特許第5963317号(P5963317)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5963317品質統計のコレクション方法及び対応する品質統計のコレクションの管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5963317
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】品質統計のコレクション方法及び対応する品質統計のコレクションの管理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 17/00 20060101AFI20160721BHJP
   H04N 21/238 20110101ALI20160721BHJP
【FI】
   H04N17/00 A
   H04N21/238
【請求項の数】16
【外国語出願】
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2014-37232(P2014-37232)
(22)【出願日】2014年2月27日
(62)【分割の表示】特願2009-202814(P2009-202814)の分割
【原出願日】2009年9月2日
(65)【公開番号】特開2014-131336(P2014-131336A)
(43)【公開日】2014年7月10日
【審査請求日】2014年3月31日
(31)【優先権主張番号】08305518.6
(32)【優先日】2008年9月2日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】501263810
【氏名又は名称】トムソン ライセンシング
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】フランソワ−イブ ブリアン
(72)【発明者】
【氏名】ジル ストローブ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン−クロード コルマグロ
【審査官】 益戸 宏
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−533895(JP,A)
【文献】 特開2007−088539(JP,A)
【文献】 特開2005−333592(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/128097(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 17/00
H04N 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
品質統計のコレクション方法であって、方法は、第1のデバイスと称される品質統計収集デバイスによって実施され、
いわゆるリクエストモードである、品質統計のコレクションモードを表す情報を含むコレクションモード信号を品質統計管理デバイスから受信するステップであって、前記リクエストモードは、自動的にモニタリングするモードを有する、前記コレクションモード信号を受信するステップと、
前記リクエストモードが前記自動的にモニタリングするモードである場合、前記自動的にモニタリングするモードで開始するステップと、
前記自動的にモニタリングするモードにおいて、前記品質統計のコレクションのために必要とされる前記第1のデバイスのリソースが利用可能であるときはいつでも、テストストリームに自動接続するステップであって、前記テストストリームへの接続および前記テストストリーム上の品質統計の前記コレクションが前記第1のデバイスによるサービスレンダリングの品質に対して影響を与えない場合に、前記リソースは利用可能であると考えられ、前記品質統計コレクションが、前記第1のデバイスの中央処理装置に、チャネル変更時間を遅延させる負担を与えない場合、または前記テストストリームへの前記接続が、ユーザが視覚化しているユーザ選択ストリームに利用可能であるバンド幅を減らさない場合に、前記サービスレンダリングの品質は影響を受けない、前記自動接続するステップと、
品質統計管理デバイスからの品質統計コレクションイネーブル信号の受信によって前記品質統計のコレクションが利用可能にされる場合かつ前記第1のデバイスがストリームに接続される場合に、前記品質統計を収集するステップと、
を含む、前記方法。
【請求項2】
前記自動的にモニタリングするモードの前記テストストリームの接続アドレスは、前記第1のデバイスと異なる第2のデバイスによって設定可能である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記品質統計のコレクションのために必要とされる前記第1のデバイスの前記リソースは、前記第1のデバイスがワイドエリアネットワークから来るストリームに接続されていない場合に利用可能であるとさらに考えられ、これによって、前記ワイドエリアネットワークから来るストリームと前記ワイドエリアネットワークから来ないストリームとの間の区別は、前記ストリームのソースIPアドレスを前記第1のデバイスのIPアドレスと比較することによって行われる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記品質統計コレクションのために必要とされる前記第1のデバイスの前記リソースは、前記第1のデバイスの、前記品質統計コレクションに必要な前記リソースのみがアクティブのままである特別なスタンバイモードで利用可能にされる、請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記品質統計は、前記品質統計が適用されるストリームのタイプによって分類される、請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記ストリームのタイプは、テストストリーム及びユーザ選択ストリームを含む、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記品質統計は、サービスの品質とエクスペリエンス品質とを含むセットに関連する、請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記品質統計は、オーディオタイプサービス及びビデオタイプサービスに関係する、請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
品質統計のコレクションの管理方法であって、前記方法は、品質統計管理デバイスによって実施され、
いわゆるリクエストモードである品質統計のコレクションモードを表わす情報を含むコレクションモード信号を少なくとも1つの品質統計収集デバイスに送信するステップであって、前記リクエストモードは、自動的にモニタリングするモードを有する、前記コレクションモード信号を送信するステップ、を含み、
前記自動的にモニタリングするモードにおいて、前記品質統計のコレクションのために必要とされる前記少なくとも1つの品質統計収集デバイスのリソースが利用可能であるときはいつでも、テストストリームへの前記少なくとも1つの品質統計収集デバイスの接続が自動的に行われ、前記テストストリームへの接続および前記テストストリーム上の品質統計の前記コレクションが前記品質統計収集デバイスによるサービスレンダリングの品質に対して影響を与えない場合に、前記リソースは利用可能であると考えられ、前記品質統計コレクションが、前記少なくとも1つの品質統計収集デバイス中央処理装置に、チャネル変更時間を遅延させる負担を与えない場合、または前記テストストリームへの前記接続が、ユーザが視覚化しているユーザ選択ストリームに利用可能であるバンド幅を減らさない場合に、前記サービスレンダリングの品質は影響を受けない、前記方法。
【請求項10】
前記方法は、前記少なくとも1つの品質統計収集デバイスから収集された品質統計を受信するステップを含む、請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、前記少なくとも1つの品質統計収集デバイスに、コレクション間隔を表す情報を送信するステップを含む、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
テストストリームへの接続を要求する信号が、前記少なくとも1つの品質統計収集デバイスに送信される、請求項9乃至11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記品質統計は、前記品質統計が適用されるストリームのタイプによって分類される、請求項9乃至12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記ストリームのタイプは、テストストリーム及びユーザ選択ストリームを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
品質統計を収集するデバイスであって、
