特許第5963750号(P5963750)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5963750パッケージングユニット内で複数のLEDを編成する方法、および、複数のLEDを含むパッケージングユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5963750
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】パッケージングユニット内で複数のLEDを編成する方法、および、複数のLEDを含むパッケージングユニット
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/00 20100101AFI20160721BHJP
   B65D 73/02 20060101ALI20160721BHJP
   B65D 85/86 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   H01L33/00 L
   B65D73/02 A
   B65D85/38 P
   B65D85/38 R
【請求項の数】10
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-528583(P2013-528583)
(86)(22)【出願日】2011年8月22日
(65)【公表番号】特表2013-544712(P2013-544712A)
(43)【公表日】2013年12月19日
(86)【国際出願番号】EP2011064380
(87)【国際公開番号】WO2012034827
(87)【国際公開日】20120322
【審査請求日】2013年4月18日
【審判番号】不服2015-10622(P2015-10622/J1)
【審判請求日】2015年6月4日
(31)【優先権主張番号】102010049857.2
(32)【優先日】2010年10月27日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102010045576.8
(32)【優先日】2010年9月16日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】599133716
【氏名又は名称】オスラム オプト セミコンダクターズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Osram Opto Semiconductors GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100128679
【弁理士】
【氏名又は名称】星 公弘
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー ヴィルム
【合議体】
【審判長】 恩田 春香
【審判官】 河原 英雄
【審判官】 近藤 幸浩
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第7736017(US,B2)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0323334(US,A1)
【文献】 国際公開第2009/064363(WO,A1)
【文献】 特開2010−129953(JP,A)
【文献】 特開昭59−217399(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00
B65D 73/02
B65D 85/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のLED(5)をパッケージングユニット(4)内で編成する方法であって、
前記複数のLED(5)の色座標を求めるステップと、
各LED(5)を種々異なる複数の色座標領域(A,B,C,D)へ分けるために、それぞれのLED(5)に対して求められた色座標を有する、いずれかの色座標領域(A,B,C,D)へ、各LED(5)を分類するステップと、
前記パッケージングユニット(4)が、それぞれ複数のLED(5)から成る、複数の連続する列(1,2,3)を含むように、各LED(5)を前記パッケージングユニット(4)内に配置するステップと
を含み、
前記複数の列(1,2,3)の全てが前記複数の色座標領域(A,B,C,D)の全てから1つずつのLED(5)を含み、前記列(1,2,3)内の、異なる色座標領域(A,B,C,D)からの各LEDがそれぞれ同じ順序で配置されている
