特許第5963237号(P5963237)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5963237
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】1‐Dタイヤパッチ装置
(51)【国際特許分類】
   B60C 23/04 20060101AFI20160721BHJP
   B60C 19/00 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   B60C23/04 G
   B60C23/04 N
   B60C19/00 F
【請求項の数】12
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2011-525023(P2011-525023)
(86)(22)【出願日】2009年4月30日
(65)【公表番号】特表2012-501270(P2012-501270A)
(43)【公表日】2012年1月19日
(86)【国際出願番号】US2009042357
(87)【国際公開番号】WO2010024951
(87)【国際公開日】20100304
【審査請求日】2011年4月21日
【審判番号】不服2015-2408(P2015-2408/J1)
【審判請求日】2015年2月6日
(31)【優先権主張番号】PCT/US2008/074765
(32)【優先日】2008年8月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508032479
【氏名又は名称】ミシュラン ルシェルシュ エ テクニーク ソシエテ アノニム
(73)【特許権者】
【識別番号】514326694
【氏名又は名称】カンパニー ジェネラレ デ エスタブリシュメンツ ミシュラン
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103609
【弁理士】
【氏名又は名称】井野 砂里
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(72)【発明者】
【氏名】ウェストン ディヴィッド アラン
(72)【発明者】
【氏名】ホジキンソン レイモンド レスリー
【合議体】
【審判長】 和田 雄二
【審判官】 島田 信一
【審判官】 一ノ瀬 覚
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−163230(JP,A)
【文献】 特表2007−530942(JP,A)
【文献】 特表2007−532909(JP,A)
【文献】 特開2005−214829(JP,A)
【文献】 特開平2−195223(JP,A)
【文献】 特開2005−335384(JP,A)
【文献】 特表2002−511664(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/019790(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C23/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤ取り付け型装置であって、
長手方向を定めると共に頂面及び底面を備えた基板を有し、前記基板は、前記基板の長手方向に対して80°〜100°をなす線に沿って実質的に直線関係をなして配列された複数個の導体端子を有し、
前記基板の前記底面の下に配置された第1の支持要素を有し、
前記基板の前記頂面の上に配置された第2の支持要素を有し、
前記複数個の導体端子は、前記第1および第2の支持要素が前記複数個の導体端子を機械的にクランプするように、前記第1の支持要素と前記第2の支持要素との間に位置決めされている、
ことを特徴とするタイヤ取り付け型装置。
【請求項2】
前記基板は、第1の導電性層と第2の導電性層との間に配置された圧電層を有する圧電形デバイスを備えている、
請求項1に記載のタイヤ取り付け型装置。
【請求項3】
前記基板の前記長手方向は、前記タイヤの回転方向に実質的に垂直である、
請求項1に記載のタイヤ取り付け型装置。
【請求項4】
前記第1の支持要素は、前記第1の支持要素から延びる1対の第1のポスト及び第2のポストを備え、前記第1のポスト及び前記第2のポストは各々、前記基板の前記複数個の導体端子のうちの1つを貫通して延びる、
請求項1に記載のタイヤ取り付け型装置。
【請求項5】
前記第1のポスト及び前記第2のポストは各々、前記第2の支持要素を貫通して延びていて、前記第2の支持要素の上方に配置されたプリント回路板に作動的に接続され、前記第1のポスト及び前記第2のポストは各々、前記プリント回路板と前記基板との間の電気的接続部となると共に前記プリント回路板の機械的支持体となっている、
請求項4に記載のタイヤ取り付け型装置。
【請求項6】
前記タイヤ取り付け型装置は、前記プリント回路板と前記基板上の前記複数個の導体端子のうちの少なくとも1つとの間の電気的接続部となるよう構成された電気コネクタを有する、
請求項4記載のタイヤ取り付け型装置。
【請求項7】
前記複数個の導体端子は、1対の外側導体端子及び1対の内側導体端子から成り、前記外側導体端子は、前記基板内の第1の圧電形デバイスに作動的に接続され、前記内側導体端子は、前記基板内の第2の圧電形デバイスに作動的に接続されている、
請求項1に記載のタイヤ取り付け型装置。
【請求項8】
前記第1の支持要素から前記1対の外側導体端子及び前記第2の支持要素を貫通して延びる1対の第1及び第2のポストを更に有し、該ポストは、プリント回路板と前記外側導体端子との間の電気的接続部となると共に前記プリント回路板の機械的支持体となるよう前記プリント回路板に作動的に接続されている、
請求項7に記載のタイヤ取り付け型装置。
【請求項9】
前記第1のポスト及び前記第2のポストは、前記第1の支持要素と前記第2の支持要素と前記複数個の導体端子との間の前記インターフェイスに圧縮荷重を与える、
請求項5に記載のタイヤ取り付け型装置。
【請求項10】
前記第2の支持要素及び前記第1の支持要素は各々、幅を有し、前記第2の支持要素の幅は、前記第1の支持要素の幅よりも小さい、
請求項1に記載のタイヤ取り付け型装置。
【請求項11】
前記第1の支持要素は、メサにより互いに隔てられた第1の表面と第2の表面を備えたエラストマーパッチ内に設けられ、前記エラストマーパッチの前記第2の表面は、前記基板の前記底面にくっつけられている、
請求項1に記載のタイヤ取り付け型装置。
【請求項12】
前記第1の支持要素は、丸くなった縁部を有する、
