特許第5963907号(P5963907)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5963907無線アクセスポイント情報収集方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5963907
(24)【登録日】2016年7月8日
(45)【発行日】2016年8月3日
(54)【発明の名称】無線アクセスポイント情報収集方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/20 20090101AFI20160721BHJP
   H04W 16/18 20090101ALI20160721BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20160721BHJP
【FI】
   H04W16/20
   H04W16/18 110
   H04W24/10
【請求項の数】11
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-90729(P2015-90729)
(22)【出願日】2015年4月27日
(62)【分割の表示】特願2013-137874(P2013-137874)の分割
【原出願日】2013年7月1日
(65)【公開番号】特開2015-133764(P2015-133764A)
(43)【公開日】2015年7月23日
【審査請求日】2015年4月27日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0078841
(32)【優先日】2012年7月19日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2012-0102226
(32)【優先日】2012年9月14日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】509288208
【氏名又は名称】ネイバー ビジネス プラットフォーム コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】李 鎬 辰
(72)【発明者】
【氏名】左 承 龍
(72)【発明者】
【氏名】兪 在 旭
(72)【発明者】
【氏名】金 ▲丙▼ 助
(72)【発明者】
【氏名】沈 柄 烈
【審査官】 桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−007971(JP,A)
【文献】 特開2006−112795(JP,A)
【文献】 特開2009−296572(JP,A)
【文献】 特開2012−114848(JP,A)
【文献】 特開2009−260811(JP,A)
【文献】 特表2008−519495(JP,A)
【文献】 特開2014−023147(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線アクセスポイント情報収集装置がターゲット施設内部で無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報を入力し、
地点別に等間隔で、周辺に位置する前記無線アクセスポイントに関する前記情報を前記無線アクセスポイント情報収集装置によって収集し、
前記収集した前記無線アクセスポイントに関する前記情報と前記入力された位置情報とを格納し、
前記無線アクセスポイント情報収集装置のディスプレイに送信ボタンを表示し、
前記送信ボタンが押された場合に、収集された前記無線アクセスポイントに関する前記情報を無線アクセスポイント情報収集サーバにアップロードすることを含み、
前記位置情報の入力時に、
前記無線アクセスポイントに関する前記情報を等間隔で収集ができるように前記ディスプレイに特定の長さのグリッドを含む地図情報を表示し、
前記地図情報上に前記位置情報を入力し
前記ディスプレイに前記無線アクセスポイントに関する前記情報を収集する際の進行状況を表示し
前記無線アクセスポイントに関する前記情報収集されると、前記無線アクセスポイントに関する前記情報を収集した地点に関する情報前記地図情報上に表示し、
収集された地点の位置を確認できるように前記無線アクセスポイント情報収集サーバに格納された収集位置が前記地図情報上に表示することを含む、
無線アクセスポイント情報収集方法。
【請求項2】
前記位置情報を前記無線アクセスポイント情報収集サーバにアップロードすることをさらに含む、請求項1に記載の無線アクセスポイント情報収集方法。
【請求項3】
前記無線アクセスポイントに関する前記情報は、
WiFiアクセスポイントのMACアドレス及び信号強度を含むことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の無線アクセスポイント情報収集方法。
【請求項4】
前記位置情報の入力は、
前記ディスプレイを介して前記無線アクセスポイントに関する前記情報を収集する地点が位置する階数に関する情報を入力することを含む、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の無線アクセスポイント情報収集方法。
【請求項5】
前記無線アクセスポイントに関する前記情報を収集することは、
