【文献】
John E. Madias,Intracardiac (superior vena cava/right atrial) ECGs using saline solution as the conductive medium for the proper positioning of the Shiley hemodialysis catheter: is it not time to forego [correction of forgo] the postinsertion chest radiograph?,Chest,American College of Chest Physicians,2003年12月,vol.124, no.6,pp.2363-2367
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記患者の血管の体内非結像超音波情報を提供するように構成された、上記細長い本体に設けた非結像超音波トランスデューサをさらに備えていることを特徴とする、請求項1に記載の血管内装置。
上記プロセッサは、上記非結像超音波トランスデューサからの信号と上記血管内心電図リード線からの信号とを受信して処理するように構成されていることを特徴とする、請求項2に記載の血管内装置。
上記血管内心電図リード線からの信号に応答して、上記非結像超音波トランスデューサを駆動するように構成された、上記非結像超音波トランスデューサに接続されたドライバをさらに備えていることを特徴とする、請求項2に記載の血管内装置。
上記ドライバは、複数の非結像超音波送信モードで上記非結像超音波トランスデューサを駆動するように構成されていることを特徴とする、請求項5に記載の血管内装置。
さらに、上記出力装置は、上記プロセッサで処理された情報の結果に基づいて、上記患者の血管内での血液流が上記細長い本体の末端から離れる方向の流れであることを表示するように構成されていることを特徴とする、請求項3に記載の血管内装置。
さらに、上記出力装置は、上記プロセッサで処理された情報の結果に基づいて、上記患者の血管内での血液流が上記細長い本体の末端に向かう方向の流れであることを表示するように構成されていることを特徴とする、請求項3に記載の血管内装置。
上記プロセッサは、静脈血流特性パターンを決定することにより、上記血管内心電図リード線からの信号を受信して処理するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の血管内装置。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
必要とされているのは、誤って配置することによる危険やX線画像にかかる費用を削減するためにカテーテルのガイダンスと配置を最適化する方法と装置である。
【0025】
また、放射線又はその他の外部画像方式を用いてカテーテルの位置を確認する、医療サービス提供者又は放射線診断部や外科以外の医療環境において、安全にカテーテルを案内し配置するために利用されるカテーテルの案内及び配置に関する必要性が残っている。このように、医療技術の分野では、血管系一般にカテーテルやその他の器具を配置し、案内し、設置するための器具、装置、及び方法が求められている。また、医療技術の分野では、関心のある血管系システムに特有な性質や属性から生じる問題を解消するために、血管系にカテーテルやその他の器具を配置し、案内し、設置する器具、装置、及び方法が必要とされている。本発明は、血流や血管系で測定されたECGなどの生理学的パラメータを利用して上述した制約を解消するもので、その生理学的パラメータとそれらの関係は血管内装置が配置されるべき血管系の場所に固有であるということに基づいている。本発明は、血管系の所定場所に固有の生理学的特徴を同定する装置と、その生理学的特徴に基づいて血管内装置をその場所に案内する方法を記載するものである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
本発明の一形態は、静脈内アクセス及びガイダンスシステムを含む。
【0027】
このシステムは、
患者の血管系にアクセスするように構成されて細長いフレキシブル(柔軟)な部材と、
細長いフレキシブルな部材の末端に配置され、生体の非結像超音波又は近赤外光を用いて、患者の血管の血管内心電図信号及び血流プロファイル情報を提供し、温度測定値、圧力測定値を提供するように構成されたセンサ、及び血液速度情報を提供する測定値を提供するその他のセンサと、
血流速度情報と、センサから提供された患者の血管の血管内心電図信号を受信し、処理し、関連付けるとともに、患者の血管内の細長いフレキシブルな部材の末端の位置に関する位置情報を提供するプロセッサと、
プロセッサからの位置情報を出力するように構成された出力装置を有する。
【0028】
幾つかの実施例では、細長いフレキシブルな部材は、カテーテル、ガイドワイヤ、及び/探り針を提供するように構成されている。
【0029】
他の実施例では、装置は、患者を治療するように、又は、別の装置のための血管アクセス部材となるように、構成されている。
【0030】
別の実施例では、システムは、細長いフレキシブルな部材は患者の血管内に留めながら、細長いフレキシブル部材から取り外し可能にセンサを取り外すように構成されたセンサ取り付き機構を有する。
【0031】
別の実施例では、システムは、プロセッサが、センサによって提供された、生体の非結像系超音波情報と患者の血管系の血管内心電図信号を処理して、患者の血管内構造の近傍にあるセンサからの出力情報を表示するように構成されている。
【0032】
他の実施例では、プロセッサは、生体内非結像系超音波情報と患者の血管系の血管内心電図信号を処理して、患者の血管内の所望方向に関する細長いフレキシブル部材の移動を示す出力情報を表示する。代わりに、プロセッサは、血流方向、血液が流れる速度、(例えば、最も高い、最も低い、平均速度)、血流特性パターン、圧力特性パターン、Aモード情報、流れの優先的な非ランダム方向、血管内心電図を特徴付ける種々の波形や群の形状(例えば、P波、QRS群、T波、ピークツーピーク振幅、絶対及び相対振幅変化、その他、血管内ECGの独特な要素)からなる群から選択されたパラメータに基づいて、生体非結像系超音波情報と患者の血管系の血管内心電図信号を処理するように構成されている。
【0033】
そのようなパラメータは、機能的挙動と生理学的パラメータ測定値に基づいて、血管内の場所を検出する信頼性を向上するために、個別に又は組み合わせて利用される。例えば、洞房結合の近くの洞房結節又はその近傍を示すP波の変化が、洞房結合を示す静脈血流特性パターンと一緒に利用される。さらに、そのようなパラメータ挙動は、血管内位置を示す。例えば、血流特性パターンの明確な脈動変化は、内頸静脈内の位置を示す。本発明の別の形態では、システムはさらに、カテーテル、探り針、又はガイドワイヤ電極を有し、それらは血管部材を操縦し、センタリングし、血管壁から血管内部材を離すための機構として利用できる。
【0034】
本発明の他の形態は、体の血管内に器具を位置付ける方法を含む。
【0035】
この方法は、
体の血管系にアクセスする工程、
体の血管系に器具を位置付ける工程、
超音波信号を体の血管系に送信するために該器具を使用する工程、
2〜20cm/秒の間の流速を示す血管からの反射超音波信号を受信するために該器具を用いる工程、
心臓の血管内電気活動を測定するために該器具を用いる工程、
一つ又は複数のパラメータとそれらの時間的挙動を、血流方向、血流速度(例えば、最も高い、最も低い、平均の速度)、血流特性パターン、圧力特性パターン、Aモード情報、流れの優先的な非ランダム方向、血管内心電図を特徴付ける種々の波形や群の形状(例えば、P波、QRS波、T波、ピークツーピーク振幅、絶対及び相対振幅変化、血管内ECGの他の独特な要素)の群から求めるために反射超音波と心電図信号を処理する工程、
一つ又は複数の予め決められたパラメータを用いて血管内で該器具を前進させる工程を有する。
【0036】
他の実施例では、反射超音波信号と血管内心電図信号を処理するとともにそれらを関連づけて、体内の洞房結合及びその他の特定の場所に対する該器具の位置を求める処理が行われる。本発明の他の形態では、器具を位置付けるための特定の目標血管が含まれる。例えば、その特定の構造は、心臓の弁、血管壁、心臓壁、心臓のペースメーカ節である。本発明の他の形態では、その方法は、血管内又は血管内装置のルーメンの障害構造を特定する工程を含み、その構造は、血管内で血管内装置を前進させることや、装置のルーメンを通して装置(payload)を供給することを阻害するもので、例えば、血液の凝固である。
【0037】
本発明の他の形態では、その方法は、体の血管内に装置を固定する位置を決定するために器具を使用し、該器具で求めた位置に装置を維持するために体に装置を固定する工程を含む。
【0038】
その方法の他の形態では、その方法は、装置の現在の位置を計算するために器具を使用し、装置の現在の計算された位置を器具で決められた位置と比較して、該器具によって求めた位置にその装置があるか否かを求めることを含む。
【0039】
その方法の他の形態では、その方法は、上大静脈の3分の1の範囲内にある器具の位置を求めるために、反射超音波信号と血管内心電図を処理することを含む。
【0040】
その方法の他の形態は、冠状動脈洞に対する右心房内の器具の位置を求めるために、反射超音波信号と血管内心電図を処理することを含む。
【0041】
他の形態では、その方法は、肺動脈に対する左心房内の器具の位置を求めるために、反射超音波信号と血管内心電図を処理することを含む。
【0042】
一つの実施例では、上述の方法は、以下のステップを有する。
【0043】
1.少なくとも一つのドップラーセンサと血管内ECGセンサを有するセンサ付き血管内装置が、血管アクセス部を介して患者の血管に配置される。基準ECGと基準血液速度プロファイルは、A1の場所の血管で取得されて、システムに表示、及び/又は、記憶される。
【0044】
具体的に、一つ以上の以下の生理学的測定値が考慮される。血流速度プロファイル、最も高い、最も低い、平均の血液速度、P波振幅、QRS群振幅、P波とQRS群の振幅の比率。
【0045】
2.センサ付き血管内装置は、血管内を場所A2に前進させる。場所A1で解析されたものと同一のパラメータが再び解析される。
【0046】
3.複数のアルゴリズムが適用され、本発明で説明するように、場所A2における情報と場所A1における情報が比較される。
【0047】
4.また、場所A2での情報は、本発明で説明するように、そのような情報と毛管内の場所との間の関係に関する知識ベースに含まれる情報に対して比較される。
【0048】
5.本発明で説明するように、解剖学的位置との相関を得るために、判断基準が処理された情報に適用される。別の実施例では、ECGのP波、及び/又はQRS群が、心臓の脈拍のセグメントに対してのみ解析を行い、場所特定の情報と精度の信頼性を高めるために、血流速度情報の取得及び/又は解析を制御するために使用される。
【0049】
本発明の一つの実施例は、以下の要素の幾つか又は全てを含む血管アクセス及びガイダンスシステムである。すなわち、基端と末端を有する細長い本体、患者の血管の生体非結像系超音波情報を提供するように構成された細長い本体上の非血像超音波トランスデューサと、細長い本体が血管内にあるときに血管内心電図リード電気検出セグメントが患者の生体心電図信号を提供する位置にある細長い本体上の血管内心電図リード線と、非結像血管内トランスデューサからの信号と血管内心電図リード線からの信号を受信し処理するように構成されたプロセッサと、プロセッサで処理された情報の結果を表示するように構成された出力装置を有する。
【0050】
これらの要素は、ガイダンスシステムの適用に応じて改変又は除去してもよい。
【0051】
出力装置は、患者の血管内にある細長い本体の位置に関連する結果を表示する。
【0052】
プロセッサは、非結像超音波トランスデューサからの信号を処理し、非結像超音波トランスデューサの視野内にある構造の有無に関連した情報を出力装置に表示するように構成されている。プロセッサで処理された情報の結果は、生体の非結像系超音波情報と生体の心電図情報に基づいて、血管内における細長い本体の位置と移動の表示を有する。
【0053】
血管内アクセス及びガイダンスシステムは、心電図信号に応答して超音波トランスデューサを駆動するように構成された超音波トランスデューサに連結されたドライバを含む。
【0054】
超音波トランスデューサに連結されたドライバは、複数の超音波送信モードで超音波トランスデューサを駆動するように構成されている。
【0055】
血管内アクセス及びガイダンスシステムは、血管内心電図リード線の末端側に配置された細長い本体上の第2の血管内心電図リード線を有し、プロセッサは該第2の血管内心電図リード線からの信号を受信し処理するように構成されている。
【0056】
また、プロセッサは、血管内心電図リード線からの信号と第2の血管内心電図リード線からの信号を比較するように構成されている。一つの形態では、血管内心電図リード線からの信号は目標心電図信号を含み、第2の血管内心電図リード線は基準心電図信号を含む。一つの形態では、目標心電図信号と基準心電図信号は、ECG、EMG、EEG若しくはそれらの組み合わせに関連している。
【0057】
血管内アクセス及びガイダンスシステムは、血管内の生理学的パラメータを検出するための別のセンサを有し、このセンサは細長い本体に沿って配置される。プロセッサは、該別のセンサからの信号を受信し処理するように構成されている。血管内の生理学的パラメータを検出するための該別のセンサは、例えば、圧力センサ、又は光学センサである。
【0058】
プロセッサは、静脈血流方向、静脈血流速度、静脈血流特性パターン、圧力特性パターン、Aモード情報、及び優先的な非ランダム方向の流れからなる群の少なくとも一つを含む非結像超音波トランスデューサからの信号を受信して処理し、また、心電図信号、P波パターン、QRS群パターン、T波パターン、EEG信号、及びEMG信号からなる群の少なくとも一つを含む血管内心電図リード線からの信号を受信して処理するように構成されている。
【0059】
他の形態では、血管内アクセス及びガイダンスシステムは、非結像超音波トランスデューサから受信した信号と血管内心電図リード線から受信した信号を記憶ように構成されたプロセッサを有する。プロセッサは、血管内心電図リード線から受信した信号に対応する非結像超音波トランスデューサから受信した記憶信号の一部を処理するように構成されている。血管内心電図リード線から受信する信号は、P波を含む。
【0060】
本発明の一形態によれば、血管内装置は、基端と末端を有する細長い本体と、細長い本体上の非結像超音波トランスデューサと、血管内装置が血管内にあるときに血管内心電図リード線が血液と接する位置に設けた細長い本体上の血管内心電図リード線を有する。一つの形態では、血管内心電図リード線は、細長い本体末端に配置される。
【0061】
追加的に又は代替的に、血管内心電図リード線の電気検出セグメントは、細長い本体末端の3cm以内、非結像超音波トランスデューサの3cm以内、及び/又は非結像超音波トランスデューサの基端に配置される。
【0062】
