(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5963755
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】低コストのマルチコイルリニアアクチュエータ
(51)【国際特許分類】
H02K 41/03 20060101AFI20160721BHJP
H02K 33/16 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
H02K41/03 A
H02K33/16 A
【請求項の数】21
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-530368(P2013-530368)
(86)(22)【出願日】2011年9月23日
(65)【公表番号】特表2013-538036(P2013-538036A)
(43)【公表日】2013年10月7日
(86)【国際出願番号】US2011053070
(87)【国際公開番号】WO2012040620
(87)【国際公開日】20120329
【審査請求日】2014年8月26日
(31)【優先権主張番号】61/385,898
(32)【優先日】2010年9月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509209041
【氏名又は名称】システムズ マシーンズ オートメーション コンポーネンツ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【弁理士】
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100114889
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 義弘
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】ブ トアン ミン
(72)【発明者】
【氏名】フアン デービッド デヘ
(72)【発明者】
【氏名】ネフ エドワード オーガスト
【審査官】
宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−178614(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/116343(WO,A1)
【文献】
特開平06−260332(JP,A)
【文献】
特開2005−080415(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 41/00−41/06
H02K 33/00−33/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数のマグネットを有するように構成されるマグネットハウジングを製造する工程であって、該マグネットハウジングが、コイルハウジングおよびN個のコイルを含むコイルアセンブリに連結されるように構成され、該コイルハウジングは、P個のコイルを収容できるように構成され、PおよびNは、それぞれ2以上の所定の整数であり、かつNはP以下であり、該コイルが、それらに電流が流されたときに該マグネットハウジング内に磁場を発生させるように構成される、前記工程と、
アクチュエータハウジングを製造する工程であって、該アクチュエータハウジングが、リニアガイドアセンブリに連結されたピストンを有し、該リニアガイドアセンブリが、磁場が発生した場合に該ピストンの一部が直線的に該アクチュエータハウジングの内外へと動くよう該ピストンを摺動可能に導くように構成され、該ピストンが、前記コイルアセンブリに連結され、該アクチュエータハウジングが、前記マグネットハウジングに連結される、前記工程と
を含む、リニアアクチュエータの製造方法。
【請求項2】
コイルハウジングの底部は、マグネットハウジングからはみ出し、かつピストンに連結される、請求項1記載のリニアアクチュエータの製造方法。
【請求項3】
コイルハウジングが、1個、3個、または6個のコイルのうちの任意の1つを収容するように構成される、請求項2記載のリニアアクチュエータの製造方法。
【請求項4】
マグネットハウジングおよびコイルアセンブリが、複数の異なるコイルセットと一緒に使用可能であるように製造され、各コイルセットが、所定の数のコイルを有する、請求項2記載のリニアアクチュエータの製造方法。
【請求項5】
ピストンが所望の直線力を実現できるよう所定の数のコイルと相互作用する所望の磁場を発生させるために、マグネットハウジングにおける1つまたは複数のマグネットが、所定の方向で該マグネットハウジングに連結されるように構成される、請求項1記載のリニアアクチュエータの製造方法。
【請求項6】
アクチュエータハウジングが、マグネットハウジングに連結されるようにさらに構成され、該マグネットハウジングが、1〜M個のマグネットのうちの任意の1つを含むように構成され、この場合、Mは2以上の整数である、請求項1記載のリニアアクチュエータの製造方法。
【請求項7】
マグネットハウジングが、アクチュエータハウジングに取り外し可能に連結されるように構成され、ピストンが、コイルアセンブリに取り外し可能に連結されるように構成され、かつ該コイルアセンブリが、該マグネットハウジングに取り外し可能に連結されるように構成される、請求項1記載のリニアアクチュエータの製造方法。
【請求項8】
コイルアセンブリの1つまたは複数のコイル内に位置決めされるように構成された中央ポールを製造する工程をさらに含む、請求項1記載のリニアアクチュエータの製造方法。