請求項11に記載のタイヤ取り付け型装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の要旨、即ち本発明は、タイヤ用装置に関する。特に、本発明は、タイヤと関連した物理的観点に関係付けられた長さ及び幅寸法を有する装置であって、タイヤ用装置の耐久性の向上をもたらすよう取り付け可能な装置に関する。本発明は又、かかるタイヤ用装置又は構造体によって支持されるデバイスに関して向上した動作上の特性及び耐久性が得られるようかかるタイヤ装置又は構造体の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤ構造体中への電子デバイスの組み込みは、多くの実用上の利点を生み出すことが判明している。タイヤエレクトロニクスは、動作がタイヤに関連した現象で決まるこれら自体の電源を提供するのが良く、かかるタイヤエレクトロニクスは、タイヤの種々の物理的パラメータ、例えば温度、圧力、タイヤの回転数、タイヤ回転速度等に関する情報を得るためのセンサ及び他のコンポーネントを更に含むのが良い。かかる情報は、タイヤモニタ及び警告システムにおいて有用な場合があり、実際には、適正なタイヤ圧力レベルをモニタするフィードバックシステムと共に用いられる場合がある。
【0003】
米国特許出願公開第2003/0209063号明細書(発明者:アダムソン等(Adamson et al.))は、圧電繊維複合材を用いて回転中のタイヤの機械的エネルギーから電力を発生させるシステム及び方法に関する。
【0004】
米国特許出願公開第2003/0056351号明細書(発明者:ウィルキー等(Wilkie et al.))は、圧電微小繊維複合材アクチュエータ及びその製造方法に関する。
【0005】
米国特許第6,093,997号明細書(発明者:ジムニッキ等(Zimnicki et al.))は、電気的に絶縁された基板組立体、例えば多層プリント回路板内に埋め込まれた圧電形共振器に関する。
【0006】
米国特許第5,747,916号明細書(発明者:スギモト等(Sugimoto et al.))は、入力電圧を出力電圧に変換する圧電形変圧器であって、大電力により駆動される圧電形変圧器要素を含む圧電形変圧器に関する。
【0007】
上述の米国特許及び米国特許出願公開の全てを参照により引用し、これら全ての開示内容を本明細書の全ての目的に関して本明細書の一部とする。圧電形発生器の種々の具体化例が開発されると共にこの特徴的なモニタ装置の種々の組み合わせが具体化されたが、一般に、本発明の技術的思想に従って以下に提供される所望の特性の全てを有する設計例は現われていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開第2003/0209063号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2003/0056351号明細書
【特許文献3】米国特許第6,093,997号明細書
【特許文献4】米国特許第5,747,916号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
先行技術で見受けられると共に本発明によって取り込まれる認定済みの特徴に鑑みて、タイヤパッチ並びに関連の支持されたデバイス及び構造体の耐久性を向上させる改良されたタイヤ取り付け型装置及び方法が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0010】
特定の一実施形態では、タイヤ取り付け型装置は、長手方向を定めると共に頂面及び底面を備えた基板を有するのが良い。基板は、実質的に直線関係をなして配列された複数個の導体端子を有するのが良い。タイヤ取り付け型装置は、基板の底面の下に配置された第1の支持要素と、基板の頂面の上に配置された第2の支持要素とを有するのが良い。複数個の導体端子は、第1の支持要素と第2の支持要素との間に位置決めされるのが良い。
【0011】
本発明の別の例示の実施形態では、タイヤ取り付け型組立体中の歪を減少させる方法であって、第1の支持要素が基板の複数個の導体端子とオーバーラップするように第1の支持要素を基板の底面の下に位置決めするステップと、第2の支持要素が基板の複数個の導体端子とオーバーラップするように第2の支持要素を基板の頂面の上に位置決めするステップとを有することを特徴とする方法が提供される。
【0012】
さらに、本発明の互いに異なる実施形態並びに現時点において好ましい互いに異なる実施形態は、現時点において開示した特徴、ステップ若しくは要素又はこれらの均等例(図に明示して示されておらず又はかかる図の詳細な説明に記載されていない特徴、部分若しくはステップ又はこれらの形態の組み合わせを含む)の種々の組み合わせ又は形態を含む場合のあることは理解されるべきである。発明の概要の項において必ずしも記載されていない本発明の追加の実施形態は、上述の発明の概要の項において言及された特徴、コンポーネント又はステップ及び/又は本明細書において違ったやり方で説明されている他の特徴、コンポーネント又はステップの観点の種々の組み合わせを含むと共に取り込んでいる場合がある。当業者であれば、本明細書の残りの部分の再検討時にかかる実施形態の特徴及び観点その他を良好に理解されよう。
【0013】
本発明の最適実施態様を含む、当業者を対象とする本発明の完全且つ実施可能な開示内容は、本明細書に記載されており、本明細書は、添付の図を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に従って構成された1‐Dタイヤ取り付け型装置に概略的に示す図である。
図2】本発明に従って構成された1‐Dタイヤ取り付け型装置と関連する場合のある圧電形発生器のサンドイッチ構造を概略的に示す図である。
図3】本発明を利用することができる代表的なタイヤの接触パッチの回転の頂部及び中心のところでの横方向輪郭形状の比較のための重ね合わせ略図である。
図4】本発明を利用することができる例示のタイヤの曲率半径の変化を概略的に示す図である。
図5】例示のタイヤを表すと共に本明細書において説明する1‐Dタイヤ取り付け型装置の取り付け位置及び取り付け向きを示す略図である。
図6】本発明に従って基板の幅寸法の選択を説明する際に有用な定格圧力にインフレートされた無負荷のタイヤの概略断面図である。
図7】本発明のタイヤ取り付け型装置に使用可能なエラストマーパッチのメサ高さと本発明に従って選択された度(°)表示の基板幅との関係を示すグラフ図である。
図8】本発明の一実施形態としての例示の基板の平面図である。
図9】本発明の一実施形態としての例示のタイヤ取り付け型装置の分解組立て図である。
図10a】本発明の一実施形態としての例示のタイヤ取り付け型装置の断面図である。
図10b】本発明の別の実施形態としての例示のタイヤ取り付け型装置の断面図である。
図10c】本発明の別の実施形態としての例示のタイヤ取り付け型装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書及び添付の図面全体にわたって繰り返し用いられる参照符号は、本発明の同一又は類似の特徴又は要素を表している。
【0016】