いわゆるリクエストモードである、品質統計のコレクションモードを表わす情報を含むコレクションモード信号を品質統計管理デバイスから受信するように構成されたネットワークインタフェースであって、前記リクエストモードは、自動的にモニタリングするモードを有する、前記ネットワークインタフェースを備え、
前記自動的にモニタリングするモードにおいて、前記ネットワークインタフェースは、前記品質統計のコレクションのために必要とされるリソースが利用可能であるときはいつでも、テストストリームに接続するようにさらに構成され、前記テストストリームへの接続および前記テストストリーム上の品質統計の前記コレクションがサービスレンダリングの品質に対して影響を与えない場合に、前記リソースは利用可能であると考えられ、前記品質統計のコレクションが、中央処理装置に、チャネル変更時間を遅延させる負担を与えない場合、または前記テストストリームへの前記接続が、ユーザが視覚化しているユーザ選択ストリームに利用可能であるバンド幅を減らさない場合に、前記サービスレンダリングの品質は影響を受けず、
前記中央処理装置は、品質統計管理デバイスからの品質統計コレクションイネーブル信号の受信によって前記品質統計のコレクションが利用可能にされる場合かつストリームに接続される場合に、メモリ内に品質統計を収集するようにさらに構成されている、前記品質統計を収集するデバイス。
【請求項16】
品質統計のコレクションを管理するデバイスであって、
いわゆるリクエストモードである、品質統計のコレクションモードを表わす情報を含むコレクションモード信号を少なくとも1つの品質統計収集デバイスに送信するように構成されたネットワークインタフェースであって、前記リクエストモードは、自動的にモニタリングするモードを有する、前記ネットワークインタフェースを含み、
前記自動的にモニタリングするモードにおいて、前記ネットワークインタフェースは、前記品質統計のコレクションのために必要とされるリソースが利用可能であるときはいつでも、テストストリームに接続するようにさらに構成され、前記テストストリームへの接続および前記テストストリーム上の品質統計の前記コレクションがサービスレンダリングの品質に対して影響を与えない場合に、前記リソースは利用可能であると考えられ、前記品質統計のコレクションが、中央処理装置に、チャネル変更時間を遅延させる負担を与えない場合、または前記テストストリームへの前記接続が、ユーザが視覚化しているユーザ選択ストリームに利用可能であるバンド幅を減らさない場合に、前記サービスレンダリングの品質に対して影響を受けない、前記品質統計のコレクションを管理するデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気通信の分野に関し、特に、例えばサービスの品質並びに/またはデジタルオーディオサービス及び/またはデジタルビデオサービスのユーザエクスペリエンスの品質などの、データ受信に関係する品質に関係する統計の収集に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術によれば、デバイスは、オーディオサービス及び/またはビデオサービスなどのサービスを提供するネットワークに接続している。これらのサービスを運ぶネットワークは、送信機、変調器、復調器、ルータ、スイッチ、DSLAM(デジタル加入者線アクセス多重化装置)、モデムなどの様々な機器を含むことができる。これらの機器は、デバイスの受信品質に影響を与えるかもしれない有線接続及び/または無線接続によって相互に接続されている。今度は受信品質は、該デバイスを用いているユーザのユーザエクスペリエンス品質に影響を与えるかもしれない。ユーザエクスペリエンス品質は、サービスがレンダリングされると、デバイスのユーザによって経験される品質である。受信品質とユーザエクスペリエンス品質との間には差異が生じる。例えば、デバイスが相対的に少数のパケット損失のあったサービスを受信するが、失われたパケットがH.264符号化ストリーム内のI(イントラ)タイプのパケットに関係している場合、サービスレンダリングに対する影響は重大である。なんとなれば、デバイスのデコーダは、これらのパケットが正しく受信されるときでさえ、BタイプパケットまたはPタイプパケットのようなIタイプパケットに依存する他のパケットを用いることができないからである。そのとき、相対的に少数のパケットの損失によって、マクロブロックのような目に見えるアーチファクトの出現が生じるかもしれない。サービスの品質に関しては、エクスペリエンス品質は測定することができる。例えば、エクスペリエンス品質は、タイムエンティティごとのビデオにおけるチャネル変更時間及びマクロブロック数、またはオーディオレンダリングにおけるドロップアウト数で測定され得る。
【0003】
本明細書全体を通して、受信品質に対応する用語QoS、即ちサービスの品質、及び、ユーザエクスペリエンス品質に対応する用語QoE、即ちエクスペリエンス品質、を用いる。
【0004】
本明細書の残りの部分を通して、一般的用語である品質統計が用いられ、品質統計には、QoS統計及びQoE統計を含む。
【0005】
異なるデバイスに提供される同じサービスは、通るネットワーク経路の違いのために、異なるデバイスは、異なるQoS及びQoEの影響を受けるかもしれない。更に、同じQoSについて、異なるユーザデバイスは、デバイスのレンダリングの品質または復号化の品質の差のために異なるQoEを有するかもしれない。
【0006】
従って、デバイスについてのサービスプロバイダがデジタルオーディオサービス及びデジタルビデオサービスのQoS/QoEに関する統計を得ることができるようにする方法がある。例えば、非特許文献1は、IPTV(インターネットプロトコルテレビジョン)サービスのQoS及びQoEをモニタリングするメカニズムの仕様を定めている。TR−135は、TR−069シリーズの仕様書の一部であり、TR−069は、デバイスの遠隔管理を可能にするプロトコルの仕様を定めている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】TR−135文書第1版(TRはテクニカルレポートのこと、ブロードバンドフォーラム、即ち旧DSLフォーラムが発行した一連のドキュメント)TR−135は、TR−069シリーズの仕様書の一部である。
【非特許文献2】TR−069文書。TR−069は、デバイスの遠隔管理を可能にするプロトコルの仕様を定めている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
例えば、非特許文献2及び非特許文献1で表される従来技術の欠点は、従来技術はIPTVネットワークのためのQoSモニタリング統計を集めるのを可能にするが、これらの統計は、統計を集めるデバイスのユーザの行為の影響を受けやすいということである。デバイスの非アクティビティ期間にデバイスの品質統計を得る方法はなく、よって、あらゆるユーザアクションから開放されている期間に品質統計を得ることはできない。更に、いくつかのデバイスから同じ期間にわたって品質統計を得る方法はない。
【0009】
本発明は、従来技術の不都合を軽減することを目的とする。
【0010】
具体的には、本発明の目的は、品質統計のコレクション(collection:収集すること、収集したもの)を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、特に、以下のステップを含むことを特徴とする品質統計のコレクション方法に関する。以下のステップには、
いわゆるリクエストモードである、品質統計のコレクションモードを表す情報を含む信号を受信するステップを含み、該リクエストモードは、1つの第1モード及び1つの第2モードを含む少なくとも2つの可能な値を有しており、
以下のステップには更に、
該リクエストモードが第1のモードである場合、該第1のモードで開始するステップと、
該リクエストモードが第2のモードである場合、該第2のモードで開始するステップと、
該第1のモードにおいて、テストストリームへの接続要求を含む信号を受信するとテストストリームに接続するステップと、
該第2のモードにおいて、品質統計のコレクションのために必要とされるデバイスのリソースが利用可能なときはいつでも、テストストリームに自動接続するステップと、
を含む。
【0012】
該方法はまた、
品質統計コレクションが、該品質統計を利用可能にする信号の受信によって利用可能にされる場合にかつデバイスがストリームに接続される場合に、品質統計を収集するステップを含む。
【0013】
本発明の特定の実施形態によれば、第2のモードのテストストリームは、品質統計のコレクションのために必要とされるデバイスと異なるデバイスによって設定可能なパラメータである。
【0014】
本発明の特定の実施形態によれば、テストストリームへの接続及びテストストリーム上の品質統計のコレクションがデバイスによるサービスレンダリングの品質に影響を与えない場合に、品質統計コレクションの収集(collection)のために必要とされるデバイスのリソースは利用可能であると見なされる。
【0015】
本発明の特定の実施形態によれば、デバイスがワイドエリアネットワークからのストリームに接続されていない場合に、品質統計コレクションの収集のために必要とされるデバイスのリソースは利用可能であると見なされる。
【0016】
