特許第5963692号(P5963692)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5963692フラックス液の成膜装置、フラックス液の検出方法、部品実装装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5963692
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】フラックス液の成膜装置、フラックス液の検出方法、部品実装装置
(51)【国際特許分類】
   B23K 3/00 20060101AFI20160721BHJP
   H05K 3/34 20060101ALI20160721BHJP
   B23K 101/42 20060101ALN20160721BHJP
【FI】
   B23K3/00 N
   B23K3/00 R
   H05K3/34 503B
   B23K101:42
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-30640(P2013-30640)
(22)【出願日】2013年2月20日
(65)【公開番号】特開2014-159039(P2014-159039A)
(43)【公開日】2014年9月4日
【審査請求日】2015年9月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105935
【弁理士】
【氏名又は名称】振角 正一
(74)【代理人】
【識別番号】100105980
【弁理士】
【氏名又は名称】梁瀬 右司
(74)【代理人】
【識別番号】100136836
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 一正
(72)【発明者】
【氏名】筒井 健
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 巧
【審査官】 青木 正博
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−074005(JP,A)
【文献】 特開2013−074004(JP,A)
【文献】 特開平05−261892(JP,A)
【文献】 特開2013−135047(JP,A)
【文献】 特開2011−139085(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0019018(US,A1)
【文献】 特開2010−157632(JP,A)
【文献】 特開2012−076128(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0301102(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 3/00
H05K 3/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フラックス液を貯留する貯留容器と、
フラックス成膜面の両側それぞれに設けられた退避位置の間で前記貯留容器を移動させることで前記フラックス成膜面に前記フラックス液の液膜を形成する駆動部と、
前記液膜の形成後に前記退避位置に位置する前記貯留容器内の前記フラックス液を検出する検出器と
を備え、
前記検出器は、前記貯留容器内において前記貯留容器の移動方向に中央より前記フラックス成膜面側の検出領域で前記フラックス液を検出することを特徴とするフラックス液の成膜装置。
【請求項2】
前記検出器は、指向性を有する波を前記検出領域に向けて発射して前記フラックス液で反射した波を受信することで前記フラックス液を検出する請求項1に記載のフラックス液の成膜装置。
【請求項3】
前記検出器は、前記指向性の方向が鉛直方向に対して前記フラックス成膜面側へ傾くように、鉛直方向に対して傾けて配置されている請求項2に記載のフラックス液の成膜装置。
【請求項4】
前記検出器の検出結果に基づいて前記貯留容器に貯留される前記フラックス液の残量を求める制御部をさらに備える請求項1ないし3のいずれか一項に記載のフラックス液の成膜装置。
【請求項5】
前記駆動部は、前記貯留容器の移動を複数回実行して前記各移動において前記液膜を形成し、
前記制御部は、前記液膜の形成を終えてから前記液膜の形成を開始するまでの検出タイミングにおける前記検出器の前記検出結果に基づいて、前記フラックス液の残量を求める請求項4に記載のフラックス液の成膜装置。
【請求項6】
前記制御部は、互いに異なる複数の前記検出タイミングにおける前記検出結果に基づいて前記フラックス液の残量を求める請求項5に記載のフラックス液の成膜装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記複数の検出タイミングにおける前記検出結果の平均に基づいて前記フラックス液の残量を求める請求項6に記載のフラックス液の成膜装置。
