【実施例】
【0053】
実施例1:
ペンタデシルカテコールまたはヘプタデシルカテコール(PDCまたはHDC)の合成(手順1)
【化14】
2,3−ジヒドロキシベンズアルデヒドの無水エタノール溶液に、触媒量のヨウ素とともに無水K
2CO3を添加し、5℃で撹拌しながら、塩化ベンジルを滴加した。
【0054】
混合物を還流しながら3時間撹拌し、その後、追加の塩化ベンジルを添加して、さらに2時間還流した。
【0055】
溶媒を蒸発させ、残渣をエーテルと水の間に分配した。有機溶液を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。揮発性物質を全て高真空で蒸発させ、生成物を明黄色固体物質として得た。収率は定量的であった。
【化15】
【0056】
テトラデシルグリニャール試薬を、エーテル中の臭化テトラデシル、マグネシウム、および微量のヨウ素から通常の方法で調製した。この溶液に、還流しながら、エーテル中の2,3ジベンジルオキシ−ベンズアルデヒドを添加した。添加後、混合物を4時間還流し、冷却し、22℃にて12%塩酸で処理した。層を分離し、有機層を水で2回洗浄し、その後、ブラインで洗浄した。溶媒を蒸発させて、油状の粗生成物を生成させた。この油状の粗生成物を氷冷メタノールに溶解し、沈殿したろう状物質を濾過した。
【化16】
【0057】
10%のPd/C触媒と濃H
2SO
4とを用いて、200PSI、125℃で、2,3ジベンジルオキシ−テトラデシルベンジルアルコールまたは2,3ジベンジルオキシ−ヘキサデシルベンジルアルコールの水素化を行ない、ペンタデシルカテコール(1)またはヘプタデシルカテコール(2)を生成させた。
【0058】
実施例2:
ペンタデシルカテコールまたはヘプタデシルカテコール(PDCまたはHDC)の合成(手順2)
【化17】
テトラデシルグリニャール試薬を、エーテル3L中の臭化テトラデシル(3.3ミリモル)とマグネシウム(3.5ミリモル)と微量のヨウ素とから通常の方法で調製した。これに、還流しながら、2,3−ジメトキシ−ベンズアルデヒド(2.9ミリモル)のエーテル溶液1Lを添加した。添加後、混合物を4時間還流し、冷却し、20℃にて3Lの12%HClで処理し、層を分離し、有機層を水で2回洗浄し、その後、ブラインで洗浄した。その後、エーテルを回転蒸発させると、シロップが残った。このシロップを2LのMeOHに溶解した。氷浴中で一晩冷却した後、沈殿したろう状物質を濾過した。揮発性物質を全て回転蒸発させることにより、濾液から粗生成物を単離した。収率は定量的であった。
【化18】
【0059】
10%のPd/C触媒10gと濃H
2SO
4 10mLとを用いて、200PSI、125℃で、酢酸エチル1.5L中の2,3−ジメトキシ−1−テトラデシルベンジルアルコール(1.7ミリモル、粗製物)を水素化した。反応は4〜6時間で完了した。触媒を濾過した。濾液を水で2回、ブラインで1回洗浄した。MgSO
4上で乾燥させた後、溶媒を回転蒸発させ、残留油を蒸留した。最大160℃、0.1トールで、多量の物質(未同定)が得られた。その後、165〜195℃、0.2トールで、生成物を回収した。
【化19】
【0060】
ガラス蒸留した塩化メチレン(DCM)500mL中の2,3−ジメトキシ−6−ペンタデシルカテコール(0.9ミリモル)を、窒素雰囲気下のガラス蒸留したDCM 2L中の三臭化ホウ素(BBr
3)(2.4ミリモル)の撹拌溶液に、−20〜−10℃にて滴加した。添加を完了した後、混合物を室温で一晩撹拌した。メタノールを10〜20℃で添加した。混合物を強い窒素流の下で30〜40℃に加温し、存在する臭化水素の大部分を除去した。結晶化を用いて生成物を精製した。
【0061】
実施例3:
ペンタデシルカテコールまたはヘプタデシルカテコール(PDCまたはHDC)の合成(手順3)
上記の手順に記載したグリニャール反応の代替法であるウィッティヒ反応を用いて、以下に示すようにオレフィンを生成させた後、適切な工程を経て、所望の生成物を得た。
【化20】
【0062】
生成された全ての化合物をその純度(>99.5%)についてHPLCで分析した。
【0063】
実施例4:HDC−フェニルアラニン酸エステル(3)の調製
ヘプタデシルカテコール(HDC、2、0.25g)をDCM 20mLに溶解し、この溶液にt−boc−L−フェニル−アラニン(2.2当量)を添加した。その後、触媒量のDMAPとDCC(2.2当量)とを添加し、出発物質が生成物に完全に変換されたことがTLCで確認されるまで、反応混合物を撹拌させておいた。
【0064】