本発明の特定の実施形態によれば、品質統計コレクションの収集のために必要とされるデバイスのリソースは、デバイスのスタンバイ状態で利用可能にされる。
【0017】
本発明はまた、品質統計のコレクションの管理方法に関する。それは、以下のステップを含む。以下のステップには、
いわゆるリクエストモードである、品質統計のコレクションモードを表わす情報を含む信号を少なくとも1つの収集デバイスに送信するステップを含み、該リクエストモードは、第1のモード及び第2のモードを含む少なくとも2つの可能な値を有しており、
以下のステップには更に、
該第1のモードにおいて、テストストリームへの接続要求を含む要求信号を少なくとも1つの収集デバイスに送信するステップと、
該第1のモードにおいて、該要求信号を受信するとテストストリームへの収集デバイスの接続が行われるステップと、
該第2のモードにおいて、収集デバイスのリソースが利用できるときはいつでも、テストストリームへの収集デバイスの接続が自動的に行われるステップと、
を含む。
【0018】
本発明の特定の実施形態によれば、該方法は、少なくとも1つの収集デバイスから収集された品質統計を受信するステップを含む。
【0019】
本発明の特定の実施形態によれば、該方法は、少なくとも1つの収集デバイスにコレクション間隔を表す情報を送信するステップを含む。
【0020】
本発明の特定の実施形態によれば、テストストリームへの接続を要求する信号は、少なくとも1つの収集デバイスに送信される。
【0021】
本発明の特定の実施形態によれば、品質統計は、前記品質統計が適用するストリームのタイプによって分類される。
【0022】
本発明の特定の実施形態によれば、ストリームのタイプは、テストタイプのストリーム及びユーザ選択タイプのストリームを含む。
【0023】
本発明の特定の実施形態によれば、品質統計は、サービスの品質とエクスペリエンス品質とを含むセットに関連する。
【0024】
本発明の特定の実施形態によれば、品質統計は、オーディオタイプサービス及びビデオタイプサービスに関係する。
【0025】
本発明の更なる利点は、本発明の、特定の、限定でない実施形態の説明を通して明らかにされる。複数の実施形態が、以下の図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明と互換性を持つ例示的なネットワークインフラストラクチャを示す図である。
図2】本発明の特定の実施形態による例示的なデータモデルを示す図である。
図3】本発明の特定の実施形態による例示的なデータモデルを示す図である。
図4】本発明の特定の実施形態による例示的なデータモデルを示す図である。
図5図2乃至図4のデータモデルがアプリケーションに使用されている、図1のインフラストラクチャのデバイス同士の間のメッセージ交換を示す図である。
図6図2乃至図4のデータモデルがアプリケーションに使用されている、図1のインフラストラクチャのデバイス同士の間のメッセージ交換を示す図である。
図7図2乃図至4のデータモデルがアプリケーションに使用されている、図1のインフラストラクチャのデバイス同士の間のメッセージ交換を示す図である。
図8】本発明による例示的な品質統計管理デバイスを示す図である。
図9】本発明による例示的な品質統計収集デバイスを示す図である。
図10】本発明によるデバイスによる品質統計のコレクション方法についてのアルゴリズムを示す図である。
図11】本発明による品質統計管理デバイスによる品質統計の管理方法についてのアルゴリズムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
非特許文献1は、エンドユーザデバイスのようなデバイスによって実施することができるデータモデルの仕様を定める。データモデルは、統計を示す様々なパラメータを含む。つまり、データモデルは、デバイスのクラス及び属性の中で、これらのクラス同士の間の関係を説明する。クラスの属性は、書き込み可能、読み出し可能、読み出しだけ可能であってもよい。データモデルのクラスは、階層に整理され、属性を有する。クラスのインスタンスは、オブジェクトと称される。例えば、遠隔管理デバイスがServiceMonitoringクラスのSampleEnable属性の値をTRUEに変更したい場合、データモデルは、.STBService.{i}.ServiceMonitoringと称されるオブジェクトがこの目的のために存在することを、ブールタイプの属性SampleEnable、及び特定の値に属性を設定する効果が何であるかに対する説明を用いて特定する。オブジェクト名.STBService{i}.ServiceMonitoringは、SampleEnable属性が、今度はSTBServiceクラスのサブクラスであるServiceMonitoringクラスの属性であることを意味する。クラスはオブジェクトと称されるインスタンス、即ち具現を有する。従って、.STBServiceクラス名に続きかつドットの前にある項「{i}」は、クラス名が当該項の後に特定されるオブジェクトの存在している0またはそれ以上のSTBServiceオブジェクトが潜在的にあり得ることを示す。よって特定のオーディオサービスまたはビデオサービス「i」のためのセットトップボックスにおけるSampleEnable属性の値を変更することができる。
【0028】
属性値及びオブジェクトコンテンツは、様々な手段によりデバイス内でアクセスされ得る。本発明のある実施形態によれば、収集デバイスによって実施されるデータモデルの属性値及びオブジェクトコンテンツは、メッセージ及び要求を送信することによってアクセスされる。本発明の異なる実施形態によれば、属性値及びオブジェクトコンテンツは、デバイスのデータベースエージェントへの接続によってアクセスされる。本発明の異なる実施形態によれば、属性値及びオブジェクトコンテンツは、IP−ソケットを介して送信されるプレーンテキストメッセージによってアクセスされる。本発明の異なる実施形態によれば、HTTP(ハイパーテキスト転送プロトコル)を用いてアクセスされる。本発明の異なる実施形態によれば、属性値及びオブジェクトコンテンツは、ウェブインタフェースを用いてアクセスされる。これらの実施形態は排他的ではない、即ち、前の実施形態の全ては特定の実施形態に組み込まれてもよい。値及びオブジェクトにアクセスする、他の説明されていない手段を用いる他の実施形態が可能であって、除外されない。
【0029】
非特許文献1は、更に、設定可能なサンプル間隔、即ち品質統計が収集される間の時間間隔の仕様を定める。次に、全統計が、カウンタを用いてこのサンプル間隔にわたって計算される。サンプル間隔が終わると、カウンタの値はレポートと称され、次にレポートはデバイスのメモリに保存される。次に、非特許文献1は、様々なカウンタについてのレポートを取り出す方法を定義する。
【0030】
非特許文献1の特異性は、デバイスのアクティビティ期間に、統計がデバイスによって算出されるということである。例えば、デバイスがビデオを受信する場合に、統計が算出され、デバイスがいかなるビデオも受信していない場合、カウンタは計算されない。
【0031】
データ受信期間をデータが受信されていない期間と区別するために、パラメータは、SecondSampleと称される非特許文献1のデータモデルに存在する。このパラメータは、サンプル間隔内の何秒間デバイスが統計を計算していたかについて示す。非特許文献1はまた、デバイスに様々な目的のためのテストストリームに接続させる方法の仕様を定義する。このテストストリームの1つの可能な目的は、例えば、クライアントのデバイスのホットラインのオペレータによる直接介入の間、アドホックテストのための参照ストリーム上で統計のコレクションを強制することである。しかしながら、クライアントがチャネルを変えると、または、クライアントが自分のデバイスをシャットダウンすると、統計はもはや参照ストリームから収集されないかまたはそれぞれまったく収集されない。
【0032】
非特許文献1のセクション1.3は、品質統計のコレクションに対応する「サービスモニタリング」特徴の概略を与える。
【0033】
本明細書の残りの部分を通して、用語「デバイス」または「収集デバイス」が用いられ、これは、品質統計のコレクション方法に従って品質統計を収集するエンドユーザデバイス及び中間デバイスを含む。エンドユーザデバイスは、セットトップボックスなどの、ユーザがリモートコントロールまたはキーボードなどのインタラクション手段によってユーザが直接インタラクションを行うデバイスである。中間デバイスは、ゲートウェイ、プロキシ、スイッチ、及び他のネットワーク機器を含む。
【0034】
本発明によれば、品質統計コレクションの少なくとも2つのモードは、デバイス動作について定義される。第1のNON−AUTOMATIC−MONITORモード及び第2のAUTOMATIC−MONITORモードであって、「第1の」モード及び「第2の」モードとも称される。
【0035】
NON−AUTOMATIC−MONITORモードにおいて、デバイスがいずれかのストリームに接続されると、デバイスはサンプル間隔にわたって統計の計算を実行する。
【0036】
AUTOMATIC−MONITORモードがデバイスで起動すると、予め定められたテストストリームへの接続のために必要とされるデバイスのリソースが利用可能であるということをデバイスが検出するとすぐに、デバイスは、決定されたテストストリームに自動的に切替わり、そこから品質統計を収集する。このモードは、長い時間をかけて連続的な品質統計の計算を提供することを可能にする。