前記無線アクセスポイント情報収集装置に含まれる無線LANカードをスキャナとして動作させて前記無線アクセスポイントに関する前記情報を収集することを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の無線アクセスポイント情報収集方法。
【請求項6】
ディスプレイを備える携帯装置がターゲット施設内部で無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報の入力を受けるようにし、前記無線アクセスポイントに関する前記情報を収集する地点別に等間隔で、周辺に位置する前記無線アクセスポイントに関する前記情報を前記携帯装置が収集するようにし、収集した前記無線アクセスポイントに関する前記情報と入力された前記位置情報とを格納し、前記ディスプレイに送信ボタンを表示し、前記送信ボタンが押された場合に、収集された前記無線アクセスポイントに関する前記情報を無線アクセスポイント情報収集サーバにアップロードするようにし、前記位置情報の入力を受ける際は、等間隔で収集ができるように前記ディスプレイに特定の長さのグリッドを含む地図情報を表示し、前記地図情報を介して前記位置情報の入力を受け、前記ディスプレイに前記無線アクセスポイントに関する前記情報を収集する際の進行状況を表示、前記無線アクセスポイントに関する前記情報収集されると、前記無線アクセスポイントに関する前記情報を実際に収集した地点に関する情報を前記地図情報上に表示し、収集された地点の位置を確認できるように前記無線アクセスポイント情報収集サーバに格納された収集位置が前記地図情報上に表示させる命令語が記録された、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項7】
ターゲット施設内部で無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報が入力される入力部と、
地点別に等間隔で、周辺に位置する前記無線アクセスポイントに関する前記情報を収集する収集部と、
収集した前記無線アクセスポイントに関する前記情報と入力された前記位置情報とを格納する格納部と、
前記無線アクセスポイントに関する前記情報を等間隔で収集ができるように前記無線アクセスポイント情報収集装置のディスプレイに特定の長さのグリッドを含む地図情報を表示する表示部を含み、
前記表示部は、前記ディスプレイに送信ボタンを表示し、
前記送信ボタンが押された場合に、収集された無線アクセスポイントに対する前記情報を無線アクセスポイント情報収集サーバにアップロードする送信部をさらに含み、
前記入力部は、前記地図情報を介して前記無線アクセスポイントに関する前記情報を収集する地点の前記位置情報が入力され、
前記表示部は、
前記ディスプレイに前記無線アクセスポイントに関する前記情報を収集する際の進行状況を表示し、
前記無線アクセスポイントに対する前記情報収集されると、前記無線アクセスポイントに関する情報を実際に収集した地点に関する情報を前記地図情報上に表示し、
収集された地点の位置を確認できるように前記無線アクセスポイント情報収集サーバに格納された収集位置が前記地図情報上に表示される
無線アクセスポイント情報収集装置。
【請求項8】
前記送信部は、前記位置情報を前記無線アクセスポイント情報収集サーバにアップロードすることをさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の無線アクセスポイント情報収集装置。
【請求項9】
前記無線アクセスポイントに関する前記情報は、
等間隔で収集され、WiFiアクセスポイントのMACアドレス及び信号強度を含むことを特徴とする、請求項7または請求項8に記載の無線アクセスポイント情報収集装置。
【請求項10】
前記入力部は、
前記ディスプレイを介して前記無線アクセスポイントに関する前記情報を収集する地点が位置する階数に関する情報が入力されることを特徴とする、請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の無線アクセスポイント情報収集装置。
【請求項11】
前記収集部は、
前記無線アクセスポイント情報収集装置に含まれる無線LANカードをスキャナとして動作させて前記無線アクセスポイントに関する情報を収集することを特徴とする、請求項7から請求項10のいずれか一項に記載の無線アクセスポイント情報収集装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の内部でも位置情報サービスを提供できるように無線アクセスポイントに関する情報を収集する無線アクセスポイント情報収集方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン(Smart Phone)の普及が広がり移動体通信網が発展することによって、ユーザは時間と空間の制約なく自由に多様な情報とサービスの提供を受けることができるようになった。
【0003】