塩化第二鉄を試薬として用いて、TLCで反応混合物をモニターしたが、その場合、遊離カテコールは、この試薬によって明瞭な濃い青色をすぐに呈した。しかしながら、エステルは、呈色する前に、塩基加水分解される必要があった。1NのNaOHを第2のスプレーとして用いて、エステルを加水分解し、エステルのスポットを置いた。反応が完了した後すぐに、反応混合物を濾過して、試薬の大部分を取り除き、その後、溶媒を蒸発させた。t−boc保護された生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、回収した画分をTLCでモニターした。
【0065】
無水THFを飽和するまでHClガスで通気した。過剰なHClガスは窒素でフラッシュした。t−boc誘導体を無水THFに溶解し、酸性THFを滴加した。酸性THFを全て添加した後、TLCによって確認されるように完全に脱保護されるまで、混合物を室温で撹拌させておいた。その後、溶媒を蒸発させ、残渣にアセトンを添加した。混合物を冷凍庫で一晩保存した後、固体生成物を濾過により得た。この結晶化手順を繰り返して、生成物239mg(73%)を得た。
【0066】
生成物をHREIMS(TOF) m/z 643.4470[M+H]
+(C
41H
58N
2O
4の計算値、643.4475)および他のスペクトル技術によって確認した。
【0067】
HDC−フェニルアラニン酸エステルの水溶解度:
エタノール50ulに溶解したとき、HDC−フェニルアラニナート(10mg)は均一な溶液を形成した。得られた溶液を水で1mlに合わせた。
【化21】
【0068】
実施例5:3−ヘプタ−1,2−フェニレンビス(4−アミノフェニル)ブタノアート(4)の調製
ヘプタデシルカテコール(HDC、2、0.15g)をDCM 10mLに溶解し、この溶液に4−アミノ−フェニル−酪酸(2.2当量)を添加した。その後、触媒量のDMAPとDCC(2.2当量)とを添加し、出発物質が生成物(HDC−4−(4−アミノフェニル)−酪酸エステルともいう)4に完全に変換されたことがTLCで確認されるまで、反応混合物を撹拌させておいた。
【0069】
反応混合物を通常通りに後処理し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製した。生成物を含有する画分を合わせて、生成物144mg(89%)を得た。
【0070】
生成物をHREIMS(TOF) m/z 671.4788[M+H]
+(C
43H
63N
2O
4の計算値、671.4970)および他のスペクトル技術によって確認した。
【0071】
エタノール50ulにHCl塩として溶解したとき、3−ヘプタ−1,2−フェニレンビス(4−アミノフェニル)ブタノアート10mgは透明な溶液であった。得られた溶液を水で1ml(10mg/ml)に合わせた。
【化22】
【0072】
末端カルボン酸機能を有するウルシオールエステルの合成:
【0073】
実施例6:5,5’−(3−ヘプタデシル−1,2−フェニレン)ビス(オキシ)ビス(5−オキソペンタン酸)(5)の調製
ヘプタデシルカテコール(HDC、2、0.15g)をDCM 10mLに溶解し、この溶液にグルタル酸無水物(2.2当量)を添加した。その後、触媒量のDMAPとトリエチルアミンとを添加し、出発物質が生成物5(HDC−ヘミグルタレートともいう)に完全に変換されたことがTLCで確認されるまで、反応混合物を撹拌させておいた。
【0074】
反応混合物を上記のように後処理し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、生成物を含有する画分を合わせて、HDCのジ−ヘミグルタル酸エステル180mg(72%)、(5)を得た。
【0075】
生成物をHREIMS(TOF) m/z 575.3740[M−H]
+(C
33H
52O
8の計算値、575.3731)および他のスペクトル分析技術によって確認した。
【化23】
【0076】
エタノール50ulに溶解したとき、HDCのジヘミグルタル酸エステル10mgは均一な溶液を形成した。得られた溶液をリン酸カリウム緩衝液(pH8)で1mlに合わせた。
【0077】
実施例7:HDC−インドール−プロピオン酸エステル(6)の調製
ヘプタデシルカテコール(HDC、2、0.20g)をDCM 10mLに溶解し、この溶液にインドールプロピオン酸(2.2当量)を添加した。その後、触媒量のDMAPを(2.2当量)のDCCとともに添加し、出発物質が生成物に完全に変換されたことがTLCで確認されるまで、反応混合物を撹拌させておいた。
【0078】
反応混合物を通常通りに後処理し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、生成物を含有する画分を合わせて、生成物(90%)を得た。生成物をHREIMS(TOF) m/z 725.4248[M+Cl]
-(C
45H
58ClN
2O
4の計算値、725.4080)によって確認した。
【化24】
【0079】
実施例8:HDC−β−アラニン酸エステル(7)の調製