【0037】
本発明の特定の実施形態によれば、テストストリームへの接続及びテストストリーム上の品質統計のコレクションがデバイスのサービスレンダリングの品質に影響を与えないときに、リソースは利用可能であるとみなされる。このことは、例えば、デバイスのユーザが、組み込まれたPVRからビデオを再生し始めることによってテストストリームに接続するために必要なネットワークインタフェースを用いない場合、またはユーザが、ネットワークインタフェース上のWAN(ワイドエリアネットワーク)からのいかなるストリームも受信していないがLAN(ローカルエリアネットワーク)からのストリームを再生しているだけである場合でかつLANストリームに加えてテストストリームを受信するネットワークインタフェース上に利用可能なリソースがある場合のケースである。
【0038】
本発明の特定の実施形態によれば、WANからのストリームとLANからのストリームとの間の区別は、ストリームのソースIPアドレスに注目することによって行われる。ソースIPアドレスが収集デバイスの自身のアドレスと同じサブネットに属している場合、ストリームは、LANからであって、WANからではない。
【0039】
本発明の特定の実施形態によれば、収集デバイスは、無線DTT(地上波デジタルテレビジョン)及び有線のADSL接続によるIPTVなどの2種類のインタフェースを有するハイブリッドタイプである。そのとき、テストストリームへの接続のためのかつ統計のコレクションのためのリソースは、収集デバイスがDTTインタフェースを起動させるとIPTV−ADSLインタフェースを開放する場合に利用可能である。
【0040】
これらの特定の実施形態は、特定の実施形態を形成するために特定の利点と組み合わされてもよい。
【0041】
収集デバイスのサービスレンダリングの品質への影響を避ける他の例が、本明細書のこれより先で挙げられる。
【0042】
本発明の別の特定の実施形態において、デバイスの必要とされるコンポーネントだけがアクティブのままである特別なスタンバイモードを定義することによって、デバイスがスタンバイモードに入る場合に、品質統計のコレクションのために必要とされるリソースは利用可能にされる。もちろん、品質統計コレクションのために必要とされるリソースをスタンバイモードにしておくため、本発明を実施するデバイスは、この特別なスタンバイモードをサポートする。現在の最新技術は、ユーザが自分のデバイスがスタンバイ状態でまだ部分的に機能しているという事実を知らずに、選択されたコンポーネントをスタンバイ状態でアクティブにしておくことは当たり前のことであることを示す。この特別なスタンバイモードは、ユーザからのコマンドでデバイスを起動させることができるために最小限のコンポーネントだけがアクティブである本当のスタンバイモードと区別される。
【0043】
本発明はまた、品質統計のコレクションモードを表す情報を送信することを含む品質統計のコレクションの管理を可能にする構成手段を取り入れる。モニタモードには、NON−AUTOMATIC−MONITOR−MODE及びAUTOMATIC−MONITORモードを含む。
【0044】
本発明はまた、品質統計を分類する方法を取り入れる。各々の収集された統計は、デバイスがテストストリームに接続されたかどうか、または、デバイスがユーザ選択ストリームを受信していたかどうかによって分類される。ストリームのタイプによるこの分類は、例えば、テストストリーム上でデータが収集されていた秒数及び、ユーザ選択ストリームへの接続から統計が収集されていた秒数を示すことによって行われる。これは、起こり得るエラーイベントをユーザエクスペリエンスと関連付けるために役立つ。テストストリーム上で発生するエラーは、ユーザに見えないかまたは少なくともユーザエクスペリエンスに影響を与えない。本発明の特定の実施形態によれば、この問題は、非特許文献1のデータモデルに対する特定の一組のパラメータ、即ち、UserSampleSecond及びTestSampleSecond.を追加することによって解決される。UserSampleSecondは、ユーザ選択ストリームに接続された場合にデータがサンプル間隔の間に集められた秒数であることと定義される。TestSampleSecondは、デバイスがテストストリームに接続された場合に、サンプル間隔の間にデータが集められた秒数を示す。本発明の別の実施形態によれば、値「TEST」を有する特別なServiceTypeが、既存の非特許文献1のデータモデルに追加される。ServiceTypeパラメータの使用は、非特許文献1に説明されている。この実施形態によれば、デバイスが統計を集める時に、統計は、ストリームのタイプ、即ちユーザ選択またはテスト、に対応する特定のServiceTypeの非特許文献1のMainStreamデータモデルオブジェクトの特定のインスタンスに保存される。デバイスがテストストリームに接続されると統計が集められる場合、統計は、MainStreamオブジェクトに保存される。MainStreamオブジェクトは、「TEST」に設定されたそのServiceType属性を有する。デバイスがユーザ選択ストリームに接続されると統計が集められる場合、統計は、別のMainStreamオブジェクトに保存される。別のMainStreamオブジェクトは、「IP」、「IPTV」、または「VoD」のような既存のデータモデルにおいて定義されたタイプのうちの1つに設定されたそのServiceType属性を有する。
【0045】
図1は、本発明と互換性を持っておりかつ品質統計管理デバイス及び品質統計を集めるのに適した複数のデバイスを含む例示的なネットワークインフラストラクチャを示す。
【0046】
該インフラストラクチャは、以下を含む。即ち、
- プログラム提供管理サーバ116、
- プログラム提供信号伝達サーバ112、
- 品質統計管理デバイス110、
- テストストリームエンコーダ111、
- プログラムストリームエンコーダ113、114、及び115、
- オペレータネットワーク117、
- アクセスネットワーク120、
- ゲートウェイデバイス121、
- LAN122、
及び、
- セットトップボックス収集デバイス123、124、及び125、
を含む。
【0047】
サービスのオペレータは、符号123、124及び125などのデバイスにサービスを提供する。これらのサービスは、オペレータのネットワーク117を介しかつオペレータのネットワークに接続しているオペレータの機器を介し、アクセスネットワーク120を介し、デバイス123及び124に対してゲートウェイ121を介してまたはデバイス125に対して直接提供される。
【0048】
デバイス121は、LAN内で接続されているデバイス123及び124のためのアクセスネットワークへのアクセスポイントとしての機能を果たすゲートウェイである。
【0049】
デバイス123、124及び125は、セットトップボックス、即ちAVサービスの受信器である。デバイス124は、デバイス123であるが追加のPVR(パーソナルビデオレコーダ)機能を有するセットトップボックスである。デバイス123及び124並びに121はLANに接続され、それによってデバイス123及び124が互いのサービスを用いることができるようにする。例えば、デバイス124はデバイス123にPVRサービスを提供して、例えば、記録されたビデオを再生することができる。ゲートウェイ121はネットワークアドレス翻訳サービスを提供して、デバイス123及び124はオペレータネットワーク117及びオペレータネットワーク117のサービスにアクセスすることができる。ゲートウェイ121は、ADSLタイプのうちのアクセスネットワークの接続に用いられるインタフェースを有していて、ゲートウェイ121はIPインタフェースを介してデバイス123及び124とインタフェースする。
【0050】
デバイス125は、アクセスネットワーク120に直接接続されていて、そのために、そのネットワークに用いられるインタフェースが設けられている。
【0051】
WANはここでアクセスネットワーク120で表され、LANはここでローカルネットワーク122で表される。
【0052】
最初に、デバイス123、124、及び125は、プログラム提供管理サーバに接続し、自身を特定して、利用できるサービスのリストを取り出すことができる信号伝達サーバ112のアドレスを取り出す。次に、デバイスは、プログラムストリームエンコーダ113、114、及び115によって提供されるストリームのいずれにも接続することができる。デバイス123、124、及び125は、オペレータによって提供されるサービスを受信して復号化することができる。
【0053】
オペレータネットワーク117は、オペレータがデバイス123、124、及び125から品質統計を収集できるようにする品質統計管理デバイス110を更に含む。
【0054】
デバイス、123、124及び125は、それらに所望の品質統計を収集しかつ品質統計管理デバイス110によって読み出され得るメモリに所望の品質統計を保存するように指示する信号を更に受信することができる。
【0055】
