(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5963876
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】匿名通信システムおよび匿名通信システムにおける情報伝送ユニットの伝送方法
(51)【国際特許分類】
G06F 13/00 20060101AFI20160721BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20160721BHJP
【FI】
G06F13/00 540A
G06Q50/10
【請求項の数】17
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-541512(P2014-541512)
(86)(22)【出願日】2012年7月2日
(65)【公表番号】特表2015-504553(P2015-504553A)
(43)【公表日】2015年2月12日
(86)【国際出願番号】CN2012078033
(87)【国際公開番号】WO2013071763
(87)【国際公開日】20130523
【審査請求日】2014年5月16日
(31)【優先権主張番号】2011103649208
(32)【優先日】2011年11月17日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】506379493
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】朱 猛
【審査官】
坂東 博司
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2004/0176995(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0005264(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2001/0049620(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2005/125544(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/193106(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信者によって送信された情報伝送ユニットを受信した後に、ストレージプール内の情報伝送ユニットを記録し、あらかじめ設定された命令キューに前記情報伝送ユニットを挿入し、かつ情報伝送ユニットの内容および送信者の情報にしたがって2つ以上のインデックス情報を生成するように構成され、前記情報伝送ユニットが、データを含む情報キャリアである送信プロセスユニットと、
2つ以上の受信者のインデックス一致情報を設定し、前記受信者の前記インデックス一致情報にしたがって前記ストレージプールからインデックス情報を問い合わせ、前記問い合わせたインデックス情報にしたがって前記インデックス一致情報を満たす情報伝送ユニットセットを発見し、前記命令キューとあらかじめ設定された配信計画とにおいて前記セット内の各情報伝送ユニットの命令状況にしたがって前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択し、前記選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ配信し、かつその後、配信状況にしたがって前記命令キューを調整するように構成された受信プロセスユニットと、
を具備し、
前記少なくとも1つの前記受信者のインデックス一致情報を設定することは、特に、
ユーザの属性情報にしたがって1つの対応するインデックス一致情報を設定することと、
情報伝送ユニットを送信および受信するために、前記ユーザの履歴記録にしたがって別の対応するインデックス一致情報を設定することと、
を含み、
前記命令キューは、配信番号キューを具備し、前記配信番号キューにおいて、情報伝送ユニットは前記情報伝送ユニットの配信番号にしたがって順序づけられ、1つの情報伝送ユニットが配信されるたびに、配信番号にしたがって前記配信番号キューが再調整され、
前記配信計画は、特に、前記配信番号キューの命令状況にしたがって、前記セットから最小の配信番号を持つ1つの情報伝送ユニットを選択し、前記選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ配信することを含む、
匿名通信システム。
【請求項2】
前記送信プロセスユニットは、
前記送信者によって送信された前記情報伝送ユニットを受信するように構成された情報受信モジュールと、
前記情報受信モジュールによって受信された前記情報伝送ユニットを記録するように構成されたストレージプールと、
前記命令キューへ前記情報伝送ユニットを挿入するように構成されたキュー制御モジュールと、
前記ストレージプール内の前記情報伝送ユニットの前記内容および前記送信者の前記情報にしたがって、2つ以上のインデックス情報を生成するように構成されるインデックスモジュールと、
を具備し、前記受信プロセスユニットは、
前記2つ以上の前記受信者のインデックス一致情報を設定し、前記受信者の前記インデックス一致情報にしたがって前記ストレージプールのインデックス情報を問い合わせ、かつ前記ストレージプールから前記インデックス一致情報を満たす情報伝送ユニットセットを発見するように構成されるインデックス一致モジュールと、
前記配信計画があらかじめ設定されるとともに、前記命令キューにおける各情報伝送ユニットの前記命令状況および前記あらかじめ設定された配信計画にしたがって、前記発見された情報伝送ユニットセットから1つの情報伝送ユニットを選択するように構成された配信選択モジュールと、
前記配信選択モジュールによって選択された前記情報伝送ユニットを前記受信者へ配信するように構成された情報配信モジュールと、