ことを特徴とする複数のLEDをパッケージングユニット内で編成する方法。
【請求項2】
各LED(5)を3個以上8個以下の色座標領域(A,B,C,D)に分類する、請求項1記載の複数のLEDをパッケージングユニット内で編成する方法。
【請求項3】
500個以上20000個以下のLED(5)を前記パッケージングユニット(4)内に配置する、請求項1または2記載の複数のLEDをパッケージングユニット内で編成する方法。
【請求項4】
前記パッケージングユニット(4)内に配置された各列(1,2,3)の開始部にそれぞれマーキングを付す、請求項1から3までのいずれか1項記載の複数のLEDをパッケージングユニット内で編成する方法。
【請求項5】
前記パッケージングユニット(4)は前記複数のLED(5)から成る前記複数の列(1,2,3)を順に配置したロールである、請求項1から4までのいずれか1項記載の複数のLEDをパッケージングユニット内で編成する方法。
【請求項6】
種々異なる複数の色座標領域(A,B,C,D)からの複数のLED(5)を含むパッケージングユニット(4)であって、
各LED(5)は、それぞれのLED(5)から動作中に放出される光の色座標を有する、前記複数の色座標領域(A,B,C,D)のうちのいずれかの色座標領域に対応づけられており、
各LED(5)は、パッケージングユニット(4)内で、複数のLED(5)から成る複数の連続する列(1,2,3)として配置されており、各列(1,2,3)は前記複数の色座標領域(A,B,C,D)の全てからそれぞれ1つずつのLED(5)を含んでおり、
前記列(1,2,3)内の異なる色座標領域(A,B,C,D)からの各LED(5)はそれぞれ同じ順序で配置されている
ことを特徴とするパッケージングユニット。
【請求項7】
前記パッケージングユニット(4)は各LED(5)から成る前記複数の列(1,2,3)を順に配置したロールである、請求項6記載のパッケージングユニット。
【請求項8】
前記複数の列(1,2,3)の開始部はそれぞれマーキング(6)を有している、請求項6または7記載のパッケージングユニット。
【請求項9】
前記色座標領域(A,B,C,D)の個数は3個以上8個以下である、請求項6から8までのいずれか1項記載のパッケージングユニット。
【請求項10】
前記パッケージングユニット(4)は500個以上20000個以下のLED(5)を有する、請求項6から9までのいずれか1項記載のパッケージングユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージングユニット内で複数のLEDを編成する方法、および、複数のLEDを含むパッケージングユニットに関する。
【0002】
本願は、独国出願第102010049857.2号および独国出願第102010045576.8号の優先権を主張するものであり、これらの文献の開示内容は引用により本願に含まれるものとする。
【0003】
LEDは、高い効率が得られるので、一般照明もしくは自動車前照灯のためのLED灯としてますます利用されるようになってきている。この場合、複数のLEDを含む個々のLED灯を複数個並べて駆動するケースが多い。
【0004】
並べて配置される複数のLED灯によって均等な色外観像を提供するために、複数のLED灯から放出される複数の光が同じ色座標を有するようにすると有利である。とはいえ、LEDの製造時に個々のLEDに小さな色差が発生することは排除できない。特に、それぞれ異なる製造ラインで製造されるLEDではそうである。このため、LEDメーカのLEDはしばしば出荷前にグループ化(いわゆるビニング)される。ここで、1つのLED群(いわゆるビン)は、例えば当該群内の全てのLEDが同じ色座標を有することを特徴とする。
【0005】
LED灯の製造時に1つの群のLEDのみが使用される場合には、これらのLEDを実装した全ての発光体が全て同じ色座標を有することが保証される。ただし、この場合、さらなる処理によって個々のLEDからLED灯を製造するLEDメーカの顧客は、同じLED群のLEDのみを使用して、種々の製造ラインの発光体の全てが同じ色座標を有するようにしなければならない。これに代わる手段として考えられるのは、発光体メーカがLED灯の実装に対して、意図的に、種々の色座標を有する種々のLED群から複数のLEDを選択し、複数のLEDを含む発光体が全体として所望の目標色座標を有するようにすることである。この手法は、発光体メーカが種々の色座標を有する種々の群のLEDを利用できるという利点を有しているが、その一方で、高い製造コストがかかるという欠点も有する。なぜなら、個々のLED灯の実装に対して種々のパッケージングユニットからのLEDを使用しなければならないためである。
