(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
畳床の上面を覆うための被覆部材は、一般的に畳表と呼ばれ藺草を織ることにより作られている。それに加えて、合成繊維を織った畳表や合成樹脂の表面に畳の目を型押ししたシート状の畳表も存在している。
【0003】
また、日本人の生活様式も変化し、畳そのものに対する需要も減りつつあるのが現状である。そのような状況の中で、藺草に対する需要が減り、藺草を生産する農家の数も少なくなってきている。
【0004】
ところで、畳表を作るための藺草はその長さにより5乃至7段階に選別されて使用されている。畳表に使用される藺草は、長手方向が畳の長手方向に垂直な短手方向(例えば、91センチメートルの長さを有する)と平行になるように配置される。
【0005】
したがって、上述の5乃至7段階に選別された藺草のうち、短い方の1もしくは2段階に属する藺草は、長さが91センチメートルに満たず使い道がなくて捨てられてしまうこともある。
【0006】
そこで、何とかしてこの短い藺草を利用し、畳床の上面を覆うための被覆部材を開発して、藺草を作っている農家に対して藺草を作るモチベーションを与えたいという実情がある。
【0007】
一つの方法は、畳表のデザイン性を高めることである。特許文献1に開示される畳は、畳の一部分を打ち抜いて、当該打ち抜いた部分に耐摩耗性印刷物を設置する構成を有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
畳の一部分を打ち抜いて、当該打ち抜いた部分に耐摩耗性印刷物を設置するアイデアは、一旦畳床の上面の全面を畳表で覆う必要があるので、元々短い長さを有する藺草および元々は長いものを短く切った藺草の有効利用には繋がらない可能性が高い。
【0010】
また、短い藺草により作成したござをつぎはぎにして畳床の上に配置すると、ござどうしの境目をユーザが見た場合に、見た目の悪さが目立つという問題もある。
【0011】
そこで、本発明は、短い長さの藺草を有効利用して製作コストを削減するとともに、デザイン性の高い畳床の上面を覆うための被覆部材および畳を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記の目的に鑑みて想到されたものであり、
畳床の上面の一部を覆うござである第1の部材と、
前記畳床の上面のうち前記第1の部材により覆われない部分の少なくとも一部を覆うシート状部材である第2の部材と、
シート状部材であって、
第1の端辺に沿って折り返された部分である第1の端部と、前記第1の端辺とは異なる第2の端辺に沿って前記第1の端部と同じ側に折り返された部分である第2の端部とを有し、前記第1の部材の
一の端辺と
当該一の端辺に近接する前記第2の部材の
一の端辺
とを前記畳床の上面におい
て外部から視認不可能とするように、前記第1の部材および前記第2の部材の前記畳床に対向しない側の面上に配置され、
前記第1の端部が前記第1の部材
に固着され、前記第2の端部が前記第2の部材に固着されている第3の部材と
を備える畳床の上面を覆うための被覆部材を提供する(第1の実施態様)。
【0013】
また、上記の第1の実施態様において、
前記第3の部材の
前記第1の端部は、前記第1の部材に対し直線的もしくは曲線的な縫い付けにより固着されており、
前記第3の部材の
前記第2の端部は、前記第2の部材に対し接着剤または接着シートにより固着されている
構成を採用してもよい(第2の実施態様)。
【0014】
また、上記の第1の実施態様において、
前記第1の部材
の前記一の端辺と前記第2の部材
の前記一の端辺とが近接している領域において、前記第1の部材と前記第2の部材の境目をまたぐジグザグ縫いにより、前記第3の部材の
前記第1の端部は、前記第1の部材および前記第2の部材に対
し固着されており、
前記第3の部材の
前記第2の端部は、前記第2の部材に対し接着剤または接着シートにより固着されている
構成を採用してもよい(第3の実施態様)。
【0020】
また、上記の第1乃至
3のいずれかの実施態様において、
前記第1の部材の前記畳床に対向する側の面上に配置される、弾性を有するシート状体であるクッション部材を備える