を具備する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記情報配信モジュールはさらに、前記受信者によって開始された受信命令を受信し、前記受信命令を開始した前記受信者の情報を処理のために前記配信選択モジュールへ送信し、かつ前記配信選択モジュールによって選択された前記情報伝送ユニットを前記受信命令を開始した前記受信者へ配信するように構成される請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
匿名通信システムにおける情報伝送ユニットの伝送方法であって、前記方法は、
送信者によって送信された情報伝送ユニットを受信した後に、ストレージプール内の前記情報伝送ユニットを記憶するステップと、前記情報伝送ユニットをあらかじめ設定された命令キューへ挿入するステップと、前記情報伝送ユニットの内容および前記送信者の情報にしたがって、2つ以上のインデックス情報を生成するステップであって、前記情報伝送ユニットが、データを含む情報キャリアであるステップと、
2つ以上の受信者のインデックス一致情報を設定するステップと、前記受信者の前記インデックス一致情報にしたがって前記ストレージプールからインデックス情報を問い合わせるステップと、前記問い合わせたインデックス情報にしたがって前記インデックス一致情報を満たす情報伝送ユニットセットを発見するステップと、前記命令キューにおける前記セット内の各情報伝送ユニットの命令状況およびあらかじめ設定された配信計画にしたがって前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択するステップと、前記受信者へ前記選択された情報伝送ユニットを配信するステップと、配信状況にしたがって前記命令キューを調整するステップと、
を具備し、
2つ以上の受信者のインデックス一致情報を設定する前記ステップは、
ユーザの属性情報にしたがって1つの対応するインデックス一致情報を設定するステップと、
情報伝送ユニットを送信および受信するために、前記ユーザの履歴記録にしたがって別の対応するインデックス一致情報を設定するステップと、
を含み、
前記命令キューは、配信番号キューを具備し、前記配信番号キューにおいて、情報伝送ユニットは前記情報伝送ユニットの配信番号にしたがって順序づけられ、1つの情報伝送ユニットが配信されるたびに、配信番号にしたがって前記配信番号キューが再調整され、
前記配信計画は、特に、前記配信番号キューの命令状況にしたがって、前記セットから最小の配信番号を持つ1つの情報伝送ユニットを選択し、前記選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ配信することを含む、
方法。
【請求項5】
前記方法はさらに、
前記受信者によって送信された要求状態を含む受信命令を受信するステップと、
前記受信者によって送信された前記受信命令を受信するステップの後に、前記受信者の前記インデックス一致情報へ前記受信命令における前記要求状態を加えるステップと、対応する前記情報伝送ユニットセットを問い合わせるために、前記要求状態を加えた前記インデックス一致情報を使用するステップと、
を具備する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記方法はさらに、
携帯端末ユーザによって送信された受信命令を受信する前記ステップの後に、さらに、前記ユーザの位置情報サービス(LBS)情報を獲得するステップと、
前記受信者の前記インデックス一致情報に前記LBS情報を加えるステップと、対応する前記情報伝送ユニットセットを問い合わせるために、前記LBS情報を加えた前記インデックス一致情報を使用するステップと、
を具備する請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記命令状況および前記配信計画にしたがって前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択するステップの後で、かつ前記選択された情報伝送ユニットを配信するステップの前に、前記方法はさらに、
前記情報伝送ユニットの配信番号があらかじめ設定された値を超えるかどうかを判定するステップであって、超えていなかった場合には、前記情報伝送ユニットを配信し、そうでない場合には、前記セットから前記情報伝送ユニットを削除し、前記命令状況および前記配信計画にしたがって更新された前記セットから情報伝送ユニットを再選択し、このステップを再度実行する、ステップ、
を具備する請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記命令状況および前記配信計画にしたがって前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択するステップの後で、かつ前記選択された情報伝送ユニットを配信するステップの前に、前記方法はさらに、
あらかじめ設定された時間の期間内において、前記受信者が前記情報伝送ユニットの前記送信者によって送信された情報伝送ユニットを受信したかどうかを判定するステップであって、受信していなかった場合には、前記配信を実行し、そうでない場合には、前記セットから前記情報伝送ユニットを削除し、前記命令状況および前記配信計画にしたがって更新された前記セットの情報伝送ユニットを再選択する、ステップ、
を具備する請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記方法はさらに、遅延キューを設定するステップを具備し、前記情報伝送ユニットを配信するステップの後に、前記方法はさらに、前記情報伝送ユニットを前記遅延キューの中へ移動するとともに計時を開始するステップと、あらかじめ設定された遅延時間を超えたときに前記情報伝送ユニットを前記遅延キューの中から移動するステップとを具備し、
受信命令に応答するプロセスにおいて、前記命令状況および前記配信計画にしたがって前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択するステップの後で、かつ前記情報伝送ユニットを配信するステップの前に、前記プロセスはさらに、
