【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的は、本発明によれば、請求項1の特徴を有する外科クリップアプリケータにより達成される。
【0013】
前記口金はプラスチック材料から作られるため、前記クリップスアプリケータの、1回のみ使用されるべき部品を、費用効果的に製造することが可能である。他方で、前記ハンドル部及び前記閉鎖装置のような、より上質のコンポーネント、特に鋼鉄製のコンポーネントは再利用可能であり、従って、本発明による前記外科クリップアプリケータの費用対効果に更に貢献する。
【0014】
更に、前記口金を別に製造するためにで、前記プラスチック材料を特別に設計して特定の要求のために選択することができるため、特に前記クリップの閉鎖及びそのために必要な力の消費から生じる機械的要件を考慮に入れることができる。
【0015】
これに関連して、前記プラスチック材料は、特に、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイミド、及び液晶ポリマーから選択される。
【0016】
その際、これらのポリマーは、繊維強化型、特にガラス繊維強化型であって、繊維比率は特に約20〜約60重量%、更に好適には約30〜約50重量%とすることができる。
【0017】
特に、このようなプラスチックの口金は、射出成形することができ、従って、最も費用効果的に作られる。これらの口金は、いわゆる単脚クリップだけでなく、前記クリップを確実に閉鎖するために加えられなければならない変形力がおよそ2倍になるダブルシャンククリップを閉鎖することにも適している。
【0018】
2つの略平行なアームを備えたフォークの形状の前記口金を形成することが特に好都合であることが判った。これらのアームは、自由端にて、特にこれらの自由端上で一体にも形成され、特に射出成形により成形されるツール顎を担持する。
【0019】
また、フォーク形の口金は、前記口金が、弾性的に再度開き、前記ツール顎を、補助しなければならない更なる構造的要素なしに、開放及び待機位置へともたらすという更なる利点を有する。このことは、本発明による前記クリップアプリケータの製造のための部品の数を減らし、従って製造費用も減らす。
【0020】
前記外科クリップアプリケータの特に好適な実施形態は、前記ツール顎が、前記口金アーム上で枢動移動するように保持される口金を含む。この目的で、前記口金アームは、前記ツール顎に隣り合ったその領域に、互いに当接させることができると共に互いに当接している時に前記ツール顎用の枢動支承を形成する、支承要素を含む。前記支承要素は、前記口金アーム上の互いに向き合う面上に配置され、好ましくは自己心立て構造体である。
【0021】
本発明の更なる好適な実施形態において、前記口金アームは、前記ツール顎の反対側に位置するその外面に、隆起部を備える。これらの隆起部は、前記ツール顎の区域を強化し、被適用クリップに閉鎖力を安全に加えることを許容する。
【0022】
更に、これらの隆起部は、単純な閉鎖機構の実施を可能にする。この閉鎖機構では、前記閉鎖装置は摺動部を含み、この摺動部は、前記フォーク形の口金の周りを把持し、近位の第1位置から遠位の第2位置へと前記口金の長手方向に対して平行に変位可能である。その際、前記口金アームの前記隆起部は、前記摺動部の遠位端が係合する案内部として構成され、前記第2位置へ変位する時に前記ツール顎をその閉鎖位置に移す。
【0023】
この特徴により、特に、前記口金アームから前記ツール顎への移行領域における支承要素の使用に関連して、設計が機械的に非常に単純で効率的なものになる。更に、このことにより、小さいコンポーネント厚で済み、従って、最小限の材料消費で済む。
【0024】
好適な支承要素は相補的構造体であり、互いに当接する時に心出しされる。特に、前記支承要素はプラグ及びソケットとして構築される。
【0025】
前記口金の交換可能性の観点から、口金が、前記クリップ収納庫上で保持され、前記クリップ収納庫と共に交換可能であると好適である。従って、前記クリップ収納庫は、前記口金と共に組み立て、使用に備えて包装しておくことができるため、クリップ収納庫及び口金の交換を1回の操作で実行することができ、単なるクリップ収納庫の交換以上の消費を伴わない。
【0026】