【請求項9】
磁場を発生させるために1つまたは複数の信号を受信するよう構成され、アクチュエータハウジングに連結されるように構成された電気接続部
を作製する工程をさらに含む、請求項1記載のリニアアクチュエータの製造方法。
【請求項10】
1つまたは複数のマグネットを有するマグネットハウジング;
該マグネットハウジングに連結されたコイルアセンブリであって、該コイルアセンブリが、コイルハウジングおよびN個のコイルを含み、該コイルハウジングは、P個のコイルを収容できるように構成され、PおよびNは、それぞれ2以上の所定の整数であり、かつNはP以下であり、該N個のコイルが、それらに電流を流されたときに磁場を発生させるように構成される、前記コイルアセンブリ;
前記N個のコイルの中央部内に位置決めされた中央ポール;
前記N個のコイルを流れる電流を制御するための1つまたは複数の信号を受信するよう構成され、該N個のコイルに電気的に連結された電気コネクタ;および
該マグネットハウジングに連結されたアクチュエータハウジングであって、前記コイルアセンブリに連結されるように構成されたピストンと、該ピストンの一部がアクチュエータハウジングの内外へと直線的に動くことができるよう該ピストンを摺動可能に導くように構成され、該ピストンに連結されたリニアガイドアセンブリとを含む、前記アクチュエータハウジング
を備える、リニアアクチュエータ。
【請求項11】
コイルハウジングが、1個、3個、または6個のコイルのうちの任意の1つを収容するように構成される、請求項10記載のリニアアクチュエータ。
【請求項12】
コイルアセンブリが、マグネットハウジングに移動可能に連結される、請求項10記載のリニアアクチュエータ。
【請求項13】
マグネットハウジングが、アクチュエータハウジングに取り外し可能に取り付けられるように構成される、請求項10記載のリニアアクチュエータ。
【請求項14】
N個のコイルが、コイルアセンブリに取り外し可能に取り付けられるように構成される、請求項10記載のリニアアクチュエータ。
【請求項15】
マグネットハウジングが、1〜M個のマグネットのうちの任意の1つを含むように構成され、この場合、Mは2以上の整数である、請求項10記載のリニアアクチュエータ。
【請求項16】
1つまたは複数のマグネットを有するマグネットハウジング;
該マグネットハウジングに連結されたコイルアセンブリであって、該コイルアセンブリが、コイルハウジングおよびN個のコイルを含み、該コイルハウジングは、P個のコイルを収容できるように構成され、PおよびNは、それぞれ2以上の所定の整数であり、かつNはP以下であり、該N個のコイルが、それらに電流が流されたときに磁場を発生させるように構成され、Nが1以上の整数である、前記コイルアセンブリ;
前記N個のコイル内に位置決めされた中央ポール;
前記N個のコイルの該電流を制御するために1つまたは複数の信号を受信するよう構成され、該N個のコイルに電気的に連結された電気コネクタ;ならびに
前記コイルアセンブリに連結されたピストンと、
該ピストンの一部がアクチュエータハウジングの内外へと直線的に動くことができるよう該ピストンを摺動可能に導くように構成され、該ピストンに連結されたリニアガイドアセンブリと
を含む、
前記マグネットハウジングに連結されている前記コイルアセンブリに連結されているコイルの数およびマグネットの数にかかわらず、該マグネットハウジングを収容するように構成された、アクチュエータハウジング
を備える、リニアアクチュエータ。
【請求項17】
コイルハウジングの底部は、マグネットハウジングからはみ出し、かつピストンに連結される、請求項16記載のリニアアクチュエータ。
【請求項18】
コイルアセンブリが、1個、3個、または6個のコイルのうちの任意の1つを収容するように構成される、請求項17記載のリニアアクチュエータ。
【請求項19】
マグネットハウジングが、アクチュエータハウジングに取り外し可能に連結されるように構成され、ピストンが、コイルアセンブリに取り外し可能に連結されるように構成され、かつ該コイルアセンブリが、該マグネットハウジングに取り外し可能に連結されるように構成される、請求項16記載のリニアアクチュエータ。
【請求項20】
コイルアセンブリが、マグネットハウジングに移動可能に連結される、請求項16記載のリニアアクチュエータ。
【請求項21】
コイルハウジングの底部は、マグネットハウジングからはみ出し、かつピストンに連結される、請求項10記載のリニアアクチュエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
この出願は、2010年9月23日に出願された米国仮特許出願第61/385,898号の優先権を主張するものであり、なお、当該仮特許出願の内容は、参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
発明の分野
本発明は、可動式コイルアクチュエータ、とりわけ、シングルコイルまたはマルチコイルのいずれかを含むように構成可能であり、当該シングルコイル設計またはマルチコイル設計が同じ基本部品を利用する、低コストのリニアアクチュエータに関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
リニアアクチュエータは、直線的な動きを必要とする反復動作を実施するために、電気エネルギーを機械エネルギーへと変換するメカニカルデバイスである。例えば、リニアアクチュエータは、組み立て工場において、ボトル上にキャップを位置し、自動的にスタンプを押すかまたは郵送ラベルを貼り、ガラスを切断し、回路上にチップを位置し、電子装置上の様々なボタンまたはタッチエリアを試験し、ならびに当該技術分野において公知の多種多様の他のタスクを実施するために使用され得る。