本明細書の発明の概要の項で説明したように、本発明は、特に、1‐Dタイヤ取り付け型装置であって、この装置を取り付けることができるタイヤの或る特定の観点に関連した長さ及び幅を備えた1‐Dタイヤ取り付け型装置に関する。以下の説明において、“1‐D”という用語は、主として、本発明のタイヤ取り付け型装置が実際に一寸法方向しか備えていないということが理由ではなく、幅寸法が以下に十分で説明する理由で長さ寸法よりも著しく小さいという事実を強調するためにその旨を表すようになっていることは理解されるべきである。また、当然のことながら、この装置は、デバイスが事実上、三次元の物体なので高さを備えているが、かかる高さも又、長さに対して著しく小さい。
【0017】
さらに、本発明の或る特定の実施形態に関して本明細書において後で使用されるように、「発生器(generator )」という用語は、本発明と関連する場合のある圧電形デバイスの曲げがこのデバイスに設けられた出力端子前後に出力電圧を生じさせることを意味していることは理解されるべきである。さらに又、本発明と関連した圧電形デバイスをセンサとして用いることができると共に発生器として別個に又は同時に使用することができるので、「発生器」と「センサ」という用語は、以下において区別なく使用できる。
【0018】
本発明の観点の選択された組み合わせは、本発明の複数の互いに異なる実施形態に対応している。注目されるべきこととして、本明細書において提供されると共に説明される例示の実施形態の各々は、本発明の限定を示唆するものではない。一実施形態の一部として示され又は説明される特徴又はステップを別の実施形態の観点と組み合わせて使用することができ、それにより更に別の実施形態が生まれる。加うるに、或る特定の特徴は、同一又は類似の機能を実行する明示されていない類似のデバイス又は特徴と交換可能である。
【0019】
次に、本発明の1‐Dタイヤ取り付け型装置及び方法の現時点において好ましい実施形態を詳細に参照する。いま図面を参照すると、図1は、本発明に従って構成された1‐Dタイヤ取り付け型装置100を概略的に示している。図1から理解できるように、1‐Dタイヤ取り付け型装置100は、当然のことながら、実際、3つの寸法を有している。特に、サンドイッチ構造体102として構成可能な装置100の基板部分は、図1に示されているように、長さL及び幅Wを有するものとして構成されている。さらに、幅寸法Wは、長さLよりも著しく小さい。好ましい実施形態では、Lは、Wの少なくとも2倍である。
【0020】
また、タイヤ取り付け型装置100のオプションとしての部分として、エラストマーパッチ108が示されており、このエラストマーパッチは、高さHを備えたメサ106により隔てられた上面114と下面104を有している。本発明によれば、高さHは、幅W又は長さLのいずれよりも小さい。
【0021】
大まかに図4を参照すると、当業者であれば理解されるように、定格圧力及び定格負荷で作動するタイヤは、図4に示された輪郭形状とほぼ同じ輪郭形状を有する。この輪郭形状は、通常、各側に湾曲した部分を備える接触パッチとして記載される全体として平べったい領域を有する。さらに、接触パッチの直前及び直後に移行領域が存在し、これら移行領域では、定格圧力及び定格負荷で作動するタイヤの曲率半径は、実質的に一定の半径から全体として平らな又は無限の半径まで変化している。以下に更に説明するように、タイヤ取り付け型装置100の幅Wは、これら移行領域内に納まるよう選択される。具体的に説明すると、幅Wは、図6を参照して以下に十分に説明するように幾分狭い幅内に納まるよう選択される。
【0022】
あとで更に説明するように、本発明のデバイスを本明細書において“1‐D”デバイスと称し、この“1‐D”デバイスは、一般的に、本発明が圧電形デバイスを含む場合、一般に、主として一寸法のみ、即ち、デバイスの比較的長い方の長さ寸法から及ぼされる歪の結果としての出力信号の発生に限定されるデバイスを提供するという技術的思想に基づいている。これとは逆に、幅Wが長さLよりも著しく小さいことにより、実質的に、曲げがなく、その結果、W寸法方向の曲げが最小限であり又はゼロであることに基づいて信号が生じない。さらに、プリント回路板に実装されるエレクトロニクスの支持構造体として用いられる場合、1‐Dタイヤ取り付け型装置は、かかるプリント回路板に関して実質的に歪のない取り付け構造体を提供する。図3及び図4を参照してこれら技術的思想について以下に詳細に説明する。
【0023】
さらに図1を参照すると、1‐Dタイヤ取り付け型装置100は、一実施形態では、サンドイッチ構造体102に相当するのか良い基板を備えたオプションとしてのエラストマーパッチに対応していることが分かる。サンドイッチ構造体102は、例示の実施形態では、図2を参照して十分に説明するように、センサ又は電圧発生器として機能することができる圧電材料の層、導電性層及び少なくとも1つの支持層に相当しているのが良い。
【0024】
場合によってはサンドイッチ構造体102の形態をした本発明の基板は、標準型タイヤパッチ補修方法を用いてタイヤの内側ライナに固定できるパッチを形成するようオプションとしてのエラストマー材料層108で支持されるのが良い。エラストマー材料108は、ベース部分104及びサンドイッチ構造体102を固定することができる頂面114を備えた中央に配置されている隆起メサ部分106として形成されるのが良い。一般的に言って、エラストマー材料は、空気圧タイヤの構成においてサイドウォール材料として通常用いられる材料組成物であるのが良い。当業者であれば理解されるように、かかる材料は、一般的に耐酸化性コンパウンドである。
【0025】
本発明の例示の実施形態では、タイヤパッチ組立体は、接着剤をサンドイッチ構造体102の一部分上に塗布し、この構造体を、サンドイッチ構造体102を受け入れるよう構成された特別に設計されているモールド内に配置し、モールドの残部をエラストマー材料で満たし、パッチを硬化させることによって製作できる。次に、このようにして形成されたパッチを標準型タイヤパッチ補修法の使用によりタイヤの内側ライナに固定するのが良い。例示の構成例では、接着剤は、ロード・コーポレイション(LORD Corporation)から入手できるChemlok(登録商標)であるのが良く、エラストマー材料は、ゴムにであるのが良い。
【0026】
本発明の別の例示の実施形態によれば、エラストマー材料を中間使用することなく、Chemlok(登録商標)を用いてサンドイッチ構造体102をタイヤの内側ライナに直接固定することが可能である。また、本発明に従って構成されたタイヤ取り付け型装置を同様に、本発明の所有者によって製造されているTweel(登録商標)と呼ばれている非空気圧タイヤとホイールの組み合わせに取り付けることができるということも又理解されるべきである。
【0027】
次に大まかに図2を参照すると、図1のサンドイッチ構造体102に相当する例示のサンドイッチ構造体200が示されている。サンドイッチ構造体200は、一方の側に設けられた第1の導電性材料層204及び別の側に設けられた第2の導電性材料層204′を備えた圧電材料の層202を有している。第1の導電性材料層204は、サンドイッチ構造体200の支持基板として働く絶縁材料層206に固定されている。本発明の例示の実施形態では、圧電材料202は、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)であるのが良く、導電性材料204,204′は、銅層から成るのが良く、絶縁材料206は、FR4と通称されている耐火性基板材料であるのが良い。