前記情報伝送ユニットが前記遅延キュー内にあるかどうかを判定するステップであって、前記情報伝送ユニットが前記遅延キュー内に無かった場合には、前記情報伝送ユニットを配信し、そうでない場合には、前記セットから前記情報伝送ユニットを削除するとともに、前記命令状況および前記配信計画にしたがって更新された前記セットから情報伝送ユニットを再選択する、ステップ
を含む請求項4に記載の方法。
【請求項10】
前記命令キューは、新着配信時間キューを具備し、前記新着配信時間キューにおいて、情報伝送ユニットは、前記情報伝送ユニットの新着配信時間にしたがって順序づけられ、1つの情報伝送ユニットが配信するステップの後には毎回、新着配信時間にしたがって前記新着配信時間キューが再調整され、
前記配信計画はさらに、2つ以上の情報伝送ユニットが同じ配信番号を持つ状態において、前記新着配信時間キューの命令状況にしたがって、前記同じ配信番号を持つ前記情報伝送ユニットから新着配信時間が最も早い1つの情報伝送ユニットを選択するステップと、前記選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ配信するステップと、
を含む請求項4に記載の方法。
【請求項11】
前記命令状況および前記配信計画にしたがって前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択するステップの後で、かつ前記情報伝送ユニットを配信するステップの前に、前記方法はさらに、
前記情報伝送ユニットの配信番号があらかじめ設定された値を超えるかどうかを判定するステップであって、超えていなかった場合には、前記情報伝送ユニットを配信し、そうでない場合には、前記セットから前記情報伝送ユニットを削除し、前記命令状況および前記配信計画にしたがって更新された前記セットから情報伝送ユニットを再選択し、このステップを再実行する、ステップ
を具備する請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記命令状況および前記配信計画にしたがって前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択するステップの後で、かつ前記情報伝送ユニットを配信するステップの前に、前記方法はさらに、
前記受信者があらかじめ設定された時間の期間内に前記情報伝送ユニットの前記送信者によって送信された情報伝送ユニットを受信するかどうかを判定するステップであって、受信しない場合には、前記配信を実行し、そうでない場合には、前記セットから前記情報伝送ユニットを削除するとともに、前記命令状況および前記配信計画にしたがって更新された前記セットから情報伝送ユニットを再選択する、ステップ
を具備する請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記方法はさらに、遅延キューを設定するステップを含み、前記情報伝送ユニットを配信するステップの後に、前記方法はさらに、前記情報伝送ユニットを前記遅延キューの中へ移動するとともに計時を開始するステップと、あらかじめ設定された遅延時間を超えたときに前記情報伝送ユニットを前記遅延キューの中から移動するステップとを具備し、
受信命令に応答するプロセスにおいて、前記命令状況および前記配信計画にしたがって前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択するステップの後で、かつ前記情報伝送ユニットを配信するステップの前に、前記プロセスはさらに、
前記情報伝送ユニットが前記遅延キュー内にあるかどうかを判定するステップであって、前記情報伝送ユニットが前記遅延キュー内に無い場合には、前記情報伝送ユニットを配信し、そうでない場合には、前記セットから前記情報伝送ユニットを削除するとともに、前記命令状況および前記配信計画にしたがって更新された前記セットから情報伝送ユニットを再選択する、ステップ
を含む請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記命令キューは、生成時間キューを具備し、前記生成時間キューにおいて、情報伝送ユニットは、前記情報伝送ユニットの生成時間にしたがって順序づけられ、
前記配信計画はさらに、2つ以上の情報伝送ユニットが0の配信番号を持つ状態において、前記生成時間キューの命令状況にしたがって、0の配信番号を持つ前記情報伝送ユニットから生成時間が最も早い1つの情報伝送ユニットを選択するステップと、前記選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ配信するステップと、
を含む請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記命令状況および前記配信計画にしたがって前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択するステップの後で、かつ前記情報伝送ユニットを配信するステップの前に、前記方法はさらに、
前記情報伝送ユニットの配信番号があらかじめ設定された値を超えるかどうかを判定するステップであって、超えない場合には、前記情報伝送ユニットを配信し、そうでない場合には、前記セットから前記情報伝送ユニットを削除するとともに、前記命令状況および前記配信計画にしたがって更新された前記セットから情報伝送ユニットを再選択し、このステップを再実行する、ステップ
を具備する請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記命令状況および前記配信計画にしたがって前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択するステップの後で、かつ前記情報伝送ユニットを配信するステップの前に、前記方法はさらに、
あらかじめ設定された時間の期間内において、前記受信者が前記情報伝送ユニットの前記送信者によって送信された情報伝送ユニットを受信するかどうかを判定するステップであって、受信しない場合には、前記配信を実行し、そうでない場合には、前記セットから前記情報伝送ユニットを削除するとともに、前記命令状況および前記配信計画にしたがって更新された前記セットから情報伝送ユニットを再選択する、ステップ