【0004】
タスクによっては、特許出願第12/622,372号(特許文献1)および同第12/860,809号(特許文献2)に示されるような1つまたは複数のリニアアクチュエータを必要とする場合があり、なお、当該特許出願全体は、参照により本明細書に組み入れられる。通常、低コストリニアアクチュエータは、単一のポールおよび単一の24もしくは48ボルトのDCコイルリニアモーターを有する。典型的な低コストリニアアクチュエータ設計では、典型的にはコイルが1つしか存在しないために、生じる動作は小さい。その結果、これらの設計では、通常、限られたストローク距離または値(例えば、最大ストローク150mm)が提供される。
【0005】
用途によっては、より大きなストローク値(例えば、150mmを超えて)が必要とされる場合もある。より大きいストローク値を提供するアクチュエータは、より長い磁気回路を有する。単一コイルが使用されている場合、長い磁気回路は、短い磁気回路よりも発生させる力は小さい。したがって、リニアアクチュエータがコイルを1個だけ有している場合、ストローク値が増加するに従って、所定のアンペア数に対して発生する力は減少する。
【0006】
より長いストロークに対してより大きな力を発生させるためには、通常、アクチュエータに、より多くのコイルが加えられる。より多くのコイルでは、その結果として磁気回路が短くなり、その結果、発生した所定の電流あたりに対して、より大きな力が発生する。しかしながら、複数のコイルを備えるアクチュエータは、より大きな移動質量、より大きなコイルアセンブリ、複数の高価なコイル、および定期的にその極性を逆にしなければならないためにより高価なマグネットを有する。したがって、従来の複数コイル設計は、概して、それらの単一コイルの対照物よりも高価である。
【0007】
したがって、複数コイルのリニアコイルアクチュエータを、より安価な方法において製造することができるように、リニアコイルアクチュエータに関連するコストを低減することが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許出願第12/622,372号
【特許文献2】特許出願第12/860,809号
【発明の概要】
【0009】
本明細書において開示される態様は、先行技術において提示された1つまたは複数の課題に関連する問題を解決すること、ならびに添付の図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによって容易に明かとなるであろうさらなる特徴を提供することを目的としている。
【0010】
ある態様では、マグネットハウジングは、マグネットおよびコイルアセンブリが取付可能であるように製造され得る。当該コイルアセンブリは、任意の数のコイルを有していてもよく、ならびにマグネットハウジングは、任意の数のマグネットを有していてもよい。当該マグネットハウジングは、所定の磁場を実現するために、マグネットおよびコイルアセンブリの多種多様な構成と連結されるように構成される。例えば、3コイルアセンブリのために製造されたマグネットハウジングは、6コイルアセンブリのために製造されたマグネットハウジングと同一である。さらなる態様において、中央ポールは、マグネットハウジングにおいてコイル間に位置決めされる。
【0011】
さらなる態様において、アクチュエータハウジングは、リニアガイドアセンブリおよびコイルアセンブリに連結されたピストンを含む。当該リニアガイドアセンブリは、電流がコイルアセンブリのコイルに流されたときに磁場によりピストンをアクチュエータハウジングの内外へと導くように構成される。さらなる態様において、アクチュエータハウジングは、マグネットハウジングに連結されるように構成される。さらなる態様において、当該アクチュエータハウジングは、マグネットハウジング内に収容されるコイルまたはマグネットの数にかかわらず、マグネットハウジングに連結されるように構成される。
【0012】
さらなる態様において、当該コイルアセンブリは、任意の数のコイルを有するアクチュエータにおいて使用することができる統一的な構成要素として構成される。例えば、ある態様により、6コイルアクチュエータのためのコイルアセンブリは、3コイルアクチュエータのためのコイルアセンブリと同じである。さらなる態様において、当該コイルアセンブリは、それに連結された3個、6個、または9個のコイルを有するように構成される。さらなる態様において、本発明のすべての構成要素は、お互いに取り外し可能に連結することができる。ある態様において、すべての構成要素は、任意の数のマグネットおよびコイルを有するコイルアクチュエータにおいて使用可能かつ交換可能であるように製造することができる。
【0013】
いくつかの態様は、オンボード回路部品によって実行可能ないくつかの特徴(例えば、プログラム可能な位置決め、速度、または力、ならびに/あるいは首尾良く完了された1つもしくは複数のタスクまたは当該技術分野において公知の他のタスクを確認するための能力)を含み得る。さらなる態様において、当該リニアコイルアクチュエータは、磁場を発生させるための電気通信を受け取るように構成される。さらなる態様において、コイルによって発生された磁場は、リニアコイルアクチュエータに連結された電気接続部へ送達されたアンペア数によって直接制御される。
【0014】
[本発明1001]
