特許第5963638号(P5963638)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5963638ディップ式現像装置及び半導体ウェーハの現像方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5963638
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】ディップ式現像装置及び半導体ウェーハの現像方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/027 20060101AFI20160721BHJP
   G03F 7/30 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   H01L21/30 569B
   G03F7/30 501
【請求項の数】13
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-227248(P2012-227248)
(22)【出願日】2012年10月12日
(65)【公開番号】特開2014-82234(P2014-82234A)
(43)【公開日】2014年5月8日
【審査請求日】2015年3月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002037
【氏名又は名称】新電元工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104709
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 誠剛
(72)【発明者】
【氏名】渡部 昌也
【審査官】 佐野 浩樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−056571(JP,A)
【文献】 特開平07−326570(JP,A)
【文献】 特開昭62−140423(JP,A)
【文献】 特開平03−024716(JP,A)
【文献】 特開2003−033760(JP,A)
【文献】 特開2009−113004(JP,A)
【文献】 特開平09−092638(JP,A)
【文献】 特開平03−100555(JP,A)
【文献】 特開平11−333229(JP,A)
【文献】 米国特許第06071374(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C 1/00 − 3/20 、
G03F 7/00 、 7/06 − 7/07 、
7/12 − 7/14 、 7/26 − 7/42 、
H01L21/027、21/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像液を貯留する現像槽と、当該現像槽からオーバーフローした現像液を再び前記現像槽に戻すように前記現像液を循環させるための現像液循環装置とを備えるディップ式現像装置であって、
前記現像液循環装置には、
前記オーバーフローした現像液を前記現像槽に導く現像液循環路と、
前記現像液循環路に設けられ、前記オーバーフローした現像液を濾過する外部フィルターと、
前記現像液循環路において前記外部フィルターよりも前記現像液の流れの下流側に設けられ、前記外部フィルターで濾過された現像液が前記現像槽内において環状の流れを形成するように前記現像液を前記現像槽に噴射させる噴射機構部と、
が設けられ、
前記現像槽には、
当該現像槽内において前記現像液の流れを横切るように配置され、前記現像槽内の前記現像液を濾過する内部フィルターが設けられており、かつ、当該現像槽の内部底面のほぼ中央部に当該現像槽の開口面に向かって立設されている柱状体が設けられており、前記内部フィルターは、前記柱状体と前記現像槽の内壁面との間に設けられている、
ことを特徴とするディップ式現像装置。
【請求項2】
請求項1に記載のディップ式現像装置において、
前記噴射機構部は、前記オーバーフローした現像液を前記現像槽に戻すように前記現像液を一方向に送出する外部ポンプと、前記外部ポンプによって送出された現像液を前記現像槽内に噴射する噴射ノズルとを有することを特徴とするディップ式現像装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のディップ式現像装置において、
前記オーバーフローした現像液を一時的に貯留する補助槽をさらに備え、
前記現像液循環路は、前記補助槽と前記現像槽との間に設けられていることを特徴とするディップ式現像装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のディップ式現像装置において、
前記外部フィルターは、前記現像液循環路を流れる現像液の流れの上流側から下流側に向かって所定間隔を置いて配置されている複数個のフィルターによって構成されていることを特徴とするディップ式現像装置。
【請求項5】
請求項に記載のディップ式現像装置において、
前記複数個のフィルターは、前記現像液循環路を流れる現像液の流れの上流側に位置するフィルターほど目の粗いフィルターとすることを特徴とするディップ式現像装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のディップ式現像装置において、
前記内部フィルターは、前記現像槽内における前記現像液の流れの上流側から下流側に向かって所定間隔を置いて配置されている複数個のフィルターによって構成されていることを特徴とするディップ式現像装置。
【請求項7】
請求項に記載のディップ式現像装置において、
前記複数個のフィルターは、前記現像槽内における現像液の流れの上流側に位置するフィルターほど目の粗いフィルターとすることを特徴とするディップ式現像装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載のディップ式現像装置において、
