【実施例】
【0080】
本発明の化合物の合成
本発明の化合物は、概説したような下記反応順により製造できる。一実施形態において、一般的に購入し得る好適に置換されたフェニルプロピオニトリルを、例えば好適なエステルR1COOC
1-6アルキルと反応させて、中間体(1)を形成させて、これを例えば加熱下でヒドラジンと反応させて、アミノピラゾール中間体(2)を形成させ、これを好適に置換されたジケトンと反応させて、中間体(3)を形成させることにより、中間体3を形成する。
【化15】
【0081】
中間体(3)を、多くの基質と便宜的に反応させて、本発明の化合物、例えば、中心のトリアゾロ-、オキサジアゾロ-、イミダゾメチレン-、ビニル-、またはアリル-リンカー(x=1として)などを担持する化合物(これは、一般式(III)に関する本発明の化合物を提供する)を形成させてもよい。
【0082】
一般式(III)の化合物を、触媒の存在または非存在下で、例えば水素と便宜的に反応させて、以下に示した一般式(V)の化合物を提供してもよい:
【化16】
【0083】
また、中間体(3)を、その他の反応体と反応させて、ヒドラジン中間体(15)(下記スキームを参照されたい)を提供し、これを、例えばアクリレートと好適に反応させて反応させて、イミダゾール中間体(16)を形成させ、次いで好適な活性化ラジカルRと反応させて、一般式(IV)の化合物を得る。
【化17】
【0084】
ピラゾロピリミジン部分を合成するための別の経路を、下記スキームに示す。特別な変換を、反応スキーム6に示し、特定の例示と共に一般的な工程を説明する。活性化されたニトリル(24)を、所望により置換されたベンズアルデヒドとシアノケトン(23)との縮合反応により得た。中間体(24)の水素化により、得られるケトニトリル(25)を、好適なジケトンと反応させて、閉環した中間体(27)を提供し、これを便宜的にヒドラジド誘導体(29)に変換し得る。中間体(27)および(29)を、さらに様々な本発明の化合物を得るために反応させてもよい、即ち実験の章で示す。
【化18】
【0085】
中間体(29)は、一般式IIの発明の化合物を製造するために、特に有用である。例えば、中間体(29)を、式RCOOH(式中、Rは、上記定義を表す)の好適なカルボン酸と、例えばカップリング条件下に、例えばHOBT/ EDCと反応させて、共役ヒドラゾン(以下に図示したとおり)を提供し、次いでこれを、例えば塩化トシルと、例えば、有機塩基の存在において、閉環化合物、即ち一般式IIのオキサジアゾール化合物とする。
【化19】
【0086】
実験の章
略語:
【表1】
【0087】
1H-NMRスペクトルを、Varian GeminI 500 MHz NMR分光計で記録した。有意なピークを順にまとめた:多重度(s、一重項;d、二重項;t、三重項;q、四重項;m、多重項;br、広幅)およびプロトンの数。エレクトロスプレーイオン化(ESI)質量スペクトルを、Hewlett Packard 5989A 質量分光計上で記録した。質量スペクトル分析法の結果を、電荷質量比として報告した。分取HPLC精製を、溶出系としてアセトニトリル/水またはMeOH/水を用いて、XTerraTM RP18 19x150mM カラムにより行った。これらの実施例にて使用される全ての試薬、出発物質および中間体は、販売供給元から入手できるか、または当業者には既知の方法により容易に製造される。
【0088】
ピラゾロピリミジン構成要素の合成
反応スキーム1:
【0089】
3-(4-ブロモ-ベンジル)-2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(3)の合成
【化20】
(1)工程A:2-(4-ブロモ-ベンジル)-3-オキソ-ペンタンニトリル(1)
トルエン(81 ml、139 mmol)中のカリウム tert.ペンチレートの1.7 M 溶液を、室温でTHF(200 ml)中の3-(4-ブロモ-フェニル)-プロピオニトリル(9.70 g、46.2 mmol)の溶液に滴加し、続いてプロピオン酸エチル(18.9 ml、185 mmol)を添加した。攪拌を20分間継続させた。該反応混合物を、1N 塩酸を注意深く添加して急冷させ、酢酸エチルで抽出した。該有機層を、水および塩水で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させて、蒸発させた。該残渣を、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/n-ヘキサン3:7)により精製して、黄色油として1を得た。
MS(ESI):283 [M+NH4]
+、264 [M−H]
-1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz、121℃)δ(ppm):7.48(d、2H)、7.21(d、2H)、3.23(br s、2H)、2.84(br、1H)、2.61(br、2H)、1.08(t、3H).
【0090】
(2)工程B:4-(4-ブロモ-ベンジル)-5-エチル-2H-ピラゾール-3-イルアミン(2)
エタノールおよび酢酸の1:1混合物(35 ml)中の2-(4-ブロモ-ベンジル)-3-オキソ-ペンタンニトリル(1、10.4 g、39.1 mmol)およびヒドラジン水和物(1.9 ml、39.1 mmol)の混合物を、ミクロウェーブ反応器中にて140℃で15分間加熱した。冷却後に、反応混合物を、酢酸エチルで希釈して、飽和重炭酸ナトリウム、続いて塩水により数回洗浄した。該有機層を、Na
2SO
4上で乾燥させて、蒸発させ、2およびそのN-アセトアミドの混合物を得た。後者を2に変換するために、該粗生成物を、1N 水酸化ナトリウムにとり、N-アセトアミドがLC-MS(10-20分間)により検出できなくなるまで、マイクロウェーブ反応器中で160℃に加熱した。反応混合物を、酢酸エチルで抽出して、該有機層を、塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させて、蒸発させて、白色粉末として2を得て、これをさらなる精製なしに次の工程で使用した。
MS(ESI):280[M+H]
+;
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):7.41(d、2H)、7.11(d、2H)、3.56(s、2H)、2.34(q、2H)、1.90(s、2H)、0.99(t、3H).
【0091】
(3)工程C:3-(4-ブロモ-ベンジル)-2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(3)
ジオキサンおよびトリフルオロ酢酸1:1の混合物(120 ml)を、4-(4-ブロモ-ベンジル)-5-エチル-2H-ピラゾール-3-イルアミン(2)(7.9 g、28.2 mmol)の溶液に、室温でアセチルアセトン(2.9 ml、28.2 mmol)を添加して、反応混合物を、終夜攪拌した。該混合物を、飽和重炭酸ナトリウムを用いて中和して、酢酸エチルで抽出し、Na
2SO
4上で乾燥させて、乾燥状態まで蒸発させて、オフホワイト固体として3を得て、これをさらなる精製なしに次の工程で使用した。
MS(ESI):344[M+H]
+;
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):7.41(d、2H)、7.12(d、2H)、6.75(s、1H)、3.99(s、2H)、2,67(q、2H)、2,64(s、3H)、2.50(s、3H)、1.12(t、3H).
【0092】
反応スキーム2:
【化21】
(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-プロペナール(7)の合成
【化22】
(1)工程A:(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アクリル酸メチルエステル(4)
3-(4-ブロモ-ベンジル)-2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(3)(525 mg、1.47 mmol)を、アクリル酸メチル(264 ul、2.93 mmol)、ジシクロヘキシル-メチルアミン(622 ul ml、2.93 mmol)、およびPd(PtBu
3)
2(15 mg、0.03 mmol)の添加後、ジオキサン(15 ml)に溶解した。該混合物を、5分間130℃でマイクロ波オーブン内にて加熱した。次いで、該混合物を、減圧下でエバポレートした。該残渣を、酢酸エチルで希釈して、飽和NaHCO
3およびNaCl溶液で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させた。蒸発により、黄色固体を得た。該粗生成物を、ジエチルエーテルからの再結晶により精製して、無色固体を得た。
MS(ESI):350[M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):7.62(s、1H)、7.59(d、2H)、7.23(d、2H)、6.76(s、1H)、6.53(d、1H)、4.1(s、2H)、3.7(s、3H)、3.3(s、6H)、2.65(q、2H),1.15(t、3H).
【0093】
(2)工程B:(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-プロパ-2-エン-1-オール(6)
(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アクリル酸メチルエステル(4)(780 mg、2.3 mmol)を、ジクロロメタン(23 ml)に溶解して、-78℃に冷却した。
ジクロロメタン(5.8 ml、7 mmol)中のDIBAHの1.2M溶液を滴加した。該混合物を、3h(TLCコントロール)、-78℃で攪拌した。次いで、該混合物を、水を用いて急冷して、蒸発させた。該残渣を、酢酸エチルで希釈して、水およびNaCl溶液で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させて、蒸発させた。該粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して(酢酸エチル/ヘキサン(1:1)、シリカゲル)、無色油を得た。
MS(ESI):322 [M+H]
+;
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):7.27(d、2H)、7.11(d、2H)、6.73(s、1H)、6.45(d、1H)、6.25(dt、1H)、4.8(t、1H)、4.08(m、2H)、4.0(s、2H)、2.65(q、2H)、2.6(s、3H)、2.45(s、3H)、1.1(t、3H).
【0094】
(3)工程C:(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-プロペナール(7)
(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-プロパ-2-エン-1-オール(6)(650 mg、2.02 mmol)を、アセトニトリル(20 ml)に溶解した。MnO
2(1.76 g、20.2 mmol)を添加して、黒色の懸濁液を、2.5時間室温で加熱した。反応混合物を、セライト上で濾過し、アセトニトリルで洗浄した。該濾液を、蒸発させて、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、EtOAc/cHex(0-40%)肌色の粉末を得た。
MS(ESI):320 [M+H]
+;
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):9.67(d、1H)、7.46(d、1H)、7.44(d、2H)、7.31(d、2H)、6.67(dd、1H)、6.49(s、1H)、4.20(s、2H)、2.74(q、2H),2.72(s、3H)、2.57(s、3H)、1.21(t、3H).
【0095】
(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アクリル酸(5)の合成
(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アクリル酸メチルエステル(4)(2.94 g、8.4 mmol)を、THF(25 ml)に溶解して、1M LiOH(25ml)を添加した。反応混合物を、終夜室温で攪拌した。次いで、0.5M HClを、pH3.5に達するまで添加した。該混合物を、EtOAcで抽出して、該有機層を、塩水で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させた。蒸留後、該生成物を、EtOAcからの再結晶により精製して、白色固体を得た。
MS(ESI):336 [M+H]
+;
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):12.3(s、1H)、7.55(d、2H)、7.52(d、1H)、7.25(d、2H)、6.78(s、1H)、6.45(d、1H)、4.08(s、2H)、2.68(q、2H)、2.5(s、3H)、2.48(s、3H)、1.12(t、3H).
【0096】
反応スキーム3:
【化23】
【0097】
4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノール(8)の合成
水酸化カリウム(1.96g、34.9 mmol)を、アルゴン通気したジオキサンおよび水の1:1 混合物(30 ml)に溶解した。3-(4-ブロモ-ベンジル)-2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(3)(4g、11.62 mmol)、Pd
2(dba)
3(426 mg、0.465 mmol)、およびテトラメチルキサントホス(894 mg、1.859 mmol)の添加後、該混合物を、アルゴンで通気して、1時間100℃で攪拌した。次いで、該混合物を、1N HClで処理し、酢酸エチルで抽出した。この合わせた有機層を、塩水で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させて、蒸発させて、クロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/n-ヘプタン)により精製して、黄色固体を得た。
MS(ESI):282 [M+H]
+;
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):9.15(s、1H)、7.03(d、2H)、6.78(s、1H)、6.68(d、2H)、3.97(s、2H)、2.7(q、2H)、4.20(s、2H)、2.74(q、2H)、2.65(s、3H)、2.55(s、3H)、1.2(t、3H).
【0098】
[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシ]-酢酸メチルエステル(9)の合成
4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノール(8)(1g、3.55 mmol)を、THF (30 ml)に溶解して、NaH(無機油中60%、0.171 g、4.27 mmol)の添加後に、該混合物を20分間室温で攪拌した。次いで、メチル 2-ブロモアセテート(0.382 ml、3.91 mmol)を添加して、該混合物を、16時間室温で攪拌した。該混合物を、H
2Oを用いて反応停止させた。該混合物を濃縮した。該残渣を、酢酸エチルで希釈して、水およびNaCl溶液で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させて、蒸発させた。該粗生成物を、さらなる精製なしに次の工程で使用した。
MS(ESI):354 [M+H]
+;
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):7.09(d、2H)、6.8(d、2H)、6.75(s、1H)、4.7(s、2H)、3.97(s、2H)、3.68(s、3H)、2.68(q、2H)、2.62(s、3H)、2.50(s、3H)、1.15(t、3H).
【0099】
2-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシ]-エタノール(10)の合成
[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシ]-酢酸メチルエステル(9)(1.2 g、3.40 mmol)を、THF(36 ml)に溶解した。LiAlH
4(1.867 ml、3.73 mmol)を、ゆっくりと反応混合物に添加して、攪拌を3時間室温で継続した。該混合物を、水により急冷し、CH
2Cl
2を用いて二回洗浄した。該水層を、1N HClを用いてpH3に酸性化し、CH
2Cl
2で3回抽出した。該合わせた有機層を、水およびNaCl溶液で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させて、蒸発させた。該生成物を、クロマトグラフィーにより精製した(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)。
MS(ESI):326 [M+H]
+;
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):7.16(d、2H)、6.79(d、2H)、6.45(s、1H)、4.1(s、2H)、4.03(m、2H)、3.92(m、2H)、2.75(q、2H)、2.70(s、3H)、2.55(s、3H)、2.43(t、1H)、1.22(t、3H).
【0100】
メタンスルホン酸 2-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシ]-エチルエステル(11)の合成
2-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシ]-エタノール(10)(200 mg、0.62 mmol)、メタン塩化スルホニル(0.05ml、0.62 mmol)、およびEt
3N(0.09 ml、0.62 mmol)の混合物を、室温で2時間攪拌した。次いで、該反応を、CH
2Cl
2および水の添加により急冷した。該有機層を、次いで水およびNaCl溶液で抽出して、Na
2SO
4上で乾燥させて、蒸発させた。該粗生成物を、精製なしに次の工程で使用した。
MS(ESI):404 [M+H]
+;
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):7.17(d、2H)、6.78(d、2H)、4.55(m、2H)、4.20(m、2H)、4.11(s、2H)、3.07(s、3H)、2.73(m、2H)、2. 17(s、3H)、1.20(t、3H).
【0101】
反応スキーム4:
【化24】
【0102】
1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-3-メチル-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(19)の合成
(1)工程A:ベンズヒドリリデン-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アミン(12)
ジフェニルメタンイミン(7.53 g、39.5 mmol)、BINAP(447 mg、0.718 mmol)、およびナトリウム tert-ブトキシド(6.9 g、71.8 mmol)を、トルエン(100 ml)に溶解した。反応混合物を、105℃に加熱して、5分間攪拌した。次いで、3-(4-ブロモ-ベンジル)-2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(3)(13 g、35.9 mmol)および酢酸パラジウム(II)(81 mg、0.36 mmol)を添加して、反応混合物を、12時間110℃で攪拌した。該有機層を、EtOAcを用いて2回抽出して、水および塩水で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。該沈殿物を、シクロヘキサンに懸濁し、濾過して、肌色の固体を得た。
MS(ESI):445 [M+H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):7.75(d、2H)、7.4-7.5(m、3H)、7.27(m、2H)、7.12(d、2H)、7.00(d、2H)、6.65(m、2H)、6.46(s、1H)、4.06(s、2H)、2.71(s、3H)、2.58(q、2H)、2.56(s、3H)、1.09(t、3H).
【0103】
(2)工程B:4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニルアミン(13)
ベンズヒドリリデン-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アミン(12)(3.97 g、8.93 mmol)を、水(40 ml)、EtOH(10 ml)、および濃HCl(10 ml)の混合物に溶解して、1h室温で攪拌した。反応混合物を、Na
2CO
3を用いてpH 11に塩基性化した。該有機層を、EtOAcで抽出して、水および塩水で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させて、濃縮し、橙色の油を得た。該粗製生成物を、クロマトグラフィーにより精製して(シクロヘキサン中の2-50% EtOAc)、黄色固体を得た。
MS(ESI):281 [M+H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):6.82(d、2H)、6.73(s、1H)、6.43(d、2H)、4.78(br s、2H)、3.85(s、2H)、2.65(q、2H)、2.62(s、3H)、2.48(s、3H)、1.12(t、3H).
【0104】
(3)工程C:4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-ベンゼンジアゾニウム塩(14)
三フッ化ホウ素エーテル(2.4ml、19.1 mmol)を、THF(30 ml)に溶解して、-50℃に冷却した。4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニルアミン(13)(1.79 g、6.38 mmol)を、ゆっくりと添加して、反応混合物を、10分間-50℃で攪拌した。次いで、イソペンチル亜硝酸塩(1.5g、128 mmol)を添加して、反応混合物を、終夜攪拌した。反応混合物を、濃縮して、さらなる精製せずに次の工程で使用した。
【0105】
(4)工程D:[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-ヒドラジン(15)
該粗製 4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-ベンゼンジアゾニウム塩(14)(1.8g、6.16mmol)を、濃HCl(40 ml)に溶解した。塩化スズ(II)(1.75 g、9.24 mmol)の添加後に、反応混合物を、室温で30分間攪拌した。反応混合物を、濃縮して、次の工程でさらなる精製せずに使用した。
MS(ESI):296 [M+H]
+.
【0106】
(5)工程E:5-アミノ-1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-3-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸 エチルエステル(16)
[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-ヒドラジン(15)(1.8 g、6.1 mmol)を、水/AcOH(1:3)(40 ml)に溶解して、(E)-エチル 2-シアノ-3-エトキシアクリレート(1.24 g、7.3 mmol)、および酢酸ナトリウム(1.1 g、13.4 mmol)の添加後に、反応混合物を3時間100℃で攪拌した。炭酸ナトリウムを、添加した(pH 11)。該有機層を、2回EtOAcで抽出して、水および塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させて、濃縮した。該粗生成物を、クロマトグラフィー(シクロヘキサン中50-90% EtOAc)により精製した。
MS(ESI):419 [M+H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):7.77(s、1H)、7.39(m、4H)、6.50(s、1H)、7.36(d、2H)、6.50(s、1H)、5.75(br、2H)、4.34(q、2H)、4.21(s、2H)、2.76(q、2H)、2.73(s、3H)、2.57(s、3H)、1.37(t、3H)、1.24(t、3H).
【0107】
(6)工程F:1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-3-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸 エチルエステル(17)
5-アミノ-1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-3-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸 エチルエステル(16)(923 mg、1.76 mmol)を、THF(15 ml)に溶解して、イソアミル亜硝酸塩(620 mg、5.29 mmol)の添加の後に、反応混合物を12時間70℃で攪拌した。反応混合物を、減圧下で蒸発させて、クロマトグラフィー(シクロヘキサン中10-50% EtOAc、30分間)により精製し、黄色固体を得た。
MS(ESI):404 [M+H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):8.36(s、1H)、8.08(s、1H)、7.58(d、2H)、7.36(d、2H)、6.50(s、1H)、4.35(q、2H)、4.21(s、2H)、2.76(q、2H)、2.74(s、3H)、2.58(s、3H)、1.39(t、3H)、1.23(t、3H).