このような場合、前記クリップを選び出して前記適用ツールの前記口金に送るための、詳細には未だ検討していない道具も、好ましくは、これらのクリップと共に交換される。
【0027】
本発明の更なる実施形態において、前記クリップ収納庫は、前記シャフト及び前記適用ツールの前記閉鎖装置と共に構造的ユニットとして構成される。この構造的ユニットは、分離可能かつ1ステップで交換可能であるように前記ハンドル部に接続可能であるため、前記ハンドル部の機械部品のみが再利用可能であって滅菌条件を受ける必要がある。
【0028】
前記クリップを確実に保持するために、前記ツール顎は、好ましくは、前記被適用クリップが前記適用ツールに1つずつ送られた後に収容される収容領域を含む。
【0029】
前記被適用クリップ用の前記収容領域は、いずれの場合も、前記クリップの前記脚部のうちの1つ用の当接面を含み、前記当接面は、少なくとも前記脚部の長さ部分の一部に亘って広がり、従ってこれらの脚部を案内する。
【0030】
本発明によるクリップアプリケータは、好ましくは、前記ツール顎が前記閉鎖位置にある時に前記クリップの前記脚部の接続領域又は頂部が収容される凹部が前記脚部用の前記当接面の後に続く収容領域を含む。
【0031】
このことは、前記収容領域がこの地点で広がり、従って、前記脚部間の閉鎖間隙の所要の寸法(通常は0.25mm以下であり、特には0.07mm〜約0.15mmである)に達するために、前記被適用クリップが前記頂部にて完全に圧縮される必要がないという利点を有する。
【0032】
一方で、前記被適用クリップの前記頂部を圧縮する過度の力を回避することにより、クリップを閉鎖するために力を加えねばならない執刀医にとって、力の消費が低減される。他方で、プラスチック材料製である前記口金への応力も低減されるため、前記設計及び前記プラスチック材料に関する材料の選択肢を、材料を節約して最適化することができる。
【0033】
好ましくは、前記当接面が、前記クリップの前記脚部の自由端の領域において後退部を備え、このため、前記クリップの前記脚部と前記ツール顎との間の物理的接触は、前記クリップを閉鎖するために要求される必要領域に限定されたままとなる。前記クリップがU形又はV形であるために、これらのクリップは、前記脚部の中間区域にて前記ツール顎と接触することで十分である。前記クリップ形状のために、その自由端に対する事前張力は閉鎖中に既に達成される。
【0034】
一方、前記当接面は、好ましくは、前記ツール顎が前記閉鎖位置にある時に前記脚部が前記ツール顎に中間区域のみで当接し、特に、前記ツール顎が前記閉鎖位置にある時に前記脚部が前記ツール顎にその長さ部分の約3分の1に亘って、特にその長さ部分の半分かそれより幾分長くに亘って当接するような寸法である。
【0035】
更に、前記ツール顎の前記収容領域の前記凹部は、前記クリップ脚部の閉鎖方向に対して垂直な深さ部分を有する。この深さ部分は、クリップ脚部の厚さ又は直径の半分以上にほぼ対応するものである。特に、前記凹部の前記深さ部分は、前記クリップの前記脚部の厚さ又は直径にほぼ等しい。
【0036】
クリップ脚部の厚さとは、前記クリップの閉鎖方向の方向におけるその広がりと理解されるべきである。
【0037】
前記凹部の長さについて、好ましくは、クリップ脚部の直径又は厚さのほぼ2倍以上が選ばれる。この凹部は、前記クリップ脚部の長手方向に対して平行な、前記クリップ脚部の接続領域を収容する。
【0038】
更に好適には、前記凹部の長さについて、クリップ脚部の直径又は厚さのほぼ4倍以下が選ばれる。
【0039】
従って、前記クリップが、荷重下でも、前記クリップアプリケータの前記ツール顎間のその位置に確実に固定されることが保証される。
【0040】
本発明による前記クリップアプリケータの更なる好適な実施形態において、前記当接面は案内要素を備える。この案内要素は、前記ツール顎内での、前記被適用クリップの整列を確実にする。
【0041】
単純なクリップ又は1脚クリップにおいて、この案内要素は溝として構成されることが多い。いわゆるダブルシャンククリップでは、前記案内要素は、平行な前記脚部間において、前記クリップの片側に寄りかかり、従って、前記ダブルシャンククリップの配向及び誘導を確実にする、突出部を含むことができる。それ故に、このことは、例えば平行な3つの脚部を備えたクリップの場合にも当てはまる。
【0042】
本発明のこれらの利点及び更なる利点を、以下で、図面を参照して更に詳細に説明する。