1つまたは複数のマグネットを有するように構成されるマグネットハウジングを製造する工程であって、該マグネットハウジングが、1〜N個のコイルのうちの任意の1つを収容するように構成されたコイルアセンブリに連結されるように構成され、Nは、2以上の所定の整数であり、該マグネットハウジングが、該コイルアセンブリに連結されるコイルの数にかかわらず、該コイルアセンブリに連結されるように構成され、該コイルが、それらに電流が流されたときに該マグネットハウジング内に磁場を発生させるように構成される、前記工程と、
アクチュエータハウジングを製造する工程であって、該アクチュエータハウジングが、リニアガイドアセンブリに連結されたピストンを有し、該リニアガイドアセンブリが、磁場が発生した場合に該ピストンの一部が直線的に該アクチュエータハウジングの内外へと動くよう該ピストンを摺動可能に導くように構成され、該ピストンが、前記コイルアセンブリに連結され、該アクチュエータハウジングが、前記マグネットハウジングに連結される、前記工程と
を含む、リニアアクチュエータの製造方法。
[本発明1002]
コイルアセンブリを製造する工程をさらに含む、本発明1001のリニアアクチュエータの製造方法。
[本発明1003]
コイルアセンブリが、1個、3個、または6個のコイルのうちの任意の1つを収容するように構成される、本発明1002のリニアアクチュエータの製造方法。
[本発明1004]
マグネットハウジングおよびコイルアセンブリが、複数の異なるコイルセットと一緒に使用可能であるように製造され、各コイルセットが、所定の数のコイルを有する、本発明1002のリニアアクチュエータの製造方法。
[本発明1005]
ピストンが所望の直線力を実現できるよう所定の数のコイルと相互作用する所望の磁場を発生させるために、マグネットハウジングにおける1つまたは複数のマグネットが、所定の方向で該マグネットハウジングに連結されるように構成される、本発明1001のリニアアクチュエータの製造方法。
[本発明1006]
アクチュエータハウジングが、マグネットハウジングに連結されるようにさらに構成され、該マグネットハウジングが、1〜M個のマグネットのうちの任意の1つを含むように構成され、この場合、Mは2以上の整数である、本発明1001のリニアアクチュエータの製造方法。
[本発明1007]
マグネットハウジングが、アクチュエータハウジングに取り外し可能に連結されるように構成され、ピストンが、コイルアセンブリに取り外し可能に連結されるように構成され、かつ該コイルアセンブリが、該マグネットハウジングに取り外し可能に連結されるように構成される、本発明1001のリニアアクチュエータの製造方法。
[本発明1008]
コイルアセンブリの1つまたは複数のコイル内に位置決めされるように構成された中央ポールを製造する工程をさらに含む、本発明1001のリニアアクチュエータの製造方法。
[本発明1009]
磁場を発生させるために1つまたは複数の信号を受信するよう構成され、アクチュエータハウジングに連結されるように構成された電気接続部
を作製する工程をさらに含む、本発明1001のリニアアクチュエータの製造方法。
[本発明1010]
1つまたは複数のマグネットを有するマグネットハウジング;
該マグネットハウジングに連結されたコイルアセンブリであって、該コイルアセンブリが、1〜N個のコイルの任意の1つを収容するように構成され、この場合、Nは2以上の所定の整数であり、該マグネットハウジングが、該コイルアセンブリに連結されたコイルの数にかかわらず、該コイルアセンブリに連結されるように構成され、該N個のコイルが、それらに電流を流されたときに磁場を発生させるように構成される、前記コイルアセンブリ;
前記N個のコイルの中央部内に位置決めされた中央ポール;
前記N個のコイルを流れる電流を制御するための1つまたは複数の信号を受信するよう構成され、該N個のコイルに電気的に連結された電気コネクタ;および
前記コイルアセンブリに連結されるように構成されたピストンと、
該ピストンの一部がアクチュエータハウジングの内外へと直線的に動くことができるよう該ピストンを摺動可能に導くように構成され、該ピストンに連結されたリニアガイドアセンブリと
を含む、アクチュエータハウジング
を備える、リニアアクチュエータ。
[本発明1011]
コイルアセンブリが、1個、3個、または6個のうちの任意の1つを収容するように構成される、本発明1010のリニアアクチュエータ。
[本発明1012]
コイルアセンブリが、マグネットハウジングに移動可能に連結される、本発明1010のリニアアクチュエータ。
[本発明1013]
マグネットハウジングが、アクチュエータハウジングに取り外し可能に取り付けられるように構成される、本発明1010のリニアアクチュエータ。
[本発明1014]
N個のコイルが、コイルアセンブリに取り外し可能に取り付けられるように構成される、本発明1010のリニアアクチュエータ。
[本発明1015]
マグネットハウジングが、1〜M個のマグネットのうちの任意の1つを含むように構成され、この場合、Mは2以上の整数である、本発明1010のリニアアクチュエータ。
[本発明1016]
1つまたは複数のマグネットを有するマグネットハウジング;
該マグネットハウジングに連結されたコイルアセンブリであって、該コイルアセンブリが、N個のコイルを含み、該N個のコイルが、それらに電流が流されたときに磁場を発生させるように構成され、Nが1以上の整数である、前記コイルアセンブリ;
前記N個のコイル内に位置決めされた中央ポール;
前記N個のコイルの該電流を制御するために1つまたは複数の信号を受信するよう構成され、該N個のコイルに電気的に連結された電気コネクタ;ならびに
前記コイルアセンブリに連結されたピストンと、
該ピストンの一部がアクチュエータハウジングの内外へと直線的に動くことができるよう該ピストンを摺動可能に導くように構成され、該ピストンに連結されたリニアガイドアセンブリと
を含む、