構成を採用してもよい(第
4の実施態様)。
【0021】
また、上記の第1乃至
4のいずれかの実施態様において、
前記第1の部材は染色されたござである
構成を採用してもよい(第
5の実施態様)。
【0022】
また、上記の第1乃至
5のいずれかの実施態様において、
前記第2の部材は布、紙、木材、合成樹脂、および金属のうちのいずれかの素材のシート状部材である
構成を採用してもよい(第
6の実施態様)。
【0023】
また、上記の第1乃至
5のいずれかの実施態様において、
前記第2の部材はござである
構成を採用してもよい(第
7の実施態様)。
【0024】
また、上記の第
7の実施態様において、
前記第2の部材は染色されたござである
構成を採用してもよい(第
8の実施態様)。
【0025】
また、本発明は、
畳床と、
前記畳床の上面上に固着された請求項1乃至
8のいずれかに記載の被覆部材と
を備える畳を提供する(第
9の実施態様)。
【発明の効果】
【0028】
本発明の第1の実施態様にかかる被覆部材によれば、例えば複数のござと当該複数のござの境目や端辺を上方から覆う布を有しているので、短い長さの藺草を有効利用することができるとともに、当該複数のござの境目や端辺が外部から視認されることがなく、デザイン性を高めることができる。なお、当該布も内側に折り込むようにしてござに固着されるので、端辺が外部から視認されることがない。
【0029】
本発明の第2の実施態様にかかる被覆部材によれば、例えば布をござに糸で縫い付けているので、接着剤もしくは接着シートを用いた固着方法よりも優れた耐久性を有することができる。
【0030】
本発明の第3の実施態様にかかる被覆部材によれば、例えば布のござに対する縫い付けがござとござとの境目を挟んで互いに行なわれるので、当該ござとござと布との縫い付けを一体に行なうことができ、三者をしっかりと結び付けることができる。
【0036】
本発明の第
4の実施態様にかかる被覆部材によれば、例えば不織布がござの裏面と畳床の上面との間に配置されるので、ユーザが被覆部材を押下した場合のクッション性を高めることができる。
【0037】
本発明の第
5の実施態様にかかる被覆部材によれば、ござが染料により染色されるので、質の悪い藺草を有効利用することができる。
【0038】
本発明の第
6の実施態様にかかる被覆部材によれば、第2の部材がござ以外の素材のシート状部材であるので、例えば、布、紙、木材、および合成樹脂などを利用して、低コストでありかつデザイン性の高い被覆部材を提供することができる。
【0039】
本発明の第
7の実施態様にかかる被覆部材によれば、第2の部材がござであるので、より本物の畳表に近い被覆部材を提供することができる。
【0040】
本発明の第
8の実施態様にかかる被覆部材によれば、第2の部材が染色されたござであるので、質の悪い藺草を有効利用することができる。
【0041】
本発明の第
9の実施態様にかかる畳によれば、上述の第1乃至
8のいずれかの実施態様にかかる被覆部材が畳床の上面上に固着されるので、上述の効果を有する畳を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0045】
(第1実施例)
以下、本発明の一具体例である実施例について、図面を用いて説明する。
【0046】
図1は、本実施例にかかる畳1の平面図である。また、
図2は、本実施例にかかる畳1を長手方向に垂直な平面で切って見た場合の断面図である。
【0047】
畳1は、畳床11と、畳床11の上面上に固着される被覆部材12と、畳糸13を備えている。
【0048】
被覆部材12は、畳床11の上面の一部を覆うござ121a、ござ121b、およびござ121cと、ござ121aとござ121bとの境目を上方から覆うように配置される細長い帯状の布122aと、ござ121bとござ121cとの境目を上方から覆うように配置される細長い帯状の布122bと、ござ121aおよびござ121cの外側の端辺を覆うように各々配置される細長い帯状の布122cおよび布122dと、不織布123の層とを有している。
【0049】
