(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5963361
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】遮音性に優れた床構造
(51)【国際特許分類】
E04F 15/18 20060101AFI20160721BHJP
【FI】
E04F15/18 601D
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-286081(P2012-286081)
(22)【出願日】2012年12月27日
(65)【公開番号】特開2014-125869(P2014-125869A)
(43)【公開日】2014年7月7日
【審査請求日】2014年7月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000010065
【氏名又は名称】フクビ化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076484
【弁理士】
【氏名又は名称】戸川 公二
(72)【発明者】
【氏名】川又 周太
(72)【発明者】
【氏名】菅田 哲也
【審査官】
仲野 一秀
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭63−94248(JP,U)
【文献】
実開昭59−168446(JP,U)
【文献】
特開平11−336300(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 15/00−15/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース板(B)または床スラブ(S)上に所定間隔で一列に配置・固定されると共に、盤状本体部(11)の上部中央に突起部(12)が形成されたエラストマー製のインシュレータ(1)(1)…と;これら一列に配置されたインシュレータ(1)(1)…と同じ間隔で、盤状本体部(11)よりも直径が小さく、かつ、突起部(12)よりも直径が大きい貫通孔(21)(21)…が設けられた根太(2)と;前記インシュレータ(1)(1)…を複数列配置して並設した根太(2)(2)…上に敷設される床下地材(3)とを含んで構成される一方、
前記インシュレータ(1)と根太(2)とが、インシュレータ(1)の底面から差し込まれた止着部材(A)によって固定されると共に、根太(2)とほゞ同じ幅で形成された盤状本体部(11)の底面に凹部が設けられて、この凹部に差し込まれた止着部材(A)の下端部がインシュレータ(1)の底面よりも上側に配置されていることを特徴とする遮音性に優れた床構造。
【請求項2】
インシュレータ(1)の突起部(12)の高さが、ベース板(B)に止着部材(A)で固定したインシュレータ(1)上に根太(2)および床下地材(3)を載置したとき、止着部材(A)の頭部(H)と床下地材(3)の間に少なくとも2.0mm以上のクリアランスが形成される大きさとなっていることを特徴とする請求項1記載の遮音性に優れた床構造。
【請求項3】
インシュレータ(1)に、突起部(12)上面から盤状本体部(11)底面に抜ける挿通孔(13)を形成して、この挿通孔(13)に止着部材(A)を差し込んでベース板(B)にインシュレータ(1)を固定可能としたことを特徴とする請求項1または2に記載の遮音性に優れた床構造。
【請求項4】
インシュレータ(1)の突起部(12)の高さが根太(2)の厚みの半分以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の遮音性に優れた床構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床構造の改良、詳しくは、建築物における階上から階下への騒音を防止することができ、またインシュレータのビス留めを行った際でも防音効果が低減することもなく、しかも、取扱いが容易で根太の横ズレも生じ難い遮音性に優れた床構造、及びそれを効率的に施工できる床工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、建築物の階上から階下への騒音対策として、床下に中空部を設けて振動を伝え難くしたり、ゴム製のインシュレータを設置して振動を吸収したりする方法が採用されている。また、このような床工法としては、上下の下地材の間、または床スラブと下地材の間に根太とインシュレータを設置する床構造が公知となっている(特許文献1〜4参照)。