ユーザが提供を受けるサービスのうち位置情報サービス(Location based service)は、バスと地下鉄の到着時間の通知、ナビゲーション(Navigation)などに応用され、多様な目的に合った情報を提供している。ユーザに位置情報サービスを提供しようとする場合、ユーザまたは対象物体の正確な位置情報を得る作業が必要であるが、一般的にこのような位置情報はGPS(Global Positioning System)信号を基に取得される。しかし、GPS信号を基に位置情報を取得する場合、建物の間などのGPS信号の陰影地域や建物の内部などのGPS信号が到達し難い地域では、実際のユーザの位置を測定することが困難なことが多い。
【0004】
そのため、アクセスポイントの情報と通信会社のセルタワー(Cell Tower)情報を用いて概略的な室内位置を測位する方法が開発されたが、このような室内位置測位方法は、距離誤差が大きくて応答速度が遅く、実際に収集されたデータではなく仮想で演算された位置であるため、信頼度が低いという問題がある。
【0005】
そのため、建物の内部などのGPS信号が到達し難い地域でも従来の測位方式よりも正確で早く位置情報サービスを提供できるようにする方法が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、建物の内部などのGPS信号が到達し難い地域でもより正確な位置情報サービスを早く提供できるように無線アクセスポイントに関する情報を収集する無線アクセスポイント情報収集方法及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、無線アクセスポイント情報収集方法は、無線アクセスポイント情報収集装置がターゲット施設内部で前記無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報が入力されるステップと、前記無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点別に周辺に位置する無線アクセスポイントに関する情報を収集するステップと、前記収集した無線アクセスポイントに関する情報と前記入力された位置情報とを格納するステップとを含んでもよい。なお、ターゲット施設とは、無線アクセスポイント情報収集装置が無線アクセスポイントに関する情報を収集する対象となる建物又は構造物を意味する。
【0008】
また、前記無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点別に格納した無線アクセスポイントに関する情報と前記入力された位置情報とを無線アクセスポイント情報収集サーバにアップロードするステップをさらに含んでもよい。
【0009】
また、前記無線アクセスポイントに関する情報は、等間隔(equal interval)で収集されてもよい。
【0010】
また、前記無線アクセスポイントに関する情報は、WiFi(Wireless−Fidelity)アクセスポイントのMAC(Media Access Control)アドレス及び信号強度を含んでもよい。
【0011】
また、前記位置情報が入力されるステップは、前記無線アクセスポイント情報収集装置のディスプレイに地図情報を表示するステップと、前記表示した地図情報上に前記無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報が入力されるステップと、前記ディスプレイを介して前記無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点が位置する階数に関する情報が入力されるステップとを含んでもよい。
【0012】
また、前記無線アクセスポイントに関する情報を収集するステップ後に、前記無線アクセスポイントに関する情報が収集された地点に関する情報を前記地図情報上に表示するステップをさらに含んでもよい。
【0013】
また、前記無線アクセスポイントに関する情報を収集するステップは、前記無線アクセスポイント情報収集装置に含まれる無線LANカードをスキャナとして動作させて前記無線アクセスポイントに関する情報を収集するステップであってもよい。
【0014】
また、本発明の一実施形態によれば、コンピュータ読み出し可能記録媒体は、ディスプレイを備える携帯装置によって実行される場合、前記携帯装置がターゲット施設内部で無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報の入力を受けるようにして、前記無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点別に周辺に位置する無線アクセスポイントに関する情報を収集するようにし、前記収集した無線アクセスポイントに関する情報と前記入力された位置情報とを格納するようにさせる命令語が記録されてもよい。
【0015】
また、本発明の一実施形態によれば、無線アクセスポイント情報収集装置は、ターゲット施設内部で無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報が入力される入力部と、前記無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点別に周辺に位置する無線アクセスポイントに関する情報を収集する収集部と、前記収集した無線アクセスポイントに関する情報と前記入力された位置情報とを格納する格納部とを含んでもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ターゲット施設内部で無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報が入力されて、前記無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点別に周辺に位置する無線アクセスポイントに関する情報を収集することによって、建物の内部などのGPS信号が到達し難い地域でもより正確な位置情報サービスを早く提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態において、建物内部の位置情報サービスを提供するために無線アクセスポイントに関する情報を収集してデータベースを構築する過程を説明するための図である。