【0108】
(7)工程G:{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル}-メタノール(18)
1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-3-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボン酸 エチルエステル(17)(618 mg、1.53 mmol)を、ジクロロメタン(10 ml)に溶解して、-70℃で冷却した。THF(3.1 ml、3.1 mmol)中のDIBAHの1M 溶液を添加して、反応混合物を、2時間-70℃で攪拌した。該混合物を、水により急冷し、ジクロロメタンで希釈した。該混合物を濾過して、ジクロロメタンで抽出した。有機層を、水および塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させて、濃縮して、黄色泡沫物を得た。該生成物を、さらなる精製なしに次の工程で使用した。
MS(ESI):362 [M+H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):7.8(s、1H)、7.6(s、1H)、7.44(d、2H)、7.23(d、2H)、6.37(s、1H)、4.57(s、2H)、4.09(s、2H)、2.77(q、2H)、2.7(s、3H)、2.50(s、3H)、1.13(t、3H).
【0109】
(8)工程H:1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-3-メチル-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(19)
{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-3-メチル-1H-ピラゾール-4-イル}-メタノール(18)(500 mg、1.38 mmol)を、ジクロロメタン(10 ml)に溶解して、二酸化マンガン(1.2g、13.8 mmol)の添加後、反応混合物を、3時間室温で攪拌した。該混合物を、セライトを通して濾過し、減圧下でエバポレートした。該生成物を、さらなる精製なしに次の工程で使用した。
MS(ESI):360 [M+H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):9.97(s、1H)、8.39(s、1H)、8.15(s、1H)、7.58(d、2H)、7.38(d、2H)、6.51(s、1H)、4.22(s、2H)、2.77(q、2H)、2.74(s、3H)、2.58(s、3H)、1.24(t、3H).
【0110】
反応スキーム5:
【化25】
【0111】
1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-[1,2,3]トリアゾール-4-カルバルデヒド(22)の合成
(1)工程A:3-(4-アジド-ベンジル)-2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(20)
エタノール(45 ml)/水(15.00 ml)中の3-(4-ブロモ-ベンジル)-2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(3)(10 g、29.0 mmol)、ナトリウムアジド(3.78 g、58.1 mmol)、ヨウ化銅(I)(0.553 g、2.90 mmol)、N,N'-ジメチルエチレンジアミン(0.469 ml、4.36 mmol)およびアスコルビン酸ナトリウム(0.288 g、1.452 mmol)を含有するバイアルを、1時間100℃でマイクロウェーブ照射に供した。該反応を、EtOAcで希釈し、飽和Na
2CO
3水溶液、水および塩水で洗浄した。該有機層を、無水Na
2SO
4上で乾燥させて、濾過し、HV下で濃縮した。該粗製生成物を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、EtOAc /ヘプタン 5%〜40%)、淡黄色固体を得た。
MS(ESI):306[M]
+、
1H-NMR(MeOD、360 MHz)δ(ppm):7.23(d、2H)、6.96(d、2H)、6.75(s、1H)、4.15(s、2H)、2.75(q、2H)、2.73(s、3H)、2.58(s、3H)、1.19(t、9H).
【0112】
(2)工程B:3-[4-(4-ジエトキシメチル-[1,2,3]トリアゾール-1-イル)-ベンジル]-2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(21)
アセトニトリル(33 ml)中の3-(4-アジド-ベンジル)-2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(20)(2 g、6.53 mmol)、プロピオンアルデヒド ジエチルアセタール(1.294 g、9.79 mmol)およびヨウ化銅(I)(1.492 g、7.83 mmol)の溶液を、室温で24時間攪拌した。該反応を、EtOAcで希釈し、飽和Na
2CO
3水溶液、水および塩水で洗浄した。該有機層を、無水Na
2SO
4で乾燥させて、濾過し、HV下で濃縮した。該粗製生成物を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、EtOAc/DCM 0%〜50%)、淡黄色油を得た。
MS(ESI):435 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、360 MHz)δ(ppm):8.69(s、1H)、7.81(d、2H)、7.39(d、2H)、6.79(s、1H)、5.74(s、1H)、4.14(s、2H)、3.61(q、4H)、2.72(q、2H)、2.66(s、3H)、2.51(s、3H)、1.17(t、9H).
【0113】
(3)工程C:1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-[1,2,3]トリアゾール-4-カルバルデヒド(22)
ジオキサン(30 ml)中の3-[4-(4-ジエトキシメチル-[1,2,3]トリアゾール-1-イル)-ベンジル]-2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(21)(2.19 g、5.04 mmol)および4N HCl(50 ml、200 mmol)の溶液を、室温で2時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液を用いて急冷して、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を、塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させて、濾過して、HV下で濃縮した。該生成物を、白色固体として得た。
MS(ESI):361 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、360 MHz)δ(ppm):10.11(s、1H)、9.50(s、1H)、7.86(d、2H)、7.44(d、2H)、6.80(s、1H)、4.16(s、2H)、2.73(q、2H)、2.66(s、3H)、2.5(s、3H)、1.18(t、3H).
【0114】
反応スキーム6:
【化26】
【0115】
4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-安息香酸 ヒドラジド(29)の合成
(1)工程A:3-オキソペンタンニトリル(23)
付加攪拌器、熱電対およびコンデンサーを備えた4つ首フラスコ(1000 ml)に、カリウム t-ブトキシド(36.5 g、323.1 mmol)およびTHF(200 ml)を投入した。プロピオン酸エチル(30 g、293.7 mmol)およびアセトニトリル(14.4 g、352.5 mmol)の混合物を、得られる溶液に、バッチ温度を約 20℃に維持しながら45分間かけて添加した。該バッチを、さらに1時間20℃で攪拌して、0℃に冷却して、バッチ温度を約0℃に維持しながら、その後pH〜7まで1N HCl(400 ml)を添加した。この有機物を、酢酸エチルで抽出して(300 ml)、15% NaCl(200 ml)で洗浄した。該有機層を、MgSO
4上で乾燥させた。濾過して、真空濃縮し、幾らかの残留溶媒と共に生成物の残渣を得た。この油状粗生成物23を、さらなる精製なしに次の工程において直接使用した。
1H NMR(500 MHz、CDCl
3)δ(ppm):3.42(s、2H)、2.60(m、2H)、1.05(t、3H).
【0116】
(2)工程B:4-(2-シアノ-3-オキソペンタ-1-エニル)ベンゾニトリル(24)
付加攪拌器、熱電対およびコンデンサーを備えた4つ首フラスコ(1000 ml)に、3-オキソペンタンニトリル(23)(21.8 g、135 mmol、60%)、4-ホルミルベンゾニトリル(17.7 g、135 mmol)、L-プロリン(3.65 g、27 mmol、0.2eq)、およびEtOH(200 ml)を入れた。該混合物を、22℃で16時間攪拌して、おおよそ120 mlの容量まで濃縮した。MTBE(100 ml)を添加して、該混合物を、22℃で約30分間攪拌した。該沈殿物を、真空濾過により回収した。該固体を、MTBE(50 ml)で洗浄した。それを、真空オーブン内にて50℃で乾燥させて、該生成物24をオフホワイトの固体として得た。
1H NMR(500 MHz、CDCl
3)δ(ppm):8.20(s、1H)、8.10(d、2H)、7.81(d、2H)、3.00(m、2H)、1.28(t、3H).
【0117】
(3)工程C:4-(2-シアノ-3-オキソペンチル)ベンゾニトリル(25)
水素化反応器に、4-(2-シアノ-3-オキソペンタ-1-エニル)ベンゾニトリル(24)(20 g、95.1 mmol)、Pd/C(2 g、10%、ウェット)、MeOH(100 ml)、およびMeCN(100 ml)を入れた。該混合物を、水素吸収が停止するまで50 psi 水素下にて25℃で2時間攪拌した。該混合物を、セライトパッドを通して濾過し、触媒を除去した。それを、減圧下で濃縮して、生成物25(20 g、99%)を油として得た。該生成物を、さらなる精製なしに次の工程の反応に直接使用した。
1H NMR(500 MHz、CDCl
3)δ(ppm):7.70(d、2H)、7.41(d、2H)、3.69(t、1H)、3.25(m、2H)、2.71(m、2H)、1.13(t、3H).
【0118】
(4)工程D:4-((5-アミノ-3-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)ベンゾニトリル(26)
付加攪拌器、熱電対およびコンデンサーを備えた4つ首フラスコ(500 ml)に、4-(2-シアノ-3-オキソペンチル)ベンゾニトリル(25)(5 g、23.6 mmol)、およびEtOH(50 ml)を入れた。該溶液を攪拌して、ヒドラジン(1.65 g、33 mmol、64%,1.4 eq)を添加した。該バッチを、65℃で3時間攪拌した。該溶媒を、真空により濾過し、該残渣を、MTBE(50 ml)と共に室温で30分間スラリー化した。該沈殿物を、真空濾過により回収して、該固体を、MTBEで洗浄して、白色固体として生成物26を得た。
1H NMR(500 MHz、CDCl
3)δ(ppm):7.62(d、2H)、7.30(d、2H)、6.42-6.80(s、br、3H)、3.79(s、2H)、2.56(m、2H)、1.20(t、3H).
【0119】
(5)工程E: 4-((2-エチル-5,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)メチル)安息香酸(27)
付加攪拌器、熱電対およびコンデンサーを備えた4つ首フラスコ(500 ml)に、4-((5-アミノ-3-エチル-1H-ピラゾール-4-イル)メチル)ベンゾニトリル(26)(12.8 g、56.5 mmol)、ペンタン-2,4-ジオン(6.8 g、67.9 mmol、1.2等量)、HOAc(20 ml)および濃縮したHCl(40 ml)を投入した。該混合物を、110℃で43時間攪拌した。それを、室温まで冷却し、水(300 ml)を添加した。徐々に、該溶液は懸濁液となった。それを、室温で1時間攪拌した。該沈殿物を、真空濾過により回収して、該固体を水で洗浄した。該固体を、真空オーブンにて50℃で5時間乾燥させた。
1H NMR(500 MHz、DMSO-d6)δ(ppm):12.61-12.89(s、br、1H)、7.83(d、2H)、7.30(d、2H)、6.81(s、1H)、4.11(d、2H)、2.67(m、2H)、2.63(s、3H)、2.48(s、3H)、1.12(t、3H).
【0120】
(6)工程F:4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-安息香酸メチルエステル(28)
4-((2-エチル-5,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)メチル)安息香酸(27)(1.6g、5.17 mmol)を、メタノール(10 ml)に溶解して、次いでTMSCl(1.983 ml、15.52 mmol)を添加して、反応混合物を、16時間室温で攪拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮して、黄色固体を得た。該化合物を、さらなる精製なしに次の工程において使用する。
MS(ESI):324 [M−H]
+、
1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ(ppm):7.85(d、2H)、7.33(d、2H)、6.77(s、1H)、3.82(s、3H)、2.68(q、2H)、1.12(t、3H).
【0121】
(7)工程G:4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-安息香酸 ヒドラジド(29)
4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)安息香酸メチルエステル(28)(2.13 g、6.59 mmol)を、メタノール(40 ml)に溶解して、ヒドラジン水和物(9.1 ml、198 mmol)の添加後に、該混合物を、80℃で3時間攪拌した。反応混合物を濾過して、白色固体を得た。これを、さらなる精製なしに次の工程で使用した。
MS(ESI):324 [M−H]
+、
1H NMR(400 MHz、DMSO-d6)δ(ppm):7.65(d、2H)、7.35(d、2H)、6.5(s、1H)、4.2(s、2H)、4.1(br、1H)、3.82(s、3H)、2.75(q、2H)、1.2(t、3H).
【0122】
ピペリジン、アゼチジンおよびピペラジン構成要素の合成
反応スキーム7:
【化27】
4-ビニル-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(30)
4-オキソ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(2.5 g、12.5 mmol)を、ジエチルエーテル(25 ml)に溶解して、0℃に冷却した。THF(16.3 ml、16.31 mmol)中の1M 臭化ビニルマグネシウム溶液を、0℃で滴加した。90分間0℃で攪拌した後、反応混合物を、NH
4Cl溶液を用いて急冷して、酢酸エチルで抽出した。該有機層を、塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させて、蒸発させた。該粗生成物を、さらにフラッシュクロマトグラフィーにより精製した(シリカゲル、シクロヘキサン/酢酸エチル 4:1)。
MS(ESI):226 [M−H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):5.95(dd、1H)、5.30(d、1H)、5.12(d、1H)、3.84(m、2H)、3.25(m、2H)、1.7(m、2H)、1.55(m、3H)、1.48(s、9H).
【0123】
4-アリル-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(31)
この化合物を、臭化アリルマグネシウムを用いて、30と同様にして合成した。
MS(ESI):240 [M−H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):5.87(m、1H)、5.22(d、1H)、5.15(d、1H),3.82(dt、2H)、3.2(m、2H)、2.25(d、2H)、1.5-1.6(m、5H)、1.48(s、9H).
【0124】
反応スキーム8:
【化28】
【0125】
3-アリル-3-ヒドロキシ-アゼチジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルの合成(32)
3-オキソ-アゼチジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(1.37g、8 mmol)を、Et
2O(10 ml)に溶解して、Et
2O(10.4 ml、10.4 mmol)中の臭化アリルマグネシウムの1M 溶液を、0℃で滴加した。攪拌を、室温で終夜継続する。反応混合物を、H
2Oを用いて急冷させて、EtOAcで2回抽出して、該有機層を、塩水で洗浄して、合わせて、Na
2SO
4上で乾燥させて、濾去し、減圧下で濃縮して、オレンジ色の油を得た。該粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、EtOAc/シクロヘキサン 15-25%)、黄色油として該生成物を得る。
MS(ESI):212 [M−H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):5.7(m、1H)、5.13(s、1H)、5.1(d、1H)、3.72(m、4H)、2.38(d、2H)、2.0(br、1H)、1.3(s、9H).
【0126】
反応スキーム9:
【化29】
(S)-4-アリル-4-ヒドロキシ-2-メチル-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(35)の合成
(1)工程A:(S)-2-メチル-1-((S)-1-フェニル-エチル)-ピペリジン-4-オン(33)
火炎乾燥させた丸底フラスコ内で、(E)-ブタ-2-エノイン酸 メトキシ-メチル-アミド(Einhorn et al., Synth. Commun. 20(8),1105-1112(1990))(8.0 g、61.9 mmol)を、THF(150 ml)に溶解した。Et
2O(68.1ml、68.1 mmol)中の臭化ビニルマグネシウムの1M 溶液を、0℃で添加して、次いで該混合物を、1時間室温で攪拌した。(S)-(-)-α-メチルベンジルアミン(15.8 ml、124 mmol)を、室温で添加し、その後水(15 ml)を添加した。該反応を、室温で1時間攪拌した。THFを、蒸発させて、水(150 ml)を添加した。次いで、該混合物を、CH
2Cl
2を用いて3回抽出した。該有機層を、塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させて、蒸発させた。該粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、20% EtOAc/シクロヘキサン)、第一分画物(X線により確認した)として(S,S)生成物を得た。
MS(ESI):218 [M+H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):7.2-7.6.7(m、5H)、4.03(m、1H)、3.4(m、1H)、2.6-2.8(m、2H)、2.2-2.4(m、2H)、1.3-1.6(m、2H)、1.3(d、3H)、1.15(d、3H).
【0127】
(2)工程B:(S)-2-メチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(34)
2首丸底フラスコ中で(S)-2-メチル-1-((S)-1-フェニル-エチル)-ピペリジン-4-オン(33)(0.8 g、3.68 mmol)を、THF(18 ml)に溶解した。BOc
2O(964 mg、4.42 mmol)を、アルゴン下で添加した。Pd(OH)
2(130 mg、0.184 mmol)を添加して、反応混合物を、終夜室温で水素化した。該混合物を、セライト上で濾過して、THFを用いて濯ぎ、蒸発させた。該粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、EtOAc/シクロヘキサン、10-20%)、白色固体として生成物を得た。
MS(ESI):214 [M+H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):4.71(m、1H)、4.24(ddd、1H)、3.32(ddd、1H)、2.68(dd、1H)、2.48(ddd、1H)、2.35(m、1H)、2.26(m、1H)、1.50(s、9H)、1.19(d、3H).
【0128】
(3)工程C:(S)-4-アリル-4-ヒドロキシ-2-メチル-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル (35)
アルゴン通気した乾燥2首丸底フラスコ中で、(S)-2-メチル-4-オキソ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(34)(0.6 g、2.81 mmol)(25 ml)を、エーテル(10 ml)に溶解した。Et
2O(3.66 ml、3.66 mmol)中の臭化アリルマグネシウムの1M 溶液を、0℃で滴加した。反応混合物を、0℃で2時間攪拌した。該混合物を、NH
4Cl溶液を用いて急冷させて、エーテルで抽出した。該有機層を、塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させて、蒸発させた。該粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、20-30% EtOAc/シクロヘキサン)、白色固体として生成物を得た。
MS(ESI):256 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):5.85(m、1H)、5.05(d、1H)、5.0(d、1H)、4.18(m、1H)、3.7(dd、1H)、3.1(dd、1H)、2.1(d、2H)、1.35(s、9H)、1.3-1.5(m、5H)、1.2(d、3H).
【0129】
反応スキーム10:
【化30】
【0130】
4-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)-ピペリジン(38)の合成
(1)工程A:1-ベンジル-ピペリジン-4-カルボン酸 メチルアミド(36)
DMF(10 ml)中の1-ベンジルピペリジン-4-カルボン酸(1 g、4.56 mmol)、メチルアミン(THF中の2N 溶液の9.12 ml、18.2 mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(1.75 g、9.1 mmol)、および1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.7 g、4.56 mmol)の混合物を、室温で3時間攪拌した。反応混合物を、飽和NaHCO
3水溶液に注いで、酢酸エチルで抽出した。該有機層を、NaHCO
3溶液および塩水で洗浄し、乾燥させて(Na
2SO
4)、蒸発させた。真空乾燥により、無色固体を得て、さらなる精製なしに次の工程で使用した。
MS(ESI):233 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):7.65(br d、1H)、7.21-7.32(m、5H)、3.42(s、2H)、2.79(m、2H)、2.54(d、3H)、2.03(m、1H)、1.88(m、2H)、1.50-1.61(m、4H).