【請求項8】
フラックス液を貯留する貯留容器をフラックス成膜面の両側それぞれに設けられた退避位置の間で移動させることで、前記フラックス成膜面に前記フラックス液の液膜を形成する工程と、
前記液膜の形成後に前記退避位置に位置する前記貯留容器内の前記フラックス液を検出器により検出する工程と
を備え、
前記検出器は、前記貯留容器内において前記貯留容器の移動方向に中央より前記フラックス成膜面側の検出領域で前記フラックス液を検出することを特徴とするフラックス液の検出方法。
【請求項9】
フラックス成膜面にフラックス液の液膜を形成する成膜部と、
部品を供給する部品供給部と、
前記部品供給部から供給された部品を前記フラックス成膜面まで移動させて前記液膜に接触させた後に基板に実装する実装ヘッドと
を備え、
前記成膜部は、
前記フラックス液を貯留する貯留容器と、
前記フラックス成膜面の両側それぞれに設けられた退避位置の間で前記貯留容器を移動させることで前記フラックス成膜面に前記液膜を形成する駆動部と、
前記液膜の形成後に前記退避位置に位置する前記貯留容器内の前記フラックス液を検出する検出器と
を有し、
前記検出器は、前記貯留容器内において前記貯留容器の移動方向に中央より前記フラックス成膜面側の検出領域で前記フラックス液を検出することを特徴とする部品実装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、フラックス液を貯留する貯留容器をフラックス成膜面に対して移動させてフラックス成膜面にフラックス液の液膜を形成する技術に関し、特に貯留容器内のフラックス液を検出する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、テーブル面にフラックス液の液膜を形成するフラックス液の成膜装置が記載されている。この成膜装置は、底面がテーブル面に向けて開口するフラックス容器を移動させることで、フラックス容器に貯留されるフラックス液をテーブル面に広げて、フラックス液の液膜をテーブル面に形成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−093697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のフラックス容器のような貯留容器に貯留されたフラックス液を、成膜対象となるフラックス成膜面(テーブル面)に広げてフラックス液の液膜を形成する成膜装置では、貯留容器内のフラックス液を検出できることが、フラックス液の残量管理の観点から好ましい。しかしながら、液膜の形成のために貯留容器を移動させることで、貯留容器内の液面の高さが不均一となって、適切なフラックス液の検出結果を得ることが難しい場合があった。
【0005】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、フラックス液を貯留する貯留容器をフラックス成膜面に対して移動させてフラックス成膜面にフラックス液の液膜を形成する技術において、適切なフラックス液の検出結果を得ることができる技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明にかかるフラックス液の成膜装置は、上記目的を達成するために、フラックス液を貯留する貯留容器と、フラックス成膜面の両側それぞれに設けられた退避位置の間で貯留容器を移動させることでフラックス成膜面にフラックス液の液膜を形成する駆動部と、液膜の形成後に退避位置に位置する貯留容器内のフラックス液を検出する検出器とを備え、検出器は、貯留容器内において貯留容器の移動方向に中央よりフラックス成膜面側の検出領域でフラックス液を検出することを特徴としている。
【0007】
この発明にかかるフラックス液の検出方法は、上記目的を達成するために、フラックス液を貯留する貯留容器をフラックス成膜面の両側それぞれに設けられた退避位置の間で移動させることで、フラックス成膜面にフラックス液の液膜を形成する工程と、液膜の形成後に退避位置に位置する貯留容器内のフラックス液を検出器により検出する工程とを備え、検出器は、貯留容器内において貯留容器の移動方向に中央よりフラックス成膜面側の検出領域でフラックス液を検出することを特徴としている。
【0008】
この発明にかかる部品実装装置は、上記目的を達成するために、フラックス成膜面にフラックス液の液膜を形成する成膜部と、部品を供給する部品供給部と、部品供給部から供給された部品をフラックス成膜面まで移動させて液膜に接触させた後に基板に実装する実装ヘッドとを備え、成膜部は、フラックス液を貯留する貯留容器と、フラックス成膜面の両側それぞれに設けられた退避位置の間で貯留容器を移動させることでフラックス成膜面に液膜を形成する駆動部と、液膜の形成後に退避位置に位置する貯留容器内のフラックス液を検出する検出器とを有し、検出器は、貯留容器内において貯留容器の移動方向に中央よりフラックス成膜面側の検出領域でフラックス液を検出することを特徴としている。