【0003】
しかし、上記文献1に係る技術については、インシュレータを下側の下地材(以下、「ベース板」と呼称)や床スラブに載置するだけの構造であったため、床上から大きな振動を受けた際に、ベース板や床スラブ上でインシュレータが上下に跳ねてしまい、振動エネルギーをインシュレータで効率良く吸収することができないという問題があった。
【0004】
また、上記文献2に係る技術に関しても、インシュレータとベース板または床スラブの固定を粘着材で行っているものの、根太についてはインシュレータ上に載っているだけの構造であったため、地震等で横揺れが起きた際に、根太がインシュレータから分離して横ズレを起こしてしまう危険があった。
【0005】
そしてまた、上記文献3に係る技術に関しては、インシュレータとベース板または床スラブの固定、及び根太とインシュレータの固定をビス留めで同時に行えるものの、二種類の防振ゴムを使用する必要があったため、取扱いが面倒であった。またビス留め前に一方の防振ゴムを根太の溝内に挿入しなければならなかっため、施工効率も悪かった。
【0006】
他方、上記文献4に係る技術についても、文献3に係る技術と同様、ビス留めでインシュレータとベース板または床スラブの固定、及び根太とインシュレータの固定を行うことができるが、この技術では、床上から振動を受けた際、そのエネルギーがビスを通してベース板または床スラブに伝わることで、防音効果が損なわれ易かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−37444号公報
【特許文献2】特開2006−328896号公報
【特許文献3】実開平2−36546号公報
【特許文献4】特開平11−336300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記の如き問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、建築物における階上から階下への騒音を防止することができ、またインシュレータのビス留めを行った際でも防音効果が低減することがなく、しかも、取扱いが容易で根太の横ズレも生じ難い遮音性に優れた床構造、及びそれを効率的に施工できる床工法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
【0010】
即ち、本発明では、遮音性に優れた床構造を、ベース板Bまたは床スラブS上に所定間隔で一列に配置・固定されると共に、盤状本体部11の上部中央に突起部12が形成されたエラストマー製のインシュレータ1・1…と;これら一列に配置されたインシュレータ1・1…と同じ間隔で、盤状本体部11よりも直径が小さく、かつ、突起部12よりも直径が大きい貫通孔21・21…が設けられた根太2と;前記インシュレータ1・1…を複数列配置して並設した根太2・2…上に敷設される床下地材3とを含んで
構成する一方、
前記インシュレータ1と根太2を、インシュレータ1の底面から差し込まれた止着部材Aによって固定すると共に、
根太2とほゞ同じ幅で形成された盤状本体部11の底面に凹部を設けて、この凹部に差し込まれた止着部材Aの下端部をインシュレータ1の底面よりも上側に配置した点に特徴がある。
【0011】
また、上記インシュレータ1に、突起部12上面から盤状本体部11底面に抜ける挿通孔13を形成して、この挿通孔13に止着部材Aを差し込んでベース板Bにインシュレータ1を固定可能とすれば、ビス留めを容易に行うことができる。
【0012】
また更に、上記インシュレータ1の突起部12の高さを、ベース板Bに止着部材Aで固定したインシュレータ1上に根太2および床下地材3を載置したとき、止着部材Aの頭部Hと床下地材3の間に少なくとも2.0mm以上のクリアランスが形成される大きさとすれば、床上からの振動を受けた際に、床下地材3と止着部材Aの頭部Hが接触し難くなるため、遮音効果をより高めることができる。
【0013】