【0131】
(2)工程B:1-ベンジル-4-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)-ピペリジン(37)
ジクロロメタン(10 ml)中の1-ベンジル-ピペリジン-4-カルボン酸メチルアミド(36)(853 mg、3.67 mmol)溶液を、氷浴中で冷却して、五塩化リン(841 mg、4 mmol)を滴加した。該混合物を、室温で5時間攪拌して、-5℃に冷却し、トリメチルシリルアジド(387 ul、3.67 mmol)を、滴加した。反応混合物を3時間室温で攪拌して、次いで飽和NaHCO
3水溶液の添加により急冷した。該有機層を、水および塩水で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させて、蒸発させて、無色固体を得た。
MS(ESI):258 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):7.31-7.38(m、5H)、4.01(s、3H)、3.33(br s、2H)、3.07(br. m、5H)、1.75-2.0(br. m、4H).
【0132】
(3)工程C:4-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)-ピペリジン(38)
Pd(OH)
2(Cに対して20 %、30 mg)を、エタノール(15 ml)中の1-ベンジル-4-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)-ピペリジン(37)(150 mg、0.58 mmol)溶液に添加して、該混合物を、4〜5バールのH
2にて50℃で16時間水素化した。該触媒を濾去し、該溶媒を、蒸発させて、無色固体として38を得た。
MS(ESI):168 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):4.02(s、3H)、3.17(m、1H)、3.09( m、2H)、2.70(m、2H)、1.86(m、2H)、1.68(m、2H).
【0133】
反応スキーム11:
【化31】
【0134】
4-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-エチル)-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(41)の合成
(1)工程A:4-エトキシカルボニルメチル-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(39)
酢酸エチル(1.95 ml、20 mmol)を、-78℃で、THF(20 ml、20 mmol)中のLIHMDSの1M 溶液に滴加した。10分間-78℃で攪拌の後、THF(8 ml)中の4-オキソ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(3.98g、20 mmol)を、-78℃で滴加し、乾燥氷/アセトン浴をとり外して、温度をゆっくりと0℃まで到達させた。この温度で、反応混合物を、H
2O(25 ml)の添加により急冷させて、該混合物を、Et
2Oで二回抽出して、該有機層を、塩水で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させ、真空で濃縮し、該生成物を黄色油として得た。
MS(ESI):286 [M−H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):4.17(q、2H)、3.81(dt、2H)、3.19(dt、2H)、2.44(s、2H)、1.66(d、2H)、1.40(dd、2H)、1.45(s、9H)、1.27(t、3H).
(2)工程B:4-カルボキシメチル-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(40)
NaOH(13.5 ml、27 mmol)の2M 水溶液を、4-エトキシカルボニルメチル-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(39)(5.17g、18 mmol)の溶液に室温で添加した。室温で1時間攪拌の後、メタノールを、蒸発させて、得られる残渣を、水で処理し、Et
2Oで二回抽出し、水層を、2M HCl(15ml)水溶液で酸性化し、EtOAcで二回抽出し、該合わせた有機層を、Na
2SO
4上で乾燥させて、濃縮して、生成物を白色固体として得た。
MS(ESI):258 [M−H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):3.84(d、2H)、3.22(t、2H)、2.54(s、2H)、1.73(d、2H)、1.56(td、2H)、1.44(s、9H).
【0135】
(3)工程C:4-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-エチル)-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(41)
THF(15.8 ml、15.8 mmol)中の1M ボラン溶液を、徐々に、2-(1-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ヒドロキシピペリジン-4-イル)酢酸(40)(1.02 g、3.94 mmol)の溶液に0℃で添加した。0℃で1時間、該混合物の攪拌後、室温で16時間、該反応を、NH
4Cl溶液の添加により急冷し、酢酸エチルで抽出した。該有機層を、次いで水および塩水で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させて、蒸発させた。該粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、EtOAc/n-ペンタン)、生成物を無色油として得た。
MS(ESI):246 [M+H]
+;
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):3.96(t、2H)、3.78(m、2H)、3.23(m、2H)、1.76(t、2H)1.70(d、2H)、1.49(m、2H)、1.47(s、9H).
【0136】
4-ヒドロキシ-4-プロパ-2-イニル-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(43)の合成
(1)工程A:4-ヒドロキシ-4-(3-トリメチルシラニル-プロパ-2-イニル)-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(42)
3-ブロモプロペニル-1-トリメチルシラン(1.15 g、6.02 mmol)を、ジエチルエーテル(25ml)に溶解して、0℃に冷却した。削り屑状マグネシウム(0.195 g、8.03 mmol)、および臭化亜鉛(0.100 g、0.44 mmol)を添加し、2時間0℃で攪拌を継続した。Tert-ブチル-4-オキソピペリジン-1-カルボキシレート(0.80 g、4.02 mmol)を添加して、攪拌を、室温で48時間継続した。反応混合物を、酢酸エチルで希釈して、水を用いて急冷させた。該有機層を、分離し、塩水で洗浄し、乾燥させて、濃縮した。該粗製材料を、シリカゲルにてフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を黄色油として得た。
1H-NMR(CDCl3、500 MHz)δ(ppm):3.69(d、2H)、3.00 3.03-2.96(m、2H)、2.23(s、1H、OH)、1.66-1.62(m、1H)、1.50 -1.42(m、5)、1.29(s、9H)、0.00(s、9H).
【0137】
(2)工程B:4-ヒドロキシ-4-プロパ-2-イニル-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(43)
4-ヒドロキシ-4-(3-トリメチルシラニル-プロパ-2-イニル)-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(42)(0.49 g、1.59 mmol)を、MeOH(10 ml)に室温で溶解した。炭酸カリウム(0.66 g、4.78 mmol)を添加して、攪拌を2時間室温で継続させた。次いで、反応混合物を、酢酸エチルおよび水で希釈し、該有機層を、分離して、水で洗浄し、濃縮して、該表題化合物を黄色油として得て、さらなる精製なしに次の工程に使用した。
1H-NMR(CDCl
3、500 MHz)δ(ppm):5.14(s、1H、OH)、3.69.3.63(m、1H)、3.08-3.02(m、3H)、2.22(s、1H)、1.53-1.42(m、4H)、1.30(s、9H).
【0138】
合成例
反応スキーム12:
【化32】
Rは、例えば4-ヒドロキシ-ピペリジン-4-イル-1-カルボン酸 tert.ブチルエステルを表すか、または上記ラジカルRとして本明細書に規定されたとおりの他のラジカルを表し、xは0または1である。
【0139】
実施例1
4-{(E)-2-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-ビニル}-ピペリジン-4-オール
【化33】
(1)工程A:4-{(E)-2-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-ビニル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(R’=Boc)
4-ビニル-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(30)(363 mg、1.6 mmol)を、ジオキサン(12 ml)に溶解し、3-(4-ブロモ-ベンジル)-2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(3)(500mg、1.45 mmol)を、添加して、その後ジイソプロピルエチルアミン(0.5 ml、2.9 mmol)を添加した。該混合物をアルゴンにより通気した後に、Pd(t-Bu
3P)
2(14.8mg、0.03 mmol)を添加して、該混合物を、マイクロ波オーブン内にて10分間130℃で攪拌した。次いで、該混合物を、冷却して、飽和NaHCO
3溶液を用いて処理して、酢酸エチルで抽出した。該有機層を、水および塩水で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させた。該粗生成物を、クロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン/酢酸エチル 1:1)により精製した。
MS(ESI):491 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):7.28(d、2H)、7.12(d、2H)、6.75(s、1H)、6.50(d、1H)、6.29(d、1H)、4.75(s、1H)、4.01(s、2H)、3.68(m、2H)、3.11(br s、2H)、2.65(q、2H)、2.62(s、3H)、2.48(s、3H)、1.67(m、2H)、1.51(m、4H)、1.39(s、9H)、1.19(m、2H)、1.11(t、3H).
【0140】
(2)工程B:4-{(E)-2-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-ビニル}-ピペリジン-4-オール(R’=H)
4-{(E)-2-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-ビニル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(190 mg、0.387 mmol、実施例1、工程A)を、1-プロパノール(1ml)に溶解し、1M Na
2CO
3水溶液(3.887 ml、3.87 mmol)の添加の後に、該混合物を、マイクロ波オーブン内にて30分間170℃で攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルで希釈し、塩水を用いて洗浄した、Na
2SO
4上で乾燥させて、および減圧下でエバポレートした。該粗生成物を、分取HPLCにより精製した(アセトニトリル/水)。
LC/MS:1.81分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):391 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):7.28(d、2H)、7.13(d、2H)、6.76(s、1H)、6.46(d、1H)、6.29(d、1H)、4.50(br s、1H)、4.02(s、2H)、2.82(m、2H)、2.66(q、2H)、2.6-2.7(m、2H)、2.64(s、3H)、2.49(s、3H)、1.54(m、2H)、1.44(m、2H)、1.12(t、3H).
【0141】
実施例2
3-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-アゼチジン-3-オール
【化34】
(1)工程A:3-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-3-ヒドロキシ-アゼチジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(R’=Boc)
この化合物を、3-アリル-3-ヒドロキシ-アゼチジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(32)を用いて、実施例1の工程Aと同様に合成した。
MS(ESI):477 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):7.22(d、2H)、7.10(d、2H)、6.72(s、1H)、6.40(d、1H)、6.19(dt、1H)、5.67(s、1H)、4.01(m、2H)、3.99(s、2H)、3.71(m、2H)、3.62(m、2H)、2.65(q、2H)、2.61(s、3H)、2.46(s、3H)、1.33(s、9H)、1.11(t、3H).
【0142】
(2)工程B:3-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-アゼチジン-3-オール(R’=H)
3-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-3-ヒドロキシ-アゼチジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル (47.7mg、0.1 mmol)を、95% CF
3COOH(1ml)に溶解して、30分間0℃で攪拌した。該溶媒を、室温で減圧下に蒸発させて、1M Na
2CO
3 溶液で処理し、CH
2Cl
2を用いて二回抽出した。該有機層を、水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させて、減圧下でエバポレートして、黄色油を得た。該粗製物を、さらに分取TLC(CH
2Cl
2/CH
3OH/NH
3濃=80:18:2)により精製した。
LC/MS:1.64 分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.8um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):377 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):7.25(d、2H)、7.11(d、2H)、6.75(s、1H)、6.40(d、1H)、6.24(dt、1H)、5.35(br s、1H)、4.00(s、2H)、3.41(d、2H)、3.26(d、2H)、2.66(q、2H)、2.62(s、3H)、2.48(s、3H)、1.12(t、3H).
【0143】
実施例3
4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペリジン-4-オール
【化35】
(1)工程A:4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(R’=Boc)
この化合物を、4-アリル-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(31)を用いて、実施例1の工程Aと同様に合成した。
MS(ESI):505 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):7.25(d、2H)、7.11(d、2H)、6.75(s、1H)、6.33(d、1H)、6.20-6.28(m、1H)、4.41(s、1H)、4.00(m、2H)、3.61(d、2H)、3.05(br s、2H)、2.66(q、2H)、2.63(s、3H)、2.48(s、3H)、2.26(d、2H)、1.39(m、4H)、1.37(s、9H)、1.12(t、3H).
【0144】
(2)工程B:4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペリジン-4-オール
4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(工程A)(555 mg、1.1 mmol))を、ジオキサン(11 ml)中の4M HClに溶解して、1時間室温で攪拌した。次いで、反応混合物を、減圧下でエバポレートし、フラッシュクロマトグラフィーにより精製した(シリカゲル、CH
2Cl
2/CH
3OH/NH
3濃90:9:1)。
LC/MS:1.95分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中の勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):405 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):7.25(d、2H)、7.11(d、2H)、6.75(s、1H)、6.18-6.36(m、2H)、4.19(s、1H)、4.00(s、2H)、2.76(m、2H)、2.66(q、2H)、2.62(s、3H)、2.60(m、2H)、2.48(s、3H)、2.23(d、2H)、1.37(m、4H)、1.12(t、3H).
【0145】
実施例4
4-{3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-プロピル}-ピペリジン-4-オール ハイドロクロライド
【化36】
(1)工程A:4-{3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-プロピル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(R’=Boc)
実施例3の工程B(316 mg、0.63 mmol)を、メタノール(12 ml)に溶解した。10% Pd-C(31.6 mg)の添加後に、該混合物を、室温で12時間水素化した。次いで、該反応混合物を、セライトを通して濾過して、減圧下でエバポレートした。該粗生成物を、クロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン 20-40%)により精製した。
MS(ESI):507 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):7.06(m、4H)、6.74(s、1H)、4.14(s、1H)、3.98(s、2H)、3.55(m、2H)、3.44(m、2H)、3.02(br s、2H)、2.65(q、2H)、2.62(s、3H)、2.47(s、3H)、1.56(m、2H)、1.37(s、9H)、1.28-1.35(m、4H)、1.10(t、3H)、0.84(m、2H).
(2)工程B:4-{3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-プロピル}-ピペリジン-4-オール
この化合物を、実施例3の工程Bと同様にして工程Aから合成した。
LC/MS:0.86分間(4.6x50 mM、Sunfire C18、5um、45℃、2ml/分、水(+0.1%トリフルオロ酢酸)中、8分間で、勾配5-100% アセトニトリル(+0.1% トリフルオロ酢酸);
MS(ESI):407 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):8.60(br s、1H)、8.41(br s、1H)、7.08(d、2H)、7.05(d、2H)、6.75(s、1H)、5.75(s、1H)、3.99(s、2H)、3.38(m、2H)、3.03(br s、4H)、2.66(q、2H)、2.62(s、3H)、2.48(s、3H)、1.52-1.58(m、4H)、1.33-1.41(m、2H)、1.11(s、3H)、0.84(m、2H).
【0146】
実施例5
(2S,4S)-4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-2-メチル-ピペリジン-4-オール
【化37】
この化合物を、(S)-4-アリル-4-ヒドロキシ-2-メチル-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(35)を用いて実施例1の工程Aと同様に合成し、その後、実施例3の工程Bと同様にしてBoc-脱保護を行った。
LC/MS:1.98分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):419 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):7.24(d、2H)、7.11(d、2H)、6.75(s、1H)、6.21-6.36(m、2H)、4.32(s、1H)、4.00(s、2H)、2.78(m、1H)、2.66(q、2H)、2.63(s、3H)、2.57(m、1H)、2.48(s、3H)、2.34(m、2H)、1.55(m、2H)、1.28(ddd、1H)、1.17(m、1H)、1.13(t、3H)、0.98(dd、1H)、0.92(d、3H).
【0147】
反応スキーム13:
【化38】
実施例番号3から開始して、またスキーム13に従って、置換基R’’を、例えば、還元的アミン化方法(実施例6)またはアミンとカルボン酸との標準的カップリング反応(実施例7)を用いて、以下の実施例6および7に示したとおりに導入できる。
【0148】
実施例6
(R)-3-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-イル)-プロパン-1,2-ジオール
【化39】
4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペリジン-4-オール(実施例3)(100 mg、0.247 mmol)、(S)-2,3-ジヒドロキシプロパナール(22.3 mg、0.247 mmol)、NaBH(OAc)
3(81 mg、0.383 mmol)、およびDIPEA(0.050 ml、0.287 mmol)を、ジクロロエタン(1.5 ml)に溶解して、3時間70℃で攪拌した。次いで、該混合物を、EtOAcで希釈して、NaCl溶液で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させた。蒸発により黄色油を得た。該粗生成物を、クロマトグラフィー(シリカゲル、MeOH、EtOAc)により精製した。
LC/MS:1.75分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.8um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中で、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):479 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):7.26(d、2H)、7.12(d、2H)、6.76(s、1H)、6.33(d、1H)、6.28(m、1H)、4.55(br s、1H)、4.3(br、1H)、4.17(br、1H)、4.01(s、2H)、3.57(m、1H)、3.32(m、2H)、2.68(q、2H)、2.64(s、3H)、2.49(s、3H)、2.35(m、4H)、2.32(m、1H)、2.25(m、2H)、2.23(m、1H)、1.44(m、4H)、1.13(t、3H).
【0149】
実施例7
1-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-イル)-2-メチルアミノ-エタノン ハイドロクロライド
【化40】
(1)工程A:[2-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-イル)-2-オキソ-エチル]-メチル-カルバミン酸 tert-ブチルエステル(R’=Boc)
4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペリジン-4-オール(実施例3)(150 mg、0.371 mmol)、2-(tert-ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)酢酸(70.2 mg、0.371 mmol)、EDC(107 mg、0.556 mmol)、HOBT(68.1 mg、0.445 mmol)、およびNEt
3(0.067 ml、0.482 mmol)を、DMF(8 ml)に溶解して、3時間60℃で攪拌した。次いで、該混合物を、EtOAcで希釈して、NaCl溶液で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させた。蒸発により茶色油を得た。該粗生成物を、クロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/シクロヘキサン)により精製した。
MS(ESI):576 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):7.25(d、2H)、7.12(d、2H)、6.75(m、1H)、6.30(m、1H)、6.23(m、1H)、4.53(d、1H)、4.00(s、2H)、3.6-4.0(m、2H)、3.47(m、1H)、3.25(m、2H)、2.94(m、1H)、2.72(m、3H)、2.65(q、2H)、2.62(s、3H)、2.48(s、3H)、2.27(m、2H)、1.45(m、4H)、1.24(s、9H)、1.12(t、3H).
(2)工程B:1-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-イル)-2-メチルアミノ-エタノンジヒドロクロリド(R’=H)
この化合物を、実施例3の工程Bと同様にして工程Aから合成した。
LC/MS:1.83分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.8um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):476 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):8.74(br、2H)、7.27(d、2H)、7.13(d、2H)、6.77(m、1H)、6.33(d、1H)、6.27(m、1H)、3.95-4.1(m、5H)、4.02(s、2H)、3.3(m、1H)、3.03(m、1H)、2.68(q、2H)、2.64(s、3H)、2.54(m、3H)、2.49(s、3H)、2.31(d、2H)、1.51(m、2H)、1.35(m、1H)、1.13(t、3H)、1.05(m、1H).
【0150】
反応スキーム14:
【化41】
方法Aは、還元的アミン化方法に関し、方法Bは、例えばザラゴザ試薬を用いて、アミン誘導体を用いるアルコールのN-アルキル化に関する。
【0151】
実施例8
((S)-4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-2-イル)-メタノール ジヒドロヒロリド(方法A)
【化42】
(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-プロペナール(7)(100 mg、0.313 mmol)、(R)-tert-ブチル 2-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレート(67.7 mg、0.313 mmol)、NaBH(OAc)
3(103 mg、0.485 mmol)、およびDIPEA(0.063 ml、0.363 mmol)を、ジクロロエタン(2ml)に溶解し、4時間室温で攪拌した。次いで、該混合物を、EtOAcで希釈して、NaCl溶液で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させた。蒸発により黄色油を得た。
該粗生成物を、クロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、酢酸エチル/メタノール)、白色泡沫状物を得た。Boc保護を、実施例3の工程Bと同様にして実施した。
LC/MS:1.77分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc中、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):420 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):12.5(br、1H)、10.3(br、1H)、9.9(br、1H)、7.37(d、2H)、7.22(d、2H)、6.85(d、1H)、6.83(s、1H)、6.32(m、1H)、4.10(s、2H)、3.97(m、3H)、3.6-3.75(m、3H)、3.1-3.5(m、6H)、2.67(q、2H)、2.66(s、3H)、2.53(s、3H)、1.12(t、3H).