【0009】
このように構成された発明(フラックス液の成膜装置、フラックス液の検出方法、部品実装装置)では、フラックス成膜面の両側それぞれに設けられた退避位置の間で貯留容器を移動させることで、フラックス成膜面にフラックス液の液膜が形成される。そして、液膜の形成後に退避位置に位置する貯留容器内のフラックス液が、検出器によって検出される。ただし、上述したとおり、液膜の形成のために貯留容器を移動させる構成では、貯留容器内の液面の高さが不均一となって、適切なフラックス液の検出結果を得ることが難しい場合があった。
【0010】
つまり、貯留容器を移動させるために貯留容器を加速させることで生じる慣性力によって、液膜形成中の貯留容器内のフラックス液は、移動方向の後方に偏った状態となる。また、液膜の形成後に退避位置に位置する貯留容器内においても、フラックス液はその粘性によって、液膜形成時の移動方向の後方に偏った状態を暫く保つ。換言すれば、液膜の形成後の暫くは、退避位置に位置する貯留容器内では、フラックス液がフラックス成膜面側に偏った状態にあり、フラックス成膜面の反対側ではフラックス液が僅少となる。その結果、貯留容器内において、フラックス成膜面の反対側でフラックス液を検出した場合、適切なフラックス液の検出結果を得ることが難しかった。
【0011】
これに対して、この発明は、貯留容器内において貯留容器の移動方向に中央よりフラックス成膜面側の検出領域でフラックス液を検出する。その結果、適切なフラックス液の検出結果を得ることが可能となっている。
【0012】
また、検出器は、指向性を有する波を検出領域に向けて発射してフラックス液で反射した波を受信することでフラックス液を検出するように、フラックス液の成膜装置を構成しても良い。このような構成では、フラックス成膜面側の検出領域で確実にフラックス液を検出することができる。
【0013】
また、検出器は、指向性の方向が鉛直方向に対してフラックス成膜面側へ傾くように、鉛直方向に対して傾けて配置されているように、フラックス液の成膜装置を構成しても良い。このように検出器を傾けることで、検出器そのものをフラックス成膜面側に寄せることなく、フラックス成膜面側の検出領域でフラックス液を検出できる。したがって、検出器をフラックス成膜面側から離して配置することができ、フラックス成膜面側にスペースを空けることができる。その結果、例えば、部品にフラックスを転写するためにフラックス成膜面に部品を移動させるための機構と、検出器との干渉等を確実に防止することができる。
【0014】
また、検出器の検出結果に基づいて貯留容器に貯留されるフラックス液の残量を求める制御部をさらに備えるように、フラックス液の成膜装置を構成しても良い。この際、駆動部は、貯留容器の移動を複数回実行して各移動において液膜を形成し、制御部は、液膜の形成を終えてから液膜の形成を開始するまでの検出タイミングにおける検出器の検出結果に基づいて、フラックス液の残量を求めるように、フラックス液の成膜装置を構成しても良い。
【0015】
さらに、制御部は、互いに異なる複数の検出タイミングにおける検出結果に基づいてフラックス液の残量を求めるように、フラックス液の成膜装置を構成しても良い。具体例を挙げると、制御部は、複数の検出タイミングにおける検出結果の平均に基づいてフラックス液の残量を求めるように、フラックス液の成膜装置を構成しても良い。このような構成では、例えば、液中の気泡等の影響によらず、フラックス液の検出結果に基づいてフラックス液の残量を的確に求めることができる。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、フラックス液を貯留する貯留容器をフラックス成膜面に対して移動させてフラックス成膜面にフラックス液の液膜を形成する技術において、適切なフラックス液の検出結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明を適用可能な部品実装装置の一例を概略的に示した平面図である。
図2図1に示す部品実装装置が備える電気的構成の一例を模式的に示したブロック図である。
図3】フラックス転写機の構成および動作の一例を模式的に示す正面図である。
図4】フラックスタンク内のフラックス液を検出する超音波センサの一例を模式的に示す正面図である。
図5図4の超音波センサがフラックス液の検出を行う検出領域の一例を模式的に示す正面図である。
図6】フレックス液の残量を求めた結果の一例をグラフとして示す図である。
図7】超音波センサによりフラックス液を検出した結果をグラフとして示す図である。