【0028】
本発明の別の例示の実施形態では、オプションとしての第2の絶縁材料層206′を導電性層204′に固定するのが良い。かかる第2の絶縁材料層は、もし設けられる場合、これ又FR4であるのが良い。
【0029】
さらに図1を参照すると、1対の接続/支持端子110,112が線132に沿って且つ中心線134の各側に位置決めされている。端子110は、導電性層204に電気的に結合されるのが良く、他方、端子112は、導電性層204′に電気的に結合されるのが良い。当業者であれば理解されるべきこととして、上述の接続/支持端子構成例は、他の構成例の採用が可能であり且つ更に本発明によって想定されるので例示に過ぎない。例えば、本明細書は、一般に、パッチ108の頂面114を実質的に完全に覆い、それどこか、オプションとして、これから部分的に張り出すサンドイッチ構造体102を示しているが、かかる内容は、本発明の特定の限定ではない。というのは、サンドイッチ構造体102は、実際には2つ又は3つ以上の部分に細分可能だからである。さらに、1対の接続/支持端子110,112が示されているが、接続/支持端子110,112との共通線に沿って又は符号110′,112′及び符号110″,112″で示されている互いに平行な線に沿って位置決めされた追加のかかる接続/支持端子を提供することができる。さらに又、サンドイッチ構造体102を2つ又は3つ以上の部分に細分することができる実施形態では、かかる部分は、接続/支持端子110,112により或いは、所望に応じて追加の接続/支持端子を設けることにより連続的な場合又は個別的な場合を含む他の電気的構成例では互いに電気的に並列接続されるのが良い。
【0030】
本発明の重要な観点は、端子/支持対110,112が線132に沿って、或いは、より一般的に言って、線134に垂直な線に沿って位置決めされることにあり、この場合、線134は、1‐Dタイヤ取り付け型装置100の主要曲げ方向130に沿っている。本発明によれば、線132,134は、±10°、±5°又は±2°だけ真に垂直な(即ち、90°の)位置合わせ状態からばらつきがあっても良いが、利点が幾分か失われる。あとで明らかにするように、線132は、本発明に従って構成されたタイヤ取り付け型装置が取り付けられるべきタイヤの回転方向を特定するといえる。一般に、主要曲げ方向130は、中心線134に沿っているので、線132及びかくして端子/支持対110,112の取り付け位置は、線134に沿うどこかの場所に位置決め可能であるが、好ましい位置は、一般に、図示のように、より中央の場所にある。
【0031】
後で更に説明するように、1‐Dタイヤ取り付け型装置100が本発明のタイヤ内に位置決めされる場合、両方向を指し示す矢印付きの線130によって示されている主要曲げ方向は、タイヤ内における1‐Dタイヤ取り付け型装置100の位置決め並びに1‐Dタイヤ取り付け型装置100の長さL及び幅Wにより定められる。
【0032】
曲げがこの一寸法に沿う方向、即ち1‐D方向に制限されている場合、接続/支持端子110,112及び代替的に又は追加的に接続/支持端子110′,112′及び110″,112″に取り付けられているデバイスへの接続部のところ及びこれら接続部相互間の歪は、主要歪方向、即ち1‐D直交接続線132に対するこれらの垂直位置合わせにより最小限に抑えられる。例えば、他方において、接続/支持端子110,112が線134即ち、主要曲げ線に沿って位置決めされた場合、接続/支持端子110,112相互間の離隔距離は、線134に沿う曲げにつれて変化する。かかる状態により、相当大きな歪がいずれかのデバイス又はプリント回路板136(図1に想像線で示されている)に生じると共に代替的に又は追加的に、接続/支持端子110,112及び/又は接続/支持端子110′,112′及び/又は110″,112″に取り付けられているプリント回路板136′,136″に生じる。理解されるべきこととして、対応の接続/支持端子に取り付けられたプリント回路板136,136′,136″は、接続/支持端子がプリント回路板の支持体の全てを提供するように取り付けられることは理解されるべきである。即ち、プリント回路板は、これらが接続/支持端子以外の下に位置する構造体との接触によっては支持されないよう取り付けられる。
【0033】
さらに、多数のプリント回路板136,136′,136″が用いられる場合では、かかるプリント回路板は、物理的に互いに結合されるべきではないことは当業者であれば理解されるべきであり、というのは、かかる内容により、支持端子の主要歪方向向きに対して垂直にするという目的が達成されないからである。1対の支持端子110,112の位置合わせ線と平行な線の位置合わせ状態で提供されると共に同一のプリント回路板に結合される追加の端子/支持ピンが設けられるべきではない。ただし、追加の支持端子を同一の線に沿って支持端子110,112と共に配置可能である。
【0034】
大まかに図5を参照すると、全体として、トレッド部分510及びサイドウォール部分520,522を備えたタイヤ500が示されている。本発明によれば、1‐Dタイヤ取り付け型装置100は、タイヤ頂点530の中央部分にサイドウォール部分520,522相互間で側方に取り付けられている。図5で理解できるように、1‐Dタイヤ取り付け型装置100は、タイヤ500の内側ライナに取り付けられ、この内側ライナは、長さ寸法Lがサイドウォール520,522の方向延び、即ち、タイヤ500の回転方向に対して実質的に側方に位置合わせされるよう差し向けられている。換言すれば、1‐Dタイヤ取り付け型装置のパッチポーズ角は、寸法Lが、タイヤ500の回転方向に略90度で整列している。理解されるべきこととして、本明細書の説明において、特定方向における「実質的に位置合わせされ」のような表現は、指示した方向における完全な位置合わせ状態から位置合わせのばらつきが、完全な位置合わせから、±約5°から±約15°、±約8°から±約12°、±約10°、±約5°、±約4°、±約3°、あるいは±約1°のような0°から±20°、または位置合わせの他の変形例で、またはこれらの間の位置合わせの変形例の範囲のバリエーションがあることを意図している。
本開示を使用する際、当業者は、本発明の特定の実施形態が、取付け型装置100の特定方向に限定されないことを理解すべきである。例えば、ある実施形態で、タイヤ取付け型装置100を、タイヤのサイドウォール部分520,522に近接してあるいは直接に取付けてもよい。これらの実施形態では、取付け型装置100の長さ寸法をいずれかの方向に位置合わせしてよい。