【0152】
実施例9
2-エチル-5,7-ジメチル-3-{4-[(E)-3-((S)-3-メチル-ピペラジン-1-イル)-プロペニル]-ベンジル}-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(方法B)
【化43】
(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-プロパ-2-エン-1-オール(6)(100 mg、0.311 mmol)を、プロピオニトリル(2 ml)に溶解して、(S)-2-メチル-ピペラジン(31.2 mg、0.311 mmol)、DIPEA(0.272 ml、1.556 mmol)および(シアノメチル)-トリメチルホスホニウムヨウ化物(ザラゴザ試薬)(178 mg、0.778 mmol)の添加の後に、該混合物を、2時間95℃で攪拌した。次いで、該混合物を、減圧下でエバポレートした(HV)。該残渣を、酢酸エチルで希釈して、5% NaHCO
3およびNaCl溶液で洗浄して、Na
2SO
4上で乾燥させた。蒸発により茶色の油を得た。該粗生成物を、クロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/その後メタノール)により精製して、肌色の油を得た。
LC/MS:1.69分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.8um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):404 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):7.28(d、2H)、7.10(d、2H)、6.74(d、1H)、6.43(d、1H)、6.18(dt、1H)、4.0(s、2H)、3.0(m、2H)、2.6-2.8(m、6H)、2.65(q、2H)、2.62(s、3H)、2.5(s、3H)、1.85(m、1H)、1.55(m、1H)、1.1(t、3H)、0.9(d、3H).
【0153】
実施例10
2-エチル-3-{4-[(E)-3-((S)-3-メトキシメチル-ピペラジン-1-イル)-プロペニル]-ベンジル}-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(方法A)
【化44】
【0154】
この化合物を、(R)-tert-ブチル 2-(メトキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレートを用いて、実施例8と同様に合成した。
LC/MS:4.77分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水中(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)で、勾配2-98%アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):434 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):7.30(d、2H)、7.14(d、2H)、6.76(s、1H)、6.46(d、1H)、6.17(dt、1H)、4.02(s、2H)、3.29(m、3H)、3.24(s、3H)、3.08(m、2H)、3.00(m、1H)、2.93(m、1H)、2.79(m、1H)、2.76(m、2H)、2.68(q、2H)、2.64(s、3H)、2.49(s、3H)、2.05(m、1H)、1.81(m、1H)、1.13(t、3H).
【0155】
実施例11
2-アミノ-1-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-イル)-エタノン ジヒドロクロリド(方法B)
【化45】
この化合物を、tert-ブチル 2-オキソ-2-(ピペラジン-1-イル)エチルカルバメートを用いて実施例9(方法B)と同様に合成して、その後実施例3の工程Bと同様にBoc-脱保護を行った。
LC/MS:1.29分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中の、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):447 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):11.6(br、1H)、8.20(br s、3H)、7.35(d、2H)、7.20(d、2H)、6.76(s、1H)、6.74(d、1H)、6.31(dt、1H)、4.40(m、1H)、4.03(s、2H)、3.93(m、1H)、3.87(m、4H)、3.52(m、1H)、3.45(m、2H)、3.19(m、1H)、3.05(m、1H)、2.91(m、1H)、2.66(q、2H)、2.62(s、3H)、2.47(s、3H)、1.11(t、3H).
【0156】
実施例12
2-エチル-5,7-ジメチル-3-(4-{(E)-3-[4-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)-ピペリジン-1-イル]-プロペニル}-ベンジル)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン ハイドロクロライド(方法A)
【化46】
この化合物を、4-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)-ピペリジン(38)を用いて、実施例8と同様に合成した。
LC/MS:1.77分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.8um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中の、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):471 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):7.31(d、2H)、7.12(d、2H)、6.75(s、1H)、6.46(d、1H)、6.22(dt、1H)、4.00(2s、5H)、3.09(d、2H)、2.98(m,1H)、2.93(m、2H)、2.65(q、2H)、2.62(s、3H)、2.47(s、3H)、2.08(t、2H)、1.97(d、2H)、1.67-1.76(m、2H).
【0157】
実施例13
((S)-4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-2-イルメチル)-ジメチル-アミン トリハイドロクロライド(方法B)
【化47】
(1)工程A:(R)-2-ジメチルカルバモイル-4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、R’=Boc
【0158】
この化合物を、(R)-tert-ブチル 2-(ジメチルカルバモイル)ピペラジン-1-カルボキシレートを用いて、実施例8と同様に合成した。
MS(ESI):561 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):7.28(d、2H)、7.14(d、2H)、6.76(s、1H)、6.43(d、1H)、6.15(dt、1H)、4.76(br d、1H)、4.02(s、2H)、3.58(m、2H)、3.03(m、4H)、2.92(br s、3H)、2.81(br s、3H)、2.68(q、2H)、2.64(s、3H)、2.49(s、3H)、2.20(m、1H)、1.92(m、1H)、1.38(br s、9H)、1.13(t、3H).
【0159】
(2)工程B:(S)-2-ジメチルアミノメチル-4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(R’=Boc)
(R)-2-ジメチルカルバモイル-4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(工程A)(80 mg、0.143 mmol)を、CH
2Cl
2(1 ml)に溶解して、-78℃で冷却した。DIBAH(1.577 ml、1.577 mmol)の添加の後に、該混合物を、3時間-78℃で攪拌した。次いで、該混合物を、水により急冷させて、セライト上で濾過した。次いで、酢酸エチルで抽出して、水およびNaCl溶液で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させて、蒸発させた。該粗生成物を、クロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール)により精製して、白色固体を得た。
MS(ESI):547 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):7.29(d、2H)、7.13(d、2H)、6.75(s、1H)、6.46(d、1H)、6.15(dt、1H)、4.01(s、2H)、3.70(d、1H)、3.06(dd、1H)、3.00(dd、1H)、2.89(m、1H)、2.76(m、1H)、2.6-2.7(m、4H)、2.66(q、2H)、2.62(s、3H)、2.48(s、3H)、2.21(br、6H)、1.91(m、2H)、1.39(s、9H)、1.12(t、3H).
【0160】
(3)工程C:((S)-4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-2-イルメチル)-ジメチル-アミン(R’=H)
この化合物を、実施例3の工程Bと同様にして工程Bから合成した。
LC/MS:1.38分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.8um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中の、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):447 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):7.39(d、2H)、7.21(d、2H)、6.85(m、1H)、6.79(s、1H)、6.31(m、1H)、4.06(s、2H)、3.5-4.0(m、12H)、2.88(s、6H)、2.67(q、2H)、2.64(s、3H)、2.51(s、3H)、1.13(t、3H).
【0161】
実施例14
2-エチル-5,7-ジメチル-3-[4-((E)-3-ピペラジン-1-イル-プロペニル)-ベンジル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(方法B)
【化48】
この化合物を、ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを用いて実施例8と同様に合成し、続いて実施例3の工程Bと同様にしてBoc-脱保護を行った。
LC/MS:1.85分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.8um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):390 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):10.01(br、1H)、7.36(d、2H)、7.22(d、2H)、6.86(s、1H)、6.82(m、1H)、6.32(m、1H)、4.09(s、2H)、3.95(d、2H)、3.25-3.7(m、8H)、2.67(q、2H)、2.66(s、3H)、2.51(s、3H)、1.12(t、3H).
【0162】
反応スキーム15:
【化49】
スキーム15は、以下の実施例15および16に記述したとおり、カルボン酸誘導体とアミン基質(式中、R’’は、そのヒドロキシ基を含まない前記カルボン酸誘導体を示す)との「ペプチド」カップリング反応を記述する。
【0163】
実施例15
(S)-1-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-イル)-3-ヒドロキシ-2-メチルアミノ-プロパン-1-オン
【化50】
この化合物を、(S)-3-ヒドロキシ-2-(メチルアミノ)プロパン酸を用いて、実施例7の工程Aと同様に実施例14から合成した。
LC/MS:1.50分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):491 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):7.31(d、2H)、7.13(d、2H)、6.75(s、1H)、6.46(d、1H)、6.21(dt、1H)、4.01(s、2H)、3.25-3.7(m、9H)、3.07(d、2H)、2.67(q、2H)、2.62(s、3H)、2.48(s、3H)、2.35(m、4H)、2.15(s、3H)、1.12(t、3H).
【0164】
実施例16
(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-イル)-((2S,3R)-3-ヒドロキシ-ピロリジン-2-イル)-メタノンジヒドロクロリド
【化51】
この化合物を、(2S,3R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-ヒドロキシピロリジン-2-カルボン酸を用いて、実施例7の工程Aと同様に実施例14から合成した。
LC/MS:1.49分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):503 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):11.8(br d、1H)、10.3(br d、1H)、8.57(br s、1H)、7.38(d、2H)、7.21(d、2H)、6.79(s、1H)、6.78(m、1H)、6.36(dt、1H)、4.68(m、2H)、4.45(m、1H)、4.24(m、1H)、4.06(s、2H)、3.92(m、2H)、3.66(m、1H)、3.47(m、1H)、3.33(m、1H)、3.22(m、3H)、3.00(m、2H)、2.67(q、2H)、2.62(s、3H)、2.48(s、3H)、2.06(m、1H)、1.92(m、1H)、1.13(t、3H).
【0165】
反応スキーム15(1):
【化52】
反応スキーム15(1)は、例えば、上記に示したような、そして以下の実施例17に例示したような好適に置換されたオキシラン誘導体を用いて、一般式(I)のラジカルRに含まれるN原子のアルキル化反応を記述する。R’’’は、例えばジアルキルシリル基として、適切な保護基を表す。
【0166】
実施例17
(R)-3-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-イル)-プロパン-1,2-ジオール ジヒドロクロリド
【化53】
(1)工程A:(R)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-3-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-イル)-プロパン-2-オール(R’’’=TBDMS)
【0167】
2-エチル-5,7-ジメチル-3-[4-((E)-3-ピペラジン-1-イル-プロペニル)-ベンジル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(実施例14)(150 mg、0.32 mmol)、および(R)-tert-ブチルジメチル(オキシラン-2-イルメトキシ)シラン(0.1 ml、0.32 mmol)、およびK
2CO
3(90 mg、0.65 mmol)を、エタノール(0.9 ml)に溶解し、マイクロウェーブ中6分間120℃で攪拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮した。該残渣を、クロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール/EtOAc(0-40%))により精製して、黄色油を得た。
MS(ESI):578 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):7.29(d、2H)、7.12(d、2H)、6.75(s、1H)、6.44(m、1H)、6.18(m、1H)、4.32(br、1H)、4.02(s、2H)、3.59(m、1H)、3.49(m、2H)、3.02(m、2H)、2.67(q、2H)、2.63(s、3H)、2.49-2.5(m、8H)、2.48(s、3H)、2.35(m、1H)、2.20(m、1H)、1.13(t、3H)、0.85(s、9H)、0.03(s、6H).
【0168】
(2)工程B:(R)-3-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-イル)-プロパン-1,2-ジオール ジヒドロクロリド(R’’’=H)
(R)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-3-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-イル)-プロパン-2-オール(工程A、R’’’=TBDMS)(175 mg、0.3 mmol)を、THF(2 ml)に溶解した。H
2O(3.6 ml、1.8 mmol)中の0.5M HClを添加して、反応混合物を1時間室温で攪拌した。反応混合物を、蒸発させて、高真空にて乾燥させて、黄色固体を得た。
LC/MS:0.73分間(4.6x50 mM、Sunfire C18、5um、45℃、2ml/分、8分間にて水(+0.1%トリフルオロ酢酸)中、勾配5-100% アセトニトリル(+0.1% トリフルオロ酢酸);
MS(ESI):464 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):12.3(br、1H)、11.3(br、1H)、7.37(d、2H)、7.22(d、2H)、6.87(m、1H)、6.79(s、1H)、6.32(m、1H)、4.07(s、2H)、4.02(m、1H)、3.93(m、2H)、3.4-3.6(m、10H)、3.42(m、1H)、3.3(m、1H)、2.68(q、2H)、2.65(s、3H)、2.51(s、3H)、1.13(t、3H).
【0169】
反応スキーム16:
【化54】
反応スキーム16は、カルボン酸基質と、好適なアミン、例えば、ピペリジン誘導体またはピペラジン誘導体との「ペプチド」カップリング反応を述べる。従って、N-Pipは、ピペリジンまたはピペラジン部分を表し得る(ここで、1つのH原子が除去され、この部分は任意の置換を含む)。
【0170】
実施例18
(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1-ピペラジン-1-イル-プロペノン ハイドロクロライド
【化55】
工程A:4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アクリロイル}-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(R’=Boc)
EDC(0.575g、3 mmol)を、CH
2Cl
2(20 ml)中の(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アクリル酸(5)(671 mg、2 mmol)、Boc-ピペラジン(0.41 g、2.2 mmol)、HOBT(324 mg、2.4 mmol)、およびEt
3N(0.36ml、2.6 mmol)の溶液に添加して、該反応混合物を、室温で16時間攪拌した。該混合物を、飽和NaHCO
3溶液を用いて急冷させて、2回CH
2Cl
2で抽出した。該有機層を、H
2Oで洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させて、濾去し、減圧下で濃縮した。該粗生成物を、クロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/シクロヘキサン 50-100%)により精製して、黄色固体を得た。
MS(ESI):504 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):7.59(d、2H)、7.44(d、1H)、7.23(d、2H)、7.17(d、1H)、6.78(s、1H)、4.03(s、2H)、3.68(br s、2H)、3.56(br s、2H)、3.37(br s、4H)、2.67(q、2H)、2.62(s、3H)、2.49(s、3H)、1.42(s、9H)、1.12(t、3H).
【0171】
工程B:(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1-ピペラジン-1-イル-プロペノン(R’=H)
この化合物を、実施例3の工程Bと同様にして工程Aから合成した。
LC/MS:1.51分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中の、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):404 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):9.38(br s、2H)、7.59(d、2H)、7.46(d、1H)、7.24(d、2H)、7.18(d、1H)、6.78(s、1H)、4.07(s、2H)、3.91(br s、2H)、3.78(br s、2H、3.10(br s、4H)、2.68(q、2H)、2.64(s、3H)、2.49(s、3H)、1.13(t、3H).
【0172】
実施例19
3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1-ピペラジン-1-イル-プロパン-1-オン ハイドロクロライド
【化56】
【0173】
工程A:4-{3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-プロピオニル}-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(R’=Boc)
4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アクリロイル}-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(実施例18の工程A)(0.353g、0.7 mmol)を、CH
3OHに溶解した。Pd(OH)
2(35.3mg、0.7 mmol)を、アルゴン下で添加し、該混合物を、1時間室温で水素化した。次いで、反応混合物を、セライト上で濾過し、減圧下でエバポレートした。該粗生成物を、クロマトグラフィー(シリカゲル、CH
2Cl
2/CH
3OH/NH
3O 95:4.5:0.5)により精製して、黄色油を得た。
MS(ESI):506 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):7.08(s、4H)、6.74(s、1H)、3.98(s、2H)、3.39(m、2H)、3.34(m、2H)、3.22(br s、4H)、2.73(t、2H)、2.66(q、2H)、2.62(s、3H)、2.55(t、2H)、2.47(s、3H)、1.39(s、9H)、1.13(t、3H).
【0174】
工程B:3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1-ピペラジン-1-イル-プロパン-1-オン(R’=H)
この化合物を、実施例3の工程Bと同様にして工程Aから合成した。
LC/MS:1.51分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中の、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):406 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):9.07(br s、2H)、7.09(s、4H)、6.75(s、1H)、3.99(s、2H)、3.63(br s、4H)、3.02(br s、4H)、2.73(t、2H)、2.67(q、2H)、2.62(s、3H)、2.60(t、2H)、2.48(s、3H)、1.14(t、3H).
【0175】
反応スキーム17:
【化57】
反応スキーム17は、カルボン酸基質(27)と、好適なアミン、例えば、所望により基R’により置換されていてもよいアミノメチルピペリジン誘導体とを用いるアミドカップリング反応を記述する。
【0176】
実施例20
4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-N-ピペリジン-4-イルメチル-ベンズアミド
【化58】
この化合物を、4-((2-エチル-5,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)メチル)安息香酸(27)および1-Boc-4-(アミノメチル)ピペリジンから、実施例18と同様に工程Aから合成し、その後実施例3の工程Bと同様にしてBOC脱保護を行った。
LC/MS:1.63分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中の、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):406 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):8.97(br s、1H)、8.69(br s、1H)、8.50(t、1H)、7.74(d、2H)、7.26(d、2H)、6.79(s、1H)、4.10(s、2H)、3.22(m、2H)、3.15(dd、2H)、2.73-2.88(m、2H)、2.67(q、2H)、2.65(s、3H)、2.51(s、3H)、1.70-1.89(m、3H)、1.37(m、2H)、1.13(t、3H).
【0177】
反応スキーム18:
【化59】
反応スキーム18は、フェノール基質8と、好適に置換されたヒドロキシメチレン誘導体とのアルキル化を記述しており、ここでR(iv)は、4-ピペリジニル-またはシクロヘキシル-ラジカルを表し、これらの各々は、以下の実施例に示したように所望により置換されていてもよい。
【0178】
実施例21
2-エチル-5,7-ジメチル-3-[4-(ピペリジン-4-イルメトキシ)-ベンジル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン ハイドロクロライド(R’=H)
【化60】
4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノール(8)(0.12 g、0.4 mmol)、N-Boc-4-ピペリジンメタノール(0.11 g、0.49mmol)を、ジクロロメタン(3 ml)に溶解し、トリフェニルホスフィン(0.13 g、0.49 mmol)およびDIAD(0.12 g、0.49 mmol)を添加した。反応混合物を、室温で12時間攪拌した。次いで、それを酢酸エチルで希釈し、該有機層を、5%のNaHCO
3水溶液で洗浄した。該有機層を、再度塩水で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させた。それを、次いで減圧下で濃縮して、該粗生成物をクロマトグラフィーにより精製して、該表題化合物を、白色固体として得た。Boc脱保護を、実施例3の工程Bと同様にして実施した。
LC/MS:1.95分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中の、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):378 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):8.87(br、1H)、8.55(br、1H)、7.08(d、2H)、6.80(d、2H)、6.75(s、1H)、3.96(s、2H)、3.78(d、2H)、3.25(m、2H)、2.85(m、2H)、2.66(q、2H)、2.62(s、3H)、2.48(s、3H)、2.0(m、1H)、1.86(m、2H)、1.45(m、2H)、1.12(t、3H).