【0006】
こうした従来技術から出発して、本発明の課題は、パッケージングユニット内で複数のLEDを編成する方法を提供し、1つおよび/または複数のパッケージングユニットからの複数のLEDを含むLEDデバイスの色座標差ができるかぎり小さくなるようにすることである。さらに、複数のLEDを有する有利なパッケージングユニットを示す。
【0007】
この課題は、独立請求項記載の特徴を有するパッケージングユニット内で複数のLEDを編成する方法により解決される。本発明の有利な実施の態様は従属請求項の対象となっている。
【0008】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、まず複数のLEDの色座標が求められる。或るLEDの色座標は、例えば、当該LEDの動作中に放出される光をスペクトル分光計によって測定することにより求められる。色座標は有利には正規化された色空間座標系において求められる。特に、CIE表色系における色座標を求めることができる。LEDの色座標は例えばCIE表色系における座標(C,C)によって表される。LED製造時に発生しうる各LEDの色外観の小さな差は、種々の色座標(C,C)によって表すことができる。
【0009】
次のステップで、LEDが複数の色座標領域へ分けられる。このとき、各LEDは、それぞれのLEDにつき求められた色座標を有する色座標領域へ分類される。
【0010】
使用される色空間座標系、例えばCIE表色系は、相互に異なる複数の色座標領域に分割されており、これにより、各LEDは求められた色座標に基づいていずれかの色座標領域へ分類される。
【0011】
続いて、各LEDは、パッケージングユニット内で、当該パッケージングユニットが複数列のLEDを含むように配置される。ここで、各列はそれぞれ全ての色座標領域からきっちり1つずつのLEDを有し、列内ではそれぞれ異なる色座標領域のLEDがそれぞれ同じ順序で並べられる。
【0012】
パッケージングユニットは、その内部に、設定された順序で配置された種々の色座標領域のLEDを含む。これにより、顧客は、複数のLEDをパッケージングユニットから取り出す際に、パッケージングユニット内のLEDの配置順序にしたがって、均等に混ざった種々の色座標のLEDを得ることができる。したがって、パッケージングユニットから取り出される複数のLEDを含むLED灯は、最終的な色座標においてほとんど差を有さないかもしくはきわめて小さな差しか有さない。この場合に得られる色座標は、1つの発光体に含まれる複数のLEDによって同時に放出される光が有する色座標である。
【0013】
本発明の方法では、有利には、同色のLEDがパッケージングユニット内で編成される。よって、複数のLEDを種々の色座標領域へ分けるとは、各LEDが異なる色(例えば赤、緑、青、白など)を有するのではなく、単色の色外観において僅かな差を有することを意味する。色座標領域は、有利には、製造時にLEDで実際に測定された色座標に発生するばらつきがカバーされるように選定される。本発明の方法では、任意の色光、特に白色光を発光するLEDに適用される。
【0014】
LEDが分類される色座標領域の個数は、有利には、3個以上8個以下である。
【0015】
LEDが例えば4つの色座標領域へ分類される場合、パッケージングユニット内に配置される各列は4つずつLEDを含み、各列は、4つの色座標領域の全てから1つずつ選択されたLEDを所定の順序で並べたものとなる。パッケージングユニットが例えば1000個のLEDを含む場合、パッケージングユニット内にはそれぞれ4つずつのLEDが所定の順序で並んだ250列が配置される。この場合、連続する4つのLEDをパッケージングユニットから取り出すと、4つの色座標領域全てから均等に混ざったLEDが得られる。
【0016】
これは、取り出されたLEDの個数が色座標領域の数の整数倍に相当するケースである。つまり、例えば、LEDが4つの色座標領域へ分類される場合に、8個、12個、16個などのLEDがパッケージングユニットから取り出されるケースである。パッケージングユニットから取り出されるLEDの個数が色座標領域の数の整数倍に相当する場合には、最初に取り出されるLEDが列の開始部に配置されているかどうかに関係なく、それぞれ異なる色座標領域のLEDがつねに均等に混ざった状態で取り出される。
【0017】