なお、本実施例においては、ござ121aとござ121bとが近接する部分に着目すると、ござ121aが第1の部材であり、ござ121bが第2の部材である。また、ござ121bと121cとが近接する部分に着目すると、ござ121bが第1の部材であり、121cが第2の部材である。また、布122aおよび布122bは第3の部材である。
【0050】
ござ121a、ござ121b、およびござ121cは、
図3に示されるように藺草を織ることにより形成されている。藺草の長手方向は、畳1における長手方向に垂直な短手方向と平行になるように配置される。したがって、藺草の長さが十分でない場合には、ござが畳床の上面の全体を覆うことができない場合が出てくるわけである。なお、本発明にかかるござは、織る前に元々藺草の長さが短いものに加えて、元々は長い藺草を織った後に短くカットしたものも想定している。
【0051】
ござ121a、ござ121b、およびござ121cは、そのような長手方向の長さが十分でない藺草から作られている。さらに、そのような藺草は質があまりよくないものが多いので、ござ121a、ござ121b、およびござ121cは、染料により染色されている。
【0052】
ござ121a、ござ121b、およびござ121cの長手方向に垂直な短手方向の長さは例えば30センチメートルである。また、ござ121a、ござ121b、およびござ121cの長手方向の長さは、例えば190センチメートルとなるように製作されている。
【0053】
布122a、布122b、布122c、および布122dは、ござ121a、ござ121b、およびござ121cを畳床11の上面上に敷き詰めた場合に、それらの境目もしくは端辺が外部から見えないようにするためのものである。当該境目および端辺が外部から見えると、デザイン上格好が悪いからである。
【0054】
布122aおよび布122bの長手方向に垂直な短手方向の長さは、それらを平面に広げた状態で例えば15センチメートルである。また、布122aおよび布122bの長手方向の長さは、それらを平面に広げた状態で例えば190センチメートルである。
【0055】
布122cおよび布122dの長手方向に垂直な短手方向の長さは、それらを平面に広げた状態で例えば10センチメートルである。また、布122cおよび布122dの長手方向の長さは、それらを平面に広げた状態で例えば190センチメートルである。
【0056】
不織布123は、例えばござ121a、ござ121b、およびござ121cの裏面全体に配置されており、ユーザが畳1を押圧した場合のクッション性を高める役割を果たしている。
【0057】
畳糸13は、例えば綿糸もしくは麻糸である。
【0058】
被覆部材12は、ござ121a、ござ121b、およびござ121cと、布122a、布122b、布122c、および布122dと、不織布123とを縫い付けおよび接着剤による接着により固着させることによって構成される。
【0059】
より具体的には、例えば、ござ121a、ござ121b、およびござ121cを、畳床11の上面上に配置されるような組み合わせにしておいて、それらの裏面に不織布123を接着剤により接着する。
【0060】
そして、ござ121aとござ121bとの境目において、ござ121aの端辺から内側に例えば2センチメートル行ったライン上に沿って、上下方向にかつ上方から見た場合に直線的に布122aをござ121aおよび不織布123に畳糸13で縫い付ける。
【0061】
畳1を製作する者は、ござ121aおよび不織布123に縫い付けた布122aを、縫い付けに用いた畳糸13を内包するようにして、ござ121bの方向へと反転させて引っ張る。そして、引っ張った布122aの端辺を内側に折り込んで、接着剤によりござ121bに接着する。
【0062】
そうすることによって、ござ121aおよびござ121bの端辺が外部から視認不可能となり、かつ布122aの端辺も外部から視認不可能となり、ユーザから見た場合の、見た目の悪さを解消することができる。
【0063】
同様にして、ござ121bとござ121cとの境目において、ござ121bの端辺から内側に例えば2センチメートル行ったライン上に沿って、上下方向にかつ上方から見た場合に直線的に布122bをござ121bおよび不織布123に畳糸13で縫い付ける。
【0064】
