(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5963660
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】磁気誘導式流量測定装置および測定管
(51)【国際特許分類】
G01F 1/58 20060101AFI20160721BHJP
【FI】
G01F1/58 A
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-264175(P2012-264175)
(22)【出願日】2012年12月3日
(65)【公開番号】特開2013-117531(P2013-117531A)
(43)【公開日】2013年6月13日
【審査請求日】2014年10月16日
(31)【優先権主張番号】10 2011 119 982.2
(32)【優先日】2011年12月2日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591168600
【氏名又は名称】クローネ アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Krohne AG
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(72)【発明者】
【氏名】ジョゼフ ヌヴァン
【審査官】
岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−241981(JP,A)
【文献】
特開2010−122215(JP,A)
【文献】
特開2005−55276(JP,A)
【文献】
特開2002−81976(JP,A)
【文献】
特開平6−249690(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 1/00− 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの測定管(2)と、磁気回路を実現するための少なくとも1つの磁気回路装置(3a,3b)と、測定電圧を検出するための少なくとも2つの電極(4)とを有する磁気誘導式流量測定装置(1)であって、
前記測定管(2)は、流入セグメント(2a)と、当該流入セグメント(2a)に続く測定セグメント(2b)と、当該測定セグメント(2b)に続く流出セグメント(2c)とを有しており、
前記測定セグメント(2b)の流れ断面(Am)の面積は、前記流入セグメント(2a)の流入側流れ断面(Ae)の面積よりも小さいと共に前記流出セグメント(2c)の流出側流れ断面(Aa)の面積よりも小さく、
前記電極(4)は、前記測定管(2)の測定セグメント(2b)における対向する電極セグメント(5a,5b)にまたは当該電極セグメント(5a,5b)内に配置されており、
前記測定管(2)の測定セグメント(2b)における前記電極セグメント(5a,5b)間の間隔(sm)は、前記測定管(2)の前記流入セグメント(2a)の前記流入側流れ断面(Ae)の内径(se)よりも大きい、磁気誘導式流量測定装置(1)において、
前記流入セグメント(2a)は、ただ1つの関連する縮小領域において単調に減少する流れ断面積を有し、及び/又は、前記流出セグメント(2c)は、ただ1つの関連する拡大領域において単調に増大する流れ断面積を有し、
前記測定セグメント(2b)の長手方向長さと前記縮小領域の長手方向長さとの比、および/または前記測定セグメント(2b)の長手方向長さと前記拡大領域の長手方向長さとの比は、0.9:1よりも小さく、
前記測定管(2)は、非磁性材料製の金属管から作製されており、
前記流入セグメント(2a)の前記縮小領域と、前記流出セグメント(2c)の前記拡大領域と、前記測定セグメント(2b)とは、外部から前記金属管に作用する力により、切削なしに作製されている、
ことを特徴とする磁気誘導式流量測定装置(1)。
【請求項2】
請求項1に記載の磁気誘導式流量測定装置(1)において、
前記測定セグメント(2b)の前記流れ断面(Am)は矩形であり、
3:1よりも大きい長さ/幅比を有する、
ことを特徴とする磁気誘導式流量測定装置(1)。
【請求項3】
請求項1または2に記載の磁気誘導式流量測定装置(1)において、
前記測定セグメント(2b)の前記流れ断面(Am)は、前記測定セグメント(2b)の長手方向長さにわたって変化しない、