ヘプタデシルカテコール(HDC、2、0.10g)をDCM 10mLに溶解し、この溶液にt−boc−β−アラニン(2.2当量)を添加した。その後、触媒量のDMAPを(2.2当量)のDCCとともに添加し、出発物質が生成物に完全に変換されたことがTLCで確認されるまで、反応混合物を撹拌させておいた。
【0080】
反応混合物を上記のように後処理し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、生成物を含有する画分を合わせて、生成物(85%)を得た。
【0081】
t−bocの脱保護を先に記載したように行なった。アセトン結晶化手順を繰り返して、純粋な生成物を得る。生成物をHREIMS(TOF) m/z 490.3371[M+H]
+(C
29H
51N
2O
4の計算値、491.4072)によって確認した。
【化25】
【0082】
実施例9:PDC−バリニン酸エステル(8)の調製
ペンタデシルカテコール(PDC、1、0.25g)をDCM 20mLに溶解し、この溶液にt−boc−L−バリン(2.2当量)を添加した。その後、触媒量のDMAPを(2.2当量)のDCCとともに添加し、出発物質が生成物に完全に変換されたことがTLCで確認されるまで、反応混合物を撹拌させておいた。
【0083】
生成物をHREIMS(TOF) m/z 719.5220[M+H]
+(C
41H
71N
2O
8の計算値、719.5205)によって確認した。
【0084】
シリカゲルカラムクロマトグラフィーを使用し、画分をTLCでモニターして、t−Boc保護された生成物を精製した。
【0085】
t−bocの脱保護を先に記載したように行なった。アセトン結晶化手順を繰り返して、純粋な生成物を得た。生成物をHREIMS(TOF) m/z 519.4224[M+H]
+(C
31H
55N
2O
5の計算値、519.4956)によって確認した。
【化26】
【0086】
実施例10:PDC−ジ−バリニン酸エステル(9)の調製
PDC−バリンをDCM 20mLに溶解し、この溶液にt−boc−L−バリン(2.2当量)を添加した。その後、触媒量のDMAPを(2.2当量)のDCCとともに添加し、出発物質が生成物に完全に変換されたことがTLCで確認されるまで、反応混合物を撹拌させておいた。
【0087】
シリカゲルカラムクロマトグラフィーを使用し、画分をTLCでモニターして、t−Boc保護された生成物を精製した。生成物をHREIMS(TOF) m/z 917.6553[M+H]
+(C
59H
89N
4O
10の計算値、917.6573)によって確認した。
【0088】
t−bocの脱保護を先に記載した手順で行なった。アセトン結晶化手順を繰り返して、純粋な生成物を得た。生成物をHREIMS(TOF) m/z 717.5561[M+H]
+(C
41H
73N
4O
6の計算値、717.5525)によって確認した。
【化27】
【0089】
実施例11:PDC−グルタミン酸エステル(10)の調製
ペンタデシルカテコール(PDC、1、0.05g)をDCM 10mLに溶解し、この溶液にt−boc−L−グルタミン(2.2当量)を添加した。その後、触媒量のDMAPを(2.2当量)のDCCとともに添加し、出発物質が生成物に完全に変換されたことがTLCで確認されるまで、反応混合物を撹拌させておいた。
【0090】
シリカゲルカラムクロマトグラフィーを使用し、画分をTLCでモニターして、t−boc保護された生成物を精製した。
【0091】
t−bocの脱保護を先に記載した手順で行なった。アセトン結晶化手順を繰り返して、純粋な生成物を得た。生成物をHREIMS(TOF) m/z 577.3966[M+H]
+(C
31H
53N
4O
6の計算値、577.3960)によって確認した。
【化28】
【0092】
実施例12:PDC−アスパラギン酸エステル(11)の調製
ペンタデシルカテコール(PDC、1、0.05g)をDCM 10mLに溶解し、この溶液にt−boc−L−アスパラギン(2.2当量)を添加した。その後、触媒量のDMAPを(2.2当量)のDCCとともに添加し、出発物質が生成物に完全に変換されたことがTLCで確認されるまで、反応混合物を撹拌させておいた。
【0093】
シリカゲルカラムクロマトグラフィーを使用し、画分をTLCでモニターして、t−Boc保護された生成物を精製した。
【0094】
t−bocの脱保護を先に記載したように行なった。アセトン結晶化手順を繰り返して、純粋な生成物を得た。生成された生成物を、LC/MS m/z 549.5[M+H]
+を用いて確認した。
【化29】
【0095】
実施例13:PDC−グルタミン酸−β−アラニンジペプチドエステル(12)の調製
PDC−グルタミン酸(10)をDCM 8mLに溶解し、この溶液にt−boc−β−アラニン(2.2当量)を添加した。触媒量のDMAPを(2.2当量)のDCCとともに添加し、出発物質が生成物に完全に変換されたことがTLCで確認されるまで、反応混合物を撹拌させておいた。