畳1を製作する者は、ござ121bおよび不織布123に縫い付けた布122bを、縫い付けに用いた畳糸13を内包するようにして、ござ121cの方向へと反転させて引っ張る。そして、引っ張った布122bの端辺を内側に折り込んで、接着剤によりござ121cに接着する。
【0065】
そうすることによって、上述した内容と同様に、ユーザから見た場合の、見た目の悪さを解消することができる。
【0066】
また、ござ121aにおけるござ121bと近接しない側の端辺、およびござ121cにおける121bと近接しない側の端辺から内側に例えば2センチメートル行ったライン上に沿って、各々上下方向にかつ上方から見た場合に直線的に布122cおよび布122dを、ござ121a(および不織布123)およびござ121c(および不織布123)に畳糸13で縫い付ける。
【0067】
そして、畳糸13を内包するようにして、布122cおよび布122dを(仮想的に存在する畳床11から見て)外側の方向へと引っ張る。その後にどうするかについては、後述する。
【0068】
以上のように説明してきた工程により、被覆部材12は構成される。
【0069】
畳床11は、わら床、わらサンド床、およびボード床(建材床)のいずれであってもよく、特に問題がなければその他のものから作られていてもよい。なお、わらサンド床とは、わらの間に発泡スチロールを挟んだ畳床であり、ボード床とは、細かく砕いた木材を糊で固めたものの間に発泡スチロールを挟んだ畳床のことである。また、畳床11は、ござを編み込んだものや、ござを重ねたものから作られていてもよい。
【0070】
また、畳床11の長手方向の長さは例えば180センチメートルであり、長手方向に垂直な短手方向の長さは例えば90センチメートルである。
【0071】
次に、被覆部材12を畳床11に固着させる。より具体的には、ござ121a、ござ121b、およびござ121cの裏面に接着された不織布の層と、畳床11の上面とを接着剤により全面接着し、上述の布122cおよび布122dの(畳床11の)外側へ引っ張った部分を、畳床11の側面に対向させ、両者を接着剤により接着する。さらに、被覆部材12の長手方向の両端辺を(畳床から見て)外側に引っ張って、当該引っ張った部分を畳床11の側面に対向させ、両者を接着剤により接着する。
【0072】
以上のようにして構成された畳1は、ござ121a、ござ121b、およびござ121cと、布122a、布122b、布122c、および布122dの端辺が外部から視認できず、ユーザが見た場合の見た目の悪さは解消されている。
【0073】
なお、畳1の長手方向においては、ござ121a、ござ121b、およびござ121cは長さの制限を受けることがないので、上述のように畳床11の長手方向と垂直な側面を覆うことができ、ござ121a、ござ121b、およびござ121cの端辺が外部から視認されることはない。
【0074】
また、畳1の長手方向の長さは182センチメートルであり、畳1の長手方向に垂直な短手方向の長さは91センチメートルである。これらの長さは、畳床11の長さに、畳床11の側面に接着したござ121a(不織布123を含む)、ござ121b(不織布123を含む)、およびござ121c(不織布123を含む)や、布122cおよび布122dの厚みを加えた長さである。
【0075】
(第2実施例)
以下、本発明の一具体例である別の実施例について、図面を用いて説明する。なお、本説明においては、上述の第1実施例と異なる点を中心に説明する。また、上述の第1実施例の構成要素と同じ構成要素については同じ参照番号を付する。
【0076】
図4は、本実施例にかかる畳2の平面図である。
【0077】
被覆部材22は、畳床11の上面の一部を覆うござ221と、畳床11の上面においてござ221が覆っている領域以外の少なくとも全ての領域を覆っている布222とを有する。
【0078】
なお、本実施例においては、ござ221が第1の部材であり、布222が第2の部材である。
【0079】
図4に示されるように、ござ221の端辺と布222の端辺とが近接する領域においては、布222がござ221の端辺を乗り越えて、ござ221の側から見てござ221の端辺の内側に2センチメートル入り込んだ位置(一つの辺)が構成するラインにおいて、布222が手前の下側に折り込まれるようにしてござ221の上に固着される。
【0080】