前記マグネットハウジングに連結されている前記コイルアセンブリに連結されているコイルの数およびマグネットの数にかかわらず、該マグネットハウジングを収容するように構成された、アクチュエータハウジング
を備える、リニアアクチュエータ。
[本発明1017]
マグネットハウジングが、1〜N個のコイルの任意の1つを収容するように構成されたコイルに連結されるように構成される、本発明1016のリニアアクチュエータ。
[本発明1018]
コイルアセンブリが、1個、3個、または6個のコイルのうちの任意の1つを収容するように構成される、本発明1017のリニアアクチュエータ。
[本発明1019]
マグネットハウジングが、アクチュエータハウジングに取り外し可能に連結されるように構成され、ピストンが、コイルアセンブリに取り外し可能に連結されるように構成され、かつ該コイルアセンブリが、該マグネットハウジングに取り外し可能に連結されるように構成される、本発明1016のリニアアクチュエータ。
[本発明1020]
コイルアセンブリが、マグネットハウジングに移動可能に連結される、本発明1016のリニアアクチュエータ。
添付の図面および本明細書において提供される詳細な説明を参照することにより、当業者はこれらまたは他の態様をより容易に理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1(a)は、本発明の態様による、6個のコイルを有する例示的コイルアセンブリの側面図を示す。
図1(b)は、本発明の態様による例示的コイルの側面図を示す。
図1(c)は、本発明の態様による、6個のコイルを有する例示的コイルアセンブリの上面図を示す。
【
図2】
図2(a)は、本発明の態様による、コイルアセンブリに連結された例示的マグネットハウジングの側面図を示す。
図2(b)は、本発明の態様による、コイルアセンブリに連結された例示的マグネットハウジングの断面側面図を示す。
【
図3】
図3(a)は、本発明の態様による、コイルアセンブリに連結された例示的マグネットハウジングの側面斜視図を示す。
図3(b)は、本発明の態様による、コイルアセンブリに連結された例示的マグネットハウジングの上面図を示す。
【
図4】本発明の態様による、1個のコイルを有する例示的リニアコイルアクチュエータの断面側面図を示す。
【
図5】本発明の態様による、6個のコイルを有する例示的リニアコイルアクチュエータの断面側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
例示的態様の詳細な説明
以下の例示的態様の詳細な説明において、本明細書の一部を形成する添付の図面について言及するが、これには、本発明が実施され得る特定の態様が実例として示されている。他の態様を利用してもよく、ならびに本発明の範囲から逸脱することなく構造的変更を行うことも可能であることは理解されたい。
【0017】
いくつかの態様において、製造される部品のすべてまたは一部は、CNC旋盤、例えば、Hardingeモデル RS51MSYなど、あるいは構成要素の両端を機械加工する能力(例えば、サブスピンドルの移送によって)および加工品をフライス加工する能力を有する他の旋盤において機械加工することができる。いくつかの態様では、機械技術分野において公知の他の製造ツールが使用され得る。いくつかの態様により、各部品は、旋盤または他の製造ツールにおいて単一の操作で製造することができ、それにより、二次的な作業の必要性が減じられおよび/または排除される。本発明のいくつかの態様は、アルミニウム、鉄鋼、または当技術分野において公知の任意の材料から製造され得る。
【0018】
例示的コイルアセンブリ101を
図1に示す。6個のコイル102が、コイルハウジング104に取り付けられている。各コイル102は、ボビンの周囲を包む一連のループの状態で巻き付けられた導電性材料を含む。本発明の態様では、各コイル102は、単一の一体部品として機械加工され得る。さらなる態様では、複数のコイル102のセットは、単一の一体部品として機械加工され得る。電流が各コイルの導電性材料を通ると、磁場が発生する。磁場の大きさは、各コイル102に使われる巻数、および導電性材料を流れるアンペア数に対応する。
図1(a)〜(c)に示されている例示的態様は、コイルあたり74回の巻数を用いているが、コイルあたり任意の巻数を使用してもよいことが想到される。
【0019】
さらに、
図1(a)〜(c)に示されているコイル102は、29ゲージ銅線により1相あたりおよそ1.7オーム、6.8オームの抵抗を有し得る。当業者は、これらの仕様が単なる例示であることを理解するであろう。様々な仕様の任意のタイプの導電性材料を使用することができることが想到される。さらに、コイルは、電源に電気的に接続され得、および/または電気技術分野および機械技術分野において公知の任意の様式で互いに接続され得ることが想到される。
【0020】
さらなる態様において、コイルハウジング104は、任意の数のコイル102を含み得る。例えば、リニアアクチュエータのためにより小さいストロークが必要な場合、1個だけのコイル102を使用することが望ましい場合がある。コイル102は高価であるため、1個だけ使用することにより、コストが節約されるであろう。しかしながら、1個だけのコイル102の使用では、設定されたストローク値において提供される力は小さいであろう。したがって、大きなストローク値を必要とするタスクに対しては、2個以上のコイル102を有するリニアアクチュエータが所望され得る。
【0021】
