(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
上記で提示したように、タイヤ試験動作を行うための改善されたロードホイールを提供する必要がある。
図3を参照すると、タイヤロードまたは先行技術に採用された試験ホイール118は、直円筒面を備える外側タイヤ動作面120
Oを有し、この外側タイヤ動作面は横方向に平坦である。換言すれば、平坦外側タイヤ動作面120
Oは、ホイールの回転軸A
W―A
Wからの一定の距離R
Oによって位置付けられる面幅にわたって外側面120
Oの横方向延在部が回転軸A
W―A
Wに平行となる(すなわち、回転軸に対して傾いていない)ように一般に横方向に延びる。外側タイヤ動作面は、組織122を有することができるが、これは粒子層またはその他の所望の材料層を形成することができる。しかし、タイヤがこれらの直円筒動作面で試験されるとき、略平らな面で試験されるタイヤと比較すると、タイヤトレッドはトレッドショルダー上により高い摩耗率を得る。さらに、直円筒面に沿って発生したタイヤフットプリントの形状は、略平らな面に沿って発生したタイヤフットプリントの形状と著しく異なる。したがって、タイヤフットプリントにわたるトレッド摩耗分布および略平らな動作面に沿って得られるタイヤフットプリントにより近いものを表すフットプリントをよりよく生じさせるタイヤ動作面を有するロードホイールを提供する必要がある。
【0013】
したがって、本発明の特定の実施形態は、ホイールの環状側に沿って配置された横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面を有するホイールを用いるタイヤ性能の試験方法を含む。タイヤ性能試験において、例えば、タイヤの耐久性が試験され評価され得る。耐久性の試験は、摩耗率を確認することによってタイヤトレッドの寿命を評価することができるが、また(付加的にまたは代替方法として)タイヤ構成部品の他の要素の寿命も試験できるということが理解されよう。いずれにしても、ホイールの環状側に沿って配置されたタイヤ動作面に沿ってタイヤを試験する際、タイヤが、地面または平坦な機械試験面のような略平らな面で動作するタイヤと同様に摩耗することを確実にするのが望ましいであろう。同様に、ホイールのそのようなタイヤ動作面でタイヤを試験する際、タイヤが、略平らな面で動作するタイヤのフットプリントと同様のフットプリントを有することを確実にするのが望ましいであろう。したがって、ホイールの環状側に沿って配置された横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面を形成する曲線を付けて形成された経路に沿って横方向に延びる幅を有する環状ロードホイールが提供される。したがって、タイヤ動作面は、ホイールの外部または内部環状側にそって配置することができ、これらはそれぞれホイールの回転軸から径方向に外向きに配置される。ある実施形態において、横方向に曲線を付けて形成された面の少なくとも一部は、横方向に凸状の外側タイヤ動作面を有するロードホイールを形成するように出っ張っている。さらに他の実施形態において、横方向に曲線を付けて形成された面は、少なくとも部分的に窪んでいる。特定の実施形態において、横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面を有するホイールは、タイヤ試験機の一部を形成する。ホイールを使用するタイヤ性能試験の様々な方法を以下で説明することとする。
【0014】
そのような方法の特定の実施形態は、回転するよう構成されたホイールであって、ホイールが、ホイールの環状側に沿って配置され、動作中にタイヤに係合するよう構成されたタイヤ動作面を有し、タイヤ動作面が曲線を付けて形成された経路に沿ったホイールの円周方向に対して横方向に延びる幅を有するホイールを提供するステップを含む。そのような実施形態において、ホイールは、動作中にタイヤに係合するよう構成された横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面を有する。タイヤ動作面はホイールの環状側に沿って、ホイールの回転軸から径方向に外向きに配置される。環状側は、ホイールの内側または外側を備えることができる。タイヤ動作面はホイールの環状側に沿って配置されるため、ホイールのタイヤ動作面またはタイヤ動作側のいずれかの形状を説明する際は、本明細書において一方の説明は、特に注記されない限り他方もまた説明し、その逆も同様である。
