特許第5963812号(P5963812)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5963812
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】火力調節装置
(51)【国際特許分類】
   F23N 5/26 20060101AFI20160721BHJP
   F23K 5/00 20060101ALI20160721BHJP
【FI】
   F23N5/26 U
   F23K5/00 301Z
【請求項の数】3
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-149036(P2014-149036)
(22)【出願日】2014年7月22日
(65)【公開番号】特開2016-23876(P2016-23876A)
(43)【公開日】2016年2月8日
【審査請求日】2015年9月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106105
【弁理士】
【氏名又は名称】打揚 洋次
(72)【発明者】
【氏名】酒井 隆行
(72)【発明者】
【氏名】野々山 昌生
【審査官】 渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−285279(JP,A)
【文献】 特開2005−315541(JP,A)
【文献】 特開2012−072558(JP,A)
【文献】 実開昭50−009943(JP,U)
【文献】 特開平07−195930(JP,A)
【文献】 実公昭45−008586(JP,Y1)
【文献】 特開2016−011778(JP,A)
【文献】 実開昭58−108524(JP,U)
【文献】 特開平11−15547(JP,A)
【文献】 特開2003−166513(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23N 5/00− 5/26
F23K 5/00− 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右方向に揺動することによりガスバーナの火力を調節する火力調節レバーを備え、その火力調節レバーの先端につまみ部材が装着された火力調節装置において、上記火力調節レバーを樹脂で形成し、その火力調節レバーの先端に、先端側から揺動中心に向かって延びる片持ち梁状の係合片を、上下方向に撓むように設けると共に、その係合片の先端の下面に係合突起を形成し、火力調節レバーの先端に上記つまみ部材を装着した状態で、つまみ部材に形成した係合穴にこの係合突起が係合して、つまみ部材が火力調節レバーの先端から脱落しないように構成したことを特徴とする火力調節装置。
【請求項2】
上記係合突起は側面がテーパ面で構成され、火力調節レバーの先端につまみ部材を装着した状態で、上記係合片の復元力によって係合突起のテーパ面が係合穴の周縁に押接させることを特徴とする請求項1に記載の火力調節装置。
【請求項3】
上記火力調節レバーの先端の、つまみ部材によって覆われる範囲の内、揺動中心側に枠部を設け、その枠部内に上記係合片を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の火力調節装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右方向に揺動自在の火力調節レバーを備え、その火力調節レバーの先端につまみ部材が装着された火力調節装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上述のような火力調節装置の火力調節レバーは金属板を板金加工して形成しており、その火力調節レバーの先端に係合穴を形成していた(例えば、特許文献1参照)。そして、つまみ部材を樹脂で中空に形成し、このつまみ部材に形成したスリット状の取付穴に火力調節レバーの先端を挿入すると、つまみ部材の取付穴内に設けた係合突起が火力調節レバーの先端の係合穴に係合して、つまみ部材が火力調節レバーの先端から容易に脱落しないように構成されている。
【0003】
なお、火力調節倒置はコンロ装置内に組み込まれ、火力調節レバーの先端はコンロ装置の前面パネルに設けた横長の窓部を通って内側から手前側に向かって突出するように配設される。そして、つまみ部材はその突出した火力調節レバーの先端に対して、コンロ装置の外側から装着される。従って、火力調節装置を交換する場合など、つまみ部材を手前側に強く引くと、係合穴に対する係合突起の係合が解除されて火力調節レバーの先端からつまみ部材を取りはずることができる。また、コンロ装置の日常の使用時においても、前面パネルを掃除する際につまみ部材が邪魔になると、使用者が頻繁につまみ部材を火力調節レバーの先端に対して着脱する場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−285279号公報(図6図7
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、従来の火力調節レバーは金属製であるため、つまみ部材を着脱する際に、つまみ部材側の係合突起が係合穴の周縁で削られ、着脱を繰り返すと、火力調節時などにつまみ部材が火力調節レバーの先端から外れるおそれが生じる。
【0006】
一方、火力調節レバーを樹脂で形成すれば、このような不具合を解消することができるが、例えば火力調節レバーの先端に上下方向に撓むことができる片持ち梁状の係合片を、揺動中心側から先端側に向かって設け、その係合片の下面に係合突起を設けた場合、火力調節操作中につまみ部材が外れやすいという不具合が生じるおそれがある。
【0007】
図5を参照して、火力調節レバー100の先端に枠部101を設け、その枠部101内に、揺動中心側から先端側に向かう係合片102を設け、その係合片102の先端の下面に係合突起103を設けた場合、火力調節操作中につまみ部材に下向きの力を作用させると、その力によって枠部101が下方に撓むことになる。たわみ量は揺動中心から先端に向かって大きくなるので、係合突起103が形成されている付近では、枠部101が大きく下方に撓み、係合突起103よりも下方に撓むおそれがある。係合突起103が枠部101より下方に突出しているから、つまみ部材の係合穴に係合するので、枠部材101の方が下方に撓むと、係合突起103がつまみ部材から外れて、つまみ部材は容易に火力調節レバー100から外れてしまうことになる。