【0179】
実施例22
{4-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシメチル]-ピペリジン-1-イル}-((2S,3R)-3-ヒドロキシ-ピロリジン-2-イル)-メタノン
【化61】
【0180】
この化合物を、Boc-cis-3-ヒドロキシ-L-プロリンを用いて実施例21と同様に合成し、その後実施例3の工程Bと同様にしてBoc脱保護を行った。
LC/MS:2.07分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中の、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):492[M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):8.5(bs、1H、NH)、7.09(d、2H)、6.81(d、2H)、6.7(s、1H)、4.65-4.59(m、3H)、4.50(dd、1H)、3.98(s、2H)、3.79(d、2H)、3.36-3.33(m、1H)、3.21-3.17(m、1H)、3.14(dd、1H)、2.67(q、2H)、2.64(s、3H)、2.34-2.30(m、1H)、2.08.2.02(m、1H)、1.95-1.91(m、1H)、1.83-1.79(m、3H)、1.13(t、3H).
【0181】
実施例23
4-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシメチル]-シクロヘキシルアミン
【化62】
【0182】
この化合物を、tert-ブチル(1S,4S)-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキシルカルバメートを用いる実施例21と同様に合成して、その後実施例3の工程Bと同様にしてBoc脱保護を行った。
LC/MS:0.85分間(4.6x50 mM、Sunfire C18、5um、45℃、2ml/分、8分間で水(+0.1%トリフルオロ酢酸)中の、勾配5-100%アセトニトリル(+0.1% トリフルオロ酢酸);
MS(ESI):394.4 [M+H]
+、
1H-NMR(MeOH-d4、500 MHz)δ(ppm):1.20(t、3H)1.63-1.89(m、8H)1.98-2.10(m、1H)2.68- 2.79(m、5H)2.90(s、3H)3.91(d、2H)4.16(s、2H)6.86(m、2H)7.03(s、1H)7.10(m、2H).
【0183】
実施例24
(2S,3R)-3-ヒドロキシ-ピロリジン-2-カルボン酸 {4-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシメチル]-シクロヘキシル}-アミド
【化63】
この化合物を、(2S,3R)-1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-ヒドロキシピロリジン-2-カルボン酸を用いて実施例7と同様に合成して、その後実施例3の工程Bと同様にしてBoc脱保護を行った。
LC/MS:0.88分間(4.6x50 mM、Sunfire C18、5um、45℃、2ml/分、8分間で水(+0.1%トリフルオロ酢酸)、勾配5-100% アセトニトリル(+0.1% トリフルオロ酢酸);
MS(ESI):507 [M+H]
+、
1H-NMR(MeOD、500 MHz)δ(ppm):6.89-7.03(m、3H)、6.73(d、2H)、4.63(d、1H)、4.12(d、1H)、4.05(s、2H)、3.92(br s、1H)、3.74(d、2H)、3.56(s、1H)、3.37-3.50(m、1H)、)3.32(d、1H)、2.80(s、3H)、2.60-2.68(m、5H)、2.06-2.19(m、1H)、2.01(d、1H)、2.01(d, 1H)、1.82(d、J=4.80 Hz、1H)、1.54-1.70(m、5H)、1.46(dd、2H)、1.08(t、3H).
【0184】
実施例25
4-{2-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシ]-エチル}-ピペリジン-4-オール
【化64】
この化合物を、4-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-エチル)-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(41)を用いて実施例21と同様に合成し、その後実施例3の工程Bと同様にしてBoc脱保護を行った。
LC/MS:1.83分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.8um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中の、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):409 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):8.61(br s、1H)、8.39(br s、1H)7.08(d、2H)、6.79(d、2H)、6.75(s、1H)、4.04(t、2H)、3.96(s、2H)、3.07(m、4H)、2.66(q、2H)、2.62(s、3H)、2.48(s、3H)、1.84(t、3H)、1.60-1.77(m、4H)、1.13(t、3H).
【0185】
反応スキーム19:
【化65】
N-Pipは、ピペラジンまたはピペリジン部分を表す。
【0186】
実施例26
2-エチル-5,7-ジメチル-3-[4-(2-ピペラジン-1-イル-エトキシ)-ベンジル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(方法A)
【化66】
【0187】
(1)工程A:4-{2-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシ]-エチル}-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(R’=Boc)
乾燥DMF(4 ml)中、2-(4-((2-エチル-5,7-ジメチルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)メチル)フェノキシ)エチル メタンスルホネート(11)(90 mg、0.223 mmol)、tert-ブチル ピペラジン-1-カルボキシレート(41.5 mg、0.223 mmol)、およびK
2CO
3(92 mg、0.669 mmol)の混合物を、80℃で3時間加熱した。室温に冷却の後、酢酸エチルを添加して、該混合物を、水で抽出して、NaCl溶液で洗浄した。乾燥(Na
2SO
4)および溶媒の蒸発後に、該残渣を、逆相クロマトグラフィー(H
2O-CH
3CN勾配)により、表題生成物を得た。
MS(ESI):494 [M+H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、400 MHz)δ(ppm):7.15(d、2H)、6.77(d、2H)、6.45(s、1H)、4.14(m、2H)、4.08(s、2H)、3.52(m、4H)、2.87(m、2H)、2.73(q、2H)、2.70(s、3H)、2.55(s、3H)、1.58(m、4H)、1.46(s、9H)、1.20(t、3H).
【0188】
(2)工程B:2-エチル-5,7-ジメチル-3-[4-(2-ピペラジン-1-イル-エトキシ)-ベンジル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(R’=H)
この化合物を、実施例3の工程Bと同様にして工程Aから合成した。
LC/MS:1.75分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中の、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):394 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、400 MHz)δ(ppm):11.76(br s、1H)、9.52(br s、2H)、7.13(d、2H)、6.88(d、2H)、6.75(s、1H)、4.33(t、2H)、3.98(s、2H)、3.57(m、10H)、2.66(q、2H)、2.62(s、3H)、2.48(s、3H)、1.13(t、3H).
【0189】
実施例27
2-エチル-3-{4-[2-((R)-3-メトキシメチル-ピペラジン-1-イル)-エトキシ]-ベンジル}-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(方法B)
【化67】
この化合物を、2-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシ]-エタノール(反応スキーム3における上記中間体(10))および(R)-tert-ブチル 2-(メトキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレートを用いる実施例9(ザラゴザ試薬を用いるアルキル化反応である)に類似した工程Aから合成し、その後実施例3の工程Bに類似したBoc脱保護を行った。
LC/MS:1.63分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中の、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):438 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):10.0-10.3(br、1H)、7.13(d、2H)、6.90(d、2H)、6.78(s、1H)、4.37(m、2H)、4.01(s、2H)、3.95(m、1H)、3.80(m、2H)、3.66(m、2H)、3.59(m、4H)、3.50(m、2H)、3.33(s、3H)、2.68(q、2H)、2.64(s、3H)、2.51(s、3H)、1.14(t、3H).
【0190】
反応スキーム20:
【化68】
反応スキーム20は、反応スキーム14(方法A)と同様の還元的アミン化方法を述べる。
N-Azは、OH、NH
2などにより所望により置換されたアゼチジン部分を表す;およびN-AzはN-Pipであってもよい、すなわちアミノ、ヒドロキシメチルなどにより所望により置換されたピペリジンまたはピペラジン部分を表し得る。
【0191】
実施例28
1-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-ピラゾール-4-イルメチル}-アゼチジン-3-オール
【化69】
この化合物を、1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-3-メチル-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(19)およびアゼチジン-3-オールを用いる実施例9の工程Aと同様の工程Aから合成した。
LC/MS:0.78分間(4.6x50 mM、Sunfire C18、5um、45℃、2ml/分、8分間にて、水(+0.1%トリフルオロ酢酸)中、勾配5-100% アセトニトリル(+0.1% トリフルオロ酢酸);
MS(ESI):417 [M+H]
+、
1H-NMR(CDCL
3、400 MHz)δ(ppm):7.79(s、1H)、7.60(s、1H)、7.53(d、2H)、7.30(d、2H)、6.49(s、1H)、4.46(q、1H)、4.18(s、2H)、3.66(dd、2H)、3.58(s、2H)、2.92-2.99(m、2H)、2.71-2.79(m、6H)、2.57(s、3H)、1.22(t、3H).
【0192】
実施例29
1-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-ピラゾール-4-イルメチル}-アゼチジン-3-イルアミン
【化70】
この化合物を、1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-3-メチル-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(19)およびtert-ブチル アゼチジン-3-イルカルバメートを用いて、実施例9の工程Aに類似した工程Aから合成し、その後実施例3の工程Bに類似したBoc脱保護を行った。
LC/MS:0.78分間(4.6x50 mM、Sunfire C18、5um、45℃、2ml/分、水(+0.1%トリフルオロ酢酸)中、8分間で勾配5-100% アセトニトリル(+0.1% トリフルオロ酢酸);
MS(ESI):416 [M+H]
+、
1H-NMR(MeOD、500 MHz)δ(ppm):8.46-8.51(m、1H)、7.86-7.92(m、1H)、7.63 -7.71(m、2H)、7.36(d、2H)、6.90(s、1H)、4.57(br s、1H)、4.44-4.53(m、3H)、4.31-4.44(m、1H)、4.25(s、2H)、2.73-2.85(m、5H)、2.66(s、3H)、1.21(t、3H).
【0193】
実施例30
1-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-ピラゾール-4-イルメチル}-ピペリジン-4-イルアミン
【化71】
この化合物を、1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-3-メチル-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(19)およびピペリジン-4-イル-カルバミン酸 tert-ブチルエステルを用いる実施例9の工程Aと同様の工程Aから合成して、その後実施例3の工程Bと同様にしてBoc脱保護を行った。
LC/MS:0.59分間(4.6x50 mM、Sunfire C18、5um、45℃、2ml/分、8分間で、水(+0.1%トリフルオロ酢酸)中、勾配5-100% アセトニトリル(+0.1% トリフルオロ酢酸));
MS(ESI):444 [M+H]
+、
1H-NMR(400 MHz、MeOD)δ(ppm):8.52(s、1H)、7.90(s、1H)、7.71(m、2H)、7.36(m、2H)、7.03(s、1H)、4.37(s、2H)、4.29(s、2H)、3.63-3.74(m、2H)、3.50(d、1H)、3.17(t、2H)、2.89(s、3H)、2.71-2.82(m、5H)、2.30(d、2H)、2.06(t、2H)、1.22(t、3H).
【0194】
実施例31
2-エチル-5,7-ジメチル-3-[4-(4-ピペラジン-1-イルメチル-ピラゾール-1-イル)-ベンジル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
【化72】
この化合物を、1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-3-メチル-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(19)およびtert-ブチル ピペラジン-1-カルボキシレートを用いて実施例9の工程Aに類似した工程Aから合成して、その後実施例3の工程Bに類似したBoc脱保護を行った。
LC/MS:0.73分間(4.6x50 mM、Sunfire C18、5um、45℃、2ml/分、8分間で、水(+0.1%トリフルオロ酢酸)中、勾配5-100% アセトニトリル(+0.1% トリフルオロ酢酸));
MS(ESI):430 [M+H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、500 MHz)δ(ppm):7.85(br s.、1H)、7.62(s、1H)、7.53(m、2H)、7.32(m、2H)、6.49(s、1H)、4.19(s、2H)、3.60(br s.,2H)、3.27(br s、4H)、2.86(br s、3H)、2.70-2.78(m、5H)、2.57(s、3H)、1.22(t、3H).
【0195】
実施例32
((R)-4-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-ピラゾール-4-イルメチル}-ピペラジン-2-イル)-メタノール
【化73】
この化合物を、1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-3-メチル-1H-ピラゾール-4-カルバルデヒド(19)および(R)-tert-ブチル 2-(ヒドロキシメチル)ピペラジン-1-カルボキシレートを用いて、実施例8の工程Aに類似した工程Aから合成した。
LC/MS:1.60分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中の、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸));
MS(ESI):460[M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):8.26(s、1H)、7.68(d、2H)、7.58(s、1H)、7.27(d、2H)、6.75(s、1H)、5.76(s、2H)、4.51(br、1H)、4.07(s、2H)、3.38(m、2H)、3.25(m、2H)、3.24(m、1H)、2.74(m、1H)、2.71(m、1H)、2.69(q、2H)、2.64(s、3H)、2.51(m、1H)、2.49(s、3H)、1.91(m、1H)、1.59(m、1H)、1.14(t、3H).
【0196】
反応スキーム21:
【化74】
反応スキーム21は、トリアゾロ-メチレンリンカー「A」を担持する本発明の化合物の合成を記述する。該アジド中間体(20)は、反応スキーム5に記述される。反応スキーム5はまた、中間体20の中間体22への変換を記述する。上記中間体(20)を、トリアゾロ-メチレンリンカー「A」および異なる「R」基、例えば1-ピペリジニル-または4-ピペリジニル基と共に本発明の化合物を合成するために使用してもよい。
N-Pipは、例えば、実施例33に示したとおりのピペリジンまたはピペラジン部分を表し得る。
【0197】
実施例33
2-エチル-5,7-ジメチル-3-[4-(4-ピペラジン-1-イルメチル-[1,2,3]トリアゾール-1-イル)-ベンジル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(方法A)
【化75】
MeOH/AcOH(98:2)(6 ml)中の、アルデヒド22(100 mg、0.28 mmol)およびピペラジン(47.8 mg、0.56 mmol)の溶液を、室温で30分間攪拌した。NaCNBH
3(26.2 mg、0.416 mmol)を添加して、反応混合物を、室温で1時間攪拌した。該反応を、EtOAcで希釈して、NaHCO
3水溶液および塩水で洗浄した。該有機層を、無水Na
2SO
4上で乾燥させて、濾過して、HV下で濃縮した。該粗生成物を、分取HPLCにより精製して(水/アセトニトリル(0.1% TFA))、白色固体を得た。
LC/MS:0.70分間(4.6x50 mM、Sunfire C18、5um、45℃、2ml/分、8分間で、水(+0.1%トリフルオロ酢酸中の、勾配5-100% アセトニトリル(+0.1% トリフルオロ酢酸));
MS(ESI)431 [M+H]
+、
1H-NMR (360 MHz、MeOD)δ(ppm):8.47(s、1H)、7.74(d、2H)、7.44(d、2H)、6.78(s、1H)、4.26(s、2H)、3.89(s、2H)、3.24-3.31(m、4H)、2.76-2.88(m、6H)、2.75(s、3H)、2.59(s、3H)、1.22(t、3H).
【0198】
実施例34
4-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-[1,2,3]トリアゾール-4-イルメチル}-ピペリジン-4-オール(方法B)(R’=H)
【化76】
(1)工程A:4-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-[1,2,3]トリアゾール-4-イルメチル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(R’=Boc)
3-(4-アジド-ベンジル)-2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(20)(0.25 g、0.81 mmol)および 4-ヒドロキシ-4-プロパ-2-イニル-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(43)(0.29g、1.22 mmol)を、アセトニトリル(2ml)に溶解した。ヨウ化銅(I)(0.186 g、0.97 mmol)を添加した。反応混合物を、2時間50℃で攪拌した。それを、室温まで冷却させて、濃縮した。該残渣を、ジクロロメタンに溶解して、塩水を用いて洗浄した。該有機層を、分離して、乾燥させて濃縮した。この残留粗製物質を、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、該表題化合物を黄色泡沫物として得た。
MS(ESI):546 [M+H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、500 MHz)δ(ppm):1.21-1.25(m、3H)1.47(s、9 H)1.61(d、J=12.13 Hz、4H)2.58(s、3H)2.71-2.80(m、5H)2.94(s、2H)3.23(t、J=9.22 Hz、3H)3.83(d、J=10.11 Hz、2H)4.23(s、2H)6.51(s、1H)7.40(m、J=8.34Hz、2H)7.60(m、J=8.34 Hz、2H)7.77(s、1H).
【0199】
(2)工程B:4-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-[1,2,3]トリアゾール-4-イルメチル}-ピペリジン-4-オール(R’=H)
4-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-[1,2,3]トリアゾール-4-イルメチル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(工程A)を、実施例3の工程Bに記述されたBoc脱保護のための条件に供した。
LC/MS:0.70分間(4.6x50 mM、Sunfire C18、5um、45℃、2ml/分、8分間で、水(+0.1%トリフルオロ酢酸)中の、勾配5-100% アセトニトリル(+0.1% トリフルオロ酢酸);
MS(ESI):446 [M+H]
+、
1H-NMR(CDCl
3、500 MHz)δ(ppm):7.79(s、1H)、7.60(m、2H)、7.40(m、2H)、6.51(s、1H)、4.22(s、2H)、3.00-3.08(m、2H)、2.96(s、2H)、2.89(d、2H)、2.71-2.79(m、5H)、2.58(s、3H)、1.63(br s、4H)、1.24(t、3H).
【0200】
反応スキーム22:
【化77】
反応スキーム22は、中心のオキサジアゾールリンカー「A」を担持する本発明の化合物を製造できる2つの別の経路(方法Aおよび方法B)を記述する。双方の方法において、該オキサジアゾールリンカーは、ヒドラゾン誘導体を、適切な脱水素反応を用いて、例えば、塩基の存在下にて塩化トシルを用いて獲得し、所望のオキサジアゾールを得ることができる。
【0201】
実施例35
2-エチル-5,7-ジメチル-3-[4-(5-ピペリジン-4-イル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-ベンジル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(方法A)
【化78】
(1)工程A:4-{N'-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-ベンゾイル]-ヒドラジノカルボニル}-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル
付加攪拌器および熱電対を備えた4つ首フラスコ(500 ml)に、窒素通気下にて、酸27(10.0 g、32.3 mmol、1.0 eq)、DMF(120 ml)および2,4,6-トリメチルピリジン(11.75 g、96.9 mmol)を入れた。30分間23℃で反応混合物を攪拌後した後に、4-ヒドラジノカルボニル-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(9.4g、38.7 mmol、1.2等量)、EDC(12.3 g、64.3 mmol)、HOBT(1.48 g、9.6 mmol)を添加した。該反応混合物を、23℃で12時間攪拌した。反応の完了後、それを23℃でi-PrOAc/ヘプタン(100 mL、1:1)、続いて水(250 ml)で希釈した。該懸濁液を、1時間23℃で攪拌した。該固体を、濾過により回収して、水(50 ml)で洗浄した。該湿性生成物を、40℃で12時間乾燥させて、白色固体を得た。
MS(ESI):446 [M+H]
+、
1H NMR(500 MHz、CDCl
3)δ(ppm):7.89(d、2H)、7.36(d、2H)、4.20(s、2H)、4.06-4.15(m、2H)、3.07-3.17(m、2H)、2.97(d、2H)、2.68-2.77(m、5H)、2.55(s、3H)、2.09(dd、2H)、1.81-1.92(m、2H)、1.47(s、9H)、1.39-1.44(m、1H)、1.20(t、3H).