血管内装置の他の形態では、装置は、細長い本体上に設けた第2の血管内心電図リード線を有する。該リード線の位置は、血管内装置が血管内にあるときに血管内心電図リード線が血液と接する位置である。追加的に又は代替的に、第2の血管内心電図リード線の電気検出セグメントは、血管内意心電図リード線から約5cmの場所に配置されるか、または、細長い本体の末端から約5cmの場所に配置される。
【0063】
血管内装置の他の形態では、第2の血管内心電図リード線の電気検出セグメントは、血管内心電図リード線が目標の心電図信号を検出しているときに、第2の血管内心電図リード線が基準心電図信号を検出するように、血管内心電図リード線から離れた所定距離の位置、血管内心電図リード線が上大静脈にあるときに第2の血管内心電図リード線が上大静脈の外にあるように上大静脈の長さに関連した距離に配置される。その結果、血管内心電図リード線が心臓からの目標の心電図信号を検出するように配置されている場合、第2の血管内心電図リード線の電気検出セグメントは、比較用の基準ECG信号を検出するよう配置される。または、血管内心電図リード線の電気検出セグメントが脳からの目標心電図信号を検出するように配置されている場合、第2の血管内心電図リード線の電気検出セグメントは、比較用の基準EEG信号を検出するように配置される。または、血管内心電図リード線の電気検出セグメントが筋肉からの目標心電図信号を検出するように配置されている場合、第2の血管内心電図リード線の電気検出セグメントは、比較用の基準EMG信号を検出するように配置される。
【0064】
血管内装置の他の形態では、血管内心電図リード線は、細長い本体内への収納状態から細長い本体の外側の展開状態に移動可能である。一つの形態では、収納された血管内心電図リード線は、血管内装置の末端を曲げる。また、血管内心電図リード線が収納状態にある場合、電気検出セグメントは心電図信号を検出するように配置される。
【0065】
血管内装置の一実施例は、細長い本体の基端を方向付けるための血管内リード線に接続された操縦要素を有し、その操縦要素は細長い本体の末端にトルクを伝える。
【0066】
血管内心電図リード線の一実施例は、使用時に、細長い本体の周りを少なくとも部分的に伸びており、組織に傷を付けない先端を有する。
【0067】
一つの形態では、血管内装置は、形状記憶合金から形成された血管内心電図リード線を有する。追加的に又は代替的に、血管内心電図リード線は、超音波センサを血管壁から遠ざけるために使用されるように構成されている。
【0068】
他の形態では、血管内装置は被覆された金属網状構造を有し、金属網状構造の被覆の一部が除去されており、露出した金属網状構造が血管内心電図リード線電気検出セグメントとして機能する。
【0069】
他の形態では、血管内装置は、血管内装置の末端に組織を傷付けない先端を有する。一つの形態では、組織を傷付けない先端は超音波レンズを有し、それは例えば拡散レンズである。
【0070】
血管内装置は、細長い本体に設けた開口と、開口と細長い本体の基端に接続された細長い本体内のルーメンを有する。
【0071】
血管内装置は、生理学的パラメータを測定するために、血管内装置に別のセンサを有する。該別のセンサは、生理学的パラメータが血管内で検出された光学特性に関連している場合に使用する光学センサである。該別のセンサは、生理学的パラメータが血管内で取得された圧力測定値に関連している場合に使用する圧力センサである。該別のセンサは、生理学的パラメータが血管内で検出された音響信号に関連している場合に使用する音響センサである。
【0072】
細長いフレキシブルな部材は、カテーテル、ガイドワイヤ、又は探り針のような血管内装置と協働して動作するように構成してもよい。
【0073】
また、細長いフレキシブルな部材は、患者に治療材料を供給するように構成してもよいし、別の装置を血管内にアクセスさせるように構成してもよい。
【0074】
一つの形態では、体の血管内に血管内装置を配置する方法は、血管内装置を血管内に前進させ、血管内装置の非結像超音波トランスデューサを用いて非結像超音波信号を血管内に送信することにより行われる。次に、非結像超音波トランスデューサで反射超音波信号を受信し、血管内心電図信号を血管内装置のセンサで検出する。次に、非結像超音波トランスデューサで受信した反射超音波信号とセンサで検出された血管内心電図信号を処理する。最後に、処理工程に基づいて、血管内装置を位置付ける。
【0075】
体の血管内に血管内装置を配置する方法は、適用に応じて又は実行する処理に応じて、追加の工程又は改変された工程を含む。ここで説明するガイダンスと位置付けを行うために、数々の追加の工程を設けてもよいし、それらを組み合わせて使用してもよい。追加の工程は、体に挿入された血管内装置の長さが手術前に推定された装置の長さに等しいことを確認する工程、及び/又は、体に挿入される血管内装置の長さをシステムに入力する工程を含む。また、血管内心電図信号を患者に配置されたセンサで検出する工程を追加してもよい。
【0076】
そのセンサは患者に取り付けるか、血管内装置に第2のセンサを設ける。装置又は患者に設けたセンサからの血管内心電図信号を装置に設けた第2のセンサからの血管内心電図信号と比較する工程を追加してもよい。
【0077】
処理方法とアルゴリズムは、ガイダンス、配置、関係付けに有効な重要又は独特な特性を特定するために、改変してもよいし、組み合わせてもよい。その方法は、超音波及び/又は心電図信号情報を処理するために、異なる又は特注のソフトウェア又はプログラムを含む。処理工程は、洞房結合を特定するため、又は速度プロファイルの最も高い平均速度を求めるために、反射超音波信号を処理することを含む。
【0078】
処理工程は、血管内心電図信号を処理して、心電図群におけるピークツーピーク振幅変化、心電図におけるQRS群のピークツーピーク振幅変化、心電図におけるR波のピークツーピーク振幅変化、心電図におけるP波のピークツーピーク振幅変化を求めること、また、追加的に又は代替的に、超音波情報を取得及び/又は処理するためのトリガーとして心電図情報を使用することを含む。
【0079】
処理方法とアルゴリズムは、体の骨格構造又は位置に対する血管内装置の位置を求めるために、重要な又は独特な特性を特定するために改変又は組み合わせてもよい。これらの方法の例は、洞房結合、洞房結節、上大静脈、内頸静脈、及び鎖骨下静脈に対する血管内装置の位置を求めるための処理を行うことを含む。
【0080】
体の血管内に血管内装置を配置する方法はさらに、体の血管内に装置を固定する場所を求めるために血管内装置を用いること、また、血管内装置で求めた位置に装置を維持するために装置と共に血管内装置を体に固定することを含むように改変してもよい。体の血管内に血管内装置を配置する方法は、装置の現在の位置を計算する工程と、計算された現在の装置の位置を処理工程で示された位置と比較する工程を含む。その方法の工程は、血管内装置を所望の場所に配置するために、全体として又は部分的に任意の順序で又は繰り返し行うことができる。例えば、体の血管内に血管内装置を配置する方法は、血管内装置が冠状静脈洞に対して右心房内に配置されるまで、上記処理工程と配置工程を実行することを含む。代わりに、体の血管に血管内装置を配置する方法は、血管内装置が肺静脈に対して左心房に配置されるまで、上記処理工程と配置工程を実行することを含む。代わりに、体の血管に血管内装置を配置する方法は、血管内装置が大動脈内に配置されるまで、上記処理工程と配置工程を実行することを含む。
【0081】
この形態は、例えば、処理工程の結果を表示する追加の工程を含む。処理工程はまた、静脈血流方向に関する情報を含む。静脈血流方向は、センサに向かう方向の流れと、センサから離れる方向の流れがある。追加的に又は代替的に、処理工程の結果は、静脈血流速度に関連した一つ以上の情報、すなわち、静脈血流特性パターンに関連した情報、圧力特性パターンに関連した情報、超音波Aモード情報に関連した情報、反射超音波内の優先的な非ランダムな流れの方向に関連した情報、脳の電気的活動に関連した情報、筋肉の電気的活動に関連した情報、心臓の電気的活動に関連した情報、洞房結節の電気的活動に関連した情報、及びECGから心臓の電気的活動に関する情報のいずれかを含む。
【0082】
他の形態では、表示工程は、装置の位置の視覚的表示を含むように改変できる。
【0083】
表示工程は、装置の位置を視覚的又は色表示する、又は装置の位置を示す音声表示と組み合わせて表示するように改変してもよい。
【0084】
体の血管内に血管内装置を配置する方法は、センサで受信された血管内心電図信号に同期して反射超音波信号を収集する工程を含むように改変できる。
【0085】
別の形態は、例えば、血管内心電図が、心臓、脳、筋肉からの電気的活動を含む場合に可能である。収集工程は、生理学的行為に対応するようにタイミングが合わされる。例えば、収集工程は、PR期間中に同期して行われるか、P波に一部に同期して行われる。
【0086】
EEG、ECG、又はEMG電位図の他の部分は、装置のセンサ又は患者のセンサからの情報を収集する、処理する、及び/又は記憶するタイミングを取るため利用される。体の血管内に血管内装置を配置する方法の一形態では、送信工程、受信工程、及び処理工程が、選択された血管内心電図信号が検出されたときだけ実行される。方法の一形態では、選択された血管内電気信号は、ECG波の一部である。方法の他の形態では、選択された血管内電気信号は、EEG波の一部である。方法の他の形態では、選択された血管内電気信号は、EMG波の一部である。
【0087】
体の血管内に血管内装置を配置する方法は、反射超音波内の非結像超音波情報を利用して血管内の構造を特定することを含む。一つの形態では、血管内の構造を特定するためにAモード超音波を使用する。別の形態では、該構造近傍の流れパターンを特定するためにドップラー超音波情報を使用する。
【0088】
体の血管内に血管内装置を配置する方法では、処理工程は、選択された心電図トリガー信号に対応する反射超音波信号の一部でのみ実行される。この方法は、例えば、選択された心電図トリガー信号がECG波の一部、EEG波の一部、EMG波の一部である場合に採用される。
【0089】
体の血管内に血管内装置を配置する方法では、処理工程は、血管内装置から遠ざかる方向の流れエネルギーを血管内装置に向かう方向の流れエネルギーを比較することによって反射超音波信号を処理するように改変できる。一つの形態では、比較のために、2cm/秒〜25cm/秒内の血流に関連した流れエネルギーを選択する。
【0090】
他の形態では、体の血管内に血管内装置を配置する方法は、反射超音波を処理して流れパターンの脈動流の指標を検出する工程を含む。脈動流の指標は、多数の異なるパラメータのいずれであってもよい。脈動流の指標には、静脈流パターン、動脈流パターン、又は心臓の心房機能である。
【0091】
体の血管内に血管内装置を配置する方法は、P波の相対振幅を心電図の他の一部の相対振幅と比較するために血管内心電図信号を処理する工程を含むように処理工程を改変してもよい。一つの形態では、心電図の別の一部は、QRS群を含む。処理工程は、血液の速度プロファイルを求めるために反射超音波を処理すること、また、血管内心電図の形状を求めるために検出血管内電気信号を処理することを含むように改変できる。処理工程は、血管内での血管内装置の位置を求めるために、血液の流れ速度プロファイルと血管内心電図の形状を関連付ける工程を含むように改変できる。
【0092】
血管内アクセス及びガイダンスシステムの一形態は、
患者の血管にアクセスできるように構成された細長いフレキシブルな部材と、
細長いフレキシブルな部材の末端に配置され、患者の血管と心臓の生体非結像超音波情報を提供するように構成されたセンサと、
細長いフレキシブルな部材の末端に配置され、患者の血管と心臓の生体電気信号(心電図)を提供するように構成されたセンサと、
生体の非結像超音波情報と、上記センサから提供された患者の血管と心臓の心電図情報を受信して処理し、また、患者の血管内と心臓内に細長いフレキシブルな部材の末端を配置するための位置情報を提供するように構成されたプロセッサと、
及び/又は、プロセッサからの位置情報を出力するように構成された出力装置のいずれかを含む。
【0093】
一つの形態では、血管内アクセス及びガイダンスシステムで使用されるプロセッサは、
センサで提供された患者の血管系の生体非結像超音波情報を処理して、出力情報に、視野内に構造と対象物を表示すること、
生体の非結像超音波情報と患者の血管系の心電図情報を処理して、出力情報に、患者の血管内の所望方向に関する細長いフレキシブルな部材の移動を示すこと、
静脈血流方向、静脈血流速度、静脈血流特性パターン、圧力特性パターン、Mモード情報及び優先的な非ランダム方向の流れ、心電図信号、P波パターンQRS群パターン、T波パターンからなる群から選択されたパラメータに基づいて、患者の血管系の生体非結像超音波情報を処理することのいずれかを含む。
【0094】
血管内アクセス及びガイダンスシステムは、追加のセンサを備えていてもよい。この場合、センサと2つ以上の追加のセンサは、細長いフレキシブルな部材に取り付けられて、フレキシブルな部材に沿った複数の場所で測定を行う。血管内アクセス及びガイダンスシステムは、取得データから得られたフィードバック情報に応答して、装置先端を方向付ける操縦要素を有する。血管内アクセス及びガイダンスシステムは、取得データから得られたフィードバック情報に応答して、装置先端を方向付けるトルク制御部を有する。
【0095】
一つの形態では、体の血管系に器具を配置する方法は、
体の血管にアクセスする工程、
体の血管内に器具を配置する工程、
体の静脈系に超音波信号を送信するために器具を使用する工程、
2〜20cm/秒の間の流れ速度を示す血管からの反射超音波信号を受信するために器具を使用する工程、
心臓の洞房結節の近傍を示す血管内心電図を記録するために器具を使用する工程、
静脈血流方向、静脈血流速度、静脈血流特性パターン、圧力特性パターン、Aモード情報及び優先的な非ランダム方向の流れ、心電図信号、P波パターン、QRS群パターン、T波パターンからなる群から一つ又は複数のパラメータを求めるために反射超音波信号と心電図を処理する工程、
及び、一つ又は複数の決定パラメータ又は血管内のパラメータを用いて血管内で器具を前進する工程、のいずれかを含む。
【0096】
体の血管内に器具を配置する方法は、
配置されようとしている器具を用いて体の血管内に向けて又はそこからAモード超音波信号を送信又は受信する工程、
体の血管に向けて又はそこからドップラー超音波信号を送信又は受信する工程、
体の血管に向けて又はそこから非結像ターゲット追跡用超音波信号を送信又は受信する工程、
器具を用いて体の血管から血管内及び心臓内の心電図を記録する工程、
反射超音波信号と血管内心電図を処理して流れパターンを求めると共に血管内で器具に向かう流れ方向を決定する工程、
反射超音波信号を処理して流れパターンを求めると共に血管内で器具から離れる流れ方向を決定する工程、
反射超音波信号と血管内心電図を処理して特定の血流パターンと特定の心電図パターンを示す信号の存在を求める工程、
反射超音波信号と血管内心電図を処理して洞房結合と洞房結節に対する器具の位置を求める工程、
反射超音波信号を処理して特定の構造(血液の凝集を含む)を示す信号の存在を判断する工程、
反射超音波信号と血管内心電図を処理して内頸静脈に対する器具の位置を求める工程、