【0096】
シリカゲルカラムクロマトグラフィーを使用し、画分をTLCでモニターして、t−boc保護された生成物を精製した。
【0097】
t−bocの脱保護を先に記載したように行なった。アセトン結晶化手順を繰り返して、純粋な生成物を得た。生成された生成物を、LC/MS m/z 719.6[M+H]
+を用いて確認した。
【化30】
【0098】
実施例14:モルモット接触皮膚炎モデルにおける水溶性3−n−ヘプタデシルカテコール誘導体を用いたツタウルシ/アメリカツタウルシウルシオールに対する寛容の誘導
特に、3−n−ヘプタデシルカテコール(HDC、アメリカツタウルシウルシオールの飽和同族体)の3つの誘導体、すなわち、HDCフェニルアラニン酸エステル(3)、HDCヘミグルタル酸エステル(5)、およびHDC 4−(4−アミノフェニル)酪酸エステル(4)を調製し、試験した。モルモット動物モデルを用いて、接触皮膚炎に対するこれらの薬剤活性および他の生物学的活性を評価した。
【化31】
【0099】
動物:ハートレー系モルモット(n=40)をHarlan,Indianapolis IN 46229から入手した。動物を5群(n=8/群)に分け、以下に記載の通りに処置した。これらの動物を12時間の昼夜周期の管理された環境に置き、餌と水を自由に取らせた。研究デザイン:ダイアグラム1に、本発明に従って生成される薬剤の有効性を決定するための一般的手順が記載されている。ダイアグラムに示すように、0週目にHDC誘導体を注射した後、2週目に感作し、その後、3週目以降にウルシオール刺激する。
【化32】
ダイアグラム1.実験中の様々な時点で与えられる処置を示す模式的研究デザイン
【0100】
第I群.この群の動物には、各後肢に筋肉内(IM)経路を介して化合物(4)(HDC 4−(4−アミノフェニル)酪酸エステル);遊離カテコールの5%エタノール溶液20mg/mL相当を300μl投与した。2週間後、これらの動物を、頸部表皮へのウルシオール(1.0mgのウルシオールを含有する100μLのアセトン)で感作した。2週間後、動物を、腹部皮膚への容量15μLのウルシオール(3.0μg、4.5μg、または6.0μgを含有する容量15μLのアセトン)で刺激した。ビヒクルは、15μLのアセトンを含有していた(ダイアグラム2参照)。動物を感作後3回試験した。試験#1は感作2週間後に、試験#2は感作4週間後に、試験#3は感作12週間後に行なった。
【0101】
第II群.動物には、IM経路を介してHDCフェニルアラニンエステル(化合物3)の遊離カテコールの5%エタノール溶液20mg/mL相当を300μL(合計600μL)、各後肢に投与した。これに続いて、頸部へのウルシオールで感作し、その後、第I群について記載したように腹部皮膚へのウルシオール刺激を試験した。
【0102】
第III群.動物には、IM経路を介してHDCヘミグルタル酸エステル(化合物5)の遊離カテコールの5%エタノール溶液20mg/mL相当を300μL、各後肢に投与した。この2週間後に、頸部への(ウルシオール100μL)で感作し、その後、第I群について記載したように腹部皮膚での試験を行なった。
【0103】
第IV群.動物には、IM経路を介してビヒクル(5%エタノール)300uLを各後肢に投与した。この2週間後に感作し、その後、第I群について記載したように腹部皮膚での試験を行なった。
【0104】
第V群.この群の動物には、IM経路を介してPBS(各後肢に300μL)を投与した。この2週間後に感作し、その後、第I群について記載したように腹部皮膚での試験を行なった。
【化33】
ダイアグラム2.腹部皮膚上でのウルシオール刺激投与の適用部位
【0105】
動物を腹部皮膚へのウルシオールで刺激した後、紅斑と浮腫の重症度を観察し、以下に示すようなドレーズ(Draize)スコアリングシステムに従ってスコアリングした。ウルシオールを皮膚に適用してから24、48、および72時間後に、スコアを記録した。
【表1】
紅斑と浮腫のスコアの合計最大値=8
【0106】
結果:表1A、B、C(それぞれ、刺激後24、48、および72時間でのスコア)から表3A、B、C、ならびに
図1A、B、Cから
図3A、B、Cに結果を示す(処置群I、II、およびIIIと比較した未処置群IVおよびVにおける反応の重症度を図示するために、ウルシオール刺激72時間後に撮影された試験#3の写真も
図4A〜Eに示す)。
【0107】