前記現像槽は、当該現像槽を平面視したときの形状が四辺形をなし、当該四辺形をなす現像槽内には、当該四辺形をなす現像槽の角部に、前記現像液の流れを前記角部において湾曲させるための湾曲形状のガイド板が設けられていることを特徴とするディップ式現像装置。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれかに記載のディップ式現像装置において、
前記現像槽は、当該現像槽を平面視したときの形状が四辺形をなし、当該四辺形をなす現像槽の角部に、前記現像液の流れを前記角部において湾曲させるための湾曲部が形成されていることを特徴とするディップ式現像装置。
【請求項10】
請求項8又は9に記載のディップ式現像装置において、
前記角部における上端辺の一部を切り欠くことによって形成された切り欠き部を設け、当該切り欠き部から現像液をオーバーフローさせることを特徴とするディップ式現像装置。
【請求項11】
請求項1〜7のいずれかに記載のディップ式現像装置において、
前記現像槽は、当該現像槽を平面視したときの形状が円形、長円形又は楕円形であることを特徴とするディップ式現像装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載のディップ式現像装置において、
前記現像槽には、当該現像槽内の前記現像液を当該現像槽内で循環させる内部ポンプが設けられていることを特徴とするディップ式現像装置。
【請求項13】
現像槽からオーバーフローした現像液を再び前記現像槽に戻すように前記現像液を循環させるディップ式現像装置を用いて半導体ウェーハを現像処理する半導体ウェーハの現像方法であって、
前記ディップ式現像装置として、請求項1〜12のいずれかに記載のディップ式現像装置を準備する工程と、
現像対象となる複数枚の半導体ウェーハが収納されているキャリアを準備する工程と、
前記キャリアが前記現像槽の前記内部フィルターにおける前記現像液の流れの下流側に位置するように当該キャリアを前記現像槽の現像液内に浸漬させる工程と、
を有することを特徴とする半導体ウェーハの現像方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディップ式現像装置及び半導体ウェーハの現像方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数枚の半導体ウェーハを収納したキャリアを現像液の入った現像槽に浸漬させることによって半導体ウェーハを現像処理するディップ式現像装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図8は、特許文献1に記載されているディップ式現像装置を説明するために示す図である。なお、特許文献1においては、図8に示す装置を「半導体集積回路の製造装置」としているが、処理対象とする半導体ウェーハを薬液に浸漬させることにより、当該薬液によって半導体ウェーハを処理するというものであるため、図8に示す装置は、ディップ式現像装置としても用いることができる。したがって、ここでは、図8に示す装置を従来のディップ式現像装置900として説明する。
【0004】
従来のディップ式現像装置900は、図8に示すように、貯液槽910に貯留されている薬液(現像液という。)をフィルター920で濾過したのちに、当該濾過した現像液を処理槽930に供給する。また、処理槽930では現像液をオーバーフローさせながら循環させている。そして、現像液循環路においてもフィルター940を設けて、オーバーフローした現像液を濾過する構成となっている。
【0005】
従来のディップ式現像装置900は、このような構成となっているため、処理槽930内の現像液を濾過することができ、現像処理終了後に半導体ウェーハを引き上げる際に、現像液によって剥がされて浮遊しているレジスト(浮遊残渣と呼ぶ。)が半導体ウェーハに再付着することを防止できる。特に、浮遊残渣は、液面付近に漂う傾向があるため、現像液をオーバーフローさせることにより、液面付近に漂っている浮遊残渣については効率的に除去できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭62−140423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、浮遊残渣は、液面付近に漂っているだけではなく、液面よりも下層の現像液に漂っている場合もある。従来のディップ式現像装置900は、処理槽930においては単に現像液をオーバーフローさせながら循環させるものであるため、液面よりも下層の現像液に漂っている浮遊残渣は、現像液をオーバーフローさせても現像液中に残存してしまう場合がある。このため、現像処理終了後に半導体ウェーハを引き上げたときに、液面よりも下層の現像液に漂っている浮遊残渣が半導体ウェーハに再付着してしまう。
【0008】
そこで本発明は、液面に漂っている浮遊残渣だけでなく、液面よりも下層に漂っている浮遊残渣をも効率的に除去可能とし、それによって、現像処理終了後に半導体ウェーハを引き上げたときに、これら浮遊残渣が半導体ウェーハに再付着することを防止できるディップ式現像装置及び半導体ウェーハの現像方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[1]本発明のディップ式現像装置は、現像液を貯留する現像槽と、当該現像槽からオーバーフローした現像液を再び前記現像槽に戻すように前記現像液を循環させるための現像液循環装置とを備えるディップ式現像装置であって、前記現像液循環装置には、前記オーバーフローした現像液を前記現像槽に導く現像液循環路と、前記現像液循環路に設けられ、前記オーバーフローした現像液を濾過する外部フィルターと、前記現像液循環路において前記外部フィルターよりも前記現像液の流れの下流側に設けられ、前記外部フィルターで濾過された現像液が前記現像槽内において環状の流れを形成するように前記現像液を前記現像槽に噴射させる噴射機構部とが設けられ、前記現像槽には、当該現像槽内において前記現像液の流れを横切るように配置され、前記現像槽内の前記現像液を濾過する内部フィルターが設けられていることを特徴とする。