【0008】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、火力調節操作中につまみ部材に下向きの力が作用しても、つまみ部材が火力調節レバーから外れにくい火力調節装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明による火力調節装置は、左右方向に揺動することによりガスバーナの火力を調節する火力調節レバーを備え、その火力調節レバーの先端につまみ部材が装着された火力調節装置において、上記火力調節レバーを樹脂で形成し、その火力調節レバーの先端に、先端側から揺動中心に向かって延びる片持ち梁状の係合片を、上下方向に撓むように設けると共に、その係合片の先端の下面に係合突起を形成し、火力調節レバーの先端に上記つまみ部材を装着した状態で、つまみ部材に形成した係合穴にこの係合突起が係合して、つまみ部材が火力調節レバーの先端から脱落しないように構成したことを特徴とする。
【0010】
係合片を、先端側から揺動中心に向かって延びるように形成することによって、係合突起を、先端から揺動中心側に偏位した位置に設けることができる。そのため、係合突起が形成されている位置の変位量を火力調節レバーの先端の変位量より小さくすることができるので、係合突起とつまみ部材の係合穴との係合が解除されにくい。
【0011】
なお、係合突起を、つまみ部材の抜き差し方向に各々斜面を有する台形形状にすると、火力調節レバーに対してつまみ部材の横方向のガタが生じやすい。これに対して、上記係合突起は側面がテーパ面で構成され、火力調節レバーの先端につまみ部材を装着した状態で、上記係合片の復元力によって係合突起のテーパ面が係合穴の周縁に押接させるように構成すると、つまみ部材の抜き差し方向および左右方向のガタを解消することができる。
【0012】
なお、火力調節レバーの先端の、つまみ部材によって覆われる範囲の全域にわたる枠部を形成してその枠部内に係合片を形成すると、枠部の前後方向の寸法が長くなり、枠部の変位量が大きくなる。そこで、上記火力調節レバーの先端の、つまみ部材によって覆われる範囲の内、揺動中心側に枠部を設け、その枠部内に上記係合片を設けることにより、枠部の変位量を減少させることが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
以上の説明から明らかなように、本発明は、火力調節操作中につまみ部材に下向きの力が作用しても、火力調節レバー側の係合突起がつまみ部材側の係合穴から外れにくいので、火力調節操作中に火力調節レバーからつまみ部材が不用意に脱落することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】火力調節装置の外形を示す斜視図
図2】火力調節レバーからつまみ部材を外した状態を示す図
図3】火力調節レバーの先端の構成を示す図
図4】火力調節レバーの断面とつまみ部材の断面とを示す図
図5】本発明が解消する課題を有する構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1を参照して、1はコンロ装置に組み込まれる火力調節装置で有り、下部に形成したガスの導入部11から内部にガスを導入し、ノズル12から図外のガスバーナにガスを噴出するものである。このガスの噴出量は樹脂製の火力調節レバー13を左右方向に揺動することによって行う。この火力調節レバー13は火力調節装置1の本体上部に揺動自在に保持されており、手前側に位置する先端部にはつまみ部材2が装着されている。
【0016】
図2から図4を参照して、火力調節レバー13の先端には枠部14が形成されており、その枠部14からさらに先端側に延長部15が形成されている。一方、つまみ部材2は内部が空洞になっており、火力調節レバー13に装着する際には、これら枠部14と延長部15とを覆うように装着する。
【0017】
枠部14内には、先端部側から揺動中心A側に向かって片持ち梁状の係合片16が形成されている。この係合片16は断面が横方向に長手の長方形をしており、従って、上下方向に弾性的に撓むことができる。また、係合片16の先端の下面には円錐台形状の係合突起17が形成されている。なお、係合突起17は円錐台形状であるから、側面はテーパ面になっている。
【0018】
一方、つまみ部材2の下面には係合穴21が形成されており、つまみ部材2を火力調節レバー13に装着する際、つまみ部材2を先端側から揺動中心Aに向かって押し進めると、係合片16が上方に反り、さらにつまみ部材2を進めると、係合穴21に係合突起17が嵌入する。その際、係合片16は完全に元の水平な状態に戻るのではなく、若干上方への反りを残した状態になるように、係合突起17及び係合穴21の直径を設定する。これによって、係合突起17は係合穴21の周縁に押接されるので、係合穴21は係合突起17に対して水平方向の全方向に対してがたつくことなく係合する。また、延長部15がつまみ部材2の奥でつまみ部材2に保持されるように構成しておけば、延長部15と係合突起17とのスパンでつまみ部材2が保持されることになるので、さらにがたつきを防止することができる。
【0019】
そして、上記構成であれば、火力調節操作中において、つまみ部材2に下向きの力が作用し、枠部14及び延長部15が下方に撓んでも、係合突起17は延長部15よりも揺動中心側に位置しているのでたわみ量が少なく、係合突起17が係合穴21から外れることはない。
【0020】
なお、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもかまわない。
【符号の説明】
【0021】
1 火力調節装置
2 つまみ部材
13 火力調節レバー
14 枠部
15 延長部
16 係合片
17 係合突起
21 係合穴
図1
図2
図3
図4
図5