図2】本発明の一実施形態において、無線アクセスポイントに関する情報を収集する方法を示すフローチャートである。
図3】本発明の一実施形態において、無線アクセスポイント情報収集装置のインターフェースを示す図である。
図4】本発明の一実施形態において、収集した無線アクセスポイントに関する情報を無線アクセスポイント情報収集サーバにアップロードして収集した地点を表示する過程を示す図である。
図5】本発明の一実施形態において、ターゲット施設内部に無線アクセスポイントが配置された状態を示す図である。
図6】本発明の一実施形態において、無線アクセスポイント情報収集装置と各無線アクセスポイントの距離差に係る信号強度について説明するための図である。
図7】本発明の一実施形態において、ターゲット施設内の各地点別に無線アクセスポイントに関する情報を収集する過程を説明するための図である。
図8】本発明の一実施形態において、無線アクセスポイントの信号強度により適用される重みを示すグラフである。
図9】本発明の一実施形態において、無線アクセスポイント情報収集装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態において、建物内部の位置情報サービスを提供するために無線アクセスポイントに関する情報を収集してデータベースを構築する過程を説明するための図である。
【0020】
本発明に係る無線アクセスポイント情報収集装置100は、より正確且つ迅速に建物内部の位置情報サービスが提供されるようにするために、無線アクセスポイント情報を収集しようとするターゲット施設110の内部で複数の無線アクセスポイント112,114,116に関する情報を収集する。
【0021】
無線アクセスポイント情報収集装置100は、情報収集者がターゲット施設110の内部に移動して無線アクセスポイント112,114,116に関する情報を収集し易いように携帯可能な装置で実現してもよい。一例として、無線アクセスポイント情報収集装置100は、無線アクセスポイント情報を収集できるアプリケーション(Application)を含むスマートフォンで実現してもよい。
【0022】
図1では、第1無線アクセスポイント112、第2無線アクセスポイント114、第n(ここで、nは自然数)無線アクセスポイント116がターゲット施設110に含まれるように示されているが、各々の無線アクセスポイント112,114,116は、ターゲット施設110の内部またはターゲット施設110周辺の建物に設置され、ターゲット施設110の内部で無線アクセスポイント情報収集装置100によって認識されてもよい。
【0023】
前記無線アクセスポイント112,114,116は、一例として、WiFiのAP(Access Point)であってもよい。この場合、無線アクセスポイント情報収集装置100は、無線アクセスポイントに関する情報として、WiFi APの固有値、例えば、当該WiFi APのMACアドレス、ID(IDentification)などと、当該WiFi APの信号強度を収集してもよい。
【0024】
無線アクセスポイント情報収集装置100は、ターゲット施設内で無線アクセスポイント112,114,116に関する情報を収集する際に、まず無線アクセスポイント情報収集装置100のディスプレイを介して無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報の入力を受けてもよい。このために、無線アクセスポイント情報収集装置100は、前記ディスプレイを介して所定のインターフェースを表示してもよい。無線アクセスポイント情報収集装置100は、情報収集者が前記インターフェースを介して無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報を入力すると、無線アクセスポイント情報収集装置に含まれる無線LANカードを用いて当該地点における各無線アクセスポイントに関する情報を収集してもよい。
【0025】
収集された各地点別無線アクセスポイントに関する情報は、無線アクセスポイント情報収集装置100のメモリに格納されており情報収集者が送信ボタンを押した場合、無線アクセスポイント情報収集サーバ120にアップロードされてもよい。
【0026】
無線アクセスポイント情報収集サーバ120は、無線アクセスポイント収集装置110からアップロードされた各地点別無線アクセスポイントに関する情報を加工して、アップロードされた各地点別無線アクセスポイントに関する情報の完全性(integrity)を確認する。無線アクセスポイント情報収集サーバ120が加工した各地点別無線アクセスポイントに関する情報は、建物内部の位置情報サービスのためのデータベース130に反映されてもよい。