【0010】
[2]本発明のディップ式現像装置においては、前記噴射機構部は、前記オーバーフローした現像液を前記現像槽に戻すように前記現像液を一方向に送出する外部ポンプと、前記外部ポンプによって送出された現像液を前記現像槽内に噴射する噴射ノズルとを有することが好ましい。
【0011】
[3]本発明のディップ式現像装置においては、前記オーバーフローした現像液を一時的に貯留する補助槽をさらに備え、前記現像液循環路は、前記補助槽と前記現像槽との間に設けられていることが好ましい。
【0012】
[4]本発明のディップ式現像装置においては、前記現像槽には、当該現像槽の内部底面のほぼ中央部に当該現像槽の開口面に向かって立設されている柱状体が設けられており、前記内部フィルターは、前記柱状体と前記現像槽の内壁面との間に設けられていることが好ましい。
【0013】
[5]本発明のディップ式現像装置においては、前記外部フィルターは、前記現像液循環路を流れる現像液の流れの上流側から下流側に向かって所定間隔を置いて配置されている複数個のフィルターによって構成されていることが好ましい。
【0014】
[6]本発明のディップ式現像装置においては、前記複数個のフィルターは、前記現像液循環路を流れる現像液の流れの上流側に位置するフィルターほど目の粗いフィルターとすることが好ましい。
【0015】
[7]本発明のディップ式現像装置においては、前記内部フィルターは、前記現像槽内における前記現像液の流れの上流側から下流側に向かって所定間隔を置いて配置されている複数個のフィルターによって構成されていることが好ましい。
【0016】
[8]本発明のディップ式現像装置においては、前記複数個のフィルターは、前記現像槽内における現像液の流れの上流側に位置するフィルターほど目の粗いフィルターとすることが好ましい。
【0017】
[9]本発明のディップ式現像装置においては、前記現像槽は、当該現像槽を平面視したときの形状が四辺形をなし、当該四辺形をなす現像槽内には、当該四辺形をなす現像槽の角部に、前記現像液の流れを前記角部において湾曲させるための湾曲形状のガイド板が設けられていることが好ましい。
【0018】
[10]本発明のディップ式現像装置においては、前記現像槽は、当該現像槽を平面視したときの形状が四辺形をなし、当該四辺形をなす現像槽の角部に、前記現像液の流れを前記角部において湾曲させるための湾曲部が形成されていることも好ましい。
【0019】
[11]本発明のディップ式現像装置においては、前記角部における上端辺の一部を切り欠くことによって形成された切り欠き部を設け、当該切り欠き部から現像液をオーバーフローさせることが好ましい。
【0020】
[12]本発明のディップ式現像装置においては、前記現像槽は、当該現像槽を平面視したときの形状が円形、長円形又は楕円形であることも好ましい。
【0021】
[13]本発明のディップ式現像装置においては、前記現像槽には、当該現像槽内の前記現像液を当該現像槽内で循環させる内部ポンプが設けられていることが好ましい。
【0022】
[14]本発明の半導体ウェーハの現像方法は、現像槽からオーバーフローした現像液を再び前記現像槽に戻すように前記現像液を循環させるディップ式現像装置を用いて半導体ウェーハを現像処理する半導体ウェーハの現像方法であって、前記ディップ式現像装置として、[1]〜[13]のいずれかに記載のディップ式現像装置を準備する工程と、現像対象となる複数枚の半導体ウェーハが収納されているキャリアを準備する工程と、前記キャリアが前記現像槽の前記内部フィルターにおける前記現像液の流れの下流側に位置するように当該キャリアを前記現像槽の現像液内に浸漬させる工程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明のディップ式現像装置は、オーバーフローした現像液を濾過するフィルターを外部フィルターとして設けるとともに、現像槽内の現像液を現像槽内で環状に流しながら当該現像液を濾過するフィルターを内部フィルターとして設けている。このため、本発明のディップ式現像装置によれば、液面に漂っている浮遊残渣だけでなく、液面よりも下層に漂っている浮遊残渣をも効率的に除去可能とし、それによって、現像処理終了後に半導体ウェーハが収納されているキャリアを引き上げたときに、これら浮遊残渣が半導体ウェーハに再付着することを防止できる。
【0024】
また、本発明の半導体ウェーハの現像方法は、ディップ式現像装置として、前記[1]〜[13]のいずれかのディップ式現像装置を用い、半導体ウェーハが収納されているキャリアを、現像槽の内部フィルターにおける現像液の流れの下流側に浸漬させることによって半導体ウェーハの現像処理を行うようにしている。このため、本発明の半導体ウェーハの現像方法によれば、キャリアが浸漬されている現像領域内の現像液は、液面に漂っている浮遊残渣だけでなく、液面よりも下層に漂っている浮遊残渣をも除去された現像液となり、それによって、現像処理終了後に半導体ウェーハが収納されているキャリアを引き上げたときに、これら浮遊残渣が半導体ウェーハに再付着してしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】実施形態1に係るディップ式現像装置10を説明するために示す図である。
図2】実施形態1に係るディップ式現像装置10の変形例を説明するために示す図である。
図3】実施形態2に係るディップ式現像装置20を説明するために示す図である。
図4】実施形態3に係るディップ式現像装置30を説明するために示す図である。