反射超音波信号と血管内心電図を処理して鎖骨下静脈に対する器具の位置を求める工程、
器具で収集された情報を用いて、体の血管内の装置の位置を求めて固定する工程、
決められた場所に装置を維持するために体に該装置を固定する工程、
器具からの情報を用いて装置の現在の位置を計算する工程、
計算工程に基づいて、装置の計算された現在の位置と器具によって求めた位置を比較して、装置が器具によって決められた場所にあるか否かを判断する工程、
反射超音波信号と血管内ECGを処理して冠状静脈洞に対する右心房内の器具の位置を求める工程、
及び/又は、反射超音波信号と血管内ECGを処理して肺静脈に対する左心房内の器具の位置を求める工程のいずれかを含む。
【0097】
本明細書で言及する全ての特許、刊行物、特許出願は、それぞれの特許、刊行物、又は特許出願が具体的に個別的に引用をもって組み込まれると示されている場合、すべてここに引用をもって組み込まれる。
【0098】
本発明の新規な特徴は、特許請求の範囲に特に記載されている。発明の原理を利用した実施例を記載した以下の詳細な説明と添付図面を参照することにより、本発明の特徴と利点が理解できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0100】
[発明の詳細な説明]
本発明の実施例は、ガイド付血管アクセス装置からの信号を処理するガイド付血管アクセス装置とシステム、及び、処理装置からの出力に基づいてユーザに情報を提供するユーザインターフェイスを提供する。
図1は、典型的な血管内アクセス及びガイダンスシステム100の一実施例を示す。システム100は、基端110と末端115を備えた細長い本体105を有する。細長い本体105は、患者1の血管系への挿入及び該血管系を進むように構成された種々の血管内装置の任意のものである。
図1は、尺側皮静脈6に挿入された末端115を示している。この図示する実施例において予想される移動経路(点線20)は、心臓20の一部、又は、洞房結節(SAノード)8の近傍の上大静脈14内に入っている。大動脈3、肺動脈、肺静脈11、頸動脈10、腕頭静脈12、下大静脈16、及び房室結節(AVノード)9もまた、この図に示されている。
【0101】
図1には示さず、以下に詳細に説明するが、細長い本体105は、体内の生理学的パラメータを測定する少なくとも2つのセンサを含む。幾つかの実施例では、一つのセンサは、患者1の血管系の超音波情報に基づいて体内の非画像を提供するように構成された、細長い本体105に設けた非画像超音波変換器(トランスデューサ)である。幾つかの実施例では、その他のセンサは、細長い本体105上の所定の場所に設けた血管系電気記録リード線で、細長い本体105が血管系内にあるとき、該血管系電気記録リード線の検出セグメントが患者1の体内電気信号を与える。
図1は、血管系の外側にある第2の電気記録センサを用いることを示している。電極112は、患者1の血管系の外部に配置されている。電極112は電気記録情報を検出し、その情報はリード線111を介してプロセッサ140に送られる。
【0102】
代わりに、電極112に代えて、又は電極112に加えて、別の電気記録センサを細長い本体105に設けてもよい。一つ以上の電気記録センサを、細長い本体に設けてもよい。この場合、プロセッサ140は、細長い本体105によって提供される追加の電気記録センサ(又はその他のセンサ)からの情報を受信し、処理し、比較し、関連付けるように構成される。細長い本体105の電気記録リード線又はセンサは、ガイダンスシステム100の位置と配置を容易にするために、目的の電気記録信号と基準電気記録信号を得るべく、細長い本体105に関連して設けてもよいし、相互に関連して設けてもよい。目的の電気記録信号と基準電気記録信号は、(a)心電図(ECG)のすべて又は一部を含む心臓の電気的活動、(b)脳電図(EEG)のすべて又は一部を含む脳の電気的活動、(c)筋肉又は筋肉群に関連した筋電図のすべて又は一部を含む筋肉又は筋肉群の電気的活動の一つ又はそれ以上に関連付けてもよい。センサや細長い本体105の種々の代替形状の詳細は、少なくとも
図2〜
図5Bに説明されている。
【0103】
システム100はまた、非画像超音波変換器からの信号や血管系電気記録リード線からの信号を受信して処理するように構成されたプロセッサ140を有する。プロセッサ140は、通常の超音波や電気記録信号を処理するものと同様に、超音波や電気記録信号を受信して処理する通常の処理能力を有する。通常の処理能力は、対応するセンサのデータを受信し、処理し、格納するために必要な一般的な構成を含むものである。細長い本体のセンサを用いてECG活動を検出する場合、適当な心電図記録法の構成と処理能力が与えられる。EEG信号処理、EMG信号処理、音響センサ処理、圧力センサ処理、光学センサ処理などについても同様のことが言える。
【0104】
しかし、通常の超音波システムや電気記録システムと違って、プロセッサ140は、センサからの信号処理し、流れと電気パターンを同定し関連づけて、本明細書で説明するように、細長い本体105の案内、位置付け、及び配置場所の確認を支援するためのプログラミング能力と処理能力を有する。
【0105】
一つの形態では、プロセッサ140は、ソフトウェア、ファームウェア、又はその他のプログラミング機能を用いて構成されており、静脈血流方向、静脈血流速度、静脈血流特性パターン、圧力特性、Aモード情報、及び優先的な非ランダムな流れ方向からなる群の少なくとも一つの信号を含む非撮像超音波トランスデューサからの信号を受信して処理する。また、プロセッサ140は、ソフトウェア、ファームウェア、又はその他のプログラミング機能を用いて構成されており、心電図信号、P波パターン、QRS群特性、T波特性、EEG信号、及びEMG信号からなる群から少なくとも一つの信号を含む血管内の心電リード線からの信号を受信して処理する。
【0106】
一つの形態では、一つのセンサからの信号は、別のセンサからの信号を取得したり又は処理したりするためのトリガーである。このように、2つの異なる生理的センサからのデータは、時間的に相互に関連があり、また、そのトリガー信号と相互に関連があり得る。代案として、トリガーされたセンサからデータ取得をトリガーするのではなく、すべてのセンサのデータを集めて、及び/又は、記憶したり、代わりに、そのトリガーからトリガデータに基づいてデータのサブセットだけを処理することができる。いずれのトリガスキームにおいても、トリガーするセンサのデータとトリガーされたセンサのデータは、共に処理されて以下に説明する利益をもたらす。トリガーの一つの実施例では、超音波センサからの超音波データを取得するためのトリガー信号として、電気記録センサからのP波検出を利用している。上述のように、電気記録リード線が洞房結節8の近くで上大静脈に配置されているときに検出される特有のP波は、血管系の当該領域でも起こる独特な血流特性の検出を確認するために使用できる。このように、2つの異なる生理系からの2つの独特な生理学的信号の存在は、以下に説明するガイダンスシステムの実施例の正確性を増す。
【0107】
システム100はまた、プロセッサ140で処理された情報の結果を表示するように構成された出力装置130を有する。
【0108】
表示装置は、プロセッサ140と同様に、従来の表示装置に見られる特性を有する。本発明の表示装置140は、プロセッサ140による独特の処理とそれによって求められた結果に関連した情報を表示するように構成されているという点で、通常の表示装置と異なる。一つの形態では、出力装置140は、患者の血管内の細長い本体の位置に関連する結果を表示する。別の形態では、プロセッサで処理された情報の結果は、体内の非画像を基礎とした超音波情報と体内の電気記録情報に基づく、血管系内における細長い本体105の位置又は移動の指標を含む。表示装置130は、ユーザが任意の適当な方法(例えば、カラー、統計図表、音、又はその他の適当な手法を用いた視覚的方法)で認識するように、その情報を表示すべく構成されている。
【0109】
本発明に係る実施例の他の形態は、血管系にカテーテルを配置し、案内し、位置付けるために、経脈管的に測定された生理学的パラメータを使用することに関する。一つの形態において、本発明の実施例は、血液の流れ、速度、圧力、または血管内ECGなどの生理学的パラメータの測定のための内蔵センサを備えた血管内部材アセンブリに関する。別の形態では、本発明の実施例は、当該場所で測定された生理学的パラメータの特性に基づいて、血管内の個々の場所を特定し認識することができるデータ処理アルゴリズムに関する。また別の形態では、本発明の実施例は、血管系又は血管内において関心のある対象等の構造(Aモードや血流速度等の測定されたパラメータのパターンに基づいて血液凝固)を特定し認識できるデータ処理アルゴリズムに関する。別の形態では、本発明の実施例は、案内及び位置付けの情報を示し、血液凝固などの関心のある対象を示すユーザインターフェイスを備えた器具に関する。例えば、この形態では、プロセッサは、非画像超音波トランスデューサからの信号を処理し、非画像超音波トランスデューサの視野内に構造が存在することに関する情報を出力装置に表示するように構成されている。
【0110】
また、他の形態では、本発明の実施例は、センサを利用した血管内部材によって提供される位置情報に基づいて、ユーザによって血管系内で血管内部材を案内し位置付ける方向に関する。本発明の他の形態の実施例は、カテーテル又は探り針若しくはガイドワイヤをガイドとして使用して血管系内の特定の場所に配置し案内し位置付けるために、案内される以下の血管アクセスデバイス及びシステムを用いて特定されていた、経脈管的に測定された生理学的パラメータを使用することに関する。
【0111】
本発明は、異なる生理学的パラメータの信号におけるパターンやそれらの信号パターンの関係を認識して、血管系装置を血管内で案内して配置するための新規な方法、装置、及びシステムを提供する。一つの実施例では、末梢から中心静脈まで挿入するカテーテル(PICC)などのカテーテルが挿入され前進され配置され、血流パターン、心電図信号、及び関心のある場所おけるそれらの相互関係の認識に基づいて、血管系内でモニタする。
【0112】
ここで紹介する新規な装置と方法の一つの利点は、寝床の側で行われる配置法において血管系装置を正しく配置する可能性が高まるということである。また、ここで説明する配置法の正確性と冗長性ゆえに、新規な方法、装置、システムを使用することにより、画像案内、特に、位置を確認するためのX線画像及び/又は撮像を必要とすることなく、また、装置の遊走もなく、血管系装置を配置できる。ここで紹介する新規な装置と方法の他の利点は、血管内、または、故障したカテーテル(例えば、中心線)の原因を確認するカテーテル内の血液凝固を検出できることである。
【0113】
また別の利点は、以下で説明する案内される血管アクセス装置及びシステムは、血管系装置を血管系に配置するための既存の医療のワークフローに組み込むことができる、ということに関係している。さらに具体的に説明すると、本発明の実施例は、例えば、センサを利用してカテーテル及び/又はガイドワイヤを血管内で案内し配置する、センサを利用した新規な血管内装置、システム、及び方法を提供するものである。したがって、適正に配置されたセンサを利用した血管内装置は、例えば、(a)心臓弁置換手術用の心臓弁の場所、(b)血管内又は腎臓内の治療のために腎静脈の同定、(c)下大静脈(IVC)フィルタ置換のために腎静脈及び/又は下大静脈の同定、(d)ペーシング用リード線又は僧帽弁改変装置を設置するために冠状静脈洞の場所、(e)センサの配置及び/又は心房細動のアブレーション治療等の治療の遂行のための肺静脈の場所などの体内で、他の血管内装置の展開を案内するか、診断手技又は治療手技の実行を容易にするために使用されるとともに、及び、ここで説明するセンサ関連技術によって特定される血管内の特定の場所に装置を設置し又はそこでの治療の遂行によって得られる各種診断手技又は治療手技などで使用される。
【0114】
幾つかの実施例では、ここで説明する新規なガイドシステムの実施例に係るシステムと方法は、静脈系の血管内で、ここで説明するセンサを具備したカテーテル及び/又はガイドワイヤを配置し案内し位置付けるために利用される。ここで説明する実施例は、動脈系の血管内でも利用できる。一つの形態では、以下に説明する案内される血管アクセス装置は、多数の医療装置で使用される血管内カテーテルを案内し、位置付けし、配置確認のために利用できる。本発明の実施例から利益を受ける例示の医療装置は、例えば、中心静脈アクセスカテーテル(PICC)や血液透析カテーテルを配置すること、カテーテルを配置すること、及び脳卒中の治療のために脳の血管内に血管装置を位置付けること、リード線を配置すること、又は他の脳治療装置又は静脈瘤血管の経皮治療のために治療装置を配置すること、を含む。また、特定の筋肉又は筋肉群が、ここで説明する一つ又は複数の方法と装置を支援するEMG刺激及び/又はセンサ回収のために選択される。その場合、血管内の位置を確認し及び/又は関連付けるためにEMG信号が利用される。この形態は、例えば、静脈瘤血管の位置確認、大腿動脈の位置確認、又は大伏在動脈内部での血管採取装置の位置付けに、特に有益である。
【0115】
理論に拘束されることなく、特定の血流及び電気特性、電気信号パターン、及びそれらの場所におけるこれら血流パターンの間の相関によって、血管内のある場所が特定されると考えられる。これらのパターンは、例えば、血圧、ドップラー血流測定値、及び血管内心電図に基づく。また、センサを具備した血管装置の移動方向は、ドップラー効果、血管内電気信号の相対変化、及び血流と電気情報の間の相関の変化を利用することによって、血流方向に関して求めることができると考えられる。
【0116】
例えば、末梢から中心静脈まで挿入するカテーテル(PICC)ラインの場合、ここで説明するセンサ、技術、データ取得、及び処理(例えば、血流と電気情報)を用いて血管内でのカテーテルの移動方向を求めてリアルタイムに監視することで、ユーザは、案内される血管アクセス装置の前進にフィードバックして、PICCを所望の経路に沿って、挿入血管から大静脈に、さらに洞房結節に向けて前進させることができる。そのシステムは、流れパターン信号、電気信号、またはセンサから受診する他の信号の違いから、他の血管への意図しない進入を認識できる。そのように、そのシステムは、右心房、下大静脈、頸静脈、鎖骨下静脈への意図しない進入を認識する。また、そのシステムは、センサが血管壁に接触していることを検出する。血管アクセス装置に設けたセンサから取得されるデータを監視することによって、装置の先端が上大静脈の下部3分の1、洞房接合、及び/又は洞房結節の近傍にある理想の場所に到達したとき、ユーザに通知される。そのシステムは、配置、場所、及び/又は案内を確認するために、大静脈及びその他の血管部分のそれらの場所を、センサで取得されたデータを解析することによって認識して、独特な流れパターンと電気信号を特定し、それらの独特な特性を関連付ける。
【0117】