パッケージングユニット内に配置されたLEDが複数のLEDを含むLED灯への実装のために設けられている場合、発光体内のLEDの個数が色座標領域の数の整数倍に相当するよう、色座標領域への分類が発光体内のLEDの個数へ適合化されると有利である。例えば、1つのLED灯が12個のLEDを含む場合、3個または4個の色座標領域への分類が有利である。なぜなら、この場合、12個のLEDからの取り出しに際してつねにパッケージングユニットから整数個の列が取り出され、発光体が全ての色座標領域から同数ずつのLEDを有するようになるためである。
【0018】
種々異なる色座標領域のLEDの良好な混合は、パッケージングユニットから順に取り出される1ユニットのLEDの個数が色座標領域の数に比べて大きい場合に達成される。種々の色座標領域からのLEDの個数は、パッケージングユニットから複数のユニットが取り出される場合にはそのつど最大で1ずつ異なり、ユニット当たりのLEDの個数が大きくなると、ユニットで得られる色座標間の差はほとんど目立たなくなる。
【0019】
本発明の有利な実施形態では、パッケージングユニット内に配置された列の開始部にマーキングが付される。ここで、列の開始部からそのつど固定数のLEDがパッケージングユニットから取り出されるのであれば、取り出されたLEDの個数が1列のLED個数と同数またはその整数倍でなくても、種々の列がそのつど種々の色座標のLEDの同じ組み合わせを有することが保証される。
【0020】
有利には、パッケージングユニットは500個以上20000個以下のLEDを有しており、特に有利には1000個以上10000個以下のLEDを有する。
【0021】
有利には、パッケージングユニットは複数のLED列を順に配置したロールである。各LEDは、ロールからの取り出しが容易に可能となるようにロール上に固定される。特に、ロールは、各LEDを接着可能な接着テープを有する。
【0022】
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、パッケージングユニットは、種々異なる複数の色座標領域から成る複数のLEDを含む。ここで、各LEDは、複数の色座標領域のうち、動作中にそれぞれのLEDから放出される光の色座標を有するいずれかの色座標領域に対応づけられている。各LEDは、複数のLEDから成る複数の連続する列として配置されており、各列は各色座標領域の全てからそれぞれ1つずつのLEDを含んでおり、列内の異なる色座標領域からの各LEDはそれぞれ同じ順序で配置されている。
【0023】
有利には、パッケージングユニットは、複数のLED列を順に配置したロールである。有利には、各列の開始部はマーキングを有する。有利には、1列のLEDの個数に等しい色座標領域の数は3個以上8個以下である。有利には、パッケージングユニットは500個以上20000個以下のLEDを有する。特に有利には、パッケージングユニットは、全体として1000個以上10000個以下のLEDを有する。
【0024】
パッケージングユニットの有利な実施の態様は、上記方法の有利な実施の態様に対応する。
【0025】
本発明を以下に図1から図3に示されている実施例に則して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】各LEDを、求められた色座標に基づいて、1つの色空間の異なる色座標領域へ分類することを示す概略図である。
図2】本発明の第1の実施例において、各LED列をパッケージングユニットとして機能するロールへ配置することを示す概略図である。
図3】本発明の第2の実施例において、パッケージングユニットから取り出された複数のLEDを備えたLED灯を示す図である。
【0027】
図中、同一の素子もしくは同じ機能を有する素子には同じ参照番号を付してある。ただし、各要素ないしその寸法比は必ずしも縮尺通りに描かれていない点に注意されたい。
【0028】
本発明の複数のLEDをパッケージングユニット内で編成する方法では、まず、複数のLEDの色座標が求められる。図1に概略的に示されているように、或るLEDの色座標は、特に、正規化されたCIE色空間における座標系C,Cによって表すことができる。複数のLEDの色座標測定は例えば分光計で行うことができる。この場合、例えば、第1のLEDに対して色座標(Cx1,Cy1)が求められ、第2のLEDに対して色座標(Cx2,Cy2)が求められる。同様に、1つのパッケージングユニット内で編成されるべき複数N個のLEDに対する色座標(Cxn,Cyn)[nは1からN]も求められる。
【0029】