【0027】
図2は、本発明の一実施形態において、無線アクセスポイントに関する情報を収集する方法を示すフローチャートである。
【0028】
無線アクセスポイント情報収集装置は、建物内部の位置情報サービスを提供するためのデータベースを構築するために、当該建物で認識される無線アクセスポイントに関する情報を収集する。そのために、無線アクセスポイント情報収集装置は、まずターゲット施設内部(建物の内部)で無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報が入力されてもよい(S210)。
【0029】
ここで、無線アクセスポイント情報収集装置は、無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報をより容易に入力できるように、無線アクセスポイント情報収集装置に備えられたディスプレイを介して地図情報を表示してもよい。
【0030】
無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報が入力されて、前記無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点に位置する施設の階数に関する情報が入力されれば、無線アクセスポイント情報収集装置は、各々の地点別に周辺に位置する無線アクセスポイントに関する情報を収集する(S220)。
【0031】
一例として、前記無線アクセスポイントは、ユーザまたは当該施設の入居者の便宜のために当該施設内部に設置されたWiFi APであってもよく、無線アクセスポイント情報収集装置によって収集される無線アクセスポイントに関する情報は、各々のWiFi APを識別するための固有値(例えば、MACアドレスなど)と当該WiFi APからの信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indication)を含んでもよい。
【0032】
無線アクセスポイント情報収集装置は、前記無線アクセスポイント情報収集装置に含まれる無線LANカード(LAN Card)をスキャナ(Scanner)として動作させて前記無線アクセスポイントに関する情報を収集してもよい。
【0033】
このような無線アクセスポイントに関する情報は、後の位置情報サービス提供時に、より正確にユーザの位置を決定するために等間隔で収集されてもよい。
【0034】
無線アクセスポイントに関する情報が収集されれば、無線アクセスポイント情報収集装置は、無線アクセスポイントに関する情報を収集した地点に関する情報を前記地図情報上に表示することによって、情報収集者がすでに収集した地点に関する情報をより容易に知ることが出来るようにしてもよい。
【0035】
無線アクセスポイント情報収集装置は、前記無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点別に収集した無線アクセスポイントに関する情報を格納してもよく、格納した情報を無線アクセスポイント情報収集サーバにアップロードしてもよい。
【0036】
図3は、本発明の一実施形態において無線アクセスポイント情報収集装置のインターフェースを示す図であり、図4は、本発明の一実施形態において収集した無線アクセスポイントに関する情報を無線アクセスポイント情報収集サーバにアップロードして収集した地点を表示する過程を示す図である。以下、図3及び図4を参照しながら、無線アクセスポイント情報収集装置がターゲット施設で無線アクセスポイントに関する情報を収集してアップロードする過程についてより詳細に説明する。
【0037】
無線アクセスポイント情報収集装置は、無線アクセスポイント情報収集装置のディスプレイに所定のインターフェースを介して地図情報を表示してもよい。情報収集者は、前記地図情報を介して現在の自身が位置する地点に対する正確な位置情報310を入力してもよい。前記位置情報310は、情報収集者の実際の測定によって入力される位置情報であって、当該位置の絶対座標(緯度/経度)に関する情報であってもよい。
【0038】
前記インターフェースには、現在位置、航空写真、グリッド表示、一般地図などを選択できるボタン320を備えてもよい。現在位置ボタンが選択される場合、GPS信号に基づく概略的な位置情報が提供されてもよい。航空写真ボタンが選択された場合、前記地図情報の代わりに航空で撮影した写真情報が表示されてもよい。グリッド表示ボタンが選択された場合、地図情報上に特定の長さの格子が表示させ、等間隔で位置情報を収集することが容易にできるようにしてもよい。
【0039】
一方、前記インターフェースには当該施設の階数を選択できるボタン330と無線アクセスポイントに関する情報収集のためのボタン340を備えてもよい。情報収集者は、前記階数を選択できるボタン330を用いて情報収集者が無線アクセスポイントに関する情報を収集しようとする階数を入力してもよく、無線アクセスポイントに関する情報収集のためのボタン340を選択することによって当該地点における無線アクセスポイントに関する情報を収集してもよい。
【0040】
図4に示すように、無線アクセスポイントに関する情報収集のためのボタン340が選択されれば、無線アクセスポイント情報収集装置のディスプレイには情報収集の進行状況410が表示され、情報収集が完了すれば、情報収集が完了した地点に関する情報420がポイントで表示されてもよい。