ことを特徴とする磁気誘導式流量測定装置(1)。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか1項に記載の磁気誘導式流量測定装置(1)において、
前記流入セグメント(2a)の前記流入側流れ断面(Ae)の面積と、前記測定セグメント(2b)の前記流れ断面(Am)の面積との比は、1.8:1よりも大きい、
ことを特徴とする磁気誘導式流量測定装置(1)。
【請求項5】
請求項1から4までのいずれか1項に記載の磁気誘導式流量測定装置(1)において、
前記測定管(2)の接続側の公称幅は、40mmよりも小さい、
ことを特徴とする磁気誘導式流量測定装置(1)。
【請求項6】
磁気誘導式流量測定装置(1)用の測定管(2)であって、
前記測定管(2)は、流入セグメント(2a)と、当該流入セグメント(2a)に続く測定セグメント(2b)と、当該測定セグメント(2b)に続く流出セグメント(2c)とを有しており、
前記測定セグメント(2b)の流れ断面(Am)の面積は、前記流入セグメント(2a)の流入側流れ断面(Ae)の面積よりも小さいと共に、前記流出セグメント(2c)の流出側流れ断面(Aa)の面積よりも小さく、電極用の凹部が、前記測定管(3)の測定セグメント(2b)において対向する電極セグメント(5a,5b)に設けられている、磁気誘導式流量測定装置(1)用の測定管(2)において、
請求項1から5までの少なくとも1つの項の特徴部分に記載した特徴を有する、
ことを特徴とする磁気誘導式流量測定装置(1)用の測定管(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気誘導式流量測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の装置は、少なくとも1つの測定管と、磁気回路を実現するための少なくとも1つの磁気回路装置と、測定電圧を検出するための少なくとも2つの電極とを有しており、この測定管は、流入セグメントと、この流入セグメントに続く測定セグメントと、この測定セグメントに続く流出セグメントとを有しており、上記の測定セグメントの流れ断面
の面積は、流入セグメントの流入側の流れ断面
の面積よりも小さいと共に流出セグメントの流出側の流れ断面
の面積よりも小さい。また上記の電極は、測定管の測定セグメントの対抗する電極セグメントにまたは電極セグメント内に配置されている。さらに本発明は、磁気誘導式流量測定装置用の上記のような測定管にも関している。
【0003】
10年来それ自体公知の磁気誘導式流量測定装置による流量測定のための測定技術的なベースをなしているのは、非磁性材料からなる、例えばプラスチックまたは非磁性金属からなる測定管である。さらに上記の測定管は流れ側が上記の磁気回路装置によって形成される磁場の領域において非導電性または絶縁性のライニングによって上記の測定流から電気的に絶縁されている。動作時には上記の磁気回路装置によって形成される磁場は、上記の測定セグメントにおいて流れ方向に対して実質的に垂直に上記の測定管を貫通する。
【0004】
最小導電性を有する測定流がこの測定管を流れると、導電性の測定流に存在する電荷担体は、上記の磁場によって偏向される。上記の磁場に対しておよび流れ方向に対して垂直に配置された電極には、電荷の分離によって電位差が生じ、この電位差は、測定装置によって検出されて測定電圧として評価される。測定されるこの電圧は、上記の測定流と共に運動する電荷担体の流れ速度に比例するため、この流速から測定管における流れを推定することができるのである。
【0005】
上記の磁気誘導式流量測定装置の感度およびこの磁気誘導式流量測定装置によって実行可能な測定の精度は、殊に、上記の磁気回路装置によって上記の測定管の測定セグメントの領域に形成される磁場と、この測定セグメントの幾何学形状と、電極の配置構成とに依存する。上記の配置構成の幾何学形状により、上記の測定セグメントの領域に形成される磁場の均一性と、この測定セグメントにおける測定流の流れの比とが決定され、ひいては上記の電荷の分離によって形成される上記の測定セグメントにおける電場も決定される。ここでこの電場は、上記の測定に対するベースとなるものである。この磁気誘導式流量測定装置の種々異なるコンポーネント間の相互の調整は、達成可能な測定精度にとって重要である。
【0006】
