下面に設けられており(図5(a)参照)、本体部11に設けられた回転体11bの回転運動を受け付けてスライド移動する。その結果、コンベヤー部1は、伸縮可能なように構成されている。
【0029】
踏み台12dは、可動部12の先端付近に取り付けられており、人が搭乗して作業を行なうことができるよう設けられている。
【0030】
コンベヤーベルト13は、環状に形成されており、0.4〜1.4mの幅と35〜50mの周長と、8〜12mmの厚みを有している。このコンベヤーベルト13は、ゴムなどの摩擦係数の高い材料と、ナイロンなどの摩擦係数の低い材料との、少なくとも2層で構成されており、貨物Cが積載される表面には、摩擦係数の高い材料が、スリ板11f、12bと接触する裏面には、摩擦係数の低い材料が設けられている。
【0031】
図5は、コンベヤー部1が伸張した状態を示す側面図であり、可動部12を前方にスライド移動させた様子を示している。この時、短縮時には折り畳まれるように収納されていたコンベヤーベルト13が、伸長方向に引き出される。このようにして、短縮時と伸長時でコンベヤーベルト13の周長を変化させることなく、コンベヤー部1を伸長させることができる。
【0032】
支持部2は、図2及び図3に示すように、本体部11の前方の一端に設けられる前方支持部21と、本体部11の後方の他端に設けられる後方支持部22と、可動部12の前方の一端に設けられる先端補助支持部23と、前方支持部21と後方支持部22との間に設けられる中間補助支持部24と、を備えている。
【0033】
前方支持部21は、図4(c)及び図6に示すように、パンタグラフ式のリフター21aと、このリフター21aを設置する台座21bと、台座21bに設けられるキャスター21cと、を有している。
キャスター21cは、360度水平回転可能なように構成されており、ベルトコンベヤー装置Aを前後左右方向に移動させることができる。
【0034】
後方支持部22は、図4(a)及び図7に示すように、シリンダー22aと、このシリンダー22aが接続する台座22bと、この台座22bに設けられるキャスター22cと、シリンダー式のストッパー22dと、を有している。
ストッパー22dは、図4(a)に示すように、台座22bの下部に設けられており、ベルトコンベヤー装置Aが好ましい位置に配置された際に、このストッパー22dを伸長させてベルトコンベヤー装置Aの位置を固定することができる。
【0035】
先端補助支持部23は、図4(d)及び図6に示すように、可動部11の先端に回動自在に取り付けられた支持棒23aと、この支持棒23aの下端に設けられるキャスター23bと、この支持棒23bと可動部12とに接続したシリンダー23cと、を有している。
この先端補助支持部23は、図6に示すように、シリンダー23cの伸縮動作によって、支持棒23aが回動させられて、キャスター23bを荷台T1の床面に接地させる。
【0036】
中間補助支持部24は、先端保持支持部23と同様の構成であり、回動自在に取り付けられた支持棒24aと、この支持棒24aの下端に設けられるキャスター24bと、この支持棒24bと本体部11との間に設けられるシリンダー24cと、を有している。
この先端補助支持部23は、前方支持部21と後方支持部22との中間位置に設けられ、本体部1を3点で支持して安定性を向上させる。
【0037】
制御部3は、無線機が内蔵された制御盤31と、この制御盤31に信号を送るコントローラー32と、を有している。制御部3は、コントローラー32に入力された信号を受け付けて、コンベヤー部1及び支持部2の制御を行うことができるよう構成されている。このコントローラー32は、制御盤31から離れた場所からでも操作可能なペンダント式であることが望ましい。
【0038】
図8はコントローラー32の外観正面図を示しており、このコントローラー32には、コンベヤー部1及び支持部2の制御を行うボタン32a〜32lが設けられている。