【0015】
タイヤ動作面は、ホイールの環状側周りに連続的に延び、環状タイヤ動作面を形成することができるということが理解されよう。そのような例では、タイヤ動作面は、ホイールの回転軸を中心として円周方向に延びると言うことができる。タイヤ動作面は、ホイールの環状側周りに非連続的にまたは断片的に延びてもよいということもまた理解されよう。いずれにせよ、タイヤ動作面は横方向に曲線を付けて形成された面であり、曲線を付けて形成された経路に沿ってホイールの径方向を横切る面の幅にわたって横方向に延びる。曲線を付けて形成された経路は、曲線を付けて形成された経路のような任意の非直線の経路を備えることができ、これはホイールの幅全域または部分的に延びることができる。したがって、横方向に曲線を付けて形成された面は、非直線区画または部分を少なくとも備え、これは1つまたは複数の直線区画または部分と連結することができる。
【0016】
特定の実施形態において、横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面は、その面がタイヤ動作面の中央線に対して横方向に外向きに延びるにつれ、ホイールの回転軸に向かって径方向に内向きにテーパーが付けられ、中央線はタイヤ動作面周りに円周方向に延びる。そのような実施形態のある例において、タイヤ動作面がホイールの外側環状側に沿って配置されるとき、径方向に内向きにテーパーが付けられたタイヤ動作面のその部分は、凸状のタイヤ動作面を形成する。したがって、横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面は、凸状の経路に沿って横方向に延び、横方向に凸状の外側面を形成すると言うことができる。そのような実施形態の他の例において、タイヤ動作面がホイールの内側環状側に沿って配置されるとき、径方向に内向きにテーパーが付けられたタイヤ動作面のその部分は、窪んだタイヤ動作面を形成する。しかし、横方向に曲線を付けて形成された内側および外側動作面はそれぞれ窪みおよび/または出っ張り部を有するということが理解されよう。さらに、本明細書において記載がない場合は、横方向に曲線を付けて形成された面の全幅、またはほんの一部は曲線を付けて形成され得るということが認められよう。したがって、横方向に凸状の面の幅の少なくとも一部は、凸状のまたは窪んだ経路に沿って延びると言うことができる。凸状のタイヤ動作面は、ホイールの回転軸に対して外向きに湾曲しているかまたは丸みをおびているため、面幅の横方向延在部は、面幅の中間部よりもホイールの回転軸により近くに位置しているということが理解されよう。窪んだタイヤ動作面に関しては、その反対が当てはまる。凸状の外側タイヤ動作面は、タイヤが略平らな面で動作するときに得る分布とより同様であるタイヤフットプリントにわたるトレッド摩耗分布を生じさせる。凸状の外側タイヤ動作面は、略平らな面に沿って生じるフットプリントとより類似したタイヤフットプリントも生じさせる。凸状の外側タイヤ動作面で認められる同様の利点が窪んだ内側タイヤ動作面でもまた認められる。
【0017】
ホイールの幅を二等分し、径方向に外向きに延び、かつホイールの回転軸に垂直である面(本明細書において、「二等分面」と称する)に対して、横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面は左右対称または左右非対称であってもよいということが理解されよう。さらなる例として、面の幅に関する延びは、一定半径の経路または2つ以上の異なる半径によって画定される複数の曲線および/または直線区画を備える経路を含む任意の非直線経路に沿って延びることができるので、これにより曲線のまたは非直線の経路にすることができる。特定の例において、タイヤ動作面の出っ張りまたは窪みは、一定曲率半径によって画定される定曲率を有する。曲率半径の起点は、回転軸および二等分面に対する任意の半径または横方向の位置にそれぞれ配置することができる。例えば、曲率半径の起点は二等分面の回転軸上に配置することができ、または回転軸および/または二等分面から所望の距離をあけることができる。さらに具体的な例において、起点は二等分面と回転軸の交差点に配置される。生じた曲率半径は、球面を作り出すが、ただしこの面は起点を中心に360度延びない。起点を移動させて回転軸に近づけるか、または回転軸から遠ざけることによって、より高い曲率または低い曲率を作り出すことが可能である。また、起点を動かして二等分面から横方向に離すことによって左右非対称にすることができる。