図8図7の結果を模式化してグラフとして示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明を適用可能な部品実装装置の一例を概略的に示した平面図である。図2は、図1に示す部品実装装置が備える電気的構成の一例を模式的に示したブロック図である。図1および図2に示す部品実装装置1は、装置外部から搬入した基板Sに対して部品を実装して、部品実装済みの基板Sを装置外部へ搬出するものである。図2に示すように、部品実装装置1は、CPU(Central Processing Unit)やメモリー等で構成された主制御部100を備え、駆動制御部120や入出力制御部140等の装置各部を主制御部100によって制御することで、基板Sへの部品実装を行う。なお、主制御部100、駆動制御部120および入出力制御140は制御ユニット10として部品実装装置1に内蔵されており、主制御部100は、バス190を介して主制御部100、駆動制御部120および入出力制御140を制御する。以下に、部品実装装置1の構成および動作の詳細について説明する。なお、図1および以下の図では、X方向(基板搬送方向)、Y方向(前後方向)およびZ方向(鉛直方向)を示す三次元の直交座標系を適宜示すこととする。
【0019】
この部品実装装置1では、基台11上に基板搬送機構2が配置されており、基板Sを所定の基板搬送方向Xに搬送可能となっている。より詳しくは、基板搬送機構2は、基台11上において基板Sを図1の右側から左側へ搬送する一対のコンベア21、21を有している。そして、コンベア21、21は制御ユニット10の駆動制御部120からの動作指令に応じて作動することで、基板Sを搬入し、所定の実装作業位置(同図に示す基板Sの位置)で停止させ、図略の保持装置で基板Sを固定し保持する。そして、部品供給部4から供給される電子部品がヘッドユニット6に具備された実装ヘッド61により基板Sに移載される。また、基板Sに搭載すべき部品の全部を基板Sに搭載し終えると、基板搬送機構2は基板Sを搬出する。なお、基台11上には、部品認識カメラ7が配設されている。この部品認識カメラ7は、照明部およびCCD(Charge Coupled Device)カメラなどから構成されており、ヘッドユニット6の各実装ヘッド61の吸着ノズルに吸着保持された部品をその下側から撮像する。このため、その撮像画像に基づき吸着ノズルによる部品の吸着状態を検査することが可能となっている。
【0020】
このように構成された基板搬送機構2の前方側(+Y軸方向側)および後方側(−Y軸方向側)には、部品供給部4が配置されている。これらの部品供給部4は多数のテープフィーダ41を備えている。また、各テープフィーダ41には、部品を収納・保持したテープを巻回したリール(図示省略)が配置されており、部品をヘッドユニット6に供給可能となっている。すなわち、各テープには、集積回路(IC)、トランジスタ、コンデンサ等の小片状のチップ部品が所定間隔おきに収納、保持されている。そして、テープフィーダ41がリールからテープをヘッドユニット6側に送り出すことによって該テープ内の部品が間欠的に部品吸着位置に繰り出され、その結果、ヘッドユニット6の実装ヘッド61に装着された吸着ノズルによって部品のピックアップが可能となる。
【0021】
このヘッドユニット6は部品を実装ヘッド61の吸着ノズルにより吸着保持したまま基板Sに搬送するとともに、ユーザより指示された部品搭載位置に移載するものである。そして、前方側でX軸方向に一列に配列された6個の実装ヘッド61Fと、後方側でX軸方向に一列に配列された6個の実装ヘッド61Rとの合計12個の実装ヘッド61を有している。すなわち、ヘッドユニット6では、鉛直方向Zに延設された実装ヘッド61Fが6本、X方向(基板搬送機構2による基板Sの搬送方向)に等ピッチで列状に設けられている。また、実装ヘッド61Fに対して後方側(−Y軸方向側)にも、前列と同様に構成された後列が設けられている。なお、実装ヘッド61Fと実装ヘッド61RとはX軸方向に半ピッチずれて配置されており、図1に示すように平面視でジグザグ状に配置されている。このため、Y軸方向から見ると、12本の実装ヘッド61は互いに重なり合うことなくX軸方向に一列に並んでいる(図4)。
【0022】
各実装ヘッド61はヘッドユニット6に対して図略のノズル昇降駆動機構により昇降(Z軸方向の移動)可能に、かつ図略のノズル回転駆動機構によりノズル中心軸回りに回転可能となっている。これらの駆動機構のうちノズル昇降駆動機構は吸着もしくは装着を行う時の下降位置(下降端)と、搬送を行う時の上昇位置(上昇端)との間で実装ヘッド61を昇降させるものである。一方、ノズル回転駆動機構は、実装ヘッド61の吸着ノズルを必要に応じて回転させるための機構であり、回転駆動により部品を搭載時における所定のR軸方向に位置させることが可能となっている。なお、これらの駆動機構については、それぞれZ軸サーボモータ72、R軸サーボモータ73および所定の動力伝達機構で構成されており、制御ユニット10の駆動制御部120によりZ軸サーボモータ72およびR軸サーボモータ73を駆動制御することで各実装ヘッド61がZ方向およびR方向に移動させられる。
【0023】