図5】実施形態1に係るディップ式現像装置10の第1変形例として示したディップ式現像装置10Aに切り欠き部を形成する場合を説明するために示す図である。
図6】実施形態4に係るディップ式現像装置40を説明するために示す図である。
図7】実施形態5に係るディップ式現像装置50を説明するために示す図である。
図8】特許文献1に記載されているディップ式現像装置を説明するために示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係るディップ式現像装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態においては、液面付近に漂っている浮遊残渣を「液面浮遊残渣」と呼び、液面よりも下層の現像液に漂っている浮遊残渣を「液中浮遊残渣」と呼ぶことにする。また、両方をまとめて指す場合には単に「浮遊残渣」と呼ぶ。
【0027】
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係るディップ式現像装置10を説明するために示す図である。図1(a)は、実施形態1に係るディップ式現像装置10の平面図、図1(b)は、図1(a)のx−x線矢視断面図である。
実施形態1に係るディップ式現像装置10は、図1に示すように、開口面から現像液101をオーバーフローさせることができるように現像液101を貯留する現像槽100と、現像槽100からオーバーフローした現像液101を再び現像槽100に戻すように現像液101を循環させる現像液循環装置200とを備えている。
【0028】
また、実施形態1に係るディップ式現像装置10においては、オーバーフローした現像液を一時的に貯留する補助槽300を備え、当該補助槽300に貯留された現像液を現像液循環装置200によって現像槽100に戻すような構成となっている。
【0029】
補助槽300は、現像槽100を取り囲み、かつ、現像槽100の外壁との間に所定の空間を有するように設けられている。なお、図1(b)においては、補助槽300の内部底面300aから開口面までの高さは、現像槽100の内部底面100aから開口面までの高さよりも高くなっているが、補助槽300の高さは、現像槽100からオーバーフローして補助槽300に流入した現像液が、補助槽300からオーバーフローしないような高さであればよい。また、現像槽100及び補助槽300の材質は、現像液や有機溶剤に腐食されない耐薬性に優れた材質(例えば、ホウケイ酸ガラス、ポリ塩化ビニルなど)が用いられている。
このような補助槽300を設けることにより、現像液101を現像槽100から常にオーバーフローさせながら安定した状態で確実に循環させることができる。
【0030】
現像液循環装置200には、オーバーフローして補助槽300に流入した現像液101を現像槽100に導く現像液循環路210と、オーバーフローした現像液101を濾過する外部フィルター220と、外部フィルター220により濾過された現像液101が現像槽100内で矢印Aに示すような環状の流れを形成するように現像液101を現像槽100内に噴射させる噴射機構部250とが設けられている。
【0031】
噴射機構部250は、オーバーフローした現像液101を現像槽100に戻すように現像液101を一方向に送出する外部ポンプ230と、外部ポンプ230によって送出された現像液101を現像槽100内に噴射する噴射ノズル240とを有している。
【0032】
なお、噴射ノズル240は、現像液101が現像槽100内において図示の矢印Aで示すような環状の流れを形成することができるように現像槽100に設置されている。また、噴射ノズル240は1本ではなく、図示は省略するが、複数本の噴射ノズルで構成されている。これら複数本の各噴射ノズルは、例えば、現像槽100の深さ方向に沿って所定間隔で並設されている。
【0033】
一方、現像槽100は平面視したときの形状が四辺形をなしており、当該現像槽100には、現像槽100内の現像液101を濾過する内部フィルター110と、当該現像槽100の内部底面100aのほぼ中央部に当該現像槽100の開口面に向かって立設されている柱状体120とが設けられている。なお、柱状体120を平面視したときの形状は、図1(a)においては、長方形の角部に丸みを付けた形状をなしているが、これに限られるものではなく、例えば、円形、楕円形、長円形であってもよい。また、柱状体120の材質は、現像槽100及び補助槽300と同様の耐薬性に優れた材質であることが好ましい。
このような柱状体120を設けることにより、現像槽100内における現像液101は、柱状体120を中心として環状に流れるようになる。
【0034】
内部フィルター110は、現像槽100内において、現像液101の流れを横切るように配置されている。具体的には、柱状体120と現像槽100の内壁面100bとの間に設けられている。また、内部フィルター110は、図1(b)に示すように、現像槽100の深さ方向(z軸に沿った方向)において現像液101の液面から現像槽100の内部底面100aまでの間をカバーできるように配置する。このような構成とすることにより、液中浮遊残渣を当該内部フィルター110で効率よく確実に捕捉することができる。
【0035】
現像液101は現像槽100から常にオーバーフローするようになっており、オーバーフローした現像液は、補助槽300に流出した後、現像液循環装置200により再び現像槽100に戻されるように循環する。具体的には、オーバーフローした現像液101は、現像液循環路210を流れて外部フィルター220を通過したのち、外部ポンプ230と噴射ノズル240とを有する噴射機構部250によって、現像槽100内に強い噴射力で噴射される。
【0036】