一態様において、コイルハウジング104は、任意の数のコイル102に対してほぼ同じであるように機械加工され得る。すなわち、1個のコイル102のために機械加工されたコイルハウジング104は、6個のコイル102のために機械加工されたコイルハウジング104と同じである。したがって、コイルハウジング104における唯一の違いは、コイル102の数である。これにより、1種類のみのコイルハウジング104設計であって、任意の数のコイル102を有するリニアコイルアクチュエータに使用することができる設計を、単一の製造ランで機械加工することが可能となるであろう。機械加工におけるこの統一性により、製造コスト全体が節約される。
【0022】
いくつかの態様では、コイルハウジング104に収容することができるコイル102の数は、コイルハウジング104を製造する前に予め決めておくことができる。例えば、コイルハウジング104を、6個までのコイルを収容する能力を有するように製造することができる。
【0023】
製造コストの節約に加えて、メンテナンスコストも節約されるであろう。製造物における統一性により、部品はより容易に交換可能となるであろう。さらに、より単純で統一的なアクチュエータは、メンテナンス作業者がメンテナンスおよび修理するための訓練および説明書をあまり必要としない。したがって、メンテナンスに関連する追加のコストも避けられる。
【0024】
1個または複数のコイル102をコイルハウジング104上において直接機械加工してもよく、またはコイルハウジング104に取り外し可能に取り付けられ得るように別々に機械加工してもよいことが想到される。この融通性および統一性は、製造およびメンテナンスに関連するコストをさらに低減する。
【0025】
例示的コイルアセンブリ101の断面図を
図1(b)に示す。コイル102は、電流がコイル102内の導電性材料(例えば、銅など)を流れたときに磁場が発生し得るように構成される。コイル102の形状は、単に例示的であり、コイル102は任意の所望の形状であってもよいことが想到される。
【0026】
図1(c)は、例示的コイルアセンブリ101の下面図を示している。この構成において、コイルアセンブリ101は、
図2(a)に示されるような例示的マグネットハウジング206に、取り外し可能に位置され得るか、永続的に移動可能に連結され得るか、または移動可能に連結され得る。
図2(a)に示されるように、コイルアセンブリ101のコイルハウジング104の底部は、ピストン414に連結することができるように、マグネットハウジング206からはみ出し得る(
図4を参照のこと)。マグネットハウジング206は、
図2(a)におけるマグネットハウジング206の断面側面図に示されるように、1つまたは複数のマグネット208を含み得る。当該マグネット208は、1個または複数のコイル102と磁気的に相互作用するように構成される。
【0027】
図2(b)に示されるように、コイルアセンブリ101のコイルハウジング104上のコイル102は、マグネットハウジング206の向かい合った部分に位置された2つのマグネット208の間に位置決めすることができる。中央ポール210は、直線的往復運動が可能であるように1個または複数のコイル102の間に位置決めされる。任意の数のマグネット208をマグネットハウジング206内に位置させることができる。マグネット208は、任意の形状またはサイズであってもよく、かつマグネットハウジング206に取り外し可能に取り付けることができるか、または永続的に固定することもできる。
【0028】
マグネットハウジング206は、1種または複数種の設計に対してほぼ同じである基本部分であり得ることが想到される。例えば、マグネットハウジング206は、1個、3個、6個、または9個のコイル102を含むコイルハウジング104を収容するように作製され得る。マグネットハウジング206は、任意の数および組み合わせのコイル102間でほぼ同じであるように製造され得ることが想到される。したがって、マグネットハウジング206は、任意の数のコイル102を有する任意の数のアクチュエータ用に使用可能な同じ基本部品であり得る。
【0029】
統一的なマグネットハウジング206を有することの融通性により、アクチュエータの多くの異なるセットのために部品を製造することが可能となる。使用されるマグネット208およびコイル102の数に従って特定のストローク値および力を提供するためにマグネットハウジング206を使用するアクチュエータを構築することができる。多くの異なるアクチュエータにおいて使用可能なマグネットハウジング206を作製するために、単一の製造ランを使用することができる。単一の基本部品としてのマグネットハウジング206を有することにより、単一のマグネットハウジング206のみを作製すればよいので、コストが節約される。複数の部品を製造する場合、複数の設計を機械加工するために機械加工ツールを構成する必要がある。これは、コストと、おそらく複雑さとを増加させる。したがって、多くの異なるアクチュエータ設計のために使用可能である統一的なマグネットハウジング206により、製造コストが節約される。
【0030】
さらに、統一的な設計を有することで、メンテナンスコストが節約される。工場全体において標準化されている場合、不完全なマグネットハウジング206を、容易に取り替えることができる。さらに、標準化された構成要素は、理解し易く、かつ扱い易いので、メンテナンス作業者およびスタッフの訓練に関連するコストも削減され得る。設計における統一性により、作業者は間違いを犯しにくい。
【0031】
コイルアセンブリ101は、機械技術分野において公知の任意の方法を使用してマグネットハウジング206中に挿入することができ、かつ、マグネットハウジング206は、任意の形状であってもよいことが想到される。
図2(a)は、マグネットハウジング206の上部を通って挿入されたコイルアセンブリ101を示している。しかしながら、コイルアセンブリ101はマグネットハウジング206のいずれかの側部または底部から挿入してもよいことが想到される。