また、ヘッドユニット6は、これらの実装ヘッド61で吸着された部品を部品供給部4と基板Sとの間で搬送して基板Sに実装するため、基台11の所定範囲にわたりX軸方向及びY軸方向(X軸及びZ軸方向と直交する方向)に移動可能となっている。すなわち、ヘッドユニット6は、X軸方向に延びる実装ヘッド支持部材63に対してX軸に沿って移動可能に支持されている。また、実装ヘッド支持部材63は、両端部がY軸方向の固定レール64に支持され、この固定レール64に沿ってY軸方向に移動可能になっている。そして、このヘッドユニット6は、X軸サーボモータ65によりボールねじ66を介してX軸方向に駆動され、実装ヘッド支持部材63はY軸サーボモータ67によりボールねじ68を介してY軸方向へ駆動される。このようにヘッドユニット6は実装ヘッド61に吸着された部品を部品供給部4から目的位置まで搬送可能となっている。
【0024】
また、部品実装装置1には、ユーザインターフェースとして機能するディスプレイ81および報知器83を備える。ディスプレイ81は、部品実装装置1の動作状態を表示する機能のほか、タッチパネルで構成されてユーザからの入力を受け付ける入力端末としての機能も有する。また、報知器83は、部品実装装置1で発生したエラー(異常)をユーザに報知するものであり、光によって報知する非常灯、ブザー音によって報知する非常ブザーあるいはこれらの組み合わせによって構成される。なお、これらディスプレイ81および報知器83に対する入出力の制御は、制御ユニット10の入出力制御部140によって実行される。
【0025】
ところで、部品実装装置1では、部品供給部4でピックアップした部品に対して、基板Sへの移載の前にフラックスを転写するフラックス転写機9が設けられており、フラックスの転写された部品が基板Sに実装される。このフラックス転写機9は、前後方向Yの前方(+Y側)に配置された部品供給部4に対して、X方向に隣接して配置されている。続いては、図1および図2図3を加えて、フラックス転写機9の構成および動作の詳細について説明する。
【0026】
図3は、フラックス転写機の構成および動作の一例を模式的に示す正面図である。フラックス転写機9は、転写テーブル92の表面92fに対してフラックスタンク94を移動させることでフラックス液の液膜を形成するものである。そして、ヘッドユニット6が部品供給部4からピックアップした部品を、転写テーブル表面92fに形成されたフラックス液の液膜に接触させることで、部品にフラックスを転写する。
【0027】
転写テーブル92は、その表面92fが水平面(鉛直方向Zに垂直な平面)に対して平行となるように配置されており、X方向に長尺に形成されている。フラックスタンク94は、転写テーブル表面92f上に配置されて、直方体形状を具備しており、その内部にフラックス液を貯留する。フラックスタンク94の底部は、転写テーブル表面92fに密着しつつ転写テーブル表面92fに対して部分的に開口する。したがって、フラックスタンク94に貯留されたフラックス液が、フラックスタンク94の底部に設けられた開口94aから転写テーブル表面92fに供給される。
【0028】
フラックスタンク94は、タンク駆動機構(図2)によって転写テーブル表面92fに対してX方向へ移動自在となっており、フラックスタンク94が開口94aからフラックス液を供給しつつX方向へ移動することで、転写テーブル表面92fにフラックス液の液膜を形成する。このように、X方向においては、転写テーブル表面92fの表面のうちフラックスタンク94の移動範囲が液膜形成面Pl(液膜形成領域)となっており、液膜形成面Plの両側に設けられた退避位置Pwの間でフラックスタンク94を移動させることで液膜形成面Plにフラックス液の液膜を形成することができる。この液膜形成の具体例について、図3を用いて説明すると次のとおりである。
【0029】
図3のステップS101では、フラックスタンク94は、一方(図3左側)の退避位置Pwで静止した状態にある。続いて、主制御部100から液膜形成指令を受けた駆動制御部120は、タンク駆動機構96によってフラックスタンク94をX方向の(−X)側へ移動させる。これによって、フラックスタンク94は移動方向Dm(X方向に平行)へ移動して(ステップS102)、他方(図3右側)の退避位置Pwへ到達する(ステップS103)。こうして液膜形成面Plにフラックス液の液膜が形成され、ヘッドユニット6は部品供給部4からピックアップした部品を液膜形成面Plの液膜に接触させることで、部品にフラックスを転写する。
【0030】
フラックス転写が完了すると、主制御部100は次のフラックス転写に備えて、液膜形成指令を駆動制御部120に出力し、駆動制御部120はタンク駆動機構96によってフラックスタンク94をX方向の(+X)側へ移動させる。これによって、フラックスタンク94は移動方向Dmへ移動して(ステップS104)、一方の退避位置Pwへ到達する(ステップS105)。こうして液膜形成面Plにフラックス液の液膜が再び形成される。このようにして、主制御部100は、フラックス転写が完了する度に液膜形成指令を出力して、フラックス液の液膜を繰り返し形成する。