【0202】
(2)工程B:2-エチル-5,7-ジメチル-3-[4-(5-ピペリジン-4-イル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-ベンジル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
付加攪拌器、熱電対および追加漏斗を備えた4つ首フラスコ(500 ml)を、4-{N'-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-ベンゾイル]-ヒドラジノカルボニル}-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(工程A)(10.0 g、18.7 mmol)、TsCl(3.92 g、20.5 mmol)、およびCH
2Cl
2(150 ml)を入れた。トリエチルアミン(2.83 g 28.0 mol)を、室温以下のバッチ温度に維持しながら、10分間かけて添加し、該混合物を、12時間23℃で攪拌した。次いで、TFA(10.6 g、93.6 mmol)を添加して、攪拌をさらに6時間室温で継続した。反応完了後に、溶媒を、最終容量が〜30 mLに達するまで、減圧下でエバポレートした。酢酸エチル(100 ml)を添加して、該混合物を、減圧下でエバポレートした。この方法を1回以上繰り返して、確実に全てのCH
2Cl
2を除去する。酢酸エチル(150 ml)を添加して、0℃に冷却した。6N NaOH(100 ml)溶液を、バッチ温度を0℃に維持しながら、30分間かけて該反応物に添加した。次いで、該混合物を、0℃で30分間攪拌した。該有機層を、分離して、6N NaOHに続いて水により洗浄した。該有機層を、最終容量〜50 mlまで、減圧下でエバポレートし、へプタンから結晶化した。該固体を、濾過により回収し、酢酸エチル/ヘプタン(20 ml、1:3)で濯いだ。湿性の生成物を、40℃で12時間乾燥させて、白色固体を得た。
LC/MS:1.54分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.8um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):446 [M+H]
+、
1H NMR(500 MHz、CDCl
3)δ(ppm):7.89(d、2H)、7.36(d、2H)、6.48(s、1H)、4.20(s、2H)、3.16-3.22(m、2H)、3.05-3.14(m、1H)、2.68-2.80(m、7 H)、2.55(s、3H)、2.04-2.13(m、2H)、1.80-1.91(m、2H)、1.20(t、3H).
【0203】
実施例36
4-{5-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル}-シクロヘキシルアミン(方法B)
【化79】
(1)工程A:(4-{N'-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-ベンゾイル]-ヒドラジノカルボニル}-シクロヘキシル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル)
4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-安息香酸ヒドラジド(29)(200 mg、0.618 mmol)、トランス-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキサンカルボン酸 (226 mg、0.928 mmol)、EDC(119 mg、0.618 mmol)、HOBT(95 mg、0.618 mmol)、およびEt3N(0.086 ml、0.618 mmol)を、DMF(2 ml)に溶解して、16時間室温で攪拌した。次いで、該混合物を、EtOAcで希釈して、NaCl溶液で洗浄し、Na
2SO
4上で乾燥させた。蒸発により、褐色油を得た。該粗生成物を、クロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール/EtOAc)により精製して、白色固体を得た。
MS(ESI):549 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):10.15(s、1H)、9.71(s、1H)、7.73(d、2H)、7.26(d、2H)、6.77(s、1H)、6.70(br、1H)、4.10(s、2H)、3.17(m、1H)、2.67(q、2H)、2.63(s、3H)、2.48(s、3H)、2.14(m、1H)、1.7-1.85(m、4H)、1.3-1.4(m、2H)、1.37(s、9H)、1.17(m、2H)、1.12(t、3H).
【0204】
(2)工程B:4-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-[1,2,3]トリアゾール-4-イルメチル}-ピペリジン-4-オール(R’=Boc)
(4-{N'-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-ベンゾイル]-ヒドラジノカルボニル}-シクロヘキシル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル)(工程A)(110 mg、0.200 mmol)および塩化トシル(57.3 mg、0.301 mmol)を、CH
2Cl
2(2 ml)およびDMF(0.2 ml)に溶解した。次いで、Et
3N(0.111 ml、0.802 mmol)を添加して、反応混合物を、4時間室温で攪拌した。該反応混合物を、NaHCO
3を用いて急冷し、二回CH
2Cl
2により抽出した。該有機層を、H
2Oで洗浄して、合わせて、Na
2SO
4上で乾燥させ、濃縮した。該残渣を、クロマトグラフィー(シリカゲル、メタノール/EtOAc)により精製した。
MS(ESI):531[M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):7.86(d、2H)、7.40(d、2H)、6.82(br、1H)、6.79(s、1H)、4.14(s、2H)、3.30(m、1H)、2.88(m、1H)、2.70(q、2H)、2.65(s、3H)、2.50(s、3H)、2.12(m、2H)、1.89(m、2H)、1.59(m、2H)、1.40(s、9H)、1.30(m、2H)、1.13(t、3H).
【0205】
(3)工程C:4-{5-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル}-シクロヘキシルアミン ハイドロクロライド(R’=H)
4-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-[1,2,3]トリアゾール-4-イルメチル}-ピペリジン-4-オール(工程B)(61 mg、0.115 mmol)を、ジオキサン(1 ml)に溶解した。次いで、ジオキサン(0.287 ml、1.150 mmol)中の4M HClを添加して、該混合物を、2時間、室温で攪拌した。反応混合物を濃縮した。該残渣を、ジエチルエーテルで磨砕し、黄色固体を濾去した。該化合物を、さらなる精製なしに使用した。
LC/MS:1.72分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.8um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):431 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):8.10(br、3H)、7.85(d、2H)、7.39(d、2H)、6.79(s、1H)、4.14(s、2H)、3.07(m、1H)、2.97(m、1H)、2.68(q、2H)、2.64(s、3H)、2.48(s、3H)、2.18(m、2H)、2.06(m、2H)、1.63(m、2H)、1.51(m、2H)、1.12(t、3H).
【0206】
実施例37
1-(4-{5-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル}-ピペリジン-1-イル)-2-メチルアミノ-エタノン
【化80】
この化合物を、2-(tert-ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)酢酸を用いて実施例8の工程Aに類似した実施例36から合成して、その後実施例3の工程Bに類似してBoc脱保護を行った。
LC/MS:1.55分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.8um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):488 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、600 MHz)δ(ppm):7.85(d、2H)、7.38(d、2H)、6.75(s、1H)、4.26(m、1H)、4.12(s、2H)、3.77(m、1H)、3.60(m、2H)、3.34(m、1H)、3.21(m、1H)、2.94(m、1H)、2.67(q、2H)、2.62(s、3H)、2.47(s、3H)、2.38(s、3H)、2.07(m、2H)、1.76(m、1H)、1.62(m、1H)、1.11(t、3H).
【0207】
実施例38
(S)-1-(4-{5-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル}-ピペリジン-1-イル)-3-ヒドロキシ-2-メチルアミノ-プロパン-1-オン ハイドロクロライド
【化81】
【0208】
この化合物を、(S)-2-(tert-ブトキシカルボニル(メチル)アミノ)-3-ヒドロキシプロパン酸を用いて、実施例8の工程Aと類似した実施例36から合成し、その後実施例3の工程Bと同様にしてBoc脱保護を行った。
LC/MS:0.74分間(4.6x50 mM、Sunfire C18、5um、45℃、2ml/分、8分間で、水(+0.1%トリフルオロ酢酸)中の、勾配5-100% アセトニトリル(+0.1% トリフルオロ酢酸);
MS(ESI):518 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):9.13(br、1H)、8.74(br、1H)、7.86(m、2H)、7.40(d、2H)、6.79(s、1H)、4.6(br、1H)、4.49(m、1H)、4.32(m、1H)、4.15(s、2H)、3.93(m、1H)、3.79(m、1H)、3.70(m、1H)、3.40(m、1H)、3.33(m、2H)、3.03(m、2H)、2.68(q、2H)、2.64(s、3H)、2.50(s、3H)、2.12(m、2H)、1.80(m、1H)、1.71(m、1H)、1.12(t、3H).
【0209】
実施例39(結合アッセイのための標識化合物)
[
3H]
4-2-エチル-3-{4-[3-(4-イソプロピル-ピペラジン-1-イル)-プロピル]-ベンジル}-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
【化82】
【0210】
(1)工程A:2-エチル-3-{4-[(E)-3-(4-イソプロピル-ピペラジン-1-イル)-プロペニル]-ベンジル}-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン ジヒドロクロリド
この化合物を、1-イソプロピルピペラジンを用いて実施例10と同様に合成した。
MS(ESI):432 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):12.1(br、1H)、11.8(br、1H)、7.37(d、2H)、7.21(d、2H)、6.84(d、1H)、6.77(s、1H)、6.29(m、1H)、4.05(s、2H)、3.93(m、2H)、3.4-3.8(m、9H)、2.66(q、2H)、2.63(s、3H)、2.49(s、3H)、1.28(d、6H)、1.12(t、3H).
【0211】
(2)工程B:2-エチル-3-{4-[(E)-3-(4-イソプロピル-ピペラジン-1-イル)-プロペニル]-ベンジル}-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン
2-エチル-3-{4-[(E)-3-(4-イソプロピル-ピペラジン-1-イル)-プロペニル]-ベンジル}-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン(工程A)(70 mg、0.13 mmol)を、メタノール(2 ml)に溶解し、Pd-C(14 mg)の添加後に、該混合物を、2時間、室温でトリチウムを用いて水素化した。次いで、該混合物を、セライト上で濾過し、減圧下でエバポレートした。該粗生成物を、分取HPLCにより精製した(メタノール/水)。該表題化合物を、上記式に示したような4つの異なる位置で(部分的に)トリチウム化した。
LC/MS:1.26分間(2.1x50 mM、HSS T3 1.7 um、50℃、1.2 ml/分、水(+0.05% 蟻酸+3.75 mM NH
4OAc)中、勾配2-98% アセトニトリル(+0.04% 蟻酸);
MS(ESI):434 [M+H]
+、
1H-NMR(DMSO-d6、500 MHz)δ(ppm):11.0-11.8(br、2H)、7.12(m、4H)、6.76(s、1H)、4.01(s、2H)、3.35-3.8(m、9H)、3.10(m、2H)、2.66(q、2H)、2.63(s、3H)、2.58(m、2H)、2.48(s、3H)、1.96(m、2H)、1.28(d、6H)、1.13(t、3H).
【0212】
実施例40(比較例)
2-エチル-3-{4-[(E)-3-(4-イソプロピル-ピペラジン-1-イル)-プロペニル]-ベンジル}-5,7-ジメチル-3H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン
【化83】
この化合物は、WO2009/144201の実施例番号46に記述したように製造する。
【0213】
遊離形態または医薬上許容される塩形態の本発明の化合物は、例えば、下記に記述した様々な試験に示しとおりのGPR4アンタゴニストのような、価値のある薬理学的特性を示す。
【0214】
a)ヒトGPR4結合アッセイ
ヒトGPR4レセプターを発現するマウスの前駆B細胞系300.19細胞から調製した膜に結合する[
3H]
4(実施例39)を測定するアッセイ
膜の調製:均質な膜を、N末端c−mycタグを有するヒトGPR4を安定に発現するマウス前駆B細胞系300.19クローンから調製した。該細胞を、成長培地中、約1x10
6細胞/mLの密度で、T175 フラスコ内で成長させた。該細胞を、遠心分離(3000 rpm、30分間、4℃)により回収して、該ペレットを、氷冷緩衝液A(20 mM HEPES pH7.8、10 mM EDTA、100 mM NaCl、1 tab/40 mL プロテアーゼ阻害剤完全体)に懸濁させた。該細胞懸濁を、スピード8にて、2点を各々30秒間毎あけて、ポリトロンホモジナイザー(PT10/35)を用いて氷上でホモジネートした。該均質物を、18000rpm、50分間、4℃で遠心分離し、該膜タンパク質ペレットを、ポリトロン(2 x 20 秒)を用いて冷緩衝液Aに懸濁した。該タンパク質濃度を、Bio RADタンパク質アッセイおよび標準物としてヒトIgGを用いて決定した。膜タンパク質懸濁液の容量を、終濃度約2 mg タンパク質/mLに調整した。該懸濁液を、再度氷上で25000rpm、20秒でホモジネート(ポリトロン)して、分割し、−80℃で貯蔵した。
放射性リガンド結合アッセイ:化合物の連続希釈物(10 mM DMSO中で保存)は、化合物をDMSOに希釈し、その後アッセイ緩衝液(10 mM HEPES、pH8.0、100 mM NaCl、5 mM MgCl
2、1 mM CaCl
2、0.5% 脂肪酸-遊離BSA、0.05% Tween-20)中で1:50希釈して製造された。放射性リガンド[
3H]
4(実施例39)(比活性1500 GBq/mmol)を、使用する直前に、アッセイ緩衝液に直接希釈して、20nM 溶液を得る。所望の量の膜(20 μg/ウェル)を、アッセイ緩衝液で希釈した。予め希釈した化合物(50 μL)および[
3H]
4(実施例39)(50 μL)を、96ウェルプレートの底においた。膜懸濁液(100 μL)を、添加して、該プレートを60分間攪拌した。該反応を、細胞収集器を用いて、96-ウェルGF/Cフィルタープレートのフィルター上(0.25% PEIに1時間浸漬した)に移して停止させた。該フィルタープレートを、氷冷洗浄緩衝液により5回洗浄して、乾燥させて、下部で密封した。次いで、Microscint 40(20 μL)を、各ウェルに添加して、プレートの上部を密封した。最終的に、該プレートを、TopCount NXT instrument(Packard instruments)内で、2分間/ウェル計測した。該データは、GraphPAD Prism
TM ソフトウェアを用いて分析される。
【0215】
親の(移入されていない)マウスの前駆B細胞系300.19から単離した負のコントロールの膜を使用した。5nM 放射性リガンドおよび[
3H]
4(実施例39)の存在下では、バックグランドのシグナルを単に観察するのみである。この実験は、放射性リガンド実施例39とヒトGPR4レセプターとの親和性を確認するものである。
【0216】
上記試験方法に基づいて、本発明の化合物は、以下のIC
50値を示す:
【表2】
【0217】
同様の手法において、追加のヒト血清アルブミン(4% HSA)との結合アッセイが確立されている。このアッセイにおいて、該本発明の化合物は、以下のIC
50値を示した:
【表3】
【0218】
b)ヒトGPR4活性に対する細胞を基にしたアッセイ
ヒトGPR4を安定に発現するHeLa細胞を、ヒトGPR4コード配列を含有する構築体を用いて該細胞をトランスフェクトすることにより確立した。該細胞を、10% 胎児ウシ血清(FCS)、100 u/ml ペニシリン、100 μg/ml ストレプトマイシンおよび400 μg/ml G418および10 mM Hepes pH 8.0を添加したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)/ハムの組織培養培地 F12(ハムF12)中で成長させた。cAMPのpH誘発性の形成を、CisBio Inc.により提供されるような均一時間分解蛍光測定法(HTRF)技術を用いて決定した。該細胞を、384ウェルプレートに播種して、アッセイを行う前に5%CO
224時間37℃で培養した。培地を、除去して、10 μl緩衝液A(Hepes緩衝食塩水(HBS)、10mM Hepes、pH8、2 mM 3-イソブチル1-メチルキサンチン(IBMX))を添加した。化合物の試験のために、2x濃縮した化合物を含む緩衝液Aを使用した。細胞を、15分間室温でインキュベートした。緩衝液B(HBS、30 mM Hepes、特定pH)(10 μl)を添加して、刺激に対する好適な最終pHとし(下記を参照されたい)、インキュベーションを、15分間室温で継続させた。最終的に、cAMP-XL665(10 μl)および抗cAMP-クリプテート(10μl)を分配し、プレートを、室温で60分間インキュベーションした後に、Pherastar reader上で読み取った。データを、665nm/620nm比から計算し、%活性を、GPR4活性化の最小値および最大値に従って正規化した。HBS:130mM NaCl、0.9mM NaH
2PO
4、5.4mM KCl、0.8mM MgSO
4、CaCl
2 1.8 mM、25mM ブドウ糖、10-30 mM Hepes。
【0219】
HBS緩衝液の調整:
【表4】
【0220】
化合物を、DMSO中で10 mMから2 mMまで、新たなストック溶液により希釈して、DMSO中の連続希釈物として使用した。2x濃縮した化合物の溶液を、20、6.33、2、0.63、0.2、0.063、0.02、0.0063 uM(μモル)の最終濃度となるよう調整した。
【0221】
上記試験方法に基づいて、本発明の化合物は、以下のIC
50値を示した:
【表5】
【0222】
同様の手法にて、マウス(m)およびラット(r)GPR4レセプターについてのアッセイは確立されている。GPR4アンタゴニストの種特異性により、本発明の化合物は、マウスのGPR4アッセイにおいては0.07から1.92 μMの間にIC
50を有し、ラットGPR4アッセイにおいては0.18から2.64 μM(マイクロモル)を有する:
【表6】
【0223】
【表7】
【0224】
c)ヒトH3結合アッセイ
シンチレーション近接結合アッセイ(SPA)を、384-ウェルポリスチレンプレート中ウェルあたり50 μLの最終容量にて実施した。該ウェルの成分を下記のとおり添加した:
−1.5% DMSO/蒸留水中、10 μL試験化合物
全ての結合を、1.5% DMSOを含む水(10 μL)を添加して決定し、非特異的結合を、Clobenpropit(10 μL終濃度)(10 μL)の添加により決定した。
【0225】
−アッセイ緩衝液(50mM トリス-HCl、5mM EDTA、1mM EDTA、pH7.4)中の、7.5 nM[
3H]-R-α-メチルヒスタミン(20 μL)。放射性リガンドの終濃度は3 nMであった。
−終濃度が10 μg/ウェルの膜および200 μg/ウェルのビーズとなるように、20 μLのビーズ(PVT-WGA タイプA)およびアッセイ緩衝液中の膜混合懸濁液。一例として、1471 μLの膜(濃度:5.1 mg/mL)および1500 μLのビーズ懸濁液(濃度:100 mg/mL)を、アッセイ緩衝液の最終容量15 mLまで希釈した。
【0226】
該プレートを、密封して、室温で振盪し、その後少なくとも1時間、室温に置いた。該プレートを、ウェル毎に1分間計測し、Perkin Elmer TopCount 読み取り器を用いて計測した。
【0227】
【表8】
【0228】
d)マウスのVEGF誘導性の血管新生におけるGPR4活性
GPR4の機能活性を、血管新生成長因子の移植モデルにて決定した。パーフルオロ-アルコキシ-テフロンで作った多孔質組織小区分(chamber)を、8 μg/mlの組換えヒトVEGFを含む、あるいは含まない0.8%寒天および20 U/mlヘパリンで充たした。該溶液を、フィリング方法の前に39℃で維持した。マウスを、3% イソフルラン吸入により麻酔した。皮下移植のために、尾部根元に小さな皮膚の切開部を作り、移植トロカールの挿入を行った。該小区分を、動物の背中の小さな切開口から無菌条件下にて移植した。該皮膚の切開口を、創傷クリップにより閉じた。該化合物を、小区分移植の日に開始して、1日につき2回(bid)、30 mg/kgにて経口投与(po)した。移植4日後に、動物を、CO