【0018】
タイヤ性能試験を行うにおいて、横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面の少なくとも一部は質感を持つように組織が与えられてもよい。この組織はタイヤトラクションを促進させるためおよび/またはトレッド摩耗を促進させるために与えることができる。そのような組織は、任意の所望の工程によって形成されたまたは貼付された任意の知られたまたは所望の組織を備え得るということが理解されよう。例えば、成形、機械的または化学的エッチング、低温または高温加工、あるいは任意の研削または磨耗工程などの任意の手加工または機械化された加工などによって、組織をタイヤ動作面内に形成することができる。任意のそのような、またはそうでなければ所望の組織は、所望の材料層を横方向に曲線を付けて形成された面に貼付するなどの方法によって、タイヤ動作面に貼付されるかまたは接着されてもよい。例示的な組織は、質感が与えられたテープ(セーフティウォークテープなど)、微粒子、または石を含むが、タイヤが動作するために望ましい自然なまたは不自然な所望の質感を与える任意のその他の材料を含み得る。タイヤ動作面は、滑らかな質感を有し得るということが認められよう。組織の存在は、非直線マイクロ面を提供する場合がある一方、そのような組織の存在が、横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面または側面、およびタイヤ動作面または側面がそれに沿って延びる横方向に曲線を付けて形成された経路のより一般的な構成を無効にすることもまたは変化させることもないということに留意されたい。
【0019】
ホイールは任意の方法および任意の構造から形成され得るということが理解されよう。例えば、横方向に曲線を付けて形成されるタイヤ動作面は、出っ張りをホイールのタイヤ動作面に成形するかまたは機械加工することによって形成することができる。さらなる例として、1つまたは複数のプレートをホイールの外側または内側円周に取り付けることによってタイヤ動作面が得られるようなときに、任意の高温または低温形成工程を通して各プレートを成形、曲げ、または形作ることによって横方向の曲線を得ることができる。
【0020】
ホイールを用いるタイヤ耐久性試験の方法を実施するさらなるステップは、(1)タイヤのトレッドを強制的にホイールのタイヤ動作面に係合させるステップと(2)先行するステップに従い係合しているタイヤとホイールを、タイヤの耐久性を評価するために所望の期間回転させるステップとを含む。これらのステップは、知られている原理および技術によりそれぞれ実行されてもよい。
【0021】
タイヤのトレッドを強制的にホイールのタイヤ動作面に係合させるステップに関し、タイヤおよび/またはホイールは、タイヤとホイールを強制的に係合させるために他方に対して変換されてもよい。タイヤおよびホイールは同じ機械に取り付けられ得るので、タイヤまたはホイールに対応する機械の部分はそのような係合を実現するために変換することができる。言うまでもなく、所望の係合を実現しつつタイヤおよびホイールは別の機械または装置に取り付けられてもよい。任意の所望の試験状況を得るために、ホイールに対してタイヤの任意の配向が採用され得るということもまた理解されよう。例えば、タイヤの回転軸とホイールの位置関係を変更することによって、タイヤとホイールまたはタイヤに適用されるキャンバーの間にスリップ角が与えられてもよい。
【0022】
タイヤとホイールを回転させるステップに関し、タイヤおよび/またはホイールは、回転させるステップを実現するために駆動されてもよいということが理解されよう。そうすることで、駆動源がタイヤおよび/またはホイールと連動可能に配置されてもよい。駆動源は、当業者に知られている任意の駆動源を備えることができ、例えば、モーターを備えることができる。
【0023】
横方向に曲線を付けて形成されるタイヤ動作面でタイヤ耐久性を試験するこれらの方法は、全体的にまたは部分的に、手動または自動的に行われ得る。そのような方法を実施するために使用するタイヤ試験装置の例示的な実施形態を以下でさらに詳細に述べる。図面に示す装置は、本発明の範囲内で採用され得る任意の種々のタイヤ試験装置を例示するにすぎない。
【0024】