【0031】
ちなみに、液膜形成を繰り返すうちに、フラックスタンク94に貯留されるフラックス液Fの量は徐々に減少する。そこで、この実施形態では、フラックス液Fの残量管理を行うために、部品実装装置1は、フラックスタンク94内のフラックス液Fを検出する超音波センサ98を備える。続いては、図1ないし図3図4および図5を加えて、超音波センサ98の構成および動作の詳細について説明する。
【0032】
図4は、フラックスタンク内のフラックス液を検出する超音波センサの一例を模式的に示す正面図であり、図5は、図4の超音波センサがフラックス液の検出を行う検出領域の一例を模式的に示す正面図である。超音波センサ98は、液膜形成面Plから移動方向Dmに外れて配置されており、他方の退避位置Pwに対して鉛直方向Zの上方から対向する。したがって、超音波センサ98は、他方の退避位置Pwに位置するフラックスタンク94に貯留されたフラックス液Fを検出することとなる。
【0033】
超音波センサ98は、超音波を発信する発信機および超音波を受信する受信機を内蔵したセンサ本体981と、超音波センサ98に指向性を持たせるための筒部材982とを有する。センサ本体981は、発信機からフラックス液Fに向けて超音波を発射して、フラックス液Fで反射した超音波を受信機で受信することで、フラックス液Fを検出する。また、筒部材982は、センサ本体981の発射側に配置されて、センサ本体981から発射された超音波を方向Dlへ向けるものであり、センサ本体981から発射された超音波は筒部材982の内部を通過して方向Dlへと向かう。つまり、筒部材982の機能によって、超音波センサ98から発射される超音波は、方向Dlへ向かう指向性を持つこととなる。なお、このような筒部材982を備えた超音波センサ98は、指向性を示す方向Dlに長尺となる。
【0034】
そして、超音波センサ98は、検出領域Rd(図5)でフレックス液Fを検出する。ここで、検出領域Rdは例えば、センサ本体981の発信機から発信されてセンサ本体981の受信機に受信される超音波が、フラックス液Fの液面で反射される領域として求めることができる。特にこの実施形態では、フレックスタンク94の移動方向Dmの中央Cよりも移動方向Dmの液膜形成面Pl側に検出領域Rdが存在するように、超音波センサ98が配置されている。ここで、フレックスタンク94の移動方向Dmの中央Cは例えば、移動方向Dmに直交する方向(Y方向)からの正面視において、フレックスタンク94に設けられたフレックス液Fを貯留する貯留用空間の移動方向Dmの両端の中心として求めることができる。
【0035】
また、液膜形成面Pl側にスペースを確保しつつ、検出領域Rdを液膜形成面Pl側に設定するために、超音波センサ98は、鉛直方向Zに対して液膜形成面Pl側に傾いて取り付けられており、超音波センサ98の指向性が示す方向Dlは、鉛直方向Zに対して液膜形成面Pl側に傾いている。このように液膜形成面Pl側にスペースを確保する理由は、超音波センサ98とヘッドユニット6との干渉を防止するためである。
【0036】
つまり、図4に示すように、フラックス液の液膜が形成されると、ヘッドユニット6は、液膜形成面Plの上方に移動して、実装ヘッド61のノズル611が保持する部品E(の電極等)をフラックス液の液膜に接触させる。そして、ヘッドユニット6は、フラックス液が付着した部品Eを基板Sに移載する。ただし、図3のステップS103および図4に示すように、液膜形成面Plに隣接する退避位置Pwの上方では、超音波センサ98が存在する。そのため、超音波センサ98が液膜形成面Plに近いと、超音波センサ98とヘッドユニット6との干渉が問題となる。これに対して、上述のように超音波センサ98を傾けることで、液膜形成面Pl側にスペースを確保した構成では、超音波センサ98とヘッドユニット6との干渉が確実に防止されている。
【0037】
そして、主制御部100は、入出力制御部140を介して超音波センサ98の検出結果を取得して、フラックス液Fの残量を求める。特に、液膜形成を終えてから次の液膜形成を開始するまでの検出タイミングにおける超音波センサ98の検出結果に基づいて、フラックス液Fの残量が求められる。その結果、図3のステップS103に示すように、液膜形成を終えた後に、退避位置Pwに位置しているフレックスタンク94に貯留されるフレックス液Fを検出した結果に基づいて、フレックス液Fの残量が求められる。なお、フレックス液Fに含まれる気泡の影響等によって、超音波センサ98から適切な検出結果が得られない場合がある。そこで、主制御部100は、液膜形成が繰り返し実行されるのに伴って、超音波センサ98が他方の退避位置Pwに位置する度に、超音波センサ98の検出結果を取得する。つまり、互いに異なる複数の検出タイミングにおける超音波センサ98の検出結果が取得される。そして、主制御部100は、これら検出結果の平均に基づいて、フレックス液Fの残量を求める。