を具備する請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記方法はさらに、遅延キューを設定するステップを具備し、前記情報伝送ユニットを配信するステップの後に、前記方法はさらに、前記情報伝送ユニットを前記遅延キューの中に移動するとともに計時を開始するステップと、あらかじめ設定された遅延時間を超えたときに、前記情報伝送ユニットを前記遅延キューの中から移動するステップとを具備し、
受信命令に応答するプロセスにおいて、前記命令状況および前記配信計画にしたがって前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択するステップの後で、かつ前記情報伝送ユニットを配信するステップの前に、前記プロセスはさらに、
前記情報伝送ユニットが前記遅延キュー内にあるかどうかを判定するステップであって、前記情報伝送ユニットが前記遅延キュー内に無い場合には、前記情報伝送ユニットを配信し、そうでない場合には、前記セットから前記情報伝送ユニットを削除するとともに、前記命令状況および前記配信計画にしたがって更新された前記セットから情報伝送ユニットを再選択する、ステップ
を含む請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ネットワーク通信技術に関し、特に匿名通信システムおよび匿名通信システムにおける情報伝送ユニットの伝送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ネットワーク通信技術の発展とともに、様々なセグメント化(segmentation)の分野のネットワーク通信システムが登場するとともに発展し、異なるセグメント化の分野におけるユーザの特別な通信の需要を満たしている。
【0003】
匿名通信システムは、前記セグメント化の分野における1つのネットワーク通信システムである。前記匿名通信システムにおいて、情報送信者は、異なる種類および内容の情報伝送ユニットを送信することができる。前記情報伝送ユニットは、受信者を特定せずに、前記匿名通信システムのバックグラウンドサービスシステムへ直接送信される。前記バックグラウンドサービスシステムは、受信者として登録されたユーザから1人のユーザを無作為に選択するとともに、前記受信者へ前記情報伝送ユニットを送信する。前記匿名通信システムにおいて、ユーザは、彼らの祈り、望み、自己紹介、親しい人々に話すのには都合の悪いプライバシーおよび他の内容を、伝送のために前記情報伝送ユニットへ入力することができる。その後、前記匿名通信システムによって無作為に一致された前記受信者は、前記情報伝送ユニットを受信し、前記受信者は、前記情報伝送ユニットへ応答すること、および同様に前記情報伝送ユニット前記情報伝送ユニットを破棄することを選択することができる。前記匿名通信システムにおいて、通信者達は、匿名であり、したがって、彼らは、プライバシー問題について心配することなく自由に話すことができる。これは、一部のユーザのその様な特定の需要を満たす。前記送信者が前記受信者を特定しないため、したがって、前記匿名通信システム前記情報伝送ユニットは、「漂流する瓶(floating bottle)」と比喩される。
【0004】
本願匿名通信システムにおいて、前記バックグラウンドサービスシステムは、通常、前記情報伝送ユニットの受信者として登録されたユーザから1人のユーザを無作為に選択するか、または、前記情報伝送ユニットの前記受信者を一致させるために前記送信者および前記受信者の性別および年齢等に基づく1つのユーザ属性をさらに使用する。この方法によって一致された前記受信者は、前記送信者と同様に前記情報伝送ユニットの前記内容と低度の関係を持ち、これは、前記受信された情報伝送ユニットのための前記受信者の低い応答レートに帰着するとともに、さらに前記匿名通信システム全体において低いユーザ活動に帰着する。前記応答レートは、ユーザの受信する情報伝送ユニットへとユーザが返答する情報伝送ユニットの割合に関連する。前記活動は、通信のためにユーザが情報伝送ユニットを使用する頻度に関係する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これを考慮して、本願の主たる目的は、送信者と同様に受信者と前記情報伝送ユニットの内容との間の前記関係の度合いを改善することができる、匿名通信システムおよび前記匿名通信システムにおける情報伝送ユニットの伝送方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の技術的解決方法は、以下のように実施される。
送信者によって送信された情報伝送ユニットを受信した後に、ストレージプール内の情報伝送ユニットを記録し、あらかじめ設定された命令キューに前記情報伝送ユニットを挿入し、かつ情報伝送ユニットの内容および送信者の情報にしたがって2つ以上のインデックス情報を生成するように構成される送信プロセスユニットと、
2つ以上の受信者のインデックス一致情報を設定し、前記受信者の前記インデックス一致情報にしたがって前記ストレージプールのインデックス情報を問い合わせ、前記インデックス一致情報を満たす情報伝送ユニットセットを発見し、前記命令キューとあらかじめ設定された配信計画とにおいて前記セット内の各情報伝送ユニットの命令状況にしたがって前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択し、前記選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ配信し、かつその後、配信状況にしたがって前記命令キューを調整するように構成された受信プロセスユニットと、
を含む匿名通信システム。
【0007】
匿名通信システムにおける情報伝送ユニットの伝送方法であって、前記方法は、
送信者によって送信された情報伝送ユニットを受信した後に、ストレージプール内の前記情報伝送ユニットを記憶するステップと、前記情報伝送ユニットをあらかじめ設定された命令キューへ挿入するステップと、前記情報伝送ユニットの内容および前記送信者の情報にしたがって、2つ以上のインデックス情報を生成するステップと、