ボタン32aは、起動前のブザーを鳴らすボタンであり、また、長押しすることでベルトコンベヤー装置Aの電源を入れることができるボタンである。ボタン32bは、ベルトコンベヤー装置Aの電源を切るボタンである。ボタン32c及び32dはコンベヤーベルト13の摺動方向を制御するボタンである。ボタン32e及び32fは、コンベヤー部1の伸縮距離を制御するボタンである。ボタン32g及び32hは、前方支持部21の高さを制御するボタンである。ボタン32i及び32jは、後方支持部22の高さを制御するボタンである。ボタン32kは、コンベヤーベルト13の速度を変化させるボタンであり、押すことでコンベヤーベルト13の速度を高速・低速に切り替えることができる。ボタン32lは、コンベヤーベルト13を停止させるボタンである。
【0039】
次に、本発明の使用方法について詳細に説明する。
【0040】
図9は、本発明に係るベルトコンベヤー装置Aの使用状態を示している。
図9(a)はコンベヤー部1の短縮時の様子を示している。このように短縮した状態で、ベルトコンベヤー装置Aを移動させて、荷台T1に可動部12を挿入するのに好ましい位置に配置させる。
図9(b)はコンベヤー部1の伸長時の様子を示している。このように伸長する際には、ストッパー22d等を用いてベルトコンベヤー装置Aが容易に動いてしまわないように、積荷ドックDに固定させる。
【0041】
また、安全上の観点から、ベルトコンベヤー装置Aの動作時には、各種インターロックを設けることが望ましい。
例えば、可動部12が最少に縮めた状態から2m以上伸ばす場合には、23aのキャスターが地面に設置していないとそれ以上伸ばすことができないようにインターロックを設定することが望ましい。また、本体部11を伸縮・昇降(傾斜)させている場合においても、コンベヤーベルト13を稼働させる事ができないようにインターロックを設けることが望ましい。
【0042】
図10は、積荷ドックの高さH1やトラックの荷台高さH2に応じて、コンベヤー部1の傾斜を調節する様子を示している。
図10(a)では、積荷ドックの高さH1の方が高いため、前方支持部21を下降させ、後方支持部22を上昇させて、可動部12の先端を下げて伸長している。
図10(b)では、積荷ドックの高さH1と荷台高さH2とが同じ高さのため、前方支持部21を後方支持部22と同じ高さまで上昇させて、可動部12を水平にして伸長している。
図10(c)は、荷台高さH2の方が高いため、前方支持部21を後方支持部22よりも高く上昇させて、可動部12の先端を上げて伸長している。
また、図10においては、後方支持部22を上昇させた例を示したが、当然に下降させることができる。そのため、可動部12の先端の可動範囲は図10に示した範囲よりも広範囲に可動する。
【0043】
本発明によれば、支持部2に移動手段(キャスター)を設けることにより、ベルトコンベヤー装置Aを前後左右に移動させることができる。そのため、複数の積荷ドックDを備えるトラックヤードにおいて、ベルトコンベヤー装置Aを取回して使用することができる。すなわち、全ての積荷ドックDに設置しなくてもよく、全ての積荷ドックDに装置を固定していた従来法に比べ、大幅に設備コストを削減することができる。
また、本発明によれば、積荷ドックDに固定して設置しないため、取り付け工事を行う必要が無い。そのため、工事コストについても削減することができる。
【0044】
また、本発明によれば、本体部11の両端に支持部2を設けることにより、伸長時の可動部に貨物が積載された場合であっても、ベルトコンベヤー装置Aが容易に浮いてしまうことを抑制することができる。すなわち、支点となる前方支持部21を、力点となる貨物に近づけることで、ベルトコンベヤー装置Aが持ち上がり難く構成することができる。
【0045】
また、本発明によれば、本体部11と可動部12との接続箇所において、コンベヤーベルト13が摺動する位置にほとんど段差が形成されないため、コンベヤーベルト13を逆回転させても容易に貨物Cを搬送することができる。すなわち、荷積みを行う場合だけでなく、荷おろしを行う際にも当然に使用することができる。
【0046】