【0038】
図6は、フレックス液の残量を求めた結果の一例をグラフとして示す図である。同図では、1分間の間に発生した複数の検出タイミングでの検出結果を平均して求められるフラックス液Fの液面の高さ[mm]が求められて、横軸を時間としてプロットされている。同図に示すように、時間経過とともに、すなわち液膜形成が繰り返し実行されるとともに、フラックス液Fの液面の高さ(換言すれば、残量)が減少する。そして、主制御部100は、フラックス液Fの液面の高さが閾値よりも低くなったとき(換言すれば、フラックス液Fの残量が閾値よりも低くなったとき)、ディスプレイ81や報知器83を介して、フラックス液Fの補充が必要である旨を作業者に知らせる。なお、フラックス液Fの補充は、フラックス液Fをフレックスタンク94に追加する方法によっても、フラックス液Fが充填されたフラックスタンク94に取り換える方法によっても構わない。
【0039】
以上に説明したように、この実施形態では、液膜形成面Plの両側それぞれに設けられた退避位置Pwの間でフラックスタンク94を移動させることで、液膜形成面Plにフラックス液の液膜が形成される。そして、液膜の形成後に退避位置Pwに位置するフラックスタンク94のフラックス液Fが、超音波センサ98によって検出される。ただし、液膜の形成のためにフラックスタンク94を移動させる構成では、フラックスタンク94の液面の高さが不均一となって、適切なフラックス液Fの検出結果を得ることが難しい場合があった。
【0040】
つまり、図3のステップS102、S104に示すように、フラックスタンク94を移動させるためにフラックスタンク94を加速させることで生じる慣性力によって、液膜形成中のフラックスタンク94のフラックス液Fは、移動方向Dmの後方に偏った状態となる。また、図3のステップS103、S105に示すように、液膜の形成後に退避位置Pwに位置するフラックスタンク94内においても、フラックス液Fはその粘性によって、液膜形成時の移動方向Dmの後方に偏った状態を暫く保つ。換言すれば、図5に例示するように、液膜の形成後の暫くは、退避位置Pwに位置するフラックスタンク94内では、フラックス液Fが液膜形成面Pl側に偏った状態にあり、液膜形成面Plの反対側ではフラックス液Fが僅少となる。
【0041】
図7は、超音波センサによりフラックス液を検出した結果をグラフとして示す図である。図7では、超音波センサ98からフラックス液Fの液面までの距離[mm]が"CH1:Height of Flux"として縦軸に示されており、縦軸の値が大きいほどフラックス液Fの液面が低いことを示す。また、図7では、フラックスタンク94の動作を示す値[V]が"CH2:Safety P. sensor)として縦軸に示されており、縦軸の値が小さいときフラックスタンク94は液膜形成面Pl上を移動し、縦軸の値が大きいときフラックスタンク94は退避位置Pwで停止している。また、図8は、図7の結果を模式化してグラフとして示す図である。図7では、超音波センサ98の検出結果から求められるフラックス液Fの液面の高さが縦軸に示されており、縦軸の値が大きいほどフラックス液Fの液面が高いことを示す。これらの図から判るように、フラックスタンク94が退避位置Pwで停止している検出タイミングTdでは、検出領域Rdにおけるフラックス液Fの液面が時間経過とともに低下しているのが判る。これは、液膜の形成後の暫くの間は、フラックス液Fが、液膜形成時の移動方向Dmの後方に偏った状態を保つ一方、液膜形成面Plの反対側ではフラックス液Fが僅少となることを反映したものである。このようなフラックス液Fの液面の挙動の結果、フラックスタンク94において、液膜形成面Plの反対側でフラックス液Fを検出した場合、適切なフラックス液Fの検出結果を得ることが難しかった。
【0042】
これに対して、この実施形態では、フラックスタンク94において、フラックスタンク94の移動方向Dmに中央Cより液膜形成面Pl側に設けられた検出領域Rdで、フラックス液Fを検出する。その結果、液膜形成後にフラックス液Fが比較的多い検出領域Rdでフラックス液Fを検出することができ、適切なフラックス液Fの検出結果を得ることが可能となっている。
【0043】
なお、図7図8に示すように、検出タイミングTでは、検出領域Rdのフラックス液Fの液面は時間経過とともに低くなる。これは、フラックス液Fの液面が波打つことで、液膜形成面Pl側の液面が時間経過とともに低下する一方、液膜形成面Plの反対側の液面が時間経過とともに上昇することを示す。したがって、液膜形成後に十分に待てば、液膜形成面Plの反対側に検出領域Rdを設定しても、適切なフラックス液Fの検出結果を得ることが可能な場合も想定される。しかしながら、フラックス液Fの液面が上昇するまでフラックス液Fの検出を待つ必要があり、フラックス液Fの検出に時間を要した結果、次の液膜形成を迅速に開始できないおそれがある。これに対して、この実施形態では、検出領域Rdは、液膜形成後の早いタイミングにおいてフラックス液Fが比較的多い領域に設定されている。したがって、液膜形成後の早いタイミングからフラックス液Fの検出を開始することができ、次の液膜形成を迅速に開始するのに有利である。