【0041】
このような過程を経て収集された情報は、無線アクセスポイント情報収集装置に格納され、情報収集者によって送信ボタンが押されると、それまでに格納された情報が無線アクセスポイント情報収集サーバにアップロードされてもよい。
【0042】
図5は、本発明の一実施形態においてターゲット施設内部に無線アクセスポイントが配置された状態を示す図であり、図6は、本発明の一実施形態において無線アクセスポイント情報収集装置と各無線アクセスポイントの距離差に係る信号強度について説明するための図である。
【0043】
図5に示すように、建物の内部には複数の無線アクセスポイント(AP1〜AP7)が配置されていてもよい。ユーザが図5のような形態で無線アクセスポイントが配置されたターゲット施設に入った場合、ユーザの位置によってユーザの端末で受信される各無線アクセスポイント(AP1〜AP7)の信号強度は異なるように測定される。
【0044】
例えば、図6に示すようにユーザがA地点610からB地点620に移動する場合、A地点610ではAP1〜AP3がAP4〜AP7よりユーザの端末と相対的に近いが、B地点620ではAP4〜AP7がAP1〜AP3よりユーザの端末と相対的に近づく。
【0045】
A地点610とB地点620で各無線APからの信号強度を表で現わせば、次の表1のようになる。
【0046】
【表1】
【0047】
このように、ユーザの位置によって周辺APからの信号強度が変わることを利用してユーザの室内位置を決定してもよい。本方法に係る無線アクセスポイント情報収集装置は、フィンガープリント(Fingerprinting)方法を用いて無線アクセスポイントに関する情報を収集してもよい。
【0048】
図7は、本発明の一実施形態においてターゲット施設内の各地点別に無線アクセスポイントに関する情報を収集する過程を説明するための図面であり、図8は、本発明の一実施形態において無線アクセスポイントの信号強度によって適用される重みを示すグラフである。
【0049】
無線アクセスポイント情報収集装置は、図7に示すように等間隔でフィンガープリント方法を用いて無線アクセスポイントに関する情報を収集してもよい。
【0050】
例えば、建物の内部で入口1から入口2に進みながら無線アクセスポイントに関する情報を収集するようになれば、収集された位置は、FP1、FP2、FP3、…、FP7のような順序として決定される。
【0051】
次の表2は、図7においけるFP1位置、FP2位置、FP3位置の絶対座標と各位置で各無線APからの信号強度を示す。
【0052】
【表2】
【0053】
このように、本発明に係る無線アクセスポイント情報収集装置は、無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の絶対位置情報(緯度/経度)が入力されて、各地点別に無線アクセスポイントに関する情報を収集/格納して無線アクセスポイント情報収集サーバにアップロードすることによって、後に室内位置情報サービス提供時にアップロードされた情報を基に正確且つ迅速にユーザの位置が決定されるようにする。
【0054】
以下、表2の情報に基づいて当該建物の内部のユーザ位置を決定する方法について例を挙げて説明する。
【0055】
次の表3は、図5のような環境で特定位置に存在するユーザ端末が特定時間TからT+2まで移動して収集した無線アクセスポイントの信号強度を示す。
【0056】
【表3】
【0057】
無線アクセスポイント情報収集装置が収集した無線APの信号強度をF.AP、ユーザの位置で収集された無線APの信号強度をC.APとする場合、時間Tでユーザの端末の位置とFP1の位置との間の類似度は、次の数式1のように表現することができる。
【0058】
【数1】
【0059】
ここで、f(x)は重み関数であり、図8のような指数曲線を有してもよい。
【0060】
無線アクセスポイント情報収集装置が収集した表2のような情報に基づいてユーザの端末から送信された表3のようなT、T+1、T+2時間の無線APに対する信号強度との類似度を算出し、
【0061】
時間Tの位置でユーザの端末とFP1位置の類似度を算出すると、
【0062】
Sim(FP1)=(100-|(-40)−(-45)|)*(11)+(100-|(-35)−(-40)|)*(13)+(100-|(-45)−(-50)|)*(8)+(100-|(-70)−(-60)|)*(5)+(100-|(-75)−(-65)|)*(3)+(100-|(-90)−(-80)|)*(1)=3850
【0063】
時間Tの位置でユーザの端末とFP2位置の類似度を算出すると、
【0064】
Sim(FP2)=(100-|(-50)−(-45)|)*(11)+(100-|(-37)−(-40)|)*(13)+(100-|(-50)−(-50)|)*(8)+(100-|(-63)−(-60)|)*(5)+(100-|(-65)−(-65)|)*(3)+(100-|(-75)−(-80)|)*(1)=3986
【0065】
時間Tの位置でユーザの端末とFP3位置の類似度を算出すると、
【0066】
Sim(FP3)==(100-|(-60)−(-45)|)*(11)+(100-|(-40)−(-40)|)*(13)+(100-|(-55)−(-50)|)*(8)+(100-|(-55)−(-60)|)*(5)+(100-|(-55)−(-65)|)*(3)+(100-|(-60)−(-80)|)*(1)