例示の形態では、長さ寸法は、タイヤ取り付け型装置100がタイヤ頂点の中央部分に位置し、種々のベルトを隔てる間隔が一定であるベルト付き構成のタイヤの領域の大部分にわたって延びるよう選択されるのが良い。当然のことながら、上述したように、タイヤ取り付け型装置100も又、同様に、非空気圧ホイール及びタイヤであるTweel(登録商標)内に取り付け可能である。
【0035】
側方の向きに基づくと共に幅寸法が少なくとも、タイヤの転動方向に基づくばらつきに起因した曲げ又は歪の発生に関して比較的取るに足りないということに基づき、1‐Dタイヤ取り付け型装置100は、主として、タイヤの横方向輪郭形状がタイヤの回転につれて変化するということに基づいて単調な半径の変化を示す。
【0036】
この後者の輪郭形状の変化に関する概念は、図3及び図4を検討することにより最も良く理解できる。図3は、本発明を利用できる代表的なタイヤの回転の頂部及び接触パッチの中心のところにおける横方向輪郭形状の比較のための重ね合わせ状態の略図であり、タイヤ取り付け型装置100の取り付け向きを想像線で示している。図4は、本発明を利用することができる例示のタイヤの曲率半径のばらつきを概略的に示している。一般に図3に示されているように、例示の通常通りインフレートされた275/80R22.5サイズのタイヤの場合、横方向曲率半径又は輪郭形状(p)は、回転の頂部におけるタイヤに関してp〜500mmからp〜フラット(平坦)、即ち、接触パッチの中心のところで実質的に無限の曲率半径まで変化する。当業者であれば理解されるように、「接触パッチ」は、走行面と「接触」状態にあるタイヤの表面領域に対応し、かかる表面は、全体として滑らかな表面にわたり実質的に「フラット」である。
【0037】
図4は、他方、周方向曲率半径(R)が実質的に一定の非接触パッチ領域、即ちタイヤの実質的に非たわみ部分とタイヤの回転中、接触パッチ内の著しく大きな曲率半径との間で変化し、たわみにつれて増大する接触パッチの入口及び出口のところの2つの曲率ピークを生じさせる。本発明によれば、1‐Dタイヤ取り付け型装置100は、幅の選択及びタイヤ内における長さ方向取り付け向きにより、主として、例えば約500mmからフラットまでの単調な半径の変化を示し、それにより2つのたわみに依存した周方向ピークが回避される。
【0038】
主として単調な半径の変化を示すことは、結果として本発明の1‐Dタイヤ取り付け型装置の耐久性の向上をもたらす本発明の特徴のうちの1つである。1‐D幅選択に起因する第2の特徴は、圧電形発生器/センサがタイヤ取り付け型装置と関連している場合、圧電形デバイスに関連したタイヤ取り付け型装置が入口箇所及び出口箇所を通ってタイヤ接触パッチに至ることに起因して生じる長さ方向歪から外部信号発生を実質的になくすことにある。かかる固有の振動フィルタリングは、かかる信号を任意特定の主要環境内に提供できる種々の使用のために信号処理の精度の向上に寄与する。
【0039】
次に図6に注目すると、本発明のタイヤ取り付け型装置の基板部分の幅Wは、定格インフレーション圧力状態にあると共に無負荷状態下にあるタイヤの物理的パラメータを考慮に入れることによって選択できるということが分かる。かかるタイヤは、タイヤ600として示されており、このタイヤは、一様な直径Dを有している。タイヤ600は、回転の中心点602からタイヤ600の内面608まで延びる半径rを有している。回転中心点602から内面608まで延びる線604,606は、角度θをなし、この角度は、本発明によれば、5°に選択される。換言すると、タイヤ600の内面608に沿って張られた円弧の長さは、回転の中心602から定格圧力までインフレートされたときの無負荷状態のタイヤ600の内面608まで延びる線604から測定された5°の回転に対応している。この円弧の長さは、基板の幅Wを定めている。
【0040】
1‐Dタイヤ取り付け型装置100の幅Wを接触パッチの入口から出口までの歪を実質的に回避するのに十分狭く選択することにより、多くの利益が得られる。最初の利益として、1‐Dタイヤ取り付け型装置100自体に生じる歪は、効果的に一方向に限定され、それにより長期間にわたる寿命の達成の見込みが得られる。例示の形態では、例えば、上述の例示の275/80R22.5サイズのタイヤでは、幅Wは、約30mm未満であるように選択されるのが良い。いずれの場合においても、幅Wは、図6を参照して説明したようにタイヤ内面の寸法内に納まる寸法に制限されるべきである。
【0041】
上述したように、定格圧力及び定格負荷で作動するタイヤ400は、矢印の方向418に回転しているとき、タイヤトレッドがタイヤの走行している表面に接触したりこれから離れているときに2つの移行ゾーンが作られる。図4の例では、接触パッチの出口部分は、線412,414相互間の移行部分又はゾーンとして示されている。当然のことながら同様な移行部分が接触パッチ部分の入口のところに形成されているが、これについては別個には図示していない。図示のように、タイヤ取り付け型装置100の幅Wは、移行部分の通過中にタイヤ取り付け型装置100のたわみを実質的に回避するようこの移行部分又はゾーン内に全体が納まるよう選択される。これにより、第2の利点が得られ、この利点は、第2の方向における潜在的な曲げに起因して取り付け状態の圧電形デバイスからの外部電圧信号の発生が最小限に抑えられるというにある。
【0042】
最後に、全体的な幅を減少させることにより、主要な歪方向に垂直な線をなして配列された端子/支持要素110,112に関する安定した取り付け向きが得られ、この取り付け向きは、これら端子/支持要素に取り付けられているデバイス及び/又はプリント回路板への機械的及び電気的結合部に生じる歪を減少させる。例示の形態では、端子ポスト110,112相互間の間隔は、約18mm未満であるよう選択されるのが良い。
【0043】
全体的な長さ寸法の決定に関し、上述の説明から、1‐Dタイヤ取り付け型装置100の長さL、即ち、タイヤに関する横方向寸法は、耐久性が得られるよう最小限に抑えられると共にエネルギー発生が得られるよう最大にされるべきであることは理解されよう。1‐Dタイヤ取り付け型装置の長さを頂点の中心に関して側方に差し向けることにより、デバイスの耐久性を極めて効果的に増大させると共にタイヤのたわみの影響を受けないデバイスを提供する構造が提供される。上述したように、長さLは、タイヤ取り付け型装置100が肩相互間のタイヤ頂点に位置し、種々のベルトを隔てる間隔が一定であるベルト付き構成の領域の大部分にわたって延びることができるよう選択されるのが良い。例示の形態では、長さLは、幅Wの少なくとも2倍であるように選択されるのが良い。例示の形態では、かかる取り付け向き及び長さと幅の関係を選択することによって疲れ亀裂の開始までの距離を10倍のオーダーで長くすることができるということが実験的に判明した。
【0044】