ここで説明する超音波技術は、血管内の心電図又はその他の生理学パラメータセンサデータと組み合わせて使用される非画像の超音波である。その独特な流れパターンは非画像超音波を用いて認識でき、そのために、移動式トランスデューサを用いたスキャニング、又は位相配列を用いた作業やビーム整形のような、超音波画像に必要な全ての要素を必要としない。このように、本発明の実施例は、手持ち式で、簡単で、安価なユーザインターフェイスを備えた血管アクセス及びガイダンスシステムを提供する。非画像超音波は、限定的ではないが、Aビーム超音波、ドップラー超音波、連続波ドップラー超音波、パルスドップラ超音波、カラードップラ超音波、パワードップラ超音波、双方向ドップラー超音波、及び血流と時間の相関に基づいて速度プロファイルを求める超音波技術などの、多数且つ種々の超音波技術と処理機能を含むものである。
【0118】
ここで説明する方法、装置、及びシステムの一つの利点は、「マルチベクトル」法又は「マルチパラメータ」法の使用にある。マルチベクトル法は、血流情報、電気的活動情報、及びそれらの間の関係を使用するものである。生理学的情報は、情報を取得する血管内の場所を特定するために解析される。体の機能は、血管内の対応する固有の場所について独特であることから、本発明の実施例は体の機能の測定値を利用し当該体内の場所を検出できる。
【0119】
特に、本発明は、血流、血管内ECGを利用して洞房結節や洞房接合の近傍を検出する。
図17は、右心房(RA)に入る直前の、上大静脈(SVC)と下大静脈(IVC)の間の合流部における洞房接合の解剖学的位置を示す。
図18は、洞房接合における洞房結節の解剖学的位置を示す。血流プロファイルと心臓の電気的活動の点で、血管の機能と心臓の機能は洞房接合において独特である。
【0120】
例えば、本発明に係るシステムは、洞房接合の血流プロフォイル特性と、洞房結節の近傍のECG波プロファイル特性を特定し、それらのパターンが存在する場合、所望の目的の位置に到達したことをユーザに示す。この手法の一つの利点は、血流と電気的活動が独立した生理学的パラメータであり、それらを共に考慮することで、位置情報の正確性が一段を改善されることである。また、血管内心電図信号は、利用する心電図信号の特有の特性に応じて、血流情報の選択的取得と処理に利用できる。例えば、心電図信号が心臓で生成される場合、選択的取得は心臓の脈動サイクルの一つ又は複数を積分する。この選択的手法は、血管内の場所に対応した血流パターンをより正確に求めることができる。
【0121】
[ガイダンス用のセンサを備えた血管内部材]
図2は、血管内装置150を示す。この装置は、基端110と末端115を備えた細長い本体105を有する。細長い本体105の上には非結像式超音波トランスデューサ(変換器)120が設けてある。無傷(組織を傷つけない)先端121が血管内装置150に設けてある。無傷先端121は、超音波レンズを備えていてもよい。超音波レンズは、超音波トランスデューサ120で生成される超音波信号の整形に利用できる。一つの形態では、超音波レンズは、発散レンズである。
【0122】
血管内装置150はまた、細長い本体105内の開口182と、細長い本体105内のルーメン(内腔)を有し、このルーメンは開口182と細長い本体の基端110に連通している。図示するように、一以上のルーメン又はチューブ183に繋がる一以上の開口182があってもよい。基端110に示されているのは、血管内装置150内のセンサとルーメンへの種々の接続コンポーネントである。これらの接続部品は一般的なものであり、血管内装置を他のガイダンスシステム100のコンポーネント(プロセッサ、ディスプレイ、流体輸送装置)に接続する任意の適当な形をとり得る。このように、追加のルーメン又はその他のアクセス機構を利用することにより、細長い本体105又は血管内装置150は、輸送用薬物、治療用薬剤、又は診断用薬剤などの治療材料を、開口182を介して、又は内外のチューブの間で、患者に供給するように構成される。その他の代わりの構成では、細長い本体105又は血管内装置150は、他の装置を血管内に入れることができるように構成されている。
【0123】
血管内装置150はまた、どのようにして他の任意のセンサが設けられるかを示している。血管内装置150の実施例は、任意の数の異なるセンサを含み得る。センサは、ガイダンス、位置決め、以下に説明する相関法で測定されて利用される生理学的パラメータに応じて選択される。非限定的な実施例によれば、装置は、アルゴリズムを用いた処理のために、又は、以下に説明する技術に基づく解析に適当な他の形で、生理学的情報を採取して該情報をプロセッサに提供することに適した、著音波センサ、導電ワイヤ、圧力センサ、温度センサ、電位及び電圧を検出又は測定するセンサ、その他のセンサを含み得る。センサを利用した血管内装置150は、薬物などの測定物を血管内に供給するために、又は血液を取り出すために、独立して使用できる。また、装置は、別の血管内装置(例えば、カテーテル)のルーメンの一つに挿入できる。したがって、例えば、PICC設置法では、患者の体の中に(すなわち、カテーテル90を介して)(
図4C参照)全てのアセンブリが挿入される。
【0124】
追加的に、又は、代替的に、血管内装置150は、任意の型式のカテーテル、探針、ガイドワイヤ、導入器、それらの組み合わせ、又は血管アクセスを可能にする任意の他の型式の装置として構成できる。血管内装置と、センサから基端への対応接続部は、血管内装置に固定してもよいし、予め挿入して手術後に取り除くことができるものでもよいし、設置後の位置確認のために再挿入できるものであってもよい。一つの実施例では、血管内装置は、電気的活動のモニタリングに、一つのリード線電極を一体化している。別の実施例では、血管内装置は複数の電極(リード線)を一体化する。例えば、一つの電極を血管内部材の最末端に設け、もう一つを基端に設ける。この場合、基端の電極は患者の皮膚により接近するとともに心臓からより離れているので、末端の電極は心臓の電気的活動を検出し、他方の基端電極は参照として利用できる。電極マッピングを設けることに加えて、
図3A,3B,4Bに示すように、リード線/電極は、血管内装置を操縦して位置付けるための操縦(ステアリング)要素として利用できる。
【0125】
本発明の実施例によれば、生理学的情報は、センサで取得されてプロセッサに送られる。プロセッサは、アルゴリズムを利用する。アルゴリズムは、センサデータを解析し処理して、センサコアアセンブリの位置情報と患者の血管内にある対応血管内装置の位置情報を提供する。極めて正確性が要求されるので、理想的には相互に独立した異なる形式の生理学的情報(例えば、血流情報、心電図情報)が利用され、移動方向と場所を正確に特性化する。本発明の一つの形態では、超音波を用いた血流に関する生理学的情報や血管内の電気信号を取得することで心臓の電気的活動に関する生理学的情報を集めて、医療上の要求が満足される。
【0126】
例として、
図3A,3B、5A,5Bの血管内装置の実施例は、細長い本体105からなる。細長い本体は、血管内に挿入されるように構成されたカテーテル、探針、またはガイドワイヤのいずれの形をしていてもよい。また、カテーテル、探針、またはガイドワイヤは、ここで説明するように、単一部品構成であってもよいし、2つの部品からなる構成であってもよい。
【0127】
血管内装置150は、単一構造として構成してもよい(
図3A,3B,4A,4B,5A,5B)し、取り除く除くことができるものであってもよい。センサコアアセンブリは、チューブの一部の端部に搭載された非結像の超音波トランスデューサで構成してもよい。チューブは、シングルルーメン又はマルチルーメンのいずれでもよいし、種々のポリマー材料又はエラストマー材料のいずれで形成してもよい。ルーメンは、チューブ上のセンサを支持するために利用できるし、治療用薬剤又は診断用薬剤の供給に利用してもよい。一つ又は複数の生理学的パラメータモニタリングセンサは、ここで説明するように、チューブ上に設けてもよい。血管内装置は、
図2の実施例に示すように、2つの部分からなる構成であってもよい。その場合、超音波トランスデューサは、別のチューブ(外側チューブ)内部で一つのチューブ(内側チューブ)上にある。
【0128】
図2の図示する実施例では、内側チューブは、超音波トランスデューサを支持している。外側チューブ(マルチルーメンチューブ)は、内側チューブのためのルーメンを有する。また、開口182に対応するルーメン183が設けられている。外側チューブはまた、別の複数のセンサ(一つのセンサ186が示されている)を支持する。他のセンサ186のための配線又は接続部や、心電図用のリード線は、独自の一つのルーメン又は複数のルーメンと一緒に提供される。基端110、種々のリード線、及びその他の接続部は、血管内装置150をシステム100の他のコンポーネントに取り付けるために利用される一つのコネクタに設けてもよい。
【0129】
血管装置150がシングルチューブ構造又はマルチチューブ構造のいずれの場合でも、生理学的パラメータを測定するために、装置は追加のセンサ186を血管装置上に備えている。一つの形態では、追加のセンサは光学センサであり、生理学的パラメータは血管内で検出される光学的特性に関係している。別の形態では、追加のセンサは圧力センサであり、生理学的パラメータは血管内で取得された圧力測定値に関係している。別の形態では、追加のセンサは音響センサであり、生理学的パラメータは血管内で検出される音響信号に関係している。
【0130】
血管内装置130が血管内にあるとき、血管内の心電図リード線130が血液に接触している場所では、細長い本体150上に血管内の心電図リード線130が存在する。
図2に示された実施例では、2つの血管内リード線130がある。図示するように、細長い本体の末端115に血管内心電図リード線130が配置されている。
【0131】
ここで使用するように、心電図リード線130は、少なくとも一つの電気検出セグメント135を有する。電気検出セグメント135は、測定中の電気活動を検出又は知覚するために使用される心電図リード線130の一部である。電気検出セグメント135は、絶縁されていないリード線130の一部であってもよいし、リード線130に接続される、電極のような別構造であってもよいし、血管内装置内の構造であってもよい(
図5B参照)。一つの形態では、血管内心電図リード線の電気検出セグメントは、細長い本体の末端115から3cm内に配置される。別の形態では、血管電気検出セグメント135は、非結像の超音波トランスデューサ120から3cm以内に配置される。
図2に示すように、この形態は、末端から伸びるリード130に関係するか又は末端に配置された血管内リード線130からの距離に関係している。追加的に又は代替的に、血管内心電図リード線130の電気検出セグメント135は、非結像の超音波トランスデューサ120の近くに配置される。
【0132】
図2はまた、細長い本体105上に第2の血管内心電図リード線135を備えた第2の血管内装置を示す。第2の血管内リード線は、血管内装置150が血管内にあるとき、第2の血管内心電図リード線130が血液に接触している場所に示されている。血管内リード線130(及び/又は対応する電気検出セグメント135)は、
図2、3に示すように、細長い本体105から伸びているか、
図3A,4A,4B,5A,5Bに示すように、細長い本体と一体となっているか又はその中にあってもよい。一つの実施例では、第2の血管内心電図リード線130の電気検出セグメント135(
図2,4Bでは、近くの心電図リード線130)は、他の血管内心電図リード線130から約5cmの位置に配置されている。代わりに、第2の血管内心電図リード線130の電気検出セグメント135は、細長い本体の末端115から約5cmの位置に配置されている。
【0133】
2つの心電図リード線を用いるのは、ガイドシステムで使用されている電気信号の測定制度を高めるためである。これに関して、第2の血管内心電図リード線の電気検出セグメントは、血管内心電図リード線から所定距離はなれた場所に配置される。その結果、第2の血管内心電図リード線は、血管内心電図リード線が目的の心電図信号を検出しているとき、基準心電図信号を検出する。このように、システムは、血管内の電気信号に依拠して基準測定値を取得し、それにより、
図1に示すように、外部センサの必要性が無くなる。この点に関して、第2の血管内心電図リード線の電気検出セグメントは、血管内心電図リード線の電気検出セグメントが、心臓からの目的の心電図信号を検出するように配置された状態で第2の血管内心電図リード線の電気検出セグメントが比較用基準ECG信号を検出するように配置される。代わりに、第2の血管内心電図リード線の電気検出セグメントは、血管内心電図リード線の電気検出セグメントが、脳からの目的の心電図信号を検出するように配置された状態で第2の血管内心電図リード線の電気検出セグメントが比較用基準ECG信号を検出するように配置される。他の形態では、第2の血管内心電図リード線の電気検出セグメントは、血管内心電図リード線の電気検出セグメントが、筋肉からの目的の心電図信号を検出するように配置された状態で第2の血管内心電図リード線の電気検出セグメントが比較用基準ECG信号を検出するように配置される。
【0134】
その他の実施例では、心電図リード線の間隔は、骨格構造又は解剖学的構造に関連している。一つの実施例では、第2の血管内心電図リード線の電気検出セグメントは、血管内心電図リード線が上大静脈にある状態で、第2の血管内心電図リード線が上大静脈の外側にあるように、上大静脈の長さに関係した所定の距離の位置に配置される。同様に、上述したEEGやEMGの実施例では、一つのリードが脳又は筋肉の目的領域近傍にあり、他方のリード線は基準電気レベルを検出するように配置される。
【0135】
心電図リード線の導電要素は、ステンレス鋼、塩性カラム(saline column)、又はSMA(スマートメモリ合金又は形状記憶合金)、例えば、ニチノールなどの、適当な生体適合性導電性材料で形成される。ここで説明する血管内装置及びセンサは、血管内での使用に適した形状であり、血管内で容易に使用できる大きさに形成されるとともに適当に仕上げされるか被覆されている。導電性要素の典型的な径は、0.005〜0.010インチの間である。導電性要素又は血管内装置の典型的な長さは、1〜8フィートの間である。
【0136】
(3A/3B) また、いくつかの形態では、導電性要素は、単一の検出と送信に加えて複数の機能を実行する形状と大きさにしてある。例えば、導電性要素又は心電図リード線は、操縦、先端の位置づけ、及びその他の用途に使用できる。
図3Aと3Bは、末端と基端を備えた細長い本体を有する血管内装置150の実施例を示す。非結像の超音波トランスデューサが細長い本体に設けてある。血管内心電図リード線が細長い本体に設けてあり、その位置は、血管内装置が血管内にある状態で血管内心電図リード線が血液と接触する位置である。電気検出セグメント135は、心電図信号を検出するように配置されている。電気検出セグメント135は、ウィンドウ170に配置されており、血液に近づくことができる。ウィンドウ170は、細長い本体内のルーメンへの開口であり、それは心電図リード線130の周囲にスライド式のシールを形成している。このように、ウィンドウとリード線に接触する血液は、細長い本体の内部に流れ込むことが防止される。
【0137】
図3A、3Bに示すように、血管内心電図リード線130は、細長い本体内に詰め込まれた状態(
図3B)から、細長い本体の外側で展開された状態(
図3A)に移動可能である。