【0032】
図3(a)は、10個のマグネット308を有するマグネットハウジング306の斜視図を示している。中央ポール310は、直線的往復運動が可能なように、1つまたは複数のコイル302の間に位置される。永久マグネット308によって発生された磁気回路312を
図3(b)に示す。コイル302内の導電性材料に電流が流れると、マグネット308の磁場とコイル302とが相互作用して、ピストン414(
図4を参照のこと)を駆動させる。
【0033】
様々な態様において、マグネットハウジング306は、任意の数の磁気回路312を発生させるために任意の数のマグネット308を含んでいてもよい。コイル302内の導電性材料に電流が流れると、マグネットハウジング306のマグネット308は、コイルアセンブリ301によって挿入された任意の数のコイル302と相互作用して、磁場を発生させてピストン414(
図4)を駆動し得る。
【0034】
一態様において、マグネットハウジング306および/またはコイルアセンブリ300の任意の部品は、1つまたは複数のほぼ同じである基本部品から作製され得る。さらに、マグネットハウジング306および/またはコイルアセンブリ301の任意の部品は、お互いに統一的でない部品から作製されてもよい。例えば、ある態様では、コイルアセンブリ301は、仕様特有(すなわち、ストローク値、力など)である部品から作製され得るが、マグネットハウジング306は、任意の仕様(すなわち、ストローク値、力など)を有するアクチュエータに利用することができる部品から作製され得る。仕様特有な部品と相互作用するために、仕様特有でない一部品のうちの1つを有することにより、コストが節約され、かつ部品を現在のシステムに適合するように製造することが可能となる。前述において説明したように、様々なアクチュエータ間での部品および構成要素の統一性は、製造およびメンテナンスの両方における節約を提供する。
【0035】
コイルアセンブリ301は、さらに、マグネットハウジング306に、取り外し可能に取り付けられてもよく、あるいは永続的に連結されてもよい。この融通性により、単一のマグネットハウジング306を含む単一のアクチュエータは、ある特定のストローク値において異なる力を提供するように、変更および構成することができる。さらに、構成要素を取り外し可能に取り付けられるようにすることにより、システム全体ではなく、欠陥を有する構成要素1つだけを取り替えればよいので、メンテナンスコストを削減することができる。
【0036】
1個のコイル402を有するコイルハウジング404を用いる例示的低コストアクチュエータ400を
図4の断面側面図に示す。コイルハウジング404はピストン414に連結されており、そのため、コイルハウジング404が移動するときはピストン414も移動する。ピストン414は、リニアガイドアセンブリ416に摺動可能に取り付けられている。リニアガイドアセンブリ416は、ピストン414の動きを導いて、アクチュエータハウジング418の内外へのピストン414の直線的往復運動を可能にする。
【0037】
コイル402に電流を流すことにより、マグネット408と相互作用し得る磁場を発生させて、ピストン414をハウジング416の内外へと直線的に動かすことができる。ピストン414の動作の方向は、コイル402を流れる電流の極性に依存する。動作の力は、電流のアンペア数、磁気回路のサイズ、およびコイルの導電体の巻数に依存する。
【0038】
図4の態様の任意の構成要素は、異なる仕様を有するアクチュエータ間で統一的であるように作製され得る。例えば、
図4は、1個のコイル402を有するコイルアセンブリ400を有するマグネットハウジング406を示している。
図4の同じマグネットハウジング406は、任意の数およびタイプのコイル402を有するコイルアセンブリ400を収容することができる。
【0039】
同様に、中央ポール410、ピストン414、リニアガイドアセンブリ416、およびアクチュエータハウジング418は、統一的な部品から作製され得る。したがって、各アクチュエータのメンテナンス、修理、および製造のコストが低下し得る。各構成要素を標準化し、かつ様々なストローク、力、およびコイルのアクチュエータに使用されるように製造することができることが想到される。
【0040】
電気コネクタ420によって電気接続部が提供される。
図4のアクチュエータは、任意の数の電気接続部を含み得、かつ任意の数の電子制御シーケンスを含み得ることが想到される。さらに、例示的態様は、当技術分野において公知の任意の数のオンボードデジタル制御装置またはアナログ回路部品を含み得る。さらに、本発明の態様は、遠隔制御することにより、オンボード回路部品を減らして、アクチュエータのコスト全体を減らすことができることが想到される。
【0041】
図4の例示的態様は、高ストローク値を必要としない用途の場合に有用であり得る。
図4に示されているように、磁気回路およびストロークは小さい。磁気回路が小さいほど、所定の電流値あたりにおいて発生する力は大きい。磁気回路が小さいほど、必要な部品も少なく、かつ製造のために必要な原料も少ない。必要とする部品および材料が少ないことは、製造上の節約を提供し得る。したがって、
図4の例示的態様は、少ないコストで大きな力および小さなストロークを実現する。
【0042】
しかしながら、小さい磁気回路は、大きいストローク値に対して小さい力を実現する。例えば、
図4におけるピストン414のストローク距離が増加すると、磁気回路のサイズも増加するので、力は減少する。
図4の例示的態様のストロークを増加させると、用途において必要とされるよりも力は小さくなり得る。