図1を参照すると、タイヤ試験機を備える例示的なタイヤ試験装置10が示されている。この機械10は、タイヤ16およびホイール18が回転可能に取り付けられる(すなわち、回転するよう構成された)ベースまたはハウジング12を有する。タイヤ試験機およびハウジングは、タイヤを回転可能に保持し、タイヤをホイールに対して強制的に維持するよう構成されたタイヤマウントを有する。また、駆動源14もホイールおよび/またはタイヤを駆動させるために備えられており、これはモーターのような、当業者に知られている任意の駆動源を備えることができる。
【0025】
ホイール18は、横方向に曲線を付けて形成された外側タイヤ動作面20
Oを一般に形成する横方向に曲線を付けて形成された外側19
Oを有する。外側19
Oおよび外面20
Oの両方は、ホイールを中心に円周方向に縦方向に延び、環状側および面をそれぞれ形成する。外側19
Oおよび外面20
Oは、幅W
18を有することを示すが、これは任意の寸法でよく、タイヤ16の幅W
16に等しいかまたはそれより広い寸法を含む。
図1に示す実施形態において、外面20
Oは、丸みをおびたまたは湾曲した経路において横方向に延び、横方向に凸状の面を形成する。これは、線2―2における
図1のホイールおよびタイヤの断面を示す
図2でより明確に示される。
【0026】
横方向に凸状の面は、任意の曲線または非直線の経路を備え得る任意の湾曲した経路に沿って横方向に延び得るということが理解される一方、
図2に示す横方向の経路は、曲率半径R
Cによって画定される定曲率に沿って延びる。特に、半径R
Cは起点Oから延びていることが示される。起点Oは任意の所望の位置に配置され得るが、示す実施形態において、起点は線P―Pによって表される二等分面に沿って配置される。この二等分面P―Pは、外側タイヤ動作面20
Oの幅W
18を二等分し、ホイールの回転軸A
W―A
Wに垂直に延びる。二等分線P―Pは、ホイールおよび/または外側タイヤ動作面の横方向の中央線を画定するということができる。
【0027】
起点Oは、任意の所望の曲率半径R
Cを実現するために回転軸A
W―A
Wから任意の距離△
radに配置され得るということが認められよう。したがって、起点Oと回転軸A
W―A
Wの間の距離△
radを変更することによって、曲率は増加または減少し得る。例えば、
図2において、回転軸A
W―A
Wと曲率半径R
Cの対向端に配置された外側面20
Oの間に配置された起源Oが示される。起点を回転軸A
W―A
Wの向こうに配置することにより、距離△
radは曲率半径をさらに増加させ得るが、これによって曲率半径R
Cの終点である回転軸A
W―A
Wが、起点Oと外側タイヤ動作面20
Oの間に配置されるということに留意されたい。球状外側面が与えられ得るということもまた認められよう。例えば、△
radが
、ゼロに等しいとき、起点Oは、回転軸A
W―A
Wの交差点に配置され、外側面の縦方向および横方向延在部が起点から同じ距離を延びる球状外側面20
Oを形成する。また、起点Oを回転軸A
W―A
Wと二等分面P―Pの交差点に配置することによって、外側面が二等分面P―Pに対して左右対称であってもよい。
【0028】
図2を続いて参照すると、ホイールの外側タイヤ動作面20
Oは、二等分面P―Pまたは外側面幅W
18の円周中央線に対して左右対称であることが示されている。しかし、外側面20
Oは左右対称であってもよいということが理解されよう。
図2に示されるように、外側面の横方向延在部が一定半径R
Cによって画定されるとき、起点Oと二等分面P―Pの間の距離を変更することによって、左右非対称を実現することができる。代替または付加的方法として、左右非対称は、2つ以上の直線、曲線、または非直線区画で外側面20
Oの横方向延在部または経路を画定することによって実現されてもよい。
【0029】
本明細書において記載されない場合、外側タイヤ動作面は組織を含み得る。
図1および2を参照すると、例として、ホイール18の外側タイヤ動作面20
Oは組織22を有する。この組織22は層として示されているが、上記でより具体的に説明したとおり、外側面20Oに形成されるかまたは貼付される任意の所望の組織を含むことができる。
【0030】
本明細書において記載されない場合、外側タイヤ動作面および/または側面は、任意の可変または複数の曲率の横方向に曲線を付けて形成された経路を含む任意の所望の非直線経路に沿ったホイールの幅方向に延びることができる。それの例示的な実施形態は、
