特許第5963366号(P5963366)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5963366
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】金属クリップ
(51)【国際特許分類】
   B42F 1/02 20060101AFI20160721BHJP
【FI】
   B42F1/02 D
【請求項の数】3
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2013-101706(P2013-101706)
(22)【出願日】2013年5月13日
(65)【公開番号】特開2014-221530(P2014-221530A)
(43)【公開日】2014年11月27日
【審査請求日】2016年4月16日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509033697
【氏名又は名称】佐々木 典政
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 典政
【審査官】 櫻井 茂樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−34566(JP,A)
【文献】 特開2012−210712(JP,A)
【文献】 実開昭62−3772(JP,U)
【文献】 実開昭62−45175(JP,U)
【文献】 米国特許第5806147(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42F1/00−1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
略四角形の金属板をその中間部で曲折することによって互いに対向する両端部同士を相互に近接させる向きの弾発力が常時作用するようにするとともに、外向の反り返り部をその両端縁に形成し、その反り返り部が両側に耳状に突出している金属クリップであって、両方の反り返り部の中央にへら状の金属片が貫通することが可能な開口部がそれぞれ設けられている金属クリップ。
【請求項2】
略四角形の金属板をその中間部で曲折することによって互いに対向する両端部同士を相互に近接させる向きの弾発力が常時作用するようにするとともに、外向の反り返り部をその両端縁に形成した金属クリップであって、両方の反り返り部の中央にへら状の金属片が貫通することが可能な開口部がそれぞれ設けられている金属クリップ。
【請求項3】
略四角形の金属板をその中間部で曲折することによって互いに対向する両端部同士を相互に近接させる向きの弾発力が常時作用するようにするとともに、その両端縁を外向きに折り返した金属クリップであって、両方の折り返し部の中央に開口部を、両方の折り返し部の先端の中央に切り欠き部をそれぞれ設け、その切り欠き部を通り前記開口部をへら状の金属片が貫通することが可能な金属クリップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、着脱が容易であり、しかも、使用時にかさばらない金属クリップに関する。
【背景技術】
【0002】
紙片などを複数枚束ねた状態に保持するためのクリップとして、略四角形の金属板をその中間部で曲折することによって互いに対向する両端部同士を相互に近接させる向きの弾発力が常時作用するようにするとともに、外向の反り返り部をその両端縁に形成し、その反り返り部が両側に耳状に突出している金属クリップAが知られている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
この金属クリップは、専用の取付器具を用いて金属クリップの側縁をガイドしてその対向端部同士間を拡開させつつ被挟持物である書類束の縁部に装着し、金属クリップの素材自体の弾発力で紙束を挟持するようになっている。
【0004】
また、略四角形の金属板をその中間部で曲折することによって互いに対向する両端部同士を相互に近接させる向きの弾発力が常時作用するようにするとともに、略ループ状の金属線把持部を一体化し、この金属線把持部を指先で押圧して金属板の閉じた先端部を開口し、書類束の端部を挟み込んで挟持する金属クリップBが汎用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3020069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
金属クリップAの従来の取付器具は、金属クリップを被挟持物に装着するための機能しか備えていないので、書類束をばらす場合は、手で引っ張るなどして金属クリップAを書類束から取り外さねばならなかった。そのため、被挟持物が比較的薄い紙などの場合は、金属クリップを取り外そうとして引っ張ると紙が破損することがあり得た。
【0007】
金属クリップAを取り外すための器具が考案されている(例えば、特開2001−59505号公報、特開2008−194871号公報など)が、被挟持物を傷めずに確実に金属クリップを取り外せるか不明である。
【0008】
金属クリップBは、その着脱のために特別の器具を必要としないが、略ループ状の金属線把持部があるために使用時に結束部がかさばる欠点がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その目的は、取り外しを容易に行うことができるのみならず装着も比較的容易に行うことができ、しかも、金属線把持部をなくし使用時にかさばりが少ない、金属クリップを提供することにある。
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明(請求項1)の金属クリップは、略四角形の金属板をその中間部で曲折することによって互いに対向する両端部同士を相互に近接させる向きの弾発力が常時作用するようにするとともに、外向の反り返り部をその両端縁に形成し、その反り返り部が両側に耳状に突出している金属クリップであって、両方の反り返り部の中央にへら状の金属片が貫通することが可能な開口部がそれぞれ設けられている構成とした。
【0011】
本発明(請求項2)の金属クリップは、略四角形の金属板をその中間部で曲折することによって互いに対向する両端部同士を相互に近接させる向きの弾発力が常時作用するようにするとともに、外向の反り返り部をその両端縁に形成した金属クリップであって、両方の反り返り部の中央にへら状の金属片が貫通することが可能な開口部がそれぞれ設けられている構成とした。
【0012】
本発明(請求項3)の金属クリップは、略四角形の金属板をその中間部で曲折することによって互いに対向する両端部同士を相互に近接させる向きの弾発力が常時作用するようにするとともに、その両端縁を外向きに折り返した金属クリップであって、両方の折り返し部の中央に開口部を、両方の折り返し部の先端の中央に切り欠き部をそれぞれ設け、その切り欠き部を通り前記開口部をへら状の金属片が貫通することが可能な構成とした。
【発明の効果】
【0013】
図4に示したような道具を使用すれば、本発明の金属クリップで容易に書類束を挟持することが可能であり、また、その取り外しも容易である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】従来の金属クリップAの斜視図
図2】本発明(請求項1)の金属クリップの斜視図
図3】本発明(請求項3)の金属クリップの斜視図
図4】本発明の金属クリップの着脱具の1例の斜視図
図5】書類束を挟持している本発明(請求項1)の金属クリップにクリップ着脱具を挿入した状態の断面図
図6図5の状態からクリップ着脱具の弾性部に近い部分を指先で押圧し、クリップの先端部を拡開した状態の断面図
図7】書類束を挟持していない状態の本発明(請求項1)の金属クリップにクリップ着脱具を挿入した状態の断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
発明を実施するための形態は、図2及び図3のとおりである。
なお、本発明(請求項2)の金属クリップは、図2の金属クリップの「耳状の突出部」がないものである。
【符号の説明】
【0016】
1 金属クリップA
2 本発明(請求項1)の金属クリップ
3 開口部
4 本発明(請求項3)の金属クリップ
5 開口部
6 切り欠き部
7 クリップ着脱具
8 金属部
9 弾性部
10 耳状の突出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7