そしてまた、上記インシュレータ1の突起部12の高さを根太2の厚みの半分以上とすることによって、地震時等における根太2の横ズレ防止効果を高めることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明では、ベース板または床スラブと、床下地材との間に根太を設置して床下に中空部を設けると共に、根太の下側にインシュレータを所定間隔で配置して、ベース板または床スラブにビス若しくは接着剤でしっかりと固定したことによって、インシュレータの跳ねを防止することができるため、床上から大きな振動を受けた場合でも、振動エネルギーが効率良く吸収して優れた防音効果を得ることができる。
【0017】
しかも、本発明では、根太の貫通孔にインシュレータの突起部を挿入して固定する構造を採用したことによって、インシュレータに対する根太の横方向の移動を制止することができるため、地震等で大きな横揺れが起こった場合でも、根太がインシュレータから分離して横ズレするような心配もない。
【0018】
そしてまた、上記インシュレータをベース板または床スラブにビス留めにより固定する場合においても、インシュレータの突起部の中央に差し込んだビスの頭部と床下地材の間に最低限のクリアランスを設けておけば、床上からの振動がビスを伝ってベース板や床スラブに伝わる心配もないため、防音効果が損なわれることもない。
【0019】
また更に、上記インシュレータについては、複数種類の防振ゴムを使用する必要はなく一種類の防振ゴムで足りるため取扱いも容易となる。また、予めインシュレータと根太を固定した状態で、ベース板または床スラブ上に配置・固定すれば、間隔を測ってインシュレータを配置する必要がなくなるため、効率的に施工を行える。
【0020】
したがって、本発明により、建築物の階上から階下への騒音を効果的に防止することができ、また根太の横ズレ等の構造的な問題も解消することが可能で、しかも、施工コストに直結する施工作業の効率化も図れる遮音性に優れた床構造を提供できることから、本発明の実用的利用価値は頗る高い。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施例1における床構造を表わす断面図ある。
【
図2】本発明の実施例1における根太とインシュレータの形状を表わす分解斜視図である。
【
図3】本発明の実施例1における根太にインシュレータを固定した状態を表わす全体斜視図である。
【
図4】本発明の実施例1における根太上に床下地材およびフローリング材を敷設した状態を表わす拡大斜視図である。
【
図5】本発明の実施例2における床構造を表わす断面図である。
【
図6】本発明の実施例2におけるインシュレータの底面形状を表わす側面図及び底面図である。
【
図7】本発明の実施例3における床構造を表わす断面図である。
【
図8】本発明の実施例3における根太とインシュレータの形状を表わす分解斜視図である。
【
図9】本発明の実施例3における根太にインシュレータを固定した状態を表わす全体斜視図である。
【
図10】本発明の実施例3における根太上に床下地材およびフローリング材を敷設した状態を表わす拡大斜視図である。
【
図11】本発明の実施例4におけるインシュレータを接着した状態を表わす状態説明図である。
【
図12】本発明の実施例4におけるインシュレータの底面形状を表わす側面図及び底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
『実施例1』
まず本発明の実施例1について、
図1から
図4に基いて以下に説明する。なお同図において、符号1で指示するものは、インシュレータであり、符号2で指示するものは、根太である。また符号3で指示するものは、床下地材である。
【0023】
[床構造について]
この実施例1では、ベース板B上に、盤状本体部11の上部中央に突起部12が形成されたエラストマー製のインシュレータ1・1…を所定間隔で一列に配置すると共に、これら一列に配置したインシュレータ1・1…上に、インシュレータ1・1…と同じ間隔で、盤状本体部11よりも直径が小さく、かつ、突起部12よりも直径が大きい貫通孔21・21…が設けられた根太2を、貫通孔21にインシュレータ1の突起部12を挿入した状態で載置している(
図1、
図2参照)。
【0024】
なお本実施例では、上記インシュレータ1と根太2を、インシュレータ1の底面から止着部材Aであるビスを差し込んで固定しているが、接着剤を併用してより強固に固定することもできる。また、取り付けたビスは、インシュレータ1の底面から少し浮いた状態とすることでインシュレータ1の機能が損なわれないようにしている。
【0025】