図5〜7に示され、曲線を付けて形成された経路は2つ以上の異なる曲率半径によって画定されている。各図において、タイヤは一般にホイールと係合して示されるが、タイヤはしばしば荷重下で利用されるので、歪むであろうが、これによりホイール外側面のより広い幅に沿って同時に連携し動作するということが理解されよう。
図5を参照すると、横方向に曲線を付けて形成された外側タイヤ動作面は、ホイールの軸方向において曲率半径R
CCを有する曲線を付けて形成された1対の曲率部26の間に配置された中央出っ張り部24(ホイールの外側面19
Oに対する出っ張り)を含むか、もしくは定義する非直線経路に沿って延びる。曲線を付けて形成された曲率部26を設けることによって、事実上、外側タイヤ動作面は、外側タイヤ動作面がホイールの中央線から離れて横方向に延びるので、より平坦になるかまたは曲率が低減することになる。そうすることによって、タイヤがタイヤ動作面および曲線を付けて形成された曲率部に沿って回転するので、タイヤフットプリントの形状をよりコントロールすることができる。曲線を付けて形成された曲率部26のそれぞれは、中央出っ張り部24に隣接して配置され、その隣接部分に滑らかな移行を与えるということに留意されたい。曲線を付けて形成された1対の曲率部26は、同じまたは異なった曲率半径を有することができるということが理解されよう。さらに、示された実施形態において、曲線を付けて形成された1対の曲率部は、ホイールの凸状の外側面を画定するということが示されている。
【0031】
曲線を付けて形成された曲率部の代わりまたはそれに追加して、外側タイヤ動作面が面幅の横方向側部に向かって延びるように、直線に延びる部分は、中央出っ張り部から延びてもよい。そのような場合、中央部と直線に延びる部分に滑らかな移行を与え、直線に延びる部分がホイールの回転軸に対して横向きにゼロよりも大きな角度で延びる。いずれの場合も、曲線を付けて形成された曲率または直線のテーパーを設けることによって、タイヤ動作面がホイールの任意の横方向側部に近づくので(または、換言すれば、タイヤ動作面がホイールの中央線から延びる)、面のテーパーまたは曲率の勾配におけるさらなる任意の増加を解消する。
【0032】
さらなる例として、
図6の実施形態をここで参照すると、曲線を付けて形成された曲率部26はそれぞれ、
図5の実施形態に対して、さらに横方向に延び、ホイールの両側で上向きまたは上った領域28を形成する。中央出っ張り部24は、外側タイヤ動作面20
Oの外径を減少させる領域を画定する一方(外側タイヤ動作面が面W
18の幅に横方向に沿って延びるのでホイール18の回転軸A
W―A
Wに対して)上向きまたは上った領域28は、外側タイヤ動作面の外径を増加させる領域を画定するということが言える。
図7の実施形態をここで参照すると、さらに横方向に延びて上向き部28を形成する曲線を付けて形成された曲率部26の代わりに、ホイール18の回転軸A
W―A
Wに一般に平行に延びる横方向に延びる部分30が設けられる。横方向に延びる部分30は円筒部を画定し、これは必要であれば、一般に示されるまたは任意のその他のテーパーが付けられた円筒面のような直円筒面を形成し得る。したがって、
図7の実施形態は、1対の円筒部30の間に設けられた中央出っ張り部24を有する横方向に曲線を付けて形成された経路に沿って横方向に延びる外側タイヤ動作面20
Oを提供する。
【0033】
本明細書において記載されない場合、タイヤ動作面は、ホイールの内側環状側に沿って形成され得る。例えば、
図8を参照すると、ホイール18の内側環状面19
iに沿って配置されたタイヤ動作面20
iを有するホイール18が示されている。また、内側環状面19
iに沿って動作するタイヤ16も示されている。この示された実施形態において、内側19
iおよび内側面20
iは、横方向に曲線を付けて形成され、より具体的には、窪んでいる(すなわち、内側19
iに対して窪んでいる)。内側19
iおよび内側面20
iはそれぞれ、横方向に任意の横方向の曲線に沿って延び、本明細書の外側19
Oおよび外面20
Oに企てられたように構造化されるということが認められよう。内側に沿って形成されたフットプリントは、同じタイヤおよび面の形状の外側に沿って形成されるフットプリントに対して一般に長いということが理解されよう。したがって、外側によって採用される出っ張り面の代わりに、窪み面、または少なくとも外側面によって採用された曲線半径よりも小さい曲率半径が、内側に沿って形成されたフットプリントを短くし、平坦面で形成されたフットプリントにより近い形状を実現するのに役立つということが確信されよう。