特定の実施形態によれば、品質統計管理デバイス及び収集された品質統計を読み出すデバイスは、同じデバイスではない。この特徴は、タスクを切り離して、タスクのタイプに適する専用の機器を用いることを可能にする。
【0056】
デバイス123、124及び125は、テストストリームエンコーダ111によって提供されるテストストリームに接続する信号を更に受信することができる。
【0057】
動的に、品質統計管理デバイス110は、以下の方法でデバイス123、124、及び125から品質統計を集める。品質統計管理デバイス110は、デバイス123、124及び125のうちの少なくとも1つに信号を送信する。この信号は、統計コレクションの2つのモード、即ち、NON−AUTOMATIC−MONITORである第1のモード及びAUTOMATIC−MONITORである第2のモードを含む値を有することができる。しばらくすると、品質統計管理デバイス110は、デバイス123、124及び125によって収集された統計を収集することができる。特定の実施形態によれば、信号は、テストストリームに接続要求を示す1つまたは複数のデバイス123、124、及び125に送信される。この特徴は、同時に、いくつかのデバイス123、124、及び125の即時のテストを可能にする利点を有する。特定の実施形態によれば、デバイス123、124、及び125から収集された品質統計は、統計が適用されるストリームのタイプによって分類される。この特徴は、エラーをストリームタイプに関係付けることを可能にする。特定の実施形態によれば、ストリームタイプは、少なくとも1つのテストタイプのストリーム及び少なくとも1つのユーザ選択タイプのストリームを含む。この特徴は、何らかのエラーがユーザによって観察されたかどうかについて知ることを可能にする。
【0058】
デバイス123、124、及び125は、以下の通りに品質統計を集める。それらは、第1(即ち、NON−AUTOMATIC−MONITOR)または第2(即ち、AUTOMATIC−MONITOR)の、品質統計コレクションのモードを表す情報を含む信号を受信する。デバイス123、124、及び125は、受信された信号に対応するモードに入る。最初のNON−AUTOMATIC−MONITORモードでは、接続は、テストストリームへの接続要求を含む信号を受信すると、指定されたテストストリームに対して行われ、統計のコレクションは、コレクションがイネーブリング信号の受信によって利用可能にされる場合かつデバイスがストリームに接続される場合に行われる。第2のAUTOMATIC−MONITORモードでは、品質統計のコレクションのために必要とされるデバイスのリソースが利用可能なときはいつでも、テストストリームへの自動接続が行われる。本発明の特定の実施形態によれば、第2のモードのテストストリームは、品質統計を収集するデバイスと異なるデバイスによって設定可能なパラメータである。この特徴は、テストストリームを変更し、異なるストリームタイプから統計を収集し、結果を観察することを可能にする。特定の実施形態によれば、テストストリームへの接続及び統計のコレクションがデバイスのサービスレンダリングの品質、即ち、デバイスがレンダリングするサービスの品質に影響を与えない場合に、リソースは利用可能であるとみなされる。この特徴は、デバイスが何をしていても、品質統計のコレクションによってまたはテストストリームへの接続によっていかなる形であれ混乱させられることなしに、デバイスのシームレスな機能を得る利点を有する。例えば、統計コレクションは、デバイスのCPUにチャネル変更時間を遅延させる負担をロードしない。または、テストストリームへの接続は、ユーザが視覚化しているかまたは記録しているユーザ選択ストリームに使用可能であるバンド幅を減らさない。本発明の特定の実施形態によれば、品質統計コレクションの収集のために必要とされるリソースは、スタンバイモードで利用可能にされる。この特徴は、デバイスのサービスレンダリングの品質に影響を与えずに、長時間にわたって統計を集めることを可能にする。様々な実施形態により、前記デバイスがワイドエリアネットワークからのストリームに接続していない場合に、品質統計のコレクションのために必要とされるリソースは利用可能であるとみなされることが有利である。この特徴によって、WANに接続している収集デバイスのために、必要とされるリソースが利用可能であるかどうかを決定する高速の手段を可能にすることができる。
【0059】
本発明の異なる実施形態によれば、ゲートウェイデバイス121は、それ自体中間収集デバイスであり、そのLANに接続しているデバイス上で品質統計を収集する。本発明の特定の実施形態によれば、中間収集デバイスは、品質統計管理デバイスのための収集デバイスであって、そのLANに接続している収集デバイスに対する品質統計管理デバイスである。そのとき、中間収集デバイスは、本発明による統計コレクションの方法及び統計コレクションの管理の方法の両方を実施する。
【0060】
図2は、本発明の特定の実施形態による例示的なデータモデルを示す。この例示的なデータモデルは、フレームワークとしてTR−135仕様書のデータモデルを用いる。TR−135仕様書に記載されているデータモデルは、セットトップボックスにおけるデジタルテレビジョン機能の遠隔管理を可能にする。本発明によるSampleSecondパラメータ及びSampleSecondパラメータの使用は、統計を処理するかまたは読み出すデバイスが、テストストリームに接続する間に集められた統計と接続されていない間に集められた統計との間を区別できるようにする。
【0061】
図2図3、及び図4において、データモデルはテーブル形式で記載されていて、それは属性が属するクラス、データモデル(201)内のオブジェクト名及びクラス階層、属性名(203)、並びに、属性タイプ(204)及び属性使用説明(205)を備えたクラスの特定の属性を示す。図2を参照すると、要素200はここで記載されていてかつ要素201で見られるオブジェクトを導く。要素202は、テーブルエントリ206、207、208、209、210及び211に記載されているデータモデル属性を導く。
【0062】
この図で示される特定の実施形態によれば、データモデルの詳細は、STBService{i}.ServiceMonitoring.MainStream{i}.Sampleオブジェクトについて示されている。非特許文献1において、収集された統計は、サンプルと称される。品質統計がユーザ選択ストリームで収集された継続時間と品質統計がテストストリームで収集された継続時間との間を区別することができるようにするために、本発明によるデータモデルは、2つのはっきり区別できるSampleSecond属性、即ち、「UserSampleSeconds」及び「TestSampleSeconds」を導く。
【0063】
UserSampleSeconds属性は、コンマ区切りのリストであって、リストの各エントリは、ユーザ選択ストリームに接続されている間に品質統計が集められた秒数である。
【0064】
TestSampleSeconds属性は、コンマ区切りのリストであって、リストの各エントリは、テストストリームに接続されている間に品質統計が集められた秒数である。
【0065】
図3は、本発明の特定の実施形態による図2のデータモデルについての変形を示す。ServiceTypeの使用によって、統計を処理するかまたは読み出すデバイスは、テストストリームに接続されている間に収集された統計と接続されていない間に収集された統計との間を区別できるようになる。
【0066】
図2に関して、データモデルは、テーブル形式で記載されている。図2との共通の要素は、すでに上記で説明されており、よって更にここで説明されない。
【0067】
本実施形態において、サンプル、即ち品質統計がユーザ選択ストリームで収集される継続時間とテストストリームで収集される継続時間との間の区別は、非特許文献1仕様書の.STBService.{i}.Capabilities.ServiceMonitonngオブジェクトの拡張されたServiceType属性を用いて行われる。ServiceType属性は、ユーザ選択ストリームとテストストリームとの間の区別分類をサポートするために拡張されている。収集された品質をストリームのタイプによる異なるオブジェクトに保存するために、手続きは以下の通りとなる。MainStreamオブジェクトのいくつかのインスタンスは、収集デバイスによって生成される。これらのオブジェクトが含む情報は、品質コレクション管理デバイスのような外部のデバイスによって読み出されてもよい。サービスがテストストリーム(例えば「TEST」)であることを示す値に設定されたServiceType属性を有するインスタンスもあれば、サービスがユーザ選択ストリーム(例えば「IPTV−User」)であることを示す値に設定されたそのServiceType属性を有するインスタンスもある。テストストリームに接続している間に収集された品質統計について、「TEST」に設定されたそのServiceType属性を有する図2のMainStreamオブジェクトのインスタンス(参照番号201)は、統計を保存するために用いられる。IPTVユーザ選択ストリームに接続されている間に収集された品質統計について、「IPTV−User」に設定されたServiceType属性を有するMainStreamオブジェクトのインスタンスは、統計を保存するために用いられる。