このように構成されているディップ式現像装置10において、現像対象となる複数枚の半導体ウェーハ500が収納されているキャリア400を、現像槽100の現像液101内に浸漬させることにより、半導体ウェーハ500を現像処理することができる。なお、キャリア400には複数枚の半導体ウェーハ500が、所定の間隔を有して平行配置されている。また、キャリア400は、図1に示すように、各半導体ウェーハ500の両面が現像液101の流れ方向に沿うように現像液内に浸漬され、かつ、内部フィルター110における現像液101の出口側(環状の流れを形成している現像液101の流れの下流側に浸漬される。
【0037】
ところで、半導体ウェーハ500は、この場合は、現像対象となる半導体ウェーハであるため、半導体ウェーハに形成された酸化膜上に塗布されたレジストに、露光によってマスクパターンが転写された状態となっている。
【0038】
なお、上述は酸化膜上に塗布されたレジスト(露光によってマスクパターンが転写されたレジスト)の現像についてであるが、これに限られるものではなく、半導体ウェーハに形成された絶縁膜上に塗布されたレジストに、露光によってマスクパターンが転写された状態となっているものや、半導体ウェーハに形成された金属の電極膜上に塗布されたレジストに、露光によってマスクパターンが転写された状態となっているものについても適用可能である。なお、半導体ウェーハの表面は、酸化膜のように平坦であってもよいことは勿論、メサ型+ガラス膜のような凹凸のあるものであってもよい。
【0039】
また、レジストにはネガ型のレジスト(ネガレジスト)とポジ型のレジスト(ポジレジスト)とがあるが、ネガレジストに用いる現像液としては、例えば、キシレン、炭化水素系薬品などが用いられ、ポジレジストに用いる現像液としては、例えば、アルカリ性の薬品が用いられる。
【0040】
また、実施形態1に係るディップ式現像装置10は、半導体ウェーハの片面の現像に限られるものでなく、半導体ウェーハの両面を現像する場合にも適用可能である。これは、他の実施形態に係るディップ式現像装置についても同様である。
【0041】
実施形態1に係るディップ式現像装置10によれば、半導体ウェーハ500が収納されているキャリア400を、図1に示すように現像液101に浸漬することにより、現像処理終了後にキャリア400を引き上げた際に、液面浮遊残渣及び液中浮遊残渣が半導体ウェーハ500に再付着してしまうことを防止できる。
【0042】
すなわち、液面浮遊残渣は、現像槽100からオーバーフローした現像液101とともに補助槽300に流入したのちに、現像液循環路210を流れて外部フィルター220によって捕捉される。また、液中浮遊残渣は、現像槽100内で現像液101とともに、図示の矢印Aに示すように環状に流れて、内部フィルター110により捕捉される。このため、キャリア400が浸漬されている現像領域100A1内の現像液は、液面浮遊残渣及び液中浮遊残渣が除去された現像液となり、それによって、現像処理終了後にキャリア400を引き上げた際に、液面浮遊残渣及び液中浮遊残渣が半導体ウェーハ500に再付着してしまうことを防止できる。
【0043】
ところで、内部フィルター110及び外部フィルター220は、容易に着脱可能となっていることが好ましい。このようにすることにより、これら内部フィルター110及び外部フィルター220が目詰まりした際に、内部フィルター110及び外部フィルター220の清掃又は交換を容易に行うことができる。
【0044】
[実施形態1に係るディップ式現像装置10の変形例]
図2は、実施形態1に係るディップ式現像装置10の変形例を説明するために示す図である。図2(a)は第1変形例を示す平面図、図2(b)は第2変形例を示す平面図、図2(c)は第3変形例を示す平面図である。なお、図2に示す実施形態1に係るディップ式現像装置10の各変形例において、図1に示す実施形態1に係るディップ式現像装置10と同一構成要素には同一符号が付されている。また、図2においては、図1(a)において示されている現像液循環装置200の一部(外部フィルター220及び外部ポンプ230など)は図示が省略されている。
【0045】
(第1変形例)
実施形態1に係るディップ式現像装置10の第1第変形例(ディップ式現像装置10Aとする。)においては、図2(a)に示すように、四辺形をなす現像槽100内における当該現像槽100の角部に、現像液101の流れを当該角部において湾曲させるための湾曲形状のガイド板140が設けられている。
【0046】
図2(a)においては、ガイド板140は現像槽100の4つの角部にそれぞれ設けられている場合が例示されている。このようなガイド板140を現像槽100の4つの角部に設けることにより、噴射ノズル240から噴射される現像液の流れを、より円滑に環状の流れとすることができる。
【0047】
なお、ガイド板140の数は、ディップ式現像装置10Aにおいては各角部に対応して4個設けるようにしたが、現像液101の流れの状況を考慮して適宜設定可能である。また、ガイド板140を設ける位置は、各角部に限られるものではなく、現像槽100内の現像液101の流れ具合を考慮して、ガイド板140の設置場所を適宜設定するようにしてもよい。
【0048】
(第2変形例)
実施形態1に係るディップ式現像装置10の第2変形例(ディップ式現像装置10Bとする。)においては、図2(b)に示すように、四辺形をなす現像槽の角部に、現像液101の流れを当該角部において湾曲させるための湾曲部150が形成されている。このように、各角部に湾曲部150が形成されていることにより、噴射ノズル240から噴射される現像液101の流れを、より円滑に環状の流れとすることができる。なお、湾曲部150の湾曲の度合いなどは、現像液の流れの状況を考慮して適宜設定可能である。また、湾曲部150は、各角部すべてに設けるようにしてもよいが、現像槽100内の現像液の流れ具合を考慮して、湾曲部150を形成すべき角部を適宜選定するようにしてもよい。
【0049】
(第3変形例)