【0034】
上記のように、本発明は、ロードホイール用の横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面を形成する方法を含む。タイヤ動作面は、ロードホイールの外側環状側に沿って形成され得るか、もしくは横方向に曲線を付けて形成された動作面を有するロードホイールを形成する部品に沿って形成され得る。これらの方法を実施する例示的な実施例は
図9〜10Cに示され、ここでは構造を有する横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面50は、一般に
図9に示されるようにベース部材に形成され、例示的に
図10Dに例示的に示されるような環状タイヤ動作面を有するロードホイールに後に接着される複数の区画44の1つを備える部品を形成する。横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面を有するロードホイールを形成するこの工程は、
図10A〜10Dにおいて形成される横方向に平坦なタイヤ動作面に関連付けられ、
図10A〜10Dで示す工程は、横方向に平坦なベース部材の代わりに横方向に曲線を付けて形成されたベース部材を使用し、本明細書に記載される任意の横方向に曲線を付けて形成された動作面を形成することによって、横方向に平坦なタイヤ動作面を形成するために適用することができるということを当業者が理解するように説明される。
【0035】
図9〜10Dの例示的な実施形態をここで参照すると、ロードホイール用の横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面を形成するより一般的な方法がそこに示される例示的な実施形態に関連付けて説明されるが、これは横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面を形成するより広い方法を制限するものではない。
図9を参照すると、ロードホイール用の横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面を形成する方法は、構造化された動作面42(
図10Dに示す)を受け入れるための縦方向に出っ張り、横方向に曲線を付けて形成された接着面50を提供するステップを含み、この接着面は、回転可能なロードホイール18(
図10Dに示す)の径方向外側40(
図10Dに示す)に関連付けられ、曲線を付けて形成された経路および弓状の経路に沿って延びる凸状の長さに沿って幅方向に延びる幅を有する。示された実施例において、接着面50は同様の形状のベース部材46の一部を形成する。
【0036】
図10Aを参照すると、そのような方法はさらに、所定の厚さH
52の接着材料52を接着面50に沿って貼付して接着面に沿って配置された縦方向に出っ張って横方向に曲線を付けて形成された接着材料層を備えるコートされた接着面を形成し、かつ骨材材料58の単一層60を保持面54に沿って配置するステップとを備え、骨材材料の単一層のそれぞれおよび保持面もまた横方向に曲線を付けて形成される。コートされた接着面、骨材材料の単一層、および保持面の横方向に曲線を付けて形成された変形形態が例として
図9に示される。
【0037】
図10Bを参照すると、そのような方法はさらに、コートされた接着面50の接着材料52の層の幅を骨材58の単一層60に係合するように配置するステップを含む。示された実施形態において、保持面に沿って骨材をより正確に配置し、コートされた接着面50との骨材層60の係合をコントロールするために骨材案内部材56が使用される。
図9および10Cを参照すると、方法はさらに、接着材料の凸状の層の長さが骨材58の単一層60に係るまで、コートされた接着面50を保持面54に対して長さ方向(Rの方向)に回転させるステップを有するので、これにより係合した骨材は接着層の続く回転に付着したままとなり、効果的に係合された骨材を保持面からコートされた接着面に移行させ、接着層を骨材でコートすることにより、骨材の単一層を接着面に沿って付着させ、接着面に沿ってタイヤ動作面42(
図10Dに示す)を形成する。
【0038】
横方向に形成されたタイヤ動作面を用いる効果を評価するために、異なる半径の横方向に曲線を付けて形成された外側タイヤ動作面が評価される。特に、タイヤフットプリントが、横方向に曲線を付けて形成された外側タイヤ動作面に沿って得られ、横方向に平坦な外側タイヤ動作面(通常のロードホイールである)および通常の地面を表す平坦な面に沿って得られたフットプリントと比較される。