図3Aに示すように、心電図リード線又は導電要素は、細長い本体105の側壁の側部開口又はウィンドウ170を介して展開される。一つの実施例では、ウィンドウ170は、血管部材の末端に又はその近傍に配置される。
図3Aに示すように、心電図リード線135は、血管内部材の先端115又は超音波センサ121を血管の内壁から遠ざけることができるものとして役立つ。このように、血管内心電図リード部は、超音波センサを血管壁から移動するために利用できるように構成されている。
【0138】
図3Aに示す心電図リード線135の展開された形状は、細長い本体150を中心として完全に又は部分的に曲線を描く形状を含むものであってもよいし、末端の近傍(末端全長に亘って)に配置してもよいし、末端まで配置してもよい。一つの形態では、心電図リード線135は、所望の展開形状に適切に予め設定される形状記憶金属又は形状記憶材料から形成される。一つの実施例では、血管内リード線130は、ニチノールで作られる。血管内リード線130はまた、組織を傷つけない先端139を含む。組織を傷つけない先端139は、心電図リード線(曲がった端部、成形された端部、又は丸く成形された端部)から形成してもよいし、組織を傷つけないように末端に取り付けられた別の構造であってもよい。
【0139】
血管内心電図リード線130は、多数の別の機能又は選択的機能を実行するために利用される。
図3Bに示すように、血管内心電図リード線がしまい込まれた状態にあるとき、リード線が末端115を曲げる。この形状の場合、操縦要素(例えば、
図4A,4Bに示すもの)を用いて(血管内リード線130を用いて)、細長い本体を曲げたり、捻ったり、それにトルクを加えるようにしてもよい。このように、血管内心電図リード洗130はまた、ユーザの操縦要求、配置要求、又はその他のガイダンス要求に対して利用してもよい。
【0140】
図4A,4Bは、「センサコアアセンブリ」と呼ばれる血管内装置の他の実施例を示す。センサコアアセンブリは、その名称が該センサコアアセンブリを別の血管内装置のルーメン又は該血管内装置に挿入され得る又はその上を進み得るコンパクトな大きさに由来する。このように、ここで説明するシステムと方法の機能と利点は、血管内に配置されるか血管内で使用される種々の装置に適用される。以上のように、センサコアアセンブリは、別の血管内装置(例えば、PICCカテーテル)のルーメン(内側又はそれに沿って)の一つに、予め挿入される(ガイダンス及び初期配置用に使用される場合)又は後に挿入される(位置確認のために使用される場合)。
【0141】
図4A、4Bに示す血管内装置はまた、基端に設けた操縦要素153を表している。操縦要素は、細長い本体、該細長い本体の操縦要素、若しくは操縦要素として同時に使用するように構成された心電図リード線130の一つ又は両方を回転するために使用される。使用時、ユーザは操縦要素153を握り、必要に応じて操作し、細長い本体、末端、又は血管内装置の所望の動作を作り出す。操縦機構153と血管内リード線130は、操縦機構によって回転されたリード線が細長いに対してトルクを加えるか又はそれを回転したり、血管内装置の操作、操縦、又は制御を容易にする大きさと形状である。
【0142】
図4A、4Bに示す実施例は、基端に設けたコネクタ又はハブ154を示す。このハブは、センサと他の血管内装置のコンポーネントをガイダンス装置100に接続するための適当で確固たる接続点を提供する。コネクタ154と操縦装置153は、それらの間を相対移動できるように構成されている。これにより、操縦要素153は、コネクタ154によって提供される接続性を阻害することなく使用される。
【0143】
図4Cのものは、本体、末端95、基端上のカテーテルハブ97を備えた通常のカテーテル90である。ルーメン96は、末端から本体とハブを介して伸びて、チューブ92と取り付け部91a、91bに繋がっている。血管内装置150(
図4A、4B)は、患者の血管に直接され、ここで説明するように目的の部位に案内される。その後、カテーテル90(又はその他の配置用装置)は、所望の位置まで、装置150上を伸びる。代わりに、血管内装置150又はセンサコアアセンブリは、血管内装置のルーメン(カテーテル90のルーメン96)に挿入され、該ルーメンは更に患者の体に挿入されて血管内装置150からのセンサ入力に基づいて案内される。
【0144】
他の形態では、細長い本体105は金属ワイヤを用いることによって導電性となっており、又は一体化された導電要素を有し、それにより、体の電気的活動を検出して結果の電気信号を該部材の基端に送信する。導電要素の基端は、信号処理及びグラフィックユーザインターフェイス用のシステムに取り付けられる。血管内装置150の種々のセンサとコンポーネントのための取り付け部が配線されるか、ワイヤレス接続が使用される。
【0145】
図5Bは、基端と末端を備えた細長い本体105を有する血管内装置150bを示す。非結像の超音波トランスデューサが細長い本体120に設けられ、血管内心電図リード線が細長い本体に設けられる。その場所は、血管内装置が血管内にある状態で、血管内心電図リード線が血液に接触する位置である。この実施例では、細長い本体105は、一部を切除した
図5Bに示されるように、被覆された金属網状構造172を有する。金属又は導電網状構造172上には被覆159(通常、生体適合性ポリマーからなる絶縁被覆)が設けてある。金属網状構造172上の被覆159の一部が除去される(ウィンドウ170を形成するため)。露出した金属網状構造(すなわち、ウィンドウ170から露出した部分)は、血管内心電図リード線用電気検出セグメント135として機能する。網状構造172の残りの部分は、リード線として機能し、露出した部分で検出された信号をガイダンス装置100のプロセッサ又は他の部分に送信する。
【0146】
代わりに、
図5Bに示すように、チューブは、ポリマー材料で覆われた金属性の又は金属網状物であってもよい。追加として又は代替的に、PTFE又はポリイミドのようなポリマー材料、ポリイミドなどのポリマー化合物、グラファイト又はグラスファイバを使用してもよい。例えばステンレス鋼又はニチノールで作られたスプリング、ワイヤ、又はメッシュワイヤのような別の構造を、センサコアチューブの内側ルーメン内に挿入するか又はそこに形成し、センサコアチューブに更なる柱状強度を付与したり、ねじれや大きな曲げに対する抵抗力を付与してもよい。また、患者によって生成された電気信号を案内するために別の配線を使用してもよい。
図5Aと5Bは、これらの構造の例を示す。
【0147】
図5A,5Bに示す実施例では、センサコアシステムはポリマーチューブ159を含む。チューブの外径は0.010〜0.030インチで、内径は0.008〜0.028インチである。ポリマーチューブは、例えばPTFEで被覆してもよい。トランスデューサは、径が0.010〜0.030インチで、センサコアアセンブリの末端にドップラー型の透明な接着剤又はエポキシで固定される。この透明接着剤等は、超音波ビーム特性を最適化するレンズ又は複数のマイクロレンズとして利用される。
【0148】
トランスデューサに近い末端には、1〜5mmの長さと幅を有する、一つ又は複数のウィンドウ170又は開口を設けてもよい。これにより、心電図要素(例えば、別の配線)は、生体流体、血液、又は組織に直に接触できる。別の配線又は心電図リード線は、任意の導電材料(例えば、ニチノール、ステンレス鋼)で作ることができ、検出された電気信号をセンサコアアセンブリの基端に、また、ガイダンス装置100の部品に送信するように接続される。別の配線は、一つの連続した導電要素又は互いに接続された複数の導電要素からなる。
【0149】
図5Bの実施例では、導電要素130/135は、血管内装置のシャフトを補強するために使用される網状物によって与えられる。網状物は、任意の導電材料(例えば、ステンレス鋼又はニチノール)で作ることができ、任意の形状及び任意の数のワイヤを有する。網状物は、血液に接触できるように血管内装置の末端で露出しており、電気的活動を検出できる。幾つかの実施例では、網状物は補強層として役立ち、内側と外側の両方から電気的に絶縁される。他の実施例では、センサコアアセンブリに利用されるチューブは、ポリマー材料で包まれた網状又はコイル形状のメッシュを有するスリーブで作られる。スリーブは、ステムの端部にポリマー材料を有していてもよいし、有していなくてもよい。メッシュは、任意の導電材料(例えば、ニチノール又はステンレス鋼)で形成することができ、センサコアアセンブリの末端から基端に電気信号を送信できる必要がある。メッシュは、一つ又は複数の形式の導電材料で形成してもよいし、一つ又は複数の導電材料又は非導電材料で形成してもよい。メッシュはまた、一つ又は複数の形式の連続した導電要素又は互いに接続された複数の導電要素からなる。ポリマー材料を除去して導電メッシュを生体の流体、血液、又は組織に露出することにより、血管内心電図信号はメッシュを介して送信され、システムがその信号を受信して処理する。別のポリマースリーブ又は他の絶縁材料を使用して、ドップラーセンサ(同軸配線、ツイストペア配線、接地されたツイストペア配線、又はその他の形式の導電要素)に取り付けたワイヤを生体の流体、血液、又は組織に接触しないようにしてもよい。ドップラー式の透明な傷をつけない先端部を、超音波ビームのビーム成形要素として使用してもよい。
【0150】
[血管内アクセス及びガイダンスシステム]
[システム構成]
図6は、システム100を示す。システムは、非結像の超音波を利用した体の血流情報と電気活動を利用してカテーテルを案内するために利用される。一つの実施例では、システム100は、血管内装置150を、血流とECGパターンを利用して上大静脈14に配置し、血管内ECGを利用して洞房結節8に対して配置するために利用される。例示のディスプレイ140及び/又はユーザインターフェイスは、
図7,8,9,13,14A,14Dに示してあり、以下に説明される。
【0151】
図6に戻り、システム100は、データ取得システム、2つのDAQカード、絶縁変圧器、コンピュータプラットフォーム(例えば、信号を処理するために搭載されたソフトウェアとスクリーンに情報を表示するPC)を統合する。データ取得システムとPCは、共通の絶縁変圧器又はその他の適当な電源から電力が供給される。データ取得システム(1)は、血管内及び心臓の心電図信号を含む、体の活動で生成される超音波信号と電気信号(心電図(ECG,EEG,及び/又はEMG))を取得できる。ここで説明するセンサを利用した血管内装置150は、データ取得システム(1)に接続できる。別のECGリード線112を患者の皮膚に取り付けてもよいし(
図1参照)、基準信号を取得するためにリード線130/135を設けてもよい。選択的にスピーカ(11)を使用して、ドップラー周波数(すなわち、血液の速度)を音響信号に変換してもよいし、又は信号又はインストラクションを提供してユーザに装置150の位置を知らしてもよい。一つのアナログからデジタルへのコンバータ(8)を使用して、超音波信号情報をデジタル化し、それを処理するためにプロセッサ140又はその他の適当なコンピュータプラットフォームに送信する。別のアナログからデジタルへのコンバータ(9)を使用して、血管内装置の心電図リード線と基準電極(血管の外側と内側のいずれか)から送られてくる心電図信号をデジタル化するために使用される。その他の追加のA/Dコンバータを、装置150で使用されるセンサに設けてもよい。
【0152】
コンピュータプラットフォーム(4)は、パーソナルコンピュータのような又は一般的なもの又はデジタル信号プロセッサ(DSP)を含む専用のものであってもよい。コンピュータプラットフォームは、2つの目的を行う。プロセッサ140の機能を発揮し、データ処理アルゴリズム5を実行する。本発明の実施例の種々の方向に採用されている種々のデータ処理アルゴリズムは、以下に詳細に説明する。コンピュータプラットフォームの他の目的は、グラフィックユーザインターフェイス、データストレージ、保管及び取り出し、及び他のシステムへのインターフェイス(例えば、プリンタ、オプションモニター10、拡声器、ネットワーク等)を含む、システム100の最終機能を行う。そのようなインターフェイスは、有線又は無線で接続される。通常のコンポーネント、それらの構成、それらの連結、及びそれらの機能は、ガイダンスシステム100の信号処理能力及びデータ処理能力を発揮するように改変できる。
【0153】
図19は、例示的なデータ取得システム1の機能ブロックの詳細を示す(
図6から)。これらのコンポーネントは、通常の超音波システムで見られるものである。
【0154】
図19に表された信号の流れ経路は、2つの異なる生理学的パラメータをサンプリングし、取得し、ここで説明する方法とシステムに従って処理するためにデジタル化する方法を詳細に示している。
図19は、ECG及びドップラーに対する参照であって、ここで説明する取得、変換、処理、及び相関は、種々の異なる超音波モード及び種々の異なる形式の心電図信号源を超音波と心電図信号の組み合わせに適用される。また、アブレーション(切除、切断)、取得、変換、処理、及び相関のステップ、コンポーネントと性能は、血管内装置150で採用するセンサの形式と数に応じて、必要に応じて、システム100に含まれる。
【0155】
図19に戻り、超音波トランスデューサ(TXD)120は、ドップラー及びAモード画像として駆動することができ、パルス波処理をサポートするために、送信/受信(T/R)スイッチに取り付けられる。幾つかの構成では、トランスデューサとシステムとの間の説明は、光学的に絶縁される。パルスブロックは、トランスデューサ120を駆動するために使用される超音波信号を生成する。例えば、信号は7〜14MHzの間である。Txパルステーブルはファームウェアであり、それにより、システムはパルサーで生成されたパルス列の正確な形状を定義できる。プラグラマブルゲイン(TGC)ブロックは、特に、時間深度ゲイン補償に対して有効な可変ゲインを処理する。アナログフィルタ(BPF)は、不要な高周波及び低周波の信号(例えば、ノイズ、調和信号)を除去するために使用される、バンドパスフィルタである。Rxゲート及びTGC制御ブロックは、入力(即ち、反射)超音波信号が取得される場所から、サンプル容量の範囲(深度)と幅(すなわち、目的の容量)を選択するために使用される。ドップラーの場合、サンプル容量範囲(深度)と幅は、速度情報のために解析される血液プール量を定義する。Aモード取得の場合、その範囲はトランスデューサ面から全浸透深度及び最大幅に及ぶ。また、Rxゲート及びTGC制御は、サンプルボリュームの範囲と幅の点で適当な値に対するTGCブロックを制御するために使用される。ADCブロックは、入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。高周波A/D変換の一般的な値は、12ビット深度の変換又は100MHzを越える変換率である。FIFOブロックは、Rxゲート及びTGC制御ブロックで選択されたサンプル量に対応した、超音波のデジタル化されたデータを含む。システムインターフェイスブロック(CPU)により、以下の機能ブロックはアルゴリズム的にプログラムされるか、又は一般的な目的のコンピュータ(CPU)(Txパルス及びパルステーブル、Rxゲート、TGC制御、及びCos/Sinテーブル)を介してユーザによってプログラムされる。Cos/Sinテーブルは、高周波信号の直角位相復調に使用されるビルディングブロックである。直角位相変調Cos/Sinテーブルは、DSP(デジタル信号プロセッサ)機能としてのソフトウェア又はFPGA(フィールドプログラマぶるゲートアレイ)内部のファームウェアとしてのソフトウェアのいずれかで実行される。ミキサーは、直角位相サイン・コサイン信号の入力信号を増幅して90度位相シフト信号を得る。その信号により、入力信号からドップラー周波数シフトを抽出できる。ミキサーブロックは、DSP又はFPGA機能のいずれかを実行する。指向性ドップラー信号をフィルタリングするために、FIR(有限インパルス応答)フィルタが使用される。デジタルの超音波及び心電図(又は他のセンサ)情報をホストコンピュータに送るためにインターフェイスが設けられる。そのインターフェイスは、標準のUSBインターフェイス(