実施形態1に係るディップ式現像装置10の第3変形例(ディップ式現像装置10Cとする。)は、図2(c)に示すように、現像槽100を平面視したときの当該現像槽100の形状を円形としている。現像槽100を図2(c)に示すように、円形とすることによって、噴射ノズル240から噴射される現像液の流れは、円形の現像槽100の内壁に沿って流れるため、現像液の流れを、より円滑に環状の流れとすることができる。なお、現像槽100は円形に限られるものではなく、現像槽100を平面視したときの形状を長円形又は楕円形とすることも可能である。
【0050】
[実施形態2]
図3は、実施形態2に係るディップ式現像装置20を説明するために示す図である。図3は実施形態2に係るディップ式現像装置20の平面図である。また、図3において、図1に示す実施形態1に係るディップ式現像装置10と同一構成要素には同一符号が付されている。
【0051】
実施形態2に係るディップ式現像装置20は、内部フィルター110及び外部フィルター220をそれぞれ複数個のフィルターによって構成する。実施形態2に係るディップ式現像装置20においては、内部フィルター110及び外部フィルター220をそれぞれ2個のフィルターによって構成している。
【0052】
すなわち、内部フィルター110は、フィルター111,112によって構成し、外部フィルター220は、フィルター221,222によって構成する。そして、内部フィルター110を構成するフィルター111,112は、これらの各フィルター111,112が所定間隔を置いて対面配置されており、外部フィルター220を構成するフィルター221,222も、これら各フィルター221,222が所定間隔を置いて対面配置されている。
【0053】
また、内部フィルター110を構成するフィルター111,112は、図1(b)と同様に、現像槽100の深さ方向(z軸に沿った方向)において現像液101の液面から現像槽100の内部底面100aまでの間をカバーできるように配置する。
【0054】
このように、内部フィルター110及び外部フィルター220をそれぞれ2個のフィルターで構成することにより、現像槽100内においては、液中浮遊残渣をより確実に捕捉することができ、また、現像液循環路210においては、オーバーフローした現像液に含まれる液面浮遊残をより確実に捕捉することができる。
それによって、キャリア400が浸漬されている現像領域100A1の現像液は、浮遊残渣及び液中浮遊残渣が可能な限り除去された状態となるため、現像処理終了後にキャリア400を引き上げたときに、半導体ウェーハ500に浮遊残渣及び液中浮遊残渣が再付着することを防止できる。
【0055】
なお、内部フィルター110を構成するフィルター111,112は、それぞれのフィルターの目の粗さを変えるようにしてもよく、同様に、外部フィルター220を構成するフィルター221,222も、それぞれのフィルターの目の粗さを変えるようにしてもよい
例えば、現像液101の流れの上流側に位置するフィルター(内部フィルター110の場合はフィルター111、外部フィルター220の場合はフィルター221)の目の粗さを、下流側に位置するフィルター(内部フィルター110の場合はフィルター112、外部フィルター220の場合はフィルター222)よりも粗くする。
【0056】
内部フィルター110を構成するフィルター111,112及び外部フィルター220を構成するフィルター221,222の目の粗さを上記したように設定することによって、現像液101の上流側に位置する目の粗いフィルター(内部フィルター110の場合はフィルター111、外部フィルター220の場合はフィルター221)においては、それぞれの浮遊残渣のうち、サイズの大きな浮遊残渣を捕捉し、現像液の下流側に位置する目の細かいフィルター(内部フィルター110の場合はフィルター112、外部フィルター220の場合はフィルター222)においては、それぞれの浮遊残渣のうち、サイズの小さい(細かい)浮遊残渣を捕捉するようになる。
【0057】
このように、内部フィルター110及び外部フィルター220を、それぞれ目の粗いフィルターと目の細かいフィルターとによって構成することにより、目の粗いフィルターと目の細かいフィルターとで、それぞれ捕獲する浮遊残渣のサイズが異なるため、それぞれのフィルターが目詰まりするまでの時間をそれぞれ長くすることができる。
【0058】
なお、実施形態2に係るディップ式現像装置20においては、内部フィルター110及び外部フィルター220それぞれが同数のフィルター(実施形態2においてはそれぞれ2個のフィルター)によって構成するようにしたが、内部フィルター110を2個として、外部フィルター220は1個枚としてもよく、また、逆に、外部フィルター220を2個枚として、内部フィルター110は1個としてもよい。
【0059】
また、実施形態2に係るディップ式現像装置20においては、内部フィルター110及び外部フィルター220をそれぞれ2個のフィルターによって構成するようにしたが、2個に限られるものではなく、3個以上のフィルターによって構成するようにしてもよい。このように、内部フィルター110を構成するフィルターの数及び外部フィルター220を構成するフィルターの数などは、現像装置の規模や、液面浮遊残渣及び液中浮遊残渣の量などによって、適宜設定すればよい。
【0060】
また、実施形態2に係るディップ式現像装置20は、実施形態1に係るディップ式現像装置10に適用した場合を説明したが、実施形態1に係るディップ式現像装置10の各変形例(第1〜第3変形例)として示したディップ式現像装置10A,10B,10Cにおいても適用可能であることは勿論である。
【0061】
[実施形態3]
図4は、実施形態3に係るディップ式現像装置30を説明するために示す図である。図4(a)は実施形態3に係るディップ式現像装置30の平面図であり、図4(b)は図4(a)における破線枠Cで囲った部分を拡大して示す斜視図である。なお、実施形態3に係るディップ式現像装置30は、実施形態1に係るディップ式現像装置10に適用した場合について説明する。このため、図3において、図1に示す実施形態1に係るディップ式現像装置10と同一構成要素には同一符号が付されている。
【0062】