【0068】
ServiceType属性は文字列タイプのものであって、サポートされるサービスタイプのコンマ区切りリストであり、その各々はストリームソースに関する。各項目は、以下を含むリストからとられる。以下には、
- IPTV−User:WANからのユーザ選択IPTVストリーム、
- VoD−User:WANからのオンデマンドのストリームのユーザ選択ビデオ、
- IP−User:WANからの上記のユーザ選択ストリーム(IPTVユーザかVoDユーザ)のうちのいずれか、
- TEST:STBService{i}.ComponentsFrontEnd{i}.IP. ServiceConnectオブジェクトのURI属性を設定することによって特定されたWANからのテストストリーム、
- IP−ALL:ユーザ選択トリーム、IPTV及びVoDを含むWANからのIPストリームのあらゆるタイプ、
- CAB−ケーブルチューナからのストリーム、
- DTT−デジタル衛星テレビチューナからのストリーム、
- SAT−地上波デジタルテレビジョンチューナからのストリーム、
- PVR−パーソナルビデオレコーダからのストリーム、
を含む。
【0069】
本発明の異なる実施形態によればかつServiceTypeパラメータの一組の値を拡張する代わりに、新しいパラメータが追加される。新しいパラメータは、値「USER」または「TEST」のうちの1つをとる既存の非特許文献1のSubServiceTypeパラメータに追加されて用いられるインスタンスServiceTypeパラメータと称される。レガシーの(非特許文献1)ServiceTypeパラメータと共に用いられるSubServiceTypeは、MainStreamオブジェクトの2つの異なるインスタンス、即ち、ユーザ選択ストリーム専用のインスタンス及びテストストリーム専用のインスタンスを区別することを可能にする。
【0070】
図4は、統計コレクションの第1のモードと第2のモードとの間の区別についての実施形態を示す。それは、デバイス123、124、または125のうちのいずれかのような本発明と互換性を持つデバイスで実施される。図2及び図3に関して、データモデルは、テーブル形式で記載されている。図2及び図3との共通の要素は、すでに上記で説明されており、よってここで更に説明されていない。
【0071】
本発明のこの特定の実施形態のためのフレームワークとして用いられる非特許文献1のデータモデルは、タイプ「ブール」407についてである、新しい属性、即ち、「AutoMonitor」406の導入にともなって拡張された。品質統計管理デバイスが、.STBService.{i}.ServiceMonitoringオブジェクト401のAutoMonitor属性をブール値「TRUE」に設定すると、品質統計管理デバイスは、その属性がAUTOMATIC−MONITORの品質統計コレクションモードに入るように設定されている収集デバイスに要求を行う。そうでなければ、AutoMonitoring属性が「FALSE」に設定されると、品質統計管理デバイスは、収集デバイスにNON−AUTOMATIC−MONITORである第1の統計コレクションモードを開始することを要求する。これらの2つのモードの意味は、この明細書において以前にすでに説明されており、よって更に説明されない。
【0072】
SampleEnable属性は、品質モニタリングデバイスによってTRUEに設定されると、品質統計コレクションを実現するものである。
【0073】
図は本発明の実施形態を示し、第2のモードのテストストリームは、メッセージ501で示される品質統計を収集するデバイスと異なるデバイスによって設定可能であるパラメータである。
【0074】
図5は、図2で示したようなデータモデルを用いる本発明の実施形態について、図1のネットワークインフラストラクチャデバイスとユーザとの間のメッセージの交換を示す。AUTOMATIC−MONITORモードと称される第2の統計コレクションモードが図5で示される。図の縦棒は、左から右に、品質統計管理デバイス110、品質統計収集デバイス125、ユーザ500、及びアクセスネットワーク120を表す。左右方向の矢印は、メッセージもしくは信号交換または動作を表す。
【0075】
交換は、品質統計管理デバイス110から品質統計収集デバイス125へ品質統計管理に関連するメッセージを送信することで開始する。メッセージ501からメッセージ503までの順序は任意である。メッセージ503からメッセージ504及びメッセージ509からメッセージ514は、図2及び図4からのデータモデルを用いる。メッセージ503は、図4のAutoMonitor属性406をTRUEに設定することに対応する。メッセージ504は、図4のSampleEnable属性409をTRUEに設定することに対応する。メッセージ509は、UserSampleSeconds属性206を設定することに対応する。メッセージ514は、TestSampleSeconds属性209を設定することに対応する。最初に、URI(Uniform Resource Identifier)がデバイス125に送信され、URIはテストストリームの場所を表す情報(ここでは、TEST CH)及びそれに接続する方法を含んでいる。まだ、即時接続はなされない。このことは既存のTR−135データモデルのURI属性の機能とは異なっている。URI属性の単純な書き込み動作は、デバイス125によって特定のストリームへの接続をもたらす。本発明によれば、品質統計コレクションを実行するデバイスと異なるデバイスによるテストストリームのための接続アドレスのコンフィギュレーション及びテストストリームへ自身を接続する動作は、別個の動作である。このことは、NON−AUTOMATIC−MONITORモードである統計コレクションの第1のモードのほかに、AUTOMATIC−MONITORモードである統計コレクションの第2のモードをサポートすることを可能にする。URIを特定すると即時の接続は標準的なTR−135モデルの機能に役立つが、本発明によれば、リソースが利用可能である場合に、テストストリームとの自動接続はAUTOMATIC−MONITORモードで行われる。
【0076】
デバイス125に送信された第2のメッセージ502は、このセクションの初めにすでに説明されたSamplelntervalを含む。次のメッセージ503は、デバイス125において、AUTOMATIC−MONITORモードである統計コレクションの第2のモードを利用可能にする。メッセージ504は、品質統計のコレクションを利用可能にする。ここで、統計コレクションが開始し得る。チャネル変更のユーザ動作は、ユーザ500からデバイス125へのメッセージ505(ZAP)で示される。ユーザがチャネルをニュースチャネルに変更すると、デバイス125は、メッセージ506のIGPM ここで、JOIN(NEWS CH)で示されている、アクセスネットワーク120への接続要求を出すことによって要求チャネルを要求する。IGPMは、インターネットグループマルチキャストプロトコルを表し、IPマルチキャストストリームへの接続(参加)及び切断(リーブ)を可能にするプロトコルである。次に、デバイス125は、要求されたストリームを受信する(507)。
【0077】
収集された品質統計は、図2のデータモデルによれば、.STBService{i}.ServiceMonitoringオブジェクトに保存される。コレクションが行われかつデバイスがユーザ選択ストリームに接続されている秒数は、動作509で示すように、UserSampleSecondsに保存される。
【0078】
次に、ユーザ500は自分のデバイス125をスタンバイ状態に置く。デバイス125は、リソースが利用可能であるということを検出するとすぐに、デバイス125は、メッセージ501(URI)で特定されたテストストリームに接続し、.STBService{i}.ServiceMonitoringオブジェクト内に品質統計を保存し続け、一方、コレクションが行われる秒数は、動作514で示される、オブジェクトのTestSampleSeconds属性に保存される。本発明の特定の実施形態によれば、収集された品質統計は、メッセージ515で示されるように、品質統計管理手段で受信される。このことは、収集された品質統計の受信のステップを示す。
【0079】
図は、本発明の特定の実施形態を示す。ここで、テストストリームへの接続及びテストストリームでの品質統計のコレクションが、前記デバイスによりレンダリングされるサービスの品質に影響を与えない場合に、必要とされるリソースは利用可能であるとみなされる。SampleEnableメッセージ504を受信すると、統計は収集され、メッセージ510でスタンバイ状態に入った後に続けられているメッセージ交換で示されるようにスタンバイ状態においてさえ続けられる。
【0080】
図はまた、本発明の特定の実施形態を示す。品質統計のコレクションの管理方法を実施する品質統計管理デバイスは、メッセージ502を用いて、収集デバイス125にコレクション間隔を表す情報を送信することを含む。
【0081】