より具体的には、畳2を製作する者は、上述のござ221の側から見てござ221の端辺の内側に例えば2センチメートル入り込んだ位置(一つの辺)が構成するライン上において、布222をござ221に対して当該ラインに沿って上下方向に畳糸13で縫い付ける。
【0081】
そして、当該縫い付けた畳糸13を内包するようにして、布222をござ221とは反対側の方向へ引っ張り、ござ221と布222とで畳床11の上面の全面に対向するような形状を有する被覆部材22を構成する。
【0082】
以上のようにして構成された被覆部材22は、布222の端辺が外部から視認不可能となるように当該端辺が畳床11に対向する側に折り込まれた状態であり、またござ221の端辺を視認不可能とするように当該端辺を布222が覆った状態であるように形成されている。したがって、ござ221と布222との境目付近に存在する両者の端辺が外部から視認不可能であり、ユーザが見た場合に、見た目の悪さを感じさせない。
【0083】
以上説明してきたように、第1実施例および第2実施例にかかる畳1および畳2においては、今まで使い道の少なかった長手方向の長さが短い藺草を有効に用いることができ、さらに、従来にはなかったデザイン性の高い畳をユーザに提供することができる。
【0084】
(変形例)
上述した実施例は、本発明の技術的思想の範囲内において様々に変形が可能である。
【0085】
すなわち、畳1および畳2の各構成要素を特定する数値、形状、素材、個数、位置などはあくまでも一例であって、特に問題がなければその他の数値、形状、素材、個数、位置などが用いられてもよい。
【0086】
例えば、被覆部材12は、ござ121a、ござ121b、ござ121c、布122a、布122b、布122c、布122d、および不織布123を有するものとしたが、本発明はこれによって限定されるものではない。したがって、例えば、特に問題がなければ、不織布123は無くてもよい。もしくは、不織布123は、不織布123以外の弾性を有するシート状体であるクッション部材によって代替されてもよい。また、例えば、ござや布の数を増やしたり、それらの形状を変形したりしてもよい。
【0087】
また、ござ121a、ござ121b、およびござ121cは、染料により染色されているものとしたが、本発明はこれによって限定されるものではなく、それらは染色されていなくてもよい。また、染色は主として藺草の質の低さを隠すために行なわれるので、濃い色で染色されることが多いが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、本発明において使用されるござは、染色したもの、染色しないもの、および脱色したもののうちのいずれかである。
【0088】
また、ござ121a、ござ121b、ござ121c、布122a、布122b、布122c、および布122dの上述の長手方向および短手方向の長さを示す数値は、本発明を限定するものではなく、他の数値の長さが用いられてもよい。
【0089】
また、畳糸13は、例えば綿糸もしくは麻糸であるものとしたが、本発明はこれによって限定されるものではなく、畳糸13はビニロンなどの他の素材により作られていてもよい。
【0090】
また、被覆部材12は、ござ121a、ござ121b、およびござ121cと、布122a、布122b、布122c、および布122dと、不織布123を縫い付けおよび接着剤による接着により固着させることによって構成されるものとしたが、本発明はこれによって限定されるものではない。したがって、例えば、接着剤の代わりに接着シートが用いられたり縫い付けが行なわれたりしてもよいし、縫い付けの代わりに接着剤や接着シートが用いられてもよいし、特に問題がなければ他のいかなる方法により部材どうしが固着されてもよい。
【0091】
また、上述の縫付けは、布122a、布122b、布122c、もしくは布122dと、ござ121a、ござ121b、もしくはござ121cと、不織布123の層とを縫い付けることにより行なわれるものとしたが、本発明はこれによって限定されるものではない。したがって、特に問題がなければ、それらと畳床11とを合わせて縫い付けてもよい。そうすれば、ござ121aなどがよりしっかりと畳床11に固着される。
【0092】