試験#1:モルモットの3つの処置群である第I群、第II群、および第III群は、腹部皮膚への様々な用量(3.0μg、4.5μg、および6.0μg)のウルシオールで刺激したとき、刺激の24時間後、48時間後、または72時間後のいずれにも、曝露部位で紅斑を全く示さなかったか、またはほんのわずかな浮腫しか示さなかった。対照的に、第IV群および第V群の動物は、様々な程度の紅斑と浮腫を示した。24時間で、ウルシオール3.0μgおよび4.5μgの刺激用量では、第IV群の皮膚病変スコアは第V群の皮膚病変スコアよりも低かった。しかしながら、6.0μgの刺激用量では、これら2つの群のスコアに差がなかった。予期した通り、ビヒクル(アセトン)は反応を示さなかった。刺激の48時間後、3つの予防的処置群I、II、およびIIIでは、紅斑または浮腫は観察されなかった。これらの群の皮膚病変スコアは、1.0未満のままであった。第IV群および第V群では、病変スコアは、ウルシオール刺激濃度の増加につれてより高くなった。第IV群および第V群では、皮膚病変スコアは同程度であったが、第V群でわずかにより高い傾向にあった。刺激の72時間後、第I群、第II群、および第III群では、紅斑または浮腫は観察されなかった。皮膚病変スコアは、1.0未満のままであった。第IV群および第V群では、皮膚病変スコアは同程度であったが、第V群でわずかにより高い傾向にあった。
【0108】
様々な時点での第IV群および第V群の病変スコアの比較により、最大の紅斑と浮腫は、48時間で観察されたことが示されている。48時間での病変と比較して、72時間では、病変が消失する傾向にあった。
【0109】
試験#2:この試験は、試験#1の2週間後に実施された。24時間で、(予防的処置をした)第I群、第II群、および第III群の皮膚病変スコアは1.0未満であった。第IV群(ビヒクル)では、スコアは、それぞれ、3.0、4.5、および6.0μgのウルシオール用量に曝露された場合に、2.5、3.0、および3.5であった。第V群では、スコアは、それぞれ、3.0、4.5、および6.0μgのウルシオール用量の場合に、1.0、4.0、および6.5であった。48時間で、第I群は、4.5または6.0μgの刺激用量のウルシオールで、合計スコア1.5を示した。第II群の動物の皮膚病変スコアは1.0を超えなかった。第III群では、合計スコアは、それぞれ、4.5および6.0μgのウルシオール用量の場合に1.0および2.5であった。これらのスコアは、第IV群および第V群のスコアよりも比較的低かった。第V群では、合計スコアは、それぞれ、3.0、4.5、および6.0μgのウルシオール用量に対して、1.0、4.0、および6.5であった。
【0110】
72時間で、病変は退縮する傾向にあった。第I群および第II群の合計病変スコアは1.0を超えず、第III群では最大2.0に後退した。第IV群および第V群では、皮膚病変スコアは後退し、0.5〜2.0の範囲であった。比較の上では、これらのスコアは、予防的処置をした第I群、第II群、および第III群よりも相対的に高かった。
【0111】
試験#3:この試験は、前回の試験#2の約7週間後に実施された。24時間で、第I群、第II群、および第III群は、使用したどの用量でも、ウルシオール刺激部位に紅斑または浮腫を示さなかった。第IV群の動物は、この研究で使用したそれぞれの増加用量に対して、2.0、5.0、および9.0という病変スコアを示した。第V群の皮膚病変スコアは、第IV群の皮膚病変スコアと同程度で、使用したそれぞれのウルシオール用量に対して、2.5、4.0、および7.0であった。
【0112】
48時間で、第I群および第III群の病変スコアは1.0未満のままであり、第II群の病変スコアでは1.0を超えなかった。しかしながら、第IV群および第V群では、皮膚病変は、比較的より顕著であった。第IV群では、病変スコアの合計は、使用したそれぞれのウルシオール用量に対して、11.5、20.5、および29.5であった。同様に、第V群の病変スコアは、それぞれ3つのウルシオール刺激用量に対して、合計で最大6.0、16.0、および23.5であった。
【0113】
72時間で、第I群、第II群、および第III群のスコアは1.0未満に後退したか、または1.0を超えなかった。対照的に、第IV群および第V群のスコアは、比較的高いままであった。これらの群では、ウルシオール刺激用量に対する応答最大値は、それぞれ、28.5および22.5であった。
【0114】
3つの試験の全てにおける第I群、第II群、および第III群の皮膚病変スコアは、第IV群および第V群のスコアと比較すると、無視できるほどであった。このことは、3つの試験化合物のどれを筋肉内注射しても、動物がツタウルシ皮膚炎から保護されたことを示している。これら3つの群の皮膚病変スコアには目立った差が認められなかったので、3つの化合物全てが同程度に有効であった。
【0115】