次に図7を参照すると、オプションとしてのエラストマーパッチ108のメサ106の高さHと基板の幅Wとの関係が示されている。このグラフ図は、度(°)で表された最大幅Wmaxが5mmの最大メサ高さHまで線形関数としてメサの高さHに関連付けられることを示している。エラストマーパッチが採用されていない場合、即ち、基板がタイヤの内側ライナに直接くっつけられている場合、Wmaxは、一度に選択される。高さHが増大するにつれて、Wmaxは、最大5°まで直線的に増大する。一般に、この関係をWmax=(4/5)H+1(但し、0<H≦5)として表すことができる。しかしながら、あらゆる状況において、関係式L>W>Hを考慮すべきである。当業者であれば、エラストマーパッチ(設けられている場合)がタイヤと取り付け状態の装置100との間に所与の程度の隔離状態を提供することは理解されよう。圧電形センサ/発生器が設けられている場合、増大により、デバイスの長さL方向における歪が減少する。これにより、圧電形デバイスからの電圧発生量が少なくなるが、構造的信頼性が増大し、その結果、メサ高さと長さLの関係を選択するにあたりデザイン上のバランスを考慮に入れるべきであり、その選択は、発生する電圧の大きさを定める。いずれの場合においても、距離Lは、デバイスがタイヤのショルダ部分内に延びるようにするほど長いものであってはならない。ショルダ部分は、ベルト付きタイヤ中のベルト層の間隔が頂点の中央部分からサイドウォールに向かって進む際に、もはや実質的に一定ではない頂点を越えるタイヤの部分であると理解される。
【0045】
次に図8図10を参照して、本発明のタイヤ取り付け型装置の追加の例示の実施形態について詳細に説明する。図8は、タイヤ取り付け型装置に用いられる長さLの例示の基板800の平面図である。基板の長さLは、基板の長手方向を定めている。基板800は、図2に示されているサンドイッチ構造体200に相当しているのが良く、サンドイッチ構造体200は、一方の側に設けられた第1の導電性材料層204及び別の側に設けられた第2の導電性材料層204′を備えた圧電材料の層202を有している。第1の導電性材料層204は、サンドイッチ構造体200の支持基板として働く絶縁材料層206に固定されている。上述したように、或る特定の実施形態では、圧電材料202は、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)であるのが良く、導電性材料204,204′は、銅層から成るのが良く、絶縁材料206は、FR4と通称されている耐火性基板材料であるのが良い。
【0046】
基板800は、第1の圧電形デバイス810及び第2の圧電形デバイス820を含むのが良い。一実施形態では、第1の圧電形デバイス810は、圧電形電力発生器に相当するのが良く、第2の圧電形デバイス820は、圧電形信号発生器に相当するのが良い。電力圧電形デバイス810は、電力をタイヤ取り付け型装置の種々のデバイスに供給するよう構成されているのが良く、信号圧電形デバイス820は、分析目的で用いられる孤立圧電信号を提供するよう構成されているのが良い。
【0047】
基板800上には複数個の導体端子840,842,844,846が設けられている。4つの導体端子840,842,844,846だけが図8に示されているが、当業者ならば、本明細書において開示する教示を用いると、本発明が導体端子の任意特定の数に限定されないことは理解すべきである。例えば、本発明は、2つの導体端子、4つの導体端子、6つの導体端子、5つの導体端子又は任意他の数の導体端子を含むことができる。
【0048】
図8に示されている複数個の導体端子は、1対の外側導体端子840,842及び1対の内側導体端子844,846を含む。導体端子840,842,844,846は、基板中に埋め込まれた第1及び第2の圧電形デバイス810,820への電気的接続部を提供するよう使用できる。例えば、1対の外側導体端子840,842は、導電性バイア850を介して第1の圧電形デバイス810への電気的接続部となるのが良い。1対の内側導体端子844,846は、導電性バイア850を介して第2の圧電形デバイス820への電気的接続部となるのが良い。変形例として、第1の圧電形デバイス810は、端子840,844に作動的に接続されても良く、他方、第2の圧電形デバイス820は、他の外側導体端子842及び内側導体端子846に作動的に接続されても良い。当業者であれば容易に理解すべきこととして、基板800の圧電形デバイス810,820は、本発明の範囲から逸脱することなく、任意特定の導体端子又は導体端子の組み合わせに接続可能である。
【0049】
導体端子840,842,844,846は、基板中に埋め込まれた圧電形デバイス810,820又は導電性層とタイヤ取り付け型装置中の種々の他のデバイス又は構造体との間の電気的接続を確立するよう使用できる任意の構造体であって良い。例えば、導体端子840,842,844,846は、電気コネクタ又はポストを受け入れるようになった開口部を包囲する導電性アニュラス、例えば銅アニュラスの形態をしているのが良い。導電性アニュラスは、電気コネクタ、ポスト又は他の構造体を導電性アニュラスの開口部中にねじ込むことにより電気コネクタ、ポスト又は他の構造体に作動的に接続されるのが良い。導電性アニュラスは、電気コネクタ、ポスト又は他の構造体を包囲すると共にこれと接触関係をなし、それにより必要な電気的接続が確立される。特定の実施形態では、導体端子844,846は、導電性ボタン、例えば銅ボタンの形態をしているのが良い。導電性ボタンは、電気コネクタ又は他の構造体との電気的接触を行なうための露出状態の導電性表面を提供する。
【0050】
本発明によれば、導体端子840,842,844,846は、線A‐Aに沿って実質的に直線関係をなして基板800上に配列されている。理解されるべきこととして、本明細書における「実質的に直線関係」という表現は、完全な直線関係から約±0°〜約±20°、例えば約±5°〜約±15°、例えば約±8°〜約±12°、例えば約±10°、例えば約±5°又は例えば約±4°又は約±3°、例えば約±1°の位置合わせのばらつき或いは任意他の位置合わせのばらつき又はこれら相互間の位置合わせのばらつきの範囲が存在する場合のあることを意味するようになっている。
【0051】
導体端子840、842,844,846は、基板の長手方向に対して約80°〜約100°をなす線に沿っている線A‐Aに沿って実質的に位置合わせされ又は整列すべきである。基板の長手方向は、支持タイヤの回転方向に実質的に垂直に位置合わせされる又は整列するのが良い。本明細書において開示する技術を用いると、当業者であれば理解すべきこととして、基板800は、プリント回路板への取り付けのために任意の数の線をなす導体端子を有することができる。例えば、基板は、2本の線をなす導体端子、3本の線をなす導体端子又は任意他の数の線をなす導体端子を有することができる。
【0052】
上記において詳細に説明したように、1‐D基板800は、本発明に従ってタイヤ内に位置決めされ、基板の曲げは、一寸法方向、即ち1‐D方向に制限される。導体端子842,846を線A‐Aに沿って実質的に直線関係をなして配列することにより、導体端子840,842,844,846が主要歪方向に対して垂直に位置合わせされるので、これら導体端子に接続されたデバイスへの接続部のところの歪及びこれら接続部相互間の歪が最小限に抑えられる。例えば他方において、複数個の導体端子が主要曲げ線に沿って位置する場合、導体端子相互間の離隔距離は、主要曲げ線に沿う曲げにつれて変化する。これにより、相当大きな歪が導体端子840,842,844,846に接続された任意のデバイス又はプリント回路板に生じる。