図19に示す)として、又は、TCP/IPプロトコル又は任意の形式のデジタルの双方向性リアルタイムインターフェイスとして、連結する。パワーレギュレータ及びバッテリチャージャは、取得システムに電力を提供するとともに、バッテリ駆動の構成に含まれるバッテリを充電する。バッテリモニター及び制御ブロックは、ホストコンピュータによるバッテリと電力のインターフェイス(制御と監視)となる。この実施例では、心電図信号経路は、必要に応じて、血管内装置(リード線130/135)及び/又は基準リード線112に対する2つのコネクタからなる。コネクタは、患者の安全性のために、光学的に絶縁される。ECGブロックは、絶縁された電源から電力供給を受けるECG信号のアンプからなる。ADCは、8〜12ビットECG信号を、サンプリングレート100Hz〜1KHzでデジタル化する。
【0156】
図20は、本発明の実施例で使用されるプロセス性能を提供する例示的なソフトウェアブロック
図4(
図6)を示す。メインのソフトウェアアプリケーションは、ホストコンピュータプラットフォーム上を同時に走る複数のリアルタイムスレッド(thread)からなる。ACQユニバーサルリブエージェントは、ドップラー及びECGデータの取得を制御する。データトランスファスレッドは、上記データをECGアルゴリズムスレッド、ドップラアルゴリズムスレッド、及びファイルライタースレッドに分配する。データトランスファスレッドはまた、ECG及びドップラーデータストリームを同期させる。その結果、例えば、ECGゲート/同期ドップラー解析が行われる。フィルライタースレッドストリームは、処理されていないリアルタイムドップラー及びECGデータをストレージ装置(例えば、ハードディスク)に送る。この手法の利点は、再生モードにおいて(すなわち、ストレージ媒体からファイルタイタースレッドを介してデータを読む場合)、データは取得時に処理されたと同様に正確に後に処理される。アルゴリズムスレッドは、ここで説明するように、アルゴリズムを構成している、リアルタイムの特性抽出と判断を行う。
【0157】
ECGとドップラーディスプレイスレッドは、グラフィックユーザインターフェイス(GUI)にECGとドップラー情報をリアルタイムで表示する。メインGUIスレッドは、ユーザインタラクション、システムセッティング、及びスレッドを負担し、同期と制御を処理する。
図20に示す実施例では、ソフトウェアアプリケーションは、複数の別のコンポーネントと結合している。オペレーションシステム、例えば、Windows、Linux、又はリアルタイムの搭載オペレーションシステム(例えば、VxWorks)は、アプリケーションのインフラとなり、種々のサービス(例えば、患者データ保管用のデータベースに対するインターフェイス)を実行する。ACQユニバーサルライブラリは、データ取得ハードウェアを制御するソフトウェア機能を実行する。ACQ・USBドライブ又はTVP/IPネットワークドライバ、又はその他の通信ドライバが、取得システム(モジュール)とホストコンピュータプラットフォームとの間の通信チャンネルを制御する。この双方向通信チャンネルにより、ドップラー及びECG情報がACQモジュールから送られ、制御情報がACQモジュールに送られる。
【0158】
[アルゴリズム]
一つの実施例では、本発明に係るシステムは、血管内における血管内装置150の場所を特定するために、センサを用いた血管内装置150で検出された2種類の生理学的パラメータを用いる。以下の実施例では、パラメータは超音波で特定された血流パターンと血管内心電図パターンである。
図7,8,9は、血管内の異なる場所における血流と心電図パターンを示すディスプレイ130の図である。
【0159】
図7,8,9に示すディスプレイ130は、血流速プロファイル出力705、バーグラフ710、複数のインジケータ(指標)715、及び心電図出力720を含む。流速プロファイル出力705は、センサからの流れに関連した曲線725と、センサに向かう流れに関連した曲線730を含む。これら2つの流れの相対パワーは、バーグラフ710に反映されている。バーグラフ710は、超音波センサに向かう流れの指標740と、超音波センサからの流れに対する指標735を有する。バーグラフ710は、カラーでコード化してもよい。一つのカラー体系では、超音波センサからの流れを緑で表し、それに向かう流れを赤で示す。ここで説明するように実行される処理に基づいて、システムは、血管内装置150の異なる状況又は状態を求めることができる。指標715は、これらの状態をディスプレイ140を見ているユーザに表示するために使用される。所望の方向への装置150の移動を表すために、一つの指標が使用される。図示する実施例では、明るくなったときに、矢印745が流れの正しい方向を示す。その指標は、例えば緑でカラーコード化してもよい。装置150の不適切又は望まれない移動を表すために、指標を利用してもよい。図示する実施例の場合、表示状態で八角形750が、望まない方向への移動を示す。この指標は、赤でカラーコード化してもよい。システムが決定できない、又はシステム装置150の位置又は移動を認識しない場合、それをユーザに知らせる指標を設けてもよい。そのために、三角形755が使用される。この指標は、黄色でカラーコード化される。システムが、例えば、目的位置の血流パターンと心電図信号検出する場合、装置上のセンサが目的位置の信号を検出している場所に装置があることをシステムが判断したことをユーザに知らせるために別の指標を設けてもよい。この場合、指標760が起動する。ここで、指標760は、センサが目的位置の信号を検出していることを示す一つ又は複数の同心リングである。この指標は、青色でカラーコード化してもよい。心電図出力720は、システムで用いている心電図リード線によって検出された心電図信号を表示する。
図7,8,9のそれぞれに表示された出力は、に対応しており、ここで説明するように装置及びシステムを用いて取得された実際のデータと結果に対応している。比較のために、ECGディスプレイ720は、各位置からのECG波を容易に比較できるように、同じスケールである。同様に、流れ曲線725,730(及び、バーグラフの指標735,740の大きさに対応している)は、ここで説明する装置と技術を用いて取得された実際のデータを示す。
【0160】
図7,8,9に示すディスプレイ130は、流速プロファイル705のバーグラフ710、指標715、心電図出力720を含む。
【0161】
図7は、血管内装置150の先端が上大静脈(SVC)に向かう血流内にあるか又はそれと一緒に移動しているときの、血流プロファイル705,血管内ECG770,指標715(745と共に示されている)、バーグラフ710を示す。
【0162】
曲線725、730の相対位置とバーグラフ735,740に示されるように、装置が血流と共に心臓に向かって移動するとき、センサから離れる血流は、センサに向かう血流を支配している。
図7のECG770は、装置が心臓から離れているときの多くの場所で予想される典型的な基準ECGを示す。
【0163】
図8は、血管内装置が大静脈心房接合にあるときの、血流速プロファイル705,血管内ECG770,指標760,バーグラフ740を示す。装置150が目的の位置に配置されている場合、目標位置の種々の独特な特性の相関が、装置位置の確信を深めるために利用される。装置が大静脈心房接合の近くの目標位置にある場合、下大静脈の上大静脈から合流する流れによって、センサに向かう血流/センサから遠ざかる血流はほぼバランスしている。このように2つのほぼ均等な血流は、曲線725/730及びバー735,740が近似していることによって示される。大切なことは、ECG770が、SAモードに対してECGリード線の接近を示す突出したP波を示すことである。大きなP波の存在は、流れ情報を関連づけるとともに装置の位置を確認するために使用される生理学的パラメータの一例である。
【0164】
図9は、血管内装置の先端が内頸静脈にあるときときの、血流側プロファイル705,血管内ECG770,指標715,バーグラフ710を示す。血管内装置150が頸静脈に入ると、曲線730,725とバーグラフ710のバー735,740の相対位置に反映されているように、センサに向かう流れが流速プロファイルの中で支配的となる。また、ECG波は、独特なQRS極性を示す(すなわち、QRS群はほぼ等しい負と正となる)。この独特なECGプロファイルは、装置150が頚静脈に入ったことを確認するために使用される。特徴抽出と位置特定の基準は、時間と周波数の両方に関して、また、時間と周波数の間に存在する関係に関して、作成される。
【0165】
図21は、本発明の一形態に係るアルゴリズムを実施するフローチャート800を示す。まず、ステップ805では、ドップラーと心電図/ECG(ECO)信号が所望の周波数(一般には、ドップラーデータについては20〜50KHzチャンネル、ECGデータについては1KHz)で採取される。次に、ステップ810では、ECG(ECO)及びドップラーデータがホストコンピュータメモリに送られる。次に、ステップ815では、ドップラーの指向性データ(順行性及び逆行性又は左右のチャンネル)及びECGデータは、サンプラーから入力されるデータストリームに一緒に詰め込まれているので、別々のメモリ部で分離される。次に、ステップ820では、3つのデータストリーム(ドップラー順行性、ドップラー逆行性、及びECG)は、同期してストレージに流される。次に、ステップ830では、アルゴリズムがECGデータストリームのRピークを識別し、400〜600ms内のP波セグメントをRピークの左に配置する。ブロック840に対する回答がYESの場合、ECG/ECOデータは、ディスプレイバッファに加えられ(ステップ845)、グラフィックユーザインターフェイスにプロットされる(ステップ850)。ブロック840の回答がNOの場合、心臓の鼓動における所望期間(P波期間中、QRS群、又は全心臓鼓動中)に対応するドップラーデータは、ステップ855、860、865でFFTとフィルタをもって処理される。この処理は以下に説明する。処理の結果に基づき、血流方向と血管内センサを利用した装置の先端位置情報がディスプレイに表示され、ドップラー情報がディスプレイ上にプロットされる。
【0166】
一般に、高速フーリエ変換(FFT)を実行した後又は時間領域(FFTではない)で、アルゴリズムのソフトウェア制御が周波数領域に適用される。FFT用の一般的なポイント数は、512,1024,2048,4096である。これらの数は、データベクトルの長さを示す。信号は、時間に関して、又は時間と周波数の両領域でサンプル数に関して平均化できる。オンラインの平均化処理は、可変長(3サンプルと25サンプルの間)のフィルタウィンドウを使用して、データベクトルに沿って平均する。マルチライン平均化処理は、選択可能なデータベクトル数の平均を計算する。スペクトルパワーは、考慮する信号(指向性ドップラー及びECG)のそれぞれについて、パワースペクトルの形状から、周波数領域で計算してもよい。指向性ドップラースペクトルのスペクトルパワーは、逆行性血流と順行性血流の間を区別するために使用される。所定周波数の選択的フィルタリングを使用して不要なアーチファクトと周波数成分(例えば、高度の乱れを示す高周波)を除去する。選択的フィルタリングにより、判断処理では所定周波数が他の周波数よりも一段と重要である考えることができる。例えば、スペクトルの最低周波数及び最高周波数(すなわち、最低と最高の検出された血流速度)は、血管内における所定の場所と血流に関連付けることができる。支配的な血液の方向とQRS群又はP波に関する判断を行うために閾値が使用される。自動適応アプローチを使用して(すなわち、データの履歴バッファを維持し、傾向を分析するとともに履歴データバッファの全期間にわたって一時的な挙動を解析することにより)閾値を計算できる。
【0167】
超音波とECG情報に基づいて血管内の場所を決定することに有効な基準を以下に説明する。血流速度プロファイルから血管内のセンサ一を求めるために使用できる基準は、
a)例えば周波数領域のスペクトルパワーで測定された、双方向の流れのそれぞれの流れのエネルギーを比較すること、
b)洞房接合を検出するために、低周波領域における双方向の流れパターン、
c)心房の活動を検出するために拍動性、
d)速度プロファイル及び以下に説明するその他の最も高い意味のある平均速度である。
【0168】
血管内ECGから血管内のセンサ位置を求めるために使用できる基準は、a)QRS群又はR波のピークツーピーク振幅変化、b)P波の相対変化、c)QRS群又はR波の振幅に対するP波の振幅変化、及びここで説明する他のものである。血管内ECG波形の形状と血流速度プロファイルの形状との相関、及び、それら2つの相対変化の間の相関は、血管内におけるセンサ一の位置を求め、それを案内し、該センサ位置を確認するための基準として使用できる。
【0169】
図7,8,9に戻ると、ディスプレイ705において、横軸は血液速度に比例するドップラー周波数シフトを示し、縦軸は周波数の振幅(すなわち、パワー(又はエネルギー)又はどれだけの血液がその特定速度(周波数)で流れるかを示す。曲線725は、センサから離れる方向に流れる血液中におけるドップラーセンサの位置での速度分布を示す。曲線730は、センサに向かう方向の血流におけるドップラーセンサ位置での速度分布を示す。一般に、所望の移動が心臓に向かう適用例に関して、曲線725は緑色で、曲線730は赤色である。異なる血管ターゲットについては、その他のカラーコードを使用できる。無色の場合、流れの方向は色以外のシンボルを用いて示すことができる。例えば、+記号は、センサから離れる方向を示し、−記号はセンサに向かう流れを示し、数字が流れの強さを示す。双方向の流れの強さを示すために、スクロールバーを使用してもよい。バーグラフ710,735,740を使用してもよい。ユーザに、流れの方向を示すために、また、流れのパターンを識別する別の方法は、可聴信号を使用することであり、各信号は所定の流れ、又は一般的には、センタ位置の状態を示す。流れの状態の指標として緑の矢印745、緑の標的760、又は赤の停止信号750を使用して、血管中のセンサの位置を特定してもよい。ECG770では、横軸が時間を示し、縦軸が心臓の電気的活動の振幅を示す。ここで説明するアルゴリズムは、いかに電気的活動が記録されたかとは無関係に、心臓の活動の電気的マッピングに適用される。ここで説明する装置は、血管内ECGと心臓内ECGを記録する。ECGを記録するその他の方法、例えば、商業的に皮膚ECGモニター(
図1のリード線112など)を使用する方法も可能であり、以下に説明するように使用される。