従来技術から公知であるのは、上記の測定管の断面積を、その長手方向の長さを越えて(すなわち流れ方向のその長さを越えて)変化させることである。ここで流入セグメントの流入側流れ断面はふつう、処理接続部の幾何学形状を、すなわちふつう処理中の管の公称幅を有する円形の流れ断面を有しており、この管に上記の磁気誘導式流量測定装置が接続される。流出セグメントの流出側流れ断面にも同じことが当てはまり、この流出側セグメントも同様に上記の処理側を向いており、この処理に接続される。本発明において「流れ断面」という場合は、つねにこれは上記の流れ方向に対して垂直に測定した、測定管の自由な断面のことであると理解すべきであり、この断面は上記の流れに提供され、すなわち該当する箇所における測定管の壁厚は含まないのである。
【0007】
例えばDE 10 2008 057 755 A1から公知であるのは、上記の流入セグメントの流入側流れ断面を測定セグメントに向かって縮小し、つぎに上記の測定セグメントの流出側流れ断面を上記の測定管の流出セグメントの流出側流れ断面に向かって再び拡大することである。このような断面の変化の利点は、上記の測定流の流速を上記の測定セグメントの領域において増大させ、その結果、この測定セグメントにおける磁場による電荷の分離に対して一層大きな効果が得られるようにすることである。
【0008】
長手方向の長さを越えて変化する測定管の断面幾何学形状は、従来技術において比較的コストのかかる作製技術によって達成されており、例えば相応する金属測定管の鋳込みにより、高内圧成形により、またはプラスチック測定管の射出成形によって達成されている。作製コストおよびこれに伴うコストにより、低コスト分野における大規模応用に対して(例えば家庭用水量計として)磁気誘導式流量測定装置はこれまで対象とならなかったのである。このことは測定管に伴う作製コストだけに原因があるのではなく、全体として比較的要求の高い装置技術および測定技術的な、磁気誘導式流量測定装置の構造にも原因があるのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】DE 10 2008 057 755 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、測定管を有する磁気誘導式流量測定装置を提供することであり、ここでは構造的に高い測定感度および測定精度がサポートされ、さらにこの測定管は有利にも簡単に作製でき、ひいてはコスト的に有利に作製することができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題は、上で説明した測定管を有する磁気誘導式流量測定装置において、つぎのようにすることによって解決される。すなわち、上記の測定管の測定セグメントにおける電極セグメント間の間隔をこの測定管の流入セグメントの流入側流れ断面の最大内径よりも大きくすることによって解決されるのである。上記の測定管の測定セグメントにおける電極セグメントの間の間隔とは、電極が設けられているセグメントにおける測定管の壁と壁との間の間隔と、このセグメントにおける測定管のわずかな絶縁性のライニングと、上記の電極が入れられる、測定管において発生し得るわずかな凹部とからなる。上記の流入セグメントの流入側流れ断面の内径という場合には、この流入セグメントの流入側流れ断面が円板であることを前提とする。これは、処理システムの円形の断面を有する管に磁気誘導式流量測定装置を接続しなければならず、ひいては(上記の測定セグメントにおける流れ断面と異なり)円形ないし円板形の流れ断面を有しており、ひいてはまたただ1つの内径を有することによってのみ得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】
図1に示した磁気誘導式流量測定装置の測定管の断面図である。
【
図4】電極の領域において
図1ないし3の測定管の測定セグメントの断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
上記の測定管の測定セグメントにおける電極セグメント間の間隔が大きいことにより、電荷の分離に利用可能な区間は、これまで公知の程度を越えて拡大される。ここで付加的に重要であるのは、上記の面も公知の程度を越えて拡大され、この面を介して上記の媒体に磁場を生じさせられることである。というのはふつう上記の磁気回路装置の磁極片は上記の測定セグメントの壁セグメントに設けられるからであり、これらの壁セグメントは、測定管の測定セグメントにおいて電極セグメントに対して垂直である。この手段により、上記の磁気誘導式流量測定装置の感度は、幾何学的構成的に高められ、測定精度もプラスに影響を受ける。それは、電極セグメント間の間隔が上記のように大きい場合には、測定セグメントにおける容積の大きな部分によって十分に均一な磁場が形成されることにもなるからである。