=3820
のような結果を得ることができる。
【0067】
ここで、ユーザ端末の位置は類似度値が最も大きく出てきたFP2の位置に決定され、FP2の位置の緯図37.385337、経度127.121378をユーザ位置に決定してもよい。
【0068】
数式1を分析してみれば、ユーザ端末の位置とFPの位置との間の類似度は、次の数式2によって算出できることが分かる。
【0069】
【数2】
【0070】
ここで、A=100、定数:信号強度(0〜−100)の差が小さいほど大きい値を有するようにするための定数値、B=|(F.APx−C.APx)|、信号強度差:収集された信号強度と現在の信号強度の差値、C=f(x)、信号強度別の重み:実験的に得た信号強度別の重み関数を各々示す。
【0071】
上のような方法によってT−>T+1−>T+2の時間で算出してみれば、
時間Tでユーザ端末とFP位置間の類似度は、
【0072】
Sim(FP1)=(100-|(-40)−(-45)|)*(11)+(100-|(-35)−(-40)|)*(13)+(100-|(-45)−(-50)|)*(8)+(100-|(-70)−(-60)|)*(5)+(100-|(-75)−(-65)|)*(3)+(100-|(-90)−(-80)|)*(1)=3850
【0073】
Sim(FP2)=(100-|(-50)−(-45)|)*(11)+(100-|(-37)−(-40)|)*(13)+(100-|(-50)−(-50)|)*(8)+(100-|(-63)−(-60)|)*(5)+(100-|(-65)−(-65)|)*(3)+(100-|(-75)−(-80)|)*(1)=3986
【0074】
Sim(FP3)==(100-|(-60)−(-45)|)*(11)+(100-|(-40)−(-40)|)*(13)+(100-|(-55)−(-50)|)*(8)+(100-|(-55)−(-60)|)*(5)+(100-|(-55)−(-65)|)*(3)+(100-|(-60)−(-80)|)*(1)
=3820
【0075】
時間T+1でユーザ端末とFP位置間の類似度は、 Sim(FP1)=(100-|(-40)−(-55)|)*(6)+(100-|(-35)−(-45)|)*(11)+(100-|(-45)−(-60)|)*(5)+(100-|(-70)−(-60)|)*(5)+(100-|(-75)−(-60)|)*(5)+(100-|(-90)−(-75)|)*(1)
=2885
【0076】
Sim(FP2)=((100-|(-50)−(-55)|)*(6)+(100-|(-37)−(-45)|)*(11)+(100-|(-50)−(-60)|)*(5)+(100-|(-63)−(-60)|)*(5)+(100-|(-65)−(-60)|)*(5)+(100-|(-75)−(-75)|)*(1)=3092
【0077】
Sim(FP3)=((100-|(-60)−(-55)|)*(6)+(100-|(-40)−(-45)|)*(11)+(100-|(-55)−(-60)|)*(5)+(100-|(-55)−(-60)|)*(5)+(100-|(-55)−(-60)|)*(5)+(100-|(-60)−(-75)|)*(1)=3125
【0078】
時間T+2でユーザ端末とFP位置間の類似度は、 Sim(FP1)=(100-|(-40)−(-50)|)*(8)+(100-|(-35)−(-50)|)*(8)+(100-|(-45)−(-55)|)*(6)+(100-|(-45)−(-60)|)*(5)+(100-|(-75)−(-65)|)*(3)+(100-|(-90)−(-70)|)*(2)
=2795
【0079】
Sim(FP2)=(100-|(-50)−(-50)|)*(8)+(100-|(-37)−(-50)|)*(8)+(100-|(-50)−(-55)|)*(6)+(100-|(-63)−(-60)|)*(5)+(100-|(-65)−(-65)|)*(3)+(100-|(-75)−(-70)|)*(2)
=3041
【0080】
Sim(FP3)=(100-|(-60)−(-50)|)*(8)+(100-|(-40)−(-50)|)*(8)+(100-|(-55)−(-55)|)*(6)+(100-|(-55)−(-60)|)*(5)+(100-|(-55)−(-65)|)*(3)+(100-|(-60)−(-70)|)*(2)
=2965
【0081】
上のように算出すると、ユーザは上の図7のFP2の位置からFP3の位置に移動して再びFP2の位置に移動したという結果を得ることができる。
【0082】
図9は、本発明の一実施形態において、無線アクセスポイント情報収集装置を示すブロック図である。
【0083】
無線アクセスポイント情報収集装置900は、建物内部の位置情報サービスを提供するためのデータベースを構築するために、当該建物で認識される無線アクセスポイントに関する情報を収集する。そのために、無線アクセスポイント情報収集装置100は、表示部910、入力部920、収集部930、格納部940及び送信部950を備えてもよい。
【0084】
表示部910は、無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報をより容易に入力できるように無線アクセスポイント情報収集装置100に備えられたディスプレイを介して地図情報を表示する。