【0170】
再び
図7,8,9を参照すると、ドップラー周波数(速度)分布を解剖学的位置に関連付けるために使用される一つの基準は、全周波数範囲にわたる周波数の違いの不均一性に関連した、スペクトルパワー又は特定のドップラー周波数曲線下の面積である(周波数スペクトルの計算された全体)。
図7において、センサは、心臓に向かって見て、血流ストリームが心臓に向かってセンサから離れる血流ストリームと共に、上大静脈に配置される。緑の領域は赤の領域よりも大きく、その場合、曲線725はドップラー周波数(速度)の全範囲にわたって曲線730の上にある。
図9において、カテーテルの先端が頚静脈に押し込まれる。血液は心臓に向かって流れるとともに、カテーテルの先端に配置されたセンサに向かって流れる。この場合、赤曲線730の下の面積は、緑曲線725の下の面積よりも大きく、赤色の速度(センサに向かう速度)は全範囲の速度上の緑の速度よりも大きい。
図7,9のそれぞれにおいて、バーグラフ710は、センサに向かう又センサから離れる流れの相対的な大きさを示す。結果的に、一方向について血液速度プロファイルが大きなスペクトルパワーを示す場合、それが血液ストリームの流れの支配的方向である。
【0171】
別の基準は、2つの方向(センサに向かう方向とそれから離れる方向)における低速度の分布に関係する。血管内では、血液の速度は、例えば右心房におけるものとは異なる。したがって、関連するスペクトルエネルギの多くは、低速度領域に存在する。一般的に、低血流速度領域は、2cm/秒〜25cm/秒である。
【0172】
別の基準は、緑(順)と赤(逆)の曲線の間の類似性である。洞房結合(
図8)では、緑と赤の曲線が同じ面積(曲線725,730の下に同じエネルギー面積を有する。)を有し且つ同じ速度分布(曲線725,730の速度プロファイル又は形状が同じである。)を有し、ほぼ一致している。このことは、右心房に入る下大静脈(IVC)と上大静脈(SVC)の流れストリームが逆方向から合流することを示している。
【0173】
別の基準は、流れパターンと特性の時間に関する挙動である。特に、その挙動は、心臓における右心房に存在する脈動する強い流れと、静脈流の低脈動特性に比較される動脈流との間の違いである。
【0174】
別の基準は、心拍数を含む血流プロファイルの挙動における周期的変化を考慮することである。心拍又は脈動を有する強い周期的変化は、右心房の活動を示す。
【0175】
別の基準は、緑と赤の曲線の振幅である。所定周波数における振幅が高くなるほど、より多くの信号エネルギ(すなわち、より多くの血液)が当該周波数に対応した速度で流れる。
【0176】
別の基準は、緑と赤の速度プロファイルに含まれる最も有効な速度の振幅である。有効速度は、雑音レベル上の少なくとも3デシベルとして定義され、方向間(緑と赤の曲線)の分離の少なくとも3デシベルを示す。本発明に係る最も高い有効速度は、本発明に係る装置は容量(平均)速度を測定することを目的とするものであるから、最も高い平均血流速度の指標である。
【0177】
別の基準は、所定先端位置における速度プロファイルの一時的な挙動である。例えば、内頸静脈において先端位置が心臓から離れている場合、支配的である一時的な挙動は呼吸に起因する主たる血流の脈動である。
図11は、この考えに基づく流れパターンの例を示す。内頸静脈における主たる血液の流れは、赤曲線で示される(センサに向かう血流)。心臓に近づくほど、特に、右心房では、支配的な一時的な挙動は、心臓の鼓動に関係する脈動である。
【0178】
別の基準は、血管内の異なる場所におけるP波の絶対的な又相対的変化に関係する。
図7,8,9のECG770に示すように、上大静脈(
図7)又は内頸静脈(
図9)におけるP波に比べて、P波は洞房接合(
図8)で急激に増加する。別の基準は、QRS群とR波に比べたときの、P波の相対振幅に関係する。
【0179】
図12は、心房細動を有する患者の場合でも、血管内ECGセンサが洞房結合に接近するにしたがって、心房電気活動(通常の皮膚ECGでは確認できない)が見られるようになり且つ関連するようになる。心房の電気的活動とQRSやR波に対するその相対振幅は、洞房結節の極近傍における洞房接合で目に見えて変化する。
【0180】
図7,8,9を再び参照すると、別の基準は、異なる場所におけるQRS群とR波の絶対的変化及び相対的変化に関係する。R波とQRS群は、上大静脈(
図7)又は内頸静脈(
図9)の波形に比べて、洞房結合(
図8)で急激に増加する。P波に対する相対振幅は、急激に変化する。
図12は、心房細動を有する患者の場合でも、血管内ECGセンサが洞房結合に接近するにつれて、R波とQRS群が変化する。R波とQRS群の振幅とP波に対する相対振幅は、洞房結節の極近傍の洞房結合で目に見えて変化する。
【0181】
任意の別々の基準及び上述した基準の任意の組み合わせを使用して、血管内の場所を評価してもよい。パターンのデータベースを利用し、上述の基準を個別的に提供することに加えて、またはそれらに追加して、上記曲線を解剖学的位置に合わせてもよい。
【0182】
図10は、血管内電気信号を用いて超音波信号をトリガーし制御するかを示す。血管内センサから取得した電気信号は、周期的であり、心拍(10a)に関連している。形状の点では、公知の診断用ECG信号に類似している。波形(例えば、P波、QRS群、T波)を解析することにより、多数のイベント及び時間セグメントを心拍中に定義できる。P波イベントは、P波の振幅がそのピークにあるとき生じる。R波イベントは、R波の振幅がそのピークにあるとき生じる。その他のイベントは、例えば、R波の振幅がそのピークの3分の1よりも低くなったときに定義される。それらのイベント時間間隔の間を定義することもできる。T1は、2つの連続するP波の時間間隔で、心拍を示す。T2は、2つのR波の間の時間間隔で、同様に心拍を示す。T3はP波とR波の間の時間間隔である。T4は、R波とその後のP波の間の時間間隔である。その他の時間間隔を同様に定義してもよい。これらの時間間隔は、波形のピーク値、該波形の開始又は終了、又は電気信号におけるその他の関連する変化を参照して定義できる。心拍内に定義されるイベントは、選択的取得をトリガーするために、及び/又は、異なるセンサ(例えば、ドップラーセンサからの速度情報)からの生理学的パラメータを処理することに利用される。時間間隔は、血液の速度(例えば、心臓収縮期のみ又は心臓拡張期のみ)などの生理学的パラメータの取得や処理を制御するために利用される。生理学的パラメータを利用することにより、更に正確な結果をガイダンス用に提供できる。グラフ10bと10cは、時間T3でトリガーされた超音波データの例を示す。
【0183】
図11は、ドップラー信号によって特定されるように、血流における変化が、患者の呼吸に基づく信号取得と処理をトリガーし制御するために如何に利用されるかを示している。ドップラーパワースペクトルによって示されるように、フローパターンは患者の呼吸と共に変化する。血液の逆流のような心臓の状態は、呼吸と共に流れパターンに変化を生じる。そのような呼吸に関連した変化は、特に、パターン強度が呼吸と共に変化する場合に識別できる。これらの特定された変化は、患者の呼吸活動に対する生理学的パラメータの取得や処理をトリガーしたり制御したりするために利用できる。したがって、生理学的パラメータを利用することによって、ガイダンス用に更に正確な結果を提供できる。
【0184】
図12は、心房細動を有する患者(診断ECGによって検出された顕著なP波の無い患者)にあっても洞房結節の近傍を特定するために如何にQRS群における相対変化が利用されるかを示す。心房細動を有する患者の場合、現在の診断ECGシステム((I)参照)では、P波は検出できない。更なる変化(すなわち、血管内センサによって特定されるように、QRS群振幅心房細動の顕著な増加)は、洞房結節の近傍を示す((2)参照)。また、血管内装置は、標準のECGシステムでは検出できない電気的活動(例えば、心房細動を有すると考えられる患者の心房電気活動)を測定できる。血管内電気信号の波形におけるそのような変化は、上大静脈から下3分の1又は右心房に含まれる洞房結節に対して所望の距離にセンサや関連する血管内装置を位置付けるために利用される。
【0185】
[グラフィックユーザインターフェイス]
図13は、ここで説明する血管アクセス及びガイダンスシステム用のグラフィックユーザインターフェイス(GUI)として構成されたディスプレイ130の要素を示す。
図13のディスプレイ130は、血管アクセス用にユーザフレンドリーな方法で異なるガイダンス技術(例えば、ドップラー、RCG、オーディオ、ワークフロー最適化、Aモード撮像)を一体化している。ドップラーウィンドウは、ドップラー又は相互相関法を用いて検出された血流の特性を示す。その情報は、時間又は周波数の領域に示される。双方向ドップラーの場合、2つの方向が一つのディスプレイ又は2つの異なるディスプレイに表示される。履歴を表示したり、テンプレートデータベースにアクセスさせるために、複数のドップラーウィンドウを並べてタブでアクセスするようにしてもよい。代わりに、履歴/テンプレートウィンドウは、器具スクリーン上に別々に表示してもよい。Aモード撮像ウィンドウは、時間(X軸)−深度(Y軸)のグラフに超音波情報を表示する。Aモード画像装置を保持する手の移動がリアルタイムに表れるように、ウィンドウは定期的に更新される。これにより、視覚と手の協調関係が増大する。典型的には、Aモードの単一ビームのオリジナルがスクリーンの上部にあり、Aモード超音波フラッシュライトが下を見ている。Aモード画像ディスプレイウィンドウの他の使用は、血液の凝固を撮影し識別できるようにすることである。ガイディングサインウィンドウは、異なる形状の色要素(点滅してもよい。)からなる。例えば、ドップラーウィンドウが赤の曲線よりも大きな曲線を表示する場合、ガイディングサインウィンドウが点灯してその他のライトが消灯される。血管内センサが誤った方向に配置されている場合、赤の光が点灯する(その他の光は消灯している)。信号が判断処理を行うために十分に強く/明るくないことを、黄色の光が示す。センサが洞房結節の血流特性を検出していることを、青色の光が示す。
【0186】
ECGウィンドウは、血管内プローブによって検出された電気信号を表示する。そのウィンドウは、単一又は複数の電気信号を表示でき、また、一つ又は複数のECGウィンドウを表示してもよい。プログラマぶる機能キーは、異なるシステム機能へのショートカットである。それらは、タッチスクリーンを介して又はリモートコントロールによって遠隔からアクセス可能である。一般的な機能キーはスクリーン構成やシステム機能を選択するものであり、又は、デフォルト設定にアクセスするものである。オーディオウィンドウは、血管内センサから受信したドップラー情報又はオーディオ情報を示す。好適な実施例では、オーディオウィンドウは、シミュレートされた異なる色のLEDバーチャンネルのチャンネルの強度を示すデジタルオーディオレコーダ(プローブから離れる方向の流れとそれに向かう方向の流れ)のインターフェイスと似ている。無色の場合、各方向の流れの平均強度を示すために数が表示される。代わりに、各方向の異なる血流強度が異なる色を有する一つのLEDの両端に表示される一つのLEDバーを使用してもよい。システムコントロールユニットは、データ取得装置、システム設定、情報処理、ディスプレイ、アーカイブを制御する。上述したウィンドウの任意の組み合わせが可能であり、ウィンドウ形式としては複数の例ある。
【0187】
ディスプレイウィンドウは、移動、サイズ変更、表示/非表示できる。スクリーンレイアウトはユーザが構成でき、好みに応じてシステムコントロールウィンドウから選択し保管できる。システムコントロールウィンドウは、タッチスクリーンを通じて利用されるアルファベットキーボードを表示する。文字認識能力によって、ペンを用いて入力ができる。タッチスクリーンにより、ユーザは直接全てのディスプレイ要素にアクセスできる。ドップラー又は聴診部材によって生成された音を聴くために拡声器を利用してもよい。音声システムはステレオサウンドを提供する。代わりに、ヘッドフォンを使用することもできる。ドップラー情報の場合、血流方向の一つ(例えば、プローブに向かう方向)に対応した可聴ドップラー周波数シフトを、ステレオスピーカ又はヘッドフォン(例えば、左チャンネル)で聴くことがきる。同時に、血流方向の他方(例えば、プローブから離れる方向)に対応した可聴ドップラー周波数シフトを、ステレオスピーカ又はヘッドフォン(例えば、右チャンネル)で聴くことがきる。
【0188】
システムは、遠隔操作、ネットワーク操作できる。また、それは、ワイヤレスインターフェイスを介して情報を送信できる。RFID及び/又はバーコードリーダにより、システムはRFID及び/又はバーコードを備えた装置からの情報を格納し整理することができる。そのような情報は、例えばワイヤレスネットワークを介して、中央のロケーションと調整される。
【0189】
多くの医療において、血管内装置はその装置先端(末端)を血管内の特定の場所に位置付けることが要求される。例えば、CVC及びPICCでは、それらの先端は上大静脈の下3分の1に配置することが必要である。しかし、例えば患者の寝床の側にはガイダンス装置が無いために、現在ユーザはカテーテルを患者の体に盲状態で、カテーテルの位置を確認するためにX線に依存しながら配置しており、それは初期配置から数時間もかかるものである。CVC又はPICCのラインは先端位置が確認後に初めて解放されるので、患者治療はX線確認が得られた後まで遅れる。理想は、ユーザがカテーテルを所望の位置に高い信頼性をもって配置し又先端位置を即座に確認できることである。電気活動情報を他の形式の案内情報と統合した、ユーザフレンドリーで使用が容易なシステム、装置、及び技術を構築する。
【0190】
図14は、使用が簡単なグラフィックユーザインターフェイスを備えたディスプレイ140を示す。このインターフェイスは、異なるセンサからの位置情報を組み合わせ、血管内装置の一に関連したグラフィック記号を表示する。例えば、血管内装置が洞房結合に向けて前進する場合、
図4Bに示すように、緑の矢印及び/又は心臓のアイコンが、特定の可聴音と一緒に表示される。血管内装置が洞房結合から遠ざかる場合、
図14C又は14Dに示すように、赤のストップサイン及び/又は赤の点線が、異なる特定の可聴音と共に表示される。血管内装置の先端が洞房接合にある場合、
図14Aに示すように、青又は緑の円又は標的円が異なる特定の可聴音と共に表示される。当然、先端位置を示すために、任意の色、アイコン、及び音、又は任意の種類のグラフィック要素、英数字要素、及び/又は可聴要素を利用できる。
【0191】
簡略化したユーザインターフェイスが表示され、すべての基本情報(ドップラー、ECG、その他)をデジタル的に記録できる。記録された情報は、患者カルテ用の報告として印刷できる。血管内装置を洞房結合に配置したことを胸部レントゲンで確認しないために使用する場合、患者情報を記憶すること、そのデータとメモリスティックなどの標準媒体にイクスポートすること、その情報を通常のプリンタで印刷することは、特に有効である。
【0192】
[案内された血管内装置を配置する超音波及びECG法]