【0053】
次に図9を参照して例示のタイヤ取り付け型装置900について詳細に説明する。図示のように、例示のタイヤ取り付け型装置900は、エラストマー材料910の層、第1の支持要素920、基板800、第2の支持要素930及びプリント回路板940を有している。図2に示されているようにサンドイッチ構造体の形態をしているのが良い基板800は、標準型タイヤパッチ補修方法を用いてタイヤの内側ライナに固定できるパッチを形成するようエラストマー材料910の層上に支持されるのが良い。エラストマー材料910は、ベース部分912及び基板800を固定することができる中央に配置された隆起メサ部分914として形成されるのが良い。上述したように、エラストマー材料は、空気圧タイヤの構成においてサイドウォール材料として通常使用される材料組成物に相当するのが良い。また、当然のことながら、タイヤ取り付け型装置900は、非空気圧ホイール及びタイヤ、例えばTweel(登録商標)非空気圧タイヤ内に同様に取り付けられるのが良い。
【0054】
第1の支持要素920がエラストマー材料910のオプションとしての層内に埋め込まれている。第1の支持要素920は、基板上の導体端子840,842,844,846の機械的支持体及び保護手段となると共にタイヤ取り付け型装置900の他のコンポーネントの機械的支持体となる程度の剛性を有することが必要である。第1の支持要素920は、任意の絶縁又は非導電性材料、例えばFR4で構成可能である。本明細書で用いられる「絶縁」又は「非導電性」材料のような用語の使用は、材料を通る電流又は電子の流れに対して少なくとも部分的に抵抗性である任意の材料を示すようになっている。第1の支持要素920は、接着剤、例えばロード・コーポレイション(LORD Corporation)から入手できるChemlok(登録商標)によりエラストマー材料910のオプションとしての層に結合されるのが良い。別の実施形態では、第1の支持要素は、エラストマー材料910のオプションとしての層の中に埋め込まれ、これと一体であり又はこの一部をなす硬質ゴム又は他の剛性材料で形成可能である。この実施形態では、第1の支持要素920をエラストマー材料のオプションとしての層に結合するのに接着剤は不要である。第1の支持要素920は又、エラストマー材料910の層に加わる歪を最小限に抑えるよう丸くなった縁部を有するのが良い。
【0055】
図9に示されているように、第1の支持要素920は、これが基板800上に配置された複数個の導体端子840,842,844,846とオーバーラップするよう位置決めされている。本明細書において「複数個の導体端子とオーバーラップする」という表現の使用は、導体端子の上方又は下方に位置する導体端子上に延び又はこれを覆う状態を含むようになっている。このように、第1の支持要素920は、複数個の導体端子840,842,844,846を保護すると共に支持することができる。第1の支持要素920は、プリント回路板940と基板800との間の電気的接続を確立するために使用できる複数個の開口部又は他の構造を有するのが良い。或る特定の実施形態では、第1の支持要素920は、導体端子840,842,844,846の完全なオーバーラップを保証するよう導体端子840,842,844,846の幅よりも僅かに大きい幅を有する。しかしながら、第1の支持要素920の幅は、プリント回路板940上に広い応力フットプリントを生じさせるのを回避すると共に機械的応力が基板800の種々の部分上に分散されるよう最小限に抑えられるべきである。例えば、最大直径が約5.5mm〜約6mmの導体端子を有する特定の実施形態では、第1の支持要素920は、約7.25mmの幅を有するのが良く、この幅のばらつきは、約±0%〜約±20%、例えば±5%〜約±15%、例えば約±8%〜±12%、例えば約±10%又は約±5%、又は約4%又は約±3%又は約±1%又は幅の任意他のばらつき又はこれら相互間の幅のばらつきの範囲にある。
【0056】
第2の支持要素930が基板800の上方に配置されている。第2の支持要素930は、プリント回路板940と基板800との間のスペーサとして働く。第2の支持要素930は、機械的応力を受けた場合、例えば、タイヤの回転中、プリント回路板940が基板800に接触するのを阻止するのに十分な高さを有するのが良い。第2の支持要素930は、種々の電気コネクタがプリント回路板940から基板に通過させることができるようにするために使用できる複数個の開口部935を有するのが良い。第2の支持要素930は、第1の支持要素920と同様、絶縁材料、例えばFR4で作られるのが良い。第2の支持要素930は、複数個の導体端子840,842,844,846を機械的に支持すると共に保護するよう第1の支持要素920と協働する。図示のように、第2の支持要素930は、これが複数個の導体端子840,842,844,846とオーバーラップするよう位置決めされている。第2の支持要素930は、好ましくは、第1の支持要素920の幅よりも小さい幅を有し、その結果、プリント回路板940に対する第2の支持要素930及び第1の支持要素920の応力線又はフットプリントが最小限に抑えられるようになっている。例えば、第1の支持要素920の幅が約7.25mmである特定の実施形態では、第2の支持要素は、好ましくは、約6.25mmの幅を有し、この幅のばらつきは、約±0%〜約±20%、例えば±5%〜約±15%、例えば約±8%〜±12%、例えば約±10%又は約±5%、又は約4%又は約±3%又は約±1%又は幅の任意他のばらつき又はこれら相互間の幅のばらつきの範囲にある。
【0057】
タイヤ取り付け型装置900では、複数個の導体端子840,842,844,846は、第2の支持要素930と第1の支持要素920との間に位置決めされている。この構造により、タイヤ取り付け型装置の動作特性及び耐久性が向上する。例えば、第2の支持要素と第1の支持要素から成る構造体は、一線をなす導体端子840,842,844,846を機械的にクランプし、導体端子に加わる場合のある歪を減少させる。第2の支持要素と第1の支持要素から成る構造体は又、基板800中に埋め込まれた導体又は圧電形デバイスと導体端子840,842,844,846との間の良好な電気的な接触を保持するのに役立つ。
【0058】
特定の実施形態では、タイヤ取り付け型装置は、第1の支持要素920、第2の支持要素930及び/又は導体端子840,842,844,846相互間のインターフェイスにはんだを有するのが良い。はんだは、複数個の導体端子840,842,844,846のための腐食保護及び電気的接続を提供すると共に第1の支持要素920、第2の支持要素930及び/又は導体端子840,842,844,846相互間のインターフェイスを一段と保護するのに役立つ。はんだ及び第1の支持要素920と第2の支持要素930と導体端子840,842,844,846との間のインターフェイスは、第1の支持要素920及び第2の支持要素930に加えられる圧縮荷重によって一段と機械的保護をもたらす。この圧縮荷重は、プリント回路板940をポスト925に取り付けてこれを締め付けることによって得られる。