図4を参照すると、直径16インチリムで公称幅が205ミリメーターの寸法であるラジアルタイヤが、平坦面で、それぞれ円周3メートル(m)である3つの異なるロードホイールで試験される。各ロードホイールに対するタイヤ動作面は、タイヤ動作面の円周の中央線を延び、ロードホイールの回転軸に対して垂直に延び、ロードホイールの周方向に延びるタイヤ動作面の最大円周に沿ってタイヤ動作面を二等分する面に対して面の幅方向に環状かつ左右対称であった。第1のロードホイールは、横方向に平坦で、タイヤ動作面がロードホイールの回転軸に平行に延びる幅を有し、直径3m(ここでタイヤ動作面は一般に面の幅にわたるホイールの回転軸から1.5mに位置する)の直円筒面を形成したことを意味する。第2のロードホイールのタイヤ動作面は、横方向に曲線を付けて形成された面を有し、ここでタイヤ動作面の幅は1.5mの曲率半径に沿って横方向に延びたが、その半径は、ロードホイールの周方向のタイヤ動作面の最大円周を画定する曲率半径が生じるロードホイールの回転軸に沿った位置から延びている。第3のロードホイールのタイヤ動作面は、第2のロードホイールを特徴づける1.5mの曲率半径の代わりに、0.75mの曲率半径に沿って横方向に延びる横方向に曲線を付けて形成された面を有した。各試験に関し、フットプリントは、2.3バール(おおよそ、平方インチ(psi)毎に33ポンドの圧力)で加圧し、タイヤ動作面に対して457デカニュートンの力(おおよそ、1027ポンドの力に等しい)で加圧したタイヤで得られたものである。
【0039】
続いて
図4を参照すると、上記の各タイヤ動作面で測定された各フットプリントの先端が線または外形として示されている。X軸座標は、タイヤの横方向中央線(X=0の場合)に対するフットプリントの幅に沿ったフットプリントの先端の横方向位置を表す。横方向中央線は、フットプリントの長さに沿って縦方向に延び、フットプリントの幅を第1および第2半端に分割する。Y軸座標は、フットプリントの長さと縦方向中心線からの先端の距離を表す。縦方向中央線は、タイヤの横方向中央線に垂直なフットプリントの幅にわたって横方向に延び、フットプリントの長さを第1および第2半端に分割する。
【0040】
図4において、平坦面で測定されたフットプリントの先端外形はP
FLTとして識別されるが、第1のロードホイール(円筒面)、第2のロードホイール(1.5mに等しい横方向曲率半径)、およびで第3のロードホイール(0.75mに等しい横方向曲率半径)で得た各フットプリントの測定された先端外形はそれぞれ、P
CON、P
r1、P
r2として識別される。一般に、より小さな曲率半径であるほど、外側タイヤ動作面に沿った曲率半径によってより大きな曲率が発生する。測定された各フットプリントの先端外形を確認すると、環状外側タイヤ動作面(ロードホイールのような)に沿って形成された各フットプリントの長さは、平坦面で形成されたフットプリントP
FLTよりも短いということが明らかである。円筒状のタイヤ動作面を有する先行技術のロードホイールが、最も平坦な先端を有するフットプリントP
CONを生じさせ、平坦面に沿って形成されるフットプリントP
FLTを最も発生させそうにないということもまた明らかである。横方向に曲線を付けて形成されたタイヤ動作面を有するロードホイールに関し、より小さな曲率半径によって定義された横方向に曲線を付けて形成された面を有するロードホイールは、平坦面で形成されるフットプリントの長さにより近づく、より長い長さを有するフットプリントP
r2を発生させるということが示される。これは、円筒状のタイヤ動作面を有する先行技術のロードホイールに形成されたフットプリントP
CONを改善するものである。より大きな曲率半径によって定義される横方向に曲線を付けて形成された面を有するロードホイールは、平坦面で形成されるフットプリントの先端の形状により近い、より平坦な形状である先端を有するフットプリントP
r1を発生させるということもまた示される。これもまた、円筒状のタイヤ動作面を有する先行技術のロードホイールで形成されるフットプリントP
CONを改善するものである。
【0041】
本発明はその特定の実施形態を参照して説明されたが、そのような説明は例示的なものであり、制限的なものではないということを理解されたい。したがって本発明の範囲および内容は添付の特許請求の範囲の条件によって定義されることとする。