【0043】
図4の態様より大きいストローク値を有する例示的リニアアクチュエータ500の断面図を
図5に示す。この例示的態様において、マグネットハウジング506は、10個のマグネット508と、コイルハウジング504上に6個のコイル502を有するコイルアセンブリ501とを含む。ピストン514は、コイルハウジング504に連結されている。ピストン514は、リニアガイドアセンブリ516に連結されている。ピストン514をリニアガイドアセンブリ516に取り付けることで、ピストン514がアクチュエータハウジング518の内外へと摺動可能に動くことが可能となる。6個のコイル502に電流を流すことによって磁場が発生し、当該磁場は、マグネット508と相互作用して、ピストン514を摺動可能に動かす。ピストン514の動作は、電流のアンペア数および極性に依存する。電力は、電気接続部520からリニアアクチュエータ500へと供給される。
【0044】
図5に示されているように、より強い磁場を発生させることにより、ピストン514の直線的な動作においてより大きな力が発生し得る。より大きな力およびより強い磁場は、リニアアクチュエータ500が、力を犠牲にすることなくより大きなストローク値を有することを可能にする。したがって、より大きなストロークが必要な場合には、より多くのコイル502を有することが好ましい場合がある。
【0045】
図5の態様は、異なるコイル502を有するリニアアクチュエータ500間で統一的であるように製造することができる、1つまたは複数の構成要素を有し得る。例えば、
図5のリニアアクチュエータ500の任意の一部は、別のものと交換可能であるように製造することができる。例えば、アクチュエータハウジング518は、任意の数のコイル502を有するコイルアセンブリ501を有するマグネットハウジング506に連結され得る。同様に、任意の数のコイル502は、アクチュエータハウジング518に連結することができるコイルアセンブリ501のコイルハウジング504に連結され得る。
【0046】
本発明の様々な態様は、1つまたは複数の制御回路部品を含み得る。さらに、本発明の態様は、遠隔地からの通信信号を受信するために1つまたは複数の接続を有し得る。さらに、本発明の態様は、電気接続部のみを含んでもよく、この場合、アンペア数は、別個の構成要素によって制御される。
【0047】
さらに、本発明の態様において任意の巻数を含むコイルを利用することができることが想到される。より多くの巻数のコイルは、より大きな力を発生させるが、より高価である。より少ない巻数のコイルは、発生させる力は小さいが、より安価である。さらに、コイルアセンブリは、任意の巻数の任意の数のコイルを収容するために統一的であってもよいことが想到される。
【0048】
さらに、本明細書において説明するコイルは、単一の一体部品として機械加工することができることが想到される。さらに、コイルは、任意のインピーダンス値を有する任意の導電性材料を利用することができることが想到される。
【0049】
さらに、本明細書において説明する任意の部品は、異なるコイルを有する複数のリニアアクチュエータに使用可能な、交換可能な構成要素として提供することができることが想到される。例えば、コイルアセンブリをマグネットハウジングと組み合わせることで、ある特定の値の力を提供することができることが想到される。当該組み合わせは、アクチュエータハウジングに取り付けることができる。コイルアセンブリおよびマグネットハウジングの異なる組み合わせも、同じアクチュエータハウジングに取り付けることができる。
【0050】
さらに、本発明の構成要素は、お互いに取り外し可能にまたは永続的に取り付けることができることが想到される。取り外し可能な取り付けまたは永続的な取り付けは、機械技術分野において公知の任意の方法によって為すことができる。さらに、本明細書において説明する1つまたは複数の部品は、単一の一体部品として機械加工することができることが想到される。
【0051】
さらに、ある特定の所定の量のコイルを有するアクチュエータ用に任意の構成要素を製造することができることが想到される。例えば、製造ランが、3個、6個、または9個のコイルを収容するように構成可能なマグネットハウジングを有するように、予め決めることができる。同様に、各部品は、所定のコイルパラメータを受け取るように製造することができる。任意の所定のコイルパラメータを使用することができることが想到される。
【0052】
上記において、本発明の様々な態様について説明してきたが、これらの態様は単なる一例として提示されているのであって、限定のためでないことは理解されるべきである。同様に、様々な図は、本発明のための一例の構成を表現し得ており、これらは、本発明に包含され得る特徴および機能性を理解するのに役立つ。本発明は、図示された一例の構成に限定されず、様々な代替の構成を使用して実践することができる。さらに、構成要素の図面は例示であり、他のものに対するある構成要素のスケールまたはサイズを表現するものではない。さらに、上記において、様々な例示的な態様および実践に関して本発明を説明しているが、個々の態様のうちの1つまたは複数において説明された様々な特徴および機能性は、それらを説明する特定の態様に対するそれらの適用に限定されるものではなく、それよりむしろ、そのような態様が説明されているか否か、ならびにそのような特徴が、説明される態様の一部であるように提示されているか否かに関係なく、本発明の他の態様の1つまたは複数に対して、単独において、またはなんらかの組み合わせにおいて適用することができることは理解されるべきである。したがって、本発明の広さおよび範囲は、上述の例示的態様のいずれかによって限定されるべきではない。