また、上述の縫付けは、各部材の端辺に沿って直線的に行なわれるものとしたが、本発明はこれによって限定されるものではない。したがって、例えば、ござ121aの端辺とござ121bの端辺とが近接している領域において、布122aをござ121aとござ121bとの境目をまたいでジグザグ(交互)に縫い付けてもよい。そうすることによって、布122aとござ121aとござ121bとをよりしっかりと一体化させることができる。これは、他の布とござの縫い付けにおいても同様に行なわれ得る。
【0093】
また、畳床11の長手方向の長さは例えば180センチメートルであり、長手方向に垂直な短手方向の長さは例えば90センチメートルであるものとしたが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0094】
また、畳1の長手方向の長さは182センチメートルであり、畳1の長手方向に垂直な短手方向の長さは91センチメートルであるものとしたが、本発明はこれによって限定されるものではない。本発明にかかる畳は、パネル式およびタイル式などの小さいものとして製作されてもよい。
【0095】
また、上述の実施例群においては、被覆部材12および被覆部材22は、畳床11の上面の全体を覆っているものとしたが、本発明はこれによって限定されるものではない。したがって、畳床11の上面において被覆部材12もしくは被覆部材22が覆っていない部分があってもよい。
【0096】
また、第1実施例における第1の部材、第2の部材、および第3の部材、もしくは第2実施例における第1の部材および第2の部材の形状および個数を自由に変えてやることによって、様々なデザインの畳1もしくは畳2を得ることができる。その一例を、
図5に示す。なお、第2の部材および第3の部材は、布、紙、木材、および合成樹脂などのござ以外の素材のシート状部材であってもよい。
【0097】
また、被覆部材12および被覆部材22における各部材の(直線的な)境目に対向する位置にある畳床11のラインが切り離されることにより分離されていれば、上述の境目を中心として畳床11を上方に向けて折り畳むことができる。そのようにして折り畳まれた畳1および畳2は、収納する場合に便利である。
【0098】
また、
図6に示されるように、上述の第1実施例において、布122aおよび布122bの近辺のござ121a、ござ121b、およびござ121cを、畳床11に対してハトメもしくはカシメで固着させてもよい。この場合、ハトメもしくはカシメは色の付いたものであってもよい。そうすれば、見た目のデザイン性も良好となり、好適だからである。
【0099】
また、
図7に示されるように、上述の第2実施例において、布222と畳床11との間に、ござ221と厚さが略等しいござ、布、紙、木材、合成樹脂、金属などのシート状部材を配置してもよい。そうすることによって、ござ221と布222が近接する部分の段差を解消することができる。
【0100】
また、本発明にかかる被覆部材に使用されるござは、不織布などのシート状部材にカットされたござを接着するかもしくは縫い付けて、1枚のござとしてもよい。この場合は、カットされたござの端辺が外部から視認可能であるが、カットを適切に行ない、また上述のござを不織布などのシート状部材に適切に固着させることにより、ユーザが見た場合の、見た目の悪さを緩和させることができる。
【0101】
また、本発明にかかる(ござを有する)被覆部材は、タペストリーやテーブルセンターなどとしても利用することができる。当該被覆部材をタペストリーとして使用する場合には、ござの裏面に対してシート状部材を接着するもしくは縫い付ける。なお、タペストリーおよびテーブルセンターに用いられるござは、元々長い藺草を織ったものを短くカットしたものである。これは、タペストリーおよびテーブルセンターとして利用される場合には、藺草自体の見た目が重要視されるからである。
【0102】
また、
図8に示されるように、ござとござどうし、もしくはござとござ以外の素材をミシン縫いなどで縫い付けることにより被覆部材を構成してもよい。この場合、ござの端辺は布などで覆われていれば好適である。また、ござとござとの隙間は、できるだけ狭くなるようにすることが望ましく、可能であれば隙間ができなければよい。