2つ以上の受信者のインデックス一致情報を設定するステップと、前記受信者の前記インデックス一致情報にしたがって前記ストレージプールのインデックス情報を問い合わせるステップと、前記インデックス一致情報を満たす情報伝送ユニットセットを発見するステップと、前記命令キューにおける前記セット内の各情報伝送ユニットの命令状況およびあらかじめ設定された配信計画にしたがって前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択するステップと、前記受信者へ前記選択された情報伝送ユニットを配信するステップと、配信状況にしたがって前記命令キューを調整するステップと、
を含む方法。
【発明の効果】
【0008】
前記関連技術と比較すると、本願において、前記ユーザの要求および前記システムによって無作為に生成された他の一致状態を満たす情報伝送ユニットを発見するために複数のインデックス一致と複数の配信計画とを使用することによって、前記匿名通信システムにおける前記送信者と同様に前記受信者と前記情報伝送ユニットの前記内容との間の前記関係の度合いが大いに改善されるとともに、前記ユーザの応答レートおよび活動が改善され、かつ前記ユーザの複雑な一致要求が満たされる。
【0009】
本願の技術的解決方法の実施例をより明確に説明するために、以下において実施例を説明するための添付の図面が簡単に説明される。以下の説明における前記添付の図面は、単に本願の幾つかの実施例であって、当業者は、創造的な努力を行うことなく前記添付の図面から他の図面を導出することが可能であることは、明白である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本願の1つの実施形態による匿名通信システムの概略図である。
【
図2】
図2は、
図1において示された前記匿名通信システムにおける情報伝送ユニットの送信プロセスを示す概略図である。
【
図3】
図3は
図1において示された前記匿名通信システムにおける情報伝送ユニットの受信プロセスを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本願は、添付の図面および実施例を参照して以下においてさらに詳細に説明される。
【0012】
図1は、本願の1つの実施形態による匿名通信システムの概要図である。
図1を参照すると、前記匿名通信システムは、送信プロセスユニットと、受信プロセスユニットとを含む。前記送信プロセスユニットは、情報受信モジュール101と、ストレージプール102と、キュー制御モジュール103と、インデックスモジュール104とを含む。前記受信プロセスユニットは、インデックス一致モジュール105と、配信選択モジュール106と、情報配信モジュール107とを含む。
【0013】
前記情報受信モジュール101は、送信者によって送信された情報伝送ユニットを受信するとともに、前記ストレージプール102内に前記情報伝送ユニットを記録するように構成される。前記情報伝送ユニットは、前記匿名通信システムにおける内容および匿名情報の種類等のようなデータを含む情報キャリアである。例えば、現在の匿名通信システムにおいて、前記情報伝送ユニットは、「漂流する瓶」と比喩され、ユーザは彼らの祈り、望み、自己紹介、親しい人々に話すのには都合の悪いプライバシーおよび他の内容を、伝送のために前記情報伝送ユニットへ入力することができ、受信者が前記匿名通信システムによって無作為に一致された前記情報伝送ユニットを受信した後に、前記受信者は、前記情報伝送ユニットに応答すること、および同様に前記情報伝送ユニットを破棄することを選択することができる。
【0014】
前記ストレージプール102は、前記情報伝送ユニットを記憶するように構成される。
【0015】
前記キュー制御モジュール103は、命令キューを設定し、前記情報伝送ユニットを前記命令キューへ挿入し、かつ前記命令キューを配信状況にしたがって調整するように構成される。
【0016】
前記インデックスモジュール104は、前記ストレージプール内の前記情報伝送ユニットの内容および前記送信者の情報にしたがって2つ以上のインデックス情報(すなわち複数のインデックス情報)を生成するように構成される。
【0017】
前記インデックス一致モジュール105は、2つ以上の受信者のインデックス一致情報を設定し、前記受信者の前記インデックス一致情報にしたがって前記ストレージプール102のインデックス情報を問い合わせ、かつ前記インデックス一致情報を満たす情報伝送ユニットセットを発見するように構成される。前記インデックス一致情報は、情報伝送ユニットを送信および受信するために受信者ユーザの属性および/または前記受信者ユーザの履歴記録(historical record)にしたがって設定されることができる。例えば、1つの特定の実施例において、前記インデックス一致情報は、「city=Guangzhou」、「sex=female」、「age=mood for love(年齢レベルの範囲)」、および「content=truth bottle(前記情報伝送ユニットの種類の1つ)」等として設定されることができる。
【0018】
配信計画は、前記配信選択モジュール106においてあらかじめ設定される。前記配信選択モジュール106は、前記命令キューおよび前記あらかじめ設定された配信計画における前記インデックス一致モジュール105によって選択された前記セット内の各情報伝送ユニットの命令状況にしたがって、前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択するように構成される。前記具体的な配信計画は、様々な配信計画であることができ、例えば、以下の手段を含むことができる。
【0019】
配信番号キューの命令状況にしたがって、前記セットから前記最小の配信番号を持つ1つの情報伝送ユニットを選択するステップと、前記選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ配信するステップ。
【0020】
2つ以上の情報伝送ユニットが同じ配信番号を持つ状態において、新着配信時間(recent delivery time)キューの命令状況にしたがって、前記同じ配信番号を持つ前記情報伝送ユニットから新着配信時間が最も早い1つの情報伝送ユニットを選択するステップと、前記選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ配信するステップ。