試験#1および試験#2における第IV群および第V群の皮膚病変は、試験#3における第IV群および第V群の皮膚病変と比較されるほどには重症ではなかった。大規模な感作を起こす用量の頸部へのウルシオール(1.0mg)によって、「アレルギー」の状態が引き起こされた可能性があり得る。この状態は、膨大な量のTB抗原を持つが、皮内TB検査に反応性を示さない(偽陰性)、結核(TB)患者で観察される。本発明者らの実験では、莫大な量のウルシオールで動物を感作したことにより、最初の2つの試験の間にアレルギー状態が誘導された可能性がある。しかしながら、感作から試験#3までの11週の休息期間が、アレルギー状態から正常な反応状態に反転させたのかも知れない。したがって、試験#3では、第IV群および第V群の動物がウルシオール刺激に対する比較的より強い皮膚反応を示したが、第I群、第II群、および第III群の動物は、予防的処置のために保護された(試験用量を局所適用してから72時間後の3回目の刺激に対する様々な群の反応性の写真を参照されたい)。
【0116】
実施例15 水溶性3−n−ヘプタデシルカテコール誘導体を用いた既に感受性のあるモルモットのツタウルシ/アメリカツタウルシウルシオールに対する脱感作
この研究では、調製した水溶性誘導体のうちの1つをIM投与することによって、既に感受性のある動物が脱感作されるかどうかを明らかにするために、感受性が確立されている、寛容研究の(誘導体で処置されていない)対照動物群IVおよびV(表3A〜Cならびに
図4DおよびE参照)を使用した。
【0117】
第IV群の動物には、HDC 20mg/mL相当を含有するHDC−4−(4−アミノフェニル)−酪酸エステル、4、溶液600μL(各後肢に300μL)を注射した。第V群の動物には、2つの300μL用量に分けたビヒクル600μLを各後肢に投与した。約2週間の休息期間の後、両方の群の動物を、3つの用量のウルシオール(アセトン15μLに溶解した3.0μg、4.5μg、および6.0μg)を局所適用することにより刺激した。局所刺激の24、48、および72時間後に、皮膚病変を観察し、先に記載したように採点した。
【0118】
結果:
図5〜
図7、および
図4A〜
図4Cに結果を示す。24時間で、第IV群の動物に皮膚病変は観察されなかった。したがって、合計群スコアは、全ての用量について0であった。第V群では、ウルシオール3.0μgの場合、皮膚反応は観察されなかった。ウルシオール4.5μgの場合にごくわずかな紅斑が観察され、合計群スコアは1.0であった。同様に、ウルシオール用量6.0μgの場合、合計群スコアは2.5と低いままであった。
【0119】
局所刺激の48時間後(
図5Bおよび表4B)、第IV群と第V群の両方において、ウルシオール3.0μgの場合、紅斑は観察されなかった。4.5μgのウルシオール刺激で、第IV群の合計スコアは0.5であったが、第V群の合計スコアは4.0であった。ウルシオール用量6.0μgで、第IV群の合計スコアは0.5のままであったが、第V群では、合計スコアが6.5に上昇した。
【0120】
ウルシオール刺激の72時間後、第IV群の合計スコアは、全てのウルシオール刺激用量で、0〜1.5のままであった。第V群の動物の合計皮膚病変スコアは、特に6.0μg用量で、18.5まで上昇した。
【0121】
第IV群の動物でのウルシオール刺激に応答した皮膚反応は、第V群の動物でのウルシオール刺激に応答した皮膚反応と比較すると、無視できるほどであった。これは、最高用量(6.0μg)でのウルシオール刺激の72時間後に、特に明白であった(
図6および
図7)。これらの結果は、試験化合物をIM注射することによって、第IV群の動物がウルシオール接触皮膚炎反応から保護されたことを示している。対照的に、第V群の対照動物は強い皮膚反応を示した。このことは、試験化合物HDC 4−(4−アミノフェニル)−酪酸エステル、4、をIM注射することによって、それ以前に反応性であった動物が有効に脱感作されたことを示している。
【0122】
実施例16:化合物3、4、および5の安定性
化合物に、特に室温での長期保存の利点があるかどうかを確認するために、調製された全ての誘導体に安定性研究を受けさせた。
【0123】
3つの化合物の(5%エタノール)水溶液を、10mg/mL相当のHDC濃度で調製した。各化合物について、250μLのアリコートをガラスバイアルに移して、この物質をフリーズドライし、バイアルに蓋をして室温(20〜24℃)で保存した。
【0124】
その後、個々のバイアルをある時点で取り出し、蒸留水で再構成して残渣を溶解し、溶液をHPLC分析にかけた。クロマトグラフィー条件は、分解(加水分解)が起こったかどうかの決定が容易となるようなものである。試料は、ゼロ時間、1か月、3か月、6か月、9か月、12か月、18か月、および24か月で分析した。
【0125】
結果:HDCフェニルアラニン酸2・HCl(3)およびHDC−4−(4−アミノフェニル)−酪酸2・HCl(4)は、フリーズドライ状態で、室温(20〜24℃)で極めて安定であり、24か月間室温保存した後、ゼロ時間時のもとの量の>99%がエステル形態で存在していることがデータから示された。他方、HDC−ヘミグルタル酸2Na