図15は、カテーテルの例示的方法300を示す。この例では、方法300は、本発明で詳細に説明するシステムと処理技術によってもたらされる血流情報とECGを用いて提供されるガイダンス情報を利用する血管内装置を利用してユーザが如何にPICCカテーテルを配置するかを示す。この例は、説明の目的のためのものである。類似の従来のカテーテル、ガイドワイヤ、装置導入手順は、システムで生成された信号を利用した血管4中の装置の進行は、
図16を参照して説明する。
【0193】
ここで説明する技術は多数の治療で実施されるもので、その配置方法300を寝床の側でカテーテルを配置することに関連して説明する。カテーテル配置法300に示すワークフローは、ステップ305で開始され、カテーテルの必要な長さを測定する。このステップは、装置でよって示される場所を検証するために推奨される。このステップは、医療専門家によって現在も手術の開始時に行われている。
【0194】
次に、ステップ310では、配置用ワイヤが挿入され且つセンサが取り付けられた無菌カテーテルを開封する。好適な実施例では、パッケージ化されたカテーテルは、ドップラーセンサとECGセンサを有する改良探り針を含む。現在、PICCカテーテルは、探り針を備えた状態ですでにパッケージされている。探り針は、医療専門家によって使用され、カテーテルを血管に押し込むために利用される。本発明の装置実施例と違って、従来のカテーテル及び対応する探り針は、ここで説明するマルチパラメータプロセスに適したセンサを備えていない。
【0195】
次に、ステップ315では、非無菌ユーザインターフェイスハウジングを袋に入れることによって無菌バッグに接続し、配置ワイヤの接続端部でそれに孔をあける。好適な実施例では、センサ付きの探り針を含むカテーテルは無菌化されて使い捨て可能である。ただし、ユーザインターフェイス、コントローラ、及び信号処理ユニットは、再利用可能で、無菌化されていない。ユニットが無菌化されておらず、また、無菌状態で使用されない場合、商業的に利用可能な無菌バッグを用いて袋に入れる。続いて、カテーテルは、探り針コネクタで無菌バッグを突き破って、ユーザインターフェイスユニットに接続される。代わりに、無菌コード又はケーブルを無菌領域に通して、バッグを破裂させることなく、無菌化されていない制御ユニットに取り付けることができる。
【0196】
次に、ステップ320では、ユーザインターフェイスハウジングの自己診断ボタンを押して、緑のLEDが点滅するのを確認するまで待機する。センサが接続されると、システムは自己診断プロトコルを実行して接続状態とセンサを確認する。当然、任意の色、アイコン、音声、又は任意の種類のグラフィック要素、英数字、及び/又は可聴要素を使用して適正な接続を表示してもよい。
【0197】
次に、ステップ325では、カテーテルを血管に挿入する。このステップは、現在医療専門家によって行われているカテーテルの挿入作業と同じである。好ましい挿入位置は、
図16に示すように、尺側皮静脈6である。
【0198】
次に、ステップ330では、緑のライトが点滅を終了する(緑のライトが定常的に点灯する)まで保持する。カテーテルが血管内に挿入されると、数秒間所定の位置に保持される又はゆっくりと前方に押し込まれる。このステップにより、信号処理アルゴリズムはデータ取得及びパターン認識を現在の患者データに校正できる。このステップでは、基準ECG信号をメモリに記録して保管してもよい。また、処理システムは、センサデータを解析して、センサが静脈(動脈ではない)に配置されていることを確認する。
【0199】
次に、ステップ335では、センサ/カテーテルが静脈に導入されたことをシステムから情報で確認した後、ユーザはカテーテルの前進を開始し、緑のライトがオン状態にあることを確認する。緑のライトがオンしている場合、それは血液がカテーテル先端から離れる方向に流れていることを意味する。この「緑のライト」の指標は、望ましい表示状態で、カテーテル/センサを端部位置に前進させていることを示す。
図16は、「緑」の記号で示された尺側皮静脈内にカテーテルが正しく配置されていることを示し、それは緑のライトが点灯していることを意味する(ダッシュ付きの経路)。
【0200】
次に、ステップ340では、ライトが赤になった場合、前進を止めて、ライトが再び緑になるまでカテーテルを引き戻す。血液がカテーテル/センサに向かって流れている(それから離れる方向に流れているのではなく)とき、ライトは赤になる。これは、カテーテルが誤って頸静脈又はその他の静脈に入ったことを意味する。
図16において、この配置状態が「赤」で標識化され、カテーテルは内頸静脈内に示されている。この状態で、心臓に向かって流れる血液ストリームは、装置に向かってくる。この状態では、カテーテルを
図16にラベル「2」の位置に引き戻し、SVC内に向けて正しい経路に再度前進させる。偶然にカテーテルが静脈壁に対向して前進できない場合、ライトは黄色になる。その位置は、
図16に「黄色」で示されている。この状態では、黄色のライトが消えて緑のライトが再び点灯するまでカテーテルを引き戻す。
【0201】
次に、ステップ345では、グリーンのライトが点灯する間前進させる。ユーザは、押し続ける。その間、カテーテル/センサは、心臓に向かって正しい経路に留まる。
【0202】
次に、ステップ350では、光が青になると、ユーザは前進を止める。
図16に示すように、SVCの下3分の1が特定されると、ライトは青になる。処理システムが目的の場所に対応した独特な流れパターン又は生理学的パラメータ(すなわち、独特なECG波形)を確認すると、ライトが青になる。この方法では、上大静脈と右心房の接合部に独特な流れ特性が確認され、青の指標ライトが点灯する。次に、ステップ355では、ユーザは最初に測定した長さに対して実際の長さが適当か否か確認する。このステップは、装置から提供された指標を二重に確認し、目標とする位置に対して最初に測定された長さと比較する。
【0203】
次に、ステップ360では、探り針と、取り付けられているセンサを取り除く。
【0204】
次に、ステップ360で導入具を剥ぎ取り、ステップ37でカテーテルを固定する。
【0205】
別の実施例では、反射した超音波信号を処理して、2つ以上の静脈が結合する場所を示す信号の有無を判断することによって、体の血管内に器具を配置する方法を示す。この方法は、静脈や動脈の両方の任意の血管結合部に対して行われる。2つ以上の血管が結合する一つの例示的な位置は、上大静脈及び下大静脈である。2つ以上の血管が結合する他の例示的な位置は、下大静脈と腎静脈である。本発明の一実施例は、装置を用いて体の血管内に器具を配置し、体の血管内部に装置を固定する場所を決定し、体に装置を固定して該装置を器具で決定された場所に維持する方法である。所定時間の経過後(カテーテルを長時間装着した患者には普通のことである)、器具は装置の現在位置を計算するために利用される。次に、既知のオリジナル位置といま決定された現在の位置を用いて、システムは、装置がオリジナル位置から移動したか否か判断する。
【0206】
本発明を実施するために、ここで説明する実施例の種々の代替案が利用できる。例えば、目標の装置位置が脳内にあれば、処理アルゴリズムと出力は、頸部への移動が適正方向(緑表示)であり、心臓に向かう移動が誤った方向(赤表示)であることを確実に表示する。システムの指標とパラメータは、血管内の種々の目標場所に応じて採用されるアクセス経路の場所に応じて変更可能である。
【0207】
本発明の血管内ガイダンスシステムの種々の構成と操作性について説明したように、血管内ガイダンスの方法は種々存在する。
【0208】
一つの形態では、体の血管内に血管内装置を配置する方法は、血管内装置を血管内に前進させ、血管内装置に設けた非結像の超音波トランスデューサを用いて非結像の超音波信号を送信することを含む。次に、非結像超音波トランスデューサで反射超音波信号を受信し、血管内装置に設けたセンサで血管内心電図信号を検出する。次に、非結像超音波トランスデューサで受診した反射超音波信号とセンサで検出された血管内心電図信号を処理する。最後に、上記処理に基づいて、血管内装置を位置付ける。
【0209】
体の血管内に血管内装置を位置付ける方法はさらに、特定のアプリケーション又は処理プロセスに応じて、追加の又は改変された工程を含む。種々の追加工程が可能であり、それは組み合わせて使用され、ガイダンスと位置決めが行われる。追加の工程としては、体に挿入された血管内装置の長さが手術前に推定された装置の長さに等しいか否か確認すること、及び/又は、体に挿入された血管内装置の長さをシステムに入力することを含む。さらに、患者に取り付けたセンサで血管内心電図信号を検出する工程を加えてもよい。そのセンサは患者に取り付けられ、別の又は追加のセンサが血管内装置に取り付けられる。装置又は患者に設けたセンサからの血管内心電図信号を装置に設けた別のセンサからの血管内心電図信号と比較する工程を追加してもよい。
【0210】
処理方法と処理アルゴリズムは、ガイダンス、位置確認、相関に有効な重要又は独特な特性を特定するために改変するか組み合わせてもよい。超音波及び/又は心電図信号情報を処理するために、別の又は特注のソフトウェア又はプログラミングを含むものであってもよい。処理は、洞房結合を特定するため又は速度プロファイルの最も高い平均速度を求めるために、反射超音波信号の処理を含むものであってもよい。処理は、心電図群におけるピークツーピーク振幅の変化、心電図におけるQRS群のピークツーピーク振幅の変化、心電図におけるR波のピークツーピーク振幅の変化、又は心電図におけるP波のピークツーピーク振幅の変化を求めるために、また、追加的に又は代替的に、心電図情報をトリガーとして利用して超音波情報を取得及び/又は処理するために、血管内心電図信号を処理することを含む。
【0211】
その処理法とアルゴリズムは、体の骨格構造又は場所に対する血管内装置の位置を求めるために、重要な又は独特な特性を特定するように改変又は組み合わせてもよい。これらの方法の実施例は、洞房結合、洞房結節、上大静脈、内頸静脈、鎖骨下静脈に対する血管内装置の一を求めるために、処理工程を実行することを含む。
【0212】
体の血管内に血管内装置を配置する方法は、血管内装置を利用して体の血管内に装置を固定する場所を求めること、また、装置と共に血管内装置を体に固定して該装置を血管内装置で求めた場所に維持することを含むように改変してもよい。体の血管内に血管内装置を配置刷る方法は、装置の現在の位置を計算すること、計算された現在の装置位置を処理工程で示された場所と比較することを含むことができる。
【0213】
その方法の工程は、任意の順序で実行され又は全体として又は部分的に繰り返され、血管内装置を位置決め又は配置する。例えば、体の血管内に血管内装置を配置する方法は、血管内装置が冠状静脈洞に対して右心房内に適正に配置されるまで、処理工程と配置工程を実行することを含む。代わりに、体の血管内に血管内装置を配置する方法は、血管内装置が肺静脈に対して左心房に適正に配置されるまで、処理工程と配置工程を実行することを含む。代わりに、体の血管内に血管内装置を配置する方法は、血管内装置を大動脈内に配置するまで、処理工程と配置工程を繰り返すことを含む。
【0214】
この形態は、例えば、処理工程の結果を表示する追加工程を含むように改変できる。処理工程は、静脈の血流方向に関連した情報を含むものであってもよい。静脈血流方向は、センサに向かう方向の流れと、センサから遠ざかる方向の流れを含む。追加的に又は代替的に、処理工程の結果は、静脈血流速度に関連した情報、静脈血流特性パターンに関連した情報、超音波Aモード情報に関連した情報、反射超音波信号内部にある流れの優先非ランダム方向に関連した情報、脳の電気的活動に関連した情報、筋肉の電気的活動に関連した情報、心臓の電気的活動に関連した情報、洞房結節の電気的活動に関連した情報、及びECGから心臓の電気的活動に関する情報、を含む。
【0215】
他の形態では、表示工程は、装置位置の視覚的指標を含むように改変してもよい。
【0216】
表示工程はまた、装置の位置を示す視覚指標又はカラー付指標を単独で、またそれらを装置の位置を示す音と組み合わされて、表示するように改変してもよい。
【0217】
体の血管内に血管内装置を配置する方法は、センサで受信した血管内心電図信号に同期して反射超音波信号を収集することを含むように改変してもよい。追加の代替案は、血管内心電図が、心臓、脳、又は筋肉からの電気的活動を含む場合に可能である。その収集工程は、生理学的活動に対応するタイミングで行われる。例えば、採集工程は、PR間隔の期間に同期して又はP波の一部に同期して行われる。
【0218】
EEG、ECG、又はEMGの心電図は、装置のセンサ又は患者のセンサからの情報を採取する、処理する、及び/又は記憶するタイミングに利用される。体の血管内に血管内装置を配置する方法の一つの形態では、送信工程、受信工程、及び処理工程は、選択された血管内心電図信号が検出されたときだけ行われる。方法の一つの形態では、選択された血管内心電図信号は、ECG波の一部である。方法の他の形態では、選択された血管内心電図信号は、EEG波の一部である。方法の別の形態では、選択された血管内心電図信号は、EMG波の一部である。
【0219】
体の血管内に血管内装置を配置する方法は、反射超音波信号の非結像超音波情報を用いて血管内の構造を特定することを含む。一つの形態では、非結像超音波情報は、Aモード超音波を利用して血管内の構造を特定することを含む。他の形態では、非結像超音波情報は、ドップラー超音波情報用して上記構造の近傍にある流れのパターンを特定することを含む。
【0220】
体の血管内に血管内装置を配置する方法の他の形態では、処理工程は、選択された心電図トリガー信号に対応した反射超音波信号の一部について実行される。この方法は、例えば、選択された心電図トリガー信号が、ECG波の一部、EEG波の一部、又はEMG波の一部であるときに採用される。
【0221】
体の血管内に血管内装置を配置する他の方法では、処理工程は、血管内装置から離れる方向の流れエネルギーを血管内装置に向かう方向の流れエネルギーと比較することによって、反射超音波信号を処理することを含む。一つの形態は、2cm/秒〜25cm/秒の範囲の血流に関連した流れエネルギーが比較のために選択される工程を含む。
【0222】
他の形態では、体の血管内に血管内装置を配置する方法は処理工程を含み、そこでは、反射超音波信号を処理して流れパターンにおける脈流の指標を検出する工程を含む。脈流の指標は、多数の異なるパラメータのいずれであってもよい。脈流の指標は、静脈環流パターン、動脈流パターン、又は心臓の心房機能である。
【0223】
体の血管内に血管内装置を配置する方法は、処理工程に対する改変を含む。その処理工程は、血管内心電図信号を処理してP波の相対振幅を心電図の他の部分の相対振幅と比較する工程を含む。一つの形態では、心電図の当該部分は、QRS群を含む。処理工程は、反射超音波信号を処理して血流速プロファイルを求めること、検出された心電図信号を処理して血管内心電図の形状を求めることを含むように改変できる。処理工程は、血流速プロファイルと血管内心電図の形状を関連付けて血管内の血管内装置の位置を求める工程を含むように、改変してもよい。
【0224】
本発明の好適な実施例について説明したが、そのような実施例は単なる例示である。種々の変形、変更、及び交換も含まれる。以下の請求項が発明の範囲を定めるものであり、それらの請求項の範囲にある方法と構造及びそれら均等物は、該請求項の範囲に含まれる。