【0059】
図9に示されているように、第1の支持要素920は、第1の支持要素920から延びる1対のポスト925を有している。ポスト925は、第1の支持要素920内に埋め込まれたナット又はソケット922により第1の支持要素920に取り付けられるのが良い。ポスト925は、ポストを用いてプリント回路板940と基板800との間の電気的接続を確立することができるよう導電性材料で作られるべきである。図9及び図10a〜図10cに示されているように、ポスト925は、1対の外側導体端子840,842を貫通して延びるのが良い。特定の実施形態では、ポスト925は、導体端子840,842に接続されている電力圧電形デバイス810とプリント回路板940との間の電気的接続を確立するために使用されるのが良い。導体端子840,842は、ポスト925を包囲すると共にこれと接触状態にある導電性アニュラスの形態をしているのが良く、その結果、必要な電気的接続が確立されるようになっている。
【0060】
図示のように、ポスト925は、第2の支持要素に設けられた開口部935を貫通して延びてプリント回路板940に電気的且つ機械的に結合されている。締結具926を用いてプリント回路板940をポスト925に機械的に連結するのが良い。理解されるべきこととして、対応関係をなすポスト925に取り付けられたプリント回路板940は、ポスト925がプリント回路板のための支持体の全てとなるような仕方で取り付けられるのが良い。即ち、プリント回路板は、これらがポスト925以外の下に位置する構造体との接触及びこれに付随する下に位置する第2の支持要素930との接触によっては支持されないよう取り付けられるのが良い。
【0061】
タイヤ取り付け型装置900は、プリント回路板940と基板800との間の電気的接続を確立するよう構成された1つ又は2つ以上の電気コネクタ950を有するのが良い。これら電気コネクタ950は、電気的接続のみのために用いられる。ポスト925とは異なり、電気コネクタ950は、タイヤ取り付け型装置の機械的支持体とはならない。電気コネクタ900は、プリント回路板940と基板800との間の電気的接続を確立する装置又は構造であればどのようなものであっても良い。
【0062】
図10a〜図10cは、基板800の一線をなす導体端子840,842,844,846に沿って取ったタイヤ取り付け型装置900の断面図である。図示のように、タイヤ取り付け型装置は、第1の支持要素920、基板800、第2の支持要素930及びプリント回路板940を有している。基板800は、絶縁材料の層860、導電性層870及び絶縁材料の別の層880として示されている。導電性層870は、単に基板中に埋め込まれた単一の導電性層であっても良く、或いは、図2に示されたサンドイッチ構造体に相当するものであっても良く、この場合、2つの導電性層204,204′が圧電層202をサンドイッチする。
【0063】
図10a〜図10cは、複数個の互いに異なる形式の電気コネクタ950が本発明に従って使用できることを示している。図10aでは、電気コネクタ950は、内側導体端子844,846のうちの1つに作動的に接続された表面取り付け型ピン950を有する。この実施形態では、内側導体端子844,846は、導電性表面を露出させる導電性ボタンの形態をしているのが良い。表面取り付け型ピン950は、導体端子844,846の露出状態の導電性表面に作動的に接続されている。表面取り付け型ピン950は又、プリント回路板940に設けられたソケット942内に受け入れられ、内側導体端子844,846とプリント回路板940との間の電気的接続を確立している。
【0064】
電気コネクタ950の別の例示の実施形態が図10bに示されている。この例示の実施形態では、電気コネクタ950は、プリント回路板940に作動的に連結されたばねピンを有する。ばねピン950は、上述の電気的接続を確立するよう内側導体端子844,846のうちの1つに押し付けられるのが良い。例えば、内側導体端子844,846は、導電性表面を露出させる導電性ボタンの形態をしているのが良い。プリント回路板940がタイヤ取り付け型装置900に取り付けられると、ばねピン950は、第2の支持要素930を貫通して内側導体端子844,846の露出状態の導電性表面に押し付けられるのが良く、それにより内側導体端子844,846とプリント回路板940との間の電気的接続が確立される。
【0065】
電機コネクタ950の更に別の例示の実施形態が図10cに示されている。この実施形態では、第1の支持要素920は、プリント回路板940に作動的に連結されたピン950を受け入れるソケット928を有している。ピン950は、第2の支持要素930に設けられた開口部935を貫通すると共に内側導体端子844,846のうちの一方を貫通している。内側導体端子844,846は、上述の電気的接続を確立するようピン950を包囲すると共にこれと接触状態にある導電性アニュラスの形態をしているのが良い。
【0066】
本発明の電気コネクタ950は、任意特定の構造体又は装置には限定されず、プリント回路板940と基板800との間の電気的接続を確立するための構造体、装置又は構造体又は装置の組み合わせであればどのようなものでも含む。例えば、電気コネクタとしては、屈曲ワイヤ、ばねピン、ばねソケット、ピンとソケットの組み合わせ、ピンとナットの組み合わせ又は任意他の装置若しくは構造体が挙げられる。特定の実施形態では、カスタム・インターコネクツ(Custom Interconnects)社により製造されているフズ(fuzz)ボタンコネクタ又はインターポーザ(Interposer)を電気コネクタ950に用いることができる。
【0067】
本発明は、タイヤ取り付け型装置の動作特性及び耐久性を向上させることができる。基板800の端子導体を実質的に直線関係をなして配列することにより、基板800は、導体端子及び導体端子に取り付けられた種々のデバイス又はコンポーネントに加わる応力を最小限に抑えるよう本発明に従って使用できる。また、本発明により、1‐Dタイヤ取り付け型装置により提供される種々の利益から外れることなく、種々のデバイス又はコンポーネントと基板との間の多数の電気的接続が可能である。
【0068】
本発明の特定の実施形態を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者であれば、上記技術内容の理解を得ると、かかる実施形態の改造例、変形例及び均等例を容易に想到できることは理解されよう。したがって、本開示内容の範囲は、例示であって、本発明を限定するものではなく、本発明は、当業者に容易に理解されるように本発明の内容のかかる改造例、変形例及び/又は追加例を含むことを排除するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10a
図10b
図10c