+、(5)は、同じ条件下であまり安定していなかった。1か月後、エステル形態の8.3%が加水分解され、ゼロ時間時の物質の29.3%および44.4%が、それぞれ、3か月および6か月で加水分解された。したがって、アミノ酸誘導体はより安定であり、長期保存することができると考えられる。
【0126】
実施例17:
ヒトでの使用に適合する注射製剤の調製
【0127】
動物研究用に調製した製剤は、2つの化合物の塩(フェニルアラニン酸エステル(3)および4−(4−アミノフェニル)酪酸エステル(4)のHCl塩)の使用をベースにしていた。これらの塩は、エタノールに容易に溶解する。これらのエタノール溶液を蒸留水と混合して、アルコール濃度が5%でしかない最終溶液を作製した。
【0128】
この製剤はヒトで使用することが許されるが、本発明者らは、最終溶液が等張であるいくつかの他の製剤を調製した。これらの製剤は、様々な他の可溶化(安定化)剤を含んでおり、動物試験で使用されたもとの5%エタノール溶液と比較される。以下のビヒクルを用いて、化合物(3)および(4)の溶液を20mg/mlで調製した。
水中の5%エタノール NaClで等張にした
5%プロピレングリコール NaClで等張にした
10%プロピレングリコール NaClで等張にした
5%ポリエチレングリコール400(PEG400) NaClで等張にした
10%PEG400 NaClで等張にした
【0129】
プロピレングリコールとPEG400は両方とも、注射液を調製するために使用されており、FDAからこうした適用に安全である(GRAS)とみなされている。
【0130】
全てのビヒクルが両方の化合物を溶解することができたが、その場合、20mg/ml溶液が室温で透明な溶液として形成された。したがって、上記のビヒクルのどれを用いても、これらの化合物の注射溶液を調製することができた。
【0131】
本活性剤のための代表的な送達レジメンとしては、非経口(皮下、筋肉内、および静脈内を含む)、経皮、ならびに鼻腔内へのものが挙げられる。
【0132】
薬学的に許容される塩は、活性物質の所望の生物学的活性を保持し、中毒性副作用がない。そのような塩の例は、(a)無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸など、とともに形成される酸付加塩;および有機酸、例えば、酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルコン酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、安息香酸、タンニン酸、パモン酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、ポリガラクツロン酸など、とともに形成される塩;(b)一価金属イオンおよび多価金属イオン、例えば、ナトリウム、カリウム、亜鉛、カルシウム、マグネシウムなど、とともに形成される塩基付加塩である。
【0133】
本発明のさらなる態様は、本発明の活性成分を、その薬学的に許容される塩として、薬学的に許容される無毒担体と混合された状態で含む薬学的組成物に関する。そのような組成物は、非経口(皮下、筋肉内、または静脈内)投与用に、特に、点鼻薬や鼻エアロゾルなどの液体溶液の形態で調製し得る。
【0134】
組成物は、単位投薬形態で好都合に投与してもよく、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,第17版,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,(1985)に記載されているような、薬学の技術分野で周知の任意の方法で調製してもよい。非経口投与用製剤は、滅菌水または滅菌食塩水、アルキレングリコール(例えば、プロピレングリコール)、ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール)などを賦形剤として含有し得る。鼻投与用製剤は固体であり得、かつ賦形剤、例えば、ラクトースもしくはテキストランを含有し得るか、または点鼻薬もしくは定量スプレーの形態で使用される水溶液であり得る。
【0135】
鼻投与用に処方される場合、例えば、グリココール酸、コール酸、タウロコール酸、エトコール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、デヒドロコール酸、グリコデオキシコール酸、シクロデキストリンなどの、界面活性酸(surfactant acid)によって、鼻粘膜からの吸収を増強し得る。
【0136】
他の物質、例えば、防腐剤、等張性を達成するための塩、緩衝剤などを、非経口製剤および鼻用製剤に添加してもよい。