【0014】
本発明による磁気誘導式流量測定装置ないしはその測定管の発展形態では、上記の測定セグメントの流れ断面は実質的に矩形であり、3:1よりも大きい、有利には3.5:1よりも多い長さ/幅比を有する。この与えられた長さ/幅比において、長さとは、測定管の測定セグメントにおける電極セグメントの間の間隔のことである。全体をまとめる上記の設計ルールを守った場合、通常でない平坦な流れチャネルが得られ、この流れチャネルによって流れの状況がよくなり、この状況は測定精度にプラスに作用する。ここでは(上記の「幅」を定める)短い壁より、電極セグメントにスペースが与えられ、これに対して実質的に垂直になっている「長い」壁には有利には上記の磁気回路装置の対向する極が配置される。殊に良好な結果は、3.74:1の長さ/幅比によって得られた。
【0015】
上記の磁気誘導式流量測定装置ないしはこの流量測定装置用の測定管の有利な実施形態において、上記の流入セグメントの流入側流れ断面
の面積と、測定セグメントの流れ断面
の面積との比は、1.8:1よりも大きく、有利には2.0:1よりも大きく、殊に有利には2.2:1よりも大きい。判明しているのは、上記の測定管の測定セグメントにおける電極セグメント間の間隔が大きい場合、上記の流れ断面が比較的急速に先細りになり、その際にはこれによって測定管の測定セグメントにおける流れにマイナスの影響が及ぼされることはない。このことは殊に上で示した測定セグメントの流れ断面の長さ/幅比に関連して当てはまることである。
【0016】
本発明による磁気誘導式流量測定装置は基本的に、接続側のすべての公称幅に使用するのに適しているが、数10mmよりも小さく、殊に40mmよりも小さい、測定管の接続側の公称幅に対する殊に適している。このことは、流入側流れ断面の外形寸法を上回る、電極セグメントの間の測定セグメントの長さは、このような小型の磁気誘導式流量測定装置では障害にはならないことに起因する。それは、例えばケーシングを問題なく十分に大きく作製することができ、これによってこのケーシングが上記の測定セグメントのやや張り出した幾何学形状であってもなおこれを包含するようにする。このことは、格段に大きな公称直径を有する磁気誘導式流量測定装置においては問題になり得る。
【0017】
詳しくいうと本発明による磁気誘導式流量測定装置ないしはこのような流量測定装置用の本発明による測定管を構成して発展させるためには数多くの選択肢がある。これについては請求項1に従属する請求項ならびに図面に関連した有利な実施例の説明も参照されたい。
【実施例】
【0018】
図1には、測定管2と、磁気回路を実現するための磁気回路装置3と、2つの電極とを有する磁気誘導式流量測定装置1が示されており、ここでは2つの電極のうちただ1つの電極4が図に示されている。電極4は、測定管2を通って導電性の媒体が流れた場合に生じる測定電圧を検出するために使用される。ここでは磁気回路装置3により、流れ方向に対して垂直にかつ対向する電極4の仮想的な軸に対して垂直に磁場が形成される場合、上記の媒体において電極4の方向に電荷の分離が発生する。
図1に示した実施例において磁気回路装置3は、1つずつのコイル3bを有しかつ対向する2つの極プレート3aから構成され、これらのコイルには、ここで詳しく示していない駆動制御電子回路によって電流が流される。また上記の磁気回路装置の磁場の終端部も明に示されていないが、これは本発明では重要ではない。
【0019】
図2ないし4では
図1とは異なり、測定管の構成上の特徴を強調するため、測定管だけが示されている。
【0020】
図1ないし4において測定管2は、流入セグメント2aと、この流入セグメント2aに続く測定セグメント2bと、この測定セグメント2bに続く流出セグメント2cとを有する。簡単に識別できるように測定管2の流れ断面A
の面積は、測定管2の長手方向の延びにわたって、すなわち流れの方向にかなり変化している。測定セグメント2bの流れ断面A
mの面積は、流入セグメント2aの流入側流れ断面A
eの面積よりも小さいと共に流出セグメント2cの流出側流れ断面A
aの面積よりも小さい。
【0021】
電極4は、測定管2の測定セグメント2bにおいて、対向する電極セグメント5a,5bにまたはこの電極セグメント5a,5b内に配置されており、ここではこれらの電極により、電荷の分離によって発生した電位が取り出されて最終的に測定電圧として利用可能にすることができる。
【0022】
殊に