2を用いて屠殺した。小区分を、摘出して、各移植片周辺で形成した血管新生した繊維状組織を、注意深く取り出して、これを秤量し、△組織重量%[((化合物/VEGF)−(化合物なし/VEGFなし))/((化合物なし/VEGF)-化合物なし/VEGFなし))x100]として表した。体重を、マウスの一般的状態を追跡するために使用した。
【0229】
【表9】
【0230】
e)ラット抗原-誘導性の関節炎モデルにおけるGPR4活性
雌のルイスラットを、21日目および14日目(1 mg/ml mBSAを含有する0.1 ml)に、完全なフロイントアジュバントと均質化したメチル化ウシ血清アルブミン(mBSA)1:1を用いて、背中への皮内注射により感作させた。0日目に、右膝に、5% ブドウ糖溶液中の10mg/ml mBSA(抗原を膝に注射した)(50ml)を投与し、一方左膝には5% ブドウ糖溶液単独(ビヒクルを膝に注射した)(50ml)を投与した。その後、左および右膝の直径を、関節内注射の直後および2、4および7日目にカリプスにより測定した。本発明の化合物を、経口的強制飼養により1日に2回投与した;5ml/kgにてビヒクル(生理食塩水)および0.3mg/kgにてデキサメタゾンを、コントロールとして投与した。右膝の膨張を、左膝の膨張の比として計算し、R/L膝の膨張比を、時間に対してプロットして、コントロールおよび処置群について、曲線下面積(AUC)のグラフを求めた。個々の処置群AUCの%阻害を、コントロール群のAUC(0%阻害)に対して計算した。
【0231】
【表10】
【0232】
f)確立されたラット痛覚過敏症モデル
後足両足の本来の離脱閾値を、アナルゲシメーター(analgesymeter)を用いて各足の背部表面に設置して漸増圧迫刺激により決定した。次いで、遅延炎症性疼痛を、コントロールとして対側の足と共に、一本の後足の足裏への完全なフロイントアジュバント(CFA)(25 μl)の足底内注射により誘導した。3日後に、本発明の化合物(3、10、および30 mg/kg)、またはコントロールとしてのジクロフェナク(30 mg/kg)またはビヒクルを、メチルセルロース5%中の懸濁液として強制飼養により投与した。1時間後に、足の離脱閾値を、同側の足(CFA注射)および対側の足(注射しない)の双方にて再度測定した;測定を、投薬3時間および6時間後に繰り返した。痛覚過敏症の反転を、下記の式を用いて計算した:反転(%)=100x(投薬後の同側の閾値−投薬前の同側の閾値)(本来の同側の閾値−投薬前の同側の閾値)。
【0233】
【表11】
【0234】
本発明の化合物は、GPR4調節(例えば、阻害)に影響を及ぼす処置に特に有用である、例えばプロトン恒常性が不均衡であるもの、即ち後記からなる群から選択される医薬症状を処置する際に有用であり得る:
骨粗しょう症(年少者の、更年期の、更年期後の、外傷後の、加齢を原因とする、またはコルチコステロイド治療または不活性の)、歯肉炎、歯周炎、パジェット病、悪性腫瘍の高カルシウム血、腫瘍誘導性高カルシウム血、代謝性骨疾患、癌、固形腫瘍、心臓脈管障害、動脈硬化、心筋梗塞、手足病、末梢動脈閉塞性疾患、眼疾患、糖尿病性網膜症、黄斑変性症、ブドウ膜炎、関節炎、リウマチ性関節炎、変形性関節症、創傷治癒、皮膚疾患、炎症性および閉塞性気道疾患、喘息、内因性および外因性喘息、軽度の喘息、中程度の喘息、重度の喘息、気管支炎喘息、運動誘導性喘息、職業喘息および細菌感染後に誘導された喘息、急性肺損傷、急性/成人性呼吸不全症候群、慢性閉塞性肺気道または肺疾患、慢性気管支、これらに関連のある呼吸困難、肺気腫、他の薬剤治療の結果おこる気道の過活動増悪、気管支炎、急性アルキン酸性、カタル性、クラープス(croupus)、慢性またはフタノイド性(phthinoid)気管支炎、塵肺、アルミニウム肺症、炭粉沈着症、石綿肺症、クリコーシス(chlicosis)、脱毛(ptilosis)、鉄沈着症、珪肺症、タバコ中毒症、綿肺症、好酸球増多症、気管支肺アスペルギルス症、結節性多発動脈炎、好酸球性肉芽腫および薬物反応に関連した気道に影響する好酸球性関連障害、生物感染、例えば、ニューモシスティス・カリニ、クルーズ・トリパノソーマ、トリパノソーマ・ブルーセイ、クリチディア・ファシキュラータ、寄生疾患、例えば、住血吸虫症およびマラリア、サルコイドーシスおよびその他の肉芽腫性炎症、腫瘍浸潤および転移、異染性白質ジストロフィー、筋ジストロフィー、筋萎縮、自己免疫疾患、呼吸疾患、免疫介在性疾患、移植拒絶反応、炎症性疼痛、内臓性疼痛、急性のおよび慢性疼痛、腫瘍疼痛、神経障害性疼痛、腎臓疾患、腎臓尿細管性アシドーシスおよびその他の酸-塩基および代謝の障害、クローン疾患、炎症性腸疾患、過敏性反応。
【0235】
GPR4感受性疾患または障害とは、通常、下記から選択される疾患または障害をいう:
骨粗しょう症(年少者の、更年期の、更年期後の、外傷後の、加齢を原因とするまたはコルチコステロイド治療または不活性)、歯肉炎、歯周炎、パジェット病、悪性腫瘍の高カルシウム血、腫瘍誘導性高カルシウム血、代謝性骨疾患、癌、固形腫瘍、心臓脈管障害、動脈硬化、心筋梗塞、手足病、末梢動脈閉塞性疾患、眼疾患、糖尿病性網膜症、黄斑変性症、ブドウ膜炎、関節炎、リウマチ性関節炎、変形性関節症、創傷治癒、皮膚疾患、炎症性のおよび閉塞性 気道疾患、喘息、内因性および外因性喘息、軽度の喘息、中程度の喘息、重度の喘息、気管支炎喘息、運動誘導性喘息、職業喘息および細菌感染後に誘導された喘息、急性肺損傷、急性/成人呼吸不全症候群、慢性閉塞性肺気道または肺疾患、慢性気管支炎、これらに関連する呼吸困難、肺気腫、他の薬剤治療の結果おこる気道の過活動増悪、気管支炎、急性アラキン酸性、カタル性、クラープス、慢性またはフタノイド性気管支炎、塵肺、アルミニウム肺症、炭粉沈着症、石綿肺症、クリコーシス、脱毛、鉄沈着症、珪肺症、タバコ中毒症、綿肺症、好酸球増多症、気管支肺アスペルギルス症、結節性多発動脈炎、好酸球性肉芽腫および薬物反応に関連した気道に影響する好酸球性関連障害、生物感染、例えば、ニューモシスティス・カリニ、クルーズ・トリパノソーマ、トリパノソーマ・ブルーセイ、クリチディア・ファシキュラータ、寄生疾患 例えば、住血吸虫症およびマラリア、サルコイドーシスおよび他の肉芽腫性炎症、腫瘍浸潤および転移、異染性白質ジストロフィー、筋ジストロフィー、筋萎縮(amythrophy)、自己免疫疾患、呼吸疾患、免疫介在性疾患、移植拒絶反応、炎症性疼痛、内臓性疼痛、急性および慢性疼痛、腫瘍疼痛、神経障害性疼痛、腎臓疾患、腎臓尿細管性アシドーシスおよびその他の酸-塩基および代謝の障害、クローン疾患、炎症性腸疾患、過敏性反応。
【0236】
本発明の化合物は、医薬として使用するための、特にGPR4レセプターにより、特にGPR4の阻害により媒介される、疾患または障害の処置において使用するための本発明の化合物を提供する。
【0237】
本明細書で使用されるとおり、GPR4レセプターの用語「媒介」または「調節」は、本発明の化合物により、特にGPR4レセプターの阻害に向けられる。
【0238】
別の実施形態において、本発明は、対象におけるGPR4レセプター活性を調節する方法、特にGPR4レセプターにより媒介される対象における障害または疾患を処置する方法を提供するものであり、この方法は治療上有効量の本発明の化合物を患者に投与することを含む。
【0239】
別の実施形態において、本発明は、方法または前段落の用途を提供する、ここでGPR4レセプターにより媒介されるか、またはGPR4レセプターの活性により特徴付けられる対象における障害または疾患の処置を提供する。
【0240】
別の実施形態において、本発明は、医薬上許容可能な担体と共に本発明の化合物を含む医薬組成物を提供する。
【0241】
別の実施形態において、本発明は、1以上の他の好適な活性剤と共に本発明の化合物を含む組合せを提供する。これらに限定されないが、下記分類の剤から選択され得る:抗IL-1剤、例えば:アナキンラ(Anakinra);抗サイトカインおよ抗サイトカインレセプター剤、例えば抗IL-6R Ab、抗IL-15Ab、抗IL-17 Ab、抗IL-12 Ab;B細胞およびT細胞調節剤、例えば抗CD20 Ab;CTL4-Ig、疾患改変抗リュウマチ剤(DMARD)、例えばメトトレキサート、レフルナミド、スルファサラジン;非ステロイド様抗炎症剤(非選択的および選択的COX2阻害剤双方を含む)、およびサリチル酸誘導体、アセトアミノフェンを含むが、これらに限定しない抗鎮痛消炎剤および鎮痛剤;天然および合成オピオイド類;免疫細胞の遊走を調節する剤、例えばケモカイインレセプターアンタゴニスト;細胞接着因子の調節剤、例えばLFA-1、VLA-4の阻害剤;抗腫瘍剤、例えばVEGF阻害剤、またはPDGFR阻害剤;および細胞毒性、および抗有糸分裂剤。
【0242】
本発明の別の実施形態は、a)第一薬剤(本発明の化合物、またはその塩、特にその医薬上許容される塩)、およびb)少なくとも1つの共剤、例えば免役抑制剤、免役調節薬、抗炎症性剤、化学療法剤または抗感染剤、を含む組合せ、例えば医薬組成物またはキットを記述する。
【0243】
発明の概要:
実施形態1は、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩に関する:
【化84】
(I)
[式中、
R1は、HまたはC
1-C
6アルキルである;
R2およびR3は、互いに独立してHまたはC
1-C
6アルキルである;
Aは、後記からなる群から選択される二価の結合基である:
-CH=CH-、-CH=CH-CH
2-、-CH
2-CH=CH-、-CH
2-CH
2-CH
2-、-CH=CH-C(O)-、-C(O)-CH=CH-、-CH
2-CH
2-C(O)-、-C(O)-CH
2-CH
2-、-C(O)-NH-CH
2-、-CH
2-NH-C(O)-、-O-CH
2-、-CH
2-O-、-O-CH
2-CH
2-、-CH
2-CH
2-O-、
【化85】
、
【化86】
【化87】
、
【化88】
、
および
【化89】
(ここで、*は、連結(または、結合位置)を表す);
Rは、ヘテロシクリルまたはシクロアルキルを表し、これらの各々は、所望により1〜4回置換されていてもよい;および
R4は、H、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノまたはトリフルオロメチルである]。
【0244】
実施形態2は、式(I’)の化合物またはその医薬上許容される塩に関する:
【化90】
(I’)
[式中、
R1は、HまたはC
1-C
6アルキルである;
R2およびR3は、互いに独立してHまたはC
1-C
6アルキルである;
Aは、後記からなる群から選択される二価の結合基である:
-CH=CH-、-CH=CH-CH
2-、-CH
2-CH=CH-、-CH
2-CH
2-CH
2-、-CH=CH-C(O)-、-C(O)-CH=CH-、-CH
2-CH
2-C(O)-、-C(O)-CH
2-CH
2-、-C(O)-NH-CH
2-、-CH
2-NH-C(O)-、-O-CH
2-、-CH
2-O-、-O-CH
2-CH
2-、-CH
2-CH
2-O-、
【化91】
(ここで、*は、連結(または、結合位置)を表す);
Rは、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、シクロヘキサンまたはシクロペンタンを表し、これらの各々は、所望により後記により1〜4回置換されていてもよい:オキソ(=O);ヒドロキシ;ヒドロキシ、オキソ(=O)、所望によりC
1-C
6アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいアミノ、所望によりC
1-C
6アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいモノC
1-C
6アルキル-アミノ、ジ-C
1-C
6アルキル-アミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルコキシカルボニルまたはトリ-C
1-C
6アルキルシリルオキシにより1回以上置換されていてもよいC
1-C
6アルキル;所望によりC
1-C
6アルキルにより置換されていてもよいテトラゾール;ヒドロキシピロリジン-カルボニル基;ヒドロキシピロリジン-アミノカルボニル基またはヒドロキシピロリジン-カルボニルアミノ基;および
R4は、H、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノまたはトリフルオロメチルである]。
【0245】
実施形態3は、式(I’’)の化合物またはその医薬上許容される塩に関する:
【化92】
(I’’)
[式中、
R1は、HまたはC
1-C
6アルキルである;
R2およびR3は、互いに独立してHまたはC
1-C
6アルキルである;
Aは、後記からなる群から選択される二価の結合基である:
-CH=CH-、-CH=CH-CH
2-、-CH
2-CH
2-CH
2-、-CH=CH-C(O)-、-CH
2-CH
2-C(O)-、-C(O)-NH-CH
2-、-O-CH
2-、-O-CH
2-CH
2-、
【化93】
【化94】
、および
【化95】
(ここで、*は、連結(または、結合位置)を表す);
Rは、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、シクロヘキサンまたはシクロペンタンを表し、これらの各々は、所望により後記により1〜4回置換されていてもよい:オキソ(=O);ヒドロキシ;ヒドロキシ、オキソ(=O)、所望によりC
1-C
6アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいアミノ、所望によりC
1-C
6アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいモノC
1-C
6アルキル-アミノ、ジ-C
1-C
6アルキル-アミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルコキシカルボニルまたはトリ-C
1-C
6アルキルシリルオキシにより1回以上置換されていてもよいC
1-C
6アルキル;所望によりC
1-C
6アルキルにより置換されていてもよいテトラゾール;ヒドロキシピロリジン-カルボニル基;ヒドロキシピロリジン-アミノカルボニル基またはヒドロキシピロリジン-カルボニルアミノ基;および
R4は、HまたはC
1-C
6アルキルである。]。
【0246】
実施形態4は、実施形態1の規定に従う化合物に関し、これは式(II)の化合物またはその医薬上許容される塩に関する:
【化96】
(II)
[式中、
R1は、HまたはC
1-C
6アルキル、特にエチルである;
R2およびR3は、互いに独立して、HまたはC
1-C
6アルキル、特にHまたはメチルである;
Rは、5〜10個の環原子を有するヘテロシクリルを表し[ここで、1〜4個の環原子はヘテロ原子である(従って、残余の環原子は炭素である)]、これらは所望により、ヒドロキシル、チオール、シアノ、ニトロ、オキソ、アルキルイミノ、C
1-C
4-アルキル、C
1-C
4-アルケニル、C
1-C
4-アルキニル、C
1-C
4-アルコキシ、C
1-C
4-チオアルキル、C
1-C
4-アルケニルオキシ、C
1-C
4-アルキニルオキシ、ハロゲン、C
1-C
4-アルキルカルボニル、カルボキシ、C
1-C
4-アルコキシカルボニル、アミノ、C
1-C
4-アルキルアミノ、ジ-C
1-C
4-アルキルアミノ、C
1-C
4-アルキルアミノカルボニル、ジ-C
1-C
4-アルキルアミノカルボニル、C
1-C
4-アルキルカルボニルアミノ、C
1-C
4-アルキルカルボニル(C
1-C
4-アルキル)アミノ、ヒドロキシピロリジニル-カルボニル、例えば、3-ヒドロキシピロリジン-2-イル-カルボニル、C
1-C
4-アルキル-1H-テトラゾリル、例えば、1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル、スルホニル、スルファモイル、アルキルスルファモイル、C
1-C
4-アルキルアミノスルホニルにより1〜4回置換されていてもよく、ここで前記炭化水素基(例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ残基)の各々は、アミノ、C
1-C
4-アルキルアミノ、ジ-C
1-C
4-アルキルアミノ、C
1-C
4-アルキルカルボニルアミノ、C
1-C
4-アルキルカルボニル、ハロゲン、ヒドロキシルまたはC
1-C
4-アルコキシ基から各々出現時に独立して選択される1以上の残基によりさらに置換されていてもよい;および
R4は、HまたはC
1-C
6アルキルである。]。
【0247】
実施形態5は、実施形態1に規定した化合物に関し、これは式(III)の化合物またはその医薬上許容される塩に関する:
【化97】
(III)
[式中、
R1は、HまたはC
1-C
6アルキルである;
R2およびR3は、互いに独立してHまたはC
1-C
6アルキルである;
Rは、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、シクロヘキサンまたはシクロペンタンを表し、これらの各々は、所望により後記により1〜4回置換されていてもよい:オキソ(=O);ヒドロキシ;ヒドロキシ、オキソ(=O)、所望によりC
1-C
6アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいアミノ、所望によりC
1-C
6アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいモノC
1-C
6アルキル-アミノ、ジ-C
1-C
6アルキル-アミノ、C
1-C
6アルコキシ、またはC
1-C
6アルコキシカルボニルにより所望により1回以上置換されていてもよいC
1-C
6アルキル;所望によりC
1-C
6アルキルにより置換されていてもよいテトラゾール;ヒドロキシピロリジン-カルボニル基;ヒドロキシピロリジン-アミノカルボニル基またはヒドロキシピロリジン-カルボニルアミノ基;および
R4は、HまたはC
1-C
6アルキルである。]。
【0248】
実施形態6は、実施形態1に規定した化合物に関し、これらは式(IV)の化合物またはその医薬上許容される塩に関する:
【化98】
(IV)
[式中、
R1は、HまたはC
1-C
6アルキルである;
R2およびR3は、互いに独立してHまたはC
1-C
6アルキルである;
Rは、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、シクロヘキサンまたはシクロペンタンを表し、これらの各々は、所望により後記により1〜4回置換されていてもよい:オキソ(=O);ヒドロキシ;ヒドロキシ、オキソ(=O)、所望によりC
1-C
6アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいアミノ、所望によりC
1-C
6アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいモノC
1-C
6アルキル-アミノ、ジ-C
1-C
6アルキル-アミノ、C
1-C
6アルコキシ、またはC
1-C
6アルコキシカルボニルにより所望により1回以上置換されていてもよいC
1-C
6アルキル;所望によりC
1-C
6アルキルにより置換されていてもよいテトラゾール;ヒドロキシピロリジン-カルボニル基;ヒドロキシピロリジン-アミノカルボニル基またはヒドロキシピロリジン-カルボニルアミノ基;および
R4は、HまたはC
1-C
6アルキルである。]。
【0249】
実施形態7は、実施形態1に規定した化合物に関し、これらは、式(V)の化合物またはその医薬上許容される塩に関する:
【化99】
(V)
[式中、
R1は、HまたはC
1-C
6アルキルである;
R2およびR3は、互いに独立してHまたはC
1-C
6アルキルである;
Rは、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、シクロヘキサンまたはシクロペンタンを表し、これらの各々は、所望により後記により1〜4回置換されていてもよい:オキソ(=O);ヒドロキシ;ヒドロキシ、オキソ(=O)、所望によりC
1-C
6アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいアミノ、所望によりC
1-C
6アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいモノC
1-C
6アルキル-アミノ、ジ-C
1-C
6アルキル-アミノ、C
1-C
6アルコキシ、またはC
1-C
6アルコキシカルボニルにより所望により1回以上置換されていてもよいC
1-C
6アルキル;所望によりC
1-C
6アルキルにより置換されていてもよいテトラゾール;ヒドロキシピロリジン-カルボニル基;ヒドロキシピロリジン-アミノカルボニル基またはヒドロキシピロリジン-カルボニルアミノ基;および
R4は、HまたはC
1-C
6アルキルである。]。
【0250】
実施形態8は、実施形態1、2、3、4、5または6のいずれか一つの化合物、またはその医薬上許容される塩に関する:
[式中、
R1は、C
1-C
2アルキルである;
R2およびR3は、互いに独立してメチルである;
Rは、ピペリジンまたはピペラジンを表し、これらは後記により1回以上置換されていてもよいC
1-C
6アルキルにより1〜2回置換されていてもよい:ヒドロキシ、オキソ(=O)、所望によりC
1-C
6アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいアミノ、または所望によりC
1-C
6アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいモノC
1-C
6アルキル-アミノ;および
R4は、Hである]。
【0251】
実施形態9は、実施形態1、2、3、4、5、6または7いずれか一つに記載の化合物またはその医薬上許容される塩に関する:
[式中、
R1は、エチルである;
R2およびR3は、互いに独立してメチルである;
Rは、4-ピペリジニルまたは1-ピペラジニルを表し、これらは、ヒドロキシ、オキソ(=O)、またはモノC
1-C
6アルキル-アミノにより所望により1〜3回置換されていてもよいC
1-C
6アルキルによって、所望により1〜2回置換されていてもよい、但しC
1-C
6アルキルがN原子と結合する場合には、該置換基C
1-C
6アルキルが非置換であることはない;および
R4は、Hである。]。
【0252】
実施形態10は、前記実施形態のいずれかひとつに記載の化合物、またはその医薬上許容される塩に関し、ここで、該化合物は、後記から選択される:
4-{(E)-2-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-ビニル}-ピペリジン-4-オール、