【0021】
2つ以上の情報伝送ユニットが0の配信番号を持つ状態において、前記生成時間キューの命令状況にしたがって、0の配信番号を持つ前記情報伝送ユニットから生成時間が最も早い1つの情報伝送ユニットを選択するステップと、前記選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ配信するステップ。
【0022】
もちろん、前記配信計画は、上記の項目に限定されず、管理者の需要に応じて設定されるとともに処理されることもできる。
【0023】
前記情報配信モジュール107は、前記受信者の情報を前記インデックス一致モジュール105へ送信するとともに、前記配信選択モジュール106から取得され前記最後に選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ配信するように構成される。
【0024】
前記インデックス一致モジュール105が2つ以上の前記受信者のインデックス一致情報を設定する場合、前記2つ以上の前記受信者のインデックス一致情報は、前記受信者がオフラインの場合に設定されることができ、したがって、本願のシステムは、オフラインのユーザのための情報配信を許すことができる。すなわち、前記受信者がオフライン状態だったとしても、前記匿名通信システムは、オフライン状態において前記受信者へ配信するために、1つの情報伝送ユニットを一致および選択することもできる。ここで、「配信」は、前記受信者に対応するストレージ領域へ前記情報伝送ユニットを記憶することと、前記受信者前記端末を通じて前記受信者がオフラインの場合に前記受信者の端末へ前記情報伝送ユニットを配信することに関する。
【0025】
本願は、配信を受信するオンライン活動をするユーザをサポートすることもでき、すなわち前記オンラインのユーザは、受信命令を開始する。前記匿名通信システムの前記情報配信モジュールは、前記受信者によって開始された受信命令を受信し、前記受信命令を開始した前記受信者の情報を処理のために前記配信選択モジュールへ送信し、前記受信命令を開始した前記受信者へ前記配信選択モジュールから取得され前記最後に選択された情報伝送ユニットを配信するように構成される。
【0026】
もちろん、前記ユーザによって送信された前記受信命令が、前記ユーザによって能動的に配信された一致状態である要求状態(例えば、一致するための情報伝送ユニットの種類、前記情報伝送ユニットの送信者の年齢、性別等が前記要求状態において直接特定されることができる)を含む場合、前記情報配信モジュールは、さらに、前記受信命令における前記要求状態を前記配信選択モジュールへ送信し、前記配信選択モジュールは、前記受信命令における前記要求状態を前記受信者の前記インデックス一致情報に加え、前記要求状態を加えた前記インデックス一致情報は、前記対応する情報伝送ユニットセットを問い合わせるために使用される。
【0027】
上記の匿名通信システムの前記情報伝送ユニットの伝送方法は、以下において説明される。前記方法は、主に、以下のプロセスを含む。
【0028】
送信プロセス:送信者によって送信された情報伝送ユニットを受信した後に、ストレージプール内の前記情報伝送ユニットを記憶するステップと、前記情報伝送ユニットをあらかじめ設定された命令キューへ挿入するステップと、前記情報伝送ユニットの内容および前記送信者の情報にしたがって2つ以上のインデックス情報(すなわち、複数のインデックス情報)を生成するステップ。
【0029】
受信プロセス:2つ以上の受信者のインデックス一致情報を設定するステップと、前記受信者の前記インデックス一致情報にしたがって前記ストレージプールのインデックス情報を問い合わせるステップと、前記インデックス一致情報を満たす情報伝送ユニットセットを発見するステップと、前記命令キューにおける前記セット内の各情報伝送ユニットの命令状況およびあらかじめ設定された配信計画にしたがって前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択するステップと、前記選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ配信するステップと、かつその後、配信状況にしたがって前記命令キューを調整するステップ。
【0030】
図2は、前記情報伝送ユニットの送信プロセスを示す概要図である。
図2を参照すると、前記送信プロセスは、具体的には、以下のステップを含む。
【0031】
ステップ201:送信者によって送信された情報伝送ユニットを受信するステップ。
【0032】
ステップ202:受信するユーザのユーザ情報を問い合わせるステップ。前記ユーザ情報は、情報伝送ユニットを送信および受信するための前記ユーザの履歴記録(ユーザのログインモードおよび発行された特定の内容のようなもの、例えば前記匿名通信システムにおける「暗号」)と同様に、ユーザID、年齢、性別、都市、誕生日等のようなユーザの基本属性情報を含む。
【0033】
ステップ203:前記情報伝送ユニットをあらかじめ設定された命令キューへ挿入するステップ。
【0034】
前記命令キューは、以下の種類のキューを含むことができる。
【0035】
配信番号キュー:前記配信番号キューにおいて、情報伝送ユニットは、前記情報伝送ユニットの配信番号にしたがって順序づけられ、1つの情報伝送ユニットが配信するステップの後には毎回、配信番号にしたがって前記配信番号キューが再調整される。
【0036】
新着配信時間キュー:前記新着配信時間キューにおいて、情報伝送ユニットは、前記情報伝送ユニットの新着配信時間にしたがって順序づけられ、1つの情報伝送ユニットが配信するステップの後には毎回、新着配信時間にしたがって前記新着配信時間キューが再調整される。
【0037】
生成時間キュー:前記生成時間キューにおいて、情報伝送ユニットは、前記情報伝送ユニットの生成時間にしたがって順序づけられる。
【0038】