実施形態3に係るディップ式現像装置30は、図4に示すように、現像槽100の角部における上端辺に切り欠き部105を設けて、当該切り欠き部105から現像液をオーバーフローさせるような構造としている。
【0063】
実施形態3に係るディップ式現像装置30が図4に示すような構造となっていることにより、液面浮遊残渣をより効率的にオーバーフローさせることができる。すなわち、現像槽100が角型(直方体)であると、液面浮遊残渣は現像槽100の角部に集まる傾向があるため、現像槽100の角部における上端辺に図4に示すような切り欠き部105を形成することによって、角部に集まった液面浮遊残渣を効率的にオーバーフローさせることができる。
【0064】
実施形態3に係るディップ式現像装置30は、実施形態1に係るディップ式現像装置10に適用した場合を説明したが、実施形態1に係るディップ式現像装置の各変形例(第1〜第3変形例)として示したディップ式現像装置10A,10B,10Cのうち、ディップ式現像装置10A及びディップ式現像装置10Bにも適用可能であり、また、実施形態2に係るディップ式現像装置20にも適用可能である。
【0065】
図5は、実施形態1に係るディップ式現像装置10の第1変形例として示したディップ式現像装置10Aに切り欠き部を形成する場合を説明するために示す図である。図5(a)はディップ式現像装置10Aの平面図であり、図5(b)は図5(a)における破線枠Cで囲った部分を拡大して示す斜視図である。
【0066】
ディップ式現像装置10Aは、図2(a)に示すように、角部にガイド板140が設けられている。当該ディップ式現像装置10Aの角部に切り欠き部105を形成する場合には、ガイド板140を現像槽100に設置したときのガイド板140の上端辺140aの高さが、図5(b)に示すように、切り欠き部105の下端辺105aの高さと同等となるようにするか、または、図示は省略するが、切り欠き部105の下端辺105aの高さより高く、かつ、現像槽100の高さより低くなるように、すなわち、液面浮遊残渣を切り欠き部105からオーバーフローさせることができる高さとなるようにする。なお、ガイド板140の上端辺140aの高さ及び切り欠き部105の下端辺105aの高さというのは、それぞれ現像槽100における内部底面100a(図1(b)参照。)からの高さのことである。
【0067】
このような構成とすることによって、実施形態3に係るディップ式現像装置30と同様に、角部に集まった液面浮遊残渣を効率的にオーバーフローさせることができる。なお、ガイド板140の上端辺140aの高さは、切り欠き部105の下端辺105aの高さよりも多少低い位置であってもよい。
【0068】
なお、第2変形例として示したディップ式現像装置10Bに切り欠き部105を形成する場合には、図示は省略するが、ディップ式現像装置10Bの湾曲部150に図5に示すような切り欠き部105を形成すればよい。
【0069】
[実施形態4]
図6は、実施形態4に係るディップ式現像装置40を説明するために示す図である。なお、図6は実施形態4に係るディップ式現像装置40の平面図である。実施形態4に係るディップ式現像装置40は、図6に示すように、環状の流れをより確実に形成するとともに流れをより速くするためのポンプ160(内部ポンプ160という。)を現像槽100に設けている。
【0070】
なお、実施形態4に係るディップ式現像装置40は、内部ポンプ160を現像槽100内に設けた点が実施形態1に係るディップ式現像装置と異なるだけで、その他は実施形態1に係るディップ式現像装置10と同様の構成となっている。このため、図6において、図1に示す実施形態1に係るディップ式現像装置10と同一構成要素には同一符号が付されている。
【0071】
内部ポンプ160は、内部フィルター110の出口側(現像槽100内における現像液101の流れの下流側)に設けられており、内部フィルター110を通過した現像液101を図示のy軸方向に送出する。
【0072】
このような内部ポンプ160を現像槽100に設けることにより、現像槽100内においては、現像液101の環状の流れをより確実に形成するとともに流れを速くすることができる。これによって、内部フィルター110による液中浮遊残渣の捕捉効果をより高めることができる。また、環状の流れが速くなることから、液面浮遊残渣にも大きな遠心力が働くため、液面浮遊残渣をより効率的にオーバーフローさせることができる。
【0073】
実施形態4に係るディップ式現像装置40は、実施形態1に係るディップ式現像装置10に適用した場合を説明したが、実施形態1に係るディップ式現像装置の各変形例(第1〜第3変形例)として示したディップ式現像装置10A,10B,10Cにも適用可能であり、また、実施形態2に係るディップ式現像装置20及び実施形態3に係るディップ式現像装置30にも適用可能である。
【0074】
[実施形態5]
図7は、実施形態5に係るディップ式現像装置50を説明するために示す図である。なお、図7は実施形態5に係るディップ式現像装置50の平面図である。実施形態5に係るディップ式現像装置50は、図7に示すように、内部フィルター110を柱状体120のx軸に沿った左右両側に設けるようにしている。すなわち、柱状体120の左側には左側内部フィルター110Lを設けるとともに、柱状体120の右側には右側内部フィルター110Rを設ける。なお、この場合も、左側内部フィルター110L及び右側内部フィルター110Rは、図1(b)に示すように、現像槽100の深さ方向において現像液101の液面から現像槽100の内部底面100aまでの間をカバーできるように配置する。
【0075】
このように、柱状体120の左右両側にそれぞれフィルター(左側内部フィルター110L及び右側内部フィルター110R)を設けることにより、現像槽100の液中に漂う液中浮遊残渣をより効率的に除去することができる。
【0076】