【0044】
また、この実施形態では、指向性を有する超音波を検出領域Rdに向けて発射してフラックス液Fで反射した超音波を受信することで、フラックス液Fが検出される。このように、指向性を有する超音波を用いることで、検出領域Rdに超音波を的確に導いて、液膜形成面Pl側の検出領域Rdで確実にフラックス液Fを検出することができる。
【0045】
また、この実施形態では、指向性の方向Dlが鉛直方向Zに対して液膜形成面Pl側へ傾くように、超音波センサ98が鉛直方向Zに対して傾けて配置されている。このように超音波センサ98を傾けることで、超音波センサ98そのものを液膜形成面Plに寄せることなく、液膜形成面Pl側の検出領域Rdでフラックス液Fを検出できる。したがって、超音波センサ98を液膜形成面Pl側から離して配置することができ、液膜形成面Pl側にスペースを空けることができる。その結果、例えば、部品Eにフラックスを転写するために液膜形成面Plに部品Eを移動させるヘッドユニット6と、超音波センサ98との干渉等を確実に防止することができる。
【0046】
また、この実施形態では、互いに異なる複数の検出タイミングTdにおける検出結果に基づいてフラックス液Fの残量が求められる。このような構成では、例えば、液中の気泡等の影響によらず、フラックス液Fの検出結果に基づいてフラックス液Fの残量を的確に求めることができる。
【0047】
このように本実施形態では、フラックス転写機9が本発明の「フラックス液の成膜装置」あるいは「成膜部」の一例に相当し、フラックスタンク94が本発明の「貯留容器」の一例に相当し、液膜形成面Plが本発明の「フラックス形成面」に相当し、退避位置Pwが本発明の「退避位置」の一例に相当し、タンク駆動機構96が本発明の「駆動部」の一例に相当し、移動方向Dmが本発明の「移動方向」の一例に相当し、超音波センサ98が本発明の「検出器」の一例に相当し、検出領域Rdが本発明の「検出領域」の一例に相当し、部品供給部4が本発明の「部品供給部」の一例に相当し、実装ヘッド61が本発明の「実装ヘッド」の一例に相当する。
【0048】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。そこで、例えば超音波センサ98の配置態様等を上述から変更しても構わない。具体的には、上記実施形態では、超音波センサ98が鉛直方向Zに対して傾けて配置されていた。しかしながら、超音波センサ98を鉛直方向Zに水平に配置しても良い。
【0049】
また、上記実施形態では、他方の退避領域Pwに対向して超音波センサ98が配置されていた。しかしながら、一方の退避領域Pwに対向して超音波センサ98を配置しても良く、一方および他方の両方の退避領域Pwそれぞれに対向して超音波センサ98を配置しても良い。
【0050】
また、超音波センサ98の具体的構成についても変更が可能である。そこで、指向性を具備しない超音波センサ98、例えば筒部材982を排除した超音波センサ98を用いてフラックス液Fを検出するように構成しても良い。
【0051】
また、フラックス液Fを検出するのに超音波センサ98が用いられていた、しかしながら、フラックス液Fを検出するセンサは、超音波式のものに限られず、例えば光学式のものでも良い。
【0052】
また、超音波センサ98の検出結果からフラックス液Fの残量を求める方法は、上述の平均によるものに限られず、1回の検出結果をそのまま用いたり、他の統計的手法を用いて求めたりすることができる。また、超音波センサ98の検出結果から求められるものは、フラックス液Fの残量そのものに限られず、残量変化率を求めても良い。さらに、残量変化率を求めるように構成した場合は、残量変化率が閾値より大きい場合は、フラックスタンク94からの液漏れが生じているとして、フラックスタンク94そのものの交換を促すように、ディスプレイ81や報知器83を介してユーザに知らせても良い。
【0053】
また、フラックスタンク94から液膜形成面Plへフラックス液Fを供給する具体的構成も、上述のようなフラックスタンク94の底部に開けられた開口94aによるものに限られない。さらには、フラックスタンク94の形状、サイズ、移動範囲あるいは移動方向Dm等についても適宜変更が可能である。
【符号の説明】
【0054】
1…部品実装装置
4…部品供給部
61…実装ヘッド
9…フラックス転写機
94…フラックスタンク
96…タンク駆動機構
98…超音波センサ
Pl…液膜形成面
Pw…退避位置
Rd…検出領域
Dm…移動方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8