ステップ204:ユーザ情報および前記配信された情報伝送ユニットの内容に基づいて2つ以上のインデックス情報(すなわち複数のインデックス情報)を生成し、前記インデックス情報をストレージプール内の各HASHインデックスへ加えるステップ。1つの情報伝送ユニットは複数のインデックス内に記憶されることができる。前記具体的な実施形態において、前記インデックス情報は、同じ長さのデータユニットへ圧縮されることができるとともに、各HASHインデックスへ加えられることができ、これは、問い合わせおよび一致の速度を高速化することができる。
【0039】
図3は、前記情報伝送ユニットの受信プロセスを示す概略図である。
図3を参照すると、前記受信プロセスは、以下のステップを含む。
【0040】
ステップ301:情報伝送ユニットを受信することをトリガするステップ。ここで、2つの場合が存在する。1つ目は、オフライン受信であり、すなわちユーザがオンラインではない状態であり、前記匿名通信システムは、各ユーザに対して連続的に情報伝送ユニットを受信する動作をトリガするとともに、前記ユーザがオンラインになった後に1つの最後に選択された情報伝送ユニットをユーザのログイン端末へ配信する。2つ目は、オンライン受信であり、すなわちユーザが受信命令をオンライン送信する場合であり、前記匿名通信システムは、前記受信命令を受信した後に情報伝送ユニットを受信する動作をトリガするとともに、前記受信命令を送信した前記ユーザ(すなわち受信者)へ1つの最後に選択された情報伝送ユニットを配信する。
【0041】
ステップ302:受信するユーザのユーザ情報を問い合わせるステップ。前記ユーザ情報は、情報伝送ユニットを送信および受信するための前記ユーザの履歴記録(ユーザのログインモードおよび発行された特定の内容のようなもの、例えば前記匿名通信システムにおける「暗号」)と同様に、ユーザID、年齢、性別、都市、誕生日等のようなユーザの基本属性情報を含む。前記「暗号」は、前記情報伝送ユニット内に含まれる特別な特性のセグメントに関する。本願において、暗号を運ぶ情報伝送ユニットを送信することができる1人のユーザは、他のユーザからの同じ暗号を有する情報伝送ユニットを受信することができる。
【0042】
ステップ303:対応するインデックス一致情報を設定するステップ。前記ステップ303において、1つの対応するインデックス一致情報は、前記ユーザの属性情報にしたがって設定されることができるとともに、別の対応するインデックス一致情報は、情報伝送ユニットを送信および受信するための前記ユーザの履歴記録にしたがって設定されることができ、それによって2つ以上のインデックス一致情報を取得する。ここで、情報伝送ユニットの応答レートを改善するために、最適な属性一致確率は、主として実験解析を通じて取得されることができるとともに、前記ユーザの前記インデックス一致情報は、前記確率に基づいて設定されることができる。例えば、前記インデックス一致情報は、「city=Guangzhouかつsex=femaleかつage=mood for love」および「cipher=hello」および「content=truth bottle」等として設定されることができる。
【0043】
前記2つのステップ302およびステップ303は、前記受信者がオフライン状態である場合でも実行されることができる。前記ステップ301において前記受信者が前記受信命令をオンライン送信した場合、前記2つのステップの処理結果は、直接使用されることができるとともにステップ304を実行する。
【0044】
ステップ304:前記受信者の前記インデックス一致情報にしたがって前記ストレージプールのインデックス情報を問い合わせるとともに、前記インデックス一致情報を満たす情報伝送ユニットセットを発見するステップ。
【0045】
前記ステップ301において前記受信者が前記受信命令をオンライン送信するとともに、前記受信者によって送信された前記受信命令が前記要求状態を含む場合、前記ステップ304において、前記受信命令における前記要求状態は、前記受信者の前記インデックス一致情報へ加えられ(すなわち前記ステップ303における前記インデックス一致情報セットへ加えられ)、前記要求状態を加えられた前記インデックス一致情報は、前記対応する情報伝送ユニットセットを問い合わせるために使用される。
【0046】
前記ステップ301において前記受信者が前記受信命令をオンライン送信するとともに前記受信者が携帯端末ユーザである場合、前記ステップ304において、前記ユーザの位置情報サービス(LBS)情報がさらに取得されるとともに、前記LBS情報は、前記受信者の前記インデックス一致情報へ加えられ(すなわち前記ステップ303における前記インデックス一致情報セットへ加えられ)、前記LBS情報を加えられた前記インデックス一致情報は、前記対応する情報伝送ユニットセットを問い合わせるために使用される。前記LBS情報は、前記受信者のいる都市または地方の情報であることができる。前記LBS情報との一致は、前記受信者に前記受信者と同じ都市または地方の送信者の情報伝送ユニットを取得することを可能とし、それによって、個人の需要を満たす。
【0047】
本願において、複数のインデックスは、各ユーザの属性のために確立され、前記ステップ304の複数の状態一致は、高速な一致を達成するために自動的に最適な検索順序を選択することができる。
【0048】
ステップ305:各情報伝送ユニットの命令状況およびあらかじめ設定された配信計画にしたがって1つの情報伝送ユニットを選択するステップ。すなわち、前記命令キュー内の上記の選択されたセットにおける各情報伝送ユニットの命令状況およびあらかじめ設定された配信計画にしたがって、前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択し、前記選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ配信し、配信状況にしたがって前記命令キューを再調整する。
図2〜3において示される実施例において、配信番号キュー、新着配信時間キュー、および生成時間キューは設定され、したがって、この実施例の前記具体的な配信計画は、様々な配信計画であることができるとともに、以下の手段を含む。
【0049】