4-{(E)-2-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-ビニル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
3-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-アゼチジン-3-オール、
3-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-3-ヒドロキシ-アゼチジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペリジン-4-オール、
4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-プロピル}-ピペリジン-4-オール、
4-{3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-プロピル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
(2S,4S)-4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-2-メチル-ピペリジン-4-オール、
1-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-2-オン、
(R)-3-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-イル)-プロパン-1,2-ジオール、
1-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-イル)-2-メチルアミノ-エタノン、
[2-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-イル)-2-オキソ-エチル]-メチル-カルバミン酸 tert-ブチルエステル、
((S)-4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-2-イル)-メタノール、
(S)-4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-2-ヒドロキシメチル-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
2-エチル-5,7-ジメチル-3-{4-[(E)-3-((S)-3-メチル-ピペラジン-1-イル)-プロペニル]-ベンジル}-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、
2-エチル-3-{4-[(E)-3-((S)-3-メトキシメチル-ピペラジン-1-イル)-プロペニル]-ベンジル}-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、
2-アミノ-1-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-イル)-エタノン、
2-エチル-5,7-ジメチル-3-(4-{(E)-3-[4-(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)-ピペリジン-1-イル]-プロペニル}-ベンジル)-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、
((S)-4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-2-イルメチル)-ジメチル-アミン、
(R)-2-ジメチルカルバモイル-4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
(S)-2-ジメチルアミノメチル-4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
2-エチル-5,7-ジメチル-3-[4-((E)-3-ピペラジン-1-イル-プロペニル)-ベンジル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、
(S)-1-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-イル)-3-ヒドロキシ-2-メチルアミノ-プロパン-1-オン、
(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-イル)-((2S,3R)-3-ヒドロキシ-ピロリジン-2-イル)-メタノン、
(R)-3-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-イル)-プロパン-1,2-ジオール、
(R)-1-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-3-(4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アリル}-ピペラジン-1-イル)-プロパン-2-オール、
(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1-ピペラジン-1-イル-プロペノン、
4-{(E)-3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-アクリロイル}-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1-ピペラジン-1-イル-プロパン-1-オン、
4-{3-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-プロピオニル}-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-N-ピペリジン-4-イルメチル-ベンズアミド、
2-エチル-5,7-ジメチル-3-[4-(ピペリジン-4-イルメトキシ)-ベンジル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、
4-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシメチル]-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
{4-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシメチル]-ピペリジン-1-イル}-((2S,3R)-3-ヒドロキシ-ピロリジン-2-イル)-メタノン、
4-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシメチル]-シクロヘキシルアミン、
(2S,3R)-3-ヒドロキシ-ピロリジン-2-カルボン酸 {4-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシメチル]-シクロヘキシル}-アミド、
4-{2-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシ]-エチル}-ピペリジン-4-オール、
2-エチル-5,7-ジメチル-3-[4-(2-ピペラジン-1-イル-エトキシ)-ベンジル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、
4-{2-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェノキシ]-エチル}-ピペラジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
2-エチル-3-{4-[2-((R)-3-メトキシメチル-ピペラジン-1-イル)-エトキシ]-ベンジル}-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、
1-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-ピラゾール-4-イルメチル}-アゼチジン-3-オール、
1-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-ピラゾール-4-イルメチル}-アゼチジン-3-イルアミン、
1-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-ピラゾール-4-イルメチル}-ピペリジン-4-イルアミン、
2-エチル-5,7-ジメチル-3-[4-(4-ピペラジン-1-イルメチル-ピラゾール-1-イル)-ベンジル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、
((R)-4-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-ピラゾール-4-イルメチル}-ピペラジン-2-イル)-メタノール、
2-エチル-5,7-ジメチル-3-[4-(4-ピペラジン-1-イルメチル-[1,2,3]トリアゾール-1-イル)-ベンジル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、
4-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-[1,2,3]トリアゾール-4-イルメチル}-ピペリジン-4-オール、
4-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-[1,2,3]トリアゾール-4-イルメチル}-4-ヒドロキシ-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
2-エチル-5,7-ジメチル-3-[4-(5-ピペリジン-4-イル-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル)-ベンジル]-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、
4-{N'-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-ベンゾイル]-ヒドラジノカルボニル}-ピペリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル、
4-{5-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル}-シクロヘキシルアミン、
4-{N'-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-ベンゾイル]-ヒドラジノカルボニル}-シクロヘキシル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル、
4-{1-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-1H-[1,2,3]トリアゾール-4-イルメチル}-ピペリジン-4-オール、
1-(4-{5-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル}-ピペリジン-1-イル)-2-メチルアミノ-エタノン、および
(S)-1-(4-{5-[4-(2-エチル-5,7-ジメチル-ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イルメチル)-フェニル]-[1,3,4]オキサジアゾール-2-イル}-ピペリジン-1-イル)-3-ヒドロキシ-2-メチルアミノ-プロパン-1-オン。
【0253】
実施形態11は、医薬物として使用するための、特にGPR4感受性疾患または障害の処置において使用するための、前記実施形態のいずれか一つの化合物またはその医薬上許容される塩に関する。
【0254】
実施形態12は、前記実施態様のいずれかの有効量の化合物またはその医薬上許容される塩を投与すること、それにより下記から選択される疾患または症状を処置することを含む、GPR4調節に感受性のある患者を処置するための方法に関する:骨粗しょう症(年少者の、更年期の、更年期後の、外傷後の、加齢を原因とするまたはコルチコステロイド治療または不活性)、歯肉炎、歯周炎、パジェット病、悪性腫瘍の高カルシウム血、腫瘍誘導性高カルシウム血、代謝性骨疾患、癌、固形腫瘍、心臓脈管障害、動脈硬化、心筋梗塞、手足病、末梢動脈閉塞性疾患、眼疾患、糖尿病性網膜症、黄斑変性症、ブドウ膜炎、関節炎、リウマチ性関節炎、変形性関節症創傷治癒、皮膚疾患、炎症性および閉塞性気道疾患、喘息、内因性および外因性喘息、軽度の喘息、中程度の喘息、重症な喘息、気管支炎喘息、運動誘導性喘息、職業喘息および細菌感染後に誘導された喘息、急性肺損傷、急性/急性呼吸不全症候群、慢性閉塞性肺気道または肺疾患、慢性気管支、関連のある呼吸困難、肺気腫、他の薬剤治療の結果おこる気道の過活動増悪、気管支、急性アラキン酸の、カタル性、クラープス、慢性またはフタノイド性気管支炎、塵肺、アルミニウム肺症、炭粉沈着症、石綿肺症、クリコーシス、脱毛、鉄沈着症、珪肺症、タバコ中毒症、綿肺症、好酸球増多症、気管支肺アスペルギルス症、結節性多発動脈炎、好酸球性肉芽腫および薬物反応に関連した気道に影響する好酸球性関連障害、生物感染、例えば、ニューモシスティス・カリニ、クルーズ・トリパノソーマ、トリパノソーマ・ブルーセイ、クリチディア・ファシキュラータ、寄生疾患 例えば、住血吸虫症およびマラリア、腫瘍浸潤および転移、異染性白質ジストロフィー、筋ジストロフィー、筋萎縮、自己免疫疾患、呼吸疾患、免疫介在性疾患、移植拒絶反応、炎症性疼痛、内臓性疼痛、慢性疼痛、腫瘍疼痛、腎臓尿細管性アシドーシス、クローン疾患、および炎症性腸疾患。
【0255】
実施形態13は、医薬上許容し得る担体と共に、前記実施態様のいずれかの化合物を含む医薬組成物またはその医薬上許容される塩に関する。
【0256】
実施形態14は、
a)前記実施態様のいずれかに記載の化合物、またはその塩、特にその医薬上許容される塩、および
b)少なくとも1つの共剤、例えば免役抑制剤、免役調節薬、抗炎症剤、化学療法剤または抗感染剤、
を含む、組合せ、例えば医薬組成物またはキットに関する。
【0257】
実施形態15は、下記の工程を含む実施形態3、4、5、または6に規定したとおりの式(II)、(III)、(IV)、または(V)の化合物の合成方法に関する:
(a)R4により置換されていてもよい4-ブロモ-フェニル プロピオニトリルを、例えば塩基(例えば、ナトリウム t-ブチレート、カリウム t-ペンチレートなど)および溶媒(例えば、THF)の存在下にて、エステルR1COOC
1-6アルキルと反応させて、中間体(1)を形成させ、これを、例えば加熱下で、ヒドラジンと反応させて、アミノピラゾール中間体(2)を形成させ、これを以下のスキームに示したとおりに、好適に置換されたジケトンと反応させて、中間体(3)を形成させる;
ここで、中間体(3)を、式CH
2=CH-(CH
2)
x-Rの化合物と、所望により触媒(例えば、Pd(t-Bu
3P)
2)の存在下で好適に反応させて、本発明の化合物(例えば、一般式(III)の化合物、例えば中心のトリアゾロ−、オキサジアゾロ−、イミダゾメチレン−、ビニル−、またはアリル−リンカー(x=1として)を担持する化合物)を形成させてもよい;ここで、xは0または1であり、他の可変部は実施形態3、4、5および6に規定されたとおりである;
【化100】
または
(b)一般式(III)の化合物を、例えば触媒の存在または非存在下において、例えば水素と反応させて、一般式(V)の化合物(式中、可変部は、上記段落において提供される)を得る;
【化101】
または、
(c)中間体(3)を、例えば4つの工程にて反応させてもよい;
(i)塩基、例えばナトリウム t-ブトキシドの存在下にて、ジフェニルメタンイミンと反応させる、(ii)その後濃HClと反応させて、第一級アミンを提供する、(iii)これを、例えばイソペンチル亜硝酸塩と反応させて、ジアゾニウム塩を得る、(iv)これを、例えば強酸、例えばHCl中で、塩化スズ(II)と反応させて、ヒドラジン中間体(15)を得る(以下のスキームを参照されたい)、この中間体(15)を、例えばアクリレート、例えば(E)-エチル 2-シアノ-3-エトキシアクリレートと反応させて、イミダゾール中間体(16)を形成させ、これをその後、例えば、イソアミル亜硝酸塩と反応させて、中間体(17)を形成させて、これを、例えば、DIBAHおよび二酸化マンガンと反応させて、反応スキーム4に示したとおりアルデヒド中間体(19)を得て、このアルデヒド(19)を、例えば、還元的アミン化条件下で(例えば、反応スキーム20に従って)、遊離アミノ基、例えば、ピペリジン-、ピペラジン-、ピロリジン-、またはアゼチジン-誘導体と反応させて、一般式(IV)の化合物を得る;
【化102】
または、
(d)シアノケトン(23)を、標準的な縮合反応条件下で(例えば、メタノール中の水酸化ナトリウム)、所望により置換されたシアノベンズアルデヒドと反応させて、ニトリル(24)を得て、これを水素化反応により、ケトニトリル(25)を得て、これを適切なジケトンR2-CO-CH
2-CO-R3と反応させて、閉環中間体(27)を得て、これを便宜的にヒドラジド誘導体(29)に変換してもよい;
【化103】
その後すぐ、中間体(29)を、式RCOOH(式中、Rは、請求項1の規定を表す)のカルボン酸と、例えばペプチドカップリング条件下にて、例えばHOBT/EDCと、反応させて、共役ヒドラゾンを得て、次いでこれを、例えば塩化トシルと、例えば有機塩基の存在下にて反応させて、閉環化合物、即ち、一般式IIの本発明のオキサジアゾール化合物とする。
【化104】
【0258】
実施形態16は、式(II)の化合物の合成方法に関する:
【化105】
(II)
[式中、
R1は、HまたはC
1-C
6アルキルである;
R2およびR3は、互いに独立してHまたはC
1-C
6アルキルである;
Rは、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、シクロヘキサンまたはシクロペンタンを表し、これらの各々は後記により1〜4回置換されていてもよい:所望によりオキソ(=O);ヒドロキシ;ヒドロキシ、オキソ(=O)、所望によりC
1-C
6アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいアミノ、所望によりC
1-C
6アルコキシカルボニルにより置換されていてもよいモノC
1-C
6アルキル-アミノ、ジ-C
1-C
6アルキル-アミノ、C
1-C
6アルコキシ、C
1-C
6アルコキシカルボニルまたはトリ-C
1-C
6アルキルシリルオキシにより1回以上置換されていてもよいC
1-C
6アルキル;所望によりC
1-C
6アルキルにより置換されていてもよいテトラゾール;ヒドロキシピロリジン-カルボニル基;ヒドロキシピロリジン-アミノカルボニル基またはヒドロキシピロリジン-カルボニルアミノ基;および
R4は、H、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノまたはトリフルオロメチルである。]または:
式(III)の化合物を合成するための方法に関する:
【化106】
(III)
(式中、この可変部は、上記に定義したとおりである)、または:
式(IV)の化合物の合成方法に関する:
【化107】
(IV)
(式中、この可変部は、上記に定義したとおりである):または
式(V)の化合物
【化108】
(V)
(式中、この可変部は、上記に定義したとおりである)の合成方法に関し、
これは以下の工程を含むものである:
(a)所望によりR4により置換されていてもよい4-ブロモ-フェニルプロピオニトリルを、塩基(例えば、ナトリウム t-ブチルレート、カリウム t-ペンチレートなど)および溶媒(例えば、THF)の存在下にて、エステルR1COOC
1-6アルキルと反応させて、中間体(1)を形成させ、これを、例えば加熱の下にて、ヒドラジンと反応させて、アミノピラゾール中間体(2)を形成させ、これを以下のスキームに示したとおり、好適に置換されたジケトンと反応させて、中間体(3)を形成させる;
この中間体(3)を、便宜的に、式CH
2=CH-(CH
2)
x-Rの化合物と、所望により触媒、例えばPd(t-Bu
3P)
2の存在下にて反応させて、例えば、中心のトリアゾロ-、オキサジアゾロ-、イミダゾメチレン-、ビニル-、またはアリル-リンカー(x=1として)を担持する一般式(III)の化合物を形成させる;ここで、xは0または1であり、他の他の可変部は請求項3、4、5または6に規定したとおりである;
【化109】
(b)一般式(III)の化合物を、例えば水素と、例えば触媒の存在下または非存在下にて反応させて、一般式(V)の化合物(式中、可変部は、上記段落に示される)を得る;または
【化110】
(c)中間体(3)を、例えば4つの工程にて反応してもよい;
(i)塩基、例えば、ナトリウム t-ブトキシドの存在下にて、ジフェニルメタンイミンと共に反応させる、(ii)その後濃HClと反応させて、第一級アミンを得る、(iii)これを、例えば、イソペンチル亜硝酸塩と反応させて、ジアゾニウム塩を得る、(iv)これを、例えば強酸、例えばHCl中で、塩化スズ(II)と反応させて、ヒドラジン中間体(15)を得て(以下のスキームを参照されたい)、この中間体(15)を、例えばアクリレート、例えば(E)-エチル 2-シアノ-3-エトキシアクリレートと反応させて、イミダゾール中間体(16)を形成させ、次いでこれを、例えばイソアミル亜硝酸塩と反応させて、中間体(17)を形成して、これを、例えばDIBAHおよび二酸化マンガンと反応させて、反応スキーム4に示したようなアルデヒド中間体(19)を得て、このアルデヒド(19)を、例えば還元的アミン化条件下にて(例えば、反応スキーム20に従う)、遊離アミノ基(例えば、ピペリジン-、ピペラジン-、ピロリジン-、またはアゼチジン-誘導体)と反応させて、一般式(IV)の化合物を得る;
【化111】
または
(d)シアノケトン(23)を、所望により置換されたシアノベンズアルデヒドと、標準的縮合反応条件下にて(例えば、メタノール中の水酸化ナトリウム)反応させて、ニトリル(24)を得て、これを水素化反応によりケトニトリル(25)を得て、これを好適なジケトンR2-CO-CH
2-CO-R3と反応させて、閉環中間体(27)を得て、これを好適にヒドラジド誘導体(29)に変換し得る;
【化112】
その後、中間体(29)を、例えばペプチドカップリング条件下に、式RCOOH(式中、Rは、請求項1の規定を表す)のカルボン酸、例えばHOBT/EDCと反応させて、共役したヒドラゾンを提供し、次いでこれを、例えば塩化トシル、例えば有機塩の存在下にて、閉環化合物、即ち一般式IIの本発明のオキサジアゾール化合物とした。
【化113】