【0137】
投与される実際の投薬量は、患者の体重、状態の重症度、および突発性疾患などの身体的および生理的要因によって決定することができる。これらの考慮すべき事柄を念頭に置いて、特定の対象およびまたは治療方針のための本発明の活性物質の投薬量を容易に決定することができる。
【0138】
結論
上述の説明では、特定の用語および視覚的描写を用いて、好ましい実施形態を説明した。しかしながら、先行技術で示されているものを超えて、使用した用語または描写した図によって、不必要な限定が解釈されるべきではない。なぜなら、これらの用語および図は、例示であるに過ぎず、本発明の範囲を限定することが意図されないからである。さらに、添付の特許請求の範囲に明記されているような、本発明の範囲を逸脱することなく、本発明に他の修正を施し得ることが知られている。本明細書で言及される参考文献および引用は全て、参照により本明細書に完全に組み入れられる。
【0139】
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以下、本発明の態様を示す。
1.ウルシ科植物およびイチョウ科植物に含まれるアレルゲンによって引き起こされる接触皮膚炎に対して対象を脱感作するのに有効な化合物であって、以下の式I
【化34】
(式中、R1は、11〜19個の炭素原子を有するアルキルラジカル、もしくはその不飽和同族体、またはそれらの混合物であり、R2とR3は、各々独立して、アミノ酸またはアミノ酸の組合せに由来する残基ラジカル、カルバメート形成化合物、ジカルボン酸もしくはジカルボン酸誘導体のエステルまたは硫酸エステルもしくはリン酸エステルであり、前記エステルは塩形成化合物である)の水溶性ウルシオールエステルを含む、化合物。
2.R1がペンタデシルである、上記1に記載の化合物。
3.R1がヘプタデシルである、上記1に記載の化合物。
4.R1がノナデシルである、上記1に記載の化合物。
5.前記水溶性エステルが、アミノ酸またはアミノ酸の組合せまたはジカルボン酸を含むアミノ酸の誘導体のエステルである、上記1に記載の化合物。
6.前記水溶性エステルが、ジカルボン酸またはジカルボン酸誘導体のエステルである、上記1に記載の化合物。
7.前記水溶性エステルが、リン酸エステルまたは硫酸エステルである、上記1に記載の化合物。
8.前記水溶性エステルが、塩形成カルバメートである、上記1に記載の化合物。
9.前記化合物が、ヘプタデシルカテコールフェニルアラニン酸エステル、3−ヘプタ−1,2−フェニレンビス(4−アミノフェニル)ブタノアート、ヘプタデシルカテコールインドール−プロピオン酸エステル、ヘプタデシルカテコール−β−アラニン酸エステル、ペンタデシルカテコールバリニン酸エステル、ペンタデシルカテコール−ジ−バリニン酸エステル、ペンタデシルカテコールグルタミン酸エステル、ペンタデシルカテコールアスパラギン酸エステル、ペンタデシルカテコールグルタミン酸−β−アラニンジペプチドエステルである、上記1に記載の化合物。
10.上記1〜9のいずれか一項に記載の少なくとも1つの化合物とそのための好適な薬学的担体とを含む薬学的組成物。
11.前記組成物が、非経口投与、経皮投与、または鼻腔内投与されるのに適している、上記10に記載の組成物。
12.ウルシ科植物およびイチョウ科植物に含まれるアレルゲンに対して対象を脱感作する方法であって、上記1〜9のいずれか一項に記載の化合物または化合物の混合物を前記対象に投与する工程を含む方法。
13.前記組成物が、非経口投与、経皮投与、または鼻腔内投与される、上記12に記載の方法。
14.ウルシ科植物およびイチョウ科植物に含まれるアレルゲンに対して対象を脱感作する方法であって、上記10または11に記載の薬学的組成物を前記対象に投与する工程を含む方法。
15.上記5に記載の化合物を調製する方法であって、式II
【化35】
(式中、R1は、上記1に規定ものである)の化合物を、保護アミノ酸または保護アミノ酸の組合せまたはジカルボン酸もしくはジカルボン酸誘導体を含む保護アミノ酸の誘導体と反応させ、その後、前記保護基を除去する工程を含む方法。
16.上記6に記載の化合物を調製する方法であって、式II
【化36】
(式中、R1は、上記1に規定ものである)の化合物をジカルボン酸またはジカルボン酸誘導体と反応させる工程を含む方法。
17.上記8に記載の化合物を調製する方法であって、式II
【化37】
(式中、R1は、上記1に規定ものである)の化合物をパラニトロフェニルクロロホルメートと反応させ、その後、この中間体をアミノ酸またはアミノ酸の組合せのアリルエステルと反応させ、その後、得られた生成物から前記アリル基を除去する工程を含む方法。
18.上記7に記載の硫酸エステルを作製する方法であって、式II
【化38】
(式中、R1は、上記1に規定ものである)の化合物をクロロスルホン酸と反応させる工程を含む方法。