次に、LEDが、それぞれ異なる複数の色座標領域A,B,C,Dへ分けられる。色座標領域A,B,C,Dは色空間、特にCIE色空間の部分領域であり、有利には、各色座標領域A,B,C,Dは、これらが目標色座標(CxS,CyS)を中心として均等に配置されて、実際に求められた色座標につきLEDの製造時に発生する、目標値を中心としたばらつきをカバーできるように選定される。色座標領域A,B,C,Dは有利には相互にオーバラップしないので、各LEDはきっちり1つずつ色座標領域A,B,C,Dに対応する。本発明の方法では、複数のLEDが、複数の色座標領域A,B,C,Dのうち、各LEDに対して求められた色座標を有する、いずれかの色座標領域へ分類される。図1の実施例では、例えば、色座標(Cx1,Cy1)を有する第1のLEDが色座標領域Aへ分類され、色座標(Cx2,Cy2)を有する第2のLEDが色座標領域Dへ分類される。同様に、パッケージングユニットに対してまとめられるべき全てのLEDが各色座標領域A,B,C,Dへ分類される。
【0030】
図2に示されているように、続いて、各LED5は、1つのパッケージングユニット4がそれぞれ複数のLED5から成る複数の連続する列1,2,3を含むように、パッケージングユニット4内に配置される。ここで、各列1,2,3は全ての色座標領域A,B,C,Dから1つずつのLED5を含み、各列1,2,3内の異なる色座標領域A,B,C,DからのLED5はそれぞれ同じ順序で配置されている。
【0031】
パッケージングユニット4は、特には、LED列1,2,3を順に並べたロールである。図2には、図示を簡単にするために、全部で12個のLEDを有する3つの列1,2,3のみが示されている。実際には、パッケージングユニット4として用いられるロールは例えば500個から20000個のLED5を含むことができる。この実施例では、複数のLED5が4つの色座標領域へ分けられているので、列1,2,3はそれぞれ4つずつのLEDを含む。特に、列1,2,3は全ての色座標領域A,B,C,Dから1つずつのLEDを含み、LED5と色座標領域A,B,C,Dとの対応関係に関して、各列1,2,3の各LED5は全て同じ順序で配置されている。
【0032】
パッケージングユニット4における各LED5のこうした配置により、複数のLED5を取り出す際に、個々のLED5の色座標が目標値を中心として均等に配置されることが保証されるという利点が得られる。これは特に、取り出されるLED5の個数がいずれかの列1,2,3のLED5の個数に等しいかもしくはその整数倍となるケースである。ここでの実施例のように、LED5が4つの色座標領域へ分類され、m×4個[mは整数]のLED5が取り出される場合、パッケージングユニット4から取り出されるLEDの個数は全色座標領域A,B,C,DからのLEDの個数に等しい。このことは、最初に取り出されるLED5が列1,2,3の開始部に配置されているか否かに依存しない。
【0033】
パッケージングユニット4は新しい列1,2,3の開始部のそれぞれを表すマーキング6を有する。これは特に、種々のLEDデバイスに対して、各列1,2,3内のLED数もしくはその整数倍に等しくならない個数のLEDをパッケージングユニット4から取り出す場合に有利である。この場合、複数のLED5がそのつど列の開始部から取り出されれば、LED5を実装したデバイスがそれぞれ各色座標領域A,B,C,Dから同数ずつのLED5を有し、個々のLEDデバイスのそれぞれ異なる色座標領域からのLED5の個数が最大で1ずつ異なることが保証される。
【0034】
例えば、図2の実施例において、7個ずつのLED5が列1,2,3の開始部から取り出される場合、取り出される各LED5は、色座標領域A,B,Cからの2つずつのLED5と、色座標領域Dからの1つずつのLED5とを有する。したがって、LED5が実装された複数の同種のLEDデバイスから放出される光全体の色座標は、有利には、僅かしか異ならないかもしくは全く等しくなる。
【0035】
図3には、例えば図2のパッケージングユニット4から取り出された12個のLEDを実装したLED灯7が概略的に示されている。各LEDは、例えば自動実装機によるLED灯7の実装の際に、その配置順序にしたがってパッケージングユニット4から取り出される。LED灯7に実装されるLED5は順次にパッケージングユニット4から取り出されるので、LED灯7は、有利には、各色座標領域A,B,C,Dからそれぞれ同数ずつのLED5を有することになる。このようにすれば、LED灯7のLED5全体から放出される光の色座標が所望の色座標にいっそう近づき、そのうえ、LED灯7のアレイの個々のLED5の色座標が小さな差しか有さなくなるので有利である。特に、この手段により、LED灯7を製造する際に、各LED灯7が放出光の色座標の僅かな偏差しか有さなくなる。
【0036】
本発明は上述した実施例のみに限定されない。特に、本発明の新規な各特徴は、特許請求の範囲もしくは実施例に明示されていなくとも、単独でまたは任意に組み合わせて、本発明の対象となりうる。
図1
図2
図3