また、上記インシュレータ1には、突起部12上面から盤状本体部11底面に抜ける挿通孔13を形成して、この挿通孔13に止着部材Aを差し込んでベース板Bにインシュレータ1を固定している。なおこの際、ワッシャWを使用することで止着部材Aの頭部Hのインシュレータ1への食い込みを抑制できる。また本実施例では、上記止着部材Aにビス、ベース板Bに下地合板を使用している。
【0026】
そして、上記インシュレータ1・1…を複数列配置して並設した根太2・2…上には、床下地材3・3…及びフローリング材F・F…を敷設している。これによって遮音性に優れた床を構築することができる。なお本実施例では、根太3に木製のものを使用しているが発泡樹脂製のものを使用することもできる。また、床下地材3には、合板を使用しているがパーティクルボード等の他の木質材料を使用することもできる。
【0027】
また本実施例では、上記インシュレータ1の突起部12の高さを、ベース板Bに止着部材Aで固定したインシュレータ1上に根太2および床下地材3を載置したとき、止着部材Aの頭部Hと床下地材3の間に5mmのクリアランスCが形成される大きさとしている。これによって、床上からの振動を受けた際に、床下地材3と止着部材Aの頭部Hが接触し難くなり、遮音効果が高まる。
【0028】
ちなみに、上記クリアランスCについては、止着部材Aを固定した際にインシュレータ1の突起部12が沈み込んで2〜3mm大きくなるが、最低でも沈み込み前の状態で2.0mm以上のクリアランスCを形成するのが望ましく、理想的には5mm以上のクリアランスCを形成するのが望ましい。
【0029】
また、その他の寸法についても触れておくと、本実施例では、インシュレータ1の突起部12の直径を17.5mm、突起部12の高さを23mm、根太2の厚みを28mm、根太2の貫通孔21の直径を18mm、止着部材Aの頭部Hの直径を11.8mm、止着部材Aの頭部Hの厚みを3.1mmとしている。なお根太2の厚みは、耐荷重性の観点から20mm以上、好ましくは25〜50mmが望ましい。
【0030】
また本実施例では、上記寸法で示すようにインシュレータ1の突起部12の高さを根太2の厚みの半分以上としているため、地震等で建築物に横揺れが起きた場合でも、根太2の横方向の移動を制止して横ズレを防止することができる。なお、インシュレータ1の突起部12の高さは、根太2の厚みの4分の3以上とすることがより好ましい。
【0031】
[床工法(ビス留め式)について]
次に、上記床構造の施工方法について以下に説明する。まず、
図3に示すように、インシュレータ1の突起部12を、根太2の貫通孔21に挿入した状態でビス留めして固定する。その後、ベース板B上に、インシュレータ1・1…を固定した根太2を載置し、更にインシュレータ1の突起部12上面側から挿通孔13に止着部材Aを差し込んで、インシュレータ1をベース板Bに固定する。
【0032】
そして、上記インシュレータ1・1…を固定した根太2・2…をベース板B上に並設した後、これらの根太2・2…上に、
図4に示すように床下地材3及びフローリング材Fを敷設して施工を完了する。この工法を採用することによって、ベース板B上に多数のインシュレータ1・1…を、位置を確認しながら配置する必要がなくなるため、効率良く施工作業を行うことができる。
【0033】
『実施例2』
次に本発明の実施例2について、
図5及び
図6に基いて以下に説明する。この実施例2では、インシュレータ1・1…を床スラブS上に接着剤Gで固定して床を構築している(
図5参照)。なおインシュレータ1は、上記実施例1と同じものを使用しているが、
図6に示すように底面に十字の溝部14・14を形成しており、この溝部14・14に接着剤Gが入り込ませてアンカー効果により床スラブSとインシュレータ1の接着効果を高めている。
【0034】
[床工法(接着式)について]
次に、上記接着剤Gを用いてインシュレータ1を床スラブSに固定する方法について説明する。まず一つ目の方法としては、インシュレータ1・1…を根太2を固定した後、インシュレータ1の盤状本体部11底面に接着剤Gを塗布し、このインシュレータ1・1…を固定した根太2を床スラブS上に載置して接着する方法が挙げられる。
【0035】
また二つ目の方法としては、インシュレータ1・1…を根太2を固定した後、床スラブS上面に予め接着剤Gを塗布しておき、この塗布した接着剤G上にインシュレータ1の盤状本体部11が載るように、インシュレータ1・1…を固定した根太2を載置する方法が挙げられる。
【0036】