また、本発明によれば、前方支持部21と後方支持部22に昇降機能を設けていることにより、コンベヤー部1の傾きを幅広い範囲で調節することができる。その結果、積荷ドックDの高さH1とトラックの荷台高さH2が異なっている場合であっても、適した傾きに調節して、貨物Cを潤滑に荷積み(又は、荷おろし)することができる。すなわち、本発明は、コンベヤー部1を上下移動及び傾斜可能に構成することにより、荷積み及び荷おろし時の作業性を向上させることができる。
【0047】
また、本発明によれば、本体部11の前方の一端に前方支持部21を、後方の他端に後方支持部22を、可動部12の先端に先端補助支持部23を設け、コンベヤー部1を3箇所で支持することにより、コンベヤー部1の安定性を向上させることができる。
【0048】
また、本発明によれば、可動部12の先端に踏み台12dを設けることにより、作業者Mが搭乗して作業を行うことができる。そのため、トラックの荷台に貨物Cを高く積み上げる場合であっても、可動部12の先端から容易に積み上げ作業を行うことができる。
【0049】
<実施形態2>
以下、本発明の実施形態2のベルトコンベヤー装置Bについて、図11を参照して詳細に説明する。この実施形態2に係るベルトコンベヤー装置Bは、先の実施形態のコンベヤー部1に、第2可動部14がさらに備えられていることを特徴とする。なお、同実施形態において、先の実施形態と基本的に同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を簡略化する。
【0050】
本実施形態に係るコンベヤー部1は、図11に示すように、本体部11と、この本体部11の長さ方向に移動可能に設けられた可動部12と、第2可動部14と、この本体部11と可動部12と第2可動部14との周囲を摺動自在に設けられたコンベヤーベルト13と、を有している。
【0051】
本実施形態に係る可動部12は、第2可動部14をスライド移動させるためのモーター12d及び回転体12fをさらに備えている。
【0052】
第2可動部14は、可動部12内にスライド移動可能なように、可動部12よりも小径に形成されており、5〜11mの長さと、0.3〜1.3mの幅と、6〜16cmの高さと、を有している。
【0053】
この第2可動部14には、図11に示すように、周囲を摺動するコンベヤーベルト13の軌道を補助するためのガイド14aと、コンベヤーベルト13を下から保持するスリ板14bと、可動部12に設けられる回転体12bの動力を受け付ける受動部14cと、が設けられている。
【0054】
図11(a)は、コンベヤー部1が短縮した状態を示す側面図であり、可動部12は本体部11の内部にスライド移動し、第2可動部14は可動部12の内部にスライド移動した様子を示している。
一方、図10(b)は、コンベヤー部1が伸張した状態を示す側面図である。
【0055】
本発明によれば、3段階に伸縮可能な構成とすることで、先の実施形態に比してコンパクトに短縮することができる。そのため、本実施形態に係るベルトコンベヤー装置Bは、移動作業が行いやすく、また、倉庫等に収納する場合でも省スペースにしまうことができる。
【符号の説明】
【0056】
A、B ベルトコンベヤー装置
1 コンベヤー部
11 本体部
12 可動部
13 コンベヤーベルト
14 第2可動部
2 支持部
21 前方支持部
22 後方支持部
23 先端補助支持部
24 中間補助支持部
3 制御部
31 制御盤
32 コントローラー
32a〜l ボタン
C 貨物
D 積荷ドック
G 地面
T トラック
T1 荷台
M 作業者
H1 積荷ドックの高さ
H2 荷台高さ

【要約】
【課題】
本発明は、装置自体を移動可能な構成とすることにより、低コスト化を図ることができるベルトコンベヤー装置を提供することを課題とする。
また、本発明は、上下移動及び傾斜可能に構成して、作業性を向上させることができるベルトコンベヤー装置を提供することを課題とする。
【解決手段】
本体部11と、前記本体部11の長さ方向に移動可能に設けられた可動部12と、前記本体部11を支持する少なくとも2つの支持部2と、前記支持部2に設けられ、前記本体部11を移動させる移動手段と、を備えることを特徴とする構成となっている。
【選択図】図1
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図11