図3によってよく識別できるように、これらの図に示された測定管2の特徴は、測定管2の測定セグメント2bにおける電極セグメント5a,5b間の間隔s
mが、測定管2の流入セグメント2aの流れ断面A
eの内径s
eよりも大きいことである。上記の測定セグメント2bにおける電極セグメント5a,5b間の間隔s
mが、流入側流れ断面A
eの内径s
eよりも大きくなることにより、有効な電荷の分離の区間も長くなり、ひいては磁気誘導式流量測定装置1の有効な測定感度も高くなる。流れ断面が広くなるのに伴い、磁気回路装置3の磁極片3a用の考えられ得る載置面および有効面も同時に大きくなる。
【0023】
図4によって明確に識別できまた
図2および3を一緒に参照することからもわかるように、測定セグメント2bの流れ断面A
mは、実質的に矩形であり、またこの実施例では、約3.7の長さ/幅比を有し、電極セグメント5a,5b間の間隔s
mは、この実施例において、内のりの断面の高さよりもちょうど4倍大きい。測定管2bのこのように構成した流れ断面A
mにおいて最も有利な流れプロフィールが得られ、これは達成可能な測定精度に有利に作用する。この関連において「実質的に矩形である」とは、測定セグメント2bの流れ断面A
mの大部分が、対になって互いに平行に延びる側壁によって縁取られていることであるが、当然のことながらこれらの側壁は突き合わせ箇所において所定の曲率半径だけで互いに移行し合っている。測定セグメント2bの流れ断面A
mは、図示の実施例において測定セグメント2bの長手方向の長さにわたって変化しないため、測定セグメント2bには、不要な障害のない静穏な流れを生じさせることができる。
【0024】
複数の図において全体的に示した上記の実施例において、測定セグメント2bの流れ断面A
mの面積と、流入セグメント2aの流入側流れ断面A
eの面積との比は約2.2であり、すなわちここでは流れ断面が大きく拡大されるのである。図示した構成上の設計が優れているのは、それにも関わらず、流れプロフィールが上質の流量測定に対して殊に適していることである。
【0025】
流入セグメント2aは全体としてつぎように形成されている。すなわち、この流入セグメントは、ただ1つの関連する縮小領域において単調に減少する流れ断面を有しており、すなわち断面積に跳躍はなく、また流れ断面が一定に固定される段階はないのである。ただ1つの関連する拡大領域において単調に増大する流れ断面積を有する流出セグメント2cにも同じことが成り立つ。この流出セグメントは、最終的に流出側の流れ断面A
aで終了する。この流れ断面は、つぎにわずかな距離にわたって一定に保たれるが、一定の流出断面積A
aを有するこの領域は、もはや上記の拡大領域とは見なされないのである。
【0026】
測定管2の測定セグメント2bの上記の構成により、測定管2全体を極めて短くすることができる。これらの図に示した実施例において、上記の縮小領域の長手方向の長さと、測定セグメント2bの長手方向の長さとの比、および上記の拡大領域の長手方向の長さと、測定セグメント2bの長手方向の長さと比は約0.9である。測定管2の接続側の公称幅は15mmであり、電極セグメント5a,5b間の間隔s
mは図示の実施例において17.2mmである。上記の流量測定装置は、上記のサイズより、例えば家庭におけるふつうの量の水の使用を検出するための使用に対し、すなわち家庭用水量計として殊に設計されている。
【0027】
本発明では、測定管2は、非磁性材料からなる金属管から作製される。流入セグメント2aの上記の縮小領域と、流出セグメント2cの上記の拡大領域と、測定領域2bは、外部からこの管に作用する力により、切削なしに作製され、したがって管の幾何学形状は、鋳込みまたは高内圧成形などのコストのかかる作製方法なしに簡単に作製できるため、作製コストは、上記の磁気誘導式流量測定装置用の、従来技術から公知の測定管に比べて極めて低く、ひいてはこのような測定管を有する磁気誘導式流量測定装置を、低コスト分野における大規模応用に対して使用することも対象となるのである。
【0028】
図1ないし3において識別できるのは、測定セグメント2bにおいて測定管2が非導電性のライニング6を有することであり、このライニングは、測定管それ自体が導電性でない別の実施例においては省略することができる。
【符号の説明】
【0029】
1 磁気誘導式流量測定装置、 2 測定管、 2a 流入セグメント、 2b 測定セグメント、 2c 流出セグメント、 3a,3b 磁気回路装置、 4 電極、 5a,5b 電極セグメント、 6 ランニング