また三つ目の方法として、インシュレータ1・1…を根太2を固定して、このインシュレータ1・1…を固定した根太2を床スラブS上に載置した後、インシュレータ1に形成された挿通孔13の上側から接着剤Gを流し込んで、インシュレータ1をベース板Bに接着する方法が挙げられる。
【0037】
なお、上記三つ目の方法で接着を行う場合には、接着剤Gは挿通孔13から溝部14・14を流れて盤状本体部11の周囲を覆うように外側まで食み出た状態となる。また、上記何れかの方法でインシュレータ1・1…を床スラブSに固定した後は、実施例1と同様、並設した根太2・2…上に床下地材3を敷設して施工を完了する。
【0038】
『実施例3』
まず本発明の実施例3について、
図7〜
図10に基いて以下に説明する。この実施例3では、根太2よりも若干幅が大きい四角形型の盤状本体部11を備えたインシュレータ1を使用すると共に、このインシュレータ1の盤状本体部11上面の対向する二辺に側壁部15・15を形成して、この側壁部15・15でで根太2を挟み込んでいる(
図7、
図8参照)。これによって、根太2の横ズレ防止効果がより高めることが可能となる。
【0039】
[床工法(ビス留め式)について]
次に、上記床構造の施工方法について以下に説明する。まず、
図9に示すように、インシュレータ1の突起部12を根太2の貫通孔21に挿入し、側壁部15・15で根太2を挟み込んだ状態で両者を接着して固定する。その後、ベース板B上に、インシュレータ1・1…を固定した根太2を載置し、止着部材Aでインシュレータ1をベース板Bに固定する。
【0040】
そして、実施例1の施工方法と同様に、上記インシュレータ1・1…を固定した根太2・2…をベース板B上に並設した後、これらの根太2・2…上に、
図10に示すように床下地材3及びフローリング材Fを敷設して施工を完了する。
【0041】
『実施例4』
次に本発明の実施例4について、
図11及び
図12に基いて以下に説明する。この実施例4では、上記実施例2と同様に、インシュレータ1を床スラブSに接着剤Gで固定して床を構築している(
図11参照)。またインシュレータ1は、上記実施例3と同じものを使用しているが、
図12に示すように底面に十字および環状の溝部14・14…を形成することによって、より接着効果を高めている。
【0042】
また本実施例では、上記十字の溝部14・14の両端部の幅を拡げているため、インシュレータ1の挿通孔13の上側から接着剤Gを流し込んだ際、十字の溝部14・14を通って外側に流れ出る接着剤Gが、インシュレータ1の盤状本体部11の外周を覆い易くなる。そのため、接着効果をより高めることができる。
【0043】
本発明は、概ね上記のように構成されるが、本発明は図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、インシュレータ1をベース板Bに接着して固定することもでき、またインシュレータ1を止着部材A(アンカーボルト)で床スラブSに固定することもできる。
【0044】
また、インシュレータ1の材料については、エラストマー材料であればよく、合成ゴムや天然ゴム以外にも熱可塑性エラストマー等も採用することができる。またベース板Bや床下地パネル3の材料に関しても、適当な耐荷重性を有する材料であれば、合板やパーティクルボード以外の材料も使用できる。
【0045】
また更に、インシュレータ1の底面に形成する溝部14・14に関しても、接着面積が増える凹凸形状であればよく、例えば溝部14・14の代わりに複数の穴部を形成することもできる。また、インシュレータ1とベース板Bとを固定する止着部材Aについても、ビスでなく釘等を使用することもでき、上記何れのものも本発明の技術的範囲に属する。
【産業上の利用可能性】
【0046】
最近では、マンションや一般住宅等において階下への防音対策が大きな課題となっており、二重床やインシュレータを用いた床構造が多くの建築物で採用されている。そのような中で、本発明の遮音性に優れた床構造および床工法は、遮音性に優れるだけでなく施工作業の効率化も図れる有用な技術であるため、その産業上の利用価値は非常に高い。
【符号の説明】
【0047】
1 インシュレータ
11 盤状本体部
12 突起部
13 挿通孔
14 溝部
15 側壁部
2 根太
21 貫通孔
3 床下地材
B ベース板
S 床スラブ
P 床下地材
F フローリング材
A 止着部材
H 頭部
W ワッシャ
C クリアランス
G 接着剤