前記配信番号キューの命令状況にしたがって、前記セットから前記最小の配信番号を持つ1つの情報伝送ユニットを選択するステップと、前記選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ配信するステップ。
【0050】
2つ以上の情報伝送ユニットが同じ配信番号を持つ状態において、前記新着配信時間キューの命令状況にしたがって、前記同じ配信番号を持つ前記情報伝送ユニットから新着配信時間が最も早い1つの情報伝送ユニットを選択するステップと、前記選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ配信するステップ。
【0051】
2つ以上の情報伝送ユニットが0の配信番号を持つ状態において、前記生成時間キューの命令状況にしたがって、0の配信番号を持つ前記情報伝送ユニットから、生成時間が最も早い1つの情報伝送ユニットを選択するステップと、前記選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ配信するステップ。
【0052】
もちろん、前記配信計画は、上記の項目に限定されず、管理者の需要に応じて設定されるとともに処理されることができる。
【0053】
本願において、複数のインデックスは、ユーザ情報および前記情報伝送ユニットの内容に基づいて確立されるため、複数の命令キューが一致のために使用され、したがって、高速な検索および一致が達成されるとともに、毎日1億回レベルの一致がサポートされることができる。
【0054】
前記送信者と同様に前記受信者と前記情報伝送ユニットの前記内容との間の関係の度合いをさらに最適化するとともに、応答レートと活動を改善するために、
図3において示される実施形態において、前記選択された情報伝送ユニットを前記受信者へ最後に配信するステップの前に、配信番号を限定するステップ306と前記ユーザに対する探索の再現を実施するステップ307とが含まれる。その詳細は以下に示される。
【0055】
ステップ306:前記配信番号を限定するステップ、すなわち上記のステップ305において選択された前記情報伝送ユニットの配信番号があらかじめ設定された値を超えたかどうかを判定するステップ。上記のステップ305において選択された前記情報伝送ユニットの配信番号が前記あらかじめ設定された値を超えていない場合、前記情報伝送ユニットを配信するか、あるいは前記ステップ307を処理し、そうでない場合は、前記ステップ304において選択された前記セットから前記情報伝送ユニットを削除し、前記命令状況および前記配信計画にしたがって更新されたセットから情報伝送ユニットを再選択するために前記ステップ305を再実行するとともに、前記ステップ306を再実行する。
【0056】
ステップ307:前記ユーザに対する探索の再現を実施するステップ、すなわち前記ステップ305または306において選択された前記情報伝送ユニットの前記送信者によって送信された情報伝送ユニットをあらかじめ設定された時間の期間に受信したかどうかを判定するステップ。受信していない場合には、前記配信を実行しそうでない場合には、前記ステップ304において選択された前記セットから前記情報伝送ユニットを削除し、前記命令状況および前記配信計画にしたがって前記更新されたセットから情報伝送ユニットを再選択するために前記ステップ305を再実行するとともに、前記ステップ307、または前記ステップ306および307を再実行するステップ。
【0057】
さらに、本願は、遅延キューをさらに設定することができる。前記情報伝送ユニットを配信するステップの後に、本願は、前記情報伝送ユニットを前記遅延キューへ移動するとともに計時を開始するステップと、あらかじめ設定された遅延時間を超えたときに、前記情報伝送ユニットを前記遅延キューの中から移動するステップとをさらに含むことができる。
【0058】
前記受信命令へ応答する前記プロセスにおいて、前記命令状況および前記配信計画にしたがって前記セットから1つの情報伝送ユニットを選択するステップの後で、かつ前記情報伝送ユニットを配信するステップの前に、前記プロセスは、さらに以下のステップを含む。
【0059】
ステップ308:遅延を検査するステップ、すなわち前記情報伝送ユニットが前記遅延キュー内にあるかどうかを判定するステップ。前記情報伝送ユニットが前記遅延キュー内に無い場合には、前記情報伝送ユニットを配信し、そうでない場合には、前記ステップ304において選択された前記セットから前記情報伝送ユニットを削除するとともに、前記命令状況および前記配信計画にしたがって前記更新されたセットから情報伝送ユニットを再選択するために前記ステップ305を再実行し、前記ステップ308、または前記ステップ306,307,308、または前記ステップ307および308を再実行する。
【0060】
上記のステップ306,307,308は、任意のステップであって、前記選択された情報伝送ユニットは、前記ステップ305の実行後に直接配信されることができ、かつ前記ステップ306,307,308のいずれか1つは、前記情報伝送ユニットをさらにフィルタするために選択されることもできる。
【0061】
上記のものは、単に本願の好ましい実施形態であるとともに、本願を限定するために用いられたものでは無い。本願の精神および原理から逸脱すくことなくなされたいずれの変更、等価な置換、または改良も、本願の保護範囲内に含まれる。そのため、本願の保護範囲は、請求項の保護範囲によって定義される。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本願において、前記ユーザの要求および前記システムによって無作為に生成された他の一致状態を満たす1つの情報伝送ユニットを発見するために複数のインデックス一致および複数の配信計画を使用することによって、前記匿名通信システムにおける前記送信者と同様に前記受信者と前記情報伝送ユニットの前記内容との間の関係性が大いに改善され、前記ユーザの応答レートおよび活動が改善され、かつ前記ユーザの複雑な一致要求が満たされる。
【符号の説明】
【0063】
101 情報受信モジュール
102 ストレージプール
103 キュー制御モジュール
104 インデックスモジュール
105 インデックス一致モジュール
106 配信選択モジュール
107 情報配信モジュール