また、柱状体120の左右両側にそれぞれフィルター(左側内部フィルター110L及び右側内部フィルター110R)を設けることにより、現像槽100は、左側内部フィルター110L、柱状体120、右側内部フィルター110Rによって仕切られる。このため、現像槽100には、2つの現像領域(現像領域100A1及び現像領域100A2)が形成されることとなる。これにより、これら2つの現像領域(現像領域100A1及び現像領域100A2)それぞれにキャリア400を浸漬させることができ、現像処理をより効率的に行うことができる。
【0077】
実施形態5に係るディップ式現像装置50は、実施形態1に係るディップ式現像装置10に適用した場合を説明したが、実施形態1に係るディップ式現像装置10の各変形例(第1〜第3変形例)として示したディップ式現像装置10A,10B,10Cにも適用可能であり、また、実施形態2に係るディップ式現像装置20、実施形態3に係るディップ式現像装置30及び実施形態4に係るディップ式現像装置40にも適用可能である。
【0078】
ところで、上記各実施形態において説明したディップ式現像装置を用いて半導体ウェーハを現像処理する半導体ウェーハの現像方法は、次に示すような工程によって行うことができる。
【0079】
すなわち、上記各実施形態において説明したディップ式現像装置(例えば、実施形態1に係るディップ式現像装置10とする。)を準備する工程と、現像対象となる複数枚の半導体ウェーハ500が収納されているキャリア400を準備する工程と、キャリア400が現像槽100の内部フィルター110における現像液101の流れの下流側に位置するようにキャリア400を現像槽100の現像液101内に浸漬させる工程とを行う。なお、キャリア400は、図1に示すように、各半導体ウェーハ500の両面が現像液101の流れ方向に沿うように現像液内に浸漬される。
【0080】
このような工程によって半導体ウェーハの現像処理を行うことにより、現像処理終了後にキャリア400を引き上げた際に、液面浮遊残渣及び液中浮遊残渣が半導体ウェーハ500に再付着してしまうことを防止できる。これは、キャリア400が浸漬されている現像領域100A1(図1参照。)内の現像液は、液面浮遊残渣及び液中浮遊残渣が除去された現像液となるためである。
【0081】
なお、この場合に用いるディップ式現像装置としては、実施形態1に係るディップ式現像装置10だけでなく、実施形態1に係るディップ式現像装置10の各変形例(第1〜第3変形例)として示したディップ式現像装置10A,10B,10Cを用いることも可能であり、また、実施形態2に係るディップ式現像装置20、実施形態3に係るディップ式現像装置30、実施形態4に係るディップ式現像装置40及び実施形態5に係るディップ式現像装置50を用いることも可能である。
【0082】
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能となるものである。たとえば、下記に示すような変形実施も可能である。
【0083】
(1)上記各実施形態においては言及しなかったが、現像槽100内に浸漬されているキャリア400を例えば前後左右に細かく遥動させるようにしてもよい。このようにすることにより、仮に、半導体ウェーハ500に気泡が付着しているような場合であっても、気泡が取れやすくなり、半導体ウェーハ500のレジスト面全体が満遍なく現像液に晒されるようになり、効率よく現像処理することができる。また、キャリア400を例えば前後左右に細かく遥動させることにより、剥がすべき不要なレジストが剥がれやすくなり、現像処理の効率化も図れる。
【0084】
また、逆に、噴射ノズル240から現像液を噴射させる際に、現像液とともに浮遊残渣が吸着し易い気泡を送り込むようにしてもよい。これにより、気泡に浮遊残渣が吸着して、浮かびやすくなるため、浮遊残渣の多くがオーバーフローすることとなり、浮遊残渣をより効率的に除去することができる。
【0085】
(2)実施形態1に係るディップ式現像装置10において、現像槽100を2つの領域に仕切ることができる不透液性の仕切り板(図示せず。)を、内部フィルター110よりも下流側で、かつ、x軸に沿って設けるような構成としてもよい。なお、当該仕切り板は、上下方向(z軸に沿った方向)にスライド可能となっている。このような仕切り板を設けることによって、現像処理終了後にキャリア400を引き上げる際に、半導体ウェーハ500に浮遊残渣が再付着することを防止する効果をより高めることができる。
【0086】
すなわち、現像処理を行っている間においては、当該仕切り板を現像液101の液面よりも高い位置に上昇させておき、現像処理が終了したら、当該仕切り板を下降させて現像槽100を仕切った状態として、キャリア400を引き上げる。このようにすることによって、キャリア400が浸漬している領域(図1における現像領域100A1)には、浮遊残渣が入り込み難くなるため、キャリア400を引き上げる際に、半導体ウェーハ500に浮遊残渣が再付着することを防止する効果をより高めることができる。このような構成は、実施形態1に係るディップ式現像装置10の各変形例(第1〜第3変形例)として示したディップ式現像装置10A,10B,10Cにも適用可能であり、また、実施形態2〜5に係るディップ式現像装置20〜50にも適用可能である。
【符号の説明】
【0087】
10,10A,10B,10C,20,30,40,50・・・ディップ式現像装置、100・・・現像槽、101・・・現像液、105・・・切り欠き部、110・・・内部フィルター、110L・・・左側内部フィルター、110R・・・右側内部フィルター、120・・・柱状体、140・・・ガイド板、150・・・湾曲部、160・・・内部ポンプ、200・・・現像液循環装置、210・・・現像液循環路、220・・・外部フィルター、230・・・外部ポンプ、240・・・噴射ノズル、250・・・噴射機構部、300・・補助槽、400・・・キャリア、500・・・半導体ウェーハ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8