【0085】
入力部920は、ターゲット施設内部(建物の内部)で無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報が入力される。無線アクセスポイント情報収集装置100に備えられたディスプレイがタッチ入力の可能なディスプレイである場合、入力部920は、前記ディスプレイを介して位置情報の入力を受けてもよい。
【0086】
収集部930は、入力部920を介して無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報が入力され、前記無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点が位置する階数に関する情報が入力されれば、各々の地点別に周辺に位置する無線アクセスポイントに関する情報を収集する。
【0087】
ここで、前記無線アクセスポイントは、ユーザまたは当該施設の入居者の便宜のために当該施設内部に設置されたWiFi APであってもよい。無線アクセスポイント情報収集装置100によって収集される無線アクセスポイントに関する情報は、各々のWiFi
APを識別するための固有値(例えば、MACアドレスなど)と当該WiFi APからの信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indication)を含んでもよい。
【0088】
収集部930は、無線アクセスポイント情報収集装置100に含まれる無線LANカード(LAN Card)をスキャナ(Scanner)として動作させて周辺の無線アクセスポイントに関する情報を収集してもよい。ここで、収集部930は、位置情報サービス提供時に、より正確にユーザの位置を決定できるようにするために無線アクセスポイントに関する情報を等間隔で収集してもよい。
【0089】
一方、表示部910は、収集部930が無線アクセスポイントに関する情報を収集すると、収集した情報に関する情報を前記地図情報上に表示することによって情報収集者がすでに無線アクセスポイントに対する収集した地点に対してより容易に知ることが出来るようにしてもよい。
【0090】
格納部940は、入力部920を介して入力された無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報を格納する一方、収集部930で収集された当該地点における無線アクセスポイントに関する情報を前記無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点別に格納する。
【0091】
送信部950は、送信ボタンが選択された場合、格納部940にその間格納された情報を無線アクセスポイント情報収集サーバにアップロードしてもよい。
【0092】
このような過程を経て、無線アクセスポイント情報収集サーバにアップロードされた情報は、室内地図サービス、パノラマ室内ロードビュー、室内位置検索、室内での近道検索などの多様なサービスに活用してもよい。
【0093】
本発明の実施形態は、多様なコンピュータで実現される動作を行うためのプログラム命令を含むコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含む。特に、本実施形態では、ディスプレイを備える携帯装置によって実行される場合、前記携帯装置がターゲット施設内部で無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点の位置情報の入力を受けるようにし、前記無線アクセスポイントに関する情報を収集する地点別に周辺に位置する無線アクセスポイントに関する情報を収集するようにし、前記収集した無線アクセスポイントに関する情報と前記入力された位置情報とを格納するようにさせる命令語が記録されるコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含んでもよい。本実施形態に係るプログラムは、PC基盤のプログラムまたはモバイル端末専用アプリケーション(例えば、スマートフォンアプリケーション、フィーチャーフォンVM(virtual machine)などの形態)などで構成してもよい。これは、ユーザ端末のメモリに格納されて、ユーザ端末で駆動される1つ以上のプロセッサによって実行されるように構成してもよい。
【0094】
前記コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組合わせて含んでもよい。前記媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別に設計して構成されたものや、コンピュータソフトウェア当業者に公知であり使用可能なものであってもよい。
【0095】
上述したように本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような実施形態から多様な修正及び変形が可能である。
【0096】
したがって、本発明の範囲は、説明された実施形態に限定されて定められるものではなく、特許請求の範囲及び特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9