図6は、図3で示すようなデータモデルを用いる本発明の実施形態についての、図1のネットワークインフラストラクチャのデバイスとユーザとの間のメッセージの交換を示す。AUTOMATIC−MONITORモードである統計コレクションの第2のモードが図6で示される。図は、デバイス125による品質統計のコレクション方法及び品質統計管理デバイス110における品質統計の管理方法を示す。
【0082】
図5との共通の要素は、図5についてすでに説明されており、従って、ここで更に説明されない。
【0083】
動作609及び614が、図5と異なっており、それらは、異なるインスタンスにおいて、収集された統計及び、統計がテストストリーム上及びユーザ選択ストリーム上で収集された秒数を保存することを示す。異なったインスタンスとは、デバイス125がユーザ選択ストリームに接続されていた間に収集された統計についてそれぞれ「IPTV−User」を設定されたServiceType属性を備えた.STBService.{i}.ServiceMonitoring.Mainstream{i}.Sampleオブジェクト、及び、デバイス125がテストストリームに接続されていた間に収集された統計についてそれぞれ「TEST」を設定されたServiceType属性を備えたSTBService.{i}.ServiceMonitoring.Mainstream{i}.Sampleオブジェクトである。
【0084】
本発明の異なった実施形態によればかつServiceTypeパラメータの一組の値を増やす代わりに、新しいパラメータが追加される。新しいパラメータは、例えば、SubServiceTypeと称され、値「USER」または値「TEST」のうちの1つをとる既存の非特許文献1ServiceTypeパラメータに加えて用いられる。レガシー(非特許文献1)のServiceTypeパラメータとともに用いられるSubServiceTypeは、1つがユーザ選択ストリーム専用であり、もう1つがテストストリーム専用である、MainStreamオブジェクトの2つの異なるインスタンスを区別することを可能にする。
【0085】
図5及び図6に示した特定の実施形態によれば、品質統計のコレクションのために必要とされるリソースは、連続する動作及びユーザアクション510でスタンバイ状態に入った後のメッセージで示されるように、デバイス125のスタンバイ状態で利用可能にされる。
【0086】
動作509、514、及び動作609、614で図5及び図6に示した特定の実施形態によれば、品質統計は、ここで動作609及び614で示されるように、統計が適用されるストリームのタイプによって分類される。
【0087】
動作509及び514で図5及び図6において示される本発明の特定の実施形態によれば、ストリームのタイプは、テストタイプストリーム及びユーザ選択タイプストリームを含み、それぞれ図5の「TestSampleSeconds」及び「UserSampleSeconds」でかつ図6のServiceType値「TEST」及び「IPTV−User」によって表される。
【0088】
図7は、図3で示したようなデータモデルを用いる本発明の実施形態について、図1のネットワークインフラストラクチャのデバイスとユーザとの間のメッセージの交換を示す。統計コレクションの第1のモード、即ちNON−AUTOMATIC−MONITORモードが図7で示される。
【0089】
図6と共通の要素はすでに説明されており、従って、ここで更に説明されない。
【0090】
図4の符号406に対応するメッセージ「Automonitor(F)」700及びデバイス125に送信される「ForceConnection(T)」701が、図6と特に異なっている。メッセージ700は、第1のモード、NON−AUTOMATIC−MONITORにデバイス125が入ることを要求する。このモードにおいて、テストストリームとの自動接続は行われない。テストストリームへの接続は、メッセージ701を有するテストストリームへの接続要求を含む要求信号の受信で行われる。次に、テストストリームへの接続は、メッセージ512で行われる。図は、テストストリームへの接続を要求しているデバイスに信号を送信することを示す。
【0091】
本発明の特定の実施形態によれば、「ForceConnection」属性が、TR−135データモデルに追加される。属性は、ブールタイプであり、.STBService.{i}.components.FrontEnd.{i}IP.ServiceConnectオブジェクトに属する。属性は、値TRUEを与えられると、メッセージ501を用いて設定されたURIパラメータで特定されているテストストリームに接続を要求するということを示す。値FALSEを与えることは、無効である。実際、ユーザがメッセージ505で示されたZAPメッセージのようなチャネル変更動作を始めるが、テストストリームへの接続を要求するForceConnection(T)メッセージ701を受信した後である場合、テストストリームへの接続は取り消され、ユーザ選択ストリームへの接続に代替される。
【0092】
図8は、本発明の特定の実施形態による品質統計管理デバイス8を示す。デバイスは、例えば図1のデバイス110に対応する。デバイス8は以下の要素を含み、アドレス及びデータバス840によって相互に接続されている。即ち、
- マイクロプロセッサ820(または、CPU、即ち「中央処理装置」)、
- ROM(「リードオンリメモリ」)タイプの不揮発性メモリ800、
- 読み出し書き込みメモリまたはRAM(「ランダムアクセスメモリ」)810、
- デバイスを図1の符号117のようなオペレータネットワークに接続するために用いられるネットワークインタフェース830、
を含む。
【0093】
電源投入で、マイクロプロセッサ820は、ROM800に保存されている品質統計のコレクションの管理方法のステップを実施するアルゴリズムの命令を含むプログラムを、RAMレジスタ811にコピーし、それらを実行する。
【0094】
ネットワークインタフェース830は、デバイスが、オペレータネットワーク117への接続のような、ネットワーク接続を介して、メッセージ及びデータを送受信できるようにする。
【0095】
メモリ800及び810の説明で用いられた文言「レジスタ」は、低容量メモリ領域(いくらかのバイナリデータだけ)または高容量メモリ領域(プログラム全体のまたは大量のデータの保存を可能にする)を意味する。
【0096】
ROM800及びRAM810の各レジスタは、可変サイズの様々な数のデータを保持することができる。リードオンリメモリ800は、以下を含む。即ち、
- プログラムを保存するレジスタ801、
を含む。
【0097】
ランダムアクセスメモリ810は、以下を含む。即ち、
‐ROMレジスタ801からコピーされるプログラムを保存するために用いられるレジスタ811、
- 統計を収集することができるかまたは収集するデバイスのリストを表す情報を保存するために用いられるレジスタ812、
を含む。ここで保存される情報は、デバイス名、デバイスタイプ、デバイスアドレスなどである。
【0098】
ランダムアクセスメモリ810には更に、
- デバイスから受信した品質統計を保存するために用いられるレジスタ813、
及び、
- 一時的な変数及びデータテーブルなどの、RAMレジスタ811に保存されたプログラムの機能のために必要とされるデータを含むレジスタ814、
を含む。
【0099】
図9は、本発明の特定の実施形態による収集デバイス9を示す。デバイス9は、例えば図1のデバイス123、124及び125のいずれかに対応する。デバイス9は以下の要素を含み、アドレス及びデータバス940で相互に接続されている。以下の要素には、
- マイクロプロセッサ920(または、CPU、即ち「中央処理装置」)
- ROM(「リードオンリメモリ」)タイプの不揮発性メモリ900、
- 読み出し書き込みメモリまたはRAM(「ランダムアクセスメモリ」)910、
及び、
- デバイスを図1の符号120のようなアクセスネットワークに接続するために用いられるネットワークインタフェース930、
を含む。
【0100】
電源投入で、マイクロプロセッサ920は、ROM900に保存される品質統計のコレクション方法のステップを実施するアルゴリズムの命令を含むプログラムをRAMレジスタ911にコピーして、ステップを実行する。
【0101】
ネットワークインタフェース930は、デバイスが、図1のアクセスネットワーク120のようなネットワーク接続を介してメッセージ及びデータを受信しかつ送信できるようにする。
【0102】
メモリ900及び910の説明で用いられた文言「レジスタ」は、低容量メモリ領域(いくらかのバイナリデータだけ)または高容量メモリ領域(プログラム全体のまたは大量のデータの保存を可能にする)を意味する。
【0103】
ROM900及びRAM910のレジスタの各々は、可変サイズの様々な数のデータを保持することができる。リードオンリメモリ900は、以下を含む。即ち、
- プログラムが保存されるレジスタ901を含む。
【0104】
ランダムアクセスメモリ910は、以下を含む。即ち、
- ROMレジスタ901からコピーされるプログラムを保存するために用いられるレジスタ911、
- 第1のNON−AUTOMATIC−MONITORモードまたは第2のAUTOMATIC−MONITORモードである、品質統計のコレクションモードを表す情報を保存するために用いられるレジスタ912、
- テストストリーム、即ちテストURIのアドレスを表す情報を保存するために用いられるレジスタ913、
- 収集された統計を保存するために用いられるレジスタ914、
- ユーザ選択ストリームに接続されている間に統計が収集された秒数を保存するために用いられるレジスタ915、
- テストストリームに接続されている間に統計が集められた秒数を保存するために用いられるレジスタ916、
- 一時的な変数及びテーブルなどのRAMレジスタ911に保存されたプログラムの機能のために必要とされるデータを含むレジスタ917、
を含む。
【0105】
本発明の特定の実施形態によれば、レジスタは、図2で示されるデータモデルの階層によって構成される。次に、RAM910は、属性206及び209を備えたデータモデルオブジェクト201を含む。
【0106】
図10は、図9のデバイス9によって実施されるような、本発明の特定の実施形態による品質統計コレクションのアルゴリズムを示す。
【0107】
CPU920は、アルゴリズムを含むプログラムをROMメモリ900からRAMメモリ910にロードして、プログラムを開始する。アルゴリズムは初期化ステップ1000から始め、初期化ステップ1000で、アルゴリズムのために必要とされる全ての変数が初期化される。
【0108】
テスト1001において、デバイス9は、いわゆるリクエストモードである、品質統計のコレクションモードを表す情報を含む信号が受信されたかどうかを判断する。前記のリクエストモードは、第1のモード及び第2のモードを含む少なくとも2つの可能な値を有する。
【0109】
リクエストモードが、第1のモード、即ち、NON−AUTOMATIC−MONITORである場合、アルゴリズムはテスト1003を続ける。
【0110】
リクエストモードが、第2のモード、即ち、AUTOMATIC−MONITORである場合、図9のレジスタ913に保存されるようなテストURI属性で特定されるテストストリームへの接続は、品質統計のコレクションのために必要とされるデバイス9のリソースが利用可能であるときはいつでも、ステップ1002において自動的に行われる。次に、テスト1005が実行される。
【0111】
テスト1003において、第1のモードで、テストストリームへの接続要求を含む信号が受信されたかどうかが判断される。かかる信号が受信されない場合、ステップは繰り返される。かかる信号が受信された場合、テストストリームへの接続がステップ1004において行われ、テスト1005が実行される。
【0112】
次に、テスト1005において、品質コレクションを利用可能にする信号が受信されたかどうかが判断される。かかる信号が受信されない場合、テストは繰り返される。かかる信号が受信された場合、ユーザ選択かまたはテストであるストリームに接続されると、品質統計コレクションが実行される。次に、アルゴリズムはステップ1001で再開する。
【0113】
品質統計が収集されると、品質統計は、図8のデバイス8によって実施される、図1の品質統計管理デバイス110のような、品質統計を読み出すことを要求するデバイスに送信されて受信され得る。
【0114】
図11は、図8のデバイス8で実施されるような、本発明の特定の実施形態による品質統計コレクションの管理のアルゴリズムを示す。
【0115】
CPU820は、アルゴリズムを含むプログラムをROMメモリ800からRAMメモリ810にロードして、プログラムを開始する。品質統計のコレクション管理は、初期化ステップ1100から始める。初期化ステップ1100で、アルゴリズムのために必要とされる全ての変数は初期化される。ステップ1101において、品質統計のコレクションモードを表す情報を含む信号が送信され、それによってデバイスに第1のモードまたは第2のモードに入ることを要求する。第1のモードにおいて、ステップ1102で示されるように、リクエスト信号が収集デバイスに送信されてテストストリームに接続する。第2のモードにおいて、かかる信号は送信されない。アルゴリズムは、ステップ1103で終了する。
【0116】
本発明の特定の実施形態によれば、図10で示された方法によりかつ図11で示される品質統計管理方法により収集された品質統計は、生データで表される。別の特定の実施形態によれば、品質統計は、生データから抽出されるデータで表される。本発明の別の特定の実施形態によれば、品質統計は、生データ及び抽出されたデータの両方で表される。本発明の異なる実施形態によれば、品質統計についての生データは、データの損失フレームの測定、受信ストリームのフレームレート、復号化されたフレーム数、受信及びデコーダバッファアンダーラン及び/またはバッファオーバラン数が含まれている。本発明の別の異なる実施形態によれば、生データから抽出されたデータは、平均損失フレーム数、即ち、フレームレートに関連するバッファアンダーランのガウス分布を含む。本発明のまた別の特定の実施形態によれば、少なくとも1つのデバイスから収集された生データの統計は、統計データが生データから抽出される別のデバイスで取り出される。上記の特定の実施形態は、特定の利点を有する実施形態を形成するように組み合わされてもよい。
【0117】
本明細書の読者は、説明された実施形態が本発明の例示的な実施形態として提供され、それによって、本発明はこれらの実施形態に限定されないということを理解することができる。
【0118】
図1のインフラストラクチャは、例示的な実施形態として示されている。追加のデバイスまたはより少ないデバイスを備えた、本発明と互換性を持つ他のインフラストラクチャが可能である。ここで示されたような異なるデバイスによって提供されるいくつかの機能は、単一のデバイスにおいて組み合わされてもよい。同様に、単一のデバイスによって提供される機能は、分離されて、異なるデバイスによって提供されてもよい。本発明の特定の実施形態によれば、少なくとも1つの他のデバイスを第1の収集モードまたは第2の収集モードにする要求を送信するデバイスは、収集された品質統計を取り出す同じデバイスではない。本発明の特定の実施形態によれば、オペレータネットワークは、その機能のために必要とされる他のデバイスを含む。即ち、送信機器、トラヒック及び課金管理機器である。本発明の特定の実施形態において、オペレータネットワークは、通常、示された3つのデバイスより多くのデバイスまたは少ないデバイスを含む。本発明の特定の実施形態において、他のネットワーク機器は、ネットワークスイッチ及びルータを含むことが必要である。本発明の特定の実施形態によれば、DSLAM(デジタル加入者線アクセス多重化装置)は、アクセスネットワーク上にあり、デバイスは、アクセスネットワークに接続するための外付けまたは内臓のいずれかの、ADSL(非対称型同期デジタル加入者線)タイプのモデムを必要とする。本発明の特定の実施形態によれば、デバイスは異なるアクセスネットワークを介して同じオペレータにアクセスする。本発明の特定の実施形態によれば、デバイスは、補助的なインタフェースを有して、それらがアクセスネットワークによって提供されるサービスの他にDTT(地上波デジタルテレビジョン)受信を受信できるようにする。本発明の特定の実施形態によれば、デバイスは、アクセスネットワークに直接接続される。アクセスネットワークには、ADSLネットワークに接続しているIPTV受信器及び無線3GPPアクセスネットワークに接続している携帯電話を含む。
【0119】
本発明の特定の実施形態によれば、デバイスは、複数のリソースを有し、それによって、プログラムを記録して、同時に別のプログラムを見ることを可能にする。本発明の特定の実施形態によれば、デバイスは、STB(セットトップボックス)及びPC(パーソナルコンピュータ)タイプを含む専用タイプのものであってもよい。
【0120】
コレクション方法のステップは、記載された順番で必ずしも実行されることになっているというわけではない。例えば、第1のモードにおけるテストストリームへの接続は、テストストリームへの接続要求を示す信号の受信に依存していて、必ずしも統計のコレクションのステップに先行するというわけではない。
【0121】
本発明は、フレームワークとしてTR−69標準の例及びTR−135標準の例及並びにそれらのデータモデルを用いて説明されているが、本発明は、TR−69及びTR−135などの引用されたプロトコル及びアーキテクチャの分野のアプリケーションに限定されず、インターネット技術特別調査委員会IETFによって仕様を定められたSNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)管理プロトコルなどの、品質統計が収集されて管理される場合の他の所有者のプロトコルまたは標準化されたプロトコル及びアーキテクチャに用いられてもよい。SNMPは、管理されるシステム上の変数の形で管理データを公開し、管理データはシステム構成を記載する。これらの変数は、管理アプリケーションによってクエリーされて設定されてもよい。同様に、本発明による方法は、必ずしもデータモデルの実施を必要としない。例えば、メッセージ交換プロトコルは、特定のHTTPメッセージを定義して本発明による信号及び品質統計を送信しかつ受信するために